JPH08500039A - 患者の口腔内における被検体観察用ビデオカメラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は口腔内カメラの使用のもとで、画像修正のための、すなわち画像の実物に即した配列への修正のための可能な手段に関するものである。これに対してモニタ上で画像をカメラの観察方向に依存することなく補償してその側方を正しく再生する手段が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】 患者の口腔内における被検体観察用ビデオカメラ 本発明は、患者の口腔内における被検体観察用ビデオカメラに関する。 例えば米国特許第４７２７４１６号明細書又は５０４９０７０号明細書から公 知のようなビデオカメラを用いた場合に先見的には画面において被検体の位置と 観察方向に関する情報が当然欠除している。被検体は同じ配向で画面上の同じ位 置に現れる。 ヨーロッパ特許（ＥＰＯ）第０３８９４５３号明細書からは、歯科治療用に提 案された内視鏡が公知である。この内視鏡では画像がファイバーオプティクスを 介して取出され、遠隔カメラに供給される。この遠隔カメラは操作器具の外部に 配設されており、操作器具において得られた画像情報をモニタに転送する。操作 器具における患者の口腔内に挿入可能な内視鏡はファイバーオプティクスに対し てその長手軸線回りで回転可能である。それにより操作器具とカメラとの間の接 続ケーブルをファイバーオプティクスと共に回転させる必要性を生ぜしめること なく、画像をモニタ上に正しく再生することが可能となる。被検体は画面上同じ 配列でモニタ上の同じ個所に現れる。すなわち例えば下顎の左側半分の歯列は同 じようにモニタ上の左側に 現れる。しかしながらこれは鏡像的に逆に写し出される。同じことは上顎に対し ても言える。すなわち歯科医にはモニタ上の画像が、ちょうど手鏡で患者の口腔 内を観察しているかのように見える。 米国特許第４８５８００１号明細書からは、画面上の被検体を観察者に対して 相対的に回転させて写し出すために、操作器具の内視鏡がその他のオプティクス に対して回転可能に構成された装置が公知である。しかしながらこのような装置 では側方位置は正しく再生できるが、下顎から上顎への切り替え又は口腔前庭か ら舌部への切り替えの場合には実物に即した遠位／近位位置の再生はできない。 同じようなことは次の文献“ＭＡＲＴＩＮＥＺ，Ｒ．Ｔ．：Ｉｍａｇｅ Ｒｏ ｔａｉｏｎ，ＩＮ：ＩＢＭ Ｔｅｃｈｎｉｃａｌ Ｄｉｓｃｌｏｓｕｒｅ Ｂｕ ｌｌｅｔｉｎ，Ｖｏｌ．２７，Ｎｏ．ＩＢ，Ｊｕｎｅ １９８４，５１０／５１ １頁”から公知の計算プログラムを用いた場合にも当てはまる。このプログラム では画像パターンをコンピュータプログラムを用いた電子的な手段で回転させる ことが提案されている。 簡単な検査に対してはそのような観察は甘受されるであろう。しかしながらい ずれにせよ画面の観察下での間接的な取扱操作の際に器具をコントロールしよう とする場合もっぱらカメラを用いてモニターを見ながら患者の口腔内で処置を行 うことは使用者にとっては 困難なことである。モニターの観察とカメラ操作を交互に行うことには常に慣れ が必要となる。 本発明の課題は、上記したような欠点に鑑みこれを解消すべく改善を行うこと である。 本発明によれば被検体は現実に即して表わされるようになる。すなわち実質的 には医師が器具を用いずにそのまま目で口腔内を見ているように写しだされる。 具体的には例えばカメラが左に動けば画面に写しだされている被検体は、それ が上顎領域における噛み合わせの観察であってもあるいは下顎領域における噛み 合わせの観察であっても同様に右に移動する。同じようにカメラが下方へ移動し た場合には写しだされる被検体は、それが口腔前庭から歯列への観察であっても あるいは舌部から歯列への観察であっても上方へ移動する。 本発明では以下に記載する３つの手段が可能である。この場合これらの全ての 手段においては載置され、延伸された内視鏡に類似の対物レンズを備えたカメラ が用いられている。第１手段 この手段では画像変換器としてＣＣＤが設けられている。このＣＣＤは非回転 式であり、同じように非回転式のケーブルと接続されている。レンズは９０度回 転した４つの位置に係止可能である。この係止位置はセンサ、例えば切換接点に よって識別され、電子制御 装置に供給される。画像は２つの係止位置においては変わらずに、そして他の２ つの係止位置においては鏡対称的に反転処理される（例えば画像メモリの読出し 方向における反転操作等）。第２手段 この手段では画像の鏡対称的反転が前記第１手段のように電子的に行われるの ではなく、公知の手法による対物レンズの光経路内での鏡又は反射プリズムの選 択的な挿入／排除によって行われる。 同じようにこの第２の手段はその曲げ方向がセンサで検出されるファイババン ドル（束）と併せても実施することができる。第３手段 この手段による実施例では画像変換器がレンズと共に回転する。すなわち画像 変換器（ＣＣＤ）とレンズは相互に固定的に連結されている。垂線に対するカメ ラの観察角度が測定されて、画像は電子的手段により相応に画面上で回転する。 回転角度の測定は角度センサによって行われる。この場合垂線方向はその軸線方 向で回転可能に偏心的に固定された錘の重力によって定められている。前記角度 センサは例えば回転ポテンショメータか又はデジタルセンサ（増分センサ）等で ある。角度センサの軸線はレンズの長手軸線に対して平行に存在する。画像の回 転は角度センサの信号に応じてＣＣＤから画像メモリに読み込まれた一次画像の ハードウエア及び／又はソフトウエア手段毎の後処理によって行われる。 角度測定と相応の画像回転は連続的に行われるか、又は相応の電子的画像反転 による４象限における検出のみが有利である（ＣＣＤ又は画像メモリにおける行 又は列の読出し方向の取換え）。 上下左右４つの観察方向に関するポジションの自動的な検出は、最も簡単な例 では装置におけるマニュアル入力手段によって補われる（例えば４−ポジション スイッチによって）。 本発明の別の実施例によれば、事前−画像反転部が設けられる。これは例えば 処置者が患者の前に座り、画面は患者の後にあるような場合（すなわち直に観察 して処置する場合）には投入されず、医者が患者の後方側に座り、画面が患者の 上にあるような場合（すなわち鏡を介した処置の場合）には投入される。 この反転もレンズにて光学的に又は電子的（列の逆読出し）に行うことができ る。 実施例 図１には正面を向いて座っている患者のもとでの、上顎と下顎のそれぞれ８゜ ゜−時方向〜９゜゜−時方向方向での観察状態における位置調整式口腔内カメラ のリアルタイムでの画像処理が表わされている。この表からは歯ないし歯列の上 からの観察の際には画像操作が必要ないことがわかる。すなわち右あご彎曲部に おける歯ないし歯列の画像は画面上、カメラないし観察者が上から見ているよう に形成される。同じことはあごの左側半分の観察に対しても当てはまる。 横からの観察の場合には観察方向毎（右／左−外側／内側）に時計回り又は反 時計回りでの９０゜の画像回転が行われる。正面からの観察の場合は表からもわ かるように画像操作は行われない。 上顎の観察に対しても同じことが当てはまる。 次に図２のブロック回路図に基づき前記手段の機能と相互作用を詳細に説明す る。 図中符号１で示されているカメラは符号２で示されている画像センサと符号３ で示されている位置センサを含んでいる。前記画像センサ２は電子装置と、照明 を備えた光学機器を有している。前記位置センサ３は、有利には９０゜毎の異な る４つのカメラ位置を識別する。 “切替選択”ブロック（符号４）は位置センサ３からの信号から画像メモリ５ に適する信号を発生する。それにより画像メモリは、それぞれに必要な適合化（ 図１の表に相応した回転ないし反転操作）が行われるように構成される。 画像メモリ４は２つの役目を果たしている。すなわち一方では中間メモリとし て用いられ、他方ではモニタ６上で静止画像を生成するために用いられている。 中間メモリは“リアルタイム−画像”の回転又は反転 のために必要である。この場合操作された画像は１画像分だけ時間的にずらされ て表わされる。 静止画像は持続的な読出しによって生成される。この場合メモリ内の１つの記 憶画像は新たな画像の読出しなしで保留される。 符号７で示された“画像修正に伴う出カータイミング”用のブロックは＋／− ９０゜の回転の際に必要となる。モニタ画像ないしセンサ画像は通常４：３の縦 横比を有しているので＋／−９０゜の回転の際にはモニタへの適合化が必要であ る。基本的には２つの異なる適合形式が用いられる。すなわち２つの側方画像縁 部における適合化と上方及び下方の画像縁部における適合化である。一方の場合 では１つの完全な画像の縁部においてブラックラインが生ぜしめられ、画像拡大 の際には上方及び下方の縁部における画像情報が失われる。しかしながらこの場 合モニタ面はフルに活用される。２つの場合においては縮尺の変化（拡大、縮小 ）が生ぜしめられるので、ブロック７を介して出力タイミングが相応に変化され なければならない。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年７月２５日 【補正内容】 上記課題は本発明により、レンズと画像変換器が一緒に回転可能に配設される か又はレンズが手動操作器具の非回転部分に回転可能に配設されており、前記手 動操作器具はカメラの画像変換器（例えばＣＣＤ）を含んでおり、前記レンズの 回転位置を検出する手段が設けられており、モニタ上で画像をカメラの観察方向 に依存することなく直立的に及びその側方を正しく再生する手段が設けられてお り、前記カメラ内部にはカメラの観察方向を検出するための別の装置が組み込ま れているか又はカメラの観察方向を手動入力し得る装置が設けられており、さら にモニタ上で画像を回転又は鏡対称的に反転し得る装置が設けられているように 構成されて解決される。 また上記課題は本発明により、モニタ上で画像をカメラの観察方向に依存する ことなく直立的に及びその側方を正しく再生する手段が設けられており、それぞ れの側方を正しく描写する目的のために、モニタ画像を反転するための手段が設 けられており、該手段は使用者により、例えばスイッチを介して活性化され、そ れによって前からの処置が患者後方のモニタによって可能であり、また後からの 間接的な処置が患者前方のモニタによって可能であるように構成されて解決され る。 本発明によれば被検体は現実に即して、すなわち実質的には医師が器具を用い ずにそのまま目で口腔内を 見ているように写しだされ得る。 具体的には例えばカメラが左に動けば画面に写しだされている被検体は、それ が上顎領域における噛み合わせの観察であってもあるいは下顎領域における噛み 合わせの観察であっても同様に左に移動する。同じようにカメラが下方へ移動し た場合には写しだされる被検体は、それが口腔前庭から歯列への観察であっても あるいは舌部から歯列への観察であっても下方へ移動する。 請求の範囲 １． 例えば手動操作器具として構成された患者の口腔内における被検体観察用 ビデオカメラにおいて、 レンズと画像変換器が一緒に回転可能に配設されるか又はレンズが手動操作器 具の非回転部分に回転可能に配設されており、前記手動操作器具はカメラの画像 変換器（例えばＣＣＤ）を含んでおり、前記レンズの回転位置を検出する手段が 設けられており 、モニタ上で画像をカメラの観察方向に依存することなく直立的 に及びその側方を正しく再生する手段が設けられており、前記カメラ内部にはカ メラの観察方向を検出するための別の装置が組み込まれているか又はカメラの観 察方向を手動入力し得る装置が設けられており、さらにモニタ上で画像を回転又 は鏡対称的に反転し得る装置が設けられている ことを特徴とするビデオカメラ。２． 電子装置が設けられている、請求の範囲第１項記載のビデオカメラ。３． カメラの入光経路に折畳式反転プリズムか又は鏡等の光学−機械装置が設 けられている、請求の範囲第１項記載のビデオカメラ。４． 上下左右の４つの基本方向において調整と検出がが行われる、請求の範囲 第１項記載のビデオカメラ。５． ４つの係止状態における回転位置が電子装置（例 えばマイクロスイッチ、ライトバリア等）によって検出される、請求の範囲第１ 項記載のビデオカメラ。６． 回転位置が角度センサ（ポテンシヨメータ、デジタルセンサ）によって連 続的に検出される、請求の範囲第１項記載のビデオカメラ。７． 前記レンズの角度は、垂線に対する角度をそれぞれ検出する角度センサに よって測定される、請求の範囲第１項記載のビデオカメラ。８． 前記角度センサは、ポテンシヨメータ又はデジタル角度センサの軸に偏心 的に固定された錘からなる、請求の範囲第７項記載のビデオカメラ。 ９． 例えば手動操作機器として構成された患者の口腔内における被検体観察用 ビデオカメラにおいて、 モニタ上で画像をカメラの観察方向に依存することなく直立的に及びその側方 を正しく再生する手段が設けられており、それぞれの側方を正しく描写する目的 のために、モニタ画像を反転するための手段が設けられており、該手段は使用者 により、例えばスイッチを介して活性化され、それによって前からの処置が患者 後方のモニタによって可能であり、また後からの間接的な処置が患者前方のモニ タによって可能であることを特徴とするビデオカメラ。 【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１０月５日 【補正内容】 同じようなことは米国特許第４８９０１５９号明細書から公知の内視鏡系につ いてもいえる。この内視鏡系は異なって構成された多数の内視鏡を有しており、 これらの内視鏡は中央画像処理ユニットに選択的に接続可能である。画像処理ユ ニットの電子装置は次のように構成されている。すなわち使用者が画像処理ユニ ットの入力側に前部側又は側部側画像検出オプティクを備えた内視鏡を接続して いるかあるいはロングタイプかショートタイプの画像変換器を備えた内視鏡を接 続しているかにかかわらず、モニタにおいて補償されたビデオ画像か境像的なビ デオ画像が再生され得るように構成されている。 米国特許第４８５８００１号明細書からは、画面上の被検体を観察者に対して 相対的に回転させて写し出すために、操作器具の内視鏡がその他のオプティクス に対して回転可能に構成された装置が公知である。しかしながらこのような装置 では側方位置は正しく再生できるが、下顎から上顎への切り替え又は口腔前庭か ら舌部への切り替えの場合には実物に即した遠位／近位位置の再生はできない。 同じようなことは次の文献“ＭＡＲＴＩＮＥＺ，Ｒ．Ｔ．：Ｉｍａｇｅ Ｒｏ ｔａｉｏｎ，ＩＮ：ＩＢＭ ＴｅｃｈｎｉｃａＩ Ｄｉｓｃｌｏｓｕｒｅ Ｂｕ ｌｌｅｔｉｎ，Ｖｏｌ．２７，Ｎｏ．１Ｂ，Ｊｕｎｅ １９８４，５１０／５１ １頁”から公知の計算プログ ラムを用いた場合にも当てはまる。このプログラムでは画像パターンをコンピュ ータプログラムを用いた電子的な手段で回転させることが提案されている。 米国特許第３９７６９８２号明細書からは画像を電子的な手法で操作可能な手 段が公知である。この手段では画像が（この画像は２次元的配列形式で表わされ る）電子装置に供給され、この電子装置において画像が電子的な手法で回転され るか反転される。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． 患者の口腔内における被検体観察用ビデオカメラにおいて、 モニタ上で画像をカメラの観察方向に依存することなく直立的に及びその側方 を正しく再生する手段が設けられていることを特徴とするビデオカメラ。 ２． カメラの観察方向を検出する手段がカメラに組み込まれている、請求の範 囲第１項記載のビデオカメラ。 ３． カメラの観察方向を手動で入力できる手段が設けられている、請求の範囲 第１項記載のビデオカメラ。 ４． 画面上の画像を相応に回転又は反転させ得る手段が設けられている、請求 の範囲第１項記載のビデオカメラ。 ５． 電子的手段が設けられている、請求の範囲第４項記載のビデオカメラ。 ６． カメラのビーム経路に折畳式反転プリズム又は鏡等の光学−機械的な手段 が設けられている、請求の範囲第４項記載のビデオカメラ。 ７． 上下左右の４つの基本方向において調整と検出がが行われる、請求の範囲 第２項又は３項に記載のビデオカメラ。 ８． レンズが画像変換器（例えばＣＣＤ）を含んだ回転不動の手動操作機器に 回転可能に配設されている、 請求の範囲第１項記載のビデオカメラ。 ９． ４つの係止状態における回転位置が電子的な手段（例えばマイクロスイッ チ、ライトバリア等）によって検出される、請求の範囲第８項記載のビデオカメ ラ。 １０． 回転位置が角度センサ（ポテンショメータ、デジタルセンサ）によって 連続的に検出される、請求の範囲第８項記載のビデオカメラ。 １１． 前記レンズと加増変換器は一緒に回転可能に配設されている、請求の範 囲第１項記載のビデオカメラ。 １２． 前記レンズの角度は、垂線に対する角度をそれぞれ検出する角度センサ によって測定される、請求の範囲第１１項記載のビデオカメラ。 １３． 前記角度センサは、ポテンショメータ又はデジタル角度センサの軸に偏 心的に固定された錘からなる、請求の範囲第１２項記載のビデオカメラ。 １４． 患者の口腔内における被検体観察用ビデオカメラにおいて、 それぞれの側面を正しく描写する目的のために、モニタ画像を反転するための 手段が設けられており、該手段は使用者により、例えばスイッチを介して活性化 され、それによって前からの処置が患者後方のモニタによって可能であり、また 後からの間接的な処置が患者前方のモニタによって可能であることを 特徴とするビデオカメラ。