JP2006203728A - スピーカ用ダンパーおよびその製造方法とこれを用いたスピーカおよび電子機器、装置 - Google Patents

スピーカ用ダンパーおよびその製造方法とこれを用いたスピーカおよび電子機器、装置 Download PDF

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Abstract

【課題】各種音響機器に使用されるスピーカに関し、大入力が印加されて振動系が大きく振幅した際にダンパーが追従できずに表面の樹脂層に亀裂が入って特性が劣化するという課題を解決し、大振幅に追従してスピーカの高耐入力化を実現できるスピーカ用ダンパーを提供することを目的とする。
【解決手段】ダンパー基材を構成する生地に、可撓性付与剤を2〜20wt%添加した熱硬化性樹脂を含浸して熱硬化した構成により、ダンパーが柔軟性を有するようになり、これによりスピーカに大入力が印加されてダンパーが大きく振幅しても、ダンパー基材の表面に設けた樹脂層が部分的に界面剥離を起こして亀裂が入ることなく、その大きな振幅に追従してスピーカの高耐入力化を実現することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は各種音響機器に使用されるスピーカ用ダンパーおよびその製造方法とこれを用いたスピーカおよび電子機器、装置に関するものである。
図5はスピーカの構成を示した断面図、図6(a)、(b)は同スピーカに使用されるダンパーの構成を示した平面図と断面図であり、図5と図6において、1は断面凸型の下部プレート、2はリング状のマグネット、3はリング状の上部プレートであり、これらを積層して結合することにより円環状の磁気ギャップ4aを形成した磁気回路4が構成されているものであり、一般に外磁型と呼ばれているものである。
5は上記磁気回路4を構成する上部プレート3に結合されることにより磁気回路4を結合したフレーム、6はこのフレーム5に外周が結合された振動板、7は上記磁気回路4に形成された磁気ギャップ4a内に可動自在に嵌まり込むと共に上端のボビン部7aが上記振動板6の中心に結合されたボイスコイル、8はこのボイスコイル7のボビン部7aに内周が結合され、外周が上記フレーム5に結合されることによりボイスコイル7を支持するダンパー、9は上記振動板6の中央上面に結合された防塵用のダストキャップである。
また、上記ダンパー8は、ボイスコイル7と振動板6により音響再生を行うに際してこれらを弾性的に支持する機能を有するために同心円のコルゲーションを面上に広げた形状に構成され、ボイスコイル7の保持安定性に優れると共に、ボイスコイル7で発生した応力に応じて振動板6を忠実に振幅運動させること、即ちヒステリシスに優れていることが基本性能として要求されるものである。
また、上述のダンパーの製造方法については、図7に示す製造工程にて製造されていた。
すなわち、ダンパー用の基材投入後、樹脂含浸処理を実施し、その後乾燥させ、この樹脂含浸処理されたダンパー用基材を金型にて加熱プレスすることにより、コルゲーション形状を成形し、その後、トリミング工程にて内径と外径とを金型にて抜き加工して完成させている。
従って、このような基本性能の劣化が少なく、耐水性、耐湿性及び耐熱性に優れ、長期間の使用によっても形態保持性とスピーカ特性が低下せず、製造工程においては作業環境に悪影響を与えることなく含浸工程や形成工程が安全であり、しかも有害なガス発生がない製造方法を提供できるスピーカ用ダンパーとして、本発明者らは以下の提案を行っている(特許文献1)。
即ち、全芳香族ポリアミドヤーンで構成された布帛をマトリックス成分とするスピーカ用ダンパーにおいて、該全芳香族ポリアミドヤーンは、その熱分解温度よりも100℃以上低い熱融着温度を有する熱可塑性芳香族ポリエステル繊維との混合ヤーンとして構成され、該混合ヤーン内では、全芳香族ポリアミド繊維同士が該熱可塑性芳香族ポリエステル繊維の融着により固着され、該混合ヤーン内では、該ヤーンを構成する繊維間および繊維表面がポリエステル樹脂を含む賦形剤により固着され、そして該布帛内では、混合ヤーン同士がその交叉点において、該熱可塑性芳香族ポリエステル繊維の融着によりかつポリエステル樹脂を含む賦形剤により固着されていることを特徴とするスピーカ用ダンパーというものである。
しかしながら、昨今の高耐入力化による入力のデジタル化に伴うダイナミックレンジの拡大、すなわち使用側の出力向上により、上記特許文献1に記載のスピーカ用ダンパーでは過大な負荷がかかり過ぎてスピーカの最低共振周波数(Fo)が大きく低下したり、スピーカの振動系を支えきれずにギャップ不良を起こしたりするという問題が新たに発生し、この問題はスピーカ動作時のダンパー自体の過負荷による形状維持特性の破壊によるもので、この現象はダンパー基材と、このダンパー基材に含浸した樹脂との結合力が低下したために発生する現象であることを突き止めた。
従って、このような課題を解決する目的で、本発明者らは特願2004−196533号において、基材への樹脂含浸工程の前に、基材に表面改質処理(コロナ放電処理)を行う工程を設けることによって基材の濡れ性を向上させ、基材と含浸樹脂とのなじみを良好化させることで基材に樹脂を十分に含浸させ、基材と樹脂との結合力を強化できるスピーカ用ダンパーの製造方法を提案している。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平8−340596号公報
しかしながら上記従来のスピーカ用ダンパーでは、上記特許文献1に示した熱可塑性芳香族ポリエステル繊維を用いて性能向上を図ったものや、或いは特願2004−196533号に示した基材へのコロナ放電処理をして基材と樹脂との結合力を強化したものにおいても、益々加速される高耐入力化に対して十分に対応できないという問題があった。
即ち、スピーカに大入力が印加されてボイスコイルならびに振動板が振動運動をした際に、これらを支持するように連動するダンパーが、その振動運動ならびに変形に追従できず、これによりダンパー基材の表面に設けた樹脂層が部分的に界面剥離を起こして亀裂が入り、急激に特性が劣化するという課題があった。
本発明はこのような従来の課題を解決し、スピーカに大入力が印加されてダンパーが大きく振幅しても、その大きな振幅に追従してスピーカの高耐入力化を実現することができる優れた性能を有したスピーカ用ダンパー及びその製造方法とこれを用いたスピーカを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、布、耐熱ナイロン、ポリエステル等の生地にフェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸して熱硬化してなるスピーカ用ダンパーにおいて、上記フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂に可撓性付与剤を2〜20wt%添加した構成にしたものである。
以上のように本発明によれば、ダンパー基材の表面に形成する熱硬化性樹脂層に可撓性付与剤を添加した構成によってダンパーが柔軟性を有するようになり、これによりスピーカに大入力が印加されてダンパーが大きく振幅しても、ダンパー基材の表面に設けた樹脂層が部分的に界面剥離を起こして亀裂が入ることなく、その大きな振幅に追従してスピーカの高耐入力化を実現することができるという効果が得られるものである。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1〜4および請求項8に記載の発明について説明する。なお、スピーカ用ダンパーならびにこれを用いたスピーカの構成については、上記図5と図6を用いて説明したものと同様であるために、ここでの説明は省略する。
本発明の基本は、布、耐熱ナイロン、ポリエステル等の生地にフェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸して熱硬化してなるスピーカ用ダンパーにおいて、上記フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂に可撓性付与剤を2〜20%添加したという構成のものである。
本発明に用いる可撓性付与剤としては、イソシアネート類、グリシジルエーテル類、アマニ油・ヒマシ油・桐油・オシイシカ油・脱水ヒマシ油等の天然植物油類や天然植物油類とフェノール類の付加反応物、エポキシ化アマニ油、エポキシ化ヒマシ油等の変性植物油類や変性植物油類とフェノール類の付加反応物、ポリエチレングリコールの末端変性物等、公知の可撓性付与剤が挙げられる。
それらの中でも液状ゴムがフェノール樹脂との相溶性の点から好ましく、特に液状のアクリロニトリルブタジエンラバー(NBR)はフェノール樹脂の変性に効果的であり、最も好ましい。
また、可撓性付与剤の添加量は、フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂自体の量に対して2〜20wt%の範囲が良く、2wt%より少ないと効果が出にくく、また20wt%を超えると熱硬化性樹脂が有する剛性が失われるために好ましくない。最も効果的で好ましい範囲は5〜10wt%の範囲である。
以上のような観点から、最も好ましい実施例として、可撓性付与剤としてNBRのエマルジョンを選択し、このNBRエマルジョンとしては、Nipol SX1503(日本合成ゴム社製)を用いた。なお、このNBRのガラス転移温度は−20℃である。
具体的な実施例(実施例1)として、まず、ダンパーの基材にポリエステル製の生地を用い、これに上記可撓性付与剤を固形分換算で10wt%添加したフェノール樹脂を含浸した後、これを加熱硬化することによりダンパーを作製した。この作製したダンパーの耐久特性として、常温において5mm振幅で1000回の繰り返したわみを加えた後の柔軟度の変化率を比較例としての従来品と共に(表1)に示す。
Figure 2006203728
(表1)から明らかなように、本実施の形態によるダンパーは、ダンパー基材の表面に形成する熱硬化性樹脂層に可撓性付与剤を添加した構成によってダンパーが柔軟性を有するようになり、これにより大きな振幅に対しても、ダンパー基材の表面に設けた樹脂層が部分的に界面剥離を起こして亀裂が入ることを阻止して、大きな振幅に十分追従できることが分かるものである。
次に、上記実施例1に用いた可撓性付与剤に水酸基を0.001モル/100g添加し、これをフェノール樹脂に添加したものを基材に含浸して、上記実施例1と同様にダンパーを作製した(実施例2)。この作製したダンパーの柔軟度変化率を測定した結果を併せて(表1)に示す。
(表1)から明らかなように、可撓性付与剤に親水性基を添加することによってフェノール樹脂との相溶性が良くなり、フェノール樹脂中で凝集することなく細かく分散することによって十分な可撓性付与効果を発揮することが分かるものである。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項5、6、7に記載の発明について説明する。
本実施の形態は上記実施の形態1において作製したダンパーの製造工程において、ダンパーの基材に可撓性付与剤を10wt%添加したフェノール樹脂を含浸する工程の前に、生地をコロナ放電処理するようにしたものであり、これ以外の構成ならびに製造方法は実施の形態1と同様であるために同一部分の詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて説明する。
図1は本実施の形態によるスピーカ用ダンパーの製造方法を示した製造工程図であり、図1に示すように、基材投入を行った後、樹脂含浸処理工程の前に、予め表面改質処理工程を設けたもので、本実施の形態ではこの表面改質処理工程としてコロナ放電処理を用いたものである。このコロナ放電処理により、基材の濡れ性を向上させてコーティング特性を向上させ、基材と含浸樹脂とのなじみを良好化し、基材と含浸樹脂との結合力を高めることができるようになるものである。
このコロナ放電処理による表面改質処理工程は大気中で基材にコロナ放電を照射することにより行えるため、大掛かりな設備を必要とせず、また幅広で長尺の基材であってもオンライン状態で連続して簡単に表面改質処理を行うことができ、安価に行えるものである。さらに、コロナ放電の設備において、放電を行う電極にワイヤー電極を用いることによって放電エネルギーを集中させることができ、織布のように凹凸のある基材表面にもむらなく処理効果を得ることができる。
また、ダンパー用基材として化繊系材料を用いた場合には、綿糸系材料に比べて水分の吸湿は少ないものの、含浸する樹脂とのなじみが悪い場合が多い。化繊系材料としては綿糸系材料の代替品としてポリエステルが広く使用されているが、このポリエステルは綿糸系材料に次ぐ廉価で汎用性の高い化繊系材料である。このように化繊系材料であっても表面改質処理を行うことにより基材の濡れ性が向上し、含浸する樹脂とのなじみが良好になり、基材と含浸樹脂との結合力を高めることができるものである。化繊系材料についてはポリエステルに限定されることなく、レーヨンやアラミド等、要求される性能に応じて材料を選択することが可能であり、織り方についても、織布やニット布等、多数の選択肢が存在するものである。
このようにして作製した本実施の形態のダンパーの柔軟度変化率を測定した結果を併せて(表1)に示す。
(表1)から明らかなように、本実施の形態によるダンパーは、ダンパーの基材に可撓性付与剤を添加したフェノール樹脂を含浸する工程の前に、生地をコロナ放電処理により表面改質処理を行うようにした製造方法により、基材の濡れ性を向上させてコーティング特性を向上させ、基材と含浸樹脂とのなじみを良好化し、基材と含浸樹脂との結合力を高めることができるようになることが分かるものである。
また、上記実施例1、実施例2、実施の形態2により得られたダンパーを用いて作製したスピーカのこの作製したダンパーの耐久特性として、このダンパーを用いたスピーカの高温高湿環境下で96時間の連続動作をさせた後の最低共振周波数(fo)の変化率を測定し、その結果を比較例としての従来品と共に(表2)に示す。
Figure 2006203728
(表2)から明らかなように、本実施の形態によるスピーカ用ダンパーは、ダンパー基材の表面に形成する樹脂層が可撓性付与剤を含んだ材料であるために柔軟性を有するようになり、これによりスピーカに大入力が印加されてダンパーが大きく振幅しても、その大きな振幅にも十分に追従することができるようになり、これにより大きな振幅によってダンパー基材の表面に設けた樹脂層が部分的に界面剥離を起こして亀裂が入るということを阻止し、スピーカの高耐入力化を実現することができるということが分かるものである。
さらには、ダンパー基材への樹脂含浸むらや、樹脂含浸工程から成形工程の間での吸湿が原因による成形不良等の発生も防止することができる。
以上のように、形状維持特性や生産性および成形性というような品質、信頼性面における高性能ダンパーを実現することができる。
さらに、この表面改質処理工程については、上述したコロナ放電処理のみならず、別の方法として、図2に示すようなプラズマ放電処理工程とすることもできる。
このプラズマ放電処理工程を用いることにより、コロナ放電処理工程と同様に、基材の濡れ性を向上させてコーティング特性を向上させ、基材と含浸樹脂とのなじみを良好化し、基材と含浸樹脂との結合力を高めることができる。
よって、スピーカに大入力が印加されてダンパーが大きく振幅しても、その大きな振幅にも十分に追従することができるようになり、これにより大きな振幅によってダンパー基材の表面に設けた樹脂層が部分的に界面剥離を起こして亀裂が入るということを阻止し、スピーカの高耐入力化を実現することができる。
これにより、ギャップ不良の低減や、ダンパーの水分吸湿によるダンパー劣化促進も低減され、高品質化、高信頼性化を実現することができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項9に記載の発明について説明する。
図3は、本発明の一実施形態の電子機器であるオーディオ用のミニコンポシステムの外観図を示したものである。
図3に示すように、本発明のスピーカ40をエンクロジャー41に組込んで、スピーカシステムを構成し、このスピーカに入力する電気信号の増幅手段であるアンプ42と、このアンプに入力されるソースを出力するプレーヤ43とを備えて、電子機器であるオーディオ用のミニコンポシステム44を構成したものである。
この構成とすることにより、入力のデジタル化にともなうダイナミックレンジが広く、大出力が可能な電子機器の高品質化、高信頼性化を実現することができる。
(実施の形態4)
以下、実施の形態4を用いて、本発明の特に請求項10に記載の発明について説明する。
図4は、本発明の一実施形態である移動手段を備えた装置である自動車50の断面図を示したものである。
図4に示すように、本発明のスピーカ40をリアトレイに組込んで、自動車50を構成したものである。
この構成とすることにより、入力のデジタル化にともなうダイナミックレンジが広く、大出力が可能な電子機器を搭載した装置の高品質化、高信頼性化を実現することができる。
さらに、車載用途での、長期間における性能保証についても、大幅に性能向上を実現することができる。
本発明によるスピーカ用ダンパー及びその製造方法とこれを用いたスピーカは、ダンパー基材の表面に形成する樹脂層が可撓性付与剤を含んだ材料であるために柔軟性を有するようになり、これによりスピーカに大入力が印加されてダンパーが大きく振幅しても、その大きな振幅に追従してスピーカの高耐入力化を実現することができるという効果を有し、高耐入力が要望される分野のスピーカとして有用である。
本発明の一実施の形態におけるスピーカ用ダンパーの製造方法を示す製造工程図 本発明の一実施の形態におけるスピーカ用ダンパーの製造方法を示す製造工程図 本発明の一実施の形態における電子機器の外観図 本発明の一実施の形態における装置の断面図 スピーカの構成を示した断面図 (a)同スピーカに使用されるダンパーの構成を示した平面図、(b)同断面図 従来のスピーカ用ダンパーの製造方法を示す製造工程図
符号の説明
1 下部プレート
2 マグネット
3 上部プレート
4 磁気回路
4a 磁気ギャップ
5 フレーム
6 振動板
7 ボイスコイル
7a ボビン
8 ダンパー
9 ダストキャップ
40 スピーカ
41 エンクロジャー
42 アンプ
43 プレーヤ
44 ミニコンポシステム
50 自動車

Claims (10)

  1. 布、アラミド、ポリエステル等の生地にフェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸して熱硬化してなるスピーカ用ダンパーにおいて、上記フェノール樹脂、メラミン樹脂等の熱硬化性樹脂に可撓性付与剤を2〜20wt%添加したスピーカ用ダンパー。
  2. 可撓性付与剤として、ガラス転移温度が10℃以下のものを用いた請求項1に記載のスピーカ用ダンパー。
  3. 可撓性付与剤として、水酸基、カルボキシル基、アミノ基から選ばれる親水性基の少なくとも一つを0.001モル/100g以上添加したものを用いた請求項1に記載のスピーカ用ダンパー。
  4. 可撓性付与剤がアクリロニトリルブタジエンラバー(NBR)である請求項1に記載のスピーカ用ダンパー。
  5. スピーカ用ダンパーを構成する基材となる生地に熱硬化性樹脂を含浸する工程の前に、生地をコロナ放電処理するようにした請求項1〜4のいずれか一つに記載のスピーカ用ダンパーの製造方法。
  6. スピーカ用ダンパーを構成する基材となる生地に熱硬化性樹脂を含浸する工程の前に、生地をプラズマ放電処理するようにした請求項1〜4のいずれか一つに記載のスピーカ用ダンパーの製造方法。
  7. コロナ放電処理には電極にワイヤー電極を用いた請求項5に記載のスピーカ用ダンパーの製造方法。
  8. 請求項1から請求項4のいずれか一つに記載のスピーカ用ダンパー、または請求項5から請求項7のいずれか一つに記載のスピーカ用ダンパーの製造方法により得られたスピーカ用ダンパーを用いたスピーカ。
  9. 請求項8記載のスピーカと、このスピーカに入力する電気信号の増幅手段を備えた電子機器。
  10. 請求項8記載のスピーカを移動手段に搭載した装置。
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