JPH08501616A - 自動変速装置の電子式制御方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 スロットル弁開度および走行速度がそれらの限界値より小さいとき、トルク伝達が減少されるような自動変速装置の電子式制御装置を提案する。伝達トルクは、運転手に走行位置（Ｄレンジ）が投入されていることを知らせるような僅かなのろのろ走行（クリープ）を生じさせる。牽引トルクの制御に走行車の傾きおよび積載荷重が関与される。

Description

【発明の詳細な説明】 自動変速装置の電子式制御方法 本発明は請求の範囲第１項の上位概念部分に記載の自動変速装置の制御方法に 関する。 自動変速装置を装備した走行車において、多くの場合走行車が走行位置（Ｄレ ンジ）に投入されエンジンが無負荷回転していることにより、エンジンが変速装 置にトルクを与えているので、たとえアクセルペダルが作動されなくとも、走行 車はのろのろ走り（クリープを）始める。 ドイツ連邦共和国特許第４１１８４７４Ａ１号公報において、自動変速装置に 対するクリープ（のろのろ走行）防止制御装置が知られている。そこでは、走行 速度およびスロットル弁の開度が零あるいはほぼ零でありブレーキが作動されて いるとき、トルク伝達が中断されるか減少される。その場合エンジンが無負荷回 転している限りにおいてクリープ防止制御装置は活動し続け、たとえブレーキ装 置が釈放されていても、走行車は停止し続ける。 トルク伝達の完全な中断は、走行車が坂道で停止しているとき、ブレーキだけ でしか意図しない転がり走行を防止できないという欠点がある。 本発明の目的は、トルクの減少が行われているとき走 行車が坂道において転がり走行することを防止することにある。この目的は本発 明によれば請求の範囲第１項の特徴部分に記載の手段によって達成される。その 場合、残存する牽引トルクが僅かなクリープを引き起こそうとする作用を抑えつ け（過剰補償し）、これによって運転手に、まだ走行位置（Ｄレンジ）が投入さ れていることが知らされる、という利点がある。そのために必要な牽引トルクの 大きさは、走行車の傾きおよび更に走行車の積載重量に関係する。 走行車の傾きは加速度センサである傾きセンサによって検出される。その信号 の評価は、走行車が加速過程にないことを確証するために、走行速度およびスロ ットル弁開度が零あるいはほぼ零であるという周辺条件が与えられたときにだけ 行われる。走行車の傾きおよび積載重量とその結果生ずるクラッチ圧との相関関 係がそれから明らかになる特性曲線が電子式制御装置に記憶されている。 本発明の実施態様において、走行車の積載荷重状態を制御に関与することが提 案されている。積載荷重は無積載の走行車に比べて車軸荷重を変化させる。前車 軸および後車軸において荷重の分布は異なっている。これによって走行車の傾き が変化し、傾斜センサの信号に狂いが生ずる。この欠陥情報は高い牽引トルクを 生じさせてしまう。その欠陥信号は走行車の積載荷重の関数を表す信 号によって補正される。走行車の積載荷重状態に対する大きさとして、ヘッドラ イトの光域変動の信号あるいは走行車のレベル変動の信号が利用される。同様に 、走行車と走行軌道との間隔を測定するセンサも利用できる。 図面には本発明の実施例が示されている。 第１図は制御装置の構成要素のブロック図、および 第２図はプログラムの流れ線図である。 第１図はエンジン９に駆動軸１１によって結合されている自動変速装置１０を 示している。変速装置１０は図示していないクラッチを有し、そのトルク伝達は 図示していない電気・液圧式調整装置によって決定される。この調整装置は電子 式制御装置６によって制御される。この制御装置６は信号処理するためにマイク ロプロセッサ７の他に、走行車の積載重量および走行車の傾きとクラッチ圧との 相関関係規定が記憶されている記憶器８も用立てられる。電子式制御装置６の入 力量は、走行位置（Ｄレンジ）スイッチ１からの信号、走行速度を意味する回転 数のセンサ２からの信号ｖ、スロットル弁３から信号ＤＫＩ、走行車傾きセンサ ４からの信号、走行車のヘッドライト光域変動あるいはレベル変動の信号、ある いは（走行車と走行軌道との）間隔センサ５からの信号である。 第２図はプログラムの流れ線図を示している。走行段（Ｄレンジ）の投入によ ってプログラムが活動される。 ステップＳ１において、実際のスロットル弁開度ＤＫＩがその所定の限界値ＤＫ Ｉ−ＧＲＥＮＺより小さいか否かを検査する。ステップＳ２において、実際の走 行速度ｖがその所定の制限値ｖ−ＧＲＥＮＺより小さいか否かを検査する。それ ら両方の限界値は零であるかほぼ零である。以下の走行状態即ち走行車が例えば 交通信号機の手前で停止するために停止直前において制動あるいは惰走状態にあ る場合、ステップＳ１およびＳ２の質問は確実に満足されている。走行車は例え ば信号機の停止線において制動して停止される。ステップＳ１およびＳ２の質問 が確実に満足されたとき、牽引トルクの調節がステップＳ３において実行される 。上述した二つの条件の一つが満足されないとき、ステップＳ４において牽引ト ルクの調節は行われない。これによって他のすべての走行状態、例えば加速ある いは始動過程、制動、山道走行における推進駆動が検出される。これらの走行状 態において牽引トルクの調節は大きな意味をもたない。 走行車が加速するときあるいは走行段（Ｄレンジ）を放棄したとき、牽引トル クの調節は終了される。そのプログラムはたとえ走行速度およびスロットル弁開 度が限界値より大きくとも、活動し続ける。 符号の説明 １ 走行位置スイッチ ２ 速度センサ ３ スロットル弁開度センサ ４ 傾きセンサ ５ ヘッドライト光域変動、走行車レベル変動あるいは（走行車と走行軌道の ）間隔センサの信号 ６ 電子式制御装置 ７ マイクロプロセツサ ８ 記憶器（メモリ） ９ エンジン １０ 変速装置 １１ 駆動軸 Ｓ１ ステップ Ｓ２ ステップ Ｓ３ ステップ Ｓ４ ステップ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁶ 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ Ｂ６０Ｋ 41/02 8711−3Ｇ 28/08 7528−3Ｄ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 走行位置スイッチ（１）、走行速度を検出するセンサ（２）およびスロ ットル弁開度を検出するセンサ（３）からの信号が入力されるマイクロプロセッ サ（７）によって制御されるクラッチを持った走行車における自動変速装置の電 子式制御方法において、走行軌道あるいは走行車の傾きを検出するセンサ（４） が設けられ、走行速度が零あるいはほぼ零であり且つスロットル弁開度が零ある いはほぼ零であるとき、マイクロプロセッサ（７）が力束内に存在するクラッチ を、伝達トルクが走行車の傾きにより生ずる影響を相殺（補償）するように制御 することを特徴とする自動変速装置の電子式制御方法。 ２． 補助パラメータとして制御に走行車の重量および積載荷重が関与される ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の方法。 ３． 積載荷重の分布が検出され、走行車の傾きを補正するために利用される ことを特徴とする請求の範囲第１項記載の方法。 ４． 走行車照明装置（５）の積載荷重に関係する変動が積載荷重状態に対す る大きさとして利用されることを特徴とする請求の範囲第３項記載の方法。 ５． 走行車のレベル変動から積載荷重状態に対する 信号（５）が得られることを特徴とする請求の範囲第３項記載の方法。 ６． 走行車の走行軌道に対する傾きが（走行車と軌道との）間隔センサ（５ ）によって検出されることを特徴とする請求の範囲第３項記載の方法。