JP2000184494A - スピーカ用ダンパーおよびこれを用いたスピーカ - Google Patents

スピーカ用ダンパーおよびこれを用いたスピーカ

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JP2000184494A
JP2000184494A JP10360523A JP36052398A JP2000184494A JP 2000184494 A JP2000184494 A JP 2000184494A JP 10360523 A JP10360523 A JP 10360523A JP 36052398 A JP36052398 A JP 36052398A JP 2000184494 A JP2000184494 A JP 2000184494A
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JP
Japan
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damper
speaker
resin
loudspeaker
durability
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JP10360523A
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English (en)
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Kazuro Okuzawa
和朗 奥沢
Tomoyasu Takase
智康 高瀬
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は各種音響機器に使用されるスピーカ
用ダンパーおよびこれを用いたスピーカに関するもので
あり、スピーカ用ダンパーの良好な成形性と耐久性の向
上を図ると共にスピーカとしての耐久性の向上を図るも
のである。 【解決手段】 本発明のスピーカ用ダンパー8は天然繊
維または合成繊維からなる基布に硬化性の樹脂を含浸
し、更にゴム弾性樹脂8cをコーティングし加熱成形し
たものであり、基布を形成する糸の交点の結合部がゴム
弾性樹脂8cのコーティング処理によって補強されて耐
久性の向上と柔軟性の付与による成形時のシワや重なり
を抑制して成形性の向上が図れると共に、これを用いた
スピーカの耐久性の向上も図れるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は各種音響機器に使用
されるスピーカ用ダンパーおよびこれを用いたスピーカ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のスピーカ用ダンパーおよびこれを
用いたスピーカについて図3のスピーカの半断面図によ
り説明する。
【0003】同図によると、スピーカは磁気ギャップ3
を設けた磁気回路2と、この磁気回路2に結合されたフ
レーム5と、外周がこのフレーム5に結合され内周が上
記磁気ギャップ3にはめ込まれるボイスコイル4に結合
された振動板6と、内周が上記ボイスコイル4に結合さ
れ外周が上記フレーム5に結合され、内周から外周に向
けてコルゲーション部7を設けた上記ボイスコイル4を
支持するスピーカ用ダンパー1により構成されている。
【0004】なお、図4のスピーカ用ダンパーの側断面
図に示すように、スピーカ用ダンパー1は、綿糸、アラ
ミド繊維糸、フェノール繊維糸またはこれら2種以上の
混紡糸などをマトリックス状にした織布に、賦形材とし
てフェノール樹脂、メラミン樹脂などの樹脂を含浸した
プリプレグを基材とし、この基材を加熱金型中で所望の
形状(ドーナツ状で且つコルゲーション部1aを有す
る)に成形して形成していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
のスピーカ用ダンパー1は、賦形材が熱硬化性樹脂であ
り、所定の加熱金型中で加熱反応により硬化させてお
り、基材を形成する織布は、上記のように天然繊維の綿
織物や、耐熱性繊維のアラミド繊維、フェノール繊維に
よって構成されているため、加熱金型中でもほとんど変
形せず、形状は主に賦形材によって成形保持されてい
る。
【0006】従って上記スピーカ用ダンパー1をスピー
カに組み込んだときに、スピーカの駆動時にスピーカ用
ダンパー1は繰り返しのたわみまたは曲げの変形を受
け、マトリックス織物の表面を被覆している賦形材が、
コルゲーションにより柔軟性を持たせた織物のたわみに
追随できず亀裂破壊を起こし、織物を構成する糸の交点
の結合部が破壊し、スピーカ用ダンパーとしての剛性が
著しく低下するというスピーカ部材としての耐久性の面
での課題を有していた。
【0007】また、上記基材を構成する繊維は伸縮性が
極めて低いため、成形されるスピーカ用ダンパーの形状
によって、例えばコルゲーション部の外周の立ち上がり
が高い形状のものは、成形時にシワや材料の重なりを生
じ、スピーカ用ダンパーとしての柔軟度に影響を及ぼす
というスピーカ用ダンパーの品質の安定面での課題をも
有していた。
【0008】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、成形時に良好な成形性を有し、耐久性が高く、品質
の安定性に優れたスピーカ用ダンパーおよびこれを用い
たスピーカを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明のスピーカ用ダンパーは、天然繊維または合成
繊維からなる基布に硬化性の樹脂を含浸し、更に弾性樹
脂をコーティングし加熱成形したものであり、良好な成
形性が得られると共に耐久性に優れたスピーカ用ダンパ
ーとなるものである。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、天然繊維または合成繊維からなる基布に硬化性の樹
脂を含浸し、更に弾性樹脂をコーティングし加熱成形し
たものであり、織物を形成する糸の交点の結合部が弾性
樹脂のコーティング処理によって補強されて耐久性の向
上と柔軟性の付与による成形時のシワや重なりを抑制す
ると共に、品質・信頼性に優れたスピーカ用ダンパーを
提供できるものである。
【0011】本発明の請求項2に記載の発明は、請求項
1の弾性樹脂をゴム弾性樹脂とすると共に、このゴム弾
性樹脂の基布に対する含有率を40%(重量比)以上と
したものであり、耐入力性をも向上するものである。
【0012】本発明の請求項3に記載の発明は、請求項
1または請求項2記載のスピーカ用ダンパーに少なくと
も1ヶ所以上の通気孔を設けたものであり、ボイスコイ
ルや振動板の駆動を阻害しないようにスピーカ用ダンパ
ーの通気性の向上を図ったものである。
【0013】本発明のスピーカの請求項4に記載の発明
は、磁気ギャップを設けた磁気回路と、この磁気回路に
結合されたフレームと、外周がこのフレームに結合され
内周が上記磁気ギャップにはめ込まれるボイスコイルに
結合された振動板と、内周が上記ボイスコイルに結合さ
れ外周が上記フレームに結合される請求項1または請求
項2または請求項3に記載のスピーカ用ダンパーから構
成されるものであり、スピーカの耐久性を向上できるも
のである。
【0014】以下、本発明のスピーカ用ダンパーの一実
施の形態について図1(a),(b)、図2(a),
(b)により説明する。
【0015】なお、説明にあたっては従来技術と同一部
分は同一番号を付与し説明を省略して説明する。
【0016】図1(a)は本発明のスピーカ用ダンパー
の一実施形態の側断面図であり、図1(b)は同上面図
である。なお、スピーカとしての形態は従来技術と同じ
であるので省略する。
【0017】8はスピーカ用ダンパーであり、天然繊維
または合成繊維からなる基布に硬化製の樹脂を含浸し、
含浸後、弾性樹脂であるゴム弾性樹脂8cをコーティン
グし、加熱加圧成形してドーナツ状の内周と外周間にコ
ルゲーション部8aを設けたものである。
【0018】更により具体的にスピーカ用ダンパー8に
ついて説明すると、芳香族ポリアミド繊維から成る基材
(帝人製コーネックス、品名C0−5123)を用い、
これにフェノール樹脂を基材に対して3%(重量比)含
浸し、NBR(ニトリル・ブタジエンラバー)とSBR
(スチレン・ブタジエンラバー)の混合物(配合比:S
BR/NBR=1/1)を基材に対して60%(重量
比)のコーティング処理してプリプレグ化し、Φ80mm
の円形に中央部を穿ったクランパーにより周辺を保持
し、約200℃に加熱した所定の金型にて2kg/cm2
圧力で加熱加圧した後、外形切断を行い外径62mm、ネ
ック径19mmのドーナツ形のスピーカ用ダンパーを形成
し、更にΦ1.5mmの通気孔8bを設けてスピーカ用ダ
ンパーを作製した。
【0019】なお、比較例としてNBRとSBRの混合
物のコーティング処理および通気孔8bを設けないスピ
ーカ用ダンパー、即ち芳香族ポリアミド繊維から成る基
材(帝人製コーネックス、品名C0−5123)を用
い、これにフェノール樹脂を基材に対して3%(重量
比)含浸し、Φ80mmの円形に中央部を穿ったクランパ
ーにより周辺を保持し、約200℃に加熱した所定の金
型にて2kg/cm2の圧力で加熱加圧した後、外形切断を
行い外径62mm、ネック径19mmのドーナツ形のスピー
カ用ダンパーを作製した。
【0020】以上の本実施の形態のスピーカ用ダンパー
と比較例のダンパーについて柔軟度、成形性、基布の伸
び率、耐入力、耐久性および荷重と変位について比較し
た。
【0021】なお、耐入力、耐久性は10cm口径スピー
カに組み込んで、耐入力はスピーカに異常音が発生する
までの入力負荷の限界を測定したものであり、耐久性は
スピーカに10Wの入力を負荷し、湿度90%RHの雰
囲気中で250時間連続動作試験を行い試験前後の最低
共振周波数f0の変化率を算出したものである。
【0022】比較結果を(表1)(荷重と変位の関係は
図2に示し、(a)は比較例、(b)は本実施の形態の
もののヒステリシス曲線)に示す。
【0023】
【表1】
【0024】以上の比較の結果より、柔軟度は本実施の
形態のものは比較例と同等程度のものであるが、他の特
性ではいずれも本実施の形態のものの方が優れているこ
とが確認された。
【0025】即ち、基布の伸びについては縦、横、45
度方向において比較例のものより差異が少なく成形時の
シワが発生しにくく、成形性も良好となるものであり、
耐入力性、耐久性においても著しく改善されていること
が確認された。
【0026】また、図2(a),(b)の荷重と変位の
関係を示すヒステリシス曲線からも本実施の形態のもの
の方が非常に優れていることが確認された。これによ
り、(表1)の耐入力からも判断できるが、スピーカの
大入力による振動にも十分対応できると共に追随性にも
優れていることが確認された。
【0027】以上のことから、本実施の形態のものは基
材の布地の糸の交点の結合部が弾性樹脂であるゴム弾性
樹脂8cのコーティング処理により補強されて、繰り返
しの撓みまたは曲げ等の変形による賦形材であるフェノ
ール樹脂の脆弱性をカバーしたことにより、耐久性を向
上させると共に柔軟性を更にスピーカ用ダンパーに与
え、成形時のシワや重なりの課題を解決し、成形性に関
する課題の解決にも寄与したものと判断される。
【0028】なお、上記実施の形態ではゴム弾性樹脂8
cとしてSBR,NBRの混合物を用いたが、スピーカ
の特性に合わせていずれかを単独で用いても良く、その
他のゴム弾性樹脂である天然ゴム、EPDM(エチレン
・プロピレン・ジエンの三元共重合体)、ウレタン樹
脂、アクリル系樹脂等を単独または2種以上を混合して
使用しても良い。なお、上記実施の形態においてゴム弾
性樹脂の含有率を40%未満(例えば10%程度)とし
た場合は耐久性は若干の改善が見られ、60%以上では
耐久性は2倍程度に改善された。
【0029】また、通気孔8bはボイスコイル4や振動
板6の動作を阻害しないために設ける方が好ましく、4
ヶ所程度の小孔を設けることがより好ましい。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明のスピーカ用ダンパ
ーは、天然繊維または合成繊維からなる基布に硬化性の
樹脂を含浸し、更に弾性樹脂をコーティングし加熱成形
したものであり、良好な成形性が得られると共に耐久性
に優れたスピーカ用ダンパーが提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明のスピーカ用ダンパーの一実施の
形態の側断面図 (b)同上面図
【図2】(a)比較例のスピーカ用ダンパーの荷重と変
位の関係を示すヒステリシス曲線図 (b)本実施の形態のスピーカ用ダンパーの荷重と変位
の関係を示すヒステリシス曲線図
【図3】一般的なスピーカの半断面図
【図4】従来のスピーカ用ダンパーの側断面図
【符号の説明】
2 磁気回路 3 磁気ギャップ 4 ボイスコイル 5 フレーム 6 振動板 8 スピーカ用ダンパー 8a コルゲーション部 8b 通気孔 8c ゴム弾性樹脂

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然繊維または合成繊維からなる基布に
    硬化性の樹脂を含浸し、更に弾性樹脂をコーティングし
    加熱成形したスピーカ用ダンパー。
  2. 【請求項2】 弾性樹脂がゴム弾性樹脂であり、このゴ
    ム弾性樹脂の基布に対する含有率が40%(重量比)以
    上である請求項1に記載のスピーカ用ダンパー。
  3. 【請求項3】 少なくとも1ヶ所以上の通気孔を設けた
    請求項1または請求項2に記載のスピーカ用ダンパー。
  4. 【請求項4】 磁気ギャップを設けた磁気回路と、この
    磁気回路に結合されたフレームと、外周がこのフレーム
    に結合され内周が上記磁気ギャップにはめ込まれるボイ
    スコイルに結合された振動板と、内周が上記ボイスコイ
    ルに結合され外周が上記フレームに結合される請求項1
    または請求項2または請求項3に記載のスピーカ用ダン
    パーで構成されたスピーカ。
JP10360523A 1998-12-18 1998-12-18 スピーカ用ダンパーおよびこれを用いたスピーカ Pending JP2000184494A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002191094A (ja) * 2000-10-12 2002-07-05 Pioneer Electronic Corp スピーカ用ダンパーならびにその製造方法
US6626262B1 (en) * 2002-08-06 2003-09-30 Ting-Pang Chen Waterproof speaker

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