JPH08511162A - 細胞内結合タンパク質(ibp)およびその使用 - Google Patents

細胞内結合タンパク質(ibp)およびその使用

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JPH08511162A JP7501434A JP50143495A JPH08511162A JP H08511162 A JPH08511162 A JP H08511162A JP 7501434 A JP7501434 A JP 7501434A JP 50143495 A JP50143495 A JP 50143495A JP H08511162 A JPH08511162 A JP H08511162A
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Abstract

(57)【要約】 特に遺伝子治療における核酸、それを含むベクターおよびその治療的使用が開示されている。より詳細には、細胞内結合タンパク質をコードする遺伝子、およびその遺伝子治療的における使用、あるいは適当な発現ベクター中に組み込まれた後の使用が開示されている。

Description

【発明の詳細な説明】 細胞内結合タンパク質(IBP)およびその使用 本発明は核酸配列、それを含むベクターおよびその治療的使用、特に遺伝子治 療に関する。より詳細には本発明は細胞内結合タンパク質(IBP)をコードする 遺伝子を含んで成る核酸配列、およびその遺伝子治療における使用に関し、適当 な場合には適切な発現ベクターに組み込まれている。 遺伝子治療とは、不全症または異常(突然変異、異型発現等)を、悪化した細 胞または器官に遺伝情報を導入することによって矯正することから成る。この遺 伝情報は器官から摘出した細胞中にインビトロで導入され、その後モディファイ された細胞が体内に戻されるか、あるいは直接インビボで適当な組織に導入する ことができる。これとの関連で、様々なトランスフェクション法および遺伝子転 移法が文献に記載されている(RoemerおよびFriedman、Eur.J.Biochem.208(199 2)221を参照にされたい)。現在まで、従来技術において遺伝子治療のために提 案された研究法は、遺伝子疾患に関与する活性ポリペプチド(ホルモン、成長因 子等)をコードする遺伝子、アンチセンス遺伝子、またはワクチン生産のための 抗原性ペプチドの転移から成る。本発明は遺伝子治療への新たな取り組みに関し 、それは標的細胞(または組織)中で、細胞成分と相互反応できる、すなわち細 胞機能を妨害できる細胞内ペプチドを転移および発現することから成る。本発明 は特に、細胞内部分に留まり、そして特定の細胞機能を制御できる修飾抗体をイ ンビボで発現することができるという実証に基づく。本発明は遺伝子治療に使用 するために、そのような細胞抗体をコードするDNA配列をベクター中(特にウ イルスベク ター)にクローン化することができるという実証にも基づいている。 ヒトの治療で抗体を使用して、一般的に循環する生物複合体および/または細 胞表面に局在するものを除去する免疫系により引き起こされる一連の出来事を発 生させることにより、それらを標的にし、そして中和することが可能になる。し かし癌または例えばウイルスによる疾患を含む多くの場合で、この取り組みは悪 化した細胞の統制解除の原因である抗原が、注入した抗体に接近できないので成 功していない。そこで本発明は抗体または治療薬を、エピトープへの結合により 統制解除の減少および/または破壊が連続的および細胞内的に生成されるように することから成る、特に有利な治療的取り組みを可能にする。 抗体の組換え的発現の可能性はすでに、文献に記載されている。すなわち欧州 特許出願公開第88,994号明細書は、抗体の重−または軽−鎖可変領域のインビト ロ発現および精製を記載している。同様に米国特許第4,946,778号明細書は、リ ンカーを介して連結した抗体の重−および軽−鎖可変領域から成る修飾抗体をコ ードするDNA配列のインビトロ発現を記載している。しかし、この特許に記載 される抗体は不活性であり、かつ一般的に不溶性の封入体状態で合成される。し たがって抗体は活性を回復するためには、精製され、そして次に化学的処理(変 性、リナチュレーション等)に供されなければならない。本発明は直接インビボ で活性な細胞内抗体の発現のために、そのようなDNA配列を使用する可能性を 実証する。したがって本発明は、特にヒトの遺伝子治療のために、細胞内抗体を コードするそのようなDNAの使用の可能性を、それらの発現を哺乳類細胞中で 可能にする領域の制御下で実証する。それ故にこの新たな取り組みは、典型的な ワクチン化法によっては接近できない細 胞成分を標的にすることを可能にする。さらに、本取り組みは免疫反応の発生が 関与せず、しかし細胞内で作用するものである。 したがって本発明の第一の主題は、細胞内結合タンパク質(IBP)の発現を哺 乳類細胞中で可能にする制御領域下の、細胞内結合タンパク質(IBP)コードす る遺伝子を含んで成る核酸配列にある。 また本発明は上記の核酸配列を含むベクターに関する。より詳細には本発明の ベクターは、レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ−伴生ウイルス、ヘルペ スウイルス、ワクシニアウイルス、HSVウイルス等のようなウイルス起源である 。 また本発明は、ヒトまたは動物体の外科的および/または治療的処置を目的と する医薬組成物の調製のための、これらの核酸配列またはこれらベクターの使用 関する。また、ベクター、上記のような特にウイルスベクター、または核酸配列 を含んで成る医薬組成物に関する。 本発明の目的に関して、細胞内結合タンパク質(IBP)という用語は、発現さ れる細胞成分を認識でき、この成分と選択的に、そしてこの成分に対する親和性 で相互作用できる任意のタンパク質またはタンパク質断片を表す。この相互作用 は共有または非共有化学的相互作用であってよい。細胞成分(タンパク質、脂質 、アミノ酸、mRNA、tRNA、rRNA、DNA等)との相互作用は、該成分が含まれる細 胞の機能に対して作用することができ、したがってこの機構を制御(刺激、低下 、抑制)することができる。 本発明のIBPは、好ましくは抗体または抗体に匹敵する結合特性を有するもの に由来する分子から成る。特に、それらは抗原に対して中和効果を有するインビ ボ相互作用を可能にする、十分な選択性および親和性 を持つタンパク質である。これらの分子はそれらの特性および位置から、今後、 細胞内抗体と命名する。 抗体、免疫グロブリン上科の分子は、分泌タンパク質の状態で天然に合成され る(主にBリンパ球により)。したがってそれらは、活性(非自己抗原の認識お よび結合)を発揮する細胞外部(循環系)に放出される。抗体の特異性および親 和性に影響を与えずに、細胞内抗体をコードする修飾遺伝子をインビボで発現さ せることができると実証された。細胞内抗体をコードする本発明の核酸配列は、 それ故に抗体が分泌しないように遺伝子修飾された抗体を含んで成る。特に抗体 遺伝子は一般的に、その分泌の原因である配列の欠失または突然変異により修飾 される。本発明のIBPは、特に抗原結合ドメインを持つ抗体断片(例えばFabまた はF(ab)'2断片)のような抗体断片から成る。しかし、この種の細胞内抗体には 、これらの断片の重−および軽−鎖領域をそれぞれコードする幾つかの遺伝子を 含んで成る核酸配列の発現が関与し、そしてまたこれらの鎖がインビボで正しく 集成することが関与する。このため、本発明の内容に使用できる細胞内抗体の特 に有利な形態は、抗体の重−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドにペプチ ドリンカーを介して結合した抗体の軽−鎖可変領域の結合部位に対応するペブチ ドから成る。この種の細胞内抗体の使用は、ScFvと呼ばれているが、それらが単 一遺伝子により発現されているので有利である。そのような本発明の修飾抗体を コードする核酸配列の構築を実施例で説明する。 さらに本発明の細胞内抗体をコードする核酸配列は、安定化し、かつ/または 多機能性細胞内抗体のために、かつ/または大きさを減少した抗体のために、か つ/または1つ以上の細胞内区分に局在することを促 進させる目的で、化学的、酵素的または遺伝的に修飾されることもできる。した がって、本発明の核酸配列は核局在ペプチド(nuclear localization peptides: NLS)をコードする配列を含んで成ることもできる。特に、本発明の配列をSV40 ウイルスのNLSをコードする配列(このペプチド配列は以下の通り;MPKKKRK:Kald eronら、Cell,39(1984)499)と融合させることができる。 上述のように、本発明の核酸配列は遺伝子またはIBPをコードする遺伝子を哺 乳類細胞中で発現することができる配列を含んで成る。したがって一般的にIBP 遺伝子は、発現が想定される哺乳類細胞中で機能する転写および翻訳プロモータ ー領域の制御下に置かれる。これらは該細胞に関してホモロガスな配列であるこ とができ、すなわち該細胞中での遺伝子発現の天然の原因である配列である。そ れらは異なる起源の配列であってもよく、すなわち他の種類の細胞中のタンパク 質発現の原因の配列、天然条件下で抗体発現の原因である配列、ウイルスの発現 配列、例えば本発明の配列が組み込まれているベクターに存在する配列、または 合成もしくは半合成配列でよい。 ヒトへの使用に関して、多くの機能性プロモーターが文献に記載されており、 例えばそれらはCMV、SV40、Ela、MLP、LTR等、ウイルスプロモーターである。例 えば、ビリン遺伝子のプロモーターのような細胞性プロモーターは、それらが特 定の組織発現を可能にするので(ビリンの場合は腸に限定されている)、有用で ある。 さらに発現配列も、例えば特定の種類のベクターまたは細胞中で発現するよう に、大きさを減少させるように、転写プロモーター活性を上昇させるように、誘 導性プロモーターを作成するように、調節レベルを改 良するように、あるいはその調節の性質を変えるように適合させるために修飾さ れることができる。そのような修飾は例えば、インビトロ突然変異誘発法により 、さらなる制御要素または合成配列の導入により、あるいは新規制御要素の削除 または置換により行うことができる。1種の組織中だけでIBPの発現を標的にす るためには、組織−特異的プロモーターの使用が特に有利である。 さらに核酸配列が発現配列を含まないならば、後者は発現ベクター中のそのよ うな配列の下流に組み込まれることができる。 本発明のベクターを調製するために、第一段階では作用を望む病気が関与する 、または病気の原因である細胞機能が確認されなければならない。この機能に関 与する適当な細胞成分が次に同定され、そして局在性、役割、性質等に基づきこ の成分(抗体、誘導体等)に最も適すると思われるIBPが決定されなければなら ない。IBPが選択されたら、対応する核酸配列を分子生物学的手法(化学合成、 クローニング、酵素的修飾等)により得、そして実施例に記載される方法により 適当なベクターに挿入することができる。 本発明の別の主題は、上記の少なくとも1つの核酸配列または1つのベクター を含んで成る医薬組成物に関する。 本発明の配列は、特定の細胞機能に効果を与える目的で、例えばヒトまたは動 物に注射した後にIBPの細胞内発現を誘導するために使用することができる。特 に、それらは国際公開第90/11,092号明細書に記載された方法により、裸のDNAの 状態で注射できる。それらは複合体の状態、例えばDEAE-デキストラン(Pagano ら、J.Virol.1(1967)891)と、核タンパク質(カネダら、Science 243(1989 )375)と、脂質(Felgnerら、PNAS 84(1987)7413)と、リポソームの状態(Fraleyら、J.Biol.Chem.255(1980)1 0431)等、で投与することもできる。 本発明の好適な態様では、上記の核酸配列はベクター中に組み込まれる。その ようなベクターの使用により、結果として細胞中への移動を促進し、酵素に対す る耐性を増強し、そして細胞内の安定性および発現レベルを上昇させることがで きる。本発明のベクターは、同様に等しくプラスミドベクターまたはウイルスベ クターであることができる。しかし、ウイルスベクターを使用することが好まし い。 したがって好適な態様では、本発明はウイルスベクターに組み込まれた上記の 核酸配列に関する。また本発明はゲノムに挿入された、IBPをコードする少なく とも1つの核酸配列を含んで成る。 上述のように、様々なウイルスを本発明の遺伝子のインビボ転移および発現の ために使用することができる。例として、レトロウイルス(RSV、HMS、MMS等) 、HSVウイルス、アデノ−伴生ウイルス、アデノウイルス、ワクシニアウイルス 等を挙げることができる。 有利なことには、本発明の組換えウイルスは欠陥ウイルスである。“欠陥ウイ ルス”という用語は、標的細胞中で複製できないウイルスを表す。一般的に、そ れ故に本発明との関連で使用される欠陥ウイルスのゲノムは、少なくとも感染細 胞中で該ウイルスの複製に必要な配列を欠いている。これらの領域は除去(完全 に、または部分的に)されているか、または非−機能的にされているか、あるい は他の配列に置き換えられることができ、そして特に本発明の核酸配列に置き換 えられることができる。好ましくは欠陥ウイルスはウイルス粒子の包膜化に必要 なゲノム配列をやはり保持している。 レトロウイルス由来、アデノ−伴生ウイルス由来、HSVウイルス(単純ヘルペ スウイルス)由来、またはアデノウイルス由来の欠陥組換えウイルスは、すでに 文献に記載されている[RoemerおよびFriedmann、Eur.J.Biochem.208(1992)21 1;Dobsonら、Neuron 5(1990)353;Chioccaら、New Biol.2(1990)739;ミヤノ ハラら、New Biol.4(1992)238;国際特許出願公開第WO91/18,088号明細書;Akli ら、Nature Genetics 3(1993)224;Stratford-Perricaudetら、Human Gene The rapy 1(1990)241;欧州特許出願公開第185,573号明細書、Levreroら、Gene 101 (1991)195;欧州特許出願公開第243,204号明細書)]。 本発明の核酸配列を欠陥組換えアデノウイルスに取り込んだ状態で使用するこ とが特に有利である。 実質的にアデノウイルスの異なる血清型、構造および幾分異なる特性が存在す るが、それらはヒト、特に非−免疫抑制個体に対して病原性ではない。さらにこ れらのウイルスはそれが感染した細胞のゲノムに組み込まれず、そして外因DN Aの大きい断片に取り込まれる。様々な血清型の中でも、本発明との関連でアデ ノウイルス2または5型(Ad2またはAd5)を使用することが好ましい。Ad5アデ ノウイルスの場合には、複製に必要な配列はE1AおよびELB領域である。 さらに本発明の細胞内抗体をコードする小さなサイズの遺伝子により、1つ以 上の標的細胞成分の様々な領域に対する細胞内抗体をコードする数種の遺伝子を 、有利にも同じベクター中に同時に組み込むことができる。したがって本発明の 特定の態様は、様々なエピトープに対する細胞内結合タンパク質をコードする少 なくとも2つの核酸配列を含んでなるベクター、特にウイルスベクターから成る 。 本発明の欠陥組換えウイルスは、欠陥ウイルスと、とりわけ上記の核酸配列を 持つプラスミドとの間の相同的組換えにより調製できる(Levreroら、Gene 101 (1991)195;Graham,EMBO J.3(12)(1984)2917)。相同的組換えは、該ウイ ルスと該プラスミドが適当な細胞系に同時形質転換した後に起こる。使用される 細胞系は、好ましくは(i)該要素により形質転換できるものであり、そして( ii)欠陥ウイルスゲノムの部分を相補することができる配列を含むべきで、好ま しくは組換えの危険性を回避するために組換え体の状態である。欠陥組換えアデ ノウイルスの調製に有用である系の例として、特にゲノム中にAd5アデノウイル スのゲノムの左一手部を組み込んで含んでいる(12%)ヒト胚腎臓系293(Graha m,ら、J.Gen.Virol.36(1977)59)を挙げることができる。欠陥組換えレトロウ イルスの調製に有用な系の例として、CRIP系を挙げることができる(Danosおよ びMulligan、PNAS 85(1988)6460)。 組み込まれたウイルスを、次に従来の分子生物学的法により回収し、そして精 製する。 本発明はそれゆえに、少なくとも1つの上記の欠陥組換えウイルスを含んで成 る医薬組成物に関する。 本発明の医薬組成物は局所、経口、非経口、鼻内、静脈内、筋肉内、皮下、眼 内等の投与目的に製剤することができる。 好ましくは医薬組成物は、注射用製剤のために医薬的に許容できる賦形剤を含 む。これらは特に、無菌の等張塩溶液(リン酸一ナトリウム、または二ナトリウ ム、塩化ナトリウム、カリウム、カルシウムまたはマグネシウム等、あるいはそ の混合物)、あるいは乾燥、特に凍結乾燥状態であることができ、さらに組成物 は適切である場合には滅菌水または 生理塩の添加時に注射用溶剤を形成することが可能である。 投与に使用する核酸(配列またはベクター)の投与量を、様々なパラメーター 、特に使用する投与様式、問題の疾患、発現する遺伝子または望まれる治療期間 により調整することができる。一般的に本発明の組換えウイルスの場合には、こ れらは104から1014pfu/mlの間、好ましくは106から1010pfu/mlの投与量の状態で 製剤され、投与される。pfu(プラーク形成単位)という用語は、ウイルス溶液 の感染力に相当し、そして適当な細胞の感染、そして一般的に48時間後の感染細 胞プラーク数の測定により定められる。ウイルス溶液のpfu力価の決定法は文献 によく記載されている。 また本発明の主題は、上記のような核酸配列を含んで成る組換え細胞に関する 。 ベクターに適当に組み込まれた本発明の配列、およびそれを含む医薬組成物は 、多くの病原の治療に使用することができる。それゆえに、それらは遺伝子の転 移および発現のために、任意の種類の組織中のインビボで使用することができる 。さらに治療は治療される病原に関連して標的にされることができる(特定の組 織への転移は、特にベクターの選択および特定のプロモーターの選択による発現 により決定できる)。 本発明の配列またはベクターは、有利にヒトまたは動物中でインビボおよび細 胞内で、細胞増殖、代謝物の合成、タンパク質合成、DNA複製および/または 転写等のような多様な細胞機能に対して特異的に作用できるタンパク質の生産に 使用される。したがって本発明は、多くの細胞機能不全を、種々の病原で、また は病原の結果で、特に癌、ウイルス性または細菌性疾患を、より一般的には細胞 性メディエーターが同定で きる任意の病原を、特異的に、局在的に、そして効果的に治療することを可能と する。細胞増殖に関連する病原治療のための使用 特に有利な態様では、本発明の核酸配列は、細胞増殖に関与する活性因子に相 互作用し、そして干渉することができるIBPをコードする遺伝子を含んで成る。 細胞増殖には、膜レセプター(Gタンパク質)、癌遺伝子、酵素(プロテインキ ナーゼ、ファルネシルトランスフェラーゼ、ホスホリパーゼ等)、ヌクレオシド (ATP、AMP、GDP、GTP等)、活性化因子[グアノシン交換因子(GRF、GAP等)、 転写因子等]などのような数多くの因子が関与する。そのような因子に結合し、 そして中和することができる、本発明のIBPの細胞内発現で、細胞増殖の過程を 制御することが可能になる。これは細胞増殖が自然の調節機構を逃れて、例えば 腫瘍の発生を生じるような状況で特に有利である。多くの因子(発癌性遺伝子の 産物、およびこれらの産物の影響の信号を送ることに関与する因子)は実質的に 、これらの細胞増殖の統制解除現象と関連してきた。すなわち膵臓の90%の腺癌 が、第12番目のコドンが突然変異したKi-ras癌遺伝子を保有する(Almoguera ら、Cell 53(1988)549)。同様に突然変異したras遺伝子の存在は、結腸の腺 癌および甲状腺の癌(50%)、または肺および骨髄白血病の癌腫(30%)で検出 された(Bos,J.L.Cancer Res.49(1989)4682)。他の多くの癌遺伝子がすでに 同定され(myc、fos、jun、ras、myb、erb等)、その突然変異体は細胞増殖の統 制解除の原因であると考えられている。 これらの細胞因子(好ましくはその発癌性状態)に結合できるIBPの発現、そ してそれゆえにその効果の低下または抑制は、癌に対する新たな 治療的研究の可能性を提供する。 特に有利な態様では、本発明は癌遺伝子の発現産物を妨害する、または癌遺伝 子の発信経路に関与する因子を妨害することができる細胞内抗体をコードする遺 伝子を含んで成る核酸配列を含むベクターに関する。 標的癌遺伝子のなかでも、ras、fos、jun、myc、mybおよびerb癌遺伝子を本発 明の目的のために挙げることができる。 癌遺伝子の発信経路に関与する因子の中でも、細胞内ドメイン[Gタンパク質 、キナーゼ(例えば、チロシンキナーゼ)、ホスホリラーゼ、ファルネシルトラ ンスフェラーゼ]、ヌクレオシド交換因子(GAP,GRF等、因子)などのレベルで 標的にすることができる膜レセプターを、特に挙げることができる。 より好ましくは本発明は、癌遺伝子または癌遺伝子の発信の経路に関与する因 子に対する細胞内抗体をコードする核酸配列を含むベクター、特にウイルス起源 のベクターに関し、それは抗体の重−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチド にペプチドリンカーを介して連結した抗体の軽−鎖可変領域の結合部位に対応す るペプチドから成る。 より特別には、本発明はras-依存性発信経路の因子に対する細胞内抗体を発現 する欠陥組換えウイルスに関する。 実施例に示すように、細胞内抗−p21(ras遺伝子の発現産物)、抗−GAPまた は抗−p53抗体の発現は、形質転換させる癌細胞の表現型を逆戻りさせることが できる。ウイルス病原治療のための使用 本発明の核酸配列は、病原ウイルス(HIV、パピローマオイルス等)の感染周 期と相互反応できる細胞内抗体をコードする配列であることがで きる。 さらに特別には、HIVウイルスの場合には、現時点で利用できる抗ウイルス剤 または進行した臨床段階の処方ではウイルスの複製を遮断することはできず、疾 患の進行を遅らせることができるだけである。この主な理由の1つは、これらの 抗ウイルス剤に耐性な株の出現にある。効果的なワクチン化もまた多くの障害に 直面する:HIVの遺伝的多様性が、存在する様々な株に対する体液性または細胞 性免疫反応を得るための安定な抗原的構造の決定を不可能にしている。ウイルス が好都合な点突然変異誘発法による選択圧に耐える抗ウイルス剤の場合には、現 在までに試されたワクチン化では、HIVは免疫系を回避すると思われる。 本発明はHIV感染の治療のための新規な取り組みを構成し、それはウイルスの 複製周期中にIBPの発現、特に細胞内抗体の発現によりウイルスを遮断すること から成る。本発明は特にワクチン的および抗ウイルス的方法とは対照的に、ウイ ルスの遺伝的多様性の問題を回避することが可能である。典型的なワクチン化の 場合には、主に検出される免疫反応は可変領域に対して生じる。対照的に、本発 明の細胞内抗体の使用は、保存されるだけでなく、ウイルスタンパク質の機能に 必須でもあるエピトープを選択することを可能にする。好ましくは細胞内抗体は 、好都合な点突然変異法により、ウイルスの耐性化(withstanding)および適合 化(adapting)を防ぐに十分な大きさのエピトープに対するものである。さらに 、本発明の細胞内抗体をコードする小さな遺伝子は、同じ遺伝的治療ベクターで 数種の領域(1つの中の、または数種のタンパク質の)を標的にすることを可能 にする。 ウイルスの2つの主な調節タンパク質、tatおよびrevは、本発明の実 施に一番重要な標的である。実質的に、これら2つのタンパク質はウイルス複製 に必須である。さらに、tatもしくはrevメッセンジャーRNAを標的にするアンチ センスメッセンジャーRNAまたはリボザイムの発現は、ウイルス複製を妨害する 。これらのタンパク質の作用機構は比較的解明されている;tatは転写トランス 作用因子であり、一方revは複製周期の初期および後期の間の移行を提供する。 これらの2つのタンパク質は、ウイルスメッセンジャーRNAに結合することによ りそれらの活性を発揮し、そしてそれらの機能に必須であるこの結合に必要なペ プチド領域は比較的範囲が定まっている。さらに、RNAに結合するそれらの結合 部位(tatのためのTAR領域およびrevのためのRRE領域)の過剰発現は、ウイルス 発現に関してそれらの機能を阻害する。 これらの条件下で本発明の特に有利な態様は、tatまたはrevタンパク質に対し 、かつそれらの活性を中和することができる細胞内抗体をコードするDNA配列を 使用することにある。有利なことには、そのような抗体はそれらのRNAへの結合 の原因であるtatまたはrev領域に対している。 これらのエピトープに対する本発明の細胞内抗体は、実施例に記載されるよう な方法により調製することができる。特に、抗−tat抗体については、T-Bモノク ローナル抗体(12)(ハイブリッドラボ:Hybridolab)から遺伝子修飾により得 ることができる。 機能を容易に阻害できるHIV複製において、細胞内抗体の他の重要なタンパク 質は、ヌクレオキャプシドタンパク質NCP7である。実質的に、このタンパク質は 逆転写(初期)、組換えおよび後期ではあるが重要な期である包膜化において、 重要な役割を果たす。この多機能性は、これが酵素的に活性な構造的役割を有す るという事実により説明される。こ れはウイルス核酸の複合化を可能にすると考えられるハイブリダーゼとして記載 された:逆転写中のRNA/DNAおよびDNA/DNA、ならびに包膜化中のRNA/RNAおよびR NA/tRNA-lys3。NCP7は感染性ウイルスの生産に必須であると思われる。 NCP7に対する細胞内抗体の遺伝子治療による細胞質発現は、ウイルスRNAの二 量化および包膜化において機能を阻害し、本発明の別の特定な態様を構成する。 このタンパク質の中和化エピトープに対する、本発明の細胞内抗体は、実施例 に記載された方法により調製できる。 別のウイルス成分も本発明の遺伝子治療の物質を形成することができ、そして 特にそれらは、CD4分子結合部位(例えば、エンベロップグリコプロテイン(gp1 20/41))、エンベロップ多量化領域、gp120/gp41開裂部位、プロテアーゼ、イ ンテグラーゼ、およびより一般的には、任意のウイルスタンパク質である。これ らのドメインはエンベロップが自然な状態では一般的には接近することができな い。このために、それらは免疫原性が弱く、そしてこれらを使用するワクチン化 は不可能である。本発明はこれらのウイルス成分を標的にすることを可能とし、 したがってさらに大きな治療的可能性をもつ。さらに上述のように、本発明の細 胞内抗体をコードする小さなサイズの遺伝子は、1つ以上のこれらの標的の様々 な領域に対する数種の細胞内抗体を、同時に同じベクター内で発現することがで きる。 本発明の核酸配列は、代謝物の合成に、タンパク質合成に、あるいはDNA複製 および/または転写に関与する因子の活性と相互反応し、そして妨害できるIBPを コードする配列でもあることができる。 本発明の以下の実施例により、より完全に記載され、これらは説明を目的とす るものであり、制限することを意図していない。図面の説明 第1図 :(A)ScFv-rasの制限地図。(B)ScFv-Gapの制限地図。(C)rasま たはHer2癌遺伝子の形質転換力に対する、本発明の細胞内抗体の一時的発現の中 和効果。Py=対照細胞;ScFv=プラスミドpsv2.ScFv.ras単独で形質転換した細胞 、VAL=Ha-ras Val12発癌性rasを発現するベクターでトランセクトした細胞;VA L+ScFv=プラスミドpsv2.ScFv.rasおよびHa-ras Val12で同時トランセクトした 細胞;HER2=発癌性Her2を発現するベクターでトランセクトした細胞;HER2+ScF v=プラスミドpsv2.ScFv.rasおよびHer2で同時トランセクトした細胞。一般的な分子生物学技法 分子生物学で伝統的に使用されている手法、例えばプラスミドDNAの調製用抽 出、塩化セシウム勾配中でのプラスミドDNAの遠心、アガロースまたはアクリル アミドゲル電気泳動、電気溶出によるDNA断片の精製、フェノールまたはフェノ ール/クロロホルムでのタンパク質抽出、塩媒質中のDNAのエタノールまたはイ ソプロパノール沈殿、大腸菌の形質転換等は、当業者には周知であり、文献に詳 細に記載されている[Maniatisら、“モレキュラークローニング アラボラトリ ーマニュアル(Molecular Cloning A Laboratory Manual)”コールドスプリン グハーバーラボラトリー(Cold Spring Harbor Laboratory)、コールドスプリ ングハーバー、ニューヨーク、1982;Ausubel F.M.ら、(編集)、“分子生物学 の現在の手法(Current Protocols in Molecular Biology)”、ジョンウィリー アンド サン(John Wiley & Sons)ニューヨーク、1987]。 プラスミドpBR322およびpUC型、ならびにM13ファージ群は、市販のものである (ベセスダリサーチラボラトリーズ:Bethesda Research Laboratories)。 ライゲーションについては、DNA断片をそれらの大きさによりアガロースまた はアクリルアミドゲル電気泳動で分離し、そしてフェノールまたはフェノール/ クロロホルム混合物で抽出し、エタノールで沈殿させ、そしてファージT4 DNAリ ガーゼ(バイオラボズ:Biolabs)の存在下で、供給元の推薦に従いインキューベ ーションすることがてきる。 5'突出末端を埋めることは、大腸菌DNAポリメラーゼI(バイオラボズ)のク レノー断片で、供給元の推薦にしたがい行うことができる。3'突出末端の破壊は 、ファージT4 DNAポリメラーゼ(バイオラボズ)の存在下で製造元の推薦に従い 使用して行う。5'突出末端の破壊はS1ヌクレアーゼにより制御処理することによ り行う。 合成オリゴデオキシヌクレオチドによるインビトロの突然変異誘発法は、Tayl orらにより開発された方法[Nucleic Acids Res.13(1985)8749-8764]に従い 、アマシャム(Amesham)により販売されているキットを使用して行うことがで きる。 酵素的なDNA断片の増幅は、いわゆるPCR[Polymerase-catalyzed Chain React ion、Saili R.K.ら、Science 230(1985)1350-1354;Mullis K.B.およびFaloona F.A.Meth.Enzym.155(1987)335-350]法により、“DNA thermal cycler”( パーキン エルマー シータス:Perkin Elmer Cetus)を使用し、製造元の仕様に 従い行うことができる。 核酸配列の確認は、Sangerらにより開発された方法[Proc.Natl.Acad.Sci.USA ,74(1977)5463-5467]により、アマシャムにより販売されてい るキットを使用して行うことができる。実施例1:細胞内抗-ras抗体をコードするDNA配列のクローニングおよび発現 この実施例では、Y13-259モノクローナル抗体の特性を再生する、細胞内結合 タンパク質をコードする核酸配列のクローニングおよび発現を記載する。Y13-25 9抗体はRasタンパク質に対し(ATCC CRL 1742を参照にされたい)(J.Virol.43, 294-304,1982)、そして細胞に注入されときに発癌性Rasタンパク質の機能に対 する中和抗体である[Smithら、(1986)Nature、320、540-543;Kungら、Exp.Ce ll.Res.(1986)162,363-371]。 1.1 DNA配列の調製 細胞内抗体(ScFv断片)をコードするDNA配列を、米国特許第4,946,778号明細 書の記載に従い調製した。この配列を次に哺乳類細胞中で機能するプロモーター の制御下に置いた。 ポリ(A)RNAを、Y13-259抗体を分泌しているハイブリドーマの細胞カルチャ ーから、Chirguin S.H.らにより記載された方法[Biochemistry 18,5294(1979 )]に従い単離する。これらのRNAを、ランダムヘキサヌクレオチドを使用して 、逆転写反応に使用する。得られたcDNAは2つのPCR反応: −1つはネズミVH領域に特異的なプライマーを持つ、Y13-259の重-鎖可変領域( VH)を増幅する目的、 −第二はネズミ配列由来を10個のプライマー混合物を使用して、VL断片を得るこ とを可能にする、 の鋳型として役立つ。 340bpおよび325bpの2つの断片をこれにより得て、そして次にリンカ ー(これはVH cDNAをVLの5'末端に正しく配置させることができる)により集成 した。このリンカーは(Gly)4Ser単位の3つの反復から成る15アミノ酸をコード する[Orlandi,R.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA,86,3833-3837(1979)]。細胞 内抗体の配列を配列番号1(28-270残基)に示す。この配列は、VH-VL融合体を 平行して集成させ、抗原に対して正しい親和性を提供できるように十分な自由度 を与える。 VH-リンカー-VL融合核酸配列は、次に細胞内抗体(ScFv断片)をM13ファージ の表面に発現できるファジェミド中に挿入される(第1A図)。この発現は、正 しく抗原を認識する細胞内抗体の同定および選択を容易に可能とする。 1.2 修飾細胞内抗体の機能評価 発癌性Rasの効果と拮抗する能力を試験するために、修飾細胞内抗-RaS抗体(V H-リンカー-VL)をコードするDNA配列は、制限によりファジェミドから単離され 、そして次にSV40のエンハンサー-初期プロモーターシステム(Schweighofferら 、Science,256,825-827,1992)の制御下にベクターsv2中に挿入する。これによ り得られたプラスミドをpsv2.ScFv.rasと命名する。機能評価は幾つかの試験に より行った: a)哺乳類細胞中での一時的トランスフェクション 哺乳類細胞中での一時的トランスフェクションによる評価のために、プラスミ ドpsv2.ScFv.rasをSchweighofferらに記載された手法[Science,256,825-827,( 1992)]により、Ha-ras Val 12遺伝子の発現を可能にするベクターとコートラ ンスフェクションした。実験中の発信経路の活性化状態は、Ras(RRE)の作用に 対してトランスに反応するヌクレオチド要素を含むプロモーターの制御下に置か れたクロラムフェニコールアセチ ルトランスフェラーゼ(CAT)レポーター遺伝子(これもまたコートランスフェ クションされた)から得た酵素活性を測定することにより記録され:これらのRR E要素はポリオーマTKハイブリッドプロモーター−エンハンサー(Wasylykら、EM BO,J.7,2475,1988)から成った。 得られた結果を第1C図に表す。得られたCAT活性の分析は、Y13-259抗体から 調製した修飾細胞内抗体が発癌性Rasの活性を拮抗する能力を実証している。 チロシンキナーゼ活性、HER2(ヒト上皮増殖因子II型)癌遺伝子を与える癌遺 伝子の発現を可能にするプラスミドとコートランスフェクションしたプラスミド psv2.ScFv.rasも、“CAT”プラスミド試験(第1図)に関してその活性を遮断す る。 b)形質転換した細胞の焦点(foci)の形成: 癌細胞は形質転換の焦点を形成する性質を有し、そして特にNIH 3T3繊維芽細 胞は発癌性Rasを発現する(Barlatら、Oncogene(1993),B,215-218)。 NIH 3T3細胞を、10%のウシ胎児血清を含むダルベッコの改良イーグル培地(D MEM)中で37℃で、5%のCO2の湿潤環境中で、予備試験のように培養する。これ らの細胞を次に発癌性Ras:Ha-ras val12、プラスミドpsv2.ScFv.ras(上記aを 参照)、および10-倍過剰のネオマイシン耐性遺伝子で、カチオン性脂質トラン スフェクション法(Schweighofferら、Science,256,825-827,1992)によりコー トランスフェクションする。同量のDNAをそれぞれの皿でトランスフェクトした 。 トランスフェクションの24時間後、各々の100mmのペトリ皿から生じたトラン スフェクトした細胞を、1対10の割合で分割し、1mlの培地あ たり0.4mg濃度のG418(ギブコ:GIBCO/BRL)が存在する同じ培地中で培養する。 トランスフェクトした1μgのDNAあたり、得られた形質転換の焦点数は培養14日 後に計数した。 得られた結果を以下の表に表す。それらは4回の別個の実験の平均を表す。 得られた結果は、細胞内抗-ras抗体が発癌性ras遺伝子の形質転換力を大変減 少させることを示している。 さらにa)から得られた結果から、Y13-159抗体のScFv断片の発現は、細胞内R asタンパク質の活性化を促進するHERI、HER2のような他の癌遺伝子による形質転 換も防ぐはずである。 当業者は本出願に記載された結果を基に、他の細胞成分に対する細胞内抗体( ScFv断片のような)をコードする核酸配列で本発明を再現することができると理 解するであろう。これらは細胞成分に対する既知の抗体から、あるいは中和する 抗原を同定し、この抗原または後者の好適なエピトープによる免疫化、そして次 に得られた抗体、そのmRNAまたはハ イブリドーマのいずれかから調製できる。細胞の形質転換過程に関与する他の成 分は、このようにして標的にすることができる。例えば、細胞内抗−ras結合抗 体をコードする他のDNA配列は、同じ方法によりM38、M8、M70、M90およびM30(A TCC HB 9158)ハイブリドーマから調製することができ、そらの抗体はそれぞれH a-Rasタンパク質の1-23、24-69、90-106、107-130および131-152残基に対する。 さらに上記のように、様々な細胞内抗体をコードする数種の配列を持つベクター は、卓越した中和活性を与えるために有利に調製されることができる。実施例2:細胞内抗-GAP抗体をコードするDNA配列のクローニングおよび発現 この実施例では、GAPタンパク質に対するモノクローナル抗体の特性を再生す る、細胞内結合タンパク質をコードする核酸配列のクローニングおよび発現を記 載する。 GAPタンパク質(GTPase Activating Protein)は、ras-依存性発信経路に関与 している。これは触媒的にrasタンパク質と相互作用し、そして正常なp21タンパ ク質についてインビトロで測定したとき、GTPの加水分解速度を100-から200-倍 にする。様々な研究により、このタンパク質の1044アミノ酸残基の触媒的ドメイ ンはカルボキシ末端領域(702-1044残基)に位置し、そしてこの領域がGAPタン パク質とrasタンパク質との相互作用の原因であると示された(国際特許出願公 開第W091/02,749号明細書を参照にされたい)。 今、GAPタンパク質のいわゆる“SH3”ドメインに対するモノクローナル抗体が 、アフリカツメガエルの卵中の発癌性Rasタンパク質の機能を中和することが示 された(Duchesneら、Science,259,525-528,1993)。 1.1に記載した方法により、この抗体(配列番号2、11-250残基、第1B図 )に対応する細胞内抗体(ScFv断片)をコードするDNA配列を合成することが可 能である。そのような配列はベクター中に組み込まれ、腫瘍細胞中の発癌性ras 遺伝子の形質転換力を抑制することができる。 さらに、出願人はこの抗体により認識されるエピトープをより正確に同定した 。これらのエピトープは次に人工的に合成され、そして本発明を実施するために 使用することができる新規中和抗体を生成するために使用できる。 a)より正確な同定: 同定は“エピトープスキャンニング”法により行った。この方法は、上記抗体 が5-15アミノ酸のペプチドと反応できるという原理に基づく。その結果、一連の エピトープの同定は完全に重複する5-15アミノ酸のペプチドの組(問題の抗原の 完全な配列に相当する)を調製することにより得られる。この方法はGAPの“SH3 ”ドメインの機能的エピトープを決定するために使用した。このために、このド メイン全体を連続的な重複により、それぞれ別のアミノ酸のデカペプチドを合成 することにより調査した。 一重複ペプチドの合成 第1図の断片全体を網羅する35ペプチドを化学的に合成した。合成は2つの別 個の支持体で、Fmoc/t-ブチル固相法(ケンブリッジリ サーチバイオケミカルズ キット:Cambridge Research Biochemicals kit)により二連で行った。 −機能的エピトープの検出 Ac200抗体により認識される機能的エピトープは、ELISA試験によりペ ルオキシダーゼ-結合ウサギ抗-マウス抗体で視覚化した。この酵素に使用する発 色性基質は、アミノビス(3-エチルベンゾチアゾジンスルホネート)(ABTS) である。 得られた結果はこの抗体により認識されるエピトープが以下のものであること を示している: −PVEDRRRVRAI −EISF −EDGWM これらのエピトープは当業者の従来技術により使用され、rasの効果を中和す る抗体を生成できる。これらの抗体またはそれを生産するハイブリドーマを、上 記の方法により本発明の核酸配列およびベクターを生成するために使用する。実施例3:Ki-Ras(2Aおよび2B)の超可変部位由来のペプチドで免疫化したマウ スの脾臓から抽出したmRNAからの細胞内抗-Ki-ras抗体をコードする核酸配列の 調製 この実施例は、本発明の細胞内抗体(ScFv断片のような)をコードする核酸配 列を、中和する抗原の同定し、この抗原による、または後者の好適なエピトープ により免疫化し、そして次に得られた抗体、そのmRNAまたはハイブリドーマから の核酸配列を調製して調製することを記載する。 この実施例は、所望の抗原またはエピトープに対する抗体が利用できないとき でも、そのような抗原またはエピトープに本発明を応用できる可能性を実証する 。 この実施例で標的にする抗原は、Ki-rasタンパク質である。より正確 には、免疫化に使用する抗原は、Ki-Ras 2Aおよび2Bタンパク質の以下の末端に 相当する25および24アミノ酸のペプチドである: 免疫学の伝統的手法により、これらのペプチドをマウスに免疫化した後、脾臓 を摘出し、そしてcDNAをmRNAから調製する。可変領域をコードするこのcDNAを次 にクローン化し、そして使用したマウスの全範囲に対応するScFv断片を発現する ファージライブラリーを形成する。ペプチド2Aおよび2Bを認識する細胞内抗体( ScFv断片)を次に同定し、そしてカラムおよびマイクロタイトレーションプレー トアフィニティー試験に基づく選択の連続的工程により同定および単離する。 これらのScFv断片を次に実施例1に記載した手法により機能的に試験する。 この実施例で開発した戦略は、有利にもKi-Ras癌遺伝子に特異的な細胞内抗体 を選択することを可能とし、それ故にこれは他のRas原−癌遺伝子に影響しない だろう。そのようなツールの選択性は、細胞性であるだけでなく(Ras−形質転 換細胞中の形質導入経路の分離の結果のような)、分子性でもある。実施例4:細胞内抗−(突然変異p53)抗体をコードする核酸配列の調 製 この実施例では突然変異 p53タンパク質に対する細胞内抗体(ScFvのような) をコードする核酸配列の調製を記載する。これらの細胞内抗体は、該突然変異p5 3タンパク質に対する様々なモノクローナル抗体から得る。 p53タンパク質をコードする遺伝子は、大変多くの腫瘍細胞中で変化する(Car on de FromentelおよびSoussi,Gene,4,1-15,1992)。突然変異p53タンパク質は 野生−型p53と同じコンフォメーションを持たない(LaneおよびBenchimol,Gene Dev.4,1-8,1990)。このコンフォメーションの変化はモノクローナル抗体により 検出できる(MilnerおよびCook,Virology.154,21-30,1986;Milner,Nature,310,1 43-145,1984)。 pAB240抗体はp53タンパク質の突然変異体を認識する。 突然変異p53に特異的な抗体のScFv断片の細胞内発現、またはこのような突然 変異p53タンパク質と特異的に相互反応するタンパク質の発現は、突然変異p53を 有する腫瘍に有益な効果を誘導する。実施例5:細胞内抗−パピローマウイルス抗体をコードするDNA配列のクローニ ングおよび発現 この実施例ではヒトパピローマウイルス(HPV)のタンパク質に対する細胞内 抗体(ScFv断片)をコードするDNA配列のクローニングおよび発現を記載する。 標的とするウイルスタンパク質はE6タンパク質である。このタンパク質はHPV1 6および18ウイルスにより生成され、これは女性の子宮癌の原因の90%を占め、 そして前癌性の上皮病変中で同定された(Riouら、Lancet 355(1990)117)。E 6遺伝子産物は、HPV-陽性細胞中で野生-型p53、抗−癌遺伝子の量を強く減少さ せることにより腫瘍の形成を導く(Wredeら、Mol.Carcinog.4(1991)171)。別 の腫瘍では、p53は様々なメカニズムによって抑制される:突然変異(実施例4 を参照にされたい)またはMDM2のようなタンパク質との組み合わせ。 E6タンパク質の配列は文献に記載された(Hawley-Nelsonら、EMBO J.8 (1989)3905;Mungerら、J.Virol.63(1989)4417)。このタンパク質の特定領 域は、“エピトープスキャンニング”(実施例2を参照にされたい)により同定 でき、そして次に実施例3に記載された手法によりマウスを免疫化するために使 用できる。ヒトパピローマウイルス(HPV)のE6タンパク質に対する細胞内抗体 (ScFv断片)をコードするDNA配列を、次に上記の方法により調製する。この配 列の機能性をインビボ発現の後に、 −E6を発現する細胞中の野生−型p53レベルの上昇、 −HPV-形質転換細胞の形態学的復帰、 −p53のトランス活性化に対するE6の効果の遮断、および −ヒト ケラチン生成細胞および繊維芽細胞のE6による形質転換の阻害、 を測定することにより示す。実施例6:tat、revおよびNCP7タンパク質の活性領域由来のペプチドで免疫化し たマウスの脾臓から摘出したmRNA由来の細胞内抗−HIV抗体をコードする核酸配 列の調製 この実施例では本発明の細胞内抗体(ScFv断片)をコードする核酸配列の調製 を、中和する抗原を同定し、この抗原または後者の好適なエピトープによる免疫 化し、そして次に得られた抗体、そのmRNAまたはハイブリドーマからの核酸配列 を調製することにより記載する。 さらにこの実施例は、たとえ所望の抗原またはエピトープに対するモノクロー ナル抗体が従来技術に記載されてなくても、該抗原またはエピトープに本発明を 応用できる可能性を示す。 この実施例で標的にする抗原は、HIVウイルスのtat、revおよびNCP7タンパク 質である。より正確には免疫化に使用する抗原は、以下の6、9 および16アミノ酸であり、それらはこれらタンパク質のmRNA(tatおよびrevの場 合)との結合、またはRNAの二量化(NCP7の場合)の原因となる領域に相当する : 免疫学の従来の技術により、これらのペプチドでマウスを免疫化した後、脾臓 を摘出し、そしてcDNAをmRNAから調製する。次に可変領域をコードするcDNAをク ローン化し、使用したマウスの全範囲に対応するScFv断片を発現するファージラ イブラリーを形成する。tat、revおよびNCP7ペプチドを認識する細胞内抗体(Sc Fv断片)を次に同定し、そしてカラムおよびマイクロタイトレーションプレート アフィニティー試験の連続工程により同定し、そして単離する。 次にこれらのScFv断片を、HIVウイルスの複製周期を遮断するそれらの能力に ついて機能的に試験する。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1995年7月4日 【補正内容】 請求の範囲 1.哺乳類細胞中で機能的なプロモーターの制御下で、細胞内結合タンパク質( IBP)をコードする遺伝子を含んで成る核酸配列。 2.細胞増殖、代謝物の合成、タンパク質合成、DNA複製および/または転写、 あるいはウイルスの感染周期に対して作用するIBPをコードすることを特徴とす る、請求の範囲第1項に記載の核酸配列。 3.IBPが細胞内抗体あるいはそのような抗体の断片および/または誘導体であ ることを特徴とする、請求の範囲第1または第2項に記載の核酸配列。 4.IBPがFabまたはF(ab)'2抗体断片であることを特徴とする、請求の範囲第3 項に記載の核酸配列。 5.IBPが、抗体の重−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドとペプチドリ ンカーを介して連結した抗体の軽−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドを 少なくとも1つ含んで成るペプチドであることを特徴とする、請求の範囲第3項 に記載の核酸配列。 6.癌遺伝子または癌遺伝子の発信経路中の因子に対するペプチドをコードする ことを特徴とする、請求の範囲第5項に記載の核酸配列。 7.ras癌遺伝子の発現産物ベクターに対するペプチドをコードすることを特徴 とする、請求の範囲第6項に記載の核酸配列。 8.配列番号1の配列の全部または一部を含んで成る核酸配列。 9.GAPタンパク質に対するペプチドをコードすることを特徴とする、請求の範 囲第6項に記載の核酸配列。 10.配列番号2の配列の全部または一部を含んで成る核酸配列。 11.p53タンパク質に対するペプチドをコードすることを特徴とする、 請求の範囲第5項に記載の核酸配列。 12.突然変異したp53タンパク質に対するペプチドをコードすることを特徴と する、請求の範囲第11項に記載の核酸配列。 13.タンパク質NCP7に対するペプチドをコードすることを特徴とする、請求の 範囲第5項に記載の核酸配列。 14.哺乳類細胞中で機能的であるプロモーターが、ウイルス性、細胞性または 人工的プロモーターから選択されることを特徴とする、請求の範囲第1ないし第 13項のいずれか1項に記載の核酸配列。 15.ベクターに組み込まれていることを特徴とする、請求の範囲第1ないし第 13項に記載の核酸配列。 16.ウイルスベクターに組み込まれていることを特徴とする、請求の範囲第1 5項に記載の核酸配列。 17.請求の範囲第1ないし第16項のいずれか1項に記載の核酸配列をゲノム に含んで成る、欠陥組換えウイルス。 18.レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ−伴生ウイルス、ワシニアウイ ルスおよびHSVウイルスから選択されることを特徴とする、請求の範囲第17項 に記載の欠陥組換えウイルス。 19.細胞内抗体、あるいはそのような抗体の断片および/または誘導体を少な くともコードする遺伝子を含んで成る核酸配列をゲノムに含むことを特徴とする 、欠陥組換えウイルス。 20.細胞内抗体が、抗体の重−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドとペ プチドリンカーを介して連結した抗体の軽−鎖可変領域の結合部位に対応するペ プチドを少なくとも1つ含んで成るペプチドであることを特徴とする、請求の範 囲第19項に記載の欠陥組換えウイルス。 21.細胞内抗体が、細胞増殖に関与する標的細胞の成分に対する抗体であるこ とを特徴とする、請求の範囲第19または第20項に記載の欠陥組換えウイルス 。 22.細胞内抗体が、癌遺伝子に対するか、または癌遺伝子の発信経路の因子に 対する抗体であることを特徴とする、請求の範囲第21項に記載の欠陥組換えウ イルス。 23.癌遺伝子が、myc、myb、ras、fos、junおよびerb癌遺伝子から選択される ことを特徴とする、請求の範囲第22項に記載の欠陥組換えウイルス。 24.レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ−伴生ウイルス、ワシニアウイ ルスおよびHSVウイルスから選択されることを特徴とする、請求の範囲第19な いし第23項のいずれか1項に記載の欠陥組換えウイルス。 25.1つ以上の抗原の様々なエピトープに対する細胞内結合タンパク質をコー ドする、請求の範囲第1項に記載の少なくとも2つの核酸配列を含んで成る、特 にウイルスベクターであるベクター。 26.請求の範囲第1ないし第16項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの 核酸配列、あるいは請求の範囲第17ないし第25項のいずれか1項に記載の1 つの組換えウイルスを含んで成る、医薬組成物。 27.請求の範囲第1ないし第16項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの 核酸配列を、リポソームの状態で、あるいは核タンパク質、脂質またはデキスト ランとの混合物の状態で、あるいは未処理の状態で含んで成ることを特徴とする 、請求の範囲第26項に記載の医薬組成物。 28.請求の範囲第5項に記載の少なくとも1つの核酸配列を含んで成 ることを特徴とする、請求の範囲第27項に記載の医薬組成物。 29.請求の範囲第20項に記載の少なくとも1つの組換えウイルスを含んで成 ることを特徴とする、請求の範囲第26項に記載の医薬組成物。 30.組換えウイルスがアデノウイルス、レトロウイルス、アデノ−伴生ウイル スから選択されることを特徴とする、請求の範囲第29項に記載の医薬組成物。 31.癌の治療を目的とした医薬組成物の調製のための、請求の範囲第1項に記 載の核酸配列の使用。 32.ウイルス性疾患の治療を目的とした医薬組成物の調製のための、請求の範 囲第1項に記載の核酸配列の使用。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12P 21/08 9358−4B C12P 21/08 //(C12P 21/02 C12R 1:91) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,L K,LV,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO ,RU,SD,SK,UA,US,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.哺乳類細胞中で機能的なプロモーターの制御下で、細胞内結合タンパク質( IBP)をコードする遺伝子を含んで成る核酸配列。 2.細胞増殖、代謝物の合成、タンパク質合成、DNA複製および/または転写、 あるいはウイルスの感染周期に対して作用するIBPをコードすることを特徴とす る、請求の範囲第1項に記載の核酸配列。 3.IBPが細胞内抗体あるいはそのような抗体の断片および/または誘導体であ ることを特徴とする、請求の範囲第1または第2項に記載の核酸配列。 4.IBPがFabまたはF(ab)'2抗体断片であることを特徴とする、請求の範囲第3 項に記載の核酸配列。 5.IBPが、抗体の重−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドとペプチドリ ンカーを介して連結した抗体の軽−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドを 少なくとも1つ含んで成るペプチドであることを特徴とする、請求の範囲第3項 に記載の核酸配列。 6.哺乳類細胞中で機能的であるプロモーターが、ウイルス性、細胞性または人 工的プロモーターから選択されることを特徴とする、請求の範囲第1ないし第6 項のいずれか1項に記載の核酸配列。 7.ベクターに組み込まれていることを特徴とする、請求の範囲第1ないし第6 項のいずれか1項に記載の核酸配列。 8.ウイルスベクターに組み込まれていることを特徴とする、請求の範囲第7項 に記載の核酸配列。 9.請求の範囲第1項ないし第8項のいずれか1項に記載の核酸配列をゲノムに 含んで成る、欠陥組換えウイルス。 10.レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ−伴生ウイルス、ワシニアウイ ルスおよびHSVウイルスから選択されることを特徴とする、請求の範囲第9項に 記載の欠陥組換えウイルス。 11.細胞内抗体、あるいはそのような抗体の断片および/または誘導体を少な くともコードする遺伝子を含んで成る核酸配列をゲノムに含むことを特徴とする 、欠陥組換えウイルス。 12.細胞内抗体が、抗体の重−鎖可変領域の結合部位に対応するペプチドとペ プチドリンカーを介して連結した抗体の軽−鎖可変領域の結合部位に対応するペ プチドを少なくとも1つ含んで成るペプチドであることを特徴とする、請求の範 囲第11項に記載の欠陥組換えウイルス。 13.細胞内抗体が、細胞増殖に関与する標的細胞の成分に対する抗体であるこ とを特徴とする、請求の範囲第11または第12項に記載の欠陥組換えウイルス 。 14.細胞内抗体が、癌遺伝子に対するか、または癌遺伝子の発信経路の因子に 対する抗体であることを特徴とする、請求の範囲第13項に記載の欠陥組換えウ イルス。 15.癌遺伝子が、myc、myb、ras、fos、junおよびerb癌遺伝子から選択される ことを特徴とする、請求の範囲第14項に記載の欠陥組換えウイルス。 16.レトロウイルス、アデノウイルス、アデノ−伴生ウイルス、ワシニアウイ ルスおよびHSVウイルスから選択されることを特徴とする、請求の範囲第11な いし第15項のいずれか1項に記載の欠陥組換えウイルス。 17.1つ以上の抗原の様々なエピトープに対する細胞内結合タンパク 質をコードする、請求の範囲第1項に記載の少なくとも2つの核酸配列を含んで 成る、特にウイルスベクターであるベクター。 18.請求の範囲第1ないし第8項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの核 酸配列、あるいは請求の範囲第9ないし第17項のいずれか1項に記載の1つの 組換えウイルスを含んで成る、医薬組成物。 19.請求の範囲第1ないし第8項のいずれか1項に記載の少なくとも1つの核 酸配列を、リポソームの状態で、あるいは核タンパク質、脂質またはデキストラ ンとの混合物の状態で、あるいは未処理の状態で含んで成ることを特徴とする、 請求の範囲第18項に記載の医薬組成物。 20.請求の範囲第5項に記載の少なくとも1つの核酸配列を含んで成ることを 特徴とする、請求の範囲第19項に記載の医薬組成物。 21.請求の範囲第12項に記載の少なくとも1つの組換えウイルスを含んで成 ることを特徴とする、請求の範囲第18項に記載の医薬組成物。 22.組換えウイルスがアデノウイルス、レトロウイルス、アデノ−伴生ウイル スから選択されることを特徴とする、請求の範囲第21項に記載の医薬組成物。 23.癌の治療を目的とした医薬組成物の調製のための、請求の範囲第1項に記 載の核酸配列の使用。 24.ウイルス性疾患の治療を目的とした医薬組成物の調製のための、請求の範 囲第1項に記載の核酸配列の使用。
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