JPH0847083A - スピーカ用振動板 - Google Patents
スピーカ用振動板Info
- Publication number
- JPH0847083A JPH0847083A JP17681794A JP17681794A JPH0847083A JP H0847083 A JPH0847083 A JP H0847083A JP 17681794 A JP17681794 A JP 17681794A JP 17681794 A JP17681794 A JP 17681794A JP H0847083 A JPH0847083 A JP H0847083A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- speaker
- base material
- diaphragm
- reliability
- speaker diaphragm
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
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- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 各種音響機器に使用されるスピーカ用振動板
に関し、高信頼性で高音質なスピーカ用振動板を提供す
ることを目的とする。 【構成】 メタ系ポリアミド繊維またはカーボン繊維な
どの化学繊維を素材とした１本の糸を基準とし、これに
２本の糸をそれぞれ６０°角度をずらして織り込んだ３
軸織物を基材とし、フェノール樹脂および高内部損失の
熱架橋型高分子樹脂をコーティングした後に所定の形状
に熱成形加工する構成とすることにより、耐熱性、耐候
性などの信頼性が向上し、強度の方向性がなくなり、変
形がしにくくなり、歪みも少ない優れたスピーカ用振動
板を提供できる。
に関し、高信頼性で高音質なスピーカ用振動板を提供す
ることを目的とする。 【構成】 メタ系ポリアミド繊維またはカーボン繊維な
どの化学繊維を素材とした１本の糸を基準とし、これに
２本の糸をそれぞれ６０°角度をずらして織り込んだ３
軸織物を基材とし、フェノール樹脂および高内部損失の
熱架橋型高分子樹脂をコーティングした後に所定の形状
に熱成形加工する構成とすることにより、耐熱性、耐候
性などの信頼性が向上し、強度の方向性がなくなり、変
形がしにくくなり、歪みも少ない優れたスピーカ用振動
板を提供できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は各種音響機器に利用され
るスピーカ用振動板に関するものである。
るスピーカ用振動板に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来のこの種のスピーカ用振動板につい
て図面を用いて説明する。
て図面を用いて説明する。
【０００３】図５は従来のスピーカ用振動板３の構成を
示す断面図であり、材料としてはアルミニウム、チタン
などの金属、またはポリアリレート（ＰＡ）、ポリエチ
レンテレフタレート（ＰＥＴ）などの高分子材料、さら
にはナイロン、ポリエステルなどの化学繊維に形状保持
用のフェノール樹脂を含浸した後にＳＢＲ，ＮＢＲなど
のゴム系ラテックスをコーティングしたものなどがあ
り、これらの基材に成型金型を用いて断面が半円形に形
成されたスピーカ用振動板３を構成したものであった。
示す断面図であり、材料としてはアルミニウム、チタン
などの金属、またはポリアリレート（ＰＡ）、ポリエチ
レンテレフタレート（ＰＥＴ）などの高分子材料、さら
にはナイロン、ポリエステルなどの化学繊維に形状保持
用のフェノール樹脂を含浸した後にＳＢＲ，ＮＢＲなど
のゴム系ラテックスをコーティングしたものなどがあ
り、これらの基材に成型金型を用いて断面が半円形に形
成されたスピーカ用振動板３を構成したものであった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、スピーカ用振動板３の材料に金属を用いた
場合には振動板の剛性は高くなり、より高音域の再生も
可能となるが、比重が高いためにスピーカの出力音圧特
性における音圧レベルが低くなり、また内部損失が低い
ために歪みが大きく、さらにコストは最も高いという課
題を有していた。また、高分子材料を用いた場合には振
動板の剛性が低いために高音域の再生ができず、また接
着性も悪いために品質が劣るという課題を有していた。
の構成では、スピーカ用振動板３の材料に金属を用いた
場合には振動板の剛性は高くなり、より高音域の再生も
可能となるが、比重が高いためにスピーカの出力音圧特
性における音圧レベルが低くなり、また内部損失が低い
ために歪みが大きく、さらにコストは最も高いという課
題を有していた。また、高分子材料を用いた場合には振
動板の剛性が低いために高音域の再生ができず、また接
着性も悪いために品質が劣るという課題を有していた。
【０００５】また、化学繊維にフェノール樹脂を含浸し
た後にゴム系ラテックスをコーティングした基材を用い
た場合には、剛性が低いために高音域の再生ができず、
また耐熱性が低いために高信頼性が要求される分野には
使用できない。さらにフェノール樹脂を多量に含浸して
湿度による変形を防いでいるため、音質再生時にフェノ
ール樹脂の固い固有音が発生するという欠点を有したも
のであった。
た後にゴム系ラテックスをコーティングした基材を用い
た場合には、剛性が低いために高音域の再生ができず、
また耐熱性が低いために高信頼性が要求される分野には
使用できない。さらにフェノール樹脂を多量に含浸して
湿度による変形を防いでいるため、音質再生時にフェノ
ール樹脂の固い固有音が発生するという欠点を有したも
のであった。
【０００６】本発明は上記従来の課題を解決し、優れた
スピーカの性能を発揮することができるスピーカ用振動
板を提供することを目的とするものである。
スピーカの性能を発揮することができるスピーカ用振動
板を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明によるスピーカ用振動板は、メタ系ポリアミド
繊維またはカーボン繊維等の化学繊維を素材とした１本
の糸を基準とし、これに同様に形成された２本の糸をそ
れぞれ６０°角度をずらして織り込んだ３軸織物を基材
とし、この基材にフェノール樹脂および高内部損失の熱
架橋型高分子樹脂をコーティングして所定の形状に熱成
形加工してスピーカ用振動板を構成しようとするもので
ある。
に本発明によるスピーカ用振動板は、メタ系ポリアミド
繊維またはカーボン繊維等の化学繊維を素材とした１本
の糸を基準とし、これに同様に形成された２本の糸をそ
れぞれ６０°角度をずらして織り込んだ３軸織物を基材
とし、この基材にフェノール樹脂および高内部損失の熱
架橋型高分子樹脂をコーティングして所定の形状に熱成
形加工してスピーカ用振動板を構成しようとするもので
ある。
【０００８】
【作用】この構成によって基材を３軸織りにすることに
より、縦横と斜め方向とに強度の違いがなくなり、強度
の方向性がなくなる。このため変形しにくくなり、歪み
も少なくなる。また、コーティング材に熱架橋型樹脂を
用いているために耐熱、耐候性等の信頼性の向上を図る
こともできる。
より、縦横と斜め方向とに強度の違いがなくなり、強度
の方向性がなくなる。このため変形しにくくなり、歪み
も少なくなる。また、コーティング材に熱架橋型樹脂を
用いているために耐熱、耐候性等の信頼性の向上を図る
こともできる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の一実施例におけるスピーカ用
振動板について図面を用いて説明する。
振動板について図面を用いて説明する。
【００１０】図１は同実施例によるスピーカ用振動板１
を示す断面図であり、このスピーカ用振動板は図２に示
すようにメタ系芳香族ポリアミドを原料とした３本の糸
２ａ，２ｂ，２ｃをそれぞれ６０°の角度で組み合わせ
た繊維を基材２として用いている。この基材２に、成形
後の形状保持のためのフェノール樹脂を重量比で５％コ
ーティングし、さらに粘度約１５０ＣＰＳ、固形分２０
％のクロロスルフォン化ポリエチレン樹脂を３回コーテ
ィングしたものである。
を示す断面図であり、このスピーカ用振動板は図２に示
すようにメタ系芳香族ポリアミドを原料とした３本の糸
２ａ，２ｂ，２ｃをそれぞれ６０°の角度で組み合わせ
た繊維を基材２として用いている。この基材２に、成形
後の形状保持のためのフェノール樹脂を重量比で５％コ
ーティングし、さらに粘度約１５０ＣＰＳ、固形分２０
％のクロロスルフォン化ポリエチレン樹脂を３回コーテ
ィングしたものである。
【００１１】上記コーティング剤の特性を従来のコーテ
ィング剤（ＳＢＲ樹脂）と比較して耐熱性を図３に、耐
候性を図４に示しており、これらから本発明のコーティ
ング剤は従来品のＳＢＲ樹脂に比べ耐熱性、耐候性とも
に大幅に向上していることがわかる。
ィング剤（ＳＢＲ樹脂）と比較して耐熱性を図３に、耐
候性を図４に示しており、これらから本発明のコーティ
ング剤は従来品のＳＢＲ樹脂に比べ耐熱性、耐候性とも
に大幅に向上していることがわかる。
【００１２】以上の基材２を成形温度１９０℃、成形時
間１５secで図１に示す断面が半円形状に成形してスピ
ーカ用振動板１を構成した。このスピーカ用振動板１
は、熱架橋型コーティング剤により基材の信頼性が向上
したためにフェノール樹脂の含浸量を低減することがで
き、さらに３軸構造の基材２により剛性が高くなり高音
域までの再生が可能となるものである。
間１５secで図１に示す断面が半円形状に成形してスピ
ーカ用振動板１を構成した。このスピーカ用振動板１
は、熱架橋型コーティング剤により基材の信頼性が向上
したためにフェノール樹脂の含浸量を低減することがで
き、さらに３軸構造の基材２により剛性が高くなり高音
域までの再生が可能となるものである。
【００１３】
【発明の効果】以上のように本発明は構成されるため、
耐熱性、耐候性等の信頼性に優れ、歪みが低く、より高
音域まで再生が可能なスピーカ用振動板が提供でき、工
業的価値の大なるものである。
耐熱性、耐候性等の信頼性に優れ、歪みが低く、より高
音域まで再生が可能なスピーカ用振動板が提供でき、工
業的価値の大なるものである。
【図１】本発明の一実施例におけるスピーカ用振動板の
断面図
断面図
【図２】同スピーカ用振動板の基材の構造を示す拡大図
【図３】同実施例におけるコーティング剤と従来のコー
ティング剤の耐熱性を比較して示した特性図
ティング剤の耐熱性を比較して示した特性図
【図４】同実施例におけるコーティング剤と従来のコー
ティング剤の耐候性を比較して示した特性図
ティング剤の耐候性を比較して示した特性図
【図５】従来のスピーカ用振動板を示す断面図
１ スピーカ用振動板 ２ 基材 ２ａ，２ｂ，２ｃ 糸
Claims (1)
- 【請求項１】 メタ系ポリアミド繊維、またはカーボン
繊維等の化学繊維を素材とした１本の糸を基準とし、こ
れに同様に形成された２本の糸をそれぞれ６０°角度を
ずらして織り込んだ３軸織物を基材とし、この基材にフ
ェノール樹脂および高内部損失の熱架橋型高分子樹脂を
コーティングして所定の形状に加熱成形加工してなるス
ピーカ用振動板。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17681794A JPH0847083A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | スピーカ用振動板 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP17681794A JPH0847083A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | スピーカ用振動板 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0847083A true JPH0847083A (ja) | 1996-02-16 |
Family
ID=16020368
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP17681794A Withdrawn JPH0847083A (ja) | 1994-07-28 | 1994-07-28 | スピーカ用振動板 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0847083A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1694093A2 (en) | 2005-02-10 | 2006-08-23 | Pioneer Corporation | Diaphragm and speaker |
-
1994
- 1994-07-28 JP JP17681794A patent/JPH0847083A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1694093A2 (en) | 2005-02-10 | 2006-08-23 | Pioneer Corporation | Diaphragm and speaker |
| US7706564B2 (en) | 2005-02-10 | 2010-04-27 | Pioneer Corporation | Diaphragm and speaker |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A761 | Written withdrawal of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761 Effective date: 20040319 |