JPH0851044A - 磁器コンデンサ - Google Patents

磁器コンデンサ

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JPH0851044A
JPH0851044A JP6262747A JP26274794A JPH0851044A JP H0851044 A JPH0851044 A JP H0851044A JP 6262747 A JP6262747 A JP 6262747A JP 26274794 A JP26274794 A JP 26274794A JP H0851044 A JPH0851044 A JP H0851044A
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    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
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Abstract

(57)【要約】 【目的】半田喰われ現象やシルバーマイグレーション等
の発生を防止することができ、高周波特性、信頼性、半
田付け性および寿命特性等が非常に良好で、しかも静電
容量が大きく、誘電体損失の小さな高性能の磁器コンデ
ンサを提供する。 【構成】誘電体磁器素体の表面に、銅微粉末と、酸化硼
素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成分
とし、修飾酸化物としてAl2 3 ,SiO2の少なく
とも一種と、R2 O(R=Li,Na,K,Rb,Cs
の少なくとも一種)からなるガラスフリットを含有し、
前記銅微粉末に対する前記ガラスフリットが2乃至20
wt%である、焼付電極が形成されていることを特徴と
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁器コンデンサ、特
に銅焼付け電極からなる磁器コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】磁器コンデンサの電極を形成する場合、
従来は酸化銀AgOの微粉末を導電成分とし、これに低
融点ガラスフリットを含有させた銀ペ−ストを、スクリ
−ン印刷法等の手段で誘電体磁器素体上に塗布し、焼付
けて構成するのが一般的であった。この銀焼付電極は電
気的性質に優れ、高周波特性が良好で、信頼性が高く、
しかも電極被膜形成が容易かつ簡便である等の長所を有
する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
銀焼付け電極において、銀はコストが高く、コストダウ
ンに限界があった。
【0004】また、銀焼付け電極に、プリント回路基板
の導体パターンやリード線等の外部電極を半田付けした
場合、半田中に銀が拡散移行する「半田喰われ現象」が
発生しやすい傾向があるため、電極の密着性が低下した
り、或いは静電容量不足等の特性劣化を招くことがあっ
た。
【0005】また、シルバーマイグレーションが発生し
やすく、絶縁耐電圧の低下等、信頼性を損なうことがあ
った。特に、半田付けのサーマルショック等によって、
誘電体磁器素体にマイクロクラックが入るのを完全に防
止することが不可能であるため、このマイクロクラック
内に銀が拡散移行し、シルバーマイグレーションの進行
が助長され、信頼性を低下させる恐れがある。
【0006】上記した銀焼付け電極の欠点を改善する手
段として、特公平1−51003号公報に開示の銅の焼
付け電極がある。この銅の焼付け電極は、銅微粉末と、
ホウケイ酸鉛、ホウケイ酸ビスマス、ホウケイ酸亜鉛の
少なくとも一種を主成分とするガラスフリットを含有
し、前記銅微粉末に対する前記ガラスフリットの体積比
が2乃至40%からなるものである。
【0007】この銅焼付け電極は、銅微粉末とガラスフ
リットを有機質ビヒクル中に分散させてペースト化し、
誘電体磁器素体に対して、スクリーン印刷等の方法で塗
布し、これを中性雰囲気(N2 )中で焼付け加熱処理し
て形成する。
【0008】しかし、銅焼付け電極は一般に800℃以
上の高温で焼付けし、電極を緻密化する必要がある。こ
の焼結緻密化が不十分な場合には、電極へ半田の浸透が
おこり、静電容量や端子強度の低下が発生する。また銅
は卑金属であるため、中性雰囲気中で焼付けて酸化を防
止しなければならないが、高温中性雰囲気中で焼付けす
ると誘電体磁器素体の還元が進み、コンデンサに加工し
た場合に容量低下する恐れがある。
【0009】したがって、この発明は半田喰われ現象や
シルバーマイグレーション等の発生を防止することがで
き、高周波特性、信頼性、半田付け性および寿命特性等
が非常に良好で、しかも静電容量が大きく、誘電体損失
の小さな高性能の磁器コンデンサを提供することができ
る。
【0010】また、耐湿負荷試験における容量低下率、
誘電体損失を低減し、信頼性の高いコンデンサを提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
誘電体磁器素体の表面に、銅微粉末と、酸化硼素と、酸
化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成分とするガ
ラスフリットを含有し、前記銅微粉末に対する前記ガラ
スフリットが2乃至20wt%である、焼付電極が形成
されていることを特徴とするものである。
【0012】請求項2に係る発明は、前記誘電体磁器素
体の表面に、銅微粉末と、酸化硼素と、酸化鉛または酸
化亜鉛の少なくとも一種を主成分とし、修飾酸化物とし
てAl2 3 ,SiO2 の少なくとも1種からなるガラ
スフリットを含有し、前記銅微粉末に対する前記ガラス
フリットが2乃至20wt%である、焼付電極が形成さ
れていることを特徴とするものである。
【0013】請求項3に係る発明は、前記誘電体磁器素
体の表面に、銅微粉末と、酸化硼素と、酸化鉛または酸
化亜鉛の少なくとも一種を主成分とし、修飾酸化物とし
てAl2 3 ,SiO2 の少なくとも一種と、R2
(R=Li,Na,K,Rb,Csの少なくとも一種)
からなるガラスフリットを含有し、前記銅微粉末に対す
る前記ガラスフリットが2乃至20wt%である、焼付
電極が形成されていることを特徴とするものである。
【0014】請求項4に係る発明は、前記ガラスフリッ
トは軟化点が350℃〜500℃であることを特徴とす
るものである。
【0015】請求項5に係る発明は、酸化硼素と、酸化
鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成分とするガラ
スフリットは、X PbO−Y 2 3 Z ZnOの3元
状態図において、( X,Y,Z)[mol%]=A1(30,7
0,0),B1(0,40,60),C1(60,2
0,20),D1(80,20,0)の各頂点を結ぶ線
領域内からなることを特徴とするものである。
【0016】請求項6に係る発明は、酸化硼素と、酸化
鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成分とするガラ
スフリットは、X PbO−Y 2 3 Z ZnOの3元
状態図において、( X,Y,Z)[mol%]=A2(40,6
0,0),B2(20,40,40),C2(30,3
0,40),D2(60,40,0)の各頂点を結ぶ線
領域内にあることを特徴とするものである。
【0017】請求項7に係る発明は、前記修飾酸化物で
あるAl2 3 ,SiO2 の少なくとも一種は、前記ガ
ラスフリット中に、0.5乃至10.0wt%の範囲内
で含有されていることを特徴とするものである。
【0018】請求項8に係る発明は、前記修飾酸化物で
あるAl2 3 ,SiO2 ,R2 O(R=Li,Na,
K,Rb,Csの少なくとも一種)は、前記ガラスフリ
ット中に、Al2 3 ,SiO2 の少なくとも一種が
0.5乃至10.0wt%の範囲内で、R2 Oが0.2
乃至1.0wt%の範囲内で含有されていることを特徴
とするものである。
【0019】請求項9に係る発明は、前記銅微粉末は、
銅粉末表面が硼酸で被覆されていることを特徴とするも
のである。
【0020】請求項10に係る発明は、前記誘電体磁器
素体は、チタン酸バリウム系からなることを特徴とする
ものである。
【0021】この発明において、ガラスフリットの重量
比、および酸化硼素、酸化鉛または酸化亜鉛の少なくと
も一種を主成分とするガラスフリットの組成領域を上記
した範囲に限定した理由は次の通りである。
【0022】すなわち、この発明に係るガラスフリット
は、銅粉末に対して2〜20wt%の配合比で添加含有
される。つまり、その配合比の限定理由としては、ガラ
スフリットが2wt%未満になると、焼付けた電極と誘
電体磁器素体との接着強度が低下し、一方、ガラスフリ
ットが20wt%を越えると、導電性が低下し、良好な
取得容量、誘電体損失が得られなくなるからである。な
お、銅微粉末は、その粒子形状が球形からなり、またそ
のSEM粒径が10μm以下のものが用いられる。粒径
がこの範囲を外れると、電極の焼結が不十分となるの
で、好ましくない。
【0023】銅粉末およびガラスフリットは不活性有機
質ビヒクル、例えばエチルセルロースをテルピネオール
に溶解させたもの10〜30wt%の割合に対して90
〜70wt%の配合比で混練され、ペースト状に作られ
る。
【0024】また、前記酸化硼素、酸化鉛または酸化亜
鉛の少なくとも一種を主成分とするガラスフリットは図
1に示したように、A1、B1、C1、D1の各点を結
ぶ領域になるが、その組成領域を上記した範囲に限定し
たのは、A1とB1の各点を結ぶ線より上になると、誘
電損失の増大、端子強度の低下、半田付け不良をおこ
し、実用特性を満たさない。
【0025】また、B1、C1、D1の各点を結ぶ線よ
り下になると、取得容量、誘電損失は良好な値である
が、端子強度が低く、半田付け不良の課題を有する。
【0026】なお、A2、B2、C2、D2の各点を結
ぶ領域になれば、さらに銅焼付け電極を有する磁器コン
デンサの各特性をさらに向上させることができる。
【0027】また、この発明に用いられるガラスフリッ
トは硼酸鉛亜鉛系ガラスであるが、その軟化点は350
℃〜500℃のものが好ましい。これは350℃未満で
は、ガラスが焼付け時に低粘度となり、セラミック内へ
拡散することで、電極とセラミックの接合が不良となる
ためである。
【0028】一方、500℃を越えた場合も、目的とし
ている低温焼付け(550℃〜650℃)でガラスが十
分に熔けないため、電極とセラミックの接合が不十分と
なり、誘電損失増大、端子強度の低下を生じる。
【0029】また、上記ガラスフリットに添加する修飾
酸化物Al2 3 ,SiO2 の重量比を上記した範囲に
限定した理由は次の通りである。
【0030】ガラスフリット中のAl2 3 ,SiO2
の少なくとも一種の添加量が0.5wt%未満の場合に
は、耐湿負荷試験で容量の低下、誘電体損失の増大に得
られる効果が乏しい。また10.0wt%を越える場合
には、ガラスの軟化点が500℃以上となり、低温焼結
(550〜650℃)が不可能となり、電極とセラミッ
クの接合が十分にとれなくなり、初期特性として容量低
下、誘電体損失の増大の不具合を生じる。
【0031】また、上記ガラスフリットに添加する修飾
酸化物R2 O(R=Li,Na,K,Rb,Csの少な
くとも一種)の重量比を上記した範囲に限定した理由は
次の通りである。
【0032】少量のアルカリ金属酸化物は、ガラスの耐
水性を低下させることなく、熱や雰囲気や電流などの外
因に対してガラスの分相を抑制する効果がある。ガラス
が分相を起こすと、ガラスの骨格構造の具合やガラス構
成成分の分布が変化するので、ガラスの抵抗値が変化
し、誘電体損失が増大する。修飾酸化物R2 O(R=L
i,Na,K,Rb,Csの少なくとも一種)の添加量
は少量で効果があるが、0.2wt%未満では効果が少
なく、1.0wt%を越えるとガラスの耐水性に影響し
始めるため、容量の低下、誘電損失の増大を助長するこ
とになる。
【0033】また、セラミック組成物としては、以下の
ようなチタン酸バリウムを主成分とするものが挙げられ
る。
【0034】(1)特公昭63−48826号公報 不純物としてのアルカリ金属酸化物の含有量が0.04
重量%以下のBaTiO3 100重量部に対しNb2
5 1.0〜2.5重量部、Nd2 3 0.3〜1.0重
量部、Co2 3 0.1〜0.8重量部、SiO2 0.
1〜1.2重量部を含有する、高誘電率磁器組成物。
【0035】(2)特公昭55−48645号公報 BaTiO3 93〜97重量%、モル比が0.4〜1.
0のBi2 3 とSnO2 2.5〜4.5重量%、モル
比が0.5〜2.0のNd2 3 またはLa2 O3 とZr
2 0.9〜2.6重量%からなる高誘電率磁器誘電
体。
【0036】(3)特公昭60−31793号公報 BaTiO3 85〜90重量%、CaZrO3 8.5〜
12.0重量%、MgTiO3 0.5重量%以下、Ce
2 0.5重量%以下、Bi2 3 0.1〜1.0重量
%、SnO2 0.1〜1.0重量%からなる誘電体磁器
組成物。
【0037】また、銅微粉末はその表面が硼酸で被覆さ
れているが、硼酸で被覆するためには、この銅微粉末に
対して硼素原子換算で0.01乃至0.1wt%の硼酸
と、この硼酸が飽和濃度以下となる量のケトン系、炭化
水素系、芳香族系いずれかの溶媒とを加え合わせて混合
処理した後、乾燥処理して溶媒のみを蒸発させることに
より得られる。
【0038】このように銅微粉末が硼酸で被覆されてい
ると、焼付け時に硼酸が300℃程度で熔融、ガラス化
し、銅微粉末を外気から遮断するため、バインダーを分
解するために窒素中に含まれている酸素に対し、銅微粉
末の酸化を防止することができる。つまり、銅微粉末の
表面には硼素被膜が確実に形成されることになり、銅微
粉末の酸化防止、および誘電体磁器素体の還元を防止す
ることができる。また、銅微粉末が硼素で被覆されてい
ると、焼付けされた銅電極は、その焼付け時に硼素が3
00℃でガラス化したのち、ガラスフリットが350〜
500℃で軟化する為に、銅はガラスフリットに対して
濡れがよくなり、550〜650℃程度の焼付け温度
で、半田の浸透を防止できる緻密な銅焼付け電極を形成
することができる。
【0039】
【作用】この発明の磁器コンデンサは、電極が銅微粉末
と、酸化硼素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一
種を主成分とするガラスフリットからなるため、銀電極
では不可避であった半田喰われ現象やシルバーマイグレ
ーション等の発生を防止することができ、高周波特性、
信頼性、半田付け性および寿命特性等が非常に良好で、
しかも静電容量が大きく、誘電体損失の小さな高性能の
磁器コンデンサが得られることになる。
【0040】また、修飾酸化物であるAl2 3 ,Si
2 の少なくとも一種を添加することにより、容量低下
率及び誘電体損失の増大率を50%低減することができ
る。
【0041】さらに、修飾酸化物であるAl2 3 ,S
iO2 の少なくとも一種にR2 O(R=Li,Na,
K,Rb,Csの少なくとも一種)を少量添加すること
で、さらに容量低下率および誘電損失の増大率を50%
に低減できる。
【0042】
【実施例】以下、実施例にもとづいてこの発明の内容を
詳細に説明する。
【0043】(実施例1)まず、銅焼付け電極用のペー
ストを準備する工程を説明する。銅微粉末は、粒径1μ
mの銅微粉末と、この銅微粉末に対して硼素原子換算で
0.01乃至0.1wt%の硼酸と、この硼酸が飽和濃
度以下となる量のケトン系、炭化水素系、芳香族系いず
れかの溶媒とを加え合わせて混合処理した後、乾燥処理
して溶媒のみを蒸発させたものからなる銅微粉末を作成
した。
【0044】この硼素コーティング銅微粉末80wt%
と、表1に示すmol%の組成割合からなる各PbO−
2 3 −ZnOガラスフリット8wt%および、テル
ピネオールにセルロース8wt%を溶解して作製した有
機質ビヒクル12wt%とを三本ロール等の混練機によ
り、十分に分散させて銅焼付け電極用ペーストを作製し
た。なお、この実施例では銅微粉末に対してガラスフリ
ットは約9.09wt%となる。
【0045】これを、BaTiO3 をベースにし、Nb
2 5 、Nd2 3 、Co2 3 、SiO2 を添加し
た、特公昭63−48826公報に記載のチタン酸バリ
ウム系のセラミックに、スクリーン印刷により塗布した
後、中性雰囲気(N2 )中で、ピーク温度600℃、保
持時間10分、IN−OUT時間60分で焼付け加熱処
理を行った。
【0046】このようにして得られた磁器コンデンサの
静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性および半田浸
透の測定結果を表1に併せて示した。
【0047】表1において、電極引張り強度は直径8.
0mm、厚さ0.4mmの円形状の誘電体磁器素体に前述の
ようにして焼付けして形成した電極に直径0.6mmのリ
ード線を半田付けし、120mm/分の定速で、その引張
り強度を測定した。また、半田付け性は、前記電極焼付
け後の誘電体磁器素体をロジン系のフラックスを使用し
て半田に浸漬し、その半田付け性を目視により判断し
た。また、半田浸透は、断面研磨により目視判断した。
表1中*を付したものはこの発明範囲外のものであり、
それ以外はこの発明範囲内のものである。
【0048】表1から明らかなように、この発明による
ものは半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さら
に端子強度も大きい。
【0049】表1において、試料番号1−1のものは、
ガラス化の適性範囲を逸脱しており、良好な特性を示す
ものではなかった。試料番号1−4と1−14のもの
は、取得容量は良好な値を示しているが、誘電損失が大
きく、端子強度も低く半田付け性は不良であった。試料
番号1−11のものは取得容量と誘電損失は良好な値を
示しているが、端子強度が低く、半田が付かない。
【0050】また、表1の試料番号1−6に示すmol
%の組成割合からなる各PbO−B2 3 −ZnOガラ
スフリット1乃至22wt%と、前記硼素コーティング
銅微粉末を66乃至87wt%および、テルピネオール
にセルロース8wt%を溶解して作製した有機質ビヒク
ル12wt%とを三本ロール等の混練機により、十分に
分散させて銅焼付け電極用ペーストを作製した。これを
表1と同様の測定方法で実験を行い、得られた磁器コン
デンサの静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性およ
び半田浸透を調べ、その結果を表2に示した。表2中*
を付したものはこの発明範囲外のものであり、それ以外
はこの発明範囲内のものである。
【0051】表2から明らかなように、この発明による
ものは半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さら
に端子強度も大きい。
【0052】表2において、試料番号2−1のものは焼
付けた電極と誘電体磁器素体との接着強度が低く、また
試料番号2−6のものは、導電性が低くいづれも良好な
値を示すものではなかった。
【0053】次に、表1に示す試料番号1−6のガラス
フリットについて、焼付け温度に対する電極焼色、半田
付け性および半田浸透を調べ、その結果を表3に示し
た。半田付け性は、電極焼付け後の誘電体磁器素体をロ
ジン系のフラックスを使用して半田に浸漬し、その半田
付け性を目視により判定した。
【0054】表3に示すように、焼付温度が500〜6
50℃の範囲では、電極焼付けも良好で、半田付け性も
90%以上の値を示している。また、半田浸透を断面研
磨により目視判断した結果、焼付温度が550〜700
℃の範囲で半田浸透を起こしていない。従って、焼付温
度は550〜650℃の範囲が最も適していると判断で
きる。
【0055】(実施例2)まず、銅電極用のペーストを
準備する工程を説明する。銅微粉末は、粒径1μmの銅
微粉末と、この銅微粉末に対して硼素原子換算で0.0
1乃至0.1wt%の硼酸と、この硼酸が飽和濃度以下
となる量のケトン系、炭化水素系、芳香族系いずれかの
溶媒とを加え合わせて混合処理した後、乾燥処理して溶
媒のみを蒸発させたものからなる銅微粉末を作成する。
【0056】この硼素コーティング銅粉末80wt%
と、表4に示すmol%の組成割合からなる各PbO−
2 3 −ZnOガラスフリット8wt%および、テル
ピネオールにセルロース8wt%を溶解して作製した有
機質ビヒクル12wt%とを三本ロール等の混練機によ
り、十分に分散させて銅焼付け電極用ペーストを作製す
る。なお、この実施例では銅微粉末にたいしてガラスフ
リットは約9.09wt%となる。
【0057】これを、BaTiO3 をベースにし、Bi
2 3 、SnO2 、Nd2 3 、La2 3 、ZrO2
を添加した、特公昭55−48645号に記載のチタン
酸バリウム系のセラミックに、スクリーン印刷により塗
布した後、中性雰囲気(N2)中で、ピーク温度600
℃保持時間10分、IN−OUT時間60分で焼付け加
熱処理を行った。
【0058】表4において、電極引張り強度は直径1
4.0mm、厚さ0.5mmの円形状の誘電体磁器素体に前
述のようにして焼付けして形成した電極に直径0.6mm
のリード線を半田付けし、120mm/分の定速で、その
引張り強度を測定した。また、半田付け性は、前記電極
焼付け後の誘電体磁器素体をロジン系のフラックスを使
用して半田に浸漬し、その半田付け性を目視により判断
した。また、半田浸透は、断面研磨により目視判断し
た。表4中*を付したものはこの発明範囲外のものであ
り、それ以外はこの発明範囲内のものである。
【0059】表4から明らかなように、この発明による
ものは半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さら
に端子強度も大きい。
【0060】表4において、試料番号3−1のものは、
ガラス化の適性範囲を逸脱しており、良好な特性を示す
ものではなかった。試料番号3−4と3−14のもの
は、取得容量は良好な値を示しているが、誘電損失が大
きく、端子強度も低く半田付け性は不良であった。試料
番号3−11のものは取得容量と誘電損失は良好な値を
示しているが、端子強度が低く、半田が付かない。
【0061】また、表4の試料番号3−6に示すmol
%の組成割合からなる各PbO−B2 3 −ZnOガラ
スフリット1乃至22wt%と、前記硼素コーティング
銅微粉末を66乃至87wt%および、テルピネオール
にセルロース8wt%を溶解して作製した有機質ビヒク
ル12wt%とを三本ロール等の混練機により、十分に
分散させて銅焼付け電極用ペーストを作製した。これを
表4と同様の測定方法で実験を行い、得られた磁器コン
デンサの静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性およ
び半田浸透を調べ、その結果を表5に示した。表5中*
を付したものはこの発明範囲外のものであり、それ以外
はこの発明範囲内のものである。
【0062】表5から明らかなように、この発明による
ものは半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さら
に端子強度も大きい。
【0063】表5において、試料番号4−1のものは焼
付けた電極と誘電体磁器素体との接着強度が低く、また
試料番号4−6のものは、導電性が低くいづれも良好な
値を示すものではなかった。
【0064】次に、表4に示す試料番号3−6のガラス
フリットについて、焼付温度に対する電極焼色、半田付
け性および半田浸透を調べた。半田付け性は、電極焼付
け後の誘電体磁器素体をロジン系のフラックスを使用し
て半田に浸漬し、その半田付け性を目視により判定し
た。
【0065】表6に示すように、焼付温度が500〜6
50℃の範囲では、電極焼付も良好で、半田付け性も9
0%以上の値を示している。また、半田浸透を断面研磨
により目視判断した結果、焼付温度が550〜700℃
の範囲で半田浸透をおこしていない。従って、焼付温度
は550〜650℃の範囲が最も適していると判断でき
る。
【0066】(実施例3)まず、銅電極用のペーストを
準備する工程を説明する。銅微粉末は、粒径1μmの銅
微粉末と、この銅微粉末に対して硼素原子換算で0.0
1乃至0.1wt%の硼酸と、この硼酸が飽和濃度以下
となる量のケトン系、炭化水素系、芳香族系いずれかの
溶媒とを加え合わせて混合処理した後、乾燥処理して溶
媒のみを蒸発させたものからなる銅微粉末を作成する。
【0067】この硼素コーティング銅粉末80wt%
と、表7に示すmol%の組成割合からなる各PbO−
2 3 −ZnOガラスフリット8wt%および、テル
ピネオールにセルロース8wt%を溶解して作製した有
機質ビヒクル12wt%とを三本ロール等の混練機によ
り、十分に分散させて銅焼付け電極用ペーストを作製し
た。なお、この実施例では銅微粉末にたいしてガラスフ
リットは約9.09wt%となる。
【0068】これを、BaTiO3 をベースにし、Ca
ZrO3 、MgTiO3 、CeO2、Bi2 3 、Sn
2 を添加した、特公昭60−31793号に記載のチ
タン酸バリウム系のセラミックに、スクリーン印刷によ
り塗布した後、中性雰囲気(N2 )中で、ピーク温度6
00℃保持時間10分、IN−OUT時間60分で焼付
け加熱処理を行った。
【0069】このようにして得られた磁器コンデンサの
静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性および半田浸
透の測定結果を表7に併せて示した。
【0070】表7において、電極引張り強度は直径1
4.0mm、厚さ0.5mmの円形状の誘電体磁器素体に前
述のようにして焼付けして形成した電極に直径0.6mm
のリード線を半田付けし、120mm/分の定速で、その
引張り強度を測定した。また、半田付け性は、前記電極
焼付け後の誘電体磁器素体をロジン系のフラックスを使
用して半田に浸漬し、その半田付け性を目視により判断
した。また、半田浸透は、断面研磨により目視判断し
た。表7中*を付したものはこの発明範囲外のものであ
り、それ以外はこの発明範囲内のものである。
【0071】表7から明らかなように、この発明による
ものは半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さら
に端子強度も大きい。
【0072】表7において、試料番号5−1のものは、
ガラス化の適性範囲を逸脱しており、良好な特性を示す
ものではなかった。試料番号5−4と5−14のもの
は、取得容量は良好な値を示しているが、誘電損失が大
きく、端子強度も低く半田付け性は不良であった。試料
番号5−11のものは取得容量と誘電損失は良好な値を
示しているが、端子強度が低く、半田が付かない。
【0073】また、表7の試料番号5−6に示すmol
%の組成割合からなる各PbO−B2 3 −ZnOガラ
スフリット1乃至22wt%と、前記硼素コーティング
銅微粉末を66乃至87wt%および、テルピネオール
にセルロース8wt%を溶解して作製した有機質ビヒク
ル12wt%とを三本ロール等の混練機により、十分に
分散させて銅焼付け電極用ペーストを作製した。これを
表7と同様の測定方法で実験を行い、得られた磁器コン
デンサの静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性およ
び半田浸透を調べ、その結果を表8に示した。表8中*
を付したものはこの発明範囲外のものであり、それ以外
はこの発明範囲内のものである。
【0074】表8から明らかなように、この発明による
ものは半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さら
に端子強度も大きい。
【0075】表8において、試料番号6−1のものは焼
付けた電極と誘電体磁器素体との接着強度が低く、また
試料番号6−6のものは、導電性が低くいづれも良好な
値を示すものではなかった。
【0076】次に、表7に示す試料番号5−6のガラス
フリットについて、焼付温度に対する電極焼色、半田付
け性および半田浸透を調べ、その結果を表9に示した。
半田付け性は、電極焼付け後の誘電体磁器素体をロジン
系のフラックスを使用して半田に浸漬し、その半田付け
性を目視により判定した。
【0077】表9に示すように、焼付温度が500〜6
50℃の範囲では、電極焼付も良好で、半田付け性も9
0%以上の値を示している。また、半田浸透を断面研磨
により目視判断した結果、焼付温度が550〜700℃
の範囲で半田浸透をおこしていない。従って、焼付温度
は550〜650℃の範囲が最も適していると判断でき
る。
【0078】(実施例4)次に、実施例1で用いた、酸
化硼素と酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成
分とするガラスフリット(PbO−B2 3 −ZnO[m
ol%])=(40,40,20)中に、修飾酸化物として
Al2 3 ,SiO2 の少なくとも一種を0.5〜1
2.0wt%の範囲で含有させた。
【0079】これを、BaTiO3 をベースにし、Ca
ZrO3 、MgTiO3 、CeO2、Bi2 3 、Sn
2 を添加した、特公昭60−31793号に記載のチ
タン酸バリウム系のセラミックに、スクリーン印刷によ
り塗布した後、中性雰囲気(N2 )中で、ピーク温度6
00℃保持時間10分、IN−OUT時間60分で焼付
け加熱処理を行った。
【0080】このようにして得られた磁器コンデンサの
静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性および半田浸
透の測定結果を表10に併せて示した。
【0081】表10において、電極引張り強度は直径1
4.0mm、厚さ0.5mmの円形状の誘電体磁器素体に前
述のようにして焼付けして形成した電極に直径0.6mm
のリード線を半田付けし、120mm/分の定速で、その
引張り強度を測定した。また、半田付け性は、前記電極
焼付け後の誘電体磁器素体をロジン系のフラックスを使
用して半田に浸漬し、その半田付け性を目視により判断
した。また、半田浸透は、断面研磨により目視判断し
た。
【0082】耐湿負荷試験においては、( AC1.0V 95% 6
0℃ 1000Hrs) の条件で、取得容量および誘電損失の初
期値に対する取得容量の低下率(△C)と誘電損失の増
大率を測定した。
【0083】表10中*を付したものはこの発明範囲外
のものであり、それ以外はこの発明範囲内のものであ
る。
【0084】表10から明らかなように、試料番号7−
1乃至7−4、7−7乃至7−9及び7−12乃至7−
14は、半田付け性がよく、また誘電損失も小さく、さ
らに端子強度も大きい。さらに耐湿負荷試験においても
取得容量の低下が少なく誘電損失も小さい。
【0085】表10において、試料番号7−5、7−1
0および7−15のものは、取得容量は良好な値を示し
ているが、誘電損失が試料番号7−1乃至7−4、7−
7乃至7−9及び7−12乃至7−14に比べて少し大
きく、端子強度も低く半田付け性は60%であった。耐
湿負荷試験においても取得容量の低下がやや大きい値を
示しているが、使用可能な範囲である。
【0086】表10において、試料番号7−6、7−1
1および7−16のものは、取得容量は良好な値を示し
ているが、誘電損失が大きく、端子強度も低く半田付け
性は不良であった。耐湿負荷試験においても取得容量の
低下が大きく、誘電損失も大きな値を示している。
【0087】また、表11に示すように、酸化硼素と酸
化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成分とするガ
ラスフリット(PbO−B2 3 −ZnO[mol%])=
(40,60,0),(60,40,0),(20,4
0,40),(30,30,40)のそれぞれについて
も実施例4の表10に示すものと同様の測定を行った
が、いづれも半田付け性がよく、また誘電損失も小さ
く、さらに端子強度も大きい。さらに耐湿負荷試験にお
いても取得容量の低下が少なく誘電損失も小さい。
【0088】次に、JIS−R3502に準ずる硬質1
級ガラス製溶出装置を用いて、ガラスフリットを比重に
等しい重量(g)、99℃以上の純粋中に、60min
間保持し、ガラスの重量減量比率(%)を算出した。
【0089】図2から明らかなように、酸化硼素と、酸
化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成分とするガ
ラスフリットにAl2 3 ,SiO2 ,Al2 3 +S
iO2 を少量添加するとガラスの水に対する溶出が減少
し、ガラスの耐水性が向上することがわかる。
【0090】(実施例5)次に、実施例1で用いた、酸
化硼素と酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主成
分とするガラスフリット(PbO−B2 3 −ZnO[m
ol%])=(40,40,20)中に、修飾酸化物として
(Al2 3 =2.0wt%,SiO2 =2.0wt
%)含有したものに、さらにアルカリ金属酸化物である
2 O(R=K2 O,Li2 O,Na2 O,Rb2 O,
Cs2 Oの少なくとも一種)を0.2から1.5wt%
の範囲内で含有させた。
【0091】これを、BaTiO3 をベースにし、Ca
ZrO3 、MgTiO3 、CeO2、Bi2 3 、Sn
2 を添加した、特公昭60−31793号に記載のチ
タン酸バリウム系のセラミックに、スクリーン印刷によ
り塗布した後、中性雰囲気(N2 )中で、ピーク温度6
00℃保持時間10分、IN−OUT時間60分で焼付
け加熱処理を行った。
【0092】このようにして得られた磁器コンデンサの
静電容量、誘電損失、端子強度、半田付性および半田浸
透の測定結果を表12に併せて示した。測定の方法は表
10と同様であるため、その説明を省略する。
【0093】表12中*を付したものはこの発明範囲外
のものであり、それ以外はこの発明範囲内のものであ
る。
【0094】表12から明らかなように、PbO−B2
3 −ZnO−Al2 3 −SiO2 系からなるガラス
フリットに、アルカリ金属酸化物を少量添加すること
で、さらに容量低下率および誘電損失の増大率を50%
に低減できる。
【0095】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果が得られる。
【0096】第1に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、硼酸鉛亜鉛系のガラスフリットを用いたため、
銅やセラミックスを還元することなく、非酸化性雰囲気
中で550〜650℃の低温での焼付が可能である。し
たがって、セラミックの還元による取得容量の低下がお
こらないため、大きな静電容量が得られ、誘電損失の小
さい磁器コンデンサを提供することができる。
【0097】第2に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、銅焼付け電極かならるためコストの安価な磁器
コンデンサを提供できる。しかも銅焼付け電極は、銀焼
付け電極と同様の電気的、物性的特性を有するから、高
周波特性の良好な磁器コンデンサが得られる。
【0098】第3に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、銀電極の場合に不可避であったシルバーマイグ
レーション及び半田喰われ現象が皆無となるので、信頼
性及び寿命性に優れ、容量変化率の小さな高信頼度の磁
器コンデンサを提供することができる。
【0099】第4に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、半田付けの時のサーマルショックにより誘電体
磁器素体にマイクロクラックが発生したとしても、シル
バーマイグレーション及び半田喰われ現象が皆無である
から、これらによる信頼性や寿命特性の劣化のない高信
頼度の磁器コンデンサを提供することができる。
【0100】第5に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、電極が焼付けにより構成されているから、付着
力が強固で電極剥離等の生じ難い引張り強度の大きな電
極を有する磁器コンデンサを提供することができる。
【0101】第6に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、酸化硼素と酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも
一種を主成分とするガラスフリット中に、修飾酸化物と
してAl2 3 ,SiO2 の少なくとも一種を含有する
ことで、ガラスの水に対する溶出が減少し、ガラスの耐
水性が向上し、耐湿負荷特性劣化の少ない磁器コンデン
サを提供することができる。
【0102】第7に、この発明に係る磁器コンデンサに
よれば、酸化硼素と酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも
一種を主成分とするガラスフリット中に、修飾酸化物と
してAl2 3 ,SiO2 の少なくとも一種と、R2
(R=Li,Na,K,Rb,Csの少なくとも一種)
を含有することで、ガラスの水に対する溶出が減少し、
ガラスの耐水性が向上し、耐湿負荷特性劣化の少ない磁
器コンデンサを提供することができる。
【0103】
【表1】
【0104】
【表2】
【0105】
【表3】
【0106】
【表4】
【0107】
【表5】
【0108】
【表6】
【0109】
【表7】
【0110】
【表8】
【0111】
【表9】
【0112】
【表10】
【0113】
【表11】
【0114】
【表12】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に用いられるガラスフリットの三元状
態図である。
【図2】Al2 3 ,SiO2 の添加量に対するガラス
重量減比率の関係を示す特性図である。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体磁器素体の表面に、銅微粉末と、酸
    化硼素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一種を主
    成分とするガラスフリットを含有し、前記銅微粉末に対
    する前記ガラスフリットが2乃至20wt%である、焼
    付電極が形成されていることを特徴とする磁器コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】前記誘電体磁器素体の表面に、銅微粉末
    と、酸化硼素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一
    種を主成分とし、修飾酸化物としてAl2 3,SiO
    2 の少なくとも1種からなるガラスフリットを含有し、
    前記銅微粉末に対する前記ガラスフリットが2乃至20
    wt%である、焼付電極が形成されていることを特徴と
    する磁器コンデンサ。
  3. 【請求項3】前記誘電体磁器素体の表面に、銅微粉末
    と、酸化硼素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少なくとも一
    種を主成分とし、修飾酸化物としてAl2 3,SiO
    2 の少なくとも一種と、R2 O(R=Li,Na,K,
    Rb,Csの少なくとも一種)からなるガラスフリット
    を含有し、前記銅微粉末に対する前記ガラスフリットが
    2乃至20wt%である、焼付電極が形成されているこ
    とを特徴とする磁器コンデンサ。
  4. 【請求項4】前記ガラスフリットは軟化点が350℃〜
    500℃である請求項1、請求項2、請求項3のいずれ
    かに記載の磁器コンデンサ。
  5. 【請求項5】酸化硼素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少な
    くとも一種を主成分とするガラスフリットは、X PbO
    Y 2 3 Z ZnOの3元状態図において、( X,
    Y,Z)[mol%]=A1(30,70,0),B1(0,4
    0,60),C1(60,20,20),D1(80,
    20,0)の各頂点を結ぶ線領域内からなることを特徴
    とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のいず
    れかに記載の磁器コンデンサ。
  6. 【請求項6】酸化硼素と、酸化鉛または酸化亜鉛の少な
    くとも一種を主成分とするガラスフリットは、X PbO
    Y 2 3 Z ZnOの3元状態図において、( X,
    Y,Z)[mol%]=A2(40,60,0),B2(20,
    40,40),C2(30,30,40),D2(6
    0,40,0)の各頂点を結ぶ線領域内にあることを特
    徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4のい
    ずれかに記載の磁器コンデンサ。
  7. 【請求項7】前記修飾酸化物であるAl2 3 ,SiO
    2 の少なくとも一種は、前記ガラスフリット中に、0.
    5乃至10.0wt%の範囲内で含有されていることを
    特徴とする請求項2記載の磁器コンデンサ。
  8. 【請求項8】前記修飾酸化物であるAl2 3 ,SiO
    2 ,R2 O(R=Li,Na,K,Rb,Csの少なく
    とも一種)は、前記ガラスフリット中に、Al2 3
    SiO2 の少なくとも一種が0.5乃至10.0wt%
    の範囲内で、R2 Oが0.2乃至1.0wt%の範囲内
    で含有されていることを特徴とする請求項3記載の磁器
    コンデンサ。
  9. 【請求項9】前記銅微粉末は、銅粉末表面が硼酸で被覆
    されている請求項1記載の磁器コンデンサ。
  10. 【請求項10】前記誘電体磁器素体は、チタン酸バリウ
    ム系からなる請求項1記載の磁器コンデンサ。
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