JP4505690B2 - スピーカー - Google Patents

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Description

本発明は、ボイスコイルボビンとの接合強度が高い振動板を用いたスピーカーに関し、特に、基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されるドーム振動板が前面側に露出し、このドーム振動板にコーン振動板、ならびに、ボイスコイルのボビンがともに連結するスピーカーに関する。
スピーカーでは、円筒状のボイスコイルボビンの円筒側面に、スピーカー振動板(特に、コーン型振動板)の内周端を接着剤で接着する組立構造が多用されている。従来のスピーカーにおいては、この組立構造に工夫をして組立工数の削減を図ろうとするものがある。また、スピーカーにおいて、ボイスコイルボビンとスピーカー振動板との接着強度は、再生する音声の特性に影響を与えるので、接着強度を向上させるための工夫が様々になされている。
従来には、本願発明の出願人によるボイスコイルボビンとスピーカー振動板との接着強度を向上させるスピーカー振動板がある(特許文献1)。その図2に示すように、このスピーカー振動板5は、第1振動板部分5と、第1振動板部分5と一体成形された第2振動板部分6と、第1振動板部分5と第2振動板部分6との結合部の背面側に突出して設けられボイスコイルボビンの一端が取り付けられる取付部7とを備え、第1振動板部分5および第2振動板部分6が、基材に熱硬化性樹脂が含浸されてなり、取付部7が、熱硬化性樹脂が硬化されて成形されている。このスピーカー振動板は、ボイスコイルボビンからの駆動力の伝達ロスを低減させ、これを用いたスピーカーは、S/N比を改善することができる。
また、従来には、ドーム振動板にコーン振動板、ならびに、ボイスコイルのボビンがともに連結するスピーカーがある。例えば、高域限界周波数の伸張が行え、かつ、広帯域にわたりスムーズな音圧レスポンスが得られるように、ボイスコイルのボビンを延長してドーム振動板の振動の節付近で結合し、ドーム振動板の外周をコーン振動板の振動の節付近で結合してなるものがある(特許文献2)。
また、振動板形状が正面縦断面でその曲面が下方にドーム状に突出した逆ドーム型スピーカーにおいて、振動板1が熱可塑性樹脂を主材としたインジェクション成型からなり、振動板1の背面に同心円状の複数のリング状のリブ15a,15b,15c,15d〜からなるリブ群15を設け、前記リブ群15の一つをガイドとしてボイスコイルボビン2を振動板1に固着し、かつ、ボイスコイルボビン2と前記リブ群15の他の一つのリブとの間にリング状のスロート22を配設するスピーカーがある(特許文献3)。
特許第3846497号公報 (第1図〜第4図) 特開昭62−150997号公報 (第1図) 特開平9−247791号公報 (第3図)
しかしながら、特許文献3の図3に記載の構造のスピーカーでは、「所望の特性を調整するために振動板1とボイスコイルボビン2との結合は振動板1とスロート22間の接着だけとし、ボイスコイルボビン2と振動板1とを直接固着しないこともある。」と明細書の0021段落に記載されている。これは、「作業性が向上する。」との同段落の記載にもあるとおり、ドーム振動板にコーン振動板、ならびに、ボイスコイルのボビンがともに連結するように設計するスピーカーにおいては、ドーム振動板、コーン振動板およびボイスコイルのボビンの部品の寸法公差、ならびに、組立公差が影響するので、ドーム振動板にコーン振動板の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板にボイスコイルのボビンが密着して連結するようにスピーカーを安定して製造するのは、非常に困難であるという事情がある。すなわち、ドーム振動板ならびにコーン振動板を備えるスピーカーを製造するのに際しては、部品の公差のバラツキにより、ドーム振動板の背面側とボイスコイルのボビンとが離隔する、または、ドーム振動板の外周端部とコーン振動板の外周端部とが離隔する、あるいは、ドーム振動板ないしコーン振動板が変形して応力が係った状態で連結される、等の現象が生じてしまい、スピーカーの品質が安定せず、その結果、再生音質の低下を招く場合があるという問題がある。
本発明は、上記の従来技術が有する問題を解決するためになされたものであり、その目的は、ドーム振動板にコーン振動板、ならびに、ボイスコイルのボビンがともに連結するスピーカーに関し、振動系を構成するドーム振動板と、コーン振動板と、ボイスコイルのボビンとの接着強度が高く、音圧周波数特性上のピーク・ディップが少ない再生音質に優れたスピーカーを安定して提供することにある。
本発明のスピーカーは、基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されて前面側に凹状の窪みを有する逆ドーム形状のドーム振動板と、その外周側端部がドーム振動板の外周端部と連結するコーン振動板と、ドーム振動板の背面にボビンの一端が連結し、かつ、ボビンの外側曲面にコーン振動板の内周端部が連結するボイスコイルと、を備え、ドーム振動板が、熱硬化性樹脂が硬化して成形されてその背面側に突出し、かつ、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起を有し、複数の円錐形突起が、ボビンの一端が連結する連結部を規定する。
好ましくは、本発明のスピーカーは、ドーム振動板が有する複数の円錐形突起のそれぞれの高さが、ドーム振動板の高さ寸法の公差、コーン振動板の高さ寸法の公差、および、ボイスコイルのボビンの高さ寸法の公差、の絶対値の最大値の総和よりも大きく設定されており、かつ、それぞれの円錐形突起を規定する円錐半径が、ボビンの半径寸法の公差の絶対値の最大値よりも大きく設定されている。
好ましくは、本発明のスピーカーは、コーン振動板の外周端部にその内周端部が連結するエッジと、ボイスコイルのボビンの外側曲面にその内周端部が連結するダンパーと、エッジの外周端部ならびにダンパーの外周端部が連結するフレームと、フレームが連結されて、ボイスコイルのコイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、をさらに備える。
また、好ましくは、本発明のスピーカーは、ドーム振動板が、その外周端部に係合鍔部をさらに有し、係合鍔部が、コーン振動板の外周端部に、もしくは、エッジの支持可動部が規定する環状凹部に、係合する。
また、好ましくは、本発明のスピーカーは、コーン振動板が、その内周端部の近傍に、複数の貫通孔をさらに有する。
さらに好ましくは、本発明のスピーカーは、ドーム振動板の基材が繊維からなる織布もしくは不織布を含み、熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂を含む。
以下、本発明の作用について説明する。
本発明のスピーカーは、基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されるドーム振動板と、その外周側端部がドーム振動板の外周端部と連結するコーン振動板と、ドーム振動板の背面にボビンの一端が連結し、かつ、ボビンの外側曲面にコーン振動板の内周端部が連結するボイスコイルと、を備える。好ましくは、コーン振動板の外周端部にその内周端部が連結するエッジと、ボイスコイルのボビンの外側曲面にその内周端部が連結するダンパーと、エッジの外周端部ならびにダンパーの外周端部が連結するフレームと、フレームが連結されて、ボイスコイルのコイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、をさらに備えて、動電型のスピーカーを構成する。ドーム振動板は、その外周端部に基材ないし熱硬化性樹脂を含む係合鍔部をさらに有し、係合鍔部が、コーン振動板の外周端部に、もしくは、エッジの支持可動部が規定する環状凹部に、係合してもよい。
ドーム振動板は、好ましくは、基材が繊維からなる織布もしくは不織布を含み、熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂である熱硬化性樹脂が硬化して成形される。そして、ドーム振動板は、その背面側に突出し、かつ、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起を有しているので、熱硬化性樹脂が硬化して成形される複数の円錐形突起が、ボビンの一端が連結する連結部を規定する。ドーム振動板とボイスコイルのボビンとは、接着剤で連結される。その結果、ドーム振動板は、その外周端部がコーン振動板の外周側端部と連結し、内周側の背面がボビンの一端が連結するので、厚みの薄い軽いドーム振動板であっても、ドーム振動板と、抄紙されて形成された紙材を含むコーン振動板とが、ボイスコイルのボビンとの接着強度が高い強固な振動系を形成することができ、音圧周波数特性上のピーク・ディップが少ない再生音質に優れたスピーカーを実現することができる。
複数の円錐形突起のそれぞれの高さは、ドーム振動板の高さ寸法の公差、コーン振動板の高さ寸法の公差、および、ボイスコイルのボビンの高さ寸法の公差、の絶対値の最大値の総和よりも大きく設定されており、かつ、それぞれの円錐形突起を規定する円錐半径が、ボビンの半径寸法の公差の絶対値の最大値よりも大きく設定されている。すなわち、本発明のスピーカーにおいては、ボビンの一端が連結する連結部は、ボイスコイルのボビンが取り付けられる部品の公差ならびに組立の公差を考慮して規定される複数の円錐形突起からなるので、ドーム振動板にコーン振動板の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板にボイスコイルのボビンが密着して連結するように、安定してスピーカー振動系を製造することができる。その結果、本発明のスピーカーは、ドーム振動板の背面側とボイスコイルのボビンとが離隔する、または、ドーム振動板の外周端部とコーン振動板の外周端部とが離隔する、あるいは、ドーム振動板ないしコーン振動板が変形して応力が係った状態で連結される、等の問題が発生しにくくなる。
また、本発明のスピーカーの振動系では、コーン振動板の内周端部の近傍に複数の貫通孔をさらに設けることにより、ドーム振動板と、コーン振動板と、ボイスコイルのボビンとが密着して構成する空間が密閉されなくなる。したがって、塗布した接着剤に含まれる溶剤が閉じこめられなくなるので、接着剤が強固に固化し、溶剤による振動系の変形、もしくは、振動板を組み立てる際に接着剤が磁気回路の磁気空隙に侵入する、といった問題が発生せず、再生音質に優れたスピーカーを安定して提供することができる。
本発明のスピーカーは、振動系を構成するドーム振動板と、コーン振動板と、ボイスコイルのボビンとの接着強度が高く、音圧周波数特性上のピーク・ディップが少ない再生音質に優れたスピーカーを安定して提供することができる。
本発明のスピーカー、振動系を構成するドーム振動板と、コーン振動板と、ボイスコイルのボビンとの接着強度が高く、音圧周波数特性上のピーク・ディップが少ない再生音質に優れたスピーカーを安定して提供するという目的を、基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されて前面側に凹状の窪みを有する逆ドーム形状のドーム振動板と、その外周側端部がドーム振動板の外周端部と連結するコーン振動板と、ドーム振動板の背面にボビンの一端が連結し、かつ、ボビンの外側曲面にコーン振動板の内周端部が連結するボイスコイルと、を備え、ドーム振動板が、熱硬化性樹脂が硬化して成形されてその背面側に突出し、かつ、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起を有し、複数の円錐形突起が、ボビンの一端が連結する連結部を規定するようにすることにより、実現した。
以下、本発明の好ましい実施形態によるスピーカーについて説明するが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。
図1は、本発明の好ましい実施形態によるスピーカー1の概略断面図である。スピーカー1は、口径が8cmの動電型のスピーカーであって、ドーム振動板5と、その外周側端部がドーム振動板5の外周端部と連結するコーン振動板6と、ドーム振動板5の背面にその一端が連結し、かつ、その外側曲面にコーン振動板6の内周端部が連結するボイスコイルボビン2と、ボイスコイルボビン2の下端部に巻回されたボイスコイル3とを有する。ボイスコイル3は、磁気回路10の磁気空隙に配され、入力信号に応じて磁気空隙内を変位することにより、このスピーカー1の振動系を駆動する。ドーム振動板5と、コーン振動板6ならびにボイスコイルボビン2が形成する振動系は、ダンパー4およびエッジ7により、図示するZ方向に振動可能に支持されている。また、ドーム振動板5の背面側には、後述するように、ボイスコイルボビン2が取り付けられる連結部9が規定される。
ボイスコイルボビン2は、例えば、材厚が0.075mmのポリイミドフィルムからなり、その下端部にボイスコイル3が巻回されて、ボイスコイル3が巻回されていない外側曲面には補強紙が巻かれて、全体として直径約19.4mmの円筒形状に成形されている。ボイスコイルボビン2は、他にも、ジュラルミン、シルター、キャプトン等で形成されていても良い。ボイスコイル3には、錦糸線(図示しない)がハンダづけされて固定されており、これらの錦糸線を介して音声信号電流がボイスコイル3に供給される。なお、ボイスコイルボビン2の高さ寸法は、約23.5mmであり、その公差2hは±0.2mmである。また、ボイスコイルボビン2の半径寸法の公差2rは±0.1mmである。
ボイスコイルボビン2の外側曲面には、ダンパー4の内径端が接着剤で連結される。ダンパー4の外径端は、フレーム8のダンパー固定部に接着固定される。ダンパー4は、柔軟性を有する繊維の織布を基材としてフェノール樹脂を含浸して成形する円形のコルゲーションダンパーであればよく、また、他の材料で形成するものであってもよい。例えば、内周側リングと外周側リングを連結するアームを有し、金属または樹脂で形成する蝶ダンパーであってもよい。また、フレーム8は、ドーム振動板5の形状に対応してバスケット状にプレス成型された鉄板フレームである。
コーン振動板6は、例えば、抄紙されて形成された紙材であって、内径が約20.0mm、外径が約57.5mm、高さが約16.5mmの略コーン形状を有する振動板である。コーン振動板6の高さ寸法の公差6hは、±0.3mmである。コーン振動板6の内径端は、ボイスコイルボビン2の外側曲面に接着剤で連結される。コーン振動板6の内周端部の近傍には、直径5.0mmの貫通孔6bが、同心円状に4箇所、形成されている。また、コーン振動板6の外径端には、コルゲーションを有するエッジ7が接着されている。本実施例では、エッジ7の内周端部は、コーン振動板6の外径端の前面側に重なるように貼り合わされている。エッジ7は、コルゲーションからなる支持可動部を有しており、コルゲーションが、前面側から見た環状凹部を形成している。エッジ7は、その外周端側がフレーム8のエッジ固定部に接着固定される。
ドーム振動板5は、スピーカー1を前面視した場合に、滑らかな凹状の窪みを有する逆ドーム形状の振動板であって、中央背面側にボイスコイルボビン2が取り付けられる連結部9が規定されており、また、外周部背面側にコーン振動板6の外径部が連結されている。ドーム振動板5は、ボイスコイルボビン2およびコーン振動板6を介して、ボイスコイル3で発生する駆動力をよりスムーズに伝達できるので、駆動力の伝達ロスを防止できる。なお、ドーム振動板5の背面側とは、ドーム振動板5のボイスコイルボビン2、および、コーン振動板6が接着される側である。ドーム振動板5の表面側ではなく背面側に連結部9を形成させているので、表面側には連結部9が露出しないので、ドーム振動板5の美感がきわめて優れたものになる。
図2は、実施例のスピーカー1を構成するドーム振動板5について説明する要部拡大図である。図2(a)は、ドーム振動板5を背面側から見た平面図であり、図2(b)は、ドーム振動板5の断面形状を説明するA−A’断面図であり、図2(c)は、ドーム振動板5の連結部9を説明する部分拡大断面図である。なお、図2(a)および図2(c)では、連結部9に連結するボイスコイルボビン2の形状を、点線で記載している。
本実施例において、ドーム振動板5の振動板部分5aは、基材に熱硬化性樹脂が含浸されてなる。例えば、基材は、天然繊維織布層と天然繊維不織布層とを含む積層体であり、熱硬化性樹脂は、任意の適切な熱硬化性樹脂が採用され得るが、好ましくは、不飽和ポリエステルである。硬化速度が速く、硬化温度が低いので製造が容易であり、かつ、優れた内部損失を有する振動板部分5aが得られるからである。本実施例のドーム振動板5の口径は約6cmであり、全高は約13mmであり、平均の振動板厚tは、後述する連結部9を除いて、約0.3mmである。なお、ドーム振動板5の高さ寸法の公差5hは、±0.3mmである。
ドーム振動板5の基材は、用途および目的に応じて、任意の適切な織布または不織布が採用され得る。織布または不織布単独であってもよく、複数の不織布を有する積層体、あるいは織布と不織布との積層体であってもよい。不織布としては、代表的には、パラ型アラミド繊維、メタ型アラミド繊維、レーヨン繊維、コットン繊維、超高強力ポリエチレン繊維、ポリアリレート系繊維などが挙げられる。織布としては、ポリ(トリメチレンテレフタレート)、ポリエチレンナフタレート(PEN)繊維などが挙げられる。また、織布または不織布の繊維は、上記のように天然繊維でも、無機繊維でもよい。
ドーム振動板5の振動板部分5aの外周端部には、基材ないし熱硬化性樹脂を含む係合鍔部5cが形成されている。係合鍔部5cは、振動板部分5aの外周側端部において、水平方向に延設して形成した鍔部であってもよいが、本実施例のように振動板部分5aの逆ドーム形状とは反対側に折り返した鍔部として形成されていても良い。本実施例の場合には、スピーカー1として振動系を形成すると、ドーム振動板5の係合鍔部5cは、エッジ7のコルゲーションが形成する支持可動部の環状凹部に係合している。すなわち、コーン振動板6およびエッジ7が形成する振動系の外周端部が、ドーム振動板5の係合鍔部5cが規定する縁部に契合している。ドーム振動板5の接着工程において、ドーム振動板5の係合鍔部5cがエッジ7のコルゲーションが形成する環状凹部に係合するようにすれば、ドーム振動板5を傾かせることなくボイスコイルボビン2、および、コーン振動板6に接着することができる。なお、本実施例の場合には、エッジ7の内周端部がコーン振動板6の外径端の前面側に重なるように貼り合わされているので、ドーム振動板5の係合鍔部5cは、エッジ7のコルゲーションが形成する環状凹部に係合する。したがって、ドーム振動板5の外周側端部と、コーン振動板6の外周端部とは、エッジ7の内周端部を挟み込むようにして連結されている。
このように、ドーム振動板5の外周側端部と、コーン振動板6の外周端部とは、エッジ7を介して接着剤で連結されていても良く、また、直接に接着剤で連結されていても良い。例えば、他の実施例の場合に、エッジ7の内周端部がコーン振動板6の外径端の背面側に重なるように貼り合わされているときは、ドーム振動板5の係合鍔部5cは、コーン振動板6の外周端部に係合する。ドーム振動板5を傾かせることなくボイスコイルボビン2、および、コーン振動板6に接着することができる。
ドーム振動板5の連結部9は、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起5bから規定される。円錐形突起5bは、ドーム振動板5の振動板部分5aの背面側から突出するように、熱硬化性樹脂が硬化して成形された略円錐形状の突起である。すなわち、円錐形突起5bは、基材を含まずに、好ましくは不飽和ポリエステルによって成形されている。硬化速度が速く、硬化温度が低いので製造が容易であり、かつ、優れた内部損失を有する連結部9が得られる。連結部9は、振動板部分5aの基材に熱硬化性樹脂が含浸されると同時に、金型の連結部9の形状部分に熱硬化性樹脂が滴下され、硬化されるので、製造がきわめて簡素化される。
具体的には、連結部9を構成する円錐形突起5bは、円錐の直径が振動板部分5aとの境目において約1.5mmであり、つまり、円錐形突起5bの円錐半径9rが約0.75mmである。また、円錐形突起5bの円錐の高さ9hは、約1.5mmであって、円錐の頂部付近には、頂部が面取りされて球面が形成されている。円錐形突起5bは、振動板部分5aの背面側であって、ボイスコイルボビン2の直径よりも大きい直径21.7mmの同心円上に、30°間隔で12個配置されている。
円錐形突起5bのそれぞれの高さ9hは1.5mmであり、ドーム振動板5の高さ寸法の公差5h、コーン振動板6の高さ寸法の公差6h、および、ボイスコイルボビン2の高さ寸法の公差2hの絶対値の最大値の総和、すなわち、本実施例の場合には、0.8mm(=(5h+6h+2h)mm)よりも大きく設定されている。また、それぞれの円錐形突起5bを規定する円錐半径9rは0.75mmであり、ボイスコイルボビン2の半径寸法の公差の絶対値の最大値、つまり、公差2rよりも大きく設定されている。
本実施例のスピーカー1においては、ドーム振動板5にコーン振動板6の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板5にボイスコイルボビン2が密着して連結するように、スピーカーの振動系が構成される。ボイスコイルボビン2の一端が連結するドーム振動板5に形成される連結部9は、それぞれの部品の公差ならびに組立の公差を考慮した円錐形突起5bの配置によって規定されているからである。つまり、複数の円錐形突起5bが、ボイスコイルボビン2の直径よりも大きい同心円上に配置されているので、振動系を構成する部品を組み立てる際にボイスコイルボビン2が中心からオフセットしたとしても、または、ボイスコイルボビン2が一部で変形していたとしても、ボイスコイルボビン2の円筒の一部が複数の円錐形突起5bのいずれかの円錐面に当接して、ドーム振動板5の背面側とボイスコイルボビン2とが離隔することが無くなり、その結果、接着剤を用いて連結することで、安定してスピーカーの振動系を製造することができる。
図3は、本実施例のスピーカー1の音響特性を説明するグラフである。図3(a)は、スピーカー1のドーム振動板5の近傍(軸上0.05m)での音圧周波数特性を表すグラフであり、ボイスコイル3に供給される電流量を表すアドミタンス特性を示すグラフと共に記載されている。図3(b)は、インパルスレスポンスを示す時間軸波形を表す図である。これらのグラフから明らかなように、本実施例のスピーカー1の場合には、高次モードの共振が生じる周波数を、約6kHz以上に高めることができる。また、スピーカー1は、インパルスレスポンスからも、減衰が早く、固有の共振周波数の音色付けが少ないスピーカーとなっていることが分かる。スピーカー1は、ドーム振動板5にコーン振動板6の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板5にボイスコイルボビン2が密着して連結する構成となっているので、極めて強固な振動系を構成し、その結果、ピーク・ディップの少ない平坦な周波数特性を実現し、音声再生品質を高めている。
図4ならびに図5は、比較例の(図示しない)スピーカー11、ないし、(図示しない)スピーカー12の音響特性を説明するグラフである。図4(a)は、比較例のスピーカー11の振動板の近傍(軸上0.05m)での音圧周波数特性を表すグラフであり、ボイスコイル3に供給される電流量を表すアドミタンス特性を示すグラフと共に記載されている。図4(b)は、インパルスレスポンスを示す時間軸波形を表す図である。また、図5(a)は、他の比較例のスピーカー12の振動板の近傍(軸上0.05m)での音圧周波数特性を表すグラフであり、ボイスコイル3に供給される電流量を表すアドミタンス特性を示すグラフと共に記載されている。図5(b)は、インパルスレスポンスを示す時間軸波形を表す図である。測定条件は、図3で示した本実施例のスピーカー1の場合と同等である。
比較例の(図示しない)スピーカー11は、本実施例のスピーカー1とほぼ共通する構成を有するスピーカーであり、(図示しない)ドーム振動板15が相違する他は共通する。すなわち、具体的な相違点は、比較例のスピーカー11のドーム振動板15は、背面側に突出する複数の円錐形突起を有しておらず、その結果、ドーム振動板15の背面側とボイスコイルボビン2とが離隔した振動系を有する点である。つまり、ドーム振動板15にコーン振動板6の外周端部が密着して連結する構成となっていても、ドーム振動板15にボイスコイルボビン2が密着して連結する構成となっていないので、振動系の強度が低下してしまっている。図4のグラフから明らかなように、比較例のスピーカー11の場合には、高次モードの共振が生じる周波数が約2.3kHz付近まで低下してしまい、ピーク・ディップの少ない平坦な周波数特性を示す範囲が狭くなっている。また、比較例のスピーカー11のインパルスレスポンスからは、固有の共振周波数が減衰せずに長く残り、音色付けに課題を有するスピーカーとなっていることが分かる。
もう一方の比較例の(図示しない)スピーカー12も、本実施例のスピーカー1とほぼ共通する構成を有するスピーカーであり、ドーム振動板5が共通するものの、コーン振動板6を備えない点で相違する。すなわち、具体的な相違点は、比較例のスピーカー12は、ドーム振動板5背面側に突出する複数の円錐形突起9を有して、ボイスコイルボビン2と連結部9で連結しているが、ドーム振動板5の外周端部に連結するコーン振動板を備えない点である。つまり、この比較例のスピーカー12の振動系は、ドーム振動板5にボイスコイルボビン2が密着して連結する構成のみとなっている場合である。したがって、先の比較例のスピーカー11と同様に、比較例のスピーカー12の振動系の強度は、低下してしまっている。図5のグラフから明らかなように、比較例のスピーカー12の場合には、高次モードの共振が生じる周波数が約1.5kHz付近まで低下してしまい、ピーク・ディップの少ない平坦な周波数特性を示す範囲が狭くなっている。また、比較例のスピーカー12のインパルスレスポンスからも、固有の共振周波数が減衰せずに長く残り、音色付けに課題を有するスピーカーとなっていることが分かる。
このように、本実施例のスピーカー1の場合には、平坦な周波数特性を実現し、また、固有共振の減衰が早い好ましいインパルスレスポンスを有する、音声再生品質の高いスピーカーを提供することができる。ドーム振動板5にコーン振動板6の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板5にボイスコイルボビン2が密着して連結するように、スピーカーの振動系が構成されるので、ドーム振動板5ないしコーン振動板6が変形して応力が係った状態でボイスコイルボビン2に接着剤で連結されることもない。したがって、再生音質に優れたスピーカーを安定して提供することができる。
なお、本実施例のスピーカー1では、コーン振動板6の内周端部には、直径5.0mmの貫通孔6bが、同心円状に4箇所、形成されている。スピーカー1の振動系を構成するボイスコイルボビン2、ドーム振動板5、コーン振動板6を接着剤で連結する場合に、ボイスコイルボビン2、ドーム振動板5、コーン振動板6が囲む空間が密閉されてしまうと、組立上で問題が生じる場合があるので、貫通孔6bをさらに設けるのが好ましい。貫通孔6bは、ドーム振動板2と、コーン振動板6と、ボイスコイルボビン2とが囲む空間を外部空間と連通する。その結果、振動系に塗布した接着剤に含まれる溶剤が、この空間に閉じこめられなくなり、溶剤によって振動系を構成する各部品が冒されて変形する等の不具合を無くすことができる。
また、本実施例のコーン振動板6は、抄紙されて形成された紙材を含むものであるが、コーン振動板6は、ドーム振動板5の振動板部分5aと同様に、基材に熱硬化性樹脂が含浸されてなるものであってもよい。スピーカー1では、ドーム振動板5にコーン振動板6の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板5にボイスコイルボビン2が密着して連結することにより、振動系の剛性が強化されるので、基材に熱硬化性樹脂が含浸されてなるコーン振動板6であっても、ドーム振動板5と同様に軽量化することができる。
また、コーン振動板6の内周端部に貫通孔6bを設けることにより、振動系を組み立てる工程において、塗布した接着剤が磁気回路10の磁気空隙に侵入する、といった問題を発生しにくくできる。コーン振動板6が囲む空間が密閉されてしまうと、ドーム振動板5をコーン振動板6に乗せる際に、ドーム振動板5とコーン振動板6との間の空気が圧縮され、磁気回路10の磁気空隙しか空気の抜け道が無くなって、ボイスコイルボビン2の円筒内面側に、もしくは、磁気空隙に接着剤が流れ込んでしまうという問題が生じる場合があるからである。本実施例のスピーカー1では、接着剤が磁気回路10の磁気空隙に侵入する、といった問題が発生しなくなるので、再生音質に優れたスピーカーを安定して提供することができる。
図6は、本発明の他の実施例の(図示しない)スピーカーを構成するドーム振動板51ならびに52について説明する図である。本実施例では、先述の実施例1のドーム振動板5と、ボイスコイルボビン2との連結部9を規定する複数の円錐形突起9の配列の構成が異なる他はほぼ共通するので、共通する部分については同一の番号を付して説明を省略する。図6(a)は、ドーム振動板51を背面側から見た平面図であり、図6(b)は、ドーム振動板52を背面側から見た平面図である。
図6(a)に示すように、他の実施例のスピーカーを構成するドーム振動板51の連結部91は、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起5bと、円錐形突起5bのさらに内側に環状に離隔して配置される複数の円錐形突起5dと、から規定される。円錐形突起5dは、円錐形突起5bと同様に、ドーム振動板5の振動板部分5aの背面側から突出するように、熱硬化性樹脂が硬化して成形された略円錐形状の突起である。それぞれの円錐形突起5bおよび5dは、ほぼ同形状で相互に近接して配置されており、基材を含まずに、好ましくは不飽和ポリエステルによって成形されている。円錐形突起5dは、ボイスコイルボビン2の直径よりも小さい直径17.8mmの同心円上に、30°間隔で12個配置されている。
また、図6(b)に示すように、他の実施例のスピーカーを構成するドーム振動板52の連結部92は、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起5bと、円錐形突起5bのさらに内側に環状に離隔して配置される複数の円錐形突起5eと、から規定される。円錐形突起5eは、先の実施例の円錐形突起5dと同様に、同心円上に配置された円錐形突起5bの内側に配置されるものの、2つの円錐形突起5bの中間に位置するように配置される。円錐形突起5eも、ボイスコイルボビン2の直径よりも小さい直径17.8mmの同心円上に、30°間隔で12個配置されている。
ドーム振動板51ならびに52を用いる本実施例の(図示しない)スピーカーについても、ドーム振動板のコーン振動板6の外周端部が密着して連結し、かつ、ドーム振動板にボイスコイルボビン2が密着して連結するように、スピーカーの振動系が構成される。本実施例のドーム振動板51ならびに52の場合には、ボイスコイルボビン2の一端が連結する連結部91ならびに92は、それぞれの部品の公差ならびに組立の公差を考慮した円錐形突起5bの配置によって規定されて、ボイスコイルボビン2を挟み込むようにして連結位置を規制することができる。つまり、複数の円錐形突起5bが、ボイスコイルボビン2の直径よりも大きい同心円上に配置され、かつ、複数の円錐形突起5dないし5eが、ボイスコイルボビン2の直径よりも小さい同心円上に配置されているので、振動系を構成する部品を組み立てる際にボイスコイルボビン2が中心からオフセットしたとしても、または、ボイスコイルボビン2が一部で変形していたとしても、ボイスコイルボビン2の円筒の一部が複数の円錐形突起5bのいずれかの円錐面に、さらに、円錐形突起5dないし5eのいずれかの円錐面に当接するからである。したがって、ドーム振動板51ならびに52の背面側とボイスコイルボビン2とが離隔することが無くなり、その結果、接着剤を用いて連結することで、安定してスピーカーの振動系を製造することができる。
なお、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態には限定されない。基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されるドーム振動板と、その外周側端部がドーム振動板の外周端部と連結するコーン振動板と、ドーム振動板の背面にボビンの一端が連結し、かつ、ボビンの外側曲面にコーン振動板の内周端部が連結するボイスコイルと、を備える本発明のスピーカーでは、ドーム振動板が、熱硬化性樹脂が硬化して成形されてその背面側に突出し、かつ、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起を有し、複数の円錐形突起が、ボビンの一端が連結する連結部を規定するものであれば、円錐形突起の寸法並びに配列を問わない。
ただし、ドーム振動複数の円錐形突起は、大きいリブ形状になるのは好ましくなく、環状に離隔して配置されて、かつ、連結部を規定するのに必要な複数であって、最低でも3つ以上であればよく、少なくするのがより好ましい。本発明の基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されるドーム振動板を用いるスピーカーは、インジェクション成形等による他の樹脂振動板の場合と異なり、振動板部分5aに基材を含み、かつ、樹脂による円錐形突起を形成することができるので、ドーム振動板の軽量化が図れ、より再生音質に優れたスピーカーを安定して提供できる。
本発明のスピーカーの振動系は、様々な用途(家庭用、車載用)に用いられるスピーカーに好適に適用され得る。さらに、特に低周波数領域を再生するウーファー、または高周波数領域を再生するツィータ等、任意のスピーカーに適用され得る。スピーカーの振動系は、動電型のスピーカーのみに限定されず、圧電素子を有するスピーカーにも適用可能である。また、本発明の振動系は、スピーカーのみならず、マイクロホンにも適用が可能である。
本発明の好ましい実施形態によるスピーカー1について説明する図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカー1を構成するドーム振動板5について説明する要部拡大図である。(実施例1) 本発明の好ましい実施形態によるスピーカー1の音響特性を説明するグラフである。(実施例1) 比較例のスピーカー11の音響特性を説明するグラフである。(比較例1) 比較例のスピーカー12の音響特性を説明するグラフである。(比較例2) 本発明の他の実施例の(図示しない)スピーカーを構成するドーム振動板51ならびに52について説明する図である。(実施例2)
符号の説明
1 スピーカー
2 ボイスコイルボビン
3 ボイスコイル
4 ダンパー
5 ドーム振動板
5a 振動板部分
5b 円錐形突起
5c 係合鍔部
5d、5e 円錐形突起
6 コーン振動板
6b 貫通孔
7 エッジ
8 フレーム
9 連結部
10 磁気回路
51、52 ドーム振動板
91、92 連結部

Claims (5)

  1. 基材に熱硬化性樹脂が含浸されて成形されて前面側に凹状の窪みを有する逆ドーム形状のドーム振動板と、
    その外周側端部が該ドーム振動板の外周端部と連結するコーン振動板と、
    該ドーム振動板の背面にボビンの一端が連結し、かつ、該ボビンの外側曲面に該コーン振動板の内周端部が連結するボイスコイルと、を備え、
    該ドーム振動板が、該熱硬化性樹脂が硬化して成形されてその背面側に突出し、かつ、環状に離隔して配置される複数の円錐形突起を有し、該複数の円錐形突起が、該ボビンの一端が連結する連結部を規定し、
    該円錐形突起のそれぞれの高さが、該ドーム振動板の高さ寸法の公差、該コーン振動板の高さ寸法の公差、および、該ボイスコイルの該ボビンの高さ寸法の公差、の絶対値の最大値の総和よりも大きく設定されており、かつ、それぞれの該円錐形突起を規定する円錐半径が、該ボビンの半径寸法の公差の絶対値の最大値よりも大きく設定されている、
    スピーカー。
  2. 前記コーン振動板の外周端部にその内周端部が連結するエッジと、
    前記ボイスコイルの前記ボビンの外側曲面にその内周端部が連結するダンパーと、
    該エッジの外周端部ならびに該ダンパーの外周端部が連結するフレームと、
    該フレームが連結されて、該ボイスコイルのコイルが配置される磁気空隙を有する磁気回路と、
    をさらに備える、請求項1に記載のスピーカー。
  3. 前記ドーム振動板が、その前記外周端部に係合鍔部をさらに有し、該係合鍔部が、前記コーン振動板の前記外周端部に、もしくは、前記エッジの支持可動部が規定する環状凹部に、係合する、
    請求項2に記載のスピーカー。
  4. 前記コーン振動板が、その前記内周端部の近傍に、複数の貫通孔をさらに有する、請求項1から3のいずれかに記載のスピーカー。
  5. 前記ドーム振動板の前記基材が繊維からなる織布もしくは不織布を含み、前記熱硬化性樹脂が不飽和ポリエステル樹脂を含む、請求項1から4のいずれかに記載のスピーカー。
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