JPH11155195A - スピーカー装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 スピーカに於て、ボイスコイルボビン８から
ボイスコイルリード線を直接引き出すことができるよう
にしスピーカ振動系の慣性質量を軽減することを目的と
する。 【解決手段】 ダンパー部でボイスコイルのボビンを支
持したスピーカに於て、コーン紙部を経由することなく
ボイスコイルのリード線をこのボビン部分から外部に引
き出し、コーン紙にこのリード線が装荷されないように
して、スピーカの振動系の慣性質量を軽減し再生音質の
改善を図るようになしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は振動板及びボイスコ
イルボビン部に配設されるボイスコイルのリード線の長
さの短縮したスピーカー装置（以下の説明においてはス
ピーカと称する）の構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】コーン形振動板の開口部の直径が１６セ
ンチ程度のフルレンジ周波数帯域再生用スピーカ或い低
域周波数帯域再生用スピーカの従来例を図４に示して説
明する。

【０００３】図４は従来のスピーカ１００の要部を示し
た中央断面図で、スピーカ１００を磁石部１０１、フレ
ーム部１０２、コーン紙部１０３、ボイスコイル部１０
４及び信号線引き出し部１０５で構成する。

【０００４】磁石部１０１を、下ヨーク３から立ち上が
っている円柱状のセンターポール１、リング状永久磁石
材よりなる未着磁のマグネット２、円盤形状の下ヨーク
３、下ヨーク３と一体のマグネットガイド３ａ及び中心
部に貫通孔４ａを有する上ヨーク４で構成する。

【０００５】フレーム部１０２を、中心に開口部５ｄを
形成したリング形状の有底部５ｃと、有底部５ｃの周縁
部から立ち上がった中空円筒状部５ｇと、中空円筒状部
５ｇの上端から横方向に張り出したリング形状の取付け
部５ｈと、取付け部５ｈの周縁部から立ち上がった中空
円筒状部５ｉと、中空円筒状部５ｉの上端から横方向に
張り出したリング形状の取付け部５ｊと、取付け部５ｊ
の周縁部から立ち上がった中空円錐体形状の則壁部５ｆ
と、則壁部５ｆの開放端部から横方向に張り出したリン
グ形状をなしかつ外周に縁を有するマウント部５ａと、
則壁部５ｆに設けた窓部５ｂと、フレーム部１０２の内
側において取付け部５ｊに設けた第１のダイヤフラムダ
ンパ７ａの支持部９ａと，フレーム部１０２の内側にお
いて取付け部５ｈに設けた第２のダイヤフラムダンパ７
ｂの支持部９ｂとよりなるフレーム５で構成する。

【０００６】コーン紙部１０３を、コーン形状の振動板
６、振動板６の周辺に設けられたエッジ部６ａ及びエッ
ジ部６ａの周辺に設けられたリブ部６ｂで構成する。

【０００７】ボイスコイル部１０４を、第１のダイヤフ
ラムダンパー７ａ、第２のダイヤフラムダンパー７ｂ、
ボイスコイルボビン８及びボイスコイル８ａで構成す
る。

【０００８】そして信号引き出し部１０５をボイスコイ
ル８ａからのボイスコイル引き出し線１１、ドライブ信
号入力端子１２、コーン形状の振動板６に取付けたボイ
スコイルリード線端子１３及び錦糸線でなるフレキシブ
ル信号線１４で構成する。

【０００９】次に磁石部１０１、フレーム部１０２、コ
ーン紙部１０３、ボイスコイル部１０４及び信号引き出
し部１０５で構成するスピーカー１００の組み立て方に
ついて説明する。

【００１０】マグネットガイド３ａで位置決めした状態
でマグネット２の下面と下ヨーク３とを接着し、上ヨー
ク４の貫通孔４ａとセンターポール１との間に磁気ギャ
ップｇが形成されるように治具（図示せず）で位置決め
した状態でマグネット２と上ヨーク４を接着し、下ヨー
ク３とマグネット２と上ヨーク４を一体化して磁石部１
０１を組み立て、マグネット２を着磁する。

【００１１】次に、ヨーク４の上面とフレーム５の有底
部５ｃをあわせて、治具（図示せず）により開口部５ｄ
の中心とセンターポール１の中心を一致させた状態で、
有底部５ｃと上ヨーク４とをスポット熔接し磁石部１０
１とフレーム部１０２とを一体にする。

【００１２】ボイスコイルリード線を引き出した側をフ
レーム部１０２側にしてボイスコイルボビン８を磁気ギ
ャップｇに挿入し、ボイスコイル８ａと開口部４ａとの
間隔、ボイスコイルボビン８とセンターポール１との間
隔及びボイスコイル８ａの巻回幅の中心と磁気ギャップ
長ｓの中心を治具（図示せず）を用いて位置決めする。
尚この治具はボイスコイルボビン８とセンターポール１
との間に挿入する。

【００１３】ボイスコイルボビン８のボイスコイルリー
ド線１１を引き出した側にダイヤフラムダンパー７ｂの
中心孔を嵌着し、ダイヤフラムダンパー７ｂの周辺部が
支持部９ｂに接触した状態とし、ダイヤフラムダンパー
７ｂの中心孔とボイスコイルボビン８とを接着し、ダイ
ヤフラムダンパー７ｂの周辺部と支持部９ｂを接着す
る。

【００１４】そして、ボイスコイルボビン８のボイスコ
イルリード線１１を引き出した側にダイヤフラムダンパ
ー７ａの中心孔を嵌着し、ダイヤフラムダンパー７ａの
周辺部が支持部９ａに接触した状態とし、ダイヤフラム
ダンパー７ａの中心孔とボイスコイルボビン８とを接着
し、ダイヤフラムダンパー７ａの周辺部と支持部９ａを
接着し、第１、第２のダイヤフラムダンパー７ａ，７ｂ
とボイスコイルボビン８とを一体化し、第１、第２のダ
イヤフラムダンパー７ａと７ｂの間に間隔７ｃを形成
し、支持部９ａ，９ｂによりこれらダイヤフラムダンパ
ー７ａ，７ｂを介してボイスコイルボビン８を支持す
る。

【００１５】ボイスコイルボビン８のボイスコイルリー
ド線１１を引き出した側に振動板６の中心に設けた透孔
を嵌着し、マウント部５ａにリブ部６ｂが接触した状態
とし、ボイスコイルボビン８と振動板６の中心に設けた
透孔を接着し、リブ部６ｂとマウント部５ａを接着し、
マウント部５ａでエッジ部６ａを介して振動板６を支持
する。

【００１６】ボイスコイルリード線１１をボイスコイル
リード線端子１３まで振動板６の背面６ａに添って敷設
し、このように敷設したボイスコイルリード線１１の游
端とフレキシブル信号線１４の一端とボイスコイルリー
ド線端子１３とをハンダ付けし、フレキシブル信号線１
４の他端とドライブ信号入力端子１２をハンダ付けし
て、ボイスコイル８ａとドライブ信号入力端子１２を接
続して、この治具を取り外す。

【００１７】そしてセンターキャップ１５がボイスコイ
ルボビン８の上端を覆う状態でセンターキャップ１５と
振動板とを接着し、リブ６ｂの上面とガスケット１０を
接着してスピーカー１００を組み立てる。

【００１８】

【発明が解決しようとする課題】斯るコーン形振動板６
を使用したスピーカにおいては、最低共振周波数値を下
げかつ大入力で駆動できるようにする為には振動板６を
駆動するボイスコイル８ａを大振幅でドライブできるよ
うにする必要がある。

【００１９】そしてボイスコイル８をこのように大振幅
でドライブした場合でもボイスコイル８の振動方向を常
にセンターポール１の軸方向に一致するように保つ必要
があり、この状態が保たれないと再生音が歪む問題が発
生する。

【００２０】この問題を解決する目的で提案されたスピ
ーカとして、図４に示して説明したスピーカ１００の如
く、第１のダイヤフラム型ダンパー７ａと、第１のダイ
ヤフラム型ダンパー７ａに対してセンターポール１の軸
方向に間隔７ｃをおいてボイスコイル８ａ寄りに配設し
た第２のダイヤフラム型ダンパー７ｂを設けてボイスコ
イル８ａを支持する構造として、大振幅でドライブする
ボイスコイル８の振動方向をセンターポール１の軸方向
に保つようにした例が知られている。

【００２１】しかしながらこのような構造を有するスピ
ーカ１００では、ボイスコイルボビン８のセンターポー
ル１の軸方向の寸法が間隔７ｃだけ長くなるためボイス
コイルリード線１１の引き出し長さが増大し、さらにボ
イスコイルリード線１１をコーン形振動板６に添わせて
延長し、この延長端部にボイスコイルリード線端子１３
を設けた構造としているために、ボイスコイルボビン８
及びコーン形振動板６よりなる振動部の慣性質量が増加
し再生音質に悪影響をあたえる問題がある。そして更に
第１のダイヤフラム型ダンパー７ａ及び第２のダイヤフ
ラム型ダンパー７ｂ双方とボイスコイルボビン８との間
をボイスコイルリード線１１を通す必要があるためスピ
ーカ１００の組立作業が煩雑になる問題がある。

【００２２】本発明は斯る点に鑑み、お互いに間隔をお
いて配設した複数のダンパー７ａ，７ｂでボイスコイル
のボビンを支持したスピーカ１００に於て、ボイスコイ
ルリード線１１をコーン形振動板６に添わせて延長する
ことなくボイスコイルボビン８から引き出してコーン形
振動板６の慣性質量を軽減し、再生音質に悪影響をあた
える問題の解決を図り併せてスピーカの組立作業が煩雑
になる問題の解決を図ったスピーカを提供することを目
的とする。

【００２３】

【課題を解決するための手段】本発明は互いに間隔をお
いて配設した複数のダンパー部材７ａ，７ｂでボイスコ
イルのボビン８を支持したスピーカに於て、複数のダン
パー７ａ，７ｂの間のボビン８の部分からボイスコイル
８ａのリード線１１を引き出し、コーン形振動板６の慣
性質量の増加をおさえて、再生音質に悪影響をあたえる
問題及びスピーカ１００の組立作業が煩雑になる問題の
解決を図った。

【００２４】

【発明の実施の形態】以下、スピーカの本発明による実
施の形態を図１〜図３Ｂに示して説明する。

【００２５】スピーカの本発明による一の実施の形態を
図１に示し、図４に示した構成と同一の部分には同一番
号を付与して詳細な説明を省略して説明する。

【００２６】図１において１００Ｍはスピーカの要部を
示した中央断面図であり、スピーカ１００Ｍを磁石部１
０１、フレーム部１０２、コーン紙部１０３、ボイスコ
イル部１０４及び信号線引き出し部１０５ａで構成す
る。

【００２７】信号線引き出し部１０５ａをボイスコイル
８ａからのボイスコイル引き出し線１１ａ、ドライブ信
号入力端子１２ａ、フレキシブル信号線１４ａ及び第１
のダイヤフラム型ダンパー７ａと第２のダイヤフラム型
ダンパー７ｂとの間においてボイスコイルボビン８に形
成したボイスコイルリード線端子１３ａで構成する。

【００２８】中空円筒状部５ｉに窓部５ｅを設け、外部
信号入力端子１２ｃと接続部１２ｂを具備したドライブ
信号入力端子１２ａを、接続部１２ｂを窓部５ｅまで延
長したかたちで取付け部５ｊに設ける。

【００２９】ボイスコイルリード線を引き出した側をフ
レーム部１０２側にし且つボイスコイルボビン８に形成
したボイスコイルリード線端子１３ａを接続部１２ｂ方
向に向けた状態でボイスコイルボビン８を磁気ギャップ
ｇに挿入し、ボイスコイル８ａと開口部４ａとの間隔、
ボイスコイルボビン８とセンターポール１との間隔及び
ボイスコイル８ａの巻回幅の中心と磁気ギャップ長ｓの
中心を治具（図示せず）を用いて位置決めする。

【００３０】ボイスコイルリード線１１ａをボイスコイ
ル８ａからボイスコイルリード線端子１３ａ位置までボ
イスコイルボビン８の外面に添って敷設し、ボイスコイ
ルボビン８外面にこのリード線１１ａを接着する。

【００３１】第２のダイヤフラム型ダンパー７ｂをボイ
スコイルボビン８に嵌合し、このダンパー７ｂの外周側
がステー９ｂに接触した状態になる位置まで挿入し、ボ
イスコイルボビン８と第２のダイヤフラム型ダンパー７
ｂのこの嵌合部分を接着し、ダイヤフラム型ダンパー７
ｂの外周側をステー９ｂに接着する。

【００３２】ボイスコイルリード線端子１３ａと、ボイ
スコイルリード線１１ａのこの敷設側の遊端部及びフレ
キシブル信号線１４ａの一端とをハンダ付け接続し、フ
レキシブル信号線１４ａの他端とドライブ信号入力端子
１２ａの接続部１２ｂをハンダ付け接続し、ボイスコイ
ル８ａとドライブ信号入力端子１２ｃを接続する。

【００３３】第１のダイヤフラム型ダンパー７ａをボイ
スコイルボビン８に嵌合し、このダンパー７ａの外周側
がステー９ａに接触した状態となる位置まで挿入し、ボ
イスコイルボビン８と第１のダイヤフラム型ダンパー７
ａとの嵌合部を接着し、第１のダイヤフラム型ダンパー
７ａの外周側をステー９ａに接着する。

【００３４】そしてコーン形振動板６の中心部に設けた
貫通穴部をボイスコイルボビン８に嵌合し、コーン形振
動板６のリブ６ｂがマウント部５ａに接触するまで挿入
し、コーン形振動板６とボイスコイルボビン８を接着
し、コーン形振動板６の外周側のリブ６ｂをフレーム５
のマウント部５ａに接着し、ガスケット１０をリブ６ｂ
上に接着し、この治具（図示せず）を取り外しキャップ
１５を取り付けて図１に示したスピーカ１００Ｍを組み
立てる。

【００３５】図１に示したスピーカの本発明による実施
の形態によれば、ボイスコイルボビン８上に設けたボイ
スコイルリード線端子１３ａとドライブ信号入力端子１
２ａとを直接接続することができる。

【００３６】したがって、図４に示して説明した従来の
スピーカ１００の如くボイスコイルリード線１１をコー
ン形振動板６にまで添わせて引き出す必要がないので、
コーン形振動板６の慣性質量の増加がおさえられて再生
音質に悪影響をあたえる問題の解決を図ることができ、
スピーカの組立作業が煩雑になる問題の解決を図ること
ができる。

【００３７】次に図２Ａ及び図２Ｂにスピーカの本発明
による他の実施の形態を示し、図１及び図４に示した構
成と同一の部分には同一の番号を付与して詳細な説明を
省略して説明する。

【００３８】図２Ａはスピーカの本発明によるダイヤフ
ラム型ダンパーの他の実施の形態を示した平面図、図２
Ｂはこのダイヤフラム型ダンパーを適用した本発明によ
るスピーカの他の実施の形態を示した中央断面図であ
る。

【００３９】図２Ｂに示したスピーカ１００Ｎの本発明
による実施の形態においては、図２Ａに示した如く第１
のダイヤフラム型ダンパー７1 ａに貫通孔７ｃを設け
る。そして、フレーム５のマウント部５ａと則壁部５ｆ
に設けた窓部５ｂとの間にドライブ信号入力端子１２を
設ける。

【００４０】ボイスコイルリード線端子１３ａ側を接続
部１２ｃ側に向けた状態としたボイスコイルボビン８を
磁気ギャップｇに挿入し位置決めし、この位置決めした
ボイスコイルボビン８に対して第２のダイヤフラム型ダ
ンパー７ｂの中心孔を挿入し接着し、ダンパー７ｂ周辺
をステー９ｂに接着する。これら挿入、位置決め及び接
着は図１に示して説明したと同様におこなう。

【００４１】ボイスコイルリード線端子１３ａとボイス
コイルリード線１１ａの遊端及びフレキシブル信号線１
４ｂの一端をハンダ付け接続する。

【００４２】貫通孔７ｃを設けた側を接続部１２ｃ側と
した第１のダイヤフラム型ダンパー７１ａの中心孔をこ
のボイスコイルボビン８に嵌合し、第１のダイヤフラム
型ダンパー７１ａの外周側がステー９ａに接触した状態
になるまで挿入し、ボイスコイルボビン８とのこの嵌合
部を接着し、この外周側をステー９ａに接着する。

【００４３】フレキシブル信号線１４ｂの他端を貫通孔
７ｃを通じてフレーム５と振動板６との間に引き出し、
ドライブ信号入力端子１２ａの接続部１２ｂとこの他端
をハンダ付けしてボイスコイルリード線１１をドライブ
信号入力端子１２ａに接続する。

【００４４】そしてコーン形振動板６の中心部に設けた
貫通孔をボイスコイルボビン８に嵌合しリブ６ｂがマウ
ント部５ａに接触するまで挿入し、コーン形振動板６と
ボイスコイルボビン８を接着し、リブ６ｂをマウント部
５ａに接着し、ガスケット１０をリブ６ｂ上に接着し、
この治具（図示せず）を取り外しキャップ１５を取り付
けて図１に示したスピーカ１００Ｎを組み立てる。

【００４５】図２Ｂに示したスピーカの本発明による他
の実施の形態によれば、フレキシブル信号線１４ｂをボ
イスコイルボビン８に設けた端子１３ａから直接引き出
し、ドライブ信号入力端子１２の接続部１２ｃとハンダ
付してボイスコイル８ａに対する信号入力回路を構成す
ることができる。そしてボイスコイルリード線端子１２
を従来のスピーカ１００と同じ側面部５ｆに設けること
ができるので、この端子１２の位置について従来のスピ
ーカ１００と互換性を保つことができる。

【００４６】よって図２Ａ及び２Ｂに示したスピーカの
本発明による他の実施の形態によれば、お互いに間隔を
おいて配設した複数のダンパー部７１ａ，７ｂでボイス
コイルボビン８を支持したスピーカ１００Ｎに於て、ボ
イスコイルリード線１１をコーン形振動板６に添わせて
延長することなくボイスコイルボビン８に設けた端子１
３ａから端子１２ａに直接引き出すことができる。

【００４７】従ってスピーカ振動系の慣性質量の増加が
抑えられ、再生音質に悪影響をあたえる問題の解決を図
ることができ、スピーカの組立作業が煩雑になる問題の
解決を図ることができる。

【００４８】次に図３Ａ及び図３Ｂに基づきスピーカの
本発明によるダイヤフラム型ダンパーの他の実施の形態
について図４及び図１に示した構成と同一の部分には同
一の番号を付与して詳細な説明を省略して説明する。

【００４９】図３Ａはスピーカの本発明によるダイヤフ
ラム型ダンパーの他の実施の形態を示した平面図、図３
Ｂはこのダイヤフラム型ダンパーを応用したスピーカ１
００Ｓの本発明による実施の形態を示した中央断面図で
ある。

【００５０】図３Ａに示したダイヤフラム型ダンパーの
本発明による他の実施の形態においては、第１のダイヤ
フラム型ダンパー７２ａを、貫通孔７ｄ，７ｅ及び７ｆ
を設けそしてこれら貫通孔７ｄ，７ｅ及び７ｆを同一サ
イズ同一形状とし、相互に１２０度の等角度間隔で同一
円周上の位置に配列したダイヤフラム型ダンパーとし
た。

【００５１】図３Ａ及び３Ｂに示したスピーカの本発明
による他の実施の形態によれば、お互いに間隔をおいて
配設した複数のダンパー部７ａ，７ｂでボイスコイルボ
ビン８を支持したスピーカ１００Ｎに於て、またボイス
コイルリード線１１をコーン形振動板６に添わせて延長
することなくボイスコイルボビン８からボイスコイルリ
ード線端子１２ａに直接引き出すことができスピーカの
振動系の慣性質量の増加を抑えることができることに加
えて、貫通孔を設けたダイヤフラム型ダンパー７２ａの
全周に渡ってスティフネスのバランスをとることができ
る。

【００５２】本発明は上述の実施の形態に限定されるこ
となく、本発明の要旨を逸脱しない範囲においてその他
種々の実施の形態を取り得る。

【００５３】一例をあげれば、ダンパー部は、このダン
パー部を２枚で構成することに限定されることなく３枚
以上の複数のダンパーで構成した形態をとり得る。

【００５４】ダンパー部７ａに設けた貫通孔の数及び形
状についても図２Ａ，３Ａに示した形態に限られること
なく種々の貫通孔数及び形状とした形態を取り得る。

【００５５】そしてスピーカ１００Ｎの下ヨーク３の外
側にマグネット２からの漏洩磁束をキャンセルするため
のマグネットを設け防磁型にした形態をとり得る。

【００５６】

【発明の効果】本発明によれば、お互いに間隔をおいて
配設した複数のダンパー部でボイスコイルボビン８を支
持したスピーカ１００Ｎに於て、ボイスコイルリード線
１１をコーン形振動板６に添わせて延長することなくボ
イスコイルボビン８から直接引き出すことができる。従
ってコーン形振動板６の慣性質量の増加がおさえられ再
生音質に悪影響をあたえる問題の解決を図ることがで
き、そしてスピーカの組立作業が煩雑になる問題の解決
を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】スピーカの本発明による第１の実施の形態を示
す断面図である。

【図２】Ａはダンパーの本発明による他の実施の形態を
示す平面図である。Ｂはスピーカの本発明による他の実
施の形態を示す断面図である。

【図３】Ａはダンパーの本発明による更に他の実施の形
態を示す平面図である。Ｂはスピーカの本発明による更
に他の実施の形態を示す断面図である。

【図４】スピーカの従来の形態を示す断面図である。

【符号の説明】

１ センターポール、２ マグネット、３ 下ヨーク、
４ 上ヨーク、６ 振動板、７ａ 第１のダイヤフラム
型ダンパー、７ｂ 第２のダイヤフラム型ダンパー、８
ボイスコイルボビン、１１，１１ａ ボイスコイルリ
ード線、１２，１２ａ ドライブ信号入力端子、１３ａ
ボイスコイルリード線端子、１４ａ，１４ｂ 錦糸線
（フレキシブル信号線） ７ｄ，７ｅ，７ｆ 貫通孔

フロントページの続き (72)発明者 秋山 明広 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 渡辺 直樹 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内 (72)発明者 徳重 賢二 東京都品川区北品川６丁目７番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 お互いに間隔をおいて配設した複数のダ
   ンパー部材でボイスコイルのボビンを支持したスピーカ
   ー装置に於て、前記間隔をおいて配設した前記複数のダ
   ンパー部の間のボビン部分から前記ボイスコイルのリー
   ド線を引き出したことを特徴とするスピーカー装置。