JPH08512042A - メラミンの製造方法 - Google Patents

メラミンの製造方法

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JPH08512042A JP7503303A JP50330395A JPH08512042A JP H08512042 A JPH08512042 A JP H08512042A JP 7503303 A JP7503303 A JP 7503303A JP 50330395 A JP50330395 A JP 50330395A JP H08512042 A JPH08512042 A JP H08512042A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、気圧50〜150バール、温度360〜430℃の反応装置に融解した尿素と高温のアンモニアガスを供給することによって、尿素からメラミンを製造する方法に関する。それによって、液状メラミン溶融物とガス混合物を含む反応生成物が得られる。このガス混合物は液状メラミン溶融物から分離され、そのようにして得られた液状メラミン溶融物は蒸発装置に送られて蒸発処理される。その後、蒸発装置から得られたガス含有メラミンは冷却装置内で冷却される。得られたメラミンは非常に高い純度の状態で結晶化し、その純度は一般的に99.9%以上になる。

Description

【発明の詳細な説明】 メラミンの製造方法 本発明は、尿素からメラミンを生成する方法に関する。さらに詳しくは、本発 明は新しい高圧処理により非常に高い純度のメラミンを製造する方法に関する。 メラミンが、以下の反応式に従って、390℃〜410℃の温度で尿素から生 成されることは知られている。 6H2N−CO−NH2→C33(NH2)3+6NH3+3CO2 その反応は強力な吸熱反応であり、尿素が135℃(尿素の融点)から反応温 度に達するまで、メラミン1モルあたり649KJの熱を要する。 現在、非常に高純度のメラミンが要求されている。製品の仕様書によれば、9 9.8%及び99.9%が標準的な純度とされる。そのため、生成には大型の機 器と複雑な精製処理が必要になる。 尿素を原料として用いるメラミンの製造方法は、基本的には2つのタイプに分 けられる。すなわち、触媒による低圧処理と触媒を用いない高圧処理である。前 者では、反応装置の気圧は約10バールかそれ以下で、後者では80バールを上 回る(ウルマン著、エンサイクロペディア オブ インダストリアル ケミスト リー,5版、A16巻、174頁(Ullman′s Encyclopedia of Industrial Chem istry,5th edition,Vol.A 16,p.174)。 低圧処理では一般に、流動床反応装置が用いられ、触媒がアンモニアガス又は アンモニアと二酸化炭素の混合物と共に流体化される。メラミンは気体の状態で 反応装置から出て来る。高圧処理よりも腐蝕が少なくてすむ点が、低圧処理の利 点とされる。低圧処理のメーカー(user)中で最も知られているのは、ビーエーエ スエフ(BASF)、ハイドロカーボン プロセッシング 1969年9月号、184 頁(Hydrocarbon Processing,September 1969,p.184)、ヒエミー リンツ(Chem ie Linz),(Hydrocarbon Processing,November 1966,p.146)、それにディーエ スエム/スタミカーボン(DSM/Stamicarbon),(Chem.Eng.,May 20,1968,p.12 4)である。いずれも独自にプロセスを応用している。 高圧処理では一般に、反応は液相で行われる。この場合、反応装置は、溶解し た原料(尿素)及び中間反応生成物と幾らか混合した溶融メラミンで満たされる 。またその混合物中には、アンモニアと二酸化炭素及び少量のメラミンガスから なる気泡が存在する。ここで必要になる多量の反応熱は、通常反応装置内の加熱 器によって供給される。装置内では、電気もしくは高温の塩溶融物を循環させる 等の手段によって、熱を発生させる。 高圧処理の利点は、装置が低圧処理よりも小型化され得るということであろう 。液相での反応は比較的少ないスペースで済む。その上、高圧なのでガスを処理 するための装置もそれ程大型にしなくてもよい。さらには、そうして得られる生 成ガス、つまりアンモニアと二酸化炭素の混合物が高圧になる。この生成ガスは 高圧にされて尿素を生成する際に用いられることが多く、この目的のために適用 させることがより好ましい。 モンテエジソン(Montedison)法(オウジンド:Ausind)は典型的な高圧メラミン 生成方法の一つである(Ullimann′s Encyclopedia of Industrial Chemistry,5 th edition,Vol.A 16,p.177)。他のメラミン処理同様、尿素の溶融物と高温 のアンモニアが反応装置内に導入される。反応装置の条件は70バール、370 ℃である。メラミン溶融物と生成物ガスの混合物は、反応装置から急冷装置に送 られる。急冷装置には、アンモニアと酸化炭素を含む水も導入される。急冷装置 の温度は160℃、気圧は25バールである。この急冷装置から供給される反応 装置のオフガスは、尿素や肥料の製造等に利用される。メラミンはその後、高度 な多段階処置を経てスラリーから回収される。その処置には、アンモニアと二酸 化炭素の除去、多量のアルカリ性水にメラミンを溶解させる処理、活性炭素の脱 色、結晶化、濾過、乾燥、パッケージングが含まれる。 Montedison法には、本発明と異なり、2つの重大な欠点がある。例えば、生成 物ガスが得られる気圧が比較的低い(24バールに過ぎない)。また、反応装置 から得られる不純物の入った生成物を完全に純粋にする処理が必要になるため、 処理段階が非常に高度になる。加えて、純化装置内の気圧が既に低下しているの で、装置が比較的大型になる。 ニッサン(Nissan)高圧処理法(ケミカル エコノミー アンド エンジニアリ ングレビユー:Chemical Economy & Engineering Review,Vol.8,(1976),No. 1,2,p.35)、では、少なくともオフガスに関しては、Montedison法よりも優れ ている。詳細は後に説明する。またNissan法では、メラミン溶融物と高温のアン モニアが反応装置に供給される。温度は400℃、気圧は100バールである。 反応装置の上層部では、メラミン溶融物とガスが分離される。ガスは洗浄塔に送 られ、そこで尿素溶融物を用いて洗浄される。ガス内に存在するメラミンは尿素 溶融物に溶ける。同時にガスが約200℃まで冷える。ゆえにその生成物ガスは 、気圧100バール及び無水状態で得られる。このことはその後の利用の点から は優れているといってよいであろう。原料として用いられる尿素溶融物は、洗浄 塔を通して供給される。温度が上昇すると、水が除去される。これは尿素と反応 するためである。メラミン溶融物は水系アンモニア溶液に溶ける。この溶液は、 不純物を除去している一定期間、180℃でアンモニア性雰囲気の圧力下に保た れている。その後、いくつ化の装置でさらに、濾過や結晶化といった様々な処理 を施される。本発明と比べて機械の操作の数や装置の数が多く、それが処理のコ ストを引き上げている。 メラミン ケミカルス(Melamine Chemicals)が開発したプロセス(US Patent 4 ,565,867)では、Montedison法やNissan法に比べ、装置の容量がかなり小さくな っている。尿素溶融物や高温のアンモニアが供給される反応装置は、温度370 〜425℃、気圧110〜150バールで作動する。メラミン溶融物と生成物ガ スの混合物は、ガス分離槽に供給され、そこで生成物ガスが分離される。ガス分 離槽は反応装置と同じ条件で作動する。尿素で洗浄した後、生成物ガスはさらに 使用されるために送り出される。Nissan法では、生成物ガスは約100バールの 気圧及び無水状態で得られる。Nissan法では、尿素溶融物は尿素洗浄装置を通じ て反応装置に供給される。メラミン溶融物はガス分離槽から急冷装置に送られ、 そこで液状アンモニアまたは水等の手段を用いて急速に冷却される。得られた結 晶メラミンは急冷装置の底部から収集され、乾燥される。実際の精製段階は無い 。この方法による装置は上記2つの方法の装置よりも小形化しているものの、製 品の純度は96〜99.5%に過ぎない。この点についていえば、この方法は上 記2方法、及び以下に述べる本発明との比較において劣る。Melamine Chemicals 法によって十分な純度を得るには、精製処理(例えば上記の2方法のいずれかに 類似した)を、処理の後に組み入れなければならないであろう。そうすると、処 理上の利点、すなわち装置を小形化しそれによってコスト削減を計るという利点 が無くなってしまう。 本発明によるプロセスによれば、メラミン ケミカルス(Melamine Chemicals) 法とほぼ同じ容量の装置を用いながら、生成物の純度を99.9%台にすること ができる。最初に反応装置から得られるメラミン溶融物を蒸発させ、それを気相 から結晶化すれば十分に純度を高めることができる。 蒸発による生成物の精製は既に提案されている。初期のメラミン製造方法特許 (GB Patent 800 771)によると、メラミン生成物1キログラムあたり約9キログ ラムのアンモニアが、温度400℃、気圧40〜80バールで作動する反応装置 に供給される。このケースではアンモニアの量が多いため、生成されたメラミン は全て気相に蒸発する。アンモニアを添加すると、気相中のメラミンの分圧が減 少するので、メラミンの蒸発を促進する効果がある。初めに提示された反応式と 、ここで述べられているアンモニアを考慮すると、化学量論的な計算から、反応 装置から出るガスの組成は体積%にして、アンモニア94.8%、二酸化炭素3 .9%、メラミン1.3%となる。よって、メラミンを回収するには大量のガス が必要となる。その上、多量のアンモニアを反応装置に戻して再利用するために は、そこから二酸化炭素を分離しなければならない。このような方法を用いれば 、かなり純粋なメラミンを生成することができる。実際、前記特許では、生成物 中に存在する不純物が未反応の尿素のみであるとしている。しかしながら、この 処理方法では多量のガスとそれに関連する分離操作が必要となる。すなわち多量 のガスからメラミンを分離し、多量のアンモニアから二酸化炭素を分離せねばな らず、経済的ではない。 上記のプロセスでは、反応装置の気圧を下げるかもしくは温度を上昇させるこ とによって、アンモニアの必要量を減らすことができる。そうすれば、メラミン が気相中で蒸発し易くなり、分圧を下げる目的で多量のアンモニアを用いる必要 は無い。反応装置の気圧が50バール未満になれば、反応装置内に固形物が形成 され、そのため反応装置の作動が複雑になり、結果的に作動に支障をきたす。こ のことは、US-3,484,440の1欄65行等にも記されている。温度を部分的に40 0℃より高くすると、腐蝕が多くなり反応装置を構成する材料を傷める。 Nissanが既に研究しているプロセス法(USpatent 3,484,440)は上記の方法に類 似しているが、より少量のアンモニアで操作可能である。それによれば、オフガ ス中のメラミン含有量がより高くなることが多い。この処理方法では、高温のア ンモニアが尿素1グラムにつき0.2〜1.0グラムの割合で反応装置に供給さ れる。反応装置の条件は、360〜400℃、50〜150バールである。反応 装置から、液状のメラミン溶融物に混じって生成物のガス(アンモニアと二酸化 炭素)が、加熱装置を通じて蒸発装置に送られる。その蒸発装置内は、気圧40 〜100バール、温度420〜480℃に保たれている。このような限定範囲内 で、気圧及び温度が適切に選択されれば、メラミンは全て蒸発して気相になる。 また例えば、アンモニアを尿素1グラムあたり0.2グラムの割合で反応装置に 供給すれば、装置から放出される気相中のメラミンの濃度は、化学量論的に計 算した場合、体積にして約7%になる。アンモニアの供給量が、尿素1グラムあ たり1グラムであれば、ガスに含まれるメラミンの量は体積で約3.2%になる 。また、最初に説明したケース(メラミンが体積で7%)では、気圧と温度を約 72バール、480℃に、或いは、気圧40バール、温度を455℃にする必要 がある。これらの気圧と温度の値は、明細書中の図表から引用した。しかしなが ら、蒸発前にメラミンは、液状の溶融物の形で蒸発装置内に1時間以上残存して いてもよい。そうすることによって、反応装置内に形成された不純物が、メラミ ンに再度変化する可能性がある。メラミンは蒸発装置から分離装置に送られ、そ こで水を用いて冷却され、結晶化する。その時の温度は150℃、気圧はほぼ大 気圧である。明細書本文では、生成物の純度は99%、その実施例で得られた純 度は99.2%であるとしている。このような生成物は純度の点で劣る。一般に 要求されるメラミンの純度は99.9%で、この条件は当該分野でよく知られた ハンドブックにも記載されている(Ullimann's Encyclopedia of Industrial Ch emistry,5th edition,Vol.A 16,p.179)。最後に説明された処理方法をもっ てこの純度を高めるには、溶解や再結晶化といった分離精製処理が必要になる。 このような処理はほとんどのメラミン生成処理で行われているが、こうするとコ ストが高くなり、蒸発処理の意義自体に疑問が持たれる。すなわち、蒸発に無駄 なエネルギーを費やさずとも、反応装置から溶融した状態で得られた生成物に対 し直接精製処理を開始することも可能なのではないかということになる。 先行技術のメラミン製造プロセスを本発明と比較してみると、プロセスを2つ のカテゴリーに分けることができる。低圧処理の大部分と、Nissan(ここで引用 した2種類のNissan法のうち最初の方法を指す)及びMontedisonの高圧処理方法 では、確かに純度の点では優れているが、その処理には大型の装置と多段階の精 製過程が含まれ、作動コストと投資額の双方が増加することは明らかである。US -4,565,867及びUS-3,484,440といった特許に記載されている処理方法は、2番目 のカテゴリーに該当する。これらの特許は装置の容量という点で同じカテゴリー に属し、上記の方法と異なり多段階の精製過程はない。しかしながら、これらの 方法による生成物は純度の点で劣る。 本発明によれば、十分な純度(メラミン99.9%)が得られる一方で、Mont edisonやNissan(最初の例)の高圧処理のような多段階処理過程は含まれない。 装置のサイズと容量の点においては、本発明の新しい処理方法は、US-4,565,867 やUS-3,484,440で開示されているそれに匹敵する。 本発明は、気圧50〜150バール、温度360〜430℃の範囲内に保たれ た反応装置に尿素溶融物及び高温のアンモニアガスを供給することによって、尿 素からメラミンを生成する方法に関する。本発明の装置によって、液状のメラミ ン溶融物とガスの混合物を含む反応生成物が得られる。この処理方法によれば、 前記のガス混合物が液状のメラミン溶融物から分離されて、それによって得られ た液状メラミン溶融物が蒸発装置に送られ、そこで蒸発される。また、蒸発装置 から得られたガス含有メラミンは冷却され、それによってメラミンが高純度な状 態で結晶化される。 本発明のプロセスによれば、メラミンが非常に高い純度の状態で結晶化するの で、それ以降の精製処理は不要である。この場合、99.9%以上という高い純 度になる。 本発明のプロセスによれば、蒸発装置内で減圧、温度上昇、蒸発装置内へのア ンモニアガスの供給、或いはこれら3種の方法の内2つ或いは全部を用いること によってメラミンを蒸発処理する。蒸発装置内でのメラミン保持期間は好ましく は30分未満、さらに好ましくは10分未満である。 好ましい一実施例によれば、ガス含有メラミンを液体冷却剤に直接接触させる ことによって、そのガスが冷却される。その際の温度は130℃未満、気圧は4 0バール未満である。上記の冷却剤は、アンモニアもしくは水であるのが好まし い。 本発明のプロセスによれば、反応装置内で発生したガスはその反応装置の上方 部分で液状メラミン溶融物から分離され、メラミン溶融物のみが蒸発装置に送ら れる。これまで述べてきた種々の発明では、メラミンも蒸発するので、この点に おいて本発明は先行発明とかなり異なっている。本発明のプロセスでは、二酸化 炭素は反応装置のオフガスに含まれており、蒸発装置内に入らない。実際には極 少量の二酸化炭素がメラミン溶融物に溶けて蒸発装置を通過するのであるが、そ の量がわずかなので問題にならない。蒸発装置内では、温度を上昇させ、減圧し 、アンモニアガスを供給して気相中のメラミンの分圧を下げることによって、メ ラミンを蒸発させることが好ましい。アンモニアとメラミンを含むガスは急冷装 置に送られ、そこでメラミンが結晶化する。これに関して、連続的試験装置が小 規模で実施された結果、非常に純度の高い生成物が得られた。その純度は99. 9%、すなわち求められる条件に十分対応できる純度であった。 そのうえ意外にも、蒸発装置内でのメラミン保持期間は重要でないことが判明 した。US-3,484,440で開示されている方法によれば、蒸発装置内のメラミン溶融 物の保持期間は最低1時間であった。その間に、形成された不純物がメラミンに 変化した。本発明の処理方法によれば、前記の保持期間は実験を通して30分未 満、ほどんどの場合わずか数分であった。生成物の純度は保持期間に関係なく常 に99.9%であった。また、蒸発装置内での不純物の量は実質的に増えなかっ た。なぜなら、実験の間ほとんど、液の量が非常に少なく、またほとんど増加し なかったからである。 よって本発明と上記US-3,484,440との処理作動上最も重要な相違点は、反応装 置の生成物のガスが蒸発装置内に送られず、蒸発装置内での保持期間が30分未 満であるということである。先行技術に比べ最も優れている点は、生成物の純度 が99.9%(分離精製が不要)であり、オフガスが高圧(約100バール)で 得られるということである。 以下に、図面を参照しながら、本発明を詳しく説明する。図1は本発明に従っ て処理を実施する際に用いられるシステムを示す。図2は本発明に従って製造さ れたメラミン及び市販のメラミンのLCクロマトグラム(液体クロマトグラム) である。図3は本発明に従って製造されたメラミンと市販の2種類のメラミンの IRスペクトルを示す。図4は、本発明に従って製造されたメラミンと市販の2 種類のメラミンの1H−NMRスペクトルを示す。また、図5は、本発明に従っ て製造されたメラミンと市販の2種類のメラミンの13C−NMRスペクトルを示 す。 図1によれば、尿素溶融物とアンモニアが同じパイプ接続部を通って約400 ℃で反応装置(reactor)1に供給される。反応装置内は、通常の高圧処理と同じ ような条件、つまり温度360〜430℃、気圧は50〜150バールの範囲内 になっている。加熱は、内部の加熱器(internal heating elements)によって行 われる。その反応装置から得られるガス混合物は、メラミン溶融物から分離され 、さらに別の処理を施されるために送り出される。別の処理とは、例えば、溶解 した尿素で洗浄して、ガス中に存在するメラミンを回収することが挙げられる。 そのガスは、反応装置内の気圧とほぼ等しい気圧で得られる。メラミン溶融物は 、蒸発装置(vaporizer)2に送られる。従って、二酸化炭素が蒸発装置内に入ら ない(ただし極少量がメラミンに溶け込んでいる)。蒸発装置内の温度は420 〜470℃、気圧は20〜90バールである。蒸発装置内を加熱するには、内部 の加熱器等が用いられる。メラミンを全て蒸発させるために最低限必要なアンモ ニアが、蒸発装置に供給される。例えば、気圧が50バール、温度が450℃の 時は、メラミン1キログラムに対し少なくとも2.4キログラム程のアンモニア が蒸発装置内で必要となる。蒸発装置内のメラミン溶融物の保持期間は、通常3 0分未満である。メラミンとアンモニアを含むガス混合物は、蒸発装置から急冷 装置(quencher)3に送られる。同時に、水またはアンモニア等の冷却用液体が、 急冷装置内に供給される。冷却用液体は、蒸発の際には、メラミンの冷却・結晶 化の間に放出される熱を捕らえる。冷却装置の上方部分からも、蒸発した冷却用 液体と共に、アンモニアガスが放出される。冷却用液体のうち蒸発しなかった部 分は、メラミンの結晶と共に急冷装置の底部から抜き出される。冷却装置の気圧 及び温度は、用いられる冷却用液体によって異なるが、温度が130℃未満、気 圧40バール未満が好ましい。冷却装置から抜き出された冷却用液体(蒸発して いるもの)がアンモニアから分離される。濃縮されたアンモニアは再利用にまわ される。勿論、アンモニアを冷却剤として用いる場合は、最後に説明した分離操 作は不要である。底部から抜き出されたメラミンは乾燥される。それ以上の精製 は不要である。というのも、その生成物は純度の要件を満たしているからである 。 本発明によるプロセスは、実験用器具を使用した連続試作装置による実験が何 回か実施された。その実験装置のメラミンの最大製造量(capacity)は、1時間あ たり最大6kgム程度であった。それらの実験のうちの一つを以下に記載する。実施例 尿素溶融物を5.2kg/h、高温(400℃)のアンモニアを2.7kg/hの割合 で反応装置に供給した。反応装置内の気圧は100バール、温度は400℃であ った。加熱には、内部の電気加熱器を用い、スタートアップの段階では外部の電 気バンド加熱器も用いた。反応装置の排出ガス(オフガス:offgas)には、アン モニアに対し0.90%のメラミンと14.9%の二酸化炭素が含まれていた。 オフガスのメラミンは、水冷却によって回収したが処理過程では再利用しなった 。メラミン溶融物は、1.49kg/hの割合で反応装置から得られ、蒸発装置に送 られた。温度400℃のアンモニアも、6.3kg/hの割合で反応器(蒸発装置) に供給された。電気加熱器によって、蒸発装置は温度450℃、気圧50バール に保たれた。液状メラミンの保持期間は、30分未満であれば幾らでも良く、一 般にはわずか数分であった。保持期間は、蒸発装置表面の水平目盛りを観察して 記録することができた。アンモニアに対し3.1mol-%のメラミンを含むガス混 合物が、蒸発装置から得られた。このガス混合物を冷却装置に流入し、そこに水 を注入した。冷却装置の気圧は2バール(abs)、温度は120℃であった。冷 却装置に供給されたメラミンはほとんど全て、結晶の形態で回収された。生成物 の純度は99.9%であった。 図2〜5は分析結果である。それによれば、上記の実施例で得られたメラミン 生成物(c)を、別々のメーカーによる市販のメラミン生成物で、一般的な純度 の要件を満たしている(a)及び(b)と比較している。前記分析結果は、LC クロマトグラム(図2)、FTIRスペクトル(図3)、1H−NMRスペクト ル(図4)、それに13C−NMRスペクトル(図5)に示されている。これらの 図表及びその他の分析データから、実施例で得られた生成物が少なくとも一般に 市販されている生成物と同程度の純度を持つ、言い換えるとその純度が99.9 %であることが確認できた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 融解した尿素と高温のアンモニアガスを、気圧50バール以上150バー ル以下の範囲、温度360℃以上430℃以下の範囲の反応装置に供給すること によって尿素からメラミンを生成し、液状のメラミン溶融物とガス混合物を含む 反応生成物を製造する方法において、前記ガス混合物を液状メラミン溶融物から 分離し、得られた液状メラミン溶融物を蒸発装置を用いて蒸発させ、蒸発装置か ら得られるガス含有メラミンを冷却することによってメラミンを高純度な状態に 結晶化させることを特徴とするメラミンの製造方法。 2. メラミンの純度が少なくとも99.9%であることを特徴とする請求項1 に記載のメラミンの製造方法。 3. 蒸発装置中で、減圧、温度上昇、蒸発装置内へのアンモニアの供給、或い はこれら3つの方法の中の2つ或いは全部を用いてメラミンを蒸発させることを 特徴とする請求項1または2に記載のメラミンの製造方法。 4. 蒸発装置内のメラミンの保持期間が30分未満、好ましくは10分未満で あことを特徴とする上記のいずれかの請求項に記載のメラミンの製造方法。 5. ガス含有メラミンを液状冷却剤に直接接触させることによって、130℃ 未満の温度、及び40バール未満の気圧で冷却することを特徴とする上記のいず れかの請求項に記載のメラミンの製造方法。 6. 前記の冷却剤がアンモニアまたは水であることを特徴とする請求項5に記 載のメラミンの製造方法。
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