JPH0573588U - 金属検出装置 - Google Patents
金属検出装置Info
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- JPH0573588U JPH0573588U JP2131792U JP2131792U JPH0573588U JP H0573588 U JPH0573588 U JP H0573588U JP 2131792 U JP2131792 U JP 2131792U JP 2131792 U JP2131792 U JP 2131792U JP H0573588 U JPH0573588 U JP H0573588U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 発振コイルを被検査物の流れ方向と適当な角
度を持たせる事により、方向性を持った針金状の金属の
流れ方向によって検出感度の差異が生じないようにする
金属検出装置を提供すること。 【構成】 被検査物5の金属異物を検出する金属検出装
置31において、前記被検査物5の流れ方向に対して所
定の角度を有する発振コイル11と、発振コイル11か
ら発生する高周波磁界を受信し、しかも発振コイル11
に平行な少なくとも2個の受信コイル21とを備えたも
のである。
度を持たせる事により、方向性を持った針金状の金属の
流れ方向によって検出感度の差異が生じないようにする
金属検出装置を提供すること。 【構成】 被検査物5の金属異物を検出する金属検出装
置31において、前記被検査物5の流れ方向に対して所
定の角度を有する発振コイル11と、発振コイル11か
ら発生する高周波磁界を受信し、しかも発振コイル11
に平行な少なくとも2個の受信コイル21とを備えたも
のである。
Description
【0001】
この考案は、被検査物である製品等に、本来混入してはいけない金属が混入し ているか否かを検出する金属検出装置に関する。
【0002】
一般に、被検査物の中に金属片が混入しているのを、検出する金属検出装置の 原理は次の様なものである。発振コイルに高周波電流を流すことにより高周波磁 界が発生し、2個の受信コイルにはこの高周波磁界により電流が生じ、電圧E1 、E2 が誘起される。2個の受信コイルは、通常の状態では、 E1 −E2 =0 となるように、差動接続されている。被検査物である製品が、高周波磁界中を通 過するとき、その製品が金属片を含まず、又は製品自体に導電性がないときは、 高周波磁界は変化せず、出力信号は生じない。しかし、製品が金属を含むか、製 品自体に導電性がある場合は、磁界を乱し2個の受信コイルに誘起される電圧E
1 とE2 とに差が生じ、信号が出力される。信号の大きさと位相は、おもに金属 片の透磁率と電気抵抗に関係する。鉄などの磁性体は、直接磁界を乱し大きな信 号を出力する。しかし、透磁率の低い非鉄金属や、導電性のある製品は直接磁界 を乱さず、表面に発生する渦電流が磁界を乱し、信号を出力する。渦電流は電気 抵抗に反比例するので、電気抵抗の小さいアルミニウムなどは大きな渦電流が流 れ、比較的大きな信号を出力するが、電気抵抗の大きな非磁性ステンレス鋼など は小さな信号しか出力せず、検出が難しくなる。
1 とE2 とに差が生じ、信号が出力される。信号の大きさと位相は、おもに金属 片の透磁率と電気抵抗に関係する。鉄などの磁性体は、直接磁界を乱し大きな信 号を出力する。しかし、透磁率の低い非鉄金属や、導電性のある製品は直接磁界 を乱さず、表面に発生する渦電流が磁界を乱し、信号を出力する。渦電流は電気 抵抗に反比例するので、電気抵抗の小さいアルミニウムなどは大きな渦電流が流 れ、比較的大きな信号を出力するが、電気抵抗の大きな非磁性ステンレス鋼など は小さな信号しか出力せず、検出が難しくなる。
【0003】 従来、世の中に出回っている金属検出装置は、発振コイル及び受信コイルの配 置の方法より2種類に分類される。いわゆるスプリット式といわれるものとクロ ーズド式と言われるものである。図3にスプリット式の金属検出装置3aの構造 を、図4にクローズド式の金属検出装置3bの構造をそれぞれ示す。スプリット 式の金属検出装置3aは発振コイル1aと2つの受信コイル2aとを間隔を隔て てY軸方向に配置したもので、高周波磁界はY軸方向に発生する。又、クローズ ド式金属検出装置3bは、発振コイル1bと受信コイル2bとを間隔を隔ててX 軸方向に配置したもので、高周波磁界はX軸方向に発生する。これら金属検出装 置3a、3bは例えば図5や図7に示すように、搬送コンベヤ4に被検出物の搬 送方向がX軸方向となるように取り付けられる。
【0004】 ところで、金属の表面積や形状、金属と磁束との位置関係は金属検出装置3a 、3bの出力の大きさに影響する。金属片が球体の場合は、スプリット式の場合 もクローズド式の場合も検出できる大きさには差がなく、検出感度は同じである といえるが、金属片が針金状の場合は流れ方向により検出感度に差が生じる。即 ち、クローズド式金属検出装置3bでは、磁束の方向は、コンベヤ4の流れ方向 と一致して、X軸方向である。被検査物が磁性体の針金10の場合、直接磁束を 集めるので、図7に示すように針金10の長手方向が磁束の方向と一致してX軸 方向のとき、信号が大きくなり検出しやすくなる。逆に被検出物が非磁性体の針 金11の場合、渦電流が流れる表面積が大きくなるとき、即ち図8に示すように 針金11の長手方向が磁束と直角になるとき(Z軸方向のとき)信号が大きくな り、検出しやすくなる。スプリット式金属検出装置3aの場合は、磁束の方向が コンベヤ4の流れ方向(X軸方向)と直角な方向であるため(磁界の方向はY軸 方向)、針金の検出の最適方向は、図5、図6に示すようにクローズド式のとき と逆になってしまい、磁性体の針金10の場合、図5に示すように長手方向がZ 軸方向となるように搬送された場合、最も直接磁界を乱し大きな信号を出力する 。非磁性体の針金11の場合、図6に示すようにX軸方向に長さをもつように流 れてきた時に、最も渦電流が磁界を乱し大きな信号を出力する。
【0005】
方向性を持つ針金状金属の検出感度が、針金状金属の長手方向の流れ方向に対 する角度に依存しないようにするためには、発振コイルの発生磁界の方向がそれ ぞれ異なるスプリット式とクローズド式の金属検出装置3a、3bをラインに2 台並べておき、被検査物をそれぞれの金属検出装置3a、3bに通してやればよ いが、金属検出装置3a、3bを2台並べる事は、ラインの長さがそれに応じて 長くなってしまい、レイアウト上にいろいろな支障及び制限がでてくるという課 題を生じていた。又、2台の金属検出装置3a、3bを並べる事は、コストの点 からみても得策とはいえないという課題も生じていた。
【0006】 本考案は、上記課題に鑑みてなされたものであり、発振コイルを被検査物の流 れ方向と適当な角度を持たせる事により、方向性を持った針金状の金属の流れ方 向によって検出感度の差異が生じないようにする金属検出装置を提供することを 目的とする。
【0007】
本考案は、被検査物の金属異物を検出する金属検出装置において、前記被検査 物の流れ方向に対して所定の角度を有する発振コイルと、前記発振コイルから発 生する高周波磁界を受信し、しかも前記発振コイルに平行な少なくとも2個の受 信コイルとを備えたものである。
【0008】 又、本考案は、前記発振コイル及び受信コイルが被検査物の流れ方向に対して 平行な面内にあり、この平面を基準に平行以外の所定の角度をもって備えられた ものである。
【0009】 更に、本考案は、前記発振コイル及び受信コイルが被検査物の流れ方向に対し て垂直な面内にあり、この垂直面を基準に垂直以外の所定の角度をもって備えら れたものである。
【0010】
本考案では、被検査物の金属異物を検出する金属検出装置において、発振コイ ルが、高周波磁界を発振する。少なくとも2個の受信コイルは、高周波磁界を受 信する。発振コイルと受信コイルとは被検査物の流れ方向に対し所定の角度を有 しているので、受信コイルの高周波磁界による誘起電圧はX、Y、Z軸方向の成 分を有する。従って、金属異物が針金状であって、その長手方向が金属異物の流 れ方向に平行又は垂直な状態で流れてきても、誘起電圧は、いずれかの軸方向の 成分が必ず発生し、金属異物を検出できる。
【0011】
本考案の一実施例を図1乃至図2を参照して説明する。図1は本考案に係る第 1実施例のスプリット式金属検出装置31の構造を示す側面図である。図1にお いて、発振コイル11は、被検査物5を搬送するコンベヤ4の下部に水平面に対 してθの角度をもって配置されている。又、受信コイル2は、コンベヤ4の上部 にやはり水平面に対してθの角度をもって2個配置され、従来のものと同様に差 動接続されている。
【0012】 発振コイル11による磁界をHとしてそのX軸方向の成分をHx、Y軸方向の 成分をHy、Z軸方向の成分をHzとする。 例えば、θ=45°とすると、 Hx=Hy=H/21/2 、Hz=0 となるので、 磁界はX軸成分のみならずY軸成分を持つようになる。このようにすると、金属 異物が有る場合、2つの受信コイル21にそれぞれ誘起電圧が生じ、これら誘起 電圧は2つの受信コイル21が差動接続されているので合成される。この合成電 圧をX軸成分、Y軸成分に分解することにより金属異物の検出ができる。具体的 には、針金状の磁性体金属が図6のようにその長手方向がX軸方向に沿って流れ てきても、従来は検出が困難であったのが、X軸方向の磁界成分が存在するので 、非磁性体の場合と同じように検出できることになる。又、針金状の非磁性体金 属が図5のようにその長手方向がZ軸方向に沿って流れてきても、Y軸方向の磁 界成分が存在するので、磁性体と同じように検出する事ができる。θは、45° として説明したが、45°の場合はX軸成分とY軸成分が同じ値になり、金属の 流れ方向による感度の影響を一番受けにくいが、0<θ<90°の範囲内の角度 にしてX軸方向の磁界成分を発生させれば、同じ効果は得られる。
【0013】 図2は、本考案に係る第2実施例のクローズド式金属検出装置32の側面図で ある。図2において、発振コイル12は非検査物5を搬送するコンベヤ4を包む ようにして垂直面(Y平面)に対して角度θだけ傾斜して配置されている。又、 受信コイル22も、発振コイル12の両側に垂直面に対して角度θだけ傾斜して 配置させ、X軸成分のみならずY軸成分の磁界をも持たせるようにしている。
【0014】 図2において、発振コイル12の磁界をHとすると第1実施例と同様に、例え ば、角度θ=45°とすると、やはり、 Hx=Hy=H/21/2 、Hz=0 となる。 このようにすると、金属異物が有る場合、受信コイル22に誘起電圧が生じ、金 属異物の検出ができる。具体的には、針金状の磁性体金属が図8のようにその長 手方向がZ軸方向に沿って流れてきても、従来は検出が困難であったのが、X軸 方向の磁界成分が存在するので、非磁性体の場合と同じように検出できることに なる。又、針金状の非磁性体金属が図7のようにその長手方向がX軸方向に沿っ て流れてきても、Y軸方向の磁界成分が存在するので、磁性体と同じように検出 する事ができる。やはり、θは45°として説明したが、45°の場合はX軸成 分とY軸成分が同じ値になり、金属の流れ方向による感度の影響を一番受けにく いが、0<θ<90°の範囲内の角度にしてX軸方向の磁界成分を発生させれば 、同じ効果は得られる。
【0015】
本考案によると、発振コイル及び受信コイルを斜めに配置するために、従来の 金属検出装置の幅より若干大きくなるが、2台並べるよりはずっとスペースが縮 小できて、1台の金属検出装置で、方向性を有する針金状金属の流れ方向による 検出感度の差が生じないような検出が実現できるという効果を奏する。
【図1】この考案の第1実施例に係るスプリット式金属
検出装置の構造を示す側面図である。
検出装置の構造を示す側面図である。
【図2】この考案の第2実施例のクローズド式金属検出
装置の側面図である。
装置の側面図である。
【図3】従来のスプリット式金属検出装置の斜視図であ
る。
る。
【図4】従来のクローズド式金属検出装置の斜視図であ
る。
る。
【図5】従来のスプリット式金属検出装置の磁性体の最
適方向を示す平面図である。
適方向を示す平面図である。
【図6】従来のスプリット式金属検出装置の非磁性体の
最適方向を示す平面図である。
最適方向を示す平面図である。
【図7】従来のクローズド式金属検出装置の磁性体の最
適方向を示す平面図である。
適方向を示す平面図である。
【図8】従来のクローズド式金属検出装置の非磁性体の
最適方向を示す平面図である。
最適方向を示す平面図である。
11、12 発振コイル 21、22 受信コイル 31、32 金属検出装置 4 コンベヤ 5 被検査物
Claims (3)
- 【請求項1】 被検査物の金属異物を検出する金属検出
装置において、前記被検査物の流れ方向に対して所定の
角度を有する発振コイルと、前記発振コイルから発生す
る高周波磁界を受信し、しかも前記発振コイルに平行な
少なくとも2個の受信コイルとを備えたことを特徴とす
る金属検出装置。 - 【請求項2】 前記発振コイル及び受信コイルが被検査
物の流れ方向に対して平行な面内にあり、この平面を基
準に平行以外の所定の角度をもって備えられたことを特
徴とする請求項1記載の金属検出装置。 - 【請求項3】 前記発振コイル及び受信コイルが被検査
物の流れ方向に対して垂直な面内にあり、この垂直面を
基準に垂直以外の所定の角度をもって備えられたことを
特徴とする請求項1記載の金属検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2131792U JPH0573588U (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 金属検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2131792U JPH0573588U (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 金属検出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0573588U true JPH0573588U (ja) | 1993-10-08 |
Family
ID=12051782
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2131792U Pending JPH0573588U (ja) | 1992-03-09 | 1992-03-09 | 金属検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0573588U (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010276351A (ja) * | 2009-05-26 | 2010-12-09 | Gunze Ltd | 磁性物体検出装置 |
JP2015197321A (ja) * | 2014-03-31 | 2015-11-09 | アンリツ産機システム株式会社 | 金属検出装置 |
JP2018141682A (ja) * | 2017-02-27 | 2018-09-13 | アンリツインフィビス株式会社 | 金属検出機 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6311853A (ja) * | 1986-07-01 | 1988-01-19 | Hitachi Cable Ltd | 渦流探傷検査器 |
JP3119782B2 (ja) * | 1994-06-20 | 2000-12-25 | 東京瓦斯株式会社 | 流量計 |
-
1992
- 1992-03-09 JP JP2131792U patent/JPH0573588U/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPS6311853A (ja) * | 1986-07-01 | 1988-01-19 | Hitachi Cable Ltd | 渦流探傷検査器 |
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JP2018141682A (ja) * | 2017-02-27 | 2018-09-13 | アンリツインフィビス株式会社 | 金属検出機 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19981027 |