JP3839018B2 - 歯科用断層x線撮影装置及びそれに用いる歯列弓モデル並びに歪表示方法及び歪補正方法 - Google Patents

歯科用断層x線撮影装置及びそれに用いる歯列弓モデル並びに歪表示方法及び歪補正方法 Download PDF

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Description

本発明は歯科用断層X線撮影装置及びそれに用いる歯列弓モデル並びに歪表示方法及び歪補正方法に関し、特に歯科のX線検査において歯科領域のパノラマ撮影に使用される歯科用断層X線撮影装置及びそれに用いる歯列弓モデル及びそれを用いた歪表示方法並びに歪補正方法に関するものである。
歯科領域で使用されるX線撮影装置は、大別して口内法撮影装置、パノラマ(全顎総覧)X線撮影装置、頭部規格X線撮影装置があり、前者のパノラマX線撮影装置では、全歯域及びその周辺の組織を同時に撮影し観測することができる(特許文献1や2参照)。
パノラマ撮影法には、パノラマグラフィとオルソパントモグラフィとがあり、回転軸の移動軌跡と受光部との同期により撮影される。図13に受光部がフィルムの場合のパノラマグラフィの撮影原理を示し、また図14にオルソパントモグラフィの撮影原理を示す。
図13を参照すると、パノラマグラフィは、円形状に並んだ被写体の中心を軸として回転するアーム(図示せず)の先端に、X線ヘッド1とフィルム2を対向して設け、X線ヘッド1の前に設置されている細いスリット(図示せず)を通して、X線ビームを被写体に対して順次走査していくものである。この場合、フィルム2をこの走査速度に同期させ移動させると、被写体の特定面との速度が一致する。この一致した面を断層面と称し、静止したX線画像としてフィルム面に映し出される。
図13に示すように、アームの回転角速度に対し、フィルムの移動速度が一致したとき、フィルム面に像が形成される。断層域3において、Bの位置が断層面となっており、像が形成されるが、速度が一致していないA面、C面はボケが生じ像が形成されない。
歯列弓の場合は、円形状に被写体がないため、アームの回転軸が一点では歯列弓の一部しか撮影できない。このために、図14に示すオルソパントモグラフィは、アームの回転軸を移動させながら歯列弓の断層面4に対し線速度が一致するように工夫された機構を持った回転軸を持っている。
歯科分野では、X線撮影装置としては、図14に示したようなオルソパントモグラフィが一般的に使用されている。このオルソパントムグラフィは、アームの回転角速度に対しフィルムの移動速度の同期ずれが生じると、画像歪が発生する。前歯付近は、人間の脊髄5によるX線の吸収のために、受光部への透過光量の減少が発生し、当該減少による影響を補正するため、前歯付近では、回転速度を減少するようにしている。
前歯付近の、減速し加速する部分では、アームの回転軸を移動させながら歯列に対し線速度が一致する必要がある。そのために工夫された複雑な機構を持った回転軸となり、装置の軌道は設計どおりとならず、同期ずれが発生し、同期ずれを確認して補正する必要がある。
特開平6−78919号公報 特開平7−143981号公報
歯科用パノラマX線装置を使用した断層方式パノラマ撮影装置において、アームの対抗位置に配置されたX線源と受光部とが、撮影に最適な同期が取れていることを確認し、同期ずれの補正を行なう必要がある。この確認のためには、ファントムなどの被撮像物を撮影し、その複雑な画像による目視により確認を行っているので、経験豊富な熟練者でないと確認できない。
また、最適な軌道になるようにする補正も画像判断による、経験者の感覚的な判断頼らなければならないという問題がある。その理由は、患者のX線透過量が一様でなく、特に前歯付近では、脊髄部分の影響を受け著しく他の部位より低下するので、X線量の減衰を補正するために、前歯部分では、アームの回転速度を減少させ、移動時間を遅くすることにより、撮影時間を他の部分より長くしている。
アームX線源回転速度が受光部のそれと同期がとれて一致していれば、患者の歯の診療に必要な断層面に焦点が一致した画像ボケのない画像が採取できるが、実際の装置では、脊髄部分の影響を補正するため移動速度を変化させており、駆動部の減速、加速特性などにより、設計どおりにアーム回転速度と受光部との速度が一致しないことになる。
この同期ずれのために、撮影した像がボケたり、像の歪、左右で歯の大きさが異なるなどの問題が生じる。また、被撮像物(患者)の位置により断層面がずれ、縦横の撮像倍率が変化し同様な画像歪が発生する。よって、ファントムまたは人間を撮像し、その画像を目視確認し、装置の実際のアーム回転速度と受光部との同期関係を判断して、装置の補正を行なっているのが現状である。しかしながせら、ファントム、人間のような複雑な画像による目視判断は困難であり、長年画像を見てきた経験者でないと、目視確認による補正方法の判断は不可能であるといえる。
本発明の目的は、パノラマ用X線撮影装置をボケなどの歪のない診療に必要な画像を得るために行なう、X線源と受光部の速度同期、被写体位置の確認および補正を、熟練者でなくとも容易に行なうことができ、またどのように補正すべきかが容易に判断できるようにした歯科用断層撮影装置及びそれに用いる歯列弓モデル及びそれを用いた歪表示方法並びに歪補正方法を提供することである。
本発明による歯列弓モデルは、歯科用断層X線撮影装置の歪補正に用いる歯列弓モデルであって、歯列を構成する各歯の位置に相当する箇所に、それぞれ撮影歪が判別可能な物体を配置した複数の歯列弓を積層して構成し、前記複数の歯列弓の曲率半径を異なるようにしたことを特徴とする。
本発明による歯科用断層X線撮影装置は、上記の歯列弓モデルをX線撮影する撮影手段と、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示手段とを含むことを特徴とする。
本発明による歯科用断層X線撮影装置は、上記構成に加えて、前記撮影画像の歪に応じて、X線源の回転軌道速度と受光部との同期状態の補正をなす補正手段を、更に含むことを特徴とする。
本発明による歯科用断層X線撮影における歪表示方法は、上記の歯列弓モデルをX線撮影する撮影ステップと、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示ステップとを含むことを特徴とする。
本発明による歯科用断層X線撮影における歪補正方法は、上記の歯列弓モデルをX線撮影する撮影ステップと、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示ステップと、前記撮影画像の歪に応じて、X線源の回転軌道速度と受光部との同期状態の補正をなす補正ステップとを含むことを特徴とする。
本発明によるプログラムは、上記の歯列弓モデルをX線撮影する撮影処理と、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示処理とを含むことを特徴とすし、また本発明による他のプログラムは、更に、前記撮影画像の歪に応じて、X線源の回転軌道速度と受光部との同期状態の補正をなす補正処理を含むことを特徴とする。
本発明の作用を述べる。先ず、歯列を構成する各歯の位置に相当する箇所に、それぞれ撮影歪が判別可能な物体を配置した複数の歯列弓を積層して構成し、これら複数の歯列弓の曲率半径を異なるようにした歯列弓モデルを設ける。そして、この歯列弓モデルの撮影画像において、複数の歯列弓の各々における物体にそれぞれ対応して、撮影画像歪の程度に応じた歪情報を表示することにより、X線源の回転軌道速度と受光部(フィルムの場合は移動速度、イメージセンサの場合はスキャン周期)との同期ずれに起因する画像歪が目視でき、同期ずれ量の確認が可能となり、手動による補正や、更には自動による補正が可能となる。
本発明によれば、パノラマX線撮影装置において、診療に必要とするX線源と撮像部との同期が一致した鮮明な患者の歯列画像を取得するためのアーム回転速度と受光部との同期状態やその補正の仕方を、経験のある熟練者でなくとも、容易に判断でき、かつ補正することができるという効果がある。また、撮影した画像を画像処理により歪を測定し、歪基準と比較してモニタ上に画像と表示することにより、個人差によらない判断ができるという効果がある。さらに、中心に対する形状の左右の偏差などにより、どの方向に補正したらよいかを判断させ表示することもができるという効果もある。
以下に、図面を参照しつつ本発明の実施の形態につき詳述する。図1及び図2は本発明の実施の形態による歪補正用モデルである標準歯列弓モデルを示す図であり、図1はその上部より見た平面図であり、図2はその前面より見た正面図である。
歯の代用としては、容易に歪が確認できるように球状の物質、例えば真円鋼球7により構成されている。鋼球7は、積層された複数の透明アクリル板8a〜8dの各平面上に描かれた歯列弓9a〜9dを構成する各歯の中心位置に、各球中心が一致するように配置さている。なお、8は最上部の透明アクリル板である。なお、本例では、受光部との撮影位置関係も確認できるように、受光部との距離(断層面:図5参照)を変えた、例えば、4列の歯列弓9a〜9dより構成されているものとする。
そして、各歯列弓9a〜9dは、断層面の前後関係が判断できるように、各々の歯列弓の曲率半径が相違しており、図2の標準歯列弓モデルでは、下から2段目の歯列弓9bが標準的な日本人の歯列弓と一致するように構成されている。
ここで、本発明の実施の形態に使用するパノラマX線撮影装置は、図13に示した公知のオルソパントモグラフィであり、X線源アームの回転と回転軸とを歯列に沿って移動させることにより、歯列に沿って断層面を形成しボケのない、撮影画像を取得するようになっているものとする。また、アームの速度を検出しフィルムの移動速度と同期して移動させることにより、歯列位置による左右形状差のない画像を取得できるようになっているものとする(受光部がイメージセンサ方式では、走査をアームの速度に同期するように制御する)。
図13からわかるように、前歯の部分は、X線の光路に脊髄5が入りのその影響により透過X線量が減少する。したがって、図3のアーム回転速度特性図に示すように、透過X線量の減少を補正するために、アームの回転速度をその時間には減少するように制御している。
実際の装置でのアームの移動回転軸軌は、図3に示す理想特性10とおりの加減速が、アーム駆動部の負荷の増減による制御時間遅れにより実現できず、装置特性11のような特性となる。このために、X線源と受光部との同期ずれが発生することになる。そこで、従来では、装置が診療に必要なボケのない、位置により形状倍率の同一な患者歯列画像を取得できるように軌道を描いているかの確認は、ファントムまたは人間を撮影し、複雑な画像をもとに経験者の勘により判断を行なっていた。
図4に断層面の幅、歯列弓12の画像が形成される領域である断層域3を示す。一般的に、歯科用X線撮影装置は、この断層域3内は画像が取得できるように補正されているが、写真カメラの焦点深度と類似して、断層域13から外れた領域では、外れるほど焦点が合わず画像歪が生じる。アームのX線源軌道速度と受光部との同期がずれると、焦点の合う位置がずれ、必要とする断層面との差により画像歪が生じる。
そこで、図1,2に示したように、歯列弓の歯の中心位置に合わせて鋼球7を配置した標準歯列弓モデルを、軌道を評価しようとするX線撮影装置の患者撮影位置に合わせ設置する。そして、撮影した画像歪を得ると、例えば図5のようになる。断層面の差による画像歪により、球画像は、
(1)X線源と受光部の同期が一致している場合は、真円13(b)となる。
(2)受光部速度がアーム回転速度より速い場合は、縦方向に長い楕円13(a)となる。
(3)フィルム速度がアーム回転速度より遅い場合は、横方向に長い楕円13(c)となる。
以上のように、球を撮影した画像を目視確認することにより、X線源の軌道速度と受光部速度との同期状態が確認できる。この確認結果により、フィルムの移動速度またはアーム駆動装置の加減速特性を補正し、X線源の移動速度を補正すれば、同期ずれのない画像が取得できることになる。
さらに、図1、図2に示したように、受光部との距離(断層面)を変えた複数の歯列弓9a〜9dを配置した標準歯列弓モデルを用いて撮影し、画像を目視することにより、基準である前歯の画像がどの列で最適になっているかにより、フィルム面と標準歯列弓モデルとの最適位置の確認も容易にできる。また、撮影した画像を目視し歯列弓に配置した球の歪を観測し、基準断層面歯列弓の歪が少なくなるように補正すれば良く、熟練者でなくとも容易に補正ができる。
更に、標準歯列弓モデルを撮影した画像を画像処理装置により画像処理し、球の縦横の歪状態を表示器に表示することにより、客観的な数値として確認することができる。数値での表示だけでなく、設定した基準値に基づき結果を色を変えて表示するようにすれば、どの列の球が最適値になっているかがすぐに判断できる。
標準歯列弓モデルを撮影した画像を画像処理装置により処理し、縦横の歪の少ない球の位置を求め、基準断層面に配置した球の列との一致を比較することにより、撮像物とフィルムとの距離があっているかがわかり、撮像物の位置を前後にどのように移動させて補正すれば良いかを表示器で表示するようにすれば、熟練者でなくとも容易に確認だけでなく補正までも可能となる。左右の形状倍率の補正も撮影した画像を比較した結果に基づき、同様に表示することにより可能となる。
このように、この標準歯列弓モデルを撮像し、基準歯列である歯列9bに配置されている球が円形状に歪なく写っていれば、アームの回転速度と受光部の移動速度との同期がとれ、被写体も適切な位置にあり、回転しながら前歯付近で脊髄によるX線透過光量の減衰の影響を補正するアームの加減速軌道も正常であることになる。
補正前の本発明の標準歯列弓モデルを撮影した画像例を図6に示す。図6において、下段の基準位置の歯列弓9bの前歯部14が、縦方向に長い画像となっており、基準歯列弓位置が最適になっていないことが判断できる。また、前歯位置で歪が少なく真円画像になっているのは、下から2段目の歯列弓9cであり、歯列弓9cが撮像物の最適位置となっていることがわかる。これにより、現在、歯列弓9cの位置にある断層面に、基準歯列弓9bがなるように補正すれば良いことが、熟練者でなくとも容易にわかる。
また、歯列弓9bの前歯の中心から左右を比較すると、犬歯B部15は犬歯A部16より横幅が狭くなっており、アーム軌道の加減速特性も左右同一の横幅になるよう補正しなければならないことが容易に判断できる。犬歯B部15で横幅が狭くなっていることから、この部分のアーム軌道の回転速度の加速への移行を早くすれば良いことがわかる。
標準歯列弓モデル撮影画像を補正した後の画像を、図7に示す。補正前の図6の画像より、標準歯列弓モデルの断層面の位置を補正する。すなわち、図6の基準位置の歯列弓9bの位置を歯列弓9cの位置に移動し、図3のアーム回転特性を図8の補正前装置特性17を、特性補正部分18に示すように、脊髄による影響を補正するため減速し、その後加速する立ち上り位置を早めている。
この補正により、歯列弓9bの犬歯B部15、犬歯A部16とも円形となり、断層面と一致させたことになる。また、歯列弓9cは、逆に断層面から外れ横長の画像歪となっている。
上記の同期ずれ確認と補正方法により、同期ずれの確認と補正を容易に行うことができる。
図9は図1,2に示した標準歯列弓モデルを撮影して画像確認補正をなす機能を有するパノラマ撮影装置の概略構成を示す図である。アーム21の端部に、X線源22と受光部23とが取付けられており、受光部23はイメージセンサにより構成されている。なお、標準歯列弓モデル20を撮影した画像は、電子データで直接処理される場合を示している。受光部23がフィルム方式の場合は、フィルムの画像をスキャ―ナなどで読取って電子データに変換し、回線によりI/F(インタフェース)モジュール24へ伝送することにより、電子データで直接処理される場合と同様となる。
X線源22より照射されたX線は標準歯列弓モデル20に照射され、その透過光が受光部23のイメージセンサで受光されて撮影画像となる。この撮影画像は電気信号に変換される。電気信号に変換された画像データは画像I/Fモジュール24を介して画像処理装置25へ送られて画像処理され、その結果がモニタ26に表示される。標準歯列弓モデル20を撮影した画像を,モニタ26上に表示することにより、図6や図7に示したように、容易に熟練者でなくても、表示画像によって、同期ずれなどのによる歪の確認と補正方法の判断とが、容易に可能となる。
また、画像処理装置25により、標準歯列弓モデル20の鋼球の画像歪が算出され、モニタ24に縦横の歪を算出して表示したり、あるいは、設定された基準値により鋼球の画像歪が基準以内か判断し、結果により色を変えたり、マークを変えて表示することができる。
図10を参照すると、画像I/Fモジュール24からの画像データが画像処理装置25へ入力されて画像歪が算出され、基準値と比較され表示されるまでの処理フローを示している。図10において、標準歯列弓モデル20を撮影した画像データは、2値化処理あるいはグレー処理により球部分の画像抽出が行なわれる(ステップS1)。抽出された各球の画像より縦横の最大幅が算出される(ステップS2)。算出された縦横の最大幅は基準値と比較され(ステップS3)、規定値以上の場合、マークと色を変え画像と共に表示される(ステップS4)。図11は処理された結果のモニタ表示を示す。
画像歪状態により基準値を超えている場合には、カラーマーキングで表示される。この場合のカラーマーキングの方法としては、上限基準値を超えているか、下限基準値以下となっているか、また縦方向側に超えているか、横方向側に超えているかにより、区別して表示される。
図11にカラーマーキング表示の例を示す。例えば、図11では、歯列弓bはb6を除き歪がなく円状であり、基準歯列弓位置と一致していることが熟練者でなくとも容易に判断できる。また、前歯b6は歪が基準値を超えており、脊髄の影響を補正するための減速から加速を行なう部分の制御が適切でなく、X線源との同期ずれが生じていることが、同様に容易に判断できる。b6の画像が縦方向に長い楕円であることから、加速位置をb5よりに修正すればよいことがわかる。
そして、球の画像歪みが基準値を超えて縦方向側に歪んでいる場合には、「赤の丸印」により、また横方向側に歪んでいる場合には、「青の正方形印」により、それぞれカラーマーキング表示を行うようになっているが、かかる表示態様は種々の変形が可能であることは勿論である。
以上のように画像の歪状態により、画像に重ねてカラーマーキング表示することにより、容易にX線源と受光部との同期の確認と、受光部と撮影物との位置関係がどうなっているか判断とが可能となり、容易に補正を行うことができる。
図12は本発明の他の実施の形態の動作を示すフロー図であり、図1,2に示した標準歯列弓モデル20を用いて撮影した画像から自動的に補正処理を行う場合の動作を示している。この場合、標準歯列弓モデル20の、標準的な日本人のの歯列弓9bの位置は、既に、図6,7にて説明したようにな方法で、基準位置と一致する補正がなされているものとする。
先ず、標準歯列弓モデル20が撮影されて(ステップS11)、各歯列弓を構成する各球の縦横歪が算出される(ステップS12)。これ等各球の縦横歪と基準値とが比較され、図11に示したようにマーキング処理が行われることになる(ステップS13)。この場合、各歪が基準値以内の場合にはマーキングなし、縦方向が基準値外の場合には赤丸印、横方向が基準値外の場合には青正方形印とされる。
標準歯列弓の切り歯部におけるマーキングの有無が判定され(ステップS14)、なければ調整完了であって図3,8に示したアーム回転速度特性(VTカーブと称す)の補正処理はなされないことになる。標準歯列弓の切り歯部におけるマーキングがあれば、マーキングに応じたVTカーブの補正処理が、ステップS16に示すようになされる。この場合のVTカーブの補正処理として、歪の量に応じて補正量を定めておき、この補正量の補正を行った後、再度ステップS11へ戻り、標準歯列弓の切り歯部におけるマーキングがなくなるまで、上記の処理が繰返されることになる。
ステップS16において、例えば、図11に示したような撮像画像と歪情報を示すカラーマーキング表示がなされた場合、基準歯列弓bの切り歯部分b3〜b6におけるb6の位置に赤丸印が付されている。このb6の位置は、撮影順番からいえば、中心から後であり、よってVTカーブの加速部分を早めるように、VTカーブデータが変更されることになる。
上記の図10及び図12に示した処理フローは、プログラムとしてその動作手順を予め記録媒体に格納しておき、それをコンピュータ(図9の画像処理装置25)に読取らせて実行させるようにすることができること明白である。
本発明の実施の形態における標準歯列弓モデルの平面図である。 本発明の実施の形態における標準歯列弓モデルの正面図である。 アームの回転速度特性を示す図である。 歯科用パノラマX線撮影装置により撮影される断層面の幅、像が形成される断層域を示す図である。 断層域内の断層面による像の歪を示した図である。 補正前の標準歯列弓モデル撮影画像の例を示す図である。 補正後の標準歯列弓モデル撮影画像の例を示す図である。 同期補正のためにアームの回転速度特性の補正例を示図である。 本発明の実施の形態による同期ずれ補正装置の概略構成図である。 標準歯列弓モデルを撮影した場合における各球の歪算出表示処理フロー図である。 画像歪が基準値を超えた部分のカラーマーキング表示例を示す図である。 本発明の他の実施の形態の動作を示すフロー図である。 パノラマグラフィの撮像原理図 オルソパノラマグラフィの撮像原理図
符号の説明
3 断層域
7,13 真円鋼球
8,8a〜8d 透明アクリル板
9a〜9d,12 歯弓列
21 アーム
22 X線源
23 受光部
24 画像I/Fモジュール
25 画像処理装置
26 モニタ

Claims (15)

  1. 歯科用断層X線撮影装置の歪補正に用いる歯列弓モデルであって、歯列を構成する各歯の位置に相当する箇所に、それぞれ撮影歪が判別可能な物体を配置した複数の歯列弓を積層して構成し、前記複数の歯列弓の受光部に対する距離を異なるようにしたことを特徴とする歯列弓モデル。
  2. 前記複数の歯列弓の曲率半径を異なるようにしたことを特徴とする請求項1記載の歯列弓モデル。
  3. 前記物体は球状物体であることを特徴とする請求請1または2記載の歯列弓モデル。
  4. 請求項1〜3いずれか記載の歯列弓モデルをX線撮影する撮影手段と、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示手段とを含むことを特徴とする歯科用断層X線撮影装置。
  5. 前記表示手段は、前記複数の歯列弓の各々における物体にそれぞれ対応して、歪の程度に応じた歪情報を表示するようにしたこと特徴とする請求項4記載の歯科用断層X線撮影装置。
  6. 前記表示手段は、前記歪情報を前記物体にそれぞれ対応付けて表示するようにしたことを特徴とする請求項5記載の歯科用断層X線撮影装置。
  7. 前記表示手段は、前記歪の程度に応じた色や形を有するマーキングをなすことを特徴とする請求項6記載の歯科用断層X線撮影装置。
  8. 前記撮影画像の歪に応じて、X線源の回転軌道速度と受光部との同期状態の補正をなす補正手段を、更に含むことを特徴とする請求項5〜7いずれか記載の歯科用断層X線撮影装置。
  9. 請求項1〜3いずれか記載の歯列弓モデルをX線撮影する撮影ステップと、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示ステップとを含むことを特徴とする歯科用断層X線撮影における歪表示方法。
  10. 前記表示ステップは、前記複数の歯列弓の各々における物体にそれぞれ対応して、歪の程度に応じた歪情報を表示するようにしたこと特徴とする請求項9記載の歪表示方法。
  11. 前記表示ステップは、前記歪情報を前記物体にそれぞれ対応付けて表示するようにしたことを特徴とする請求項10記載の歪表示方法。
  12. 前記表示ステップは、前記歪の程度に応じた色や形を有するマーキングをなすことを特徴とする請求項11記載の歪表示方法。
  13. 請求項1〜3いずれか記載の歯列弓モデルをX線撮影する撮影ステップと、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示ステップと、前記撮影画像の歪に応じて、X線源の回転軌道速度と受光部との同期状態の補正をなす補正ステップとを含むことを特徴とする歪補正方法。
  14. 歯科用断層X線撮影における歪表示方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、請求項1〜3いずれか記載の歯列弓モデルをX線撮影する撮影処理と、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示処理とを含むことを特徴とするプログラム。
  15. 歯科用断層X線撮影における歪補正方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、請求項1〜3いずれか記載の歯列弓モデルをX線撮影する撮影処理と、この撮影画像の歪状態を示す歪情報を表示する表示処理と、前記撮影画像の歪に応じて、X線源の回転軌道速度と受光部との同期状態の補正をなす補正処理とを含むことを特徴とするプログラム。
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