JPH08502127A - 漏電表示センサー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 自動車シャーシーまたは車体中の金属部材（１２）と該金属部材に沿って配線された電気配線間の漏電を検出表示するためのセンサー。該センサーは、自動車の極（１０，１１）間に接続された少なくとも１個の抵抗ブリッジ回路を含む。該ブリッジ回路の一端は、前記金属部材（１２）に接続され、他端は、基準点（１３）と前記金属部材（１２）の間に接続された検出回路の該基準点（１３）を形成し、該検出回路は、漏れ電流の表示装置（１６，２０）を含んでいる。

Description

【発明の詳細な説明】 漏電表示センサー 技術分野 本発明は、自動車シャーシまたは車体中の金属部材と該金属部材に沿って配線 された電気配線間の漏電を検出表示するためのセンサーに関する。 発明の背景 殆ど全ての電気自動車には、人体に危険であると考えられる高圧電流の範疇に 分類される電気エネルギーが存在する。例えば、電気自動車には、４００ボルト までの電圧で、約５００アンペアの電流が発生する。 多くの電気自動車は、湿気、埃、汚れ、振動を伴う厳しい環境条件の下で使用 される。電気自動車の高電圧電流系に漏電事故が発生すると人体の安全の観点か ら非常に危険である。その危険は、人が例えばバッテリーの充電または保守点検 のために電源を接続し構成部品（または該部品に付着した湿気・液体）に触れた 瞬間に生じる。或部品が既に漏電事故を起こしている場合は、バッテリーまたは 主要電気部品に爆発等の二次漏電事故が生じ得る。小さい衝突などにより、自動 車の配線が傷ついていることもあり得る。 接地事故遮断器は、Ａ．Ｃ装置の相と大地間の漏電を検出するために使用し、 事故を検出すると直ちに電流を切るようにしている。これ らの機器は、導体と帰導体間の電流の差の検出に基づくものであり、従って、車 体とシャーシのかなりの部分が金属製で電導可能である電気自動車には応用が困 難である。 発明の目的と最も重要な特徴 本発明の目的は、電気自動車に用いる有効な漏電検出器を提供することである 。 この目的を達成するために、本発明は、高抵抗感度に適した抵抗を含む少なく とも１個の抵抗ブリッジ回路を用いる。これは、自動車の電極間を結合するブリ ッジ接続であり、ブリッジの一方を前述の金属部材に接続し他方が検出回路用の 基準点を形成する。該検出回路は該基準点と金属部材間に接続されており、漏電 表示用機器を含んでいる。 図面の説明 付属の図面に示す実施例により本発明を以下に説明する。 実施例の説明 付図は、点１０と１１において電気自動車の配線の正極と負極間に接続された 抵抗Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３，Ｒ４，Ｒ５およびＲ６の抵抗ブリッジ回路を示している 。点１２は自動車の車体（電気アース点）に接続されており、即ち、この車体に 付し任意の電圧が平衡する。ブリッジ回路の反対側の点１３は基準点を形成し、 疑似アースと等価である。 抵抗Ｒ３とＲ４は同一の抵抗値を有し、その抵抗値は漏電流抵抗Ｒ５とＲ６の 選択検出値（漏電流１５または１６の制限値に逆比例値） の約５倍を越えるように選択すべきである。 抵抗Ｒ１とＲ２は同一の抵抗値を有し、その抵抗値は、出力を考慮すべき抵抗 Ｒ３とＲ４の抵抗値の５分の１より低い値でなければならない。 検出回路は電気アース点１２と点１３の間に接続されている。この検出回路は 、例えば光電スイッチのような漏電表示用手段１５と１６および抵抗Ｒ７とＲ８ を含み、分離伝送検流信号として使用される。 短絡事故抵抗（＝抵抗Ｒ６）が接地点１２と点１１までの負極導体間に発生す ると、抵抗Ｒ４が短絡する。この結果、抵抗ブリッジ回路に不平衡が生じ、抵抗 Ｒ３とこの抵抗に並列な抵抗Ｒ１とＲ２を通る電流が生じ、検出回路の抵抗Ｒ８ ，Ｒ７と光電スイッチ１６に配置したダイオード１７を通じて流れる。このダイ オード１７は二次側回路に接続している光電スイッチの出力１８を励起し、点１ ９に出力信号が得られる。この出力信号で、（図示しない）装置を制御し電源電 流を直ちに遮断する。 他方、短絡事故（＝抵抗Ｒ５）が接地点１２ど点１０までの正極導体の間に生 じた場合、抵抗Ｒ３が短絡する。このために、抵抗ブリッジ回路の反対側に不平 衡が生じ、抵抗Ｒ４とこの抵抗に並列な抵抗Ｒ１とＲ２を通る電流が生じ、検出 回路の抵抗Ｒ８，Ｒ７と光電スイッチ１５に配置したダイオード２０を通じて流 れる。このダイオード２０は二次側回路に接続している光電スイッチの出力２１ を励起し、点２２に出力信号が現れる。この出力信号で、（図示しない）装置を 制御し電源電流を直ちに遮断する。 前記の二次回路は二つの出力点１９と２２を有しているので、どち らの導体に漏れ電流が生じたのかについて情報が得られる。 本発明の実施例は交流２２０Ｖ用であり、抵抗Ｒ１とＲ２は各々略１０ｋΩ、 Ｒ３とＲ４は略５０ｋΩ、Ｒ７は略１００Ω、Ｒ８は略５００Ω、Ｒ９とＲ１０ は各々略１０ｋΩの抵抗値を有している。従って、Ｒ５とＲ６の場合の検出値は 略２０から２５ｋΩに達する。 本発明による装置は、直流でも交流でも使用できる。３相交流で使用する場合 は、本発明装置を３台、車体を中心にした星形に相互接続して使用する事が出来 る。 本発明は、上述の実施態様に制限するものではなく、本発明の範囲内で種々の 変更態様が可能である。例えば、光電スイッチを、適当なリレーに変更してもよ い。

【手続補正書】特許法第１８４条の７第１項 【提出日】１９９４年２月２５日 【補正内容】 補正された特許請求範囲 １．自動車のシャーシまたは車体中の金属部材（１２）と該金属部材に沿って配 線された電線間の任意の洩れ電流の表示センサーにおいて、高い表示感度に適し た抵抗（Ｒ３，Ｒ４）よりなる少なくとも１個の抵抗ブリッジ回路が、自動車の 蓄電池の極（１０，１１）間に接続し、前記ブリッジの一端を前記金属部材（１ ２）に接続し、他端が検出回路の基準点（１３）を形成し、該検出回路を前記基 準点（１３）と前記金属部材（１２）間に接続し、該検出回路は任意の洩れ電流 を表示するための装置（１６，２０）を含んでいることを特徴とするセンサー。 ２．前記の任意の洩れ電流表示用装置（１６，２０）が電線を流れる電流を即時 遮断する手段を含むことを特徴とする請求項１に記載のセンサー。 ３．前記の任意の洩れ電流表示用装置が、各電極と各相につき少なくとも１台配 置した光電スイッチ（１６，２０）よりなることを特徴とする請求項１または２ に記載のセンサー。 ４．前記の任意の洩れ電流表示用装置（１６，２０）が、どの電線が漏れ電流に 関与しているかを示すために、各電極と各相毎に個別の信号出力（１９，２０） を有していることを特徴とする請求項３に記載のセンサー。 ５．複数の抵抗ブリッジ回路を自動車の電気系統中の異なる場所に配置し、共通 の表示装置に接続したことを特徴とする請求項１乃至５項の何れかに記載のセン サー。 ６．複数の相を持つ交流電気系統に使用し、複数の抵抗ブリッジ回路 が星形結線の中心をなす金属部材（１２）と相互に接続したことを特徴とする請 求項１乃至６項の何れかに記載のセンサー。 【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１０月２０日 【補正内容】 補正された特許請求範囲 １．抵抗（Ｒ１，Ｒ２，Ｒ３，Ｒ４）を有する少なくとも１個の抵抗ブリッジ回 路からなる自動車のシャーシまたは車休中の金属部材（１２）と該金属部材に沿 って配線された電線間の任意の洩れ電流の表示センサーにおいて、前記抵抗（Ｒ ３，Ｒ４）は、自動車の菩電池の極（１０，１１）間に接続され、前記ブリッジ の一端を前記金属部材（１２）に接続し、他端が検出回路の基準点（１３）を形 成し、該検出回路を前記基準点（１３）と前記金属部材（１２）間に接続し、該 検出回路は任意の洩れ電流を表示するための装置（１６，２０）を含み、前記抵 抗（Ｒ３，Ｒ４）は、漏電流抵抗（Ｒ５，Ｒ６）の選択抵抗値の約５倍を越える ように選択された同一の抵抗値を有していることを特徴とするセンザー。 ２．前記蓄電池の極（１０，１１）電圧が２等分されるように、前記抵抗（Ｒ３ ，Ｒ４）を通って前記金属部材（１２）まで釣合が取れていることを特徴とする 請求項１に記載のセンサー。 ３．前記の任意の洩れ電流表示用装置（１６，２０）が電線を流れる電流を即時 遮断する手段を含むことを特徴とする請求項１に記載のセンサー。 ４．前記の任意の洩れ電流表示用装置が各電極と各相につき少なくとも１台配置 した光電スイッチ（１６，２０）よりなることを特徴とする請求項１に記載のセ ンサー。 ５．複数の相を持つ交流電気系統に使用し、複数の抵抗ブリッジ回路が星形結線 の中心をなす金属部材（１２）と相互に接続したこどを特 徴とする請求項１乃至４項の何れかに記載のセンサー。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ，ＣＦ，ＣＧ ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＭＬ，ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ， ＴＤ，ＴＧ)，ＡＴ，ＡＵ，ＢＢ，ＢＧ，ＢＲ，ＢＹ， ＣＡ，ＣＨ，ＣＺ，ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，Ｈ Ｕ，ＪＰ，ＫＰ，ＫＲ，ＫＺ，ＬＫ，ＬＵ，ＬＶ，ＭＧ ，ＭＮ，ＭＷ，ＮＬ，ＮＯ，ＮＺ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ， ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＫ，ＵＡ，ＵＳ，ＶＮ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．自動車のシャーシまたは車体中の金属部材（１２）と該金属部材に沿って配 線された電線間の洩れ電流の表示センサーにおいて、高表示感度の抵抗（Ｒ３， Ｒ４）よりなる少なくとも１個の抵抗ブリッジ回路が、自動車の極（１０，１１ ）間に接続され、そのブリッジの一端を前記金属部材（１２）に接続し、他端が 検出回路の基準点（１３）を形成し、該検出回路を前記基準点（１３）と前記金 属部材間に接続し、該検出回路は洩れ電流の表示装置（１６，２０）を含んでい ることを特徴とするセンサー。 ２．前記の洩れ電流表示用装置（１６，２０）が電線を流れる電流を即時遮断す る手段を含むことを特徴とする請求項１に記載のセンサー。 ３．前記の洩れ電流表示用装置が各電気極性と各相につき少なくとも１台配置し た光電スイッチ（１６，２０）であることを特徴とする請求項１または２に記載 のセンサー。 ４．前記の洩れ電流表示用装置（１６，２０）が、各電極と各相毎に個別の信号 出力（１９，２０）を有し、どの電線が漏れ電流に関与しているかを示すことを 特徴とする請求項３に記載のセンサー。 ５．複数の抵抗ブリッジ回路を自動車の電気系統中の異なる場所に配置し、共通 の表示装置に接続したことを特徴とする請求項１乃至５項の何れかに記載のセン サー。 ６．複数の相を持つ交流電気系統に使用し、複数の抵抗ブリッジ回路が星形結線 の中心をなす金属部材（１２）と相互に接続したことを特徴どする請求項１乃至 ６項の何れかに記載のセンサー。