JPH08510A - 掃除機用床ノズルの回転ロータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 床面にゴミの吸い残しがなく、静かで、安価
な床ノズルとするための、回転ロータに関する。 【構成】 駆動装置によって回転する床ノズルの回転ロ
ータに、ゴミを吸入口に移送するための螺旋状のフイン
１６を設けるとともに、フインとフインの間に帯状の清
掃体２２を巻き付けた。また、フインのピッチと断面形
状を、２つ割り金型で成形できるようにして、回転ロー
タの両端支持部も一体の成形品とした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、掃除機のアタッチメン
トとして使用される床ノズルの、駆動装置によって回転
される回転ロータに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の掃除機用床ノズルの回転ロータ
は、これを構成するロータを、例えば特公平２−１５２
６７のように、熱可塑性プラスチックを螺旋状に押出し
成形し、別に作られた両端の支持体を機械的に固着した
ものに、ブラシを螺旋状に植毛したり、特開昭６２−１
６１３３４のように、外周の螺旋状の突起に摺動片が取
付けられたりしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このように構成されて
いる従来の回転ロータを持った床ノズルでは、ブラシや
摺動片によって床面からかき上げられたゴミは、空気流
のみによって吸気口から掃除機に吸い込まれていた。空
気流は、吸気口の近くでは流速が大きく、吸気口から離
れるに従って流速が小さくなるため、両端部ではゴミの
吸い残しなどがあって、清掃効果に差がでる欠点があっ
た。

【０００４】また、前記従来の回転ロータは、ひねった
押出し成形と、両端支持体の別部品固着のために、寸法
精度を常に支持することが困難で、回転バランスがくず
れ、床ノズルの振動や騒音の発生源となっていた。

【０００５】前記従来の回転ロータは、部品点数が多い
ことや、それら部品の固着手段を必要とすることなど
で、高価なものになっていた。

【０００６】

【課題を解決するための手段】ロータの外周に、回転ロ
ータの回転時に、ゴミを中央の吸気口に移送する方向に
ひねった螺旋状のフインを設け、フインとフインの間に
床面からゴミをかき上げるための、帯状の清掃体を巻き
付けるようにした。

【０００７】フインのピッチと形状を、ロータの軸心を
含む面に分割面をもった金型で成形できるようにするこ
とによって、通常の成形技術で、ロータと両端支持体
も、一体に成形できるようにした。また、フインとフイ
ン間に、清掃体の取付用の係合片を、一体成形で設ける
ようにした。

【０００８】

【実施例】図において、１は底面に細長い開口２を有す
る床ノズルの下ケース、３は上ケース、４は開口２の中
央部で下ケース１と上ケース３によって囲まれた吸気
口、５は掃除機（図示せず）の延長管（図示せず）に接
続される吸気パイプ、６はモータ７の回転力を、回転ロ
ータ８に伝えるベルトで、モータ８の駆動プーリ９と回
転ロータ８の従動プーリ１０に掛けられている。

【０００９】回転ロータ８は、下ケース１の両端に設け
た軸受け１１、１２の取付用凹部１３、１４にはめ込ま
れて、回転自在に保持されている。また、回転ロータ８
は、中央部１５よりひねり方向を逆にし、回転ロータ８
の回転によってゴミが中央部１５に集められる方向の螺
旋状のフイン１６を外周に設け樹脂等で作られたロータ
１７、従動プーリ１０と従動側軸１８を有する従動側支
持部１９、遊び側軸２０を有する遊び側支持部２１、フ
イン１６の間に巻付けられた清掃体２２より成ってい
る。

【００１０】フイン１６のピッチと断面形状は、ロータ
１７の軸心を含む平面に分割面を持った金型で成形でき
るように決められ、ロータ１７と従動側支持部１９、遊
び側支持部２１とを一体に成形され、従動側軸１８と、
遊び側軸２０はインサート成形されている。

【００１１】フイン１６の間に巻き付けられた清掃体２
２の両端部２３の位置には、端部２３が挿入できるよう
な門形の係止片２４を、その他の位置には清掃体２２の
縁部２５をはめ込む逆Ｌ字形（「形）の係止片２６が、
ロータ１７と一体に成形されている。

【００１２】清掃体２２は、軟質材料（例えば、軟質塩
化ビニル樹脂やゴム等）で作られ、帯状部２７に柱状の
摺動体２８が設けられ、摺動体２８の高さはロータ１７
に巻き付けられたとき、フイン１６の外径より、また下
ケース１の底面より突出する大きさになっている。

【００１３】清掃体３０および４０は、他の清掃体の実
施例である。清掃体３０は、清掃体２２と同様に軟質材
料で作られ、帯状体３１にブレード状の摺動体３２を設
けたものである。また、清掃体４０は、帯状の起毛布で
作られ、端部４１と縁部４２は摺動毛４３をなくしてあ
る。摺動体３２と摺動毛４３の高さは、摺動体２９と同
様に、、フイン１６の外径および下ケース１の底面より
突出する大きさになっている。

【００１４】

【発明の効果】このように構成されている本発明の回転
ロータ８を持った床ノズルでは、回転ロータ８の回転に
よって摺動体２８，３２あるいは摺動毛４３によって床
面からかき上げられたゴミは、螺旋状のフイン１６と掃
除機の吸気による空気流とによって中央部１５に集めら
れ、吸気口４，吸入パイプ５を経て掃除機に吸い込まれ
る。このため床面にゴミの吸い残しのない、効率のよい
清掃を行うことができる。

【００１５】回転ロータ８を構成するロータ１７には、
フイン１６，フイン１６の間の清掃体２２の係止片２
４，２６と従動プーリ１０，従動側軸１８を有する従動
側支持部１９および遊び側軸２０を有する遊び側支持部
２１を一体で成形することによって、寸法精度の維持・
管理が容易で、回転バランスがよい。従って、振動・騒
音の少ない床ブラシとすることができる。

【００１６】また、回転ロータ８を構成する部品数を減
らすことができるので、安価な床ブラシを提供すること
ができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 床ブラシの上カバーを除いた斜視図。

【図２】 床ブラシ中央の断面図。

【図３】 回転ロータの正面図とそのＡ−Ａ断面図。

【図４】 ロータの正面図。

【図５】

【図４】のＢ−Ｂ断面図とそのＣ−Ｃ，Ｄ−Ｄ断面図。

【図６】 清掃体の斜視図。

【図７】

【図８】 清掃体の他の実施例を示す斜視図。

【図９】

【図７】に示した清掃体を有する回転ロータの正面図。

【図１０】

【図８】に示した清掃体を有する回転ロータの正面図。

【符号の説明】

１ 下ケース ２ 開口 ３ 上ケース ４ 吸気口 ５ 吸気パイプ ６ ベルト ７ モータ ８ 回転ロータ ９ 駆動プーリ １０ 従動プーリ １５ 中央部 １６ フイン １７ ロータ １９ 従動側支持部 ２１ 遊び側支持部 ２２ 清掃体 ２３ 端部 ２４ 係止片 ２５ 縁部 ２６ 係止片 ２７ 帯状部 ２８ 摺動体 ３０ 清掃体 ３１ 帯状体 ３２ 摺動体 ４０ 清掃体 ４１ 端部 ４２ 縁部 ４３ 摺動毛

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 底面に細長い開口を設け、この開口の中
   央部分に掃除機に接続して空気を吸入する吸気口を設け
   ると共に、内蔵する駆動装置によって回転される回転ロ
   ータを、開口下面より突設させた床ノズルにおいて、 回転ロータを構成するロータの外周に、ロータの回転に
   よってゴミを中央部に集められるように、中央からひね
   り方向を逆にした螺旋状のフインを設けたことを特徴と
   する掃除機用床ノズルの回転ロータ。
2. 【請求項２】 螺旋状のフインのピッチと断面形状を、
   軸心を含む面に分割面をもった金型で成形できるように
   し、両端支持体と一体に成形した請求項１記載の掃除機
   用床ノズルの回転ロータ。
3. 【請求項３】 床面に摺動して、ゴミを床面からかき上
   げる柱状・ブレード状・毛状体等を片面に設けた可撓性
   の帯状清掃体を、フインとフインの間に巻付けたことを
   特徴とする請求項１および２記載の掃除機用床ノズルの
   回転ロータ。
4. 【請求項４】 帯状清掃体をロータに固定するための係
   合片を、フインとフインの間に、ロータと一体成形で設
   けたことを特徴とする請求項１、２および３記載の掃除
   機用床ノズルの回転ロータ。