JP3211566B2 - スピーカ用振動板およびその製造方法 - Google Patents

スピーカ用振動板およびその製造方法

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JP3211566B2
JP3211566B2 JP14371694A JP14371694A JP3211566B2 JP 3211566 B2 JP3211566 B2 JP 3211566B2 JP 14371694 A JP14371694 A JP 14371694A JP 14371694 A JP14371694 A JP 14371694A JP 3211566 B2 JP3211566 B2 JP 3211566B2
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高志 小椋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、音響出力機器等に用い
るスピーカ用振動板およびその製造方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】近年、オーディオ関連業界においては、
再生音楽ソースのデジタル化に伴い、音響出力機器とし
てのスピーカには、従来よりもさらに高音質化が望まれ
ている。
【0003】従来の振動板-エッジの一体成形品は、例
えば電話器や携帯式の小型音響機器、パーソナルコンピ
ュータなどに使用される口径が Φ40ミリ以下のマイ
クロスピーカの場合においては、生産性向上のため、ほ
とんどが、高分子樹脂フィルムを用いた同一材料による
振動板−エッジの一体成形品であり、振動板およびエッ
ジ部分に要求される材料の物理特性が同時に反映され
ず、特性に歪みが生じる原因となっている。またそれ以
上の口径をもつ汎用スピーカにおける振動板−エッジの
一体成形では、異種材料間の成形条件などの確立が困難
であり、成形設備が複雑化するため一般化されていない
のが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】スピーカ用振動板に要
求される物理的特性の一つは、その材料の剛性であり、
その物性の向上は、面共振などの分割振動を抑制させ歪
み率の低減を実現し、より高域の周波数成分を再生可能
とする。またエッジ材料に要求される物理特性は、材料
の柔軟性であり、振動板との歪みを押さえ、より低域の
周波数成分を再生可能とする。よって、振動板およびエ
ッジが要求する物理特性を両立させるためには、異種材
料を用いた構造が必要とされる。
【0005】しかしマイクロスピーカの場合、構造上の
問題やコスト的メリットから ポリエチレンテレフタレ
ート(PET)樹脂やポリカーボネート(PC)樹脂フ
ィルムなどの単一材料による振動板−エッジ一体成形が
一般的である。このような単一材料による一体成形品で
は高域限界周波数(以降、fhとよぶ)を向上させるた
めに振動板の剛性を高めれば、エッジのスティフネスが
あがるため最低共振周波数(以降、f0とよぶ)も同時
に高域にシフトし、逆にf0を下げるためにエッジのス
ティフネスを下げれば、振動板の剛性が低下しfhが低
域にシフトする。すなわち周波数特性を広帯域化するた
めに両者が要求する条件が同時に反映されることはな
く、特性は狭帯域となる。しかも再生信号の要求するス
ピーカのエッジおよび振動板本来の動きが制限されるた
め、過度な歪みが発生し、20〜20000Hzの帯域
で再生されるコンパクトディスクやPCM音源などのH
iFi音声を再現することが困難であった。
【0006】またそれ以上での口径をもち、振動板とエ
ッジに異種材料を用いたスピーカにおいても、振動板−
エッジの一体成形は異種材料間の成形条件などの確立が
困難、成形設備の複雑化、などの理由から一般化されて
おらず、専ら別ピースで作成後、接着工程にて両者を張
り合わせているのが現状である。そのため被接着物の剥
離問題、揮発溶媒成分など接着剤に関する多くの問題を
抱えている。
【0007】本願は上記問題に鑑み、異種材料を用い
て、スピーカの振動板およびエッジが要求する相反する
物理特性を満たすことにより、現状の高分子樹脂フィル
ム単一の材料を用いた振動板に比して、高帯域、高音質
であり、さらに振動板-エッジ一体成形法も簡略化し、
あらゆるダイナミックスピーカの振動板材料およびその
製造方法として応用可能な技術を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】これらの目的を達成する
ために、請求項1に記載の発明、繊維織物を基材と
し、成形後振動板となる部分に高剛性高分子樹脂エッ
となる部分に可撓性高分子樹脂含浸あるいは塗布す
ることにより同一基材上に相反する物理特性を呈する異
種材料を配置して、振動板及びエッジの一体成形を可能
としたことを特徴とするスピーカ用振動板である請求
項5に記載の発明は、基材を複数枚張り合わせて、張り
合わせた部分のみを振動板として用い、基材の単一部分
はエッジとして用いたことを特徴とする請求項1記載の
スピーカ用振動板である。 請求項6に記載の発明は、基
材の繊維織物のデニール数やマルチフィラメントの本数
を調整することにより振動板およびエッジ部分に適当な
スティフネスを与えたことを特徴とする請求項1記載の
スピーカ用振動板である。 請求項7に記載の発明は、エ
ッジあるいは振動板の所定の部分にダンピング剤を塗布
したことを特徴とする請求項1記載のスピーカ用振動板
である。 請求項9に記載の発明は、基材である繊維織物
の縦横方向へ等間隔に、高デニールの繊維あるいは、フ
ィラメントの本数を増やした糸を交差させ格子目状にし
たことを特徴とする請求項1記載のスピーカ用振動板で
ある。 請求項10に記載の発明は、基材をポリエステル
繊維とした請求項1記載のスピーカ用振動板である。
求項11に記載の発明は、基材をナイロン繊維とした請
求項1記載のスピーカ用振動板である。 請求項12に記
載の発明は、含浸樹脂をエポキシ樹脂とした請求項1記
載のスピーカ用振動板である。 請求項13に記載の発明
は、含浸樹脂をアクリル樹脂とした請求項1記載のスピ
ーカ用振動板である。 請求項14に記載の発明は、含浸
樹脂をウレタン樹脂とした請求項1記載のスピーカ用振
動板である。 請求項15に記載の発明は、請求項1記載
のスピーカ用振動板に、別工程によ り無機金属を蒸着し
て振動板のスティフネスを高めたことを特徴とするスピ
ーカ用振動板である。 請求項16に記載の発明は、請求
項1記載のスピーカ用振動板に、別工程によりダイヤモ
ンド被膜を形成させて振動板のスティフネスを高めたこ
とを特徴とするスピーカ用振動板である。 請求項17に
記載の発明は、繊維の紡糸工程において、表面に熱可塑
性高分子樹脂を塗布してできた二重層の繊維を織布とし
た材料を用いた請求項1記載のスピーカ用振動板であ
る。
【0009】また、請求項2に記載の発明は、繊維織物
を基材とし、成形後振動板となる部分に高剛性高分子樹
脂、エッジとなる部分に撓性高分子樹脂を含浸、塗布
あるいは貼付し、同一基材上に相反する物理特性を呈す
る異種材料を配置して、振動板及びエッジの一体成形を
可能としたことを特徴とするスピーカ用振動板におい
て、基材の繊維織物が、成形後、振動板、エッジとなる
部位に異種材料である高分子樹脂を含浸あるいは塗布す
るにあたり、スクリーン印刷によって複数個を同時にプ
リントし、一度の工程で多数個のスピーカ用振動板を生
産可能にしたことを特徴とするスピーカ用振動板の製造
方法である。請求項3に記載の発明は、含浸樹脂とし
て、熱可塑性高分子樹脂フィルムを用い、基材と一体熱
成形プレスすることにより、振動板およびエッジに適当
な含浸を行うことを特徴とする請求項2記載のスピーカ
用振動板の製造方法である。 請求項4に記載の発明は、
熱可塑性高分子樹脂または熱硬化性高分子樹脂を基材に
含浸、塗布、または貼付させた基材を用いることによ
り、熱成形プレス時に、剛性を向上させることを目的と
して、複数枚重ねの振動板材料を同時に融着させたこと
を特徴とする請求項2記載のスピーカ用振動板の製造方
法である。 請求項18に記載の発明は、基材を金型内で
加熱し表面層の高分子樹脂のみを溶融、冷却固化させる
ことを特徴とする請求項2記載のスピーカ用振動板の製
造方法である。 請求項20に記載の発明は、基材を複数
枚張り合わせて、張り合わせた部分のみを振動板として
用い、基材の単一部分はエッジとして用いたことを特徴
とする請求項2記載のスピーカ用振動板の製造方法であ
る。 請求項21に記載の発明は、基材の繊維織物のデニ
ール数やマルチフィラメントの本数を調整することによ
り振動板およびエッジ部分に適当なスティフネスを与え
たことを特徴とする請求項2記載のスピーカ用振動板の
製造方法である。 請求項22に記載の発明は、エッジあ
るいは振動板の所定の部分にダンピング剤を塗布したこ
とを特徴とする請求項2記載のスピーカ用振動板の製造
方法である。 請求項23に記載の発明は、基材である繊
維織物の縦横方向へ等間隔に、高デ ニールの繊維あるい
は、フィラメントの本数を増やした糸を交差させ格子目
状にしたことを特徴とする請求項2記載のスピーカ用振
動板の製造方法である。 請求項24に記載の発明は、基
材をポリエステル繊維とした請求項2記載のスピーカ用
振動板の製造方法である。 請求項25に記載の発明は、
基材をナイロン繊維とした請求項2記載のスピーカ用振
動板の製造方法である。 請求項26に記載の発明は、含
浸樹脂をエポキシ樹脂とした請求項2記載のスピーカ用
振動板の製造方法である。 請求項27に記載の発明は、
含浸樹脂をアクリル樹脂とした請求項2記載のスピーカ
用振動板の製造方法である。 請求項28に記載の発明
は、含浸樹脂をウレタン樹脂とした請求項2記載のスピ
ーカ用振動板の製造方法である。 請求項29に記載の発
明は、別工程により無機金属を振動板に蒸着したことを
特徴とする請求項2記載のスピーカ用振動板の製造方法
である。 請求項30に記載の発明は、別工程によりダイ
ヤモンド被膜を振動板に形成させたことを特徴とする請
求項2記載のスピーカ用振動板の製造方法である。 請求
項31に記載の発明は、繊維の紡糸工程において、表面
に熱可塑性高分子樹脂を塗布してできた二重層の繊維を
織布とした材料を用いた請求項2記載のスピーカ用振動
板の製造方法である。
【0010】さらに、請求項8に記載の発明は、繊維織
物を基材とし、成形後振動板となる部分に高剛性高分子
樹脂、エッジとなる部分に可撓性高分子樹脂を含浸ある
いは塗布することにより、同一基材上に相反する物理特
性を呈する異種材料を配置して振動板およびエッジの一
体成形を可能としたことを特徴とするスピーカ用振動板
において、樹脂の含浸量を調整した2種の繊維織物基材
を用い、含浸濃度が高く、剛性の高い方の織布基材を打
ち抜き、剛性の低い方の織布材料に重ねて、加熱プレス
により含浸樹脂を溶融させることで、基材を接着させ一
体成形したことを特徴とするスピーカ用振動板の製造方
である。
【0011】さらに、請求項19に記載の発明は、繊維
織物を基材とし、成形後振動板となる部分に高剛性高分
子樹脂、エッジとなる部分に可撓性高分子樹脂を含浸
るいは塗布することにより同一基材上に相反する物理特
性を呈する異種材料を配置して、振動板及びエッジの
体成形を可能とし、繊維の紡糸工程において、表面に熱
可塑性高分子樹脂を塗布してできた二重層の繊維を織布
とした材料を用いたスピーカ用振動板において、基材を
金型内で加熱し表面層の高分子樹脂のみを溶融、冷却固
化させることによって振動板部分の剛性を向上させたこ
とを特徴とするスピーカ用振動板の製造方法である。
【0012】
【作用】この振動板材料の基材に用いられている繊維織
物は、極細化された繊維による織物であり、高剛性化、
繊維間の相互摩擦による高内部損失、繊維間の空隙によ
る軽量化が図られる。これを以下、図1を用いて説明す
る。
【0013】同図(a)に示すように、基材織布の、例
えば成型後振動板となる部分1に高剛性高分子樹脂を、
さらにエッジとなる部分2に可撓性高分子樹脂を含浸ま
たは塗布し、熱成型プレスを行なってできた振動板−エ
ッジ一体成型品は、振動板、エッジそれぞれに要求され
る物理特性を有する異種材料によって構成されているた
め、同一材料で構成されている振動板−エッジ一体成型
品を用いたスピーカに比べ、広帯域、低歪み、高音圧な
音響特性を備えたスピーカを得ることができる。
【0014】同様に、図1(b)に示すように、振動板
部分の剛性を高め、エッジ部分のスティフネスを低下さ
せるため、樹脂の含浸量を変えた2種の基材を用い、含
浸量の少ない基材1上の、成型後振動板となる部分に、
含浸量の多い基材3を所定の形状に打ち抜いて振動板部
分1に重ね、接着あるいは熱可塑性素材を用いた融着に
よる振動板複数枚を重ねた構造が考えられる。さらに、
図1(c)に示すように、振動板部分1に別工程により
無機金属4を蒸着し、またはダイヤモンド被膜などの無
機化合物4を形成させて、振動板の剛性を向上させるこ
となどが考えられる。
【0015】
【実施例】
(実施例1)高強度ポリエチレン繊維を用いた織布にお
いて、成形後振動板となる部分にはウレタン系樹脂30
g/m2を エッジ部分にはゴム系樹脂10g/m2量を
スクリーン印刷によって塗布し、プリプレグ化した後、
180℃で熱成形プレスを行なってスピーカ用振動板−
エッジ一体成形品とした。本第1実施例と従来例との違
いを分かりやすく示したのが、図2の音圧−周波数特性
図である。同図において、5は周波数特性、6はインピ
ーダンス特性、7は2次歪み特性、8は3次歪み特性を
それぞれ表している。
【0016】(実施例2)ポリエステル繊維を用いた織
布に、通気性のない程度にアクリル系樹脂5g/m2
を含浸させ乾燥させる、成形後振動板となる部分にアク
リル系樹脂30g/m2量を適量スクリーン印刷し、そ
の樹脂印刷部分に、あらかじめ振動板と同じ形状に打ち
抜いた30g/m2量を含浸済みの基材織布を重ねて乾
燥後、材料厚を加味した金型を用いて、金型温度180
℃で熱成形プレスを行ない、スピーカ用振動板−エッジ
一体成形品とした。本第2実施例の音圧−周波数特性図
を図3に示す。同図において、5は周波数特性、6はイ
ンピーダンス特性、7は2次歪み特性、8は3次歪み特
性をそれぞれ表している。す。
【0017】(実施例3)ポリエステル繊維を用いた織
布の、成形後振動板となる部分にアクリル樹脂30g/
2を、エッジ部分にはウレタン系樹脂10g/m2をス
クリーン印刷によって適量塗布し、プリプレグ化した
後、金型温度180℃において熱成形プレスを行なっ
て、スピーカ用振動板−エッジ一体成形品とした。本第
3実施例の音圧−周波数特性図を図4に示す。同図にお
いて、5は周波数特性、6はインピーダンス特性、7は
2次歪み特性、8は3次歪み特性をそれぞれ表してい
る。
【0018】(実施例4)ポリエステル繊維の紡糸工程
において、樹脂量10g/m2となるように表面にアク
リル系樹脂を塗布してできた二重層の繊維を織布とした
材料を用いた基材を用い、振動板部分にエポキシ系樹脂
などの高剛性高分子樹脂をスクリーン印刷によって塗布
し、金型温度180℃で熱成形プレスを行なってスピー
カ用振動板-エッジ一体成形品とした。本第4実施例の
音圧−周波数特性図を図5に示す。同図において、5は
周波数特性、6はインピーダンス特性、7は2次歪み特
性、8は3次歪み特性をそれぞれ表している。
【0019】(実施例5)ポリエステル繊維を用いた織
布に、20g/m2量のアクリル樹脂を含浸させ乾燥さ
せる。この振動板材料を材料厚を加味した金型を用いて
金型温度180℃で熱成形プレスを行ない、密閉型スピ
ーカユニット用振動板-エッジ一体成形品とした。
【0020】以上5つの実施例により、従来品に比べ広
帯域化、低歪率化が図られることが確認された。
【0021】
【発明の効果】以上のように、本発明のスピーカ用振動
板は、基材である極細繊維を用いた織布の振動板および
エッジ部分に、それぞれが要求する材料の物理特性を備
えた異種高分子樹脂を塗布して、振動板−エッジの一体
成形を行うことにより、従来の高分子樹脂フィルム単一
の材料による一体成型品が抱えていた、材料の物理特性
を変化させることによって広帯域化を図ろうとしたとき
に生じる矛盾を解消し、より広帯域で、低歪み、また素
材の軽量化による音圧の向上のみられる振動板−エッジ
一体成形品を実現できる。また、織布基材に任意の高分
子樹脂材料をスクリーン印刷工程で塗布することによ
り、精密性が向上し特性上のばらつきが低減する。ま
た、本発明のスピーカ用振動板の製造方法によれば、複
数個を同時に製造することが可能であり、かつ量産性に
優れたコストメリットの高い振動板−エッジ一体成形品
の製造が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスピーカ用振動板とエッジ一体成型品
の構成図
【図2】本発明のスピーカ用振動板および従来例の音圧
−周波数特性図
【図3】本発明の実施例2におけるスピーカ用振動板の
音圧−周波数特性図
【図4】本発明の実施例3におけるスピーカ用振動板の
音圧−周波数特性図
【図5】本発明の実施例4におけるスピーカ用振動板の
音圧−周波数特性図
【符号の説明】
1 振動板部分 2 エッジ部分 3 含浸量の多い基材 4 無機金属、無機化合物
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭54−105526(JP,A) 特開 平2−145099(JP,A) 実開 昭61−7193(JP,U) 実開 平1−167795(JP,U) 実開 昭54−117138(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04R 7/02 H04R 31/00

Claims (31)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維織物を基材とし、成形後振動板とな
    る部分に高剛性高分子樹脂、エッジとなる部分に可撓性
    高分子樹脂を含浸あるいは塗布することにより同一基材
    上に相反する物理特性を呈する異種材料を配置して、振
    動板及びエッジの一体成形を可能としたことを特徴とす
    るスピーカ用振動板。
  2. 【請求項2】 繊維織物を基材とし、成形後振動板とな
    る部分に高剛性高分子樹脂、エッジとなる部分に撓性
    高分子樹脂を含浸、塗布あるいは貼付し、同一基材上に
    相反する物理特性を呈する異種材料を配置して、振動板
    及びエッジの一体成形を可能としたことを特徴とするス
    ピーカ用振動板において、基材の繊維織物が、成形後、
    振動板、エッジとなる部位に異種材料である高分子樹脂
    を含浸あるいは塗布するにあたり、スクリーン印刷によ
    って複数個を同時にプリントし、一度の工程で多数個の
    スピーカ用振動板を生産可能にしたことを特徴とするス
    ピーカ用振動板の製造方法。
  3. 【請求項3】 含浸樹脂として、熱可塑性高分子樹脂フ
    ィルムを用い、基材と一体熱成形プレスすることによ
    り、振動板およびエッジに適当な含浸を行うことを特徴
    とする請求項2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性高分子樹脂または熱硬化性高分
    子樹脂を基材に含浸、塗布、または貼付させた基材を用
    いることにより、熱成形プレス時に、剛性を向上させる
    ことを目的として、複数枚重ねの振動板材料を同時に融
    着させたことを特徴とする請求項2記載のスピーカ用振
    動板の製造方法。
  5. 【請求項5】 基材を複数枚張り合わせて、張り合わせ
    た部分のみを振動板として用い、基材の単一部分はエッ
    ジとして用いたことを特徴とする請求項1記載のスピー
    カ用振動板。
  6. 【請求項6】 基材の繊維織物のデニール数やマルチフ
    ィラメントの本数を調整することにより振動板およびエ
    ッジ部分に適当なスティフネスを与えたことを特徴とす
    る請求項1記載のスピーカ用振動板。
  7. 【請求項7】 エッジあるいは振動板の所定の部分にダ
    ンピング剤を塗布したことを特徴とする請求項1記載の
    スピーカ用振動板。
  8. 【請求項8】 繊維織物を基材とし、成形後振動板とな
    る部分に高剛性高分子樹脂、エッジとなる部分に可撓性
    高分子樹脂を含浸あるいは塗布することにより、同一基
    材上に相反する物理特性を呈する異種材料を配置して振
    動板およびエッジの一体成形を可能としたことを特徴と
    するスピーカ用振動板において、樹脂の含浸量を調整し
    た2種の繊維織物基材を用い、含浸濃度が高く、剛性の
    高い方の織布基材を打ち抜き、剛性の低い方の織布材料
    に重ねて、加熱プレスにより含浸樹脂を溶融させること
    で、基材を接着させ一体成形したことを特徴とするスピ
    ーカ用振動板の製造方法。
  9. 【請求項9】 基材である繊維織物の縦横方向へ等間隔
    に、高デニールの繊維あるいは、フィラメントの本数を
    増やした糸を交差させ格子目状にしたことを特徴とする
    請求項1記載のスピーカ用振動板。
  10. 【請求項10】 基材をポリエステル繊維とした請求項
    1記載のスピーカ用振動板。
  11. 【請求項11】 基材をナイロン繊維とした請求項1記
    載のスピーカ用振動板。
  12. 【請求項12】 含浸樹脂をエポキシ樹脂とした請求項
    1記載のスピーカ用振動板。
  13. 【請求項13】 含浸樹脂をアクリル樹脂とした請求項
    1記載のスピーカ用振動板。
  14. 【請求項14】 含浸樹脂をウレタン樹脂とした請求項
    1記載のスピーカ用振動板。
  15. 【請求項15】 請求項1記載のスピーカ用振動板に、
    別工程により無機金属を蒸着して振動板のスティフネス
    を高めたことを特徴とするスピーカ用振動板。
  16. 【請求項16】 請求項1記載のスピーカ用振動板に、
    別工程によりダイヤモンド被膜を形成させて振動板のス
    ティフネスを高めたことを特徴とするスピーカ用振動
    板。
  17. 【請求項17】 繊維の紡糸工程において、表面に熱可
    塑性高分子樹脂を塗布してできた二重層の繊維を織布と
    した材料を用いた請求項1記載のスピーカ用振動板。
  18. 【請求項18】 基材を金型内で加熱し表面層の高分子
    樹脂のみを溶融、冷却固化させることを特徴とする請求
    項2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  19. 【請求項19】 繊維織物を基材とし、成形後振動板と
    なる部分に高剛性高分子樹脂、エッジとなる部分に可撓
    性高分子樹脂を含浸あるいは塗布することにより同一基
    材上に相反する物理特性を呈する異種材料を配置して、
    振動板及びエッジの一体成形を可能とし、繊維の紡糸工
    程において、表面に熱可塑性高分子樹脂を塗布してでき
    た二重層の繊維を織布とした材料を用いたスピーカ用振
    動板において、基材を金型内で加熱し表面層の高分子樹
    脂のみを溶融、冷却固化させることによって振動板部分
    の剛性を向上させたことを特徴とするスピーカ用振動板
    の製造方法。
  20. 【請求項20】 基材を複数枚張り合わせて、張り合わ
    せた部分のみを振動板として用い、基材の単一部分はエ
    ッジとして用いたことを特徴とする請求項2記載のスピ
    ーカ用振動板の製造方法。
  21. 【請求項21】 基材の繊維織物のデニール数やマルチ
    フィラメントの本数を調整することにより振動板および
    エッジ部分に適当なスティフネスを与えたことを特徴と
    する請求項2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  22. 【請求項22】 エッジあるいは振動板の所定の部分に
    ダンピング剤を塗布したことを特徴とする請求項2記載
    のスピーカ用振動板の製造方法。
  23. 【請求項23】 基材である繊維織物の縦横方向へ等間
    隔に、高デニールの繊維あるいは、フィラメントの本数
    を増やした糸を交差させ格子目状にしたことを特徴とす
    る請求項2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  24. 【請求項24】 基材をポリエステル繊維とした請求項
    2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  25. 【請求項25】 基材をナイロン繊維とした請求項2記
    載のスピーカ用振動板の製造方法。
  26. 【請求項26】 含浸樹脂をエポキシ樹脂とした請求項
    2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  27. 【請求項27】 含浸樹脂をアクリル樹脂とした請求項
    2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  28. 【請求項28】 含浸樹脂をウレタン樹脂とした請求項
    2記載のスピーカ用振動板の製造方法。
  29. 【請求項29】 別工程により無機金属を振動板に蒸着
    したことを特徴とする請求項2記載のスピーカ用振動板
    の製造方法。
  30. 【請求項30】 別工程によりダイヤモンド被膜を振動
    板に形成させたことを特徴とする請求項2記載のスピー
    カ用振動板の製造方法。
  31. 【請求項31】 繊維の紡糸工程において、表面に熱可
    塑性高分子樹脂を塗布してできた二重層の繊維を織布と
    した材料を用いた請求項2記載のスピーカ用振動板の製
    造方法。
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