JP4790452B2 - ボイスコイルボビン、およびスピーカ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ボイスコイルボビン、およびスピーカ装置に関するものである。
電気音響変換装置として、マイクロフォン装置やスピーカ装置が知られている。例えば電気信号を音響信号に変換するためのスピーカ装置としては、一般的にコーン状振動板を備えたスピーカ装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
このスピーカ装置は、環状のスピーカフレームの下端部に、プレート、磁石、およびヨークからなる環状磁気回路を有し、この環状磁気回路のヨーク及びプレート間の磁気間隙には高密度の磁束が形成され、筒状のボイスコイルボビンに巻回されたボイスコイルが軸方向に沿って振動自在に設けられている。このボイスコイルボビンの前面側端部はコーン状振動板の中央開口部に固定され、コーン状振動板の外周縁部はエッジを介してスピーカ用フレームに固定されている。
上記スピーカ装置では、ボイスコイルボビンが、音声信号によってボイスコイルに発生した駆動力をコーン状振動板に忠実に伝達する機能が要求される。そのために能率向上のために軽量であること、振動に伴う変形を防止するために高い比弾性率を備えること、不要な振動を低減するために高内部損失性であること等が要求される。これらの要求を満たす材料として、低密度で適度な剛性を備え、且つ安価であることから紙が多用されているが、その他にもアルミニウム、ジュラルミン等の金属箔、ポリイミド等の樹脂フィルムが使用されている。
特開2005−277561号公報
ところで大音量再生用のスピーカでは、比較的大きなレベルの駆動電流がボイスコイルに入力されて比較的大きな駆動力が発生するので、ボイスコイルボビンに、より高い剛性が要求され、また高域の不要な振動を低減するためにより高い内部損失性が要求されている。しかし上述した条件は、ボイスコイルボビンを単一材料により形成する場合に、当該ボイスコイルボビンの材料に対し、相矛盾した物理特性を同時に強いる場合があり、これらの条件を高度に満たすボイスコイルボビンを形成することが技術的に困難である。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、簡単な構造で高剛性を備え、且つ高内部損失性を備えるボイスコイルボビンを提供すること、高音質の音を再生するスピーカ装置を提供すること、等が本発明の目的である。
このような目的を達成するために、本発明は、以下の各独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
請求項1に記載の発明は、スピーカ用振動板に駆動力を伝達するボイスコイルボビンであって、筒形状のボビン主部材と、該ボビン主部材の外周の一部である第1領域に巻回されたボイスコイルと、前記ボビン主部材の外周の前記第1領域とは異なる第2領域の表面側に形成された補強ボビン層と、前記ボビン主部材と前記補強ボビン層との間に形成された中間層と、を備え、前記中間層は、前記補強ボビン層及び前記ボビン主部材よりも密度の低い、アラミド系の有機材料からなる不織布により形成されていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、磁気回路の磁気ギャップ間に、ボイスコイルボビンに巻回されたボイスコイルが配置され、当該ボイスコイルからの駆動力を受けてスピーカ用振動板に該駆動力を伝達するスピーカ装置であって、前記ボイスコイルボビンは、筒形状のボビン主部材と、該ボビン主部材の外周の一部である第1領域に巻回されたボイスコイルと、前記ボビン主部材の外周の前記第1領域とは異なる第2領域の表面側に形成された補強ボビン層と、前記ボビン主部材と前記補強ボビン層との間に形成された中間層と、を備え、前記中間層は、前記補強ボビン層及び前記ボビン主部材よりも密度の低い、アラミド系の有機材料からなる不織布により形成されていることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係るスピーカ装置は、周囲に巻回されたボイスコイルからの駆動力を受けて、スピーカ用振動板に該駆動力を伝達するボイスコイルボビンを有する。ボイスコイルは、磁気回路の磁気ギャップ間に配置されている。またスピーカ用振動板の外周端部は例えばスピーカフレームに支持されている。このボイスコイルボビンは、ボビン主部材の表面側に補強ボビン層を備え、その補強ボビン層とボビン主部材との間に、補強ボビン層及びボビン主部材より密度の低い部材で中間層が形成されている。
この中間層は、有機材料からなる不織布を備えることが好ましい。またこの中間層は、ボビン主部材および補強ボビン層より、比弾性率が小さい材料からなることが好ましい。またこの中間層は、ボビン主部材および補強ボビン層より、内部損失が小さい材料からなることが好ましい。好ましくは、この中間層は、アラミド系有機材料からなる不織布を備える。
上記構成のスピーカ装置では、ボビン主部材と中間層と補強ボビン層とからなる3層構造のボイスコイルボビンを有し、その中間層が補強ボビン層及びボビン主部材より密度の低い部材、例えば有機材料からなる不織布を備えるので、構造強度により、高剛性且つ高内部損失性のボイスコイルボビンを得ることができる。また、高音質の再生音を発生するスピーカ装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明に係るボイスコイルボビン、およびそのボイスコイルボビンを備えるスピーカ装置の一実施形態を説明する。
図1は本発明の一実施形態に係るスピーカ装置を説明するための断面図である。図2は図1に示したスピーカ装置の正面図である。図3は図1に示したスピーカ装置のボイスコイルを説明するための斜視図である。
本実施形態に係るスピーカ装置1は、ヨーク11、磁石12、プレート13を備える磁気回路14を有する。詳細には磁気回路14は、図1に示すように、中央部に形成されたヨーク11と、そのヨーク11の外側に配置されたリング状の磁石12と、その磁石12上に形成されたリング状のプレート13とを有し、ヨーク11の外周と、リング状の磁石の内周との間に磁気ギャップ15が形成されている。この磁石12は永久磁石であってもよいし電磁石でもよい。
この磁気ギャップ15には、ボイスコイルボビン16に巻回されたボイスコイル17が軸方向に振動自在に設けられ、ボイスコイルボビン16の上端部近傍には、略円錐形状に形成されたスピーカ用振動板(振動板)18の中央開口孔部に取り付けられている。このボイスコイルボビン16の端部又は振動板18の中央部前面側には、キャップ19が設けられている。ボイスコイルボビン16には、一つ又は複数個の孔部16Aが形成されている。この孔部16Aは、キャップ19およびボイスコイルボビン16内の圧力を制御し、ボイスコイルボビン16をスムーズに移動させる機能を有する。
磁気回路14の背面側および側面側には、フレーム20が設けられている。このフレーム20は、磁気回路14の側面部近傍から、前面側に向かって放射状に広がるように形成されが複数本のアーム部21を有する。このアーム部21の途中にはスピーカ端子部22が、取り付けられている。スピーカ端子部22には図3に示すように、ボイスコイル17が錦糸線(リード線)23を介して電気的に接続されている。またアーム部21の途中位置には、環形状のダンパホルダ(支持ホルダ)25が形成されている。このダンパホルダ25とボイスコイルボビン16の間にはダンパ24が形成され、ボイスコイルボビン16が磁気ギャップ15に正確に位置するように支持している。このダンパ24は、ボイスコイルボビン16の軸方向に沿った振動に柔軟に追従できるのうに伸縮性を有する。またフレーム20のアーム部21の先端部21aには、コーン状の振動板18の外周端部がエッジ18aを介して振動自在に支持されている。またダンパホルダ25は固定部材(ボルト)252等によりプレート13に固定されている。またダンパホルダ25とフレーム20は、ダンパホルダ25およびフレーム20の一方又は両方に形成された凸部251を介して接触している。この凸部251は略等間隔に3個以上設けることが好ましい。この凸部252を介した連結構造によりダンパ24とフレーム20とが中音域で逆位相で相対運動することにより不要共振を減衰することができる。
上記構成のスピーカ装置1では、スピーカ端子部22から錦糸線23を介してボイスコイル17に信号電流が入力すると、ボイスコイル17に磁力が生じて、磁気回路10との作用により、ボイスコイルボビン16が軸方向に振動する。これにより振動板18が前後に振動して、気体や液体等の粗密波としての音を発生する。
次にボイスコイルボビン16およびボイスコイル17を詳細に説明する。図4は、図3に示したボイスコイルボビンの多層構造を説明するための部分切断図である。図5(a)は、図3に示したボイスコイルボビンの断面図である。図5(b)はボイスコイルボビンの多層構造を説明するための断面図である。
ボイスコイルボビン16は、略円筒形状や略楕円筒形状等の円筒形状に形成されている。本実施形態に係るボイスコイルボビン16は、図3〜図5に示すように、ホビン主部材(メインボビン部)161、中間層(中間ボビン部)162、補強ボビン層(補強ボビン部)163を有する。ボイスコイルボビン16は、メインボビン部161の表面側に補強ボビン部163を備え、その補強ボビン部163とメインボビン部161との間に、不織布を含む中間ボビン部162が形成されている。
メインボビン部161は、形成材料としては、有機繊維、無機繊維、または金属材料を採用することができる。具体的にはメインボビン部161の形成材料としては、例えばフェノール樹脂含浸ガラス繊維、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維等の樹脂材料を含浸した繊維や、アルミニウム、ジュラルミン等の金属箔、ポイリミド等の樹脂フィルム等を採用することができる。
補強ボビン部163は、形成材料としては、有機繊維、無機繊維、または金属材料を採用することができる。具体的には補強ボビン部163の形成材料としては、例えばフェノール樹脂含浸ガラス繊維、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維等の樹脂材料を含浸した繊維や、アルミニウム、ジュラルミン等の金属箔、ポイリミド等の樹脂フィルム等を採用することができる。
中間ボビン部162は、補強ボビン部163及びメインボビン部161より密度の低い部材で形成されている。好ましくは、メインボビン部161及び補強ボビン部163のいずれか一方又は両方より、比弾性率が小さい材料により形成することが好ましい。また、中間ボビン部162は、メインボビン部161及び補強ボビン部163のいずれか一方又は両方より、内部損失が大きい材料により形成することが好ましい。本実施形態に係る中間ボビン部162は、例えばアラミド系有機材料などの有機材料からなる不織布を採用する。アラミドはいわゆる芳香性ポリアミドであり、強靱で弾力性の高い有機繊維である。また中間ボビン部162としては無機材料からなる不織布を採用してもよい。
本実施形態に係るボイスコイルボビン16は、例えば図5に示すように、メインボビン部161、中間ボビン部162、補強ボビン部163を含む3層構造を有し、下側端部に形成された被巻回部16aに、ボイスコイルボビン16が巻回されてる。本実施形態に係るボイスコイルボビン16は、例えば図5に示すように、下側端部の被巻回部16aは、メインボビン部161のみの1層構造に形成され、そのメインボビン部161にボイスコイルボビン16が巻回されている。
図6は、図1に示したスピーカ装置1のボイスコイルボビン付近を拡大した断面図である。本実施形態では、ボイスコイルボビン16の中間ボビン部162を介して形成された補強ボビン部163に、振動板18の内周部が例えば接着剤26により固定されている。また補強ボビン部163に、ダンパ24の内周部が接着剤26により固定されている。
上記構成のボイスコイルボビン16は、ホビン主部材(メインボビン部)161、中間層(中間ボビン部)162、補強ボビン層(補強ボビン部)163を有し、メインボビン部161の表面側に補強ボビン部163を備え、その補強ボビン部163とメインボビン部161との間に、補強ボビン部163及びメインボビン部161より密度の低い部材、例えば有機材料からなる不織布により中間ボビン部162が形成されているので、構造強度により高剛性且つ高内部損失性を備える。
上記構成のボイスコイルボビン16は、例えば先ずフェノール樹脂含浸ガラス繊維などの形成材料により筒形状のメインボビン部161を形成し、次にアラミド不織布などの形成材料からなる中間ボビン部162を介して、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維などの形成材料からなる補強ボビン部163を積層して、金型などにより加熱加圧成形することで一体成形する。
上記構成のスピーカ装置1では、スピーカ端子部22から錦糸線23を介してボイスコイル17に信号電流が入力すると、ボイスコイル17に磁力が生じて、磁気回路10との作用により、ボイスコイルボビン16が軸方向に駆動力を発生する。この駆動力はボイスコイルボビン16が固定されたメインボビン部161から、中間ボビン部162および補強ボビン部163を介して振動板18に伝達され、振動板18がその駆動力により振動する。このため駆動力が中間ボビン部162を介して伝達されるので、不要な振動を低減することができる。
[比較]
本願発明者は、本発明の一実施形態に係るボイスコイルボビン16の性能を確認するために、本発明の一実施形態に係るメインボビン部161、中間ボビン部162、補強ボビン部163からなる3層構造を有するボイスコイルボビン16と、比較対象のボイスコイルボビンについて、内部損失および比弾性率等の音響物性について測定して比較した。
Figure 0004790452
測定には比較対象として、フェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)、アラミド不織布(C)のいずれか、またはそれらの材料を組み合わせた構成のボイスコイルボビンを作製して、それぞれについて各種物性を測定し、表1に示すような結果を得た。また表1に示した結果を図7(a),(b)に示す。図7(a),(b)において、横軸は内部損失の大きさを示し、縦軸は比弾性率(E/ρ)[m2 /s2 ]を示す。
比較例1に係るボイスコイルは、フェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)からなる図8(a)に示す1層構造のボイスコイルボビンである。比較例2に係るボイスコイルは、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)からなる図8(a)に示す1層構造のボイスコイルボビンである。比較例3に係るボイスコイルは、アラミド不織布(C)からなる図8(a)に示す1層構造のボイスコイルボビンである。
本発明に係るボイスコイルボビン16としては、メインボビン部161にフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)を採用し、中間ボビン部162にアラミド不織布(C)を採用し、補強ボビン部163にポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)を採用した図8(c)に示す3層構造のボイスコイルボビンである。
比較例4に係るボイスコイルボビンとしては、メインボビン部161にフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)を採用し、中間ボビン部162にポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)を採用し、補強ボビン部163にアラミド不織布(C)を採用した図8(c)に示す3層構造のボイスコイルボビンである。
比較例5に係るボイスコイルボビンとしては、メインボビン部161にフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)を採用し、補強ボビン部163にポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)を採用した図8(b)に示す2層構造のボイスコイルボビンである。
比較例6に係るボイスコイルボビンとしては、メインボビン部161にフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)を採用し、その外周部にアラミド不織布(C)を採用した図8(b)に示す2層構造のボイスコイルボビンである。
比較例7に係るボイスコイルボビンとしては、メインボビン部161にポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)を採用し、補強ボビン部163にフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)を採用した図8(b)に示す2層構造のボイスコイルボビンである。
本発明に係るボイスコイルボビン16では、中間ボビン部162に、メインボビン部161のフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)や、補強ボビン部163のポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)よりも、内部損失が約10倍程度大きく、比弾性率が約4〜5倍程度小さいアラミド不織布(C)を採用した3層構造を有するので、比較例1〜比較例2に示したフェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)の単一材料で構成されたボイスコイルと比較して、内部損失が高く、且つ比弾性率が高いという測定結果を得た。
また本発明に係るボイスコイルボビン16は、比較例5〜比較例7に示した2層構造のボイスコイルと比べて、内部損失が高く、且つ比弾性率が高いという測定結果を得た。
また本発明に係るボイスコイルボビン16は、比較例4に示した3層構造のボイスコイルと比べて、内部損失が高く、且つ比弾性率が高いという測定結果を得た。
つまり一般的に図7(a),(b)に示すグラフでは右上領域が、ボイスコイルボビンの物性として、高比弾性率と高内部損失性を兼ね備えた部材であるといえるが、本発明に係るボイスコイルボビン16は、フェノール樹脂含浸ガラス繊維(A)からなるメインボビン部161と、アラミド系有機樹脂材料からなる不織布を備える中間ボビン部162と、ポリイミド樹脂含浸ガラス繊維(B)からなる補強ボビン部163による3層構造を採用することで、単一材料やその組み合わせの2層構造よりも、高性能な物性を実現している。
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではない。例えば、上述した本発明に係る実施形態を組み合わせてもよい。また本発明に係るドーム型振動板を、マイクロフォン装置などの電気音響変換装置に適用してもよい。
また、上述した実施形態では磁気回路は、内磁型磁気回路を採用したが、この形態に限られるものではない。例えば磁気回路として、外磁型磁気回路を採用してもよい。
また上述した実施形態に係る振動板18は、カーブドコーン形状、フラットコーン、パラボリックコーン、楕円形状コーン、円形状コーン、等の各種形状の振動板を採用してもよい。また上述した実施形態に係る振動板18は、表面側に断面波形のコルゲージョンを備えたがこの形態に限られるものではない。
以上説明したように、本発明に係るボイスコイルボビン16は、周囲に巻回されたボイスコイルからの駆動力を受けてスピーカ用振動板に該駆動力を伝達するボイスコイルボビンであって、メインボビン部(ボビン主部材)161の表面側に補強ボビン部(補強ボビン層)163を備え、補強ボビン部(補強ボビン層)163とメインボビン部(ボビン主部材)161との間に、例えば補強ボビン部(補強ボビン層)163及びメインボビン部(ボビン主部材)161より密度の低い部材で中間ボビン部(中間層)162を形成したので、簡単な構造で高剛性を備え、且つ高内部損失性を備えるボイスコイルボビンが得られる。
例えば、この中間ボビン部(中間層)162を、有機材料からなる不織布により形成することで、簡単な構造で高剛性を備え、且つ高内部損失性を備えるボイスコイルボビンを作製することができる。
また、磁気回路14の磁気ギャップ15間に、ボイスコイルボビン16に巻回されたボイスコイル17が配置され、当該ボイスコイル17からの駆動力を受けてスピーカ用振動板18に該駆動力を伝達するスピーカ装置において、上記構成のボイスコイルボビン16を採用することで、高音質の音を再生することができる。
本発明の一実施形態に係るスピーカ装置を説明するための断面図である。 図1に示したスピーカ装置の正面図である。 図1に示したスピーカ装置のボイスコイルを説明するための斜視図である。 図3に示したボイスコイルボビンの多層構造を説明するための部分切断図である。 (a)は図3に示したボイスコイルボビンの断面図である。(b)はボイスコイルボビンの多層構造を説明するための断面図である。 図1に示したスピーカ装置1のボイスコイルボビン付近を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係るボイスコイルボビンと比較対象のボイスコイルボビンの物性、特に内部損失と比弾性率との関係を示す図であり、図7(a)は100Hzの音声信号を再生する際の物性値であり、図7(b)は1000Hzの物性値を示す図である。 (a)は単層構造のボイスコイルボビン、(b)は2層構造のボイスコイルボビン、(c)は3層構造のボイスコイルボビンを示す断面拡大図である。
符号の説明
1 スピーカ装置(スピーカ)
11 ヨーク
12 磁石
13 プレート
14 磁気回路
15 磁気ギャップ
16 ボイスコイルボビン
17 ボイスコイル
18 振動板(コーン状振動板)
19 キャップ
20 フレーム(スピーカフレーム)
21 アーム部
22 スピーカ端子部
23 錦糸線(リード線)
24 ダンパ
25 ダンパフォルダ(支持フォルダ)
26 接着剤

Claims (10)

  1. スピーカ用振動板に駆動力を伝達するボイスコイルボビンであって、
    筒形状のボビン主部材と、
    該ボビン主部材の外周の一部である第1領域に巻回されたボイスコイルと、
    前記ボビン主部材の外周の前記第1領域とは異なる第2領域の表面側に形成された補強ボビン層と、
    前記ボビン主部材と前記補強ボビン層との間に形成された中間層と、を備え
    前記中間層は、前記補強ボビン層及び前記ボビン主部材よりも密度の低い、アラミド系の有機材料からなる不織布により形成されていることを特徴とするボイスコイルボビン。
  2. 前記ボビン主部材は、有機繊維、無機繊維、または金属材料を備えることを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  3. 前記補強ボビン層は、有機繊維、無機繊維、または金属材料を備えることを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  4. 前記ボイスコイルボビンの前記中間層を介して形成された補強ボビン層に、前記スピーカ用振動板の内周部が固定されていることを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  5. 前記ボビン主部材は、フェノール樹脂を含浸したガラス繊維を備え、
    前記補強部材は、ポリイミド樹脂を含浸したガラス繊維を備えことを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  6. 前記ボビン主部材と、前記補強ボビン層と、前記中間層とは、それぞれ異なる材料で形成されていることを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  7. 前記ボビン主部材に巻回された前記ボイスコイルの外径は、前記ボビン主部材に形成された前記補強ボビン層の外径よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  8. 前記ボビン主部材の外周は、前記第1領域及び前記第2領域とは異なる第3領域を有することを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  9. 前記第2領域の表面積は、前記第1領域の表面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のボイスコイルボビン。
  10. 磁気回路の磁気ギャップ間に、ボイスコイルボビンに巻回されたボイスコイルが配置され、当該ボイスコイルからの駆動力を受けてスピーカ用振動板に該駆動力を伝達するスピーカ装置であって、
    前記ボイスコイルボビンは、
    筒形状のボビン主部材と、
    該ボビン主部材の外周の一部である第1領域に巻回されたボイスコイルと、
    前記ボビン主部材の外周の前記第1領域とは異なる第2領域の表面側に形成された補強ボビン層と、
    前記ボビン主部材と前記補強ボビン層との間に形成された中間層と、を備え、
    前記中間層は、
    前記補強ボビン層及び前記ボビン主部材よりも密度の低い、アラミド系の有機材料からなる不織布により形成されていることを特徴とするスピーカ装置。
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