JP2000032589A

JP2000032589A - スピーカ

Info

Publication number: JP2000032589A
Application number: JP10196057A
Authority: JP
Inventors: Masao Fujihira; 正男藤平; Akira Yamagishi; 亮山岸; Ikuo Shinohara; 幾夫篠原; Akihiro Akiyama; 明広秋山; Kenji Tokushige; 賢二徳重
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1998-07-10
Filing date: 1998-07-10
Publication date: 2000-01-28

Abstract

(57)【要約】【課題】簡単な構成で漏洩磁束のない磁気回路を得る
と共に磁気回路の磁束を増大するようにしたスピーカを
提案せんとするものである。【解決手段】センターポール２０ａ及びフランジ２０
ｂをプラスチックマグネットで一体に形成すると共にこ
のセンターポール２０ａ上にポールピース２１を設け、
このフランジ２０ｂの外周とこのポールピース２１の外
周と間にヨーク２２を設けると共にこのヨーク２２とポ
ールピース２１と間に磁気空隙４を形成した磁気回路を
有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は小型スピーカに適用
して好適なスピーカに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、小型のスピーカとして、図６に示
す如きものが提案されている。このスピーカは図６に示
す如く、上下方向にＮ極及びＳ極が着磁されたリング状
マグネット１と、このリング状マグネット１を挟むよう
に取付けられたリング状のプレート２及びセンターポー
ル３ａとフランジ３ｂとを一体成形されたヨーク３とを
設け、プレート２の内周側とこのヨーク３のセンターポ
ール３ａと間に磁気空隙４を形成する。

【０００３】また、プレート２にはスピーカのフレーム
５が取付けられ、振動板６の外周部にはエッジ７が設け
られ、このエッジ７によってコーン型の振動板６の外周
部がフレーム５に保持されている。８はガスケットであ
る。

【０００４】一方、振動板６の内周部にボイスコイルボ
ビン９が取付られており、このボイスコイルボビン９に
はボイスコイル１０が巻装され、このボイスコイル１０
はプレート２及びヨーク３のセンターポール３ａによっ
て形成された磁気空隙４内に挿入するようになされてい
る。

【０００５】また、図６において、１１はこのボイスコ
イル１０をこの磁気空隙４内に保持するためのダンパー
である。このダンパー１１として例えば布に合成樹脂を
含浸させた渦巻ダンパーを使用する。

【０００６】また、１２は入力端子を示し、この入力端
子１２よりの音響信号を錦糸線１３を介して、ボイスコ
イル１０に供給する如くする。１４はボイスコイルボビ
ン９の上面を覆うダスト侵入防止用のキャップである。

【０００７】斯る図６に示す如き、スピーカにおいて
は、リング状マグネット１→プレート２→磁気空隙４→
ヨーク３のセンターポール３ａ→フランジ３ｂ→リング
状マグネット１と磁気回路を構成するが、プレート２と
ヨーク３とが異極性であるので、図６に示す如く、プレ
ート２からヨーク３のフランジ３ｂに直接に磁束が流れ
る漏洩磁束を生ずる不都合があった。

【０００８】斯る漏洩磁束をなくすようにしたスピーカ
として、図７に示す如きキャンセルマグネットを用いた
スピーカが提案されている。この図７につき説明するに
図６に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説明
は省略する。

【０００９】この図７においては、図６のヨーク３のフ
ランジ３ｂの下面外周近傍に主駆動用のマグネット１と
反対方向に着磁されたリング状のキャンセルマグネット
１５を取付け、更にプレート２からこのキャンセルマグ
ネット１５を覆う形で有底円筒状のシールドカバー１６
を取付け漏洩磁束を無くすようにしている。その他は図
６と同様に構成する。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】斯る、図７に示す如き
キャンセルマグネット１５及びシールドカバー１６を設
けるようにしたスピーカは、磁気回路が大きくなる不都
合があると共に主のマグネット１とキャンセルマグネッ
ト１５とは極性が逆なためにこの２個のマグネット１及
び１５は別々に着磁する必要があり、部品点数が多いの
と組立工数が多い不都合があった。

【００１１】本発明は斯る点に鑑み、簡単な構成で漏洩
磁束のない磁気回路を得ると共にこの磁気回路の磁束を
増大するようにしたスピーカを提案せんとするものであ
る。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明スピーカは、セン
ターポール及びフランジをプラスチックマグネットで一
体に形成すると共にこのセンターポール上にポールピー
スを設け、このフランジの外周とこのポールピースの外
周と間にヨークを設けると共にこのヨークとポールピー
スと間に磁気空隙を形成した磁気回路を有するものであ
る。

【００１３】本発明によれば、センターポール及びフラ
ンジをプラスチックマグネットで一体に形成されたマグ
ネットよりの磁束はフランジ→ヨーク→磁気空隙→ポー
ルピース→センターポールと流れ、この磁気回路は、簡
単な構成で漏洩磁束を生じないのでキャンセルマグネッ
ト、シールドカバーを必要とせず、その分だけ薄い小型
のスピーカを得ることができる。

【００１４】また、センターポール及びフランジが着磁
されているので、それだけ磁力が増大し、スピーカの最
低共振周波数における共振鋭度Ｑを小さくできるので、
小型のスピーカボックスを使用して容易に低音の再生帯
域を拡大できる。

【００１５】

【発明の実施の形態】以下、図１を参照しながら本発明
スピーカの実施の形態の一例につき説明しよう。この図
１において図６に対応する部分には同一符号を付して示
す。

【００１６】本例においては、図２に示す如き、センタ
ーポール２０ａ及びフランジ２０ｂをプラスチックマグ
ネットで一体成形したフランジ付きセンターポール２０
を用い、このフランジ付きセンターポール２０のセンタ
ーポール２０ａの先端上に円板状のポールピース２１を
接着固定する。

【００１７】このフランジ付きセンターポール２０のフ
ランジ２０ｂの外周とこのポールピース２１の外周と間
に断面逆Ｌ字状の磁性体より成るヨーク２２をこのフラ
ンジ２０ｂの外周に接着固定して設けると共にこのポー
ルピース２１の外周面とこのヨーク２２のポールピース
２１に対向する面との間で磁気空隙４を形成する如くす
る。

【００１８】この場合フランジ付きセンターポール２０
は等方性のプラスチックマグネットで構成し、センター
ポール２０ａの先端部とフランジ２０ｂの外周部と間に
おいて磁界をかけて、例えばセンターポール２０ａの先
端部をＮ極、フランジ２０ｂの外周をＳ極と着磁する如
くする。

【００１９】また、この場合、このフランジ付きセンタ
ーポール２０の下面の中心にへこみ２３を設け、スピー
カの組立時にこのへこみ２３を位置決めとして使用する
を可とする。またヨーク２２の上面にダボ２４を形成し
ておき、このダボ２４をフレーム５の取付に使用する如
くするを可とする。

【００２０】またヨーク２２の上面にスピーカフレーム
５を例えばダボ２４をカシメて取付け、このフレーム５
に外周部にエッジ７が設けられたコーン型の振動板６の
外周部をガスケット８により保持する如くする。

【００２１】一方、この振動板６の内周部にボイスコイ
ルボビン９を取付け、このボイスコイルボビン９にはボ
イスコイル１０が巻装され、このボイスコイル１０をポ
ールピース２１の外周面とこのヨーク２２のポールピー
ス２１に対向する面との間に形成した磁気空隙４内に挿
入するようにする。

【００２２】このボイスコイル１０をこの磁気空隙４内
にダンパー１１により保持する如くする。このダンパー
１１として例えば布に合成樹脂を含浸させた渦巻ダンパ
ーを使用する。また、このボイスコイルボビン９の上面
を覆う如くダスト侵入防止用のキャップ１４を設ける。

【００２３】また、フレーム５の所定位置に設けた入力
端子１２よりの音響信号を錦糸線１３を介して、ボイス
コイル１０に供給する如くする。

【００２４】本例によるスピーカは上述のの如く構成さ
れているので、センターポール２０ａ及びフランジ２０
ｂをプラスチックマグネットで一体に形成されたマグネ
ットよりの磁束はセンターポール２０ａ→ポールピース
２１→磁気空隙４→ヨーク２２→フランジ２０ｂと流
れ、漏洩磁束を生じないので、キャンセルマグネット、
シールドカバーを必要とすることなく、簡単な構成で磁
気シールド形のスピーカとなると共にその分だけ薄い小
型のスピーカを得ることができる利益がある。

【００２５】また、本例によれば、センターポール２０
ａ及びフランジ２０ｂが着磁されているので、このフラ
ンジ２０ｂ部の磁気の力も利用でき、それだけ磁気力の
強い磁気回路となり、スピーカの最低共振周波数におけ
る共振鋭度Ｑを小さくでき、小型のスピーカボックスを
使用して容易に低音の再生帯域を拡大できる利益があ
る。

【００２６】図３，図４及び図５は夫々本発明の実施の
形態の他の例を示す。この図３，図４及び図５例につき
説明するに、この図３，図４及び図５例において、この
図１例に対応する部分には同一符号を付し、その詳細説
明は省略する。

【００２７】図３例においては、図１例のヨーク２２を
マグネット２２ａで構成し、このマグネット２２ａのフ
ランジ付きセンターポール２０のフランジ２０ｂの外周
の例えばＳ極に当接側をＮ極とし、ポールピース２１に
対向する側をＳ極とする如くする。その他は図１例と同
様に構成する。

【００２８】斯る、図３例においては、図１例と同様の
作用効果が得られると共に図１のヨーク２２をマグネッ
ト２２ａで構成しているので磁気回路の磁気力を更に増
大することができる。

【００２９】図４例は、図１例のヨーク２２をリング状
のマグネット２５及びプレート２６で構成し、このリン
グ状のマグネット２５のフランジ付センターポール２０
のフランジ２０ｂの外周に当接する側を例えばＮ極と
し、プレート２６に当接する側をＳ極とする。このプレ
ート２６上にフレーム５を取付ける。その他は図１例と
同様に構成する。

【００３０】この図４例においても、図１例と同様の作
用効果が得られることは容易に理解できよう。更にこの
図４例は図１例に比較し、磁気回路にリング状のマグネ
ット２５が設けられているので、このマグネット２５の
磁気力だけ、この磁気回路の磁気力が増大する。

【００３１】また、図５例は図１例のヨーク２２をリン
グ状ヨーク２７と中空円盤状マグネット２８とで構成
し、この中空円盤状マグネット２８の内周側を例えばＳ
極外周側をＮ極とし、この中空円盤状マグネット２８上
にフレーム５を取付ける。その他は図１と同様に構成す
る。

【００３２】この図５例においても、図１例と同様の作
用効果が得られることは容易に理解できよう。更にこの
図５例は図１例に比較し、磁気回路に中空円盤状マグネ
ット２８が設けられているので、この中空円盤状マグネ
ット２８の磁気力だけ、この磁気回路の磁気力が増大す
る。

【００３３】尚、本発明は上述例に限ることなく、本発
明の要旨を逸脱することなく、その他種々の構成が採り
得ることは勿論である。

【００３４】

【発明の効果】本発明によればセンターポール及びフラ
ンジをプラスチックマグネットで一体に形成されたマグ
ネットよりの磁束はセンターポール→ポールピース→磁
気空隙→ヨーク→フランジと流れ、漏洩磁束を生じない
ので、キャンセルマグネット、シールドカバーを必要と
することなく、簡単な構成で磁気シールド形のスピーカ
となると共にその分だけ薄い小型のスピーカを得ること
ができる利益がある。

【００３５】また、本発明によれば、センターポール及
びフランジが着磁されているので、このフランジ部の磁
気の力も利用でき、それだけ磁気力の強い磁気回路とな
り、スピーカの最低共振周波数における共振鋭度Ｑを小
さくでき、小型のスピーカボックスを使用して容易に低
音の再生帯域を拡大できる利益がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明スピーカの実施の形態の一例を示す断面
図である。

【図２】本発明の要旨の例を示す斜視図である。

【図３】本発明の実施の形態の他の例を示す断面図であ
る。

【図４】本発明の実施の形態の他の例を示す断面図であ
る。

【図５】本発明の実施の形態の他の例を示す断面図であ
る。

【図６】従来のスピーカの例を示す断面図である。

【図７】従来のスピーカの例を示す断面図である。

【符号の説明】

４‥‥磁気空隙、５‥‥フレーム、６‥‥振動板、９‥
‥ボイスコイルボビン、１０‥‥ボイスコイル、２０‥
‥フランジ付きセンターポール、２０ａ‥‥センターポ
ール、２０ｂ‥‥フランジ、２１‥‥ポールピース、２
２‥‥ヨーク、２２ａ‥‥マグネット、２５‥‥リング
状マグネット、２６‥‥プレート、２７‥‥リング状ヨ
ーク、２８‥‥中空円盤状マグネット

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者篠原幾夫東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内 (72)発明者秋山明広東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内 (72)発明者徳重賢二東京都品川区北品川６丁目７番35号ソニー株式会社内Ｆターム(参考） 5D012 BB03 BB04 BB09 EA03 FA02 FA08

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】センターポール及びフランジをプラスチ
ックマグネットで一体に形成すると共に前記センターポ
ール上にポールピースを設け、前記フランジの外周と前
記ポールピースの外周と間にヨークを設けると共に前記
ヨークとポールピースと間に磁気空隙を形成した磁気回
路を有することを特徴とするスピーカ。
【請求項２】請求項１記載のスピーカにおいて、前記ヨークをマグネットで構成したことを特徴とするス
ピーカ。
【請求項３】センターポール及びフランジをプラスチ
ックマグネットで一体に形成すると共に前記センターポ
ール上にポールピースを設け、前記フランジの外周と前
記ポールピースの外周と間にマグネット及びプレートを
連続して設けると共に前記プレートとポールピースと間
に磁気空隙を形成した磁気回路を有することを特徴とす
るスピーカ。
【請求項４】センターポール及びフランジをプラスチ
ックマグネットで一体に形成すると共に前記センターポ
ール上にポールピースを設け、前記フランジの外周と前
記ポールピースの外周と間にヨーク及びマグネットを連
続して設けると共に前記マグネットと前記ポールピース
と間に磁気空隙を形成した磁気回路を有することを特徴
とするスピーカ。