JPH08111897A - スピーカ用ダンパー - Google Patents

スピーカ用ダンパー

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JPH08111897A
JPH08111897A JP6244279A JP24427994A JPH08111897A JP H08111897 A JPH08111897 A JP H08111897A JP 6244279 A JP6244279 A JP 6244279A JP 24427994 A JP24427994 A JP 24427994A JP H08111897 A JPH08111897 A JP H08111897A
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damper
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inner peripheral
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健 吉村
Koichi Morioka
幸一 森岡
Teruo Yamada
輝穂 山田
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Mitsubishi Electric Corp
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Foster Electric Co Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R9/00Transducers of moving-coil, moving-strip, or moving-wire type
    • H04R9/02Details
    • H04R9/04Construction, mounting, or centering of coil
    • H04R9/041Centering
    • H04R9/043Inner suspension or damper, e.g. spider
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R7/00Diaphragms for electromechanical transducers; Cones
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動による変位時において、その振動のエネ
ルギーに対して変位量の直線性を改善することにより、
高忠実度の音響再生を実現可能にする。 【構成】 リングの中心から同一半径に位置する同一円
周上の各部では、ダンパー面に垂直な方向の弾性率を略
等しくし、上記中心を共有する各同心円の各円周どうし
では、上記弾性率を異ならせるようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、音響再生用スピーカ
において、振動板を含む振動系を支持するスピーカ用ダ
ンパーに関する。
【0002】
【従来の技術】図15は従来の音響再生用スピーカを示
す断面図であり、図において、1は中心部上面に突起部
1aを有する磁性材料からなる磁気回路部材、2はこの
磁気回路部材1周辺部の上面に取り付けられたリング状
のマグネットである。
【0003】また、3は上記マグネット2上に、取り付
けられたリング板状のポールピース、4はこのポールピ
ース3上に下端部が固定された、上方に拡開するコーン
形のスピーカフレーム、5は上記突起部1aの外周を被
うように設けられたボビンである。
【0004】また、6はボビン5の上部外周とスピーカ
フレーム4の開口縁部とをエッジ7を介して繋いでいる
コーン形の振動板、8はボビン5の上部を被うように振
動板6に取り付けられた防塵キャップである。
【0005】9は上記ボビン5の下部外周であって、上
記ポールピース3の内周面に対向する位置に設けられた
ボイスコイル、10はボビン5の外周とスピーカフレー
ム4内周との間に略水平方向に結合されたスピーカ用ダ
ンパー(以下、ダンパーという)である。
【0006】また、このダンパー10は図16および図
17に示すように、全体としてリング板状をなし、径方
向に波形の凹凸面をなすように形成されている。また、
このダンパー10は図16に示すようにX―Y軸方向に
繊維R,Sを織り込んで樹脂含浸されて、上記のように
波形に成形されている。
【0007】次に動作について説明する。まず、音響再
生用スピーカを構成する上記ボイスコイル9に音響再生
信号を流す。これにより、振動板6がその音響再生信号
の強弱に応じて振動し、この振動エネルギーが音響エネ
ルギーに変換される。
【0008】一方、上記振動板6は、上記エッジ7とダ
ンパー10によりそれぞれ機械的に保持されており、ボ
イスコイル9に流れる電流の強弱に応じて振動板6の振
幅量が決定される。そして、この振動板6の振動エネル
ギーの大小に応じた変位量がエッジ7とダンパー10に
発生する。
【0009】一般に、振動板6が振動した場合、それを
支えるダンパー10の変位は、振幅が小さい時はそれに
比例して変位し、振幅限界付近では、逆に制動する方向
として、変位しないように作用する二律背反的な動作を
することが要求される。
【0010】そのため、制動能力を重視する構造にする
と、小〜中振幅時に、上記ボイスコイル9の電流変化量
に対しダンパー10が正しく変位しないという矛盾を生
じる。
【0011】一方、ダンパー10を構成する繊維R,S
がX―Y軸方向に織られていると、そのX―Y軸方向に
対し略45°の角度およびこの角度付近の織りエリアで
は、その他のエリアに対して特に曲げ方向の弾性率が大
きく、変形強度が大きくなり、図18に示すような弾性
率分布となる。
【0012】なお、この図18によれば、X―Y軸方向
の弾性値を1として、略45°付近の弾性値は1以上に
漸増し、45°で最も大きくなることが分かる。
【0013】また、上記ダンパー10では図17に示す
ように、内周部10a付近が振動エネルギー源に近いた
め、特に、この部位は変形しにくい高強度の構造とする
ことが望まれる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の音響再生用スピ
ーカは以上のように構成されているので、振動板6が変
位運動を起こした時、ダンパー10の強度むらおよびこ
のダンパー10の内周部10aの強度不足等により、振
動板6がボイスコイル9に流れる電流量に比例して変位
しない場合があり、また、上記振動板6が前後運動する
時、この前後方向の運動時において、前方向と後方向で
移動量が異なる、いわゆるヒステリシス現象が発生し、
振動のリニアリティが確保できないなどの問題点があっ
た。
【0015】特に、上記のようなダンパー10の強度む
らおよび中心部の微小振動領域の音響信号に対する分解
能が劣化し、大振幅時における上記ヒステリシス現象に
よる歪みの発生によって、音響,音声の高忠実度再生が
阻害されるなどの問題点があった。なお、かかる従来の
音響再生用スピーカに類似する技術が、特開平6―62
494号公報に示されている。
【0016】請求項1の発明は、上記のような従来の問
題点を解消するためになされたもので、振動による変位
時において、その振動のエネルギーに対して変位量の直
線性を改善することにより、高忠実度の音響再生を実現
できるスピーカ用ダンパーを得ることを目的とする。
【0017】請求項2の発明は、起振エネルギー源に近
い部分での振動板との結合を強固かつ十分にできるとと
もに、内周部での微小振動域におけるリニアリティーを
向上できるスピーカ用ダンパーを得ることを目的とす
る。
【0018】請求項3の発明は、スピーカフレームに対
する結合強度を十分に高めながら、内周部および外周部
間の中間領域で、音響再生に適する弾性率を確保できる
スピーカ用ダンパーを得ることを目的とする。
【0019】請求項4の発明は、径方向や全体の弾性率
の直線性を確保できるスピーカ用ダンパーを得ることを
目的とする。
【0020】請求項5の発明は、円周方向の変形に対す
る直線性を確保できるスピーカ用ダンパーを得ることを
目的とする。
【0021】請求項6の発明は、円周方向の弾性率を略
一定にすることができるスピーカ用ダンパーを得ること
を目的とする。
【0022】請求項7の発明は、入力信号の大小に対し
変位量の直線性を改善できるスピーカ用ダンパーを得る
ことを目的とする。
【0023】請求項8の発明は、各円周方向における弾
性率の直線性を改善できるスピーカ用ダンパーを得るこ
とを目的とする。
【0024】請求項9の発明は、弾性率分布の調整,設
定を任意かつ容易に実施できるスピーカ用ダンパーを得
ることを目的とする。
【0025】請求項10の発明は、弾性率分布の調整,
設定を任意かつ容易に実施できるスピーカ用ダンパーを
得ることを目的とする。
【0026】請求項11の発明は、一部の弾性率を低下
させて、全体として円周方向の弾性率の直線性を確保で
きるスピーカ用ダンパーを得ることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係るス
ピーカ用ダンパーは、リングの中心から同一半径に位置
する同一円周上の各部では、ダンパー面に垂直な方向の
弾性率を略等しくし、上記中心を共有する各同心円の各
円周どうしでは、上記弾性率を異ならせるようにしたも
のである。
【0028】請求項2の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、少なくとも内周部近傍のダンパー面に垂直な方向の
弾性率を、上記内周部および外周部間の中間部における
上記弾性率より高くしたものである。
【0029】請求項3の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、少なくとも外周部近傍のダンパー面に垂直な方向の
弾性率を、上記外周部および内周部間の中間部における
上記弾性率より高くしたものである。
【0030】請求項4の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、内周部近傍から外周部に向かう半径方向で、ダンパ
ー面に垂直な方向の弾性率を、徐々に低くするようにし
たものである。
【0031】請求項5の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、複数の円周方向の糸および半径方向の糸を互いに略
直交するように織り込んだ織物により構成したものであ
る。
【0032】請求項6の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、リング板状の織物の縦糸に平行で、かつ上記リング
の中心を通る第1の直線に線対称で、該第1の直線から
互いに等しい第1の距離にある縦糸近傍の織り方を互い
に等しくし、上記第1の直線から上記第1の距離とは異
なる第2の距離にある縦糸近傍の織り方を、上記第1の
距離における織り方とそれぞれ異ならせ、一方、上記横
糸に平行で上記リングの中心を通る第2の直線に線対称
で、上記第2の直線からの距離に応じた上記横糸の織り
方を、上記縦糸の上記第1の直線からの距離に応じた織
り方と等しくしたものである。
【0033】請求項7の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、内周部から外周部に向ってまたは特定エリアに含浸
される接着樹脂の濃度を調整可能としたものである。
【0034】請求項8の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、プレス成形またはインジェクション成形により、内
周部から外周部に向ってまたは特定エリアの厚みを調整
可能にしたものである。
【0035】請求項9の発明に係るスピーカ用ダンパー
は、ダンパー面に垂直な方向の弾性率を上げたい部分で
は、織り糸の織りピッチを密とし、上記弾性率を下げた
い部分では、上記織りピッチを粗としたものである。
【0036】請求項10の発明に係るスピーカ用ダンパ
ーは、ダンパー面に垂直な方向の弾性率を上げたい部分
では、織り糸の太さを太くし、上記弾性率を下げたい部
分では、上記織り糸の太さを細くしたものである。
【0037】請求項11の発明に係るスピーカ用ダンパ
ーは、同一円周上で弾性率の乱れが存在する部分に少な
くとも1つの孔を設けたものである。
【0038】
【作用】請求項1の発明におけるスピーカ用ダンパー
は、リングの中心を共有する同一円周上では、強度むら
をなくしていずれの位置においても弾性率を等しくする
ことで、振動入力に対する円周方向における変位量を均
等にして、ダンパー面の全体での強度バランスを図りな
がら、高忠実度の音響再生を可能にする。
【0039】請求項2の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、起振エネルギー源に近い部分でのダンパー面の弾
性率を高くすることで、入力レベルの微小振動領域での
音響再生信号の分解能を改善し、高忠実度の音響再生を
可能にする。
【0040】請求項3の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、外周部近傍での弾性率を、その外周部と内周部と
の間の中間部の弾性率より高くすることで、大振幅の振
動を制限したり、通常動作領域にある振動など種々の振
動によるリニアリティーを改善可能にする。
【0041】請求項4の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、内周部側から外周部側にかけて織りピッチを粗に
したり、織り込む糸を太いものから徐々に細いものにし
たりすることにより、径方向への弾性率低下の直線性を
改善し、中心部から外周部に向けての振動の伝播を円滑
化する事を可能にする。
【0042】請求項5の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、織物を円周方向の糸と半径方向の糸とを織り込ん
で形成してあるため、円周方向への変形に対する直線性
を各径ごとに改善するとともに、ダンパー面全体として
の強度バランスも容易に得られるようにする。
【0043】請求項6の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、縦糸と横糸とを略直交させて織り込み、内周部を
囲む特定領域の糸のピッチや太さなどの織り方を変える
ことで、全体の強度バランス、特に円周方向の強度バラ
ンスを図って、振動エネルギーに対する変位量を同一円
周方向では均等化する。
【0044】請求項7の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、マスキングによる含浸や濃度の異なる接着樹脂の
選択的含浸によって、接着樹脂の含浸濃度を各部位によ
って異ならせることで、弾性率を任意に変化させ、中心
部から外周部に向けての振動の伝播を円滑化する事をロ
ーコストに図れるようにする。
【0045】請求項8の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、紙などの素材をプレス加工によって、あるいはゴ
ム系やポリウレタンなどの成形材料のインジェクション
加工によって、所定位置を任意の厚みとするダンパー成
形を可能にする。
【0046】これにより、ダンパー全体の強度バランス
を容易にとることができるほか、円周方向および半径方
向の弾性率の直線性も合わせて確保可能にする。
【0047】請求項9の発明におけるスピーカ用ダンパ
ーは、織り糸の織りピッチを選択することで、弾性率の
高低を任意に設定可能にする。
【0048】請求項10の発明におけるスピーカ用ダン
パーは、織り糸の太さを選択することで、弾性率の高低
を任意に設定可能にする。
【0049】請求項11の発明におけるスピーカ用ダン
パーは、ダンパー面に孔を穿設することで、円周方向の
弾性率を略一定にし、かつダンパーに囲まれたエリアの
空気抜きを行って空気抵抗を下げ、振動板の動作を円滑
化する。
【0050】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1はこの発明の一実施例によるスピーカ用ダン
パーを示す平面図であり、図において、10AはX―Y
軸方向に縦糸Sと横糸Rとを織り込んでリング状に形成
したダンパー(スピーカ用ダンパー)であり、これには
図示しない樹脂含浸がなされて、図17にも示すよう
に、波形に成形加工されている。
【0051】また、上記リング状のダンパー10Aを構
成する縦糸Sおよび横糸Rの太さは全体に亘って一定と
し、内周部10a付近では各縦糸Sどうしおよび横糸R
どうしのピッチ幅が小さくかつ一定であるのに対し、そ
の内周部10aから外径部側でピッチ幅が次第に広げら
れている。
【0052】すなわち、上記内周部10aを縦方向およ
び横方向から挟む各領域をB、これより外周部10bま
での外側の領域をCとすると、図示のように、各領域B
では各縦糸S,横糸Rのピッチが密となっており、各領
域Cでは、外径方向に次第に粗となっている。
【0053】このため、縦横方向で共通の領域C、つま
り上記X―Y軸方向に対して45°の角度を含む周辺領
域付近では、繊維量が少なくなって弾性率が低くなり、
各X軸,Y軸ごとの領域付近Bの弾性率と略等しくする
ことができる。
【0054】すなわち、この実施例では、X―Y軸方向
に対して45°の角度におけるダンパー10Aの弾性率
は、図2に示すように、内周部10aから外周部10b
にかけて、次第に織りピッチが粗くなっているため、こ
の角度領域での弾性率が低下し、曲げ易くなる。
【0055】この結果、ダンパー10A全体としての弾
性率の分布状態は、図3に示すように、全体として円周
方向に略均等な弾性強度が得られ、ヒステリシス特性の
改善を図れる。この結果、高音質,高忠実度の音響再生
が可能となる。
【0056】なお、上記ダンパー10Aを金型で成形し
た後、リング状に打ち抜く際に、各リングの中点となる
X―Y軸方向の交点を分かり易くするために、Y軸上の
縦糸SおよびX軸上の横糸Rを、例えば赤と青などに色
を変えて織り込んでおくことが望ましい。なお、ここで
リングの中心を通る縦糸Sの線を第1の直線11とし、
その中心を通る横糸Rの線を第2の直線12とする。
【0057】また、縦糸Sおよび横糸Rのうち各領域B
の重なる上記内周部分は、他の部分に比べて織りピッチ
が密であるため、高い強度が得られる。
【0058】実施例2.図4はこの発明の他の実施例に
よるスピーカ用ダンパーを示す平面図である。この実施
例では、リング状のダンパー10Bの内周部10aを縦
方向および横方向から挟む各領域をE、これより少し距
離をおいた領域Eを含む外側の領域をDとして、これら
の各領域D,Eの差(D−E)の領域内で、特に強度の
改善を図っている。
【0059】この強度改善は、上記(D−E)の領域内
の糸の太さを他に比較して大きくしたり、あるいは織り
ピッチを他より小さくすることによってなされる。これ
により、ボイスコイル9の起振エネルギー源に近いダン
パー10Bの振動板6との結合を強固かつ十分にするこ
とができる。
【0060】また、ダンパー10Bの内周部10aの変
形強度の改善が十分に図られることで、特に微少振動領
域における再生信号の分解能,再生能が改善でき、その
微少振動を内周部から中間部および外周部に能率的に伝
播させ、音響の高忠実度の再生を可能にする。
【0061】なお、この実施例は、図1に示すように、
円周方向に略均等な弾性強度を得た上で、上記のような
領域D,Eを設けた構成とされる。
【0062】実施例3.図5はこの発明の他の実施例を
示す。この実施例では、リング状のダンパー10CをX
―Y軸に対して略45°の角度領域における変形量の直
線性を確保し、かつ外周部の変形強度を高めるようにし
たものである。
【0063】すなわち、ここではダンパー10Cの内周
部10aを縦方向および横方向から挟む各領域をB、上
記ダンパー10Cの外周部10bを一定の幅で縦方向お
よび横方向から区画する各領域をG、およびこれらの各
領域B,G間に挟まれた中間領域をFとして、領域B,
Gの変形強度を領域Fの変形強度に対して異ならせて、
大きくしてある。これにより、振動板6を含む振動系お
よびスピーカフレーム4との結合強度を十分に保持でき
る。
【0064】なお、このような変形強度は繊維の織りピ
ッチや糸の太さを選択することにより、容易かつ任意に
設定でき、例えば繊維の織りピッチを変えた場合の、上
記45°の角度付近の領域では、弾性率変化は図6に示
すようになり、領域B,Gでは高く一定であり、領域F
では低くなっている。領域Fにおける弾性率の変化は、
図6に示すような曲線で示す通り、領域B,Gの近くで
は漸減又は漸増して変化するように構成され、その効果
を高めている。
【0065】このため、領域Fでは弾性率が上がってい
るため、曲げ動作が容易となり、この領域Fでは円周方
向の弾性強度が略均等(直線性)に保たれる。
【0066】また、領域Gの弾性率が高いため、例え
ば、もっぱら大出力の低音を再生する場合に、円周方向
の変形強度の直線性を改善しながら、音響入力の大振幅
時の過大な振動を制限する場合に有効であり、これによ
り、小振幅から大振幅までの振動の直線性を改善し、ま
た、通常動作領域のレベルの音質劣化を防止可能にす
る。
【0067】実施例4.なお、図1では、領域Cにおい
て、また、図4では領域(D−E)を除く領域におい
て、さらに、図5では領域Fにおいて、外周部に向っ
て、織り糸の織りピッチを徐々に粗となるようにしても
よく、さらにこれと共に、または独立して上記外周部1
0bに向って、織り込む糸として太いものから徐々に細
いものを使用するようにしてもよく、これにより径方向
への弾性率の直線性をさらに改善できる。
【0068】また、必要に応じ、円周方向の変形強度を
微修正する目的で、外周部10bに向かう途中で、織り
糸の太さをランダムに変更するようにしてもよい。
【0069】実施例5.上記のような、各ダンパーは通
常樹脂含浸することによって織り糸を固定し、このとき
の接着樹脂の濃度を選択することで、目的の硬度が得ら
れることが知られている。しかし、この場合には、ダン
パー全体の硬度調整はできるものの、そのダンパーの中
心部と外周部が同一硬度となるため、径方向や円周方向
への弾性率変化の直線性を改善することはできない。
【0070】そこで、この実施例では、図7に示すよう
に、ダンパー10Dの外周部10b付近では含浸する樹
脂濃度を薄くし、内周部10aに向かうに従ってその樹
脂濃度を濃くするように、濃度勾配をもたせている。
【0071】すなわち、第1の段階では、ダンパー10
Dの全体に、すなわち直径エリアH内に外周部10bで
必要とする濃度の接着樹脂を含浸し、次にエリア(H−
J)をマスキングした後、その他のエリアを同一濃度で
2度目の樹脂含浸を行う。
【0072】さらに、そのエリア(H−K)をマスキン
グした後、その他のエリアKを同一濃度で含浸し、続い
て、エリア(H−L)をマスキングした後、エリアLを
同一濃度で3回目の含浸をする。
【0073】こうして、必要とする回数の含浸を繰り返
し行い、内周部10aと外周部10bとの間に濃度勾配
を設けることで、実施例1の場合と同様にして、ダンパ
ー10D全体として振幅変形に対する直線性を改善でき
る。
【0074】なお、必要に応じ局部的に接着樹脂の濃度
や材質の調整を行うことで、円周方向の変形強度などを
微修正することもできる。
【0075】実施例6.図8はこの発明の他の実施例に
よるスピーカ用ダンパーを示す平面図である。この実施
例では、リング状のダンパー10EをX―Y軸方向に対
して略45°の角度付近の領域における弾性率を調整
し、全体として円周方向の弾性率の均等化(直線性)を
確保する。
【0076】すなわち、ここでは、従来のX―Y軸方向
に糸を織り込んだダンパー10Eに対し、樹脂含浸濃度
のみの変化で、上記円周方向の弾性率の均等化を図って
いる。
【0077】このため、内周部10aを縦方向および横
方向から挟む各領域をBとし、まず、最初にダンパー1
0Eの全体に従来通りの手法で接着樹脂の含浸を行い、
この領域Bより外周部10bまでの領域を(H−B)と
して、この領域(H−B)をマスキングした後、各領域
Bに円周方向において曲げ弾性率が等しくなるような樹
脂濃度で、2回目の含浸を実施する。
【0078】このように、弾性率の異なるエリアのみを
選択して含浸を行わせることで、全体として強度バラン
スが確保できるダンパー10Eを比較的ローコストにて
形成できる。
【0079】実施例7.図9はこの発明の他の実施例に
よるスピーカ用ダンパーを示す断面図である。この実施
例では、従来手法で織り糸に樹脂含浸を行い、金型にて
波形状とする際に、その仕上り厚みを、特殊な金型を用
いることで、内周部10a付近では厚く、外周部10b
方向に行くに従い、順次薄くなるように、プレス成形や
インジェクション成形により成形する。
【0080】すなわち、例えば成形プレス金型などの上
下金型間のクリアランスを任意に設定しておくことで、
素材の厚みが一定でも、これの成形後の仕上り厚さを、
図9に示すように調整することができる。
【0081】そして、かかる仕上り厚みのダンパー10
Fに対して、図7に示す接着樹脂濃度の調整技術を併用
することによって、ダンパー10F全体の変形時のヒス
テリシス特性の改善が図れる。
【0082】なお、この実施例では局部的に厚みを設定
可能にすることで、ダンパー10F全体の強度バランス
を取ることもできる。
【0083】また、図10に示すように、ダンパー10
Gの仕上り厚みを内周部10aおよび外周部10bの両
方で大きくし、これらの各部10a,10b間では薄く
することもできる。この場合には振動板6およびフレー
ム外周との結合部構造の強度を共に改善することができ
る。
【0084】このため、内周部10aと外周部10bと
の間では弾性率が下がって曲げ動作が容易となり、円周
方向の弾性強度が均等となる。また、大振幅入力時で
は、外周部10bで過大振動を抑制することができ、小
振幅から大振幅までの直線性を改善できる。
【0085】なお、素材として、上記繊維に代えてゴム
系,ポリウレタン等の成形材料を用い、図9,図10に
示すように、各成形材料の特性に合わせて、ダンパー1
0Fの内周部10aや外周部10bの厚みを厚くし、こ
れらの中間では外周部に向かって徐々に薄くなるよう
に、インジェクション成形することもできる。
【0086】実施例8.図11,12,13はこの発明
の他の実施例によるスピーカ用ダンパーを示す平面図で
ある。この実施例は、ダンパー10Hの織り糸を傘骨状
に織り合わせて、上記円周方向の変形に対する直線性を
改善しようとするものである。
【0087】まず、図11はダンパー10Hの内周部1
0a付近では放射状に広がる縦糸Tの本数や長さを調整
し、全体として円周方向の強度を調整できるように構成
されている。同様に、同心円状の横糸Uの位置を調整す
ることで、全体の強度を制御することができる。
【0088】例えば、図12に示すように外周部10b
に比べ、内周部10aの所定領域Mでは同心円状の横糸
Uの本数を増加させることにより、この内周部10a付
近の強度を上げ、外周部10b付近では相対的に横糸の
本数を減らすことにより、全体の強度バランスを取るこ
とができる。
【0089】さらに、内周部10aから外周部10bに
行くのに比例して、その内周部10aおよび外周部10
b間の中間部で横糸の本数を減らしていき、図13のよ
うに外周部10b近くの領域Nではその本数を逆に増加
させることにより、フレーム4に対する固定支持強度を
確保することができる。
【0090】なお、図11においては、外周部10bで
放射状に広がる糸Vの太さと、内周部10aで放射状に
広がる糸Tの太さとを相対的に変えることによっても、
ダンパー10H全体の強度バランスをとることができ
る。
【0091】また、ダンパー10Hの外周部10bに行
くのに従い、横糸Uの太さを太い糸から細い糸に徐々に
変えたり、横糸Uの織りピッチを広げたり、糸の太さを
細くしたりすることにより、ダンパー10Hの全体の強
度バランス,弾性率を最適値にすることができ、さら
に、図7に示す技術を併用することで、さらにその効果
を増強でき、理想的なダンパー10Hを提供できる。
【0092】実施例9.図14はこの発明の他の実施例
によるスピーカ用ダンパーを示す平面図である。上記の
ように、ダンパー素材としてX―Y方向に織られた繊維
を使用する場合、略45°方向に位置するエリアでは弾
性率が特に高く、曲げにくい。
【0093】この実施例では、この緩和対策として、内
周部10aを縦方向および横方向から挟む領域をBと
し、この領域Bより外周部10bまでの領域を(H−
B)とすると、この領域(H−B)付近のエリアの円周
方向に強度調整の目的として、孔Pを複数設ける(1つ
でもよい)。なお、この孔Pの形状や個数は、材料の特
性、ダンパー10Iの径による弾性率の特性差等に応じ
て適宜選択される。
【0094】従って、この実施例によれば、ダンパー1
0Iを極めて低コストで容易に得ることができる。な
お、この実施例は、必要に応じて実施例1乃至実施例8
の技術に応用することで、強度または弾性率の微調整効
果を得ることもできる。
【0095】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、リングの中心から同一半径に位置する同一円周上の
各部では、ダンパー面に垂直な方向の弾性率を略等しく
し、上記中心を共有する各同心円の各円周どうしでは、
上記弾性率を異ならせるように構成したので、振動によ
る変位時において、その振動のエネルギーに対して変位
量の直線性を改善することができ、高忠実度の音響再生
を実現できる効果がある。
【0096】請求項2の発明によれば、少なくとも内周
部近傍のダンパー面に垂直な方向の弾性率を、上記内周
部および外周部間の中間部における上記弾性率より高く
するように構成したので、起振エネルギー源に近い部位
での振動板との結合を強固かつ十分にできるとともに、
内周部での微小振動域における信号の分解能,再生能を
向上できる効果がある。
【0097】請求項3の発明によれば、少なくとも外周
部近傍のダンパー面に垂直な方向の弾性率を、上記外周
部および内周部間の中間部における上記弾性率より高く
するように構成したので、スピーカフレームに対する結
合強度を十分に高めながら、内周部および外周部間の中
間領域で、音響再生に適する変形強度,弾性率を確保で
きる効果がある。
【0098】請求項4の発明によれば、内周部近傍から
外周部に向かう半径方向で、ダンパー面に垂直な方向の
弾性率を、徐々に低くするように構成したので、織り糸
の太さや織りピッチあるいは接着樹脂の濃度を調整する
ことにより、径方向や全体の弾性率の直線性を確保でき
る効果がある。
【0099】請求項5の発明によれば、複数の円周方向
の糸および半径方向の糸を互いに略直交するように織り
込んだ織物により構成したので、織り糸を傘状に織り合
わせることで、円周方向の変形に対する直線性を確実に
確保できる効果がある。
【0100】請求項6の発明によれば、リング板状の織
物の縦糸に平行で、かつ上記リングの中心を通る第1の
直線に線対称で、該第1の直線から互いに等しい第1の
距離にある縦糸近傍の織り方を互いに等しくし、上記第
1の直線から上記第1の距離とは異なる第2の距離にあ
る縦糸近傍の織り方を、上記第1の距離における織り方
とそれぞれ異ならせ、一方、上記横糸に平行で上記リン
グの中心を通る第2の直線に線対称で、上記第2の直線
からの距離に応じた上記横糸の織り方を、上記縦糸の上
記第1の直線からの距離に応じた織り方と等しくするよ
うに構成したので、織り込む糸の太さやピッチあるいは
これらの両方をリングの中心から同一の距離にあるもの
は等しく、他の距離にあるものは異なるようにすること
で、円周方向の弾性率を略一定にすることができる効果
がある。
【0101】請求項7の発明によれば、内周部から外周
部に向かってまたは特定エリアに含浸される接着樹脂の
濃度を調整可能とするように構成したので、含浸すべき
接着樹脂の含浸濃度を調整することにより、入力信号の
大小に対する変位量の直線性を改善できる効果がある。
【0102】請求項8の発明によれば、プレス成形また
はインジェクション成形により、内周部から外周部に向
かってまたは特定エリアの厚みを調整可能に構成したの
で、プレス成形やインジェクション成形にて径方向に所
期の厚み変化をもたせることができ、各円周方向におけ
る弾性率の直線性を容易に改善できる効果がある。
【0103】請求項9の発明によれば、ダンパー面に垂
直な方向の弾性率を上げたい部分では、織り糸の織りピ
ッチを密とし、上記弾性率を下げたい部分では、上記織
りピッチを粗とするように構成したので、織り糸のピッ
チ調整によって弾性率分布の調整,設定を任意かつ容易
に実施できる効果がある。
【0104】請求項10の発明によれば、ダンパー面に
垂直な方向の弾性率を上げたい部分では、織り糸の太さ
を太くし、上記弾性率を下げたい部分では、上記織り糸
の太さを細くするように構成したので、織り糸の太さ調
整によって弾性率分布の調整,設定を任意かつ容易に実
施できる効果がある。
【0105】請求項11の発明によれば、同一円周上で
弾性率の乱れが存在する部分に少なくとも1つの孔を設
けるように構成したので、一部の弾性率を低下させて、
全体としての円周方向の弾性率の直線性を確保できる効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例によるスピーカ用ダンパ
ーを示す平面図である。
【図2】 図1におけるダンパーの略45°の角度位置
における弾性率変化を示す説明図である。
【図3】 図1におけるダンパー全体の弾性率の分布を
示す説明図である。
【図4】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダン
パーを示す平面図である。
【図5】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダン
パーを示す平面図である。
【図6】 図5におけるダンパーの略45°の角度位置
における弾性率変化を示す説明図である。
【図7】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダン
パーを示す平面図である。
【図8】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダン
パーを示す平面図である。
【図9】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダン
パーを示す断面図である。
【図10】 この発明のさらに他の実施例によるスピー
カ用ダンパーを示す断面図である。
【図11】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダ
ンパーを示す平面図である。
【図12】 図11に示すスピーカ用ダンパーの応用例
を示す平面図である。
【図13】 図11に示すスピーカ用ダンパーの他の応
用例を示す平面図である。
【図14】 この発明の他の実施例によるスピーカ用ダ
ンパーを示す平面図である。
【図15】 従来の音響再生用スピーカを示す断面図で
ある。
【図16】 図15におけるスピーカ用ダンパーを示す
平面図である。
【図17】 図16に示すスピーカ用ダンパーの断面図
である。
【図18】 図16に示すスピーカ用ダンパー全体の弾
性率の分布を示す説明図である。
【符号の説明】
4 スピーカフレーム、6 振動板、10,10A〜1
0I ダンパー(スピーカ用ダンパー)、10a 内周
部、10b 外周部、P 孔。
フロントページの続き (72)発明者 山田 輝穂 三田市三輪二丁目3番33号 三菱電機株式 会社三田製作所内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周部がスピーカフレームに装着され、
    かつ内周部が振動板を含む振動系に装着されたリング板
    状のスピーカ用ダンパーにおいて、上記リングの中心か
    ら同一半径に位置する同一円周上の各部では、ダンパー
    面に垂直な方向の弾性率を略等しくし、上記中心を共有
    する各同心円の各円周どうしでは、上記弾性率を異なら
    せたことを特徴とするスピーカ用ダンパー。
  2. 【請求項2】 少なくとも内周部近傍のダンパー面に垂
    直な方向の弾性率を、上記内周部および外周部間の中間
    部における上記弾性率より高くした請求項1に記載のス
    ピーカ用ダンパー。
  3. 【請求項3】 少なくとも外周部近傍のダンパー面に垂
    直な方向の弾性率を、上記外周部および内周部間の中間
    部における上記弾性率より高くした請求項1に記載のス
    ピーカ用ダンパー。
  4. 【請求項4】 内周部近傍から外周部に向かう半径方向
    で、ダンパー面に垂直な方向の弾性率を、徐々に低くす
    るようにした請求項1に記載のスピーカ用ダンパー。
  5. 【請求項5】 複数の円周方向の糸および半径方向の糸
    を互いに略直交するように織り込んだ織物により構成し
    た請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のスピー
    カ用ダンパー。
  6. 【請求項6】 複数の縦糸および横糸を互いに略直交す
    るように織り込んだリング板状の織物からなり、外周部
    がスピーカフレームに装着され、かつ内周部が振動板を
    含む振動系に装着されたスピーカ用ダンパーにおいて、
    上記縦糸に平行で上記リングの中心を通る第1の直線に
    線対称で、該第1の直線から互いに等しい第1の距離に
    ある縦糸近傍の織り方を互いに等しくし、上記第1の直
    線から上記第1の距離とは異なる第2の距離にある縦糸
    近傍の織り方を、上記第1の距離における織り方とそれ
    ぞれ異ならせ、一方、上記横糸に平行で上記リングの中
    心を通る第2の直線に線対称で、上記第2の直線からの
    距離に応じた上記横糸の織り方を、上記縦糸の上記第1
    の直線からの距離に応じた織り方と等しくしたことを特
    徴とするスピーカ用ダンパー。
  7. 【請求項7】 内周部から外周部に向ってまたは特定エ
    リアに含浸される接着樹脂の濃度が調整されている請求
    項5または請求項6に記載のスピーカ用ダンパー。
  8. 【請求項8】 プレス成形またはインジェクション成形
    により、内周部から外周部に向ってまたは特定エリアの
    厚みが調整されている請求項5または請求項6に記載の
    スピーカ用ダンパー。
  9. 【請求項9】 ダンパー面に垂直な方向の弾性率が低下
    する部分では、織り糸の織りピッチを密とし、上記弾性
    率が上る部分では、上記織りピッチを粗とする請求項5
    または請求項6に記載のスピーカ用ダンパー。
  10. 【請求項10】 ダンパー面に垂直な方向の弾性率が低
    下する部分では、織り糸の太さを太くし、上記弾性率が
    上る部分では、上記織り糸の太さを細くする請求項5ま
    たは請求項6に記載のスピーカ用ダンパー。
  11. 【請求項11】 同一円周上で弾性率の乱れが存在する
    部分に少なくとも1つの孔を設けた請求項5または請求
    項6に記載のスピーカ用ダンパー。
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