JP3208647B2 - スピーカ用ダンパー - Google Patents

スピーカ用ダンパー

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、各種の音響機器
に使用されるスピーカのダンパー、詳しくは織布を素材
とする剛性の高いダンパーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】スピーカの製造に際し、振動板の正しい
保持と振動を遂行させるためのダンパーは、一般的に縦
糸と横糸が1本ごとに交錯するきわめて簡単な組織の平
織からなる布材が使用されている。しかしながら、この
平織布地は、図2に示すように縦糸aと横糸bに対して
45度の方向e−e´とf−f´は、この方向の曲げに
対して構造的に弱くなるので、振動板の振動歪みを発生
して音質が劣化したり、ローリング現象発生によるギャ
ップ不良の発生など安価である反面多くの課題を有して
いた。
【0003】これらの問題を解決するため特開平1−1
23598号公報においては、放射状に配した第1の素
材および第1の素材と略直交するように配した第2の素
材を成形することによって、振動板が伝達する放射状方
向の柔軟性を均一にして振動歪みの発生を防止したダン
が提案されている。また、特開平3−97398号
公報においては、ダンパーの構成を放射状方向糸と円周
方向糸により構成し、しかも放射状方向糸には伸縮性に
富む糸を、また円周方向糸には硬くて強い糸を用いるこ
とにより高忠実度再生化、高リニアリティー化を図った
スピーカが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平1−123
598号公報に記載のダンパーは、ボイスコイルの中心
軸方向に複数の縦糸を配し、前記中心軸に対し同心円方
向に複数の横糸を配して蛇腹状に編み上げるに際し、く
びれ部分をボイスコイル口径相当の径とし、最大径部分
をダンパの最大外形相当の径に規制し、ついでこれを
順次所定の部位で切断したのち、フェノール等の樹脂含
浸を行った後にさらに加熱成形して断面波形状とするも
ので、その製法はきわめて特殊なものである。
【0005】一方、特開平3−97398号公報に記載
のダンパは、ポリアミド系樹脂繊維糸のごとき非常に
柔らかい伸縮性に富む糸を放射状方向糸とし、円周方向
糸には硬くて強い糸を使用するもので、いずれのダンパ
も平織布材以外の布材であるため実用上の面から生産
性の問題や価格面において解決すべき課題があった。
【0006】この発明はかゝる現状に鑑み、ダンパー素
材として従前から使用されている平織布材の縦糸および
横糸に対して45度方向にミシン糸を縫い込み、この縫
い込んだミシン糸によって円周方向の剛性をほぼ均一化
させたスピーカ用ダンパーを提供せんとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明のスピーカ用ダンパーは、中心部にボイス
コイルボビンを取付けるための取付孔を形した円板状
のダンパー基材において、縦糸と横糸からなる平織布材
でダンパー基材を形成し、該ダンパー基材の縦糸と横糸
に対して45度の方向となるよう前記取付孔の縁部から
ダンパー基材の外周縁に向けて縫い込んだミシン糸によ
ってダンパー基材の円周方向の剛性をほゞ均一にした
ことを特徴とするものである。
【0008】
【発明の実施の形態】この発明において、ダンパー基材
は、基本的には縦糸と横糸が1本ごとに交錯する平織布
材からなるものである。かゝるダンパー基材は、縦糸と
横糸に対して45度の方向の剛性が縦糸および横糸の方
向により弱いので、この45度の方向にダンパー基材の
円周方向の剛性がほぼ均一となるようにミシン糸を縫い
込んだものである。なお、縦糸と横糸が直角に交差する
布材であれば、必ずしも平織にのみ限定されず、あや織
であってもよい。
【0009】ダンパー基材に縫い込むミシン糸には特別
の制限はないが、綿糸やポリアミド製の糸など剛性のあ
るミシン糸を使用することが好ましい。また、縦糸と横
糸に対して45度方向にミシン糸を縫い込む場合、ボイ
スコイルボビンを取り付けるために中心部に形成られた
取付孔からエッジの方向に向けて縫い目の形や縫い目の
幅を変化させ、たとえば、直線状に縫い込んでも、ある
いはジグザグ状に、さらには曲線状に縫い込むことによ
って、剛性を持たせる範囲を自在に選択することができ
る。
【0010】さらに、ダンパー基材へのミシン糸の縫い
込みに際しては、縦糸と横糸に対して45度方向に1本
のミシン糸を縫い込んでも、複数のミシン糸を平行に縫
い込むことによって、あるいは使用するミシン糸の太さ
を変化させることによって、さらには縫い込み量を変化
させることによって剛性を自由に調整することが可能で
あって、前記縫い込み方法と、縫い込み量や使用するミ
シン糸の種類を適宜組み合わせることによってダンパー
基材に効果的に剛性を付与することができる。
【0011】ダンパー基材へのフェノール樹脂などの熱
可塑性樹脂の含浸は、ミシン糸の縫い込み前であって
も、縫い込み後であってもよいが、基本的にはダンパー
基材に熱可塑性樹脂を含浸させたのち半乾燥状態とした
ものを使用し、ミシン糸を縦糸と横糸に対し45度の方
向に縫い込んだのち、全体を加熱成型してダンパー基材
にコルゲーションを同心状に形成してダンパーとするも
のである。
【0012】
【作用】この発明のスピーカ用ダンパーは、平織布材か
らなるダンパー基材にミシン糸を縦糸および横糸に対し
45度の方向に縫い込んだミシン糸によって、縫い込ん
だ部位の円周方向の曲げに対する強度を向上させ、全周
に対する剛性を均一にすることができる。
【0013】
【実施例】以下、この発明のスピーカ用ダンパーの実施
例を添付の図面に基づいて詳細に説明する。図1に示す
この発明のスピーカ用ダンパー1は、所要の大きさの平
織布材をフェノール樹脂に含浸させ、半乾燥状態とした
のち、打抜きによって形成される中心部にボイスコイル
ボビンを保持するための取付孔2の位置の内周部から外
周部に向けて縦糸および横糸に対して45度の方向にな
るようにミシン糸4を中心部に形成された取付孔からエ
ッジの方向に向けてジグザグ状に縫い込み、しかるのち
平織布材を加熱・加圧成型してコルゲーションを同心円
状に形成し、その後前記取付孔2と外周5を打ち抜いて
ダンパー基材3としたものである。
【0014】
【発明の効果】この発明のスピーカ用ダンパーは、平織
布材からなるダンパー基材の縦糸および横糸に対して4
5度の方向にミシン糸を縫い込んだので、縫い込んだミ
シン糸によって当該部位の円周方向の曲げに対する強度
が大幅に向上し、全周に対する剛性を均一化したダンパ
ーを得ることができ、その結果、スピーカとしてのロー
リングを抑えることができ、f0 変化率を低くするこ
とができる。
【0015】特に、この発明のスピーカ用ダンパーは、
平織というきわめて一般的で安価な布材を使用すること
ができるので、スピーカの生産コストを大きく引き下げ
ることができ、しかもミシン糸を縫い込むという著しく
簡単かつ容易な手段によって全周に対して剛性の優れた
ダンパーを得ることができると共に、ミシン糸を縦糸と
横糸に対して45度の方向に沿って縫い込むに際し、縫
い込むミシン糸の太さ、縫い込む位置、縫い込む量、縫
い込む形状などを適宜選択することによって適用せんと
するスピーカに対して、最も効果的な剛性を有するダン
パーを容易に得ることができる点においてきわめて実用
的なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のスピーカ用ダンパーの一実施例を示
す平面図である。
【図2】平織布材の縦糸と横糸の関係を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1 スピーカ用ダンパー 2 取付孔 3 ダンパー基材 4 ミシン糸 5 ダンパー外周

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心部にボイスコイルボビンを取付けるた
    めの取付孔を形した円板状のダンパー基材において、
    縦糸と横糸からなる平織布材でダンパー基材を形成し、
    該ダンパー基材の縦糸と横糸に対して45度の方向とな
    るよう前記取付孔の縁部からダンパー基材の外周縁に向
    けて縫い込んだミシン糸によってダンパー基材の円周方
    向の剛性をほゞ均一にしたことを特徴とするスピーカ用
    ダンパー。
  2. 【請求項2】前記ダンパー基材は、縦糸と横糸に対して
    45度の方向に沿ってミシン糸を縫い込むに際し、使用
    するミシン糸の太さ、ミシン糸の縫い込み位置あるいは
    縫い込み量、さらには縫い込み形状、又はこれらの複数
    を組み合わせて変化させることによって円周方向のバラ
    ンスを均一化したものであることを特徴とする請求項1
    記載のスピーカ用ダンパー。
  3. 【請求項3】 前記ダンパー基材は、縦糸と横糸に対し
    て45度の方向に沿ってミシン糸を縫い込むに際し、ミ
    シン糸を直線状、ジグザグ状もしくは曲線状に縫い込む
    ことを特徴とする請求項1記載のスピーカ用ダンパー。
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