JPH0850713A - ビデオテープレコーダ - Google Patents

ビデオテープレコーダ

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JPH0850713A
JPH0850713A JP7105118A JP10511895A JPH0850713A JP H0850713 A JPH0850713 A JP H0850713A JP 7105118 A JP7105118 A JP 7105118A JP 10511895 A JP10511895 A JP 10511895A JP H0850713 A JPH0850713 A JP H0850713A
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JP
Japan
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signal
pilot signal
bandwidth
pass band
band width
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP7105118A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Hashimoto
広義 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP7105118A priority Critical patent/JPH0850713A/ja
Publication of JPH0850713A publication Critical patent/JPH0850713A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 インサート編集モードにおいては、マイコン
28がSCF42aおよび42bのQを切り換えること
によって、信号の通過帯域幅を通常再生時よりも広げ
る。SCF42aおよび42bの立ち上がり時定数TC
は通過帯域幅に反比例し、通過帯域幅が広がるに従って
時定数TC の立ち上がりが早くなるので、ITI領域か
ら再生されSCF42aおよび42bで抽出される関連
パイロット信号δf1 およびδf2 のレベル差が正確に
検出される。 【効果】 インサート編集モードにおいて、ITI領域
から再生されるパイロット信号f1 およびf2 のレベル
差が正確に検出されるので、正確にトラッキング制御を
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明はビデオテープレコーダ
に関し、特にたとえば、記録時には、磁気テープの関連
する2つのトラックに含まれる第1の領域から再生した
第1のパイロット信号および第2のパイロット信号のレ
ベル差を検出することによってトラッキングを調整し
て、当該調整に係るトラックに含まれる第2の領域に映
像信号を重ね書きし、再生時には2つのトラックから再
生した第1のパイロット信号および第2のパイロット信
号のレベル差を検出することによってトラッキングを調
整する、ビデオテープレコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】この種の従来のビデオテープレコーダの
いくつかの例が、平成4年9月1日に出願公開された特
開平4−245075号(G11B 20/14,G1
1B5/588,G11B 15/467)および平成
4年9月10日に出願公開された特開平4−25596
9号(G11B 20/14,H03M 7/30)に
開示されている。これらの従来技術は、磁気テープに記
録されたディジタル信号からパイロット信号を抽出し、
これによってトラッキングを自動調整しようとするもの
である。通常再生時におけるトラッキング制御方式につ
いては、8mmVTR規格に採用されているアナログのパ
イロット信号を用いた制御方式と本質的には同様と考え
られる。
【0003】また、ディジタルVTRにおけるパイロッ
ト信号の周波数やテープ上の記録配置などについては、
或る規格に詳細に規定されている。この規格によれば、
テープトラックは図3に示すようにITI(Insert and
Track Imformation)領域,オーディオ信号領域,ビデオ
信号領域およびサブコード領域を含み、トラックから再
生されるディジタル信号からは、図2からわかるよう
に、4トラックの繰り返し周期でパイロット信号f1
よびf2 が生成され、2トラックの繰り返し周期でパイ
ロット信号を含まない信号f0 が生成される。ITI領
域では、パイロット信号f1 およびf2 を発生するため
のディジタル信号のパターンは予め決められているた
め、非ITI領域(オーディオ信号領域,ビデオ信号領
域およびサブコード領域)のように記録ディジタル信号
のDSV(Digital Sum Value) を制御して生成する必要
がない。このため、安定したレベルのパイロット信号が
生成でき、ヘッド再生信号から得られるパイロット信号
のC/Nが大きい。
【0004】通常再生時においては、非ITI領域の再
生信号から、左右に隣接するトラックのパイロット信号
1 およびf2 を抽出し、両者のレベルが等しくなるよ
うにトラッキングを調整する。また、インサート編集モ
ード(非ITI領域においてのみ信号を重ね書きするこ
とによって重ね書きの開始点および終了点での映像の乱
れおよびトラッキングずれの発生を防止するモード)に
おいては、ITI領域の再生信号からパイロット信号f
1 およびf2 を抽出することによって、トラッキングを
調整することが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の特開平
4−245075号および特開平4−255969号で
は、通常再生時のトラッキング制御については開示され
ているが、インサート編集モードにおけるトラッキング
制御については何ら開示されていない。また、上述の規
格では、具体的なトラッキング制御方式については何ら
規定されておらず、正確なトラッキング制御ができない
恐れがある。すなわち、図10に示すようにITI領域
は1トラックの全長の2.7%以下であり、この領域に
おいてトラッキング制御をするとき、通常再生時と同じ
パイロット信号f1 およびf2 の検出回路を用いると、
パイロット信号f1 およびf2 を正確に検出することが
できず、正確なトラッキング制御ができない恐れがあ
る。
【0006】それゆえに、この発明の主たる目的は、ト
ラックの第2の領域に信号を重ね書きするとき正確にト
ラッキング制御をすることができる、ビデオテープレコ
ーダを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明は、記録時に
は、テープの関連する2つのトラックに含まれる第1の
領域から再生した第1のパイロット信号および第2のパ
イロット信号のレベル差を検出することによってトラッ
キングを調整して、当該調整に係るトラックに含まれる
第2の領域に映像信号を重ね書きし、再生時には、2つ
のトラックから再生した第1のパイロット信号および第
2のパイロット信号のレベル差を検出することによって
トラッキングを調整するビデオテープレコーダであっ
て、第1のパイロット信号に相関する信号および第2の
パイロット信号に相関する信号を抽出し、抽出した第1
のパイロット信号に相関する信号および第2のパイロッ
ト信号に相関する信号のレベル差を検出する検出手段、
および第1のパイロット信号に相関する信号および第2
のパイロット信号に相関する信号を抽出するための通過
帯域幅を記録時と再生時とで変化させる帯域幅変化手段
を備える、ビデオテープレコーダである。
【0008】
【作用】テープからの再生信号に含まれる第1および第
2のパイロット信号は、たとえばSCF(Switched Capa
citor Filter) で抽出され、たとえば検波器でレベル検
波され、そして検波されたレベルがたとえばコンパレー
タで比較されることによってレベル差が検出される。
【0009】たとえばインサート編集モードにおいて
は、たとえばマイコンがSCFのQを切り換えることに
よって、SCFの通過帯域幅をたとえば通常再生時より
も広げる。SCFの立ち上がり時定数は通過帯域幅に反
比例し、通過帯域幅が広がるに従って抽出される信号の
立ち上がりが速くなるので、たとえばITI領域から再
生されSCFで抽出されるパイロット信号のレベル差
が、コンパレータによって正確に検出される。
【0010】なお、通常再生時に再生されるパイロット
信号を抽出する第1のフィルタとインサート編集モード
時に再生されるパイロット信号を抽出するかつ第1のフ
ィルタよりも通過帯域幅が広い第2のフィルタとを並列
して設け、マイコンによって通常再生時とインサート編
集モード時とでレベル差を選択して出力するようにして
も、インサート編集モード時に第2のフィルタから抽出
されるパイロット信号の立ち上がりが速くなるので、イ
ンサート編集モードにおいて生成されるパイロット信号
のレベル差が正確に検出される。
【0011】
【発明の効果】この発明によれば、トラックの第2の領
域に信号を重ね書きするとき、第1の領域から生成され
るパイロット信号のレベル差が正確に検出されるので、
正確にトラッキングを制御することができる。この発明
の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面
を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明ら
かとなろう。
【0012】
【実施例】図1を参照して、この実施例のビデオテープ
レコーダ10はシリンダ12を含む。シリンダ12には
ヘッド14aおよび14bが装着され、ヘッド14aお
よび14bによって、テープ16にディジタル信号が記
録され、テープ16からディジタル信号が再生される。
【0013】テープ16には、図3に示すように、トレ
ース方向に向かって順にITI領域(0.878mm),
オーディオ信号領域(2.817mm),ビデオ信号領域
(27.616mm)およびサブコード領域(0.878
mm)が形成されたトラック18が、図2に示すようにヘ
リカルスキャン方式で配置される。なお、オーディオ信
号領域,ビデオ信号領域およびサブコード領域を総称し
て非ITI領域と呼ぶ。トラック18a〜18cのIT
I領域には図4(A)〜(C)に示す周波数スペクトル
の信号が再生されるようにディジタル信号が記録され、
トラック18a〜18cの非ITI領域には図5(A)
〜(C)に示す周波数スペクトルの信号が再生されるよ
うにディジタル信号が記録される。
【0014】通常再生時は、ヘッド14aおよび14b
によってテープ16(図2)から再生されたディジタル
信号が、アンプおよびヘッド切換回路20を介して等化
回路22および帯域通過フィルタ(BPF)24に与え
られる。また、記録時には、記録信号生成系26から出
力された記録ディジタル信号がアンプおよびヘッド切換
回路20を介してヘッド14aおよび14bに与えら
れ、これによってテープ16に信号が記録される。さら
に、インサート編集モードにおいては、テープ16に記
録されたトラック18(図3)のITI領域からディジ
タル信号が再生されるとともに、非ITI領域にディジ
タル信号が記録される。インサート編集モードにおいて
は、ITI領域のうち隣接するトラック26aおよび2
6cから同時にパイロット信号f1 およびf2 を生成で
きる0.754mmをヘッド14aがトレースすることに
よって、トラッキングが調整される。なお、アンプおよ
びヘッド切換回路20は、シリンダ12からマイコン2
8に対して与えられるFG信号およびPG信号に基づい
てマイコン28で生成されるRFSWおよび記録再生切
換信号によって制御される。
【0015】等化回路22によって波形歪みを取り除か
れたディジタル信号は、その後整形回路30で微分さ
れ、微分信号がマスタクロック生成回路32に与えられ
る。マスタクロック生成回路32においては、微分信号
に基づいてマスタクロックfm(=41850kHz)
が生成されるが、マスタクロック生成回路46は周知の
PLL回路であるため、詳しい説明は省略する。生成さ
れたマスタクロックfmは、分周器34,36および3
8に与えられ、分周器34および36によって基準信号
ref1(=fm /K)およびref2(=fm /M)
が、分周器38によってクロックfck(=fm /X)が
生成される。そして、基準信号ref1およびref2
はそれぞれミキサ40aおよび40bに与えられ、クロ
ックfckはSCF42aおよび42bに与えられる。S
CF42aおよび42bにはまた、マイコン28から出
力されたQ切換信号が与えられ、これによってSCF4
2aおよび42bの通過帯域幅が切り換えられる。
【0016】一方、BPF24を通過したディジタル信
号はミキサ40aおよび40bに入力され、基準信号r
ef1およびref2によって周波数変換される。ミキ
サ40aおよび40bから出力された信号はその後、S
CF42aおよび42bに与えられ、SCF42aおよ
び42bで、クロックfckによって、変換パイロット信
号δf1 (=f1 −ref1)および変換パイロット信
号δf2 (=ref2−f2 )が抽出される。
【0017】SCF42aおよび42bから出力された
変換パイロット信号δf1 およびδf2 は、その後検波
器44aおよび44bでレベルを検波され、検波信号が
コンパレータ46で比較される。コンパレータ46から
出力された差信号は、直接または反転回路48を経てス
イッチ回路50に入力され、スイッチ回路50からの出
力は、その後サンプルホールド回路52に与えられる。
サンプルホールド回路52においては、スイッチ54が
閉じられている間コンデンサCにサンプルされ、スイッ
チ54が開かれると、コンデンサCがホールドされる。
そして、ホールドされたコンデンサCの端子電圧がトラ
ッキングエラー信号として出力される。なお、スイッチ
50および54はそれぞれ、RFSWに基づいてマイコ
ン28で作成される極性切換信号およびサンプルホール
ド信号によって制御される。すなわち、スイッチ50
は、極性切換信号がハイレベルのとき端子C1と接続さ
れ、ローレベルのとき端子C2と接続される。また、ス
イッチ54は、サンプルホールド信号がハイレベルのと
き閉じられる。
【0018】なお、マイコン28としては、たとえばソ
ニー株式会社製の集積回路“CXP80116”を適用
することができ、SCF42aおよび42bとしては、
たとえばMIXIM社製の集積回路“MAX263”,
“MAX264”,“MAX267”または“MAX2
68”などを適用することができる。SCF42aおよ
び42bとして適用できるこれらの集積回路には、Q値
を選択できるコントロール端子が設けられており、7ビ
ットのQ切換信号をこのコントロール端子に与えること
によって、0.5から64まで128通りのQ値を設定
することができる。
【0019】アンプおよびヘッド切換回路20は図6に
示すように構成される。すなわち、アンプおよびヘッド
切換回路20は記録再生切換信号またはRFSWによっ
て制御されるスイッチ20a〜20dを含み、スイッチ
20aおよび20bが端子C3およびC5と接続される
ときヘッド14aからの再生信号がスイッチ20a,ア
ンプ20eおよびスイッチ20bを介して出力され、ス
イッチ20cおよび20bが端子C7およびC6と接続
されるときヘッド14bからの再生信号がスイッチ20
c,アンプ20fおよびスイッチ20bを介して出力さ
れる。また、スイッチ20aおよび20dが端子C4お
よびC9と接続されるとき記録信号がスイッチ20d,
アンプ20gおよびスイッチ20aを介してヘッド14
aに与えられ、スイッチ20cおよび20dが端子C8
およびC10と接続されるとき、記録信号がスイッチ2
0d,アンプ20hおよびスイッチ20cを介してヘッ
ド14bに与えられる。なお、スイッチ20aおよび2
0cは、記録再生切換信号がハイレベルのときC3およ
びC7と接続され、記録再生信号がローレベルのとき端
子C4およびC8と接続される。また、スイッチ20b
および20dは、RFSWがハイレベルのとき端子C5
およびC9と接続され、RFSWがローレベルのとき端
子C6およびC10と接続される。
【0020】テープ16から再生されるパイロット信号
1 およびf2 とマスタクロックf m との間には、f1
=fm /Nおよびf2 =fm /Mが成立し、かつN,
M,KおよびLとの間には数1が成立する。
【0021】
【数1】 (1/K)+(1/L)=(1/N)+(1/M) そして、たとえばN=90およびM=60の場合、
【0022】
【数2】(1/K)+(1/L)=1/36 となり、KおよびLの組み合わせとしては表1のような
ものが考えられる。
【0023】
【表1】
【0024】このような数値を選択することによって、
SCF42aおよび42bからそれぞれ出力される変換
パイロット信号δf1 およびδf2 は等しい値となり、
SCF42aおよび42bの特性は等しくなる。なぜな
らば、数1より数3および数4が成立し、これによって
δf1 =δf2 となるからである。
【0025】
【数3】(fm /N)−(fm /K)=(fm /L)−
(fm /M)
【0026】
【数4】f1 −ref1=ref2−f2 BPF24の通過帯域は、以下の理由によってfm /9
0〜fm /60に設定される。すなわち、ミキサ40a
では、図7に示す基準信号ref1に対しパイロット信
号f1 と逆にδf1 だけ離れた周波数f1 ′(=ref
1−δf1 )もδf1 に変換され、ミキサ40bにおい
ても同様に周波数f2 ′(=ref2+δf2 )がδf
2 に変換される。このため、BPF24がないとSCF
42aおよび42bで抽出される変換パイロット信号δ
1 およびδf2 のC/N比が悪くなるからである。
【0027】通常再生時、ヘッド14aがテープ16の
トラック18cをトレースすると、トラック18cの非
ITI領域に記録されたディジタル信号と隣接するトラ
ック18aおよび18bの非ITI領域に記録されたデ
ィジタル信号が再生され、再生信号がミキサ40aおよ
び40bによって周波数変換される。そして、SCF4
2aおよび42bで、周波数変換された再生信号から変
換パイロット信号δf 1 およびδf2 が抽出され、変換
パイロット信号δf1 およびδf2 のレベルが検波器4
4aおよび44bによって検出される。その後、検出さ
れたそれぞれのレベルがコンパレータ46で比較され、
差信号が反転回路48およびスイッチ50を経てサンプ
ルホールド回路52に与えられ、サンプルホールド回路
52からトラッキングエラー信号が出力される。このト
ラッキングエラー信号によってトラッキングが調整され
る。
【0028】インサート編集モードにおいては、アンプ
およびヘッド切換回路20には図8(B)に示すRFS
Wおよび図8(C)に示す記録再生切換信号が与えら
れ、またスイッチ50および54に図8(D)に示す極
性切換信号および図8(E)に示すサンプルホールド信
号が与えられる。これによって、ヘッド14aおよび1
4bによってトラック18a〜18cのITI領域から
再生されアンプおよびヘッド切換回路18から出力され
たディジタル信号は、BPF24を経てミキサ40aお
よび40bで周波数変換され、SCF42aおよび42
bで図8(F)および(G)に示すような変換パイロッ
ト信号δf1 およびδf2 が抽出される。したがって、
検波器44aおよび44bからは図8(H)および
(I)に示す信号が出力され、さらにスイッチ50から
は図8(J)に実線で示す信号が出力され、サンプルホ
ールド回路52からは図8(J)に一点鎖線で示す信号
がトラッキングエラー信号として出力される。
【0029】注目すべきはSCF42aおよび42bの
通過帯域幅であり、インサート編集モードにおける通過
帯域幅は、以下の理由によって通常再生時(5kHz程
度)よりも広く設定される。すなわち、通常再生時に
は、非ITI領域から再生されミキサ40aおよび40
bで周波数変換される関連パイロット信号δf1 および
δf2 のC/N比を良くするために、SCF42aおよ
び42bの通過帯域幅を狭くして関連パイロット信号δ
1 およびδf2 以外のノイズ成分を除去する必要があ
る。しかし、信号抽出の応答速度は通過帯域幅に反比例
し、通過帯域幅を狭くするほど応答が遅くなる。したが
って、抽出される関連パイロット信号δf 1 およびδf
2 のC/N比を良くすればするほど、関連パイロット信
号δf1 およびδf2 を抽出する応答速度が遅くなる。
このため、トラック18の全長に対して僅か2.7%し
かないITI領域から生成されるパイロット信号f1
よびf2 に基づいてトラッキングを制御するインサート
編集モードでSCF42aおよび42bの通過帯域幅を
通常再生時と同様に設定すると、応答が遅いために関連
パイロット信号δf1 およびδf2 のレベルが実際の値
からずれてしまう恐れがある。したがって、インサート
編集モードにおいてはSCF42aおよび42bの通過
帯域幅は以下において算出される範囲内で設定される。
【0030】まず通過帯域幅BW〔Hz〕の下限につい
て説明する。通過帯域幅BWの下限はSCF42aおよ
び42bの立ち上がり時定数TC とITI領域がトレー
スされる時間Tとの間で規定され、立ち上がり時定数T
C とトレース時間Tとの間には数5が成立する必要があ
る。
【0031】
【数5】T≧K・TC K:定数 なお、定数Kとしては3程度が好ましい。一方、立ち上
がり時定数TC と通過帯域幅BWとの間には、数6が近
似式として成立する。
【0032】
【数6】TC ≒2/(2π・BW)=1/(π・BW) したがって、数5および数6より、通過帯域幅の最小値
BWmin は、
【0033】
【数7】BWmin =K/(π・T) となる。なお、K=3およびT=73マイクロ秒とする
と、最小値BWmin =13kHzとなる。次に通過帯域
幅BWの上限について説明する。通過帯域幅BWの上限
は信号のC/N比で規定される。いま、関連パイロット
信号δf1 およびδf2 のC/N比を解像帯域幅RBW
(Hz)のスペクトラムアナライザで測定したとき、こ
のC/N比がAdBであったとすると、この場合の解像
帯域幅RBWは、関連パイロット信号δf1 およびδf
2 をSCF42aおよび42bで抽出する場合の通過帯
域幅に相当する。一方、一般的にC/N比は解像帯域幅
の平方根に反比例するため、解像帯域幅RBWにおける
C/N比がAdBであるとして、C/N比が0dBにな
るときの通過帯域幅BWを求めると、数8より数9が成
立する。
【0034】
【数8】
【0035】
【数9】BW=RBW・10A/10 ITI領域のC/N比については規格によって明らかに
されていないが、非ITI領域については、2kHzの
解像帯域幅でスペクトラム解析すると、C/N比Aは1
6〜19dBとなることが規定されている。一方、IT
I領域では、実測によると非ITI領域に比べて、ノイ
ズレベルで−10dB,信号レベルで+6dB程度変化
するため、ITI領域におけるC/N比Aは32〜35
dBとなる。
【0036】ところで、図9を参照して、関連パイロッ
ト信号δf1 およびδf2 のC/N比はヘッド幅Hとト
ラックピッチPとの比に関係する。いま、ヘッド14a
がトラック18cを走行しているとき、ヘッド14aの
両端10%が隣接するトラック18aおよびトラック1
8bに跨がっているとすると、トラック18aまたは1
8bからの信号レベルはトラック18cからの信号レベ
ルの1/10(−20dB)となる。トラック18cか
らのノイズレベルはトラック18aまたは18bからの
ノイズレベルと同レベルと考えられるので、トラック1
8cからのノイズレベルを0dBとすると、図9の状態
でヘッド14aから再生される信号のスペクトルは図1
0のようになる。したがって、図9に示す位置での関連
パイロット信号δf1 およびδf2 のC/N比A=12
〜15dBとなる。
【0037】これより、SCF42aおよび42bから
抽出される信号のC/N比が0dBになるような通過帯
域幅BWは、A=12およびRBW=2kHzとする
と、数9より
【0038】
【数10】BW=2・101.2 =32〔kHz〕 となり、この値がSCF42aおよび42bの通過帯域
幅の上限と考えられる。以上よりインサート編集モード
におけるSCF42aおよび42bの通過帯域幅の範囲
を一般式で表すと数11のようになり、具体的な数値を
当てはめると数12のようになる。
【0039】
【数11】K/(π・T)≦BW<RBW・10A/10
【0040】
【数12】13kHz≦BW≦32kHz 次に、数12に示す通過帯域幅を設定するためのQの範
囲について説明する。Qは数13で表され、
【0041】
【数13】Q=fC /BW 数13における中心周波数fC は関連パイロット信号δ
1 およびδf2 である。そして、表1におけるNo. 1
〜No. 4に対応する関連パイロット信号δf1 およびδ
2 の周波数は表2に示すようになり、この周波数と数
12に示す通過帯域幅の最小値および最大値から、それ
ぞれの周波数に対応するQの最小値Qminおよび最大値
max は表2に示すように表される。
【0042】
【表2】
【0043】これより、表1のNo. 1〜No. 4の条件下
でインサートモード時にSCF42aおよび42bに設
定できるQの範囲は、それぞれ数14〜数17に示すよ
うになる。
【0044】
【数14】7.3≦Q≦18
【0045】
【数15】5.5≦Q≦13
【0046】
【数16】3.4≦Q≦8.3
【0047】
【数17】2.4≦Q≦6 表1のNo. 4の条件下でITI領域の信号を再生したと
きのSCF42aおよび42bの出力波形を図11に示
す。このうち(A)はQ=15(通常再生時に設定され
るQ値)と設定したときの波形図であり、(B)はQ=
6と設定したときの波形図である。これより、Q=6と
設定したときの方が信号の立ち上がりが早く、関連パイ
ロット信号δf1 およびδf2 のレベルを正確に検出で
きることがわかる。
【0048】この実施例によれば、インサート編集モー
ドにおいて非ITI領域に信号を重ね書きするとき、I
TI領域から再生されるパイロット信号f1 およびf2
のレベル差が正確に検出されるので、正確にトラッキン
グ制御することができる。なお、この実施例では、通常
再生時とインサート編集モードとでSCF42aおよび
42bのQを切り換えるようにしたが、この発明は、図
12に示すように、図1に示すビデオテープレコーダ1
0に加えて、たとえば通常のオペレーショナルアンプを
用いたアクティブフィルタで構成したBPF56aおよ
び56bと検波器58aおよび58bとコンパレータ6
0とスイッチ62とを設け、インサート編集モードにお
いてITI領域から再生されるパイロット信号f1 およ
びf 2 をBPF56aおよび56bで抽出し、検波器5
8aおよび58bでレベル検波するようにしてもよい。
なお、BPF56aおよび56bの通過帯域幅として、
一般式として数10に示す範囲内の値が設定され、具体
的には数12に示す範囲内における値が設定されること
はいうまでもない。検波器58aおよび58bから出力
された信号は、その後コンパレータ60で比較され、コ
ンパレータ60からの差信号がスイッチ62に与えられ
る。この差信号は、マイコン28から出力されるインサ
ートモード信号がハイレベルであるとき端子C12と接
続されるスイッチ62を通過し、この差信号に基づいて
トラッキングエラー信号が生成され、そしてトラッキン
グエラー信号によってトラッキングが制御される。な
お、この実施例において、たとえば通常のアクティブフ
ィルタであるBPF56aおよび56bを用いたのは、
抽出すべきパイロット信号f1 およびf2 の周波数が高
いためSCFの適用が困難であるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例を示すブロック図である。
【図2】テープの構成を示す図解図である。
【図3】テープに記録されるトラックの構成を示す図解
図である。
【図4】(A)はトラック26aのITI領域から再生
される信号のスペクトル図であり、(B)はトラック2
6bのITI領域から再生される信号のスペクトル図で
あり、(C)はトラック26cのITI領域から再生さ
れる信号のスペクトル図である。
【図5】(A)はトラック26aのITI領域から再生
される信号のスペクトル図であり、(B)はトラック2
6bのITI領域から再生される信号のスペクトル図で
あり、(C)はトラック26cのITI領域から再生さ
れる信号のスペクトル図である。
【図6】図1実施例の一部を示すブロック図である。
【図7】図1実施例の動作の一部を示すスペクトル図で
ある。
【図8】(A)は再生または記録されるパイロット信号
を示すシーケンスであり、(B)はRFSWを示す波形
図であり、(C)は記録再生切換信号を示す波形図であ
り、(D)は極性切換信号を示す波形図であり、(E)
はサンプルホールド信号を示す波形図であり、(F)お
よび(G)はSCF出力を示す波形図であり、(H)お
よび(I)は検波器出力を示す波形図であり、(J)は
スイッチ50出力およびトラッキングエラー信号を示す
波形図である。
【図9】図1実施例の動作の原理を示す図解図である。
【図10】図1実施例の動作の原理を示す図解図であ
る。
【図11】(A)および(B)はSCFの出力信号を示
す波形図である。
【図12】この発明の他の実施例を示すブロック図であ
る。
【符号の説明】
10 …ビデオテープレコーダ 18 …アンプおよびヘッド切換回路 28 …マイコン 24,56a,56b …BPF 40a,40b …ミキサ 42a,42b …SCF
【手続補正書】
【提出日】平成7年7月26日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図1】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録時には、テープの関連する2つのトラ
    ックに含まれる第1の領域から再生した第1のパイロッ
    ト信号および第2のパイロット信号のレベル差を検出す
    ることによってトラッキングを調整して、当該調整に係
    るトラックに含まれる第2の領域に映像信号を重ね書き
    し、再生時には、前記2つのトラックから再生した第1
    のパイロット信号および第2のパイロット信号のレベル
    差を検出することによってトラッキングを調整するビデ
    オテープレコーダであって、 前記第1のパイロット信号に相関する信号および前記第
    2のパイロット信号に相関する信号を抽出し、抽出した
    前記第1のパイロット信号に相関する信号および前記第
    2のパイロット信号に相関する信号のレベル差を検出す
    る検出手段、および前記第1のパイロット信号に相関す
    る信号および第2のパイロット信号に相関する信号を抽
    出するための通過帯域幅を記録時と再生時とで変化させ
    る帯域幅変化手段を備える、ビデオテープレコーダ。
  2. 【請求項2】前記帯域幅変化手段は記録時の通過帯域幅
    を再生時よりも広げる、請求項1記載のビデオテープレ
    コーダ。
  3. 【請求項3】前記検出手段は通過帯域幅を変えることが
    できる可変フィルタ手段を含み、前記帯域幅変化手段は
    前記可変フィルタ手段の通過帯域幅を変化させる、請求
    項1または2記載のビデオテープレコーダ。
  4. 【請求項4】前記帯域幅変化手段は記録時における前記
    フィルタ手段の通過帯域幅BWをK/πT≦BW<RB
    W・10A/10(K:定数,T:第1の領域がトレースさ
    れる時間,RBW:スペクトラムアナライザの解像帯域
    幅,A:C/N比)の範囲で設定する、請求項1ないし
    3のいずれかに記載のビデオテープレコーダ。
  5. 【請求項5】前記検出手段は、再生時における第1のパ
    イロット信号に相関する信号および第2のパイロット信
    号に相関する信号を抽出する第1のフィルタと、記録時
    における第1のパイロット信号に相関する信号および第
    2のパイロット信号に相関する信号を抽出するかつ前記
    第1のフィルタより通過帯域幅が広い第2のフィルタと
    を備え、前記帯域幅変化手段は、再生時には前記第1の
    フィルタによって抽出された信号のレベル差を選択し、
    記録時には前記第2のフィルタ手段によって抽出された
    信号のレベル差を選択することによって、前記検出手段
    の通過帯域幅を変化させる、請求項1または2記載のビ
    デオテープレコーダ。
  6. 【請求項6】前記第2のフィルタの通過帯域幅BWはK
    /πT≦BW<RBW・10A/10(K:定数,T:第1
    の領域がトレースされる時間,RBW:スペクトラムア
    ナライザの解像帯域幅,A:C/N比)の範囲で設定さ
    れる、請求項5記載のビデオテープレコーダ。
JP7105118A 1994-06-01 1995-04-28 ビデオテープレコーダ Withdrawn JPH0850713A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100465357B1 (ko) * 1996-03-27 2005-05-17 소니 가부시끼 가이샤 디지털비디오판독기록장치및방법

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