JP2011166335A - スピーカ - Google Patents

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Kiyoshi Yamagishi
清 山岸
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R9/00Transducers of moving-coil, moving-strip, or moving-wire type
    • H04R9/02Details
    • H04R9/04Construction, mounting, or centering of coil
    • H04R9/041Centering
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    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
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Abstract

【課題】各種音響機器に用いられるスピーカに関し、振幅制御による歪改善と豊かな低音再生の両立が課題であった。
【解決手段】フレームに設けられた磁気回路と、この磁気回路の磁気ギャップに挿入されるボイスコイルと、このボイスコイルとフレームに固定されるダンパーと、フレームとボイスコイルに固定される振動板とから構成され、ダンパーの内周部コルゲーションに複数の開孔部を設けるとともに、この開孔部を弾性体で覆う構成とすることで、豊かな低音再生と、歪や異常音の改善を実現したものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、各種音響機器に用いられるスピーカに関するものである。
従来のスピーカについて図面を用いて説明する。
図4は従来のスピーカの半断面図であり、ここで、21は磁気回路、22はプレート、23はマグネット、24はヨーク、25はフレーム、26はボイスコイル、27はダンパー、28は振動板、29はダストキャップである。
従来のスピーカにおいて大きな入力が印加され、ボイスコイルが一定以上に振幅すると、磁気回路の磁束の適正範囲からボイスコイルが離れてしまうことにより、磁気回路からボイスコイルに加わる磁束が変化し、歪が発生する原因となっていた。
このため、大振幅時には大きな歪が発生し易く、スピーカによっては異常音となってしまうこともあるという課題を有するものであった。
これを改善するため、従来からは、振幅が大きくなるとダンパーの変位を積極的に抑え、振幅を制御したスピーカが考えられてきた。
この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
実開平2−133097号公報
しかしながら、振幅を抑制するために、ダンパーの外周部を補強して大振幅を抑えた場合、材料の摩擦等による機械抵抗が増加するため、エネルギーロスが発生して低音の再生レベルが低下するという問題を有するものであった。
また、ダンパーのコルゲーションの幅や高さを、内周から外周に向かって小さくすることで外周部の柔軟度を低下させ、大振幅を抑える従来例もあった。
しかしながら、この方法では振幅制御の効果を十分に得ることはできないものであった。
本発明は上記課題を解決するもので、豊かな低音を再生しながら大振幅時に効果的な振幅制御を備えた、高音質再生できるスピーカを提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明のスピーカはフレームに設けられた磁気回路と、この磁気回路の磁気ギャップに挿入されるボイスコイルと、このボイスコイルとフレームに固定されるダンパーと、フレームとボイスコイルに固定される振動板とから構成され、ダンパーの内周部コルゲーションに複数の開孔部を設けるとともに、この開孔部を弾性体で覆った構成としたものである。
以上の構成とすることで本発明のスピーカは、開孔部のあるダンパー内周部のコルゲーションの柔軟度が高くなり、小振幅ではまずこの部分が変位して、入力信号に忠実な高音質再生が可能になる。
また、大振幅ではダンパーに開孔のない低い柔軟度に設定されたダンパー内周部以外の部分を中心に変位するという作用効果が得られる。
これにより、ボイスコイルに十分磁束が加わる小振幅ではスピーカは容易に振幅して豊かな低音を再生し、大振幅ではダンパーがボイスコイルの振幅を抑えて、歪や異常音を改善できるという効果を奏するものである。
本発明のスピーカの半断面図 本発明のスピーカのダンパーの要部拡大平面図 本発明のスピーカと従来のスピーカとのダンパーの「力−変位」曲線図 従来のスピーカの半断面図
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
以下、実施の形態1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明について説明する。
図1は本発明のスピーカの半断面図であり、ここで、1は磁気回路、2はプレート、3はマグネット、4はヨーク、5はフレーム、6はボイスコイル、7はダンパー、8は振動板、9はダストキャップ、10はダンパー7に設けられた開孔部、11は開孔部10を覆う弾性体である。
図2はダンパー7の要部拡大平面図である。
前述した図4のような従来のスピーカでは、一般的にスピーカの振幅によってダンパー27の柔軟度に急な変化はない。
このため、振幅が増えた場合でも十分な振幅制御はかからない。
これに対して、本発明のスピーカでは、ダンパー7において、開孔部10が設けられた内周部の柔軟度は他の部分に比べて局部的に高く、振幅が始まるとまずこの部分が変位する。
また、開孔により減少したダンパーの復元力は、開孔部を覆う弾性体のバネ作用で、柔軟度を低下させずに補われる。
このため、ボイスコイルに十分磁束が加わる小振幅において、スピーカは容易に振幅し、豊かな低音を再生することができ、さらに入力信号に対して忠実な高音質再生が可能となる。
なお、開孔のあるダンパーは、ないものに比べて全体としての柔軟度も上昇するため、スピーカのFoを一定に保つには、ダンパー材を予め硬いものにしておく必要がある。
その後、振幅が増えて内周部が一定の変位に達すると、開孔のない部分の変位が増加していく。
大振幅では、この柔軟度の低い部分がスピーカの振幅を抑え、ボイスコイルが磁気回路から外れて発生する歪や異常音を改善するものである。
図3はダンパーの「力−変位」曲線図を示すもので、横軸が力、縦軸が変位であり、aは従来のダンパーによるもの、bは同じダンパーの内周部に開孔部と弾性体を設けたものである。
これによると、1〜2mmの小さな変位ではbのカーブがaより立っており、柔軟度が高いことが分かる。
さらに、変位が2.5mmを超えるあたりから両カーブは平行に近づき、柔軟度が同等になっていくことが分かる。
本発明において、bのダンパーの基材をaより適度に硬くしておくことで、同等のFoで、小振幅ではより変位し易く、大振幅ではより振幅制御のかかるスピーカを実現することができる。
なお、弾性体11はゴムやポリマー樹脂を成型やコーティングすることで得ることができる。
但し、弾性体11をダンパーに塗布し過ぎると、重量で音圧が低下したり、粘性抵抗により音質が劣化したりするため、塗布量は必要最小限とし、コルゲーション全周を連続で覆うことは好ましくない。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
本実施形態と実施の形態1との相違点は、ダンパー7とボイスコイル6との接着部に干渉しない範囲で、最内周のコルゲーションに開孔部10と弾性体11を設けたことである。
この構成とすることにより、ダンパーの柔軟度変化はスピーカが振幅を始めてから最も早く発生するため、小振幅において、スピーカは容易に振幅し、より豊かな低音を再生することができ、さらに入力信号に対してより忠実な高音質再生が可能となる。
よって、磁極幅とボイスコイルの巻き幅が近いためにボイスコイルが磁気回路から外れ易いフルレンジタイプのスピーカなどにおいて、より適したものとすることができる。
(実施の形態3)
以下、実施の形態3を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
本実施形態と実施の形態1または実施の形態2との相違点は、弾性体11をシリコン系樹脂としたことである。
これにより、耐熱性などの信頼性を向上させることができる。
特に、ダンパーの内周部コルゲーションは、発熱体であるボイスコイルに近いため、
このボイスコイルに近い部位に、耐熱性や温度による柔軟度特性が安定したシリコン系樹脂を配することで、信頼性の向上とFo値や音圧周波数特性の熱的安定性の向上を実現することができる。
本発明にかかるスピーカは、各種音響機器に用いられるスピーカにおいて、豊かな低音を保ったまま大振幅時の歪や異常音の改善を必要とされる場合に適用できる。
1 磁気回路
2 プレート
3 マグネット
4 ヨーク
5 フレーム
6 ボイスコイル
7 ダンパー
8 振動板
9 ダストキャップ
10 開孔部
11 弾性体
21 磁気回路
22 プレート
23 マグネット
24 ヨーク
25 フレーム
26 ボイスコイル
27 ダンパー
28 振動板
29 ダストキャップ

Claims (3)

  1. フレームに設けられた磁気回路と、この磁気回路の磁気ギャップに挿入されるボイスコイルと、このボイスコイルと前記フレームに固定されるダンパーと、前記フレームと前記ボイスコイルに固定される振動板とから構成されたスピーカであって、前記スピーカは、前記ダンパーの内周部コルゲーションに複数の開孔部を設けるとともに、この開孔部を弾性体で覆ってなるスピーカ。
  2. ダンパーとボイスコイルとの接着部に干渉しない範囲で、最内周のコルゲーションに開孔部と弾性体を設けてなる請求項1記載のスピーカ。
  3. 弾性体は、シリコン系樹脂である請求項1または請求項2記載のスピーカ。
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