JP3163849B2 - スピーカ用エッジ - Google Patents

スピーカ用エッジ

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は各種音響機器に使用され
るスピーカ用エッジに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ及びマルチメディア
の普及が進みつつあり、これに対応可能な高音質、高耐
入力を実現するマイクロスピーカが望まれている。以下
にこの種の従来のスピーカについて図面を参照しながら
説明する。
【0003】図4は従来のスピーカの構成を示す半断面
図であり、図4において1は磁気回路、2は磁気空隙、
3は磁気空隙2中にはめ込まれるボイスコイル、4はボ
イスコイル3を中心に結合した振動板、5はボイスコイ
ル3の上端に固着したダストキャップ、6はボイスコイ
ル3の外周部に固着したダンパー、7は振動板4の外周
に固着したエッジ、8はダンパー6及びエッジ7の外周
を固着すると共に磁気回路1の上面に結合されたフレー
ムである。
【0004】上記構成において、ボイスコイル3に電気
信号が加えられるとボイスコイル3に発生した駆動力に
より振動板4を振動させる。ダンパー6及びエッジ7は
ボイスコイル3、振動板4を上下方向にのみ振動するよ
うに支持し、径方向への動きを抑制すると共に上下方向
に対してバネの働きもする。このバネ性が有効振動系質
量Mmsと共振し、その時の周波数を最低共振周波数F
oと呼び、一般にこのFoがスピーカの低音再生限界周
波数とされている。また、ダンパー6及びエッジ7で決
まるスピーカ全体のバネ性を示す定数はコンプライアン
スCmsと呼ばれ、これらの関係は次の式で表される。
【0005】 Fo=1/(2π√(Cms・Mms)) このように低音再生帯域を広げるためにFoを小さくす
るには、コンプライアンスCmsまたは有効振動系質量
Mmsを大きくすると良い。しかし、Mmsを大きくす
るとスピーカの能率が低下するために有効ではない。従
ってCmsを大きくする、即ちバネ性を低柔軟度にする
方法が取られるようになり、特にエッジ7を低柔軟度化
させるためにエッジ7の基材には、振動板4と一体化さ
れた天然パルプからなるフィックスドエッジ、あるいは
振動板4に貼り合せるフリーエッジとして目止め材のS
BR,NBR等のゴム系樹脂をコーティング加工した木
綿基布を成型したものやウレタン発泡シートを成型した
もの等が使用されていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、例えば3cm口径程度の小型スピーカ用の
エッジとして振動板4と一体化された天然パルプからな
るフィックスドエッジを用いた場合には、エッジが振動
板と一体化されているので振幅を取ることが困難である
ばかりでなく強度も低く、エッジ部に亀裂が生じ易いの
で信頼性に欠け、さらに最低共振周波数(Fo)を低く
することに限界があり、低音再生が困難であるという課
題を有していた。また、振動板4に貼り合せるフリーエ
ッジは、目止め材のSBR,NBR等のゴム系樹脂をコ
ーティング加工した木綿基布に熱硬化性樹脂としてフェ
ノール樹脂を含浸後約200℃の温度にて加圧成型した
ものであるが、木綿基布自体が耐熱性に劣るためにこの
加熱加圧成型によって木綿基布の物理的強度が劣化する
うえに木綿基布は耐水性にかけ、耐湿寿命試験をおこな
うとエッジ7が変形することからスピーカ入力に対する
リニアリティが悪く、高耐入力時に最低共振周波数(F
o)の低下率が大きいという課題を有していた。
【0007】さらにウレタン発泡シートを成型したエッ
ジでは物理的強度が弱く、耐湿熱性、耐候性に欠ける
等、信頼性面にて多くの解決すべき課題が残るものであ
り、特に近年要求が高まる高性能の小口径スピーカにお
いては、軽量で、柔軟性に優れた信頼性の高いスピーカ
用エッジを得ることができないという課題を有したもの
であった。
【0008】本発明は以上のような従来の欠点を改良
し、柔軟性に富み、物理的強度が強く、耐湿熱性、耐候
性に優れ、スピーカ入力に対するリニアリティも良好
で、高耐入力時に最低共振周波数(Fo)の低下率が少
ない、信頼性の優れたスピーカ用エッジを提供すること
を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明によるスピーカ用エッジは、加硫剤を含有した
ゴム系樹脂をコーティングまたは含浸して乾燥したポリ
エステルの極細繊維を多数撚り合わせた糸径60デニー
ロ以下の撚糸をインチあたり縦糸98本、横糸100本
で織った布地を基材とし、これを所望の形状に加熱加圧
成形することによってスピーカ用エッジを構成するよう
にしたものである。
【0010】
【作用】この構成により柔軟性に優れ、物理的強度が高
いばかりでなく、耐湿熱性、耐候性、リニアリティも良
好なスピーカ用エッジを得ることができる。さらにこの
スピーカ用エッジを用いたスピーカは高耐入力時に最低
共振周波数(Fo)の低下率が少なく、小型のスピーカ
であってもFoの低い信頼性の優れたスピーカとなるも
のである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例について説明する。
図1は同実施例によるスピーカ用エッジの構成を示す断
面図であり、このスピーカ用エッジ10は耐湿熱性、耐
候性に優れた合成繊維ポリエステル(50デニールの太
さのポリエステルの撚り糸をインチあたり縦糸98本、
横糸100本で織った平織の布地)に柔軟性の優れた加
硫剤を含有したSBR,NBR等のゴム材を30g/m
2コーティングし、これを乾燥して後にこの基材を所望
の形状に加熱加圧成形して得るものである。また上記加
熱加圧成形は基材を劣化させないよう、温度185〜1
95℃、圧力1kg/m2、加圧時間6秒の条件で行う
ものであり、200℃以上の高温になると基材の劣化が
激しくなり、230℃以上ならば基材が軟化し、ついに
は溶融して機能が保持できなくなるからである。
【0012】このようにして得られた本発明によるスピ
ーカ用エッジは振動や屈曲に対して優れた性能を有して
いるばかりでなく、スピーカに組み込んだ際にスピーカ
の入力に対するリニアリティが良好で、高耐入力時に最
低共振周波数(Fo)の低下率が非常に少ない信頼性の
優れた性能を発揮するようになる。このような本発明に
よるスピーカ用エッジを用いたスピーカと従来のスピー
カ用エッジを用いたスピーカの最低共振周波数(Fo)
の変化率を比較して(表1)に示す。
【0013】
【表1】
【0014】また、本発明によるスピーカ用エッジと従
来のスピーカ用エッジとのリニアリティを比較した力−
変位特性を図2に示し、この図2のヒステリシス曲線で
囲まれた面積は小さいほうが良い。また、本発明のスピ
ーカ用エッジは非常に軽量でかつ柔軟性に富み、物理強
度も良好で、耐湿性にも充分耐えることができ、大入力
用のスピーカに最適なものであり、このような信頼性に
ついて従来品との比較を行った結果を(表2)に示す。
【0015】
【表2】
【0016】この(表2)から明らかなように本発明の
スピーカ用エッジを用いたスピーカのみ耐湿性において
変形が無く満足できる結果となった。また、マイクロス
ピーカでは従来から信頼性を保証し、かつFoを300
Hzとすることが困難であったが、本発明のスピーカ用
エッジを用いたスピーカではそれを可能としており、こ
のときのエッジの柔軟度は20g荷重で0.9mmの変
位であり、これによって低音再生帯域を広げることがで
きたものである。また、この音圧周波数特性を図3に示
しているが、図3において本実施例におけるスピーカ及
び従来品のスピーカ共に3cm口径のマイクロスピーカ
を用いたものである。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明によるスピーカ用エ
ッジを用いたスピーカは、最低共振周波数(Fo)を3
00Hzまで下げることが可能になるために再生帯域を
広げることができ、かつ大振幅にも充分耐えることが可
能になるばかりでなく、耐湿性に優れ、スピーカ入力に
対するリニアリティが良好で、高耐入力時に最低共振周
波数(Fo)の変化率が非常に少ない信頼性の優れた小
型で高音質なスピーカを提供することが可能となるなど
の利点をもち、工業的価値の大なるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるスピーカ用エッジの構
成を示す断面図
【図2】本発明及び従来品におけるスピーカ用エッジの
力−変位特性を比較した特性図
【図3】本発明及び従来品におけるスピーカ用エッジを
用いたスピーカの音圧周波数特性を比較した特性図
【図4】本発明及び従来品におけるスピーカの構成を示
す半断面図
【符号の説明】
1 磁気回路 2 磁気空隙 3 ボイスコイル 4 振動板 5 ダストキャップ 6 ダンパー 7 エッジ 8 フレーム 10 エッジ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−224197(JP,A) 実開 昭60−180198(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 7/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加硫剤を含有したゴム系樹脂をコーティ
    ングまたは含浸して乾燥したポリエステルの極細繊維を
    多数撚り合わせた糸径60デニーロ以下の撚糸をインチ
    あたり縦糸98本、横糸100本で織った布地を基材と
    し、これを所望の形状に加熱加圧成形してなるスピーカ
    用エッジ。
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