JPH0530591A - 平面振動板を有するスピーカ - Google Patents
平面振動板を有するスピーカInfo
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- JPH0530591A JPH0530591A JP3349991A JP3349991A JPH0530591A JP H0530591 A JPH0530591 A JP H0530591A JP 3349991 A JP3349991 A JP 3349991A JP 3349991 A JP3349991 A JP 3349991A JP H0530591 A JPH0530591 A JP H0530591A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 スピーカの生産性の向上と、音圧周波数特性
のフラット化と、歪み音の解消とを目的とする。 【構成】 振動板基材の表面側に、マイカ等のフィラー
を複合したポリフェニレンサルファイドフィルム又は純
粋のポリフェニレンサルファドのみのフィルムを被着し
て表面側スキン層とし、裏面側に、ポリフェニレンサル
ファイドフィルムを被着させて裏面側のスキン層を形成
し、前記裏面側及び又は表面側のスキン層を拡張して振
動板のエッジ部を形成した平面振動板を有せしめる。
のフラット化と、歪み音の解消とを目的とする。 【構成】 振動板基材の表面側に、マイカ等のフィラー
を複合したポリフェニレンサルファイドフィルム又は純
粋のポリフェニレンサルファドのみのフィルムを被着し
て表面側スキン層とし、裏面側に、ポリフェニレンサル
ファイドフィルムを被着させて裏面側のスキン層を形成
し、前記裏面側及び又は表面側のスキン層を拡張して振
動板のエッジ部を形成した平面振動板を有せしめる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカム構造の平面振
動板を装備したスピーカに関するものである。
動板を装備したスピーカに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来この種のスピーカの平面振動板(01)
は、図5に断面を示したように、薄板をハネカム形状に
構成した通常正方形、矩形、又は小判形状の基体(01a)
の表裏両面に、ポリエステルの単一素材のスキン材(01
b),(01c)を一面に貼付した振動部(01e)の裏面に、ドラ
イブコーン(02)の先端部を接着し、該ドライブコーン(0
2)の下端に取り付けたボイスコイル(03)を、マグネット
(04)を組み込んだ磁気回路(06)の形成する円環状磁気空
隙(06a)内に懸垂し、ダンパ(07)及び振動部(01e)の外周
縁に貼り付けた、コルゲーション又はロール形状のエッ
ジ部(01d)によりフレーム(08)に支持している。 そのエ
ッジ部(01d)は、綿、絹、ポリエステル等の織布に、フ
ェルト、又はメラミン等の熱硬化性樹脂を均一にコーテ
ィングして別体に成形してある。このようにして、前記
円環状磁気空隙(06a)は覆われて、鉄粉等の夾雑物が侵
入しないように防護される。
は、図5に断面を示したように、薄板をハネカム形状に
構成した通常正方形、矩形、又は小判形状の基体(01a)
の表裏両面に、ポリエステルの単一素材のスキン材(01
b),(01c)を一面に貼付した振動部(01e)の裏面に、ドラ
イブコーン(02)の先端部を接着し、該ドライブコーン(0
2)の下端に取り付けたボイスコイル(03)を、マグネット
(04)を組み込んだ磁気回路(06)の形成する円環状磁気空
隙(06a)内に懸垂し、ダンパ(07)及び振動部(01e)の外周
縁に貼り付けた、コルゲーション又はロール形状のエッ
ジ部(01d)によりフレーム(08)に支持している。 そのエ
ッジ部(01d)は、綿、絹、ポリエステル等の織布に、フ
ェルト、又はメラミン等の熱硬化性樹脂を均一にコーテ
ィングして別体に成形してある。このようにして、前記
円環状磁気空隙(06a)は覆われて、鉄粉等の夾雑物が侵
入しないように防護される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、従来のこ
の種の平面振動板を有するスピーカにあっては、織布を
主原料としたエッジ部であるので、適度の内部損失、耐
熱性、中心保持性を有し、かつ、軽量であるが、通気
性、耐湿性等の耐候性が十分でないという問題があっ
た。また、他の発泡ポリウレタンのエッジ部を使用した
振動板にあっては、エッジ部の気密性を保つために材料
を熱プレスによって圧縮した高密度のものを使用するの
で、振動系の重量が増して、感度が低下する欠点がある
という問題もあった。
の種の平面振動板を有するスピーカにあっては、織布を
主原料としたエッジ部であるので、適度の内部損失、耐
熱性、中心保持性を有し、かつ、軽量であるが、通気
性、耐湿性等の耐候性が十分でないという問題があっ
た。また、他の発泡ポリウレタンのエッジ部を使用した
振動板にあっては、エッジ部の気密性を保つために材料
を熱プレスによって圧縮した高密度のものを使用するの
で、振動系の重量が増して、感度が低下する欠点がある
という問題もあった。
【0004】そこで、本第1発明は、このような従来の
平面振動板が有していた問題点を解決するために、表面
側のスキン層材にフィラーを複合するとともに、エッジ
部の材質を裏面側のスキン材と同一の素材で構成するこ
とによって、表面側のスキン材の剛性と、裏面側のスキ
ン材とエッジ部の構成加工の容易性と、振動部とエッジ
部の接合部の均質性の向上を図ることを目的とした平面
振動板を有するスピーカを提供しようとするものであ
る。
平面振動板が有していた問題点を解決するために、表面
側のスキン層材にフィラーを複合するとともに、エッジ
部の材質を裏面側のスキン材と同一の素材で構成するこ
とによって、表面側のスキン材の剛性と、裏面側のスキ
ン材とエッジ部の構成加工の容易性と、振動部とエッジ
部の接合部の均質性の向上を図ることを目的とした平面
振動板を有するスピーカを提供しようとするものであ
る。
【0005】第2発明は前記スキン層材を純粋の材料を
用いて、エッジ部を2枚貼り合わせ構造としたものであ
り、第3発明は表面又は裏面エッジ部材の拡張部を加熱
加工して成形したものである。
用いて、エッジ部を2枚貼り合わせ構造としたものであ
り、第3発明は表面又は裏面エッジ部材の拡張部を加熱
加工して成形したものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】該目的を達成するための
本発明の構成を、実施例に対応する図1乃至図4及び図
6を用いて説明すると、本第1発明は、正方形、矩形、
又は小判形状のハニカム構造の平面振動板の振動部(1e)
を構成する基体(1a)の表面側に、マイカ等のフィラーを
複合したポリフェニレンサルファイドフィルムを被着し
て表面側スキン層(1b)とし、裏面側に、ポリフェニレン
サルファイドフィルムを被着させて裏面側のスキン層(1
c)を形成し、前記裏面側スキン層(1c)を拡張して振動板
(1)のエッジ部(1d)を、コルゲーション又はロール形状
に加熱成形して形成した平面振動板(1)を有するスピー
カである。
本発明の構成を、実施例に対応する図1乃至図4及び図
6を用いて説明すると、本第1発明は、正方形、矩形、
又は小判形状のハニカム構造の平面振動板の振動部(1e)
を構成する基体(1a)の表面側に、マイカ等のフィラーを
複合したポリフェニレンサルファイドフィルムを被着し
て表面側スキン層(1b)とし、裏面側に、ポリフェニレン
サルファイドフィルムを被着させて裏面側のスキン層(1
c)を形成し、前記裏面側スキン層(1c)を拡張して振動板
(1)のエッジ部(1d)を、コルゲーション又はロール形状
に加熱成形して形成した平面振動板(1)を有するスピー
カである。
【0007】第2発明は、正方形、矩形、又は小判形状
のハニカム構造の平面振動板を構成する基体(21a)の両
面のスキン層(21b),(21c)がポリフェニレンサルファイ
ドのみのフィルムを被着させて形成したものであり、前
記表裏両面側スキン層(21b),(21c)を拡張して貼り合わ
せて、振動板(21)のエッジ部(21d)をコルゲーション又
はロール形状に加熱成形接着して一体形成した平面振動
板(21)を有するスピーカである。
のハニカム構造の平面振動板を構成する基体(21a)の両
面のスキン層(21b),(21c)がポリフェニレンサルファイ
ドのみのフィルムを被着させて形成したものであり、前
記表裏両面側スキン層(21b),(21c)を拡張して貼り合わ
せて、振動板(21)のエッジ部(21d)をコルゲーション又
はロール形状に加熱成形接着して一体形成した平面振動
板(21)を有するスピーカである。
【0008】第3発明は、正方形、矩形、又は小判形状
のハニカム構造の平面振動板を構成する基体(31a)の両
面のスキン層(31b),(31c)がポリフェニレンサルファイ
ドのフィルムを被着させて形成したものであり、前記表
面側のスキン層(31b)を拡張して振動板(31)のエッジ部
(31d)を加熱成形して一体形成した平面振動板(31)を有
する構造としたスピーカである。
のハニカム構造の平面振動板を構成する基体(31a)の両
面のスキン層(31b),(31c)がポリフェニレンサルファイ
ドのフィルムを被着させて形成したものであり、前記表
面側のスキン層(31b)を拡張して振動板(31)のエッジ部
(31d)を加熱成形して一体形成した平面振動板(31)を有
する構造としたスピーカである。
【0009】
【作用】本第1発明は、このような構造としたものであ
るから、その平面振動板は、表面側のスキン層材に、剛
性が高くて屈曲による繰り返し応力に耐え、且つ耐候性
が優れたポリフェニレンサルファイドを主体として使用
して、表面側のスキン層の高剛性を保持し、それにフィ
ラーを複合することによって、さらに剛性を増大し、エ
ッジ部の材質を裏面側のスキン層と同一の素材で一体加
熱加工して構成することによって、スキン層とエッジ部
の構成加工が容易になり、振動部とエッジ部の接合部が
継ぎ目がなくなるので均質になり、その結果振動板の支
持が正確になるとともに、ポリフェニレンサルファイド
からなるエッジ部の耐候性の優秀さと相俟って安定した
動作が長期間保証される。 更に、本第1発明の平面振動
板を有するスピーカは、表面側スキン層が高剛性で、か
つエッジ部が裏面側スキン層と連続しているので、音圧
周波数特性がフラットになり、かつ、高音域の再生にも
優れた特性を得られる。
るから、その平面振動板は、表面側のスキン層材に、剛
性が高くて屈曲による繰り返し応力に耐え、且つ耐候性
が優れたポリフェニレンサルファイドを主体として使用
して、表面側のスキン層の高剛性を保持し、それにフィ
ラーを複合することによって、さらに剛性を増大し、エ
ッジ部の材質を裏面側のスキン層と同一の素材で一体加
熱加工して構成することによって、スキン層とエッジ部
の構成加工が容易になり、振動部とエッジ部の接合部が
継ぎ目がなくなるので均質になり、その結果振動板の支
持が正確になるとともに、ポリフェニレンサルファイド
からなるエッジ部の耐候性の優秀さと相俟って安定した
動作が長期間保証される。 更に、本第1発明の平面振動
板を有するスピーカは、表面側スキン層が高剛性で、か
つエッジ部が裏面側スキン層と連続しているので、音圧
周波数特性がフラットになり、かつ、高音域の再生にも
優れた特性を得られる。
【0010】第2発明は、ハニカム構造の平面振動板を
構成する基体(21a)の両面スキン層(21b),(21c)がポリフ
ェニレンサルファイドのみのフィルムから成り、エッジ
部自体が大きい振幅変位に耐えると共に、エッジ部が振
動板の基体の端部を覆うように表裏のスキン層を拡張し
て、コルゲーションまたはロール形状に形成されている
ので、振動板の大振幅動作にエッジ部の変形によって基
体(21a)の端部に作用する応力に対して強度が増大し、
大入力に対して長寿命であり、更に振動板の振動方向に
対して対称構造となっているので直線性が良好で、再生
音の歪みのレベルが低い。本第2発明は上記ハニカム構
造の基体(21a)が、例えば天然繊維又は合成樹脂繊維の
単独、あるいはそれらの混抄造体の薄板からなる大型振
動板に適用することによって、大入力用スピーカの振動
板として適した構成である。
構成する基体(21a)の両面スキン層(21b),(21c)がポリフ
ェニレンサルファイドのみのフィルムから成り、エッジ
部自体が大きい振幅変位に耐えると共に、エッジ部が振
動板の基体の端部を覆うように表裏のスキン層を拡張し
て、コルゲーションまたはロール形状に形成されている
ので、振動板の大振幅動作にエッジ部の変形によって基
体(21a)の端部に作用する応力に対して強度が増大し、
大入力に対して長寿命であり、更に振動板の振動方向に
対して対称構造となっているので直線性が良好で、再生
音の歪みのレベルが低い。本第2発明は上記ハニカム構
造の基体(21a)が、例えば天然繊維又は合成樹脂繊維の
単独、あるいはそれらの混抄造体の薄板からなる大型振
動板に適用することによって、大入力用スピーカの振動
板として適した構成である。
【0011】第3発明は、ハニカム構造の平面振動板を
構成する基体(31a)の両面のスキン層(31b),(31c)がポリ
フェニレンサルファイドのみのフィルムから成り、表面
のスキン層(31b)を拡張した部分を、コルゲーション又
はロール形状に加熱成形してなるエッジ部(31d)とした
平面振動板(31)を有するスピーカである。 この実施例は
エッジ部が一重構造であるから軽量で、前記ハニカム構
造の基体(31a)を、例えば軽金属箔で構成することによ
つて、小型で精密且つ軽量化された振動板とし、小振幅
の高域用スピーカに適した振動系を得る構成である。
構成する基体(31a)の両面のスキン層(31b),(31c)がポリ
フェニレンサルファイドのみのフィルムから成り、表面
のスキン層(31b)を拡張した部分を、コルゲーション又
はロール形状に加熱成形してなるエッジ部(31d)とした
平面振動板(31)を有するスピーカである。 この実施例は
エッジ部が一重構造であるから軽量で、前記ハニカム構
造の基体(31a)を、例えば軽金属箔で構成することによ
つて、小型で精密且つ軽量化された振動板とし、小振幅
の高域用スピーカに適した振動系を得る構成である。
【0012】
【実施例】以下本発明の実施例について図面に基づいて
説明する。図中、図1及び図2は、本第1発明の1実施
例を示す図であって、(1a)は天然繊維又は合成繊維の単
体または、それらの混抄紙製、あるいは金属製のハニカ
ム構造体の振動部(1e)の正方形、矩形、又は小判形状の
面状基体(1a)であって、(1b)はその表面側に被着した、
マイカ等のフィラーを複合したポリフェニレンサルファ
イドフィルムからなる表面側スキン層であり、(1c)は裏
面側に被着形成した、ポリフェニレンサルファイドフィ
ルムの裏面側のスキン層である。 而して、本発明スピー
カの振動板は、前記裏面側スキン層(1c)を拡張して形成
した振動板(1)のエッジ部(1d)を、約250℃でコルゲ
ーション又はロール形状に加熱成形加工して、一体的に
形成した平面振動板(1)を有する構造としたスピーカで
ある。その他の部分の構造は、従来例と同じであって、
前記振動部(1e)の裏面に、ドライブコーン(2)の先端部
を接着し、該ドライブコーン(2)の下端に取り付けたボ
イスコイル(3)を、マグネット(4)を組み込んだ磁気回路
(6)の形成する円環状磁気空隙(6a)内に懸垂し、ダンパ
(7)及び振動部(1)の外周縁に貼り付けたエッジ部(1d)に
よりフレーム(8)に支持貼着して、ガスケット(9)で押圧
接着している。
説明する。図中、図1及び図2は、本第1発明の1実施
例を示す図であって、(1a)は天然繊維又は合成繊維の単
体または、それらの混抄紙製、あるいは金属製のハニカ
ム構造体の振動部(1e)の正方形、矩形、又は小判形状の
面状基体(1a)であって、(1b)はその表面側に被着した、
マイカ等のフィラーを複合したポリフェニレンサルファ
イドフィルムからなる表面側スキン層であり、(1c)は裏
面側に被着形成した、ポリフェニレンサルファイドフィ
ルムの裏面側のスキン層である。 而して、本発明スピー
カの振動板は、前記裏面側スキン層(1c)を拡張して形成
した振動板(1)のエッジ部(1d)を、約250℃でコルゲ
ーション又はロール形状に加熱成形加工して、一体的に
形成した平面振動板(1)を有する構造としたスピーカで
ある。その他の部分の構造は、従来例と同じであって、
前記振動部(1e)の裏面に、ドライブコーン(2)の先端部
を接着し、該ドライブコーン(2)の下端に取り付けたボ
イスコイル(3)を、マグネット(4)を組み込んだ磁気回路
(6)の形成する円環状磁気空隙(6a)内に懸垂し、ダンパ
(7)及び振動部(1)の外周縁に貼り付けたエッジ部(1d)に
よりフレーム(8)に支持貼着して、ガスケット(9)で押圧
接着している。
【0013】第2発明は、前記本第1発明の実施例にお
ける(1a)に相当する(21a)が振動部(21e)の正方形、矩
形、又は小判形状のハニカム構造の天然繊維又は合成樹
脂繊維の単独、あるいはそれらの混合抄造体の薄板から
なる平面基体であって、(1b),(1c)はその表裏両面側に
被着した、約40μm厚のポリフェニレンサルファイド
フィルムからなるスキン層であり、それら両スキン層(1
b),(1c)を外周部に拡張して接着し、その拡張部分をエ
ッジ部(1d)として約250℃でコルゲーション又はロー
ル形状に加熱成形加工して、一体的に形成した図3に示
す断面形状の平面振動板(1)を有する構造としたスピー
カである。その他の部分の構造は前記の第1発明と同様
の構造である。
ける(1a)に相当する(21a)が振動部(21e)の正方形、矩
形、又は小判形状のハニカム構造の天然繊維又は合成樹
脂繊維の単独、あるいはそれらの混合抄造体の薄板から
なる平面基体であって、(1b),(1c)はその表裏両面側に
被着した、約40μm厚のポリフェニレンサルファイド
フィルムからなるスキン層であり、それら両スキン層(1
b),(1c)を外周部に拡張して接着し、その拡張部分をエ
ッジ部(1d)として約250℃でコルゲーション又はロー
ル形状に加熱成形加工して、一体的に形成した図3に示
す断面形状の平面振動板(1)を有する構造としたスピー
カである。その他の部分の構造は前記の第1発明と同様
の構造である。
【0014】第3発明は、前記本第1発明の実施例の基
体(1a)に相当する基体(31a)が振動部(31e)の正方形、矩
形、又は小判形状のハニカム構造のアルミ等の金属薄
板、天然繊維又は合成樹脂繊維の単独、あるいはそれら
の混合抄造体の薄板から成る基体であって、(31b),(31
c)はその表裏両面側に被着した、約75μm厚のポリフ
ェニレンサルファイドフィルムからなるスキン層であ
り、それらのスキン層(31b),(31c)の内の片方、例えば
表面側のスキン層(31b)を外周部に拡張して、エッジ部
(31d)として約250℃でコルゲーション又はロール形
状に加熱成形加工して、一体的に形成した図4に示す断
面形状の平面振動板(31)又は同一の構造の平面振動板を
有する構造としたスピーカである。その他の部分の構造
は前記の第1発明と同様の構造である。
体(1a)に相当する基体(31a)が振動部(31e)の正方形、矩
形、又は小判形状のハニカム構造のアルミ等の金属薄
板、天然繊維又は合成樹脂繊維の単独、あるいはそれら
の混合抄造体の薄板から成る基体であって、(31b),(31
c)はその表裏両面側に被着した、約75μm厚のポリフ
ェニレンサルファイドフィルムからなるスキン層であ
り、それらのスキン層(31b),(31c)の内の片方、例えば
表面側のスキン層(31b)を外周部に拡張して、エッジ部
(31d)として約250℃でコルゲーション又はロール形
状に加熱成形加工して、一体的に形成した図4に示す断
面形状の平面振動板(31)又は同一の構造の平面振動板を
有する構造としたスピーカである。その他の部分の構造
は前記の第1発明と同様の構造である。
【0015】以上本発明の代表的と思われる実施例につ
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下
にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施す
ることができるものである。
いて説明したが、本発明は必ずしもこれらの実施例構造
のみに限定されるものではなく、本発明にいう前記の構
成要件を備え、かつ、本発明にいう目的を達成し、以下
にいう効果を有する範囲内において適宜改変して実施す
ることができるものである。
【0016】
【発明の効果】以上の説明から既に明らかなように、本
第1発明のスピーカの平面振動板は、表面側のスキン材
にフィラーを複合することによって表面側のスキン層の
剛性を増加し、エッジ部の材質を裏面側のスキン層と同
一の素材で一体に構成することによって、裏面側のスキ
ン層とエッジ部の構成加工が容易になるという従来のも
のには期待することが出来ない顕著な効果を有するに至
ったのである。
第1発明のスピーカの平面振動板は、表面側のスキン材
にフィラーを複合することによって表面側のスキン層の
剛性を増加し、エッジ部の材質を裏面側のスキン層と同
一の素材で一体に構成することによって、裏面側のスキ
ン層とエッジ部の構成加工が容易になるという従来のも
のには期待することが出来ない顕著な効果を有するに至
ったのである。
【0017】また、振動部とエッジ部の接合部が継ぎ目
がなくなるので均質になって、そのような平面振動板を
有するスピーカは、耐候性に優れており、図6中のに
示すように、音圧周波数特性がフラットになり、かつ、
高音域の再生においても、従来例の特性よりも優れた
特性を呈し得るという効果をも併せて期待することが出
来るに至ったのである。
がなくなるので均質になって、そのような平面振動板を
有するスピーカは、耐候性に優れており、図6中のに
示すように、音圧周波数特性がフラットになり、かつ、
高音域の再生においても、従来例の特性よりも優れた
特性を呈し得るという効果をも併せて期待することが出
来るに至ったのである。
【0018】第2発明のスピーカの振動板は、第1発明
のスピーカが有する効果と共に、エッジ部が振動板の基
体の端部を覆うように表裏のスキン層を拡張して形成さ
れているので、振動板の大振幅動作時に、エッジ部の変
形によって吸収して対応するので、基体の端部に作用す
る応力に対して強度が増大し、大入力に対して長寿命で
あり、更に振動板の振動方向に対してエッジ部が対称構
造となっているので直線性が良好で、再生音の歪みレベ
ルが低い。
のスピーカが有する効果と共に、エッジ部が振動板の基
体の端部を覆うように表裏のスキン層を拡張して形成さ
れているので、振動板の大振幅動作時に、エッジ部の変
形によって吸収して対応するので、基体の端部に作用す
る応力に対して強度が増大し、大入力に対して長寿命で
あり、更に振動板の振動方向に対してエッジ部が対称構
造となっているので直線性が良好で、再生音の歪みレベ
ルが低い。
【0019】更に第3発明においては、振動系を小型で
精密且つ軽量化することができるので、小振幅の高音域
用スピーカとして高周波帯域の再生に適したスピーカを
得ることができる。
精密且つ軽量化することができるので、小振幅の高音域
用スピーカとして高周波帯域の再生に適したスピーカを
得ることができる。
【図1】本第1発明の実施例の要部の断面を示した断面
図。
図。
【図2】本第1発明の実施例の全体の断面を示した断面
図。
図。
【図3】本第2発明の実施例の要部の断面を示した断面
図。
図。
【図4】本第3発明の実施例の要部の断面を示した断面
図。
図。
【図5】従来例を示した断面図。
【図6】本発明品と従来例の音圧周波数特性の比較図。
(1) 平面振動板
(21) 平面振動板
(31) 平面振動板
(1a) 基体
(21a) 基体
(31a) 基体
(1b) 表面側スキン層
(21b) 表面側スキン層
(31b) 表面側スキン層
(1c) 裏面側スキン層
(21c) 裏面側スキン層
(31c) 裏面側スキン層
(1d) エッジ部
(21d) エッジ部
(31d) エッジ部
(1e) 振動部
(21e) 振動部
(31e) 振動部
(2) ドライブコーン
(3) ボイスコイル
(4) マグネット
(6) 磁気回路
(6a) 磁気空隙
(7) ダンパ
(8) フレーム
(9) ガスケット
Claims (5)
- 【請求項1】 正方形、矩形、又は小判形状のハニカム
構造の平面振動板を構成する基体(1a)の表面側に、マイ
カ等のフィラーを複合したポリフェニレンサルファイド
フィルムを被着して表面側スキン層(1b)とし、裏面側
に、ポリフェニレンサルファイドフィルムを被着させて
裏面側のスキン層(1c)を形成し、前記裏面側スキン層(1
c)を拡張して、振動板(1)のエッジ部(1d)を加熱成形し
て形成した平面振動板(1)を有するスピーカ。 - 【請求項2】 正方形、矩形、又は小判形状のハニカム
構造の平面振動板を構成する基体(21a)の両面のスキン
層(21b),(21c)がポリフェニレンサルファイドのみのフ
ィルムから成り、それらを拡張した部分を張り合わせ
て、熱圧着して接着して成るエッジ部(21d)を形成した
ものである平面振動板(21)を有するスピーカ。 - 【請求項3】 正方形、矩形、又は小判形状のハニカム
構造の平面振動板を構成する基体(31a)の両面のスキン
層(31b),(31c)がポリフェニレンサルファイドのみのフ
ィルムから成り、表面のスキン層(31b)を拡張した部分
を加熱成形して成るエッジ部(31d)としたものである平
面振動板(31)を有するスピーカ。 - 【請求項4】 前記の基体が天然繊維又は合成樹脂繊維
の単独、あるいはそれらの混合抄造体の薄板のハニカム
構造である、請求項1、請求項2、又は請求項3のいず
れかに記載の平面振動板を有するスピーカ。 - 【請求項5】 前記の基体が金属の薄板のハニカム構造
である、請求項1、請求項2、又は請求項3のいずれか
に記載の平面振動板を有するスピーカ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3349991A JPH0530591A (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 平面振動板を有するスピーカ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3349991A JPH0530591A (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 平面振動板を有するスピーカ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0530591A true JPH0530591A (ja) | 1993-02-05 |
Family
ID=12388243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3349991A Pending JPH0530591A (ja) | 1991-02-01 | 1991-02-01 | 平面振動板を有するスピーカ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0530591A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002165293A (ja) * | 2000-11-28 | 2002-06-07 | Foster Electric Co Ltd | 電気音響変換器用振動板 |
WO2007049571A1 (ja) * | 2005-10-27 | 2007-05-03 | Toray Industries, Inc. | ポリアリーレンスルフィドフィルム |
-
1991
- 1991-02-01 JP JP3349991A patent/JPH0530591A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP1942149A1 (en) * | 2005-10-27 | 2008-07-09 | Toray Industries, Inc. | Polyarylene sulfide film |
EP1942149A4 (en) * | 2005-10-27 | 2009-11-25 | Toray Industries | POLY FILM (ARYLENE SULFIDE) |
US8742061B2 (en) | 2005-10-27 | 2014-06-03 | Toray Industries, Inc. | Polyarylene sulfide film |
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