JP3252187B2 - 流量計 - Google Patents

流量計

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JP3252187B2
JP3252187B2 JP20454693A JP20454693A JP3252187B2 JP 3252187 B2 JP3252187 B2 JP 3252187B2 JP 20454693 A JP20454693 A JP 20454693A JP 20454693 A JP20454693 A JP 20454693A JP 3252187 B2 JP3252187 B2 JP 3252187B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、管内を流れる流体の流
量を測定する装置、とくに脈動流などの非定常流の流量
を測定することが可能な、流量測定装置に係わる。
【0002】
【従来の技術】管内流れの流量測定法は、多くの方式が
開発され、単相の定常流に対しては、特殊な条件の流れ
を除いて実用上ほとんど問題がない状況に近づいてい
る。しかしながら、脈動流のような非定常流の流量測定
には、レ−ザドップラ法などの実験室的な方法を除く
と、適当な方法が少ない状況である。
【0003】工業的に広く使用されている流量計の一つ
である差圧式流量計も、原理的に、非定常流の流量測定
には適用できない。図4は差圧式流量計の構成の一例を
示す図である。図4において、40は流体の流れる管で
あり、その断面積は場所によって変化している。3およ
び3’は管40の中の静圧を差圧計4に導く導圧管であ
る。5は割算器であり、差圧計4の出力を、別途測定さ
れた密度の値で割り算して出力する。ここでの割算器5
は、流量測定における密度補正の役割を果している。6
は開平器であり、割算器5の出力信号の平方根を計算し
て、指示計器7に出力する。
【0004】管40の断面のうち、導圧管3が40に接
続している点をその面内に含む断面をC、導圧管3’が
接続する点を含む断面をDとする。管40の断面の位置
を示すのに、断面Cを基準に、管軸に沿って流れの方向
に測った距離xを用いることにする。そして、管40を
流れる流体の密度をρ、体積流量をQ、管40の各断面
における断面積をS(x)、流速をU(x)、圧力をp
(x)、断面Cと断面Dの距離をLとする。管40内の
流れが定常な場合は、「ベルヌイの定理」により、断面
Cにおける静圧と断面Dにおける静圧との差は
【0005】
【数1】
【0006】である。従って、差圧計4の出力に密度補
正を施してから開平した信号は、管40を流れる流量Q
に比例し、指示計器7の指示を読むことにより流量を知
ることができる。
【0007】ところが、流れが非定常である場合には、
「ベルヌイの定理」は成り立たず、断面Cと断面Dとの
静圧差を考えるには、圧力方程式
【0008】
【数2】
【0009】に基づかなくてはならない。数2を、質量
保存則である
【0010】
【数3】
【0011】を用いて変形すると、断面Cにおける静圧
と断面Dにおける静圧の差
【0012】
【数4】
【0013】が得られる。数4を定常流の場合の数1と
比較すると明らかなように、非定常流の場合の差圧に
は、定常流の場合と同じ圧力の他に、流量の時間微分−
流れの加速度−の成分が含まれる。脈動流も非定常流で
あるから、脈動流に差圧式流量計を適用すると、流量計
出力には、流量を表す本来の成分の他に、流れの加速度
成分が含まれ、二つの成分は一般には分離不可能であ
る。従って、通常の差圧式流量計は、そのままでは脈動
流の流量を測定することができない。以上の説明は、図
4に例示した構成に限らず、定常流に対する定理である
「ベルヌイの定理」に立脚した差圧式流量計一般に対し
て当てはまる。
【0014】上述のように非定常流の流量測定法が少な
い状況で、脈動流の流量を測定しようとする場合に、従
来、次のような方法が用いられている。一つは、管路の
途中に大きな容積の容器を設置して、脈動を低減する方
法である。脈動流は非定常成分である脈動成分と定常流
が重畳した流れであるが、管路途中の容器で脈動成分を
小さくし、定常流に近づけておいてから、通常の定常流
用の流量計で流量を測定する方法である。他の一つは、
流量計の指示に補正を施す方法である。通常の定常流用
の流量計に脈動流を流した時の誤差をあらかじめ校正し
て求めておき、実際の測定の際に流量計の指示に補正を
施す方法である。差圧式流量計で脈動流の流量を測定し
ようとする場合も、上記二方法のうちいずれかの方法に
よっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】上に述べた従来の脈動
流量測定法には、次の様な問題点がある。脈動を低減す
る方法では、管路途中に容器を設置しなければならず、
その分だけ、管路の単純さや信頼性が損なわれる。ま
た、設置する容器の必要容積は、脈動成分の大きさや周
波数によって決まり、脈動条件によっては、非常に大き
な容器を設置しなくてはならない。他方、定常流用の流
量計に補正を施す方法では、容器などを設置する必要は
ないが、脈動条件が既知でなければならないという制約
がある。脈動の大きさ・周波数・波形が変化すれば、流
量計指示値に施す補正量もまた変化するから、この方法
が適用できるのは、脈動の条件がわかっていて、しかも
変化しない場合に限られる。
【0016】以上の他に、従来の方法に共通する問題点
として、これらの方法では、脈動流の時間平均流量すな
わち脈動流の定常成分の大きさが測定できるに過ぎな
い、という事があげられる。脈動流の瞬時瞬時の流量が
知りたい場合には、前記の方法はいずれも適用不可能で
ある。
【0017】本発明の目的は、定常流の流量だけでな
く、脈動流等の非定常流の時間平均流量および瞬時流量
を測定する事のできる差圧式流量計を実現する事であ
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、管内の流れを分流路に分流し、それぞ
れの分流路内の流れの加速度が互いに等しくなる点で、
分流路間の静圧差を検出し、この静圧差から流量を測定
する。
【0019】
【第一実施例】図1は、本発明の第一実施例である。図
1において、1は流体の流れる管、2は管1の内部に固
定された隔壁であり、管1に流入した流れは、隔壁2に
よって二つに分流される。101および102は、管1
の壁面と隔壁2によって形成された分流路である。3お
よび3’はそれぞれ、分流路101内および分流路10
2内の静圧を差圧計4に導く導圧管である。5は割算器
であり、別途測定された密度で差圧計4の出力を割算し
て密度補正を行っている。6は開平器で、割算器5から
の信号の平方根を計算して、指示計器7に出力してい
る。
【0020】以後の説明で管1および分流路の断面の位
置を示すために、管1の軸に沿って流れの方向にx軸を
とり、隔壁2の上流側の端が在る断面Oにおいてx=0
と定める。隔壁2の長さをbと書き表すと、隔壁2の下
流側の端を含む断面Bのx座標はbである。また、導圧
管3および3’が管1に接続する断面Aのx座標をaと
する。本実施例においては、隔壁2は真っ直ぐな平板で
ある。管1は、x<0およびx>bの部分では断面形状
が一定の直管であり、その断面積をS0 で表すこととす
る。一方、0<x<bの区間では、管1は、一旦ゆるや
かに絞られた後再びゆるやかに広げられており、分流路
101および102の断面積が次の四つの式を満たすよ
うに作製されている。
【0021】
【数5】
【0022】
【数6】
【0023】
【数7】
【0024】
【数8】
【0025】ただし、S1 (x)およびS2 (x)はそ
れぞれ、座標xの断面における、分流路101および1
02の断面積を表す。また、管1に流れる脈動流の脈動
周波数における流体中の波長が、分流路の長さbに比べ
て十分に長くなるようにしてある。
【0026】
【作用】図1に示す管1の中を密度ρの流体が流れ、そ
の体積流量がQ(t)であるとする。また、x<0の範
囲では流れは一様であり、x=0における流速をU
0 (t)、圧力をp0 (t)とする。流れは、隔壁2に
よって二つに分流され、それぞれ分流路101と分流路
102を流れて断面Bに達して合流する。分流路が数5
を満たすように作製されており、しかも断面Oと断面B
の断面積が等しく作られているので、それぞれの分流路
の入口における流速と出口における流速とは等しくな
る。
【0027】
【数9】
【0028】また、それぞれの分流路内の圧力方程式を
考え、数9を考慮すると
【0029】
【数10】
【0030】
【数11】
【0031】となるが、分流路の断面積が数6を満たす
ように作製されているので、二つの分流路の出口におけ
る圧力は互いに等しくなる。結局、数5、数6を満たす
ように分流路が作製されていると、分流路入口(x=
0)で一様であった流れは、分流路101および102
の入口断面積比に等しい流量比で分流し、分流路出口
(x=b)で合流して再び一様な流れとなる。もし、数
5、数6の条件が満たされていないと、分流路入口で流
れが一様であっても、出口の合流点で流速あるいは圧力
が一様でなくなる。この場合には、流れが一様流として
分流路入口に流入するという事自体が保証されなくな
る。すなわち、数5および数6は、流れが一定の流量比
で分流路に流れ込むための十分条件である。
【0032】以上のような分流状態において、分流路1
01および102の、断面Aにおける静圧を考える。分
流路入口で流れが一様である事と質量保存則を考慮して
圧力方程式を考えると、それぞれの分流路について
【0033】
【数12】
【0034】
【数13】
【0035】が成り立つことがわかる。数12および数
13は、それぞれの分流路の、入口の静圧と断面Aにお
ける静圧の差が、流量の2乗に比例する項(右辺第1
項)と、流れの加速度の項(右辺第2項)を含む事を示
している。ところが、分流路101および102が数7
を満たすように作製されているから、数12および数1
3の右辺第二項は互いに等しい。この時、断面Aにおけ
る分流路間の静圧の差は
【0036】
【数14】
【0037】となり、流れの加速度項が相殺されて、流
量の2乗(ρQ2 )に比例する項のみが残る。すなわ
ち、数7および数8は、断面Aにおいて流れの加速度項
が相殺するための条件と、そのときρQ2 の項がゼロと
ならないための条件である。この流路において、断面A
における分流路101および102の静圧を差圧計4に
導き、差圧計4の出力に割算器5で密度補正を施した
後、開平器6で開平すれば、流量Q(t)に比例した信
号が得られる。数14は、流れの定常と非定常とに係わ
らず成り立つから、流れが定常でも非定常でも、7の指
示を読むことにより瞬時瞬時の流量Q(t)を知ること
ができる。
【0038】本実施例では、瞬時流量を測定する構成を
とったが、もし、脈動流れの時間平均流量が知りたい場
合には、開平器の出力をすぐに指示計器に入力するので
はなく、平滑回路に通してから指示計器に入力すること
により、容易に時間平均流量を知ることができる。本実
施例では、流れの体積流量Qを測定する目的で、割算器
5による密度補正を施しているが、もし、流れの質量流
量ρQを知るのが目的であれば、割算器5の代わりに掛
算器を使用し、差圧計4の出力と密度の掛け算を行った
後に開平すれば、質量流量を知ることができる。また、
管1の断面積を一定としたのは、説明を簡潔にするため
であって、管1の断面積が場所によって変化しても構わ
ない。特に、断面Oにおける断面積と断面Bにおける断
面積が異なっていても、数5、数6、数7、数8が成り
立っていれば、流れは一様な流速分布で分流路に流れ込
み、各流路の加速度項はやはり断面Aにおいて相殺す
る。ただしこの場合には、数9、数10、数11は、上
の説明において示したものと異なる形をとる。要する
に、本発明の本質は、適切に作製された分流路に流れを
分流させ、分流路間で流れの加速度項を相殺させて差圧
を測定することにより、瞬時瞬時のρQ2 に比例する差
圧信号を得るところにあり、この信号を目的に応じてど
の様に処理するか、あるいは管1の具体的な形状をどの
ようにするかによって左右されるのではない。
【0039】
【第二実施例】第一実施例においては、管内の流れを隔
壁によって分流したが、分流の方法はこれに限られるの
ではない。図2に示すのは本発明の第二実施例であり、
絞り機構と分岐管を用いて分流路を構成している。図2
において、20は流体の流れる管であり、オリフィス板
22が取り付けられている。21は分岐管で、断面Oお
よび断面Bにおいて管20と接続している。201は管
20の中の分流路、202は分岐管21の中の分流路で
ある。分流路201の形状は、断面Oにおいて管20の
管壁に接する流管と一致する。3および3’は導圧管
で、それぞれ、管20の断面A1 における静圧と、分岐
管21の断面A2 における静圧を、差圧計4に導いてい
る。6は開平器で、差圧計4の出力の平方根を計算し
て、指示計器7に出力している。本実施例では、流体の
密度が一定である場合を考えて、密度補正を施すための
装置は省かれている。
【0040】管20の中の流れは、断面Oで分流路20
1と分流路202に分流し、それぞれの流路を流れて断
面Bに達して合流する。管20の断面積S0 は場所によ
らず一定に作られているが、オリフィス板22が設置さ
れているので、20内の流管すなわち分流路201は、
オリフィス板によって絞られてその断面積は場所により
変化する。一方、分岐管21の断面積S2 は場所によら
ず一定につくられており、分流路202の形状は分岐管
21に一致し、202の断面積は場所によらず一定で、
分流路202内の流速もまた場所によらず一様である。
分流路201中の場所を示すのに、断面Oから20の管
軸に沿って測った距離x1 を用い、断面Oから断面A1
までの距離をa1 、断面Bまでの距離をb1 、そして分
流路201の断面積をS1 (x1 )とする。分流路20
2の中の場所も、断面Oから21の管軸に沿って測った
距離x2 で表し、断面Oから断面A2 までの距離を
2 、断面Bまでの距離をb2 とする。本実施例では、
分流路201の断面積と分流路202が、次の3つの条
件を満たすように作製されている。
【0041】
【数15】
【0042】
【数16】
【0043】
【数17】
【0044】これらの3条件はそれぞれ、第一実施例に
おける条件、数5、数6、数7に対応するものである。
例えば数16は、第一実施例における数6に対応し、流
路出口における加速度項の大きさに関する式である。本
実施例では、分岐管21のなかの分流路202の断面積
が一定であるから、数6右辺の被積分関数に相当する量
が1になり、数16の右辺は流路の長さb2 そのものに
なっている。第一実施例の場合と対応して、数15およ
び数16は、流れが一定の流量比で分流されるための条
件、数17は、断面A1 と断面A2 において二つの流路
の流れの加速度項が相殺するための条件である。第一実
施例における4番目の条件である数8に相当する条件
は、本実施例の場合、分流路201がオリフィス板で絞
られているのに対して分流路202の断面積が一定であ
るから、自動的に満足されている。
【0045】以上の条件を満たす流路の、断面A1 およ
び断面A2 における静圧を、圧力方程式に基づいて考え
ると
【0046】
【数18】
【0047】
【数19】
【0048】となる。ただし、Q(t)は管20を流れ
る体積流量、ρは流体の密度、p1 およびp2 はそれぞ
れ分流路201および202の中の静圧、p0 は断面O
における静圧を表す。ここで、数17の条件が満たされ
ているから、管20の断面A1における静圧と、分岐管
21の断面A2 における静圧との間で、流れの加速度の
項が等しくなり、差圧計4の出力は
【0049】
【数20】
【0050】に比例する。数20の関係は、流れが定常
でも非定常でも成り立つ。従って、開平器6の出力は、
瞬時瞬時の流量に比例した信号となる。
【0051】本実施例では、流れを二つに分流している
が、流れが絞られているのは一方の流路だけであり、他
方の流路の断面積は一定である。本発明では、流れを分
流して分流路間の差圧を測定するが、必ずしもすべての
分流路の流れを絞る必要はない。断面積が一定の分流路
があってもよいし、流れを拡げる分流路を使ってもよ
い。また、本実施例では、一方の分流路の流れを絞る装
置としてオリフィス板を使用したが、ベンチュリ管など
の他の絞り機構を使用しても構わない。
【0052】
【第三実施例】第一実施例および第二実施例において、
流れを二つに分流した例を示したが、分流路の数は必ず
しも二つである必要はない。図3は、本発明の第三実施
例で、流れを3つの分流路に分流する場合を示してい
る。図3において、30は流体の流れる管であり、円断
面の直管である。31は、管壁の肉厚が場所によって変
化している同軸管であり、やはり断面の形状は円であ
る。31は、隔壁32および32’によって、管30と
管軸が重なるように30に固定されている。301は同
軸管31の内側の分流路である。302および303
は、管30の内壁と同軸管31の外壁とに囲まれた分流
路で、302と303とは隔壁32および32’によっ
て隔てられている。3および3’は導圧管であり、それ
ぞれ、断面Aにおける分流路301の静圧と分流路30
2の静圧を、差圧計4に導いている。
【0053】管30を、密度ρの流体が、体積流量Qで
流れているとする。流れは、断面Oにおいて同軸管31
と隔壁32および32’によって三つに分流され、分流
路301、302、303を流れ、断面Bに達して再び
合流する。流路内の位置を示すのに、断面Oを起点に管
軸に沿って測った距離xを座標とする。導圧管3および
3’が接続する断面Aの座標をa、断面Bの座標をbと
する。また、分流路301、302、303の断面積
を、それぞれ、S1 (x)、S2 (x)、S3 (x)で
表す。本実施例では、分流路断面積が次の条件を満たす
ように作られている。
【0054】
【数21】
【0055】
【数22】
【0056】
【数23】
【0057】
【数24】
【0058】数21および数22は、流れが、それぞれ
の分流路の入口断面積に比例した流量比で分流するため
の十分条件である。一方、数23および数24は、それ
ぞれ、断面Aにおいて分流路301と302の間で差圧
をとった時に、流れの加速度項が相殺するための条件
と、流量の2乗に比例する項が残るための条件である。
分流路の断面積がこれらの条件を満たしている時、差圧
計4の出力は、瞬時瞬時のρQ2 に比例した信号とな
る。従って、差圧計4の出力を処理することにより、流
量を知ることができる。
【0059】本実施例では、管30には直管を使用し、
同軸管の肉厚を変化させて、数21〜数24の条件が満
たされるようにしている。しかし、これまでの説明から
明らかなように、分流路の断面積が数21〜数24の条
件を満たしていれば、管30の内径を変化させたり、同
軸管に肉厚一定の管を使用したりしても構わない。ま
た、本実施例においては、管31を管30に固定するの
に、一つの隔壁でなく二つの隔壁を用い、結果的に流れ
を三つに分流しているが、隔壁を一つにして二つの分流
路を設けるようにしたり、必要に応じて三つ以上の隔壁
を使用して、四つ以上の分流路を設けたりしても構わな
い。
【0060】
【発明の効果】従来の差圧式流量計は、流れの加速度の
影響を受けて誤差を生じるので、そのままでは非定常流
の流量は測定できない。これに対して、本発明では、流
れを複数の流路に分流し、流れの加速度が互いに相殺す
る場所で、流路間の差圧を測定して流量を知る。本発明
の方法では、定常流・非定常流を問わず、瞬時流量の測
定が可能である。流れの加速度の影響を免れ、非定常流
の流量測定が可能となることは、本発明の特有の効果で
ある。
【0061】本発明の流量計は、基本的には差圧式の流
量計であるので、差圧式流量計の持つ特長を共有してい
る。すなわち、機構的に単純であること、堅牢なこと、
安価なことなどである。本発明の方法によって、工業的
な用途にも適用可能な、堅牢で保守の容易な非定常流量
測定装置を安価に実現できる。非定常流量測定のための
実用的な装置の実現を可能にしたことも本発明の効果で
ある。
【0062】さらに、本発明では、非定常流の瞬時流量
が測定できるから、電子的な処理などにより容易に時間
平均流量も知ることができる。従来、脈動を低減するた
めに大容積の容器を使用して平均流量を測定している所
で、本発明の方法を採用することにより、管路の単純化
による信頼性の向上、空間の有効利用などを図ることが
できる。これらも、本発明の効果の一つである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例である。
【図2】絞りと分岐管を用いた、本発明の第二実施例で
ある。
【図3】三流路に分流した、本発明の第三実施例であ
る。
【図4】従来の差圧式流量計の構成の例である。
【符号の説明】
1 管 2 隔壁 3,3’ 導圧管 4 差圧計 5 割算器 6 開平器 7 指示計器 20 管 21 分岐管 22 オリフィス板 30 管 31 同軸管 32,32’ 隔壁 40 管 101,102 分流路 201,202 分流路 301,302,303 分流路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 管内の流れを一定の流量比で少なくとも
    二つに分流する流路と、上記流路に分流された流れの加
    速度成分が互いに等しくなる場所で少なくとも一組の流
    路間の静圧差を測定するための装置とから成り、上記差
    圧測定装置によって得られる流路間の静圧差から流量を
    知ることを特徴とする流量計。
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