JPH0843519A - レーダ装置 - Google Patents

レーダ装置

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JPH0843519A
JPH0843519A JP6179047A JP17904794A JPH0843519A JP H0843519 A JPH0843519 A JP H0843519A JP 6179047 A JP6179047 A JP 6179047A JP 17904794 A JP17904794 A JP 17904794A JP H0843519 A JPH0843519 A JP H0843519A
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勇 田中
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昭男 吉田
Kenji Hayakawa
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Japan Radio Co Ltd
Ueda Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 運動モード及び方位表示モードによらず正確
なスキャン相関処理を、簡素な構成によって実現する。 【構成】 方位演算部3は常にノースアップモード時の
角度信号を発生させ、制御部5は常に真運動・ノースア
ップモード時の座標変換開始アドレスを発生させる。座
標変換部4はこれらに基づき真運動・ノースアップモー
ドによる座標変換を行いながら、映像処理部8によるス
キャン相関の結果を画像メモリ部7に書き込む。制御部
5は、読み出しの際に運動モード及び方位表示モードに
応じて読み出し開始アドレスを発生させ、読み出し制御
部6はこの読み出し開始アドレスを起点として読み出し
アドレスを発生させる。水平走査メモリ部9は、画像メ
モリ部7上の読み出しアドレスから読み出された画像を
1水平走査期間蓄え、表示器に供給する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、周囲の状況をレーダ画
像として表示するレーダ装置に関し、特にスキャン相関
処理に関する。
【0002】
【従来の技術】レーダ装置は、周囲に電波を送信し、周
囲に存在する物標から得られる反射波を利用して、周囲
の状況を画像として表示する装置である。例えば船舶に
搭載されるレーダ装置においては、空中線を回転させつ
つ所定のタイミングで電波を送信し、他船等の物標によ
る反射波を空中線により受信する。電波の送信から反射
波の受信迄の時間は物標までの距離を、またその際の電
波送受信方向は物標の方位を、それぞれ示している。従
って、レーダ装置において送受信により得られる情報
は、基本的に極座標形式の情報である。
【0003】一方で、レーダ画像を表示する表示器とし
ては、近年、ラスタスキャン方式の表示器が用いられて
いる。この種の表示器は直交座標形式の表示器であるた
め、レーダ装置より得られる極座標形式の情報からレー
ダ画像を生成する際、極座標から直交座標への座標変換
が必要となる。この座標変換は、電波の送受信により得
られバッファメモリ等に格納された情報を画像メモリに
書き込む際、画像メモリへの書き込みアドレスの制御と
して実行される。バッファメモリに格納される情報は、
通常、1回の送受信により得られる情報である。以下、
1回の送受信のことをスイープ、空中線1回転のことを
スキャン、1スイープ又は1スキャンにおいて得られる
情報をスイープデータ又はスキャンデータと呼ぶ。
【0004】座標変換の際の画像メモリへの書き込み
は、さらに、スキャン相関等の処理に利用される。スキ
ャン相関処理は、前回のスキャンデータと今回のスキャ
ンデータを相関処理に供し、その結果を新たに今回のス
キャンデータとして画像メモリに書き込むことにより、
ノイズを抑制する処理である。例えば、今回のスイープ
データに対応する前回のスイープデータを画像メモリか
ら読み出し、両者の平均を求め、求めた平均を画像メモ
リに書き込む。このような処理を行うと、今回のスキャ
ンデータのうち前回のスキャンデータと相関を有してい
ない部分、例えば海面反射等の不要反射を示す部分が、
今回のスキャンデータから抑制される。従って、スキャ
ン相関処理は、ノイズの少ない好適なレーダ画像を得る
上で有効な処理である。
【0005】図5には、一従来例に係るレーダ装置の構
成が示されている。この図に示されているのは、特に、
スキャン相関処理に関連する部分である。
【0006】A/D変換部101は、図示しない空中線
により受信された反射波(受信信号)をアナログ信号か
らディジタル信号へ変換する。バッファメモリ部102
は、ディジタルに変換された受信信号を1スイープ分記
憶する。従って、バッファメモリ部102には、最新の
スイープデータが格納される。
【0007】方位演算部103は、空中線方位信号、針
路及び方位表示モードに応じて角度信号θZ を生成す
る。制御部105は、針路、方位表示モード、速度信号
及び運動モードに応じて座標変換開始アドレス(XS
S )を決定する。座標変換部104は、角度信号θZ
及び座標変換開始アドレス(XS ,YS )に基づき画像
メモリ部106への書き込みアドレス(X,Y)を発生
させる。画像メモリ部106は、一般にランダムアクセ
ス可能なリードライトメモリとシリアルアクセスメモリ
を搭載したマルチポートRAMにより構成される。
【0008】バッファメモリ部102上のスイープデー
タは、スキャン相関処理等を経た上で、書き込みアドレ
ス(X,Y)に応じ画像メモリ部106に書き込まれ
る。この図の装置は、スキャン相関処理を実行する手段
として映像処理部107を備えている。映像処理部10
7は、図示しない座標変換クロックに同期してバッファ
メモリ部102から最新のスイープデータを順に読み出
す一方で、書き込みアドレス(X,Y)によって特定さ
れる画像メモリ部106の1個のメモリセルから過去の
データを読み出し、後者を用いて前者に相加平均等所定
の規則に則った相関処理を施す。その結果得られた処理
信号は、書き込みアドレス(X,Y)によって特定され
る画像メモリ部106の1個のメモリセルに書き込まれ
る。従って、画像メモリ部106には、相関処理された
現在までのレーダ映像が蓄積される。
【0009】表示の際には、制御部105は、表示器の
水平同期信号に同期して、列アドレス及び行アドレスか
ら構成される表示アドレスを発生させ、画像メモリ部1
06に与える。画像メモリ部106に書き込まれている
データは、表示アドレスに応じて列から列へと読み出さ
れ、CRT等ラスタスキャン方式の表示器に供給され
る。表示器は、このようにして読み出された画像メモリ
部106の内容をレーダ画像として表示する。
【0010】座標変換部104によって生成される書き
込みアドレス(X,Y)は、方位表示モード及び運動モ
ードに応じて異なったアドレスになる。
【0011】まず、方位表示モードには、レーダ画像の
中心と表示器の真上を結ぶ線が自船の船首(ヘッド)方
向を示すヘッドアップモード、北を示すノースアップモ
ード、自船がもくろんでいる針路(目標針路)方向を示
すコースアップモードの3種類がある。方位演算部10
3は、式(1)に示されるように、指令される方位表示
モードに応じて異なる値の角度信号θZ を出力する。た
だし、θA は方位パルス等の空中線方位信号によって与
えられる空中線の角度θA 、θG はジャイロコンパス等
によって与えられ北を与える針路、θC は自船がもくろ
んでいる目標針路である。
【0012】
【数1】 ヘッドアップモード時 θZ =θA ノースアップモード時 θZ =θA +θG コースアップモード時 θZ =θA +θG −θC …(1) 次に、運動モードには、相対運動モードと真運動モード
とがある。相対運動モードとは、自船の位置を表示器の
画面上で固定させ自船に対する物標の相対運動を表示さ
せるモードであり、真運動モードとは、自船の位置を表
示器の画面上で自船の運動に従って移動させ物標の真運
動を表示させるモードである。相対運動モードが指令さ
れている場合、制御部105は、座標変換開始アドレス
(XS ,YS )を一定値、例えばレーダ映像の中心を示
すアドレスに設定する。真運動モードが指令されている
場合、制御部105は、速度信号により示される自船速
度V及び方位表示モードに応じて決定する角度θに基づ
き座標変換開始アドレス(XS ,YS )を逐次更新す
る。角度θは、ヘッドアップモード時はθG 、ノースア
ップモード時はθ、コースアップモード時はθG −θC
となる。座標変換開始アドレス(XS ,YS )を更新す
る時間間隔をt、時間t前の座標変換開始アドレス(X
S ,YS )を(XS-1 ,YS-1 )と表すこととすると、
真運動モードが指令されている場合の座標変換開始アド
レス(XS ,YS )は次の式(2)により求められる。
【0013】
【数2】 XS =XS-1 +V・t・SINθ YS =YS-1 +V・t・COSθ …(2) 座標変換部104は、このように方位表示モード及び運
動モードに応じて生成される角度信号θZ 及び座標変換
開始アドレス(XS ,YS )に基づき、座標変換クロッ
クに同期して書き込みアドレス(X,Y)を発生させ
る。書き込みアドレス(X,Y)は次の式(3)により
生成する。ただし、Rは距離を示しており、電波の送信
から反射波の受信までの時間によって求められる。
【0014】
【数3】 X=XS +R・SINθZ Y=YS +R・COSθZ …(3)
【0015】
【発明が解決しようとする課題】スキャン相関処理を正
確に実施するためには、画像メモリ部の各メモリセルが
常に地球上の同一の点と対応づけられている必要があ
る。しかし、相対運動モードで表示を行っている場合に
は、レーダ映像として表示される地球上の範囲が自船の
運動につれて変化するから、画像メモリ部の各メモリセ
ルと対応づけられる地球上の点は自船の運動につれて変
化する。また、レーダ画像の方位、すなわち中心と真上
を結ぶ線の方位は、ノースアップモード時及びコースア
ップモード時にはそれぞれ北又は目標針路にて安定して
いるが、ヘッドアップモード時には自船の旋回やヨーイ
ング等に伴い変化するから、ヘッドアップモード時には
画像メモリ部の各メモリセルと対応づけられる地球上の
点が自船の運動につれて変化する。従って、画像メモリ
部の各メモリセルが常に地球上の同一の点と対応づけら
れ正確なスキャン相関が可能になるのは、真運動・ノー
スアップモード時のみである。他のモードを使用した場
合、上述のようにヨーイング等の船の動揺や自船の運動
の影響を受けるため、正確なスキャン相関処理を実施で
きない。
【0016】このような不具合への対処方法としては、
座標変換部及び画像メモリ部を二組使用する方法があ
る。すなわち、第1の座標変換部及び画像メモリ部は最
新のスイープデータを真運動・ノースアップモードで座
標変換して蓄え、第2の座標変換部及び画像メモリ部は
第1の画像メモリ部上のスキャンデータを方位表示モー
ド及び運動モードに応じて座標変換し表示に供する。し
かし、この方法は、座標変換部及び画像メモリ部を二組
使用するためコストアップとなる。
【0017】本発明は、このような問題点を解決するこ
とを課題としてなされたものであり、画像メモリに対す
る読み出しアドレスの制御によって、運動モード及び方
位表示モードにかかわらず正確なスキャン相関処理を実
施可能なレーダ装置を、より安価な構成にすることを目
的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明は、レーダ画像を直交座標形式で記憶
可能な単一の画像メモリと、真運動モード及びノースア
ップモードに従い書き込みアドレスを発生させ、発生さ
せた書き込みアドレスに従い、スキャン相関処理が施さ
れたレーダ画像を画像メモリに書き込む書き込み手段
と、指定された運動モード及び方位表示モードに従い読
み出しアドレスを発生させ、発生させた読み出しアドレ
スに従い、スキャン相関処理が施されたレーダ画像を画
像メモリから読み出す読み出し手段と、を備えることを
特徴とする。
【0019】本発明は、さらに、読み出し手段が、指定
される方位表示モードがヘッドアップモード又はコース
アップモードである場合に、読み出しアドレスを書き込
みアドレスに対して自船針路に応じて回転させることを
特徴とする。
【0020】本発明は、また、書き込み手段が、書き込
むべきレーダ画像のうちレーダ装置の移動に伴い画像メ
モリの記憶空間からはみ出した部分を画像メモリの他の
記憶空間に折り返して書き込み、読み出し手段が、読み
出すべきレーダ画像のうち折り返して書き込まれている
部分を元の形に折り返し直して読み出すことを特徴とす
る。
【0021】本発明は、画像メモリから読み出されたレ
ーダ画像データを表示器の一水平走査分記憶したうえで
表示器へ供給することを特徴とする。
【0022】
【作用】本発明においては、スキャン相関処理が施され
たレーダ画像が画像メモリ上に常に真運動モード及びノ
ースアップモードに従い書き込まれる。従って、画像メ
モリを構成する各メモリセルが、常に地球上の同一の点
に対応付けられているため、スキャン相関処理を正確に
実施可能になる。また、画像メモリからの読み出しは、
指定された運動モード及び方位表示モードに従い生成さ
れた読み出しアドレスにより行われる。本発明において
は、画像メモリから読み出されたレーダ画像データが表
示器の一水平走査分記憶され、その上で表示器に供給さ
れる。従って、高々1水平走査分のメモリを読み出され
たレーダ画像の記憶用に付加するのみで、指定された運
動モード及び方位表示モードに従う表示が可能になる。
また、指定される方位表示モードがヘッドアップモード
又はコースアップモードである場合には、書き込みアド
レスに対し自船針路に応じて回転させることにより、読
み出しアドレスを生成でき、折り返し処理を考慮した読
み出しアドレス制御を行うことにより、上記読み出しを
実現できる。
【0023】
【実施例】
1.実施例の構成 図1には、本発明の一実施例に係るレーダ装置、特にス
キャン相関処理に関する部分の構成が示されている。
【0024】この図の装置は、図5の従来例におけるA
/D変換部101及びバッファメモリ部102と同様の
機能を有するA/D変換部1及びバッファメモリ部2を
備えている。この図の装置は、さらに、方位演算部3、
座標変換部4、制御部5及び画像メモリ部7を備えてい
る。方位演算部3は、空中線方位信号及びジャイロコン
パスなどから与えられる針路に応じて、常に、ノースア
ップモード時の角度信号θZ =θA +θG を生成する。
制御部5は、速度信号に基づき、常に、真運動・ノース
アップモード時の座標変換開始アドレス(XS ,YS
を生成する。生成方法は前述した従来例における生成方
法とほぼ同一である。座標変換部4は、このように真運
動・ノースアップモードで生成される角度信号θZ 及び
座標変換開始アドレス(XS ,YS )に基づき、座標変
換クロックに同期して書き込みアドレス(X,Y)を発
生させる。書き込みアドレス(X,Y)は前述の式
(3)により生成する。バッファメモリ部2上のスイー
プデータは、映像処理部8によるスキャン相関処理を経
た上で画像メモリ部7に書き込まれ、画像メモリ部7に
はスキャン相関処理された現在までのレーダ映像が真運
動・ノースアップモードで蓄積される。
【0025】なお、自船が運動している場合、座標変換
開始アドレス(XS ,YS )は通常1スキャンに1回更
新され、やがて画像用メモリ部7の記憶空間の端点に到
達する。この時、座標変換開始アドレス(XS ,YS
を画像メモリ部7上のある点に引き戻す処理が考えられ
るが、引き戻した場合、これまでに蓄積したレーダ画像
が消失するためスキャン相関処理の連続性が途切れる。
この途切れを防ぐため、座標変換開始アドレス(XS
S )及び書き込みアドレス(XS ,YS )が画像メモ
リ部7の記憶空間の端点からはみだした場合にはみ出し
た部分を画像メモリ部7の他のメモリセルに記憶させ
る。この処理は折り返し処理と呼ばれ、例えば、座標変
換開始アドレス(XS ,YS )及び書き込みアドレス
(XS ,YS)がオーバーフローした時に桁上げを無視
する処理として実行される。これにより、蓄積されたレ
ーダ画像を消失させることなく連続的にスキャン相関処
理を実施できる。
【0026】このように、本実施例においては、スキャ
ン相関処理を常に真運動・ノースアップモードで実施し
ている。従って、画像メモリ部7にデータとして蓄えら
れるレーダ画像は、常に、正確なスキャン相関処理が施
されたデータとなる。本実施例では、さらに、運動モー
ド及び方位表示モードに応じた読み出しアドレスを読み
出し制御部6にて発生させ、この読み出しアドレスから
読み出したデータを1水平走査分水平走査メモリ部9に
蓄え表示器に供給することにより、運動モード及び方位
表示モードに応じた表示を実現している。これらによ
り、画像メモリ部7に真運動・ノースアップモードのレ
ーダ画像が蓄積されているにもかかわらず、運動モード
及び方位表示モードによらない正確なスキャン相関処理
及び運動モード及び方位表示モードに応じた表示を実現
している。その際、複数組の座標変換部及び画像メモリ
部を備える必要もなく、また画像メモリ部7としてマル
チポートRAMより安価なDRAMを使用できる。
【0027】2.読み出しの原理 次に、画像メモリ部7からの読み出しに関してより詳細
に説明する。
【0028】(1)相対運動・ヘッドアップモード時 ここでは、まず、相対運動・ヘッドアップモード時を例
として、画像メモリ部7からの読み出し方法を説明す
る。図2(a)には画像メモリ部7の記憶空間の構成
が、(b)には相対運動・ヘッドアップモード時の読み
出しアドレスの回転処理が、(c)には折り返し処理
が、それぞれ示されている。
【0029】図2(a)に示されるように、ここでは、
画像メモリ部7の記憶空間を一辺Lの正方形と考える。
図中上方を北と考えると、本実施例においては真運動・
ノースアップモードにて書き込みが行われているため、
船首(ヘッド)の方位はこの図のように針路θG によっ
て表される。また、座標変換開始アドレス(XS
S )は自船の針路θG 及び速度Vに応じて逐次更新さ
れている。
【0030】本実施例においては、読み出し制御部6に
より、運動モード及び方位表示モードに応じた座標変換
を行っている。相対運動・ヘッドアップモードでの表示
を行うためには、図2(b)に示されるように、画像メ
モリ部7の記憶空間に対して角度θG だけ回転した空間
(破線で示される一辺Lの正方形)から、レーダ画像に
係るデータを読み出す。この読み出しは、すなわち表示
器に与える垂直同期信号VSYNC及び水平同期信号HSYNC
に同期して、かつ針路θG に水平及び垂直走査方向を傾
けた上で行う。すなわち、水平同期信号HSYNCのある周
期では点R1 から点R2 に至る画像を、次の周期では点
3 から点R4 に至る画像を、…というように読み出
す。
【0031】従って、相対運動・ヘッドアップモード時
の読み出し開始アドレス(XR ,YR )、すなわち図2
(b)中の点R1 のアドレスは、次の式(4)によって
与えられる。この式の右辺第1項及び第2項は、座標変
換開始アドレス(XS ,YS)を相対運動・ヘッドアッ
プモード時の値に変換する項であり、第3項は点R1
破線の正方形の偶部にあることにより生じる項である。
【0032】
【数4】 XR = XS ・COSθG +YS SINθG −L/2 YR =−XS ・SINθG +YS COSθG +L/2 …(4) 水平同期信号(HSYNC)の計数値をHCKとすると、垂
直走査方向(点R1 から点R3 に至る方向)の読み出し
アドレス(XV ,YV )は式(5)のように表される。
従って、この式(5)により得られる読み出しアドレス
(XV ,YV )に水平走査方向(点R1 から点R2 に至
る方向)のアドレス変化分を加算することにより、読み
出しアドレス(X,Y)を得ることができる。画像メモ
リ部7から水平走査メモリ部9へデータを転送するタイ
ミングを与える転送クロックの計数値をCKとすると、
読み出しアドレス(X,Y)は式(6)のように表され
る。但し、HCKは垂直走査周期にてリセットされ、C
Kは水平走査周期にてリセットされる。
【0033】
【数5】 XV =XR +HCK・COSθ(θ+π/2) YV =YR −HCK・SINθ(θ+π/2) …(5)
【数6】 X=XV +CK・COSθ Y=YV −CK・SINθ …(6) 但し、実際には、破線の空間のうち画像メモリ部7の記
憶空間(実線)からはみ出す部分からの読み出しは不可
能である。そこで、図2(c)に示すような折り返し処
理を行う。例えば点R1 から点R2 に至る画像の読み出
しは、実際には、から、から、からの順に
行う。書き込みの際に、前述のように折り返し処理が行
われているため、このような読み出しの際の折り返し処
理により、レーダ画像を好適に読み出すことができる。
【0034】(2)相対運動・ノースアップモード時 相対運動・ノースアップモード時には、画像メモリ部7
上にノースアップにてレーダ画像が書き込まれているた
め、読み出しアドレス(X,Y)を回転させる必要がな
い。そこで、式(4)中のθG を0に置き換えた式、す
なわち次の式(7)により読み出し開始アドレス
(XR ,YR )を定め、式(5)及び(6)により読み
出しアドレス(X,Y)を定める。
【0035】
【数7】 XR =XS −L/2 YR =YS +L/2 …(7) (3)相対運動・コースアップモード時 相対運動・コースアップモード時には、読み出しアドレ
ス(X,Y)の回転角度に目標針路θC を反映させる。
つまり、式(4)中のθG をθG −θC に置き換えた式
(8)により読み出し開始アドレス(XR ,YR )を定
め、式(5)及び(6)により読み出しアドレス(X,
Y)を定める。
【0036】
【数8】 XR = XS ・COS(θG −θC )+YS SIN(θG −θC )−L/2 YR =−XS ・SIN(θG −θC )+YS COS(θG −θC )+L/2 …(8) (4)真運動・ノースアップモード時 真運動・ノースアップモード時には、画像メモリ部7上
に真運動・ノースアップにてレーダ画像が書き込まれて
いるため、原理的には、画像メモリ部7からラスタスキ
ャン式に読み出しを行えば足りる。すなわち、座標変換
開始アドレス(XS ,YS )が変化せず従って読み出し
開始アドレス(XR ,YR )を変化させる必要がなく、
また読み出しアドレス(X,Y)を回転させる必要がな
い。
【0037】しかし、自船が移動するとそのままでは自
船が表示領域からはみ出すため、適当な頻度でリセット
処理を行う必要がある。リセット処理とは、自船がリセ
ット点に到達した時点(又は真運動モードでの表示を開
始した時点)で、自船の位置を画像メモリ部7の記憶空
間上で表示領域内の所定点まで引き戻す処理である。本
実施例では、読み出し開始アドレス(XR ,YR )を設
定し直すことにより、リセット処理を実行している。表
示画面中心からリセット点までの距離をD、リセット処
理時の座標変換開始アドレスを(XSO,YSO)とする
と、リセット処理を含め、読み出し開始アドレス
(XR ,YR )は次の式(9)によって表される。読み
出しアドレス(X,Y)は、式(5)及び(6)により
定める。
【0038】
【数9】 XR =XSO−L/2+D・SINθG R =YSO+L/2+D・COSθG …(9) (5)真運動・コースアップモード時 真運動・コースアップモード時には、画像メモリ部7上
に真運動にてレーダ画像が書き込まれているため、読み
出し開始アドレス(XR ,YR )を変化させる必要がな
い。但し、読み出しアドレス(X,Y)を回転させる必
要があり、リセット処理も必要である。従って、読み出
し開始アドレス(XR ,YR )は、式(9)を式(8)
にて変形した次の式(10)により定め、読み出しアド
レス(X,Y)は、式(5)及び(6)により定める。
【0039】
【数10】 XR = XSO・COS(θG −θC )+YSO・SIN(θG −θC ) −L/2+D・SIN(θG −θC ) YR =−XSO・SIN(θG −θC )+YSO・COS(θG −θC ) +L/2+D・COS(θG −θC ) …(10) なお、真運動・ヘッドアップモードは存在しない。
【0040】3.読み出しの詳細 このような原理による読み出しは、制御部5、読み出し
制御部6及び水平走査メモリ部9により実現されてい
る。制御部5は、上述の原理に基づき読み出し開始アド
レス(XR ,YR )を生成すると共に、読み出しアドレ
ス(X,Y)の回転角度(θ、θG 又はθG −θC 。以
下の説明ではθと表す)の余弦cosθ、cos(θ+
π/2)及び正弦sinθ、sin(θ+π/2)を生
成して、読み出し制御部6に与える。読み出し制御部6
は、(XR ,YR )、cosθ、cos(θ+π/
2)、sinθ及びsin(θ+π/2)の他に、垂直
同期信号VSYNC、水平同期信号HSYNC及び転送クロック
CKを入力し、読み出しアドレス(X,Y)を生成す
る。水平走査メモリ部9は、例えばFIFOメモリによ
り構成されており、画像メモリ部7から運動モード及び
方位表示モードに応じて読み出された1水平走査線分の
レーダ画像をデータとして格納する。図3に示されるよ
うに、水平走査周期はブランク信号によって表示期間と
非表示期間とに分けられており、本実施例においては、
水平走査メモリ部9の転送クロックCKに同期して、画
像メモリ部7から水平走査メモリ部9へのデータ転送が
非表示期間に行われ、表示器のドットクロックに同期し
て、水平走査メモリ部9から表示器へのデータ読み出し
が表示期間に行われる。
【0041】図4には、読み出し制御部6の詳細構成が
示されている。
【0042】まず、制御部5から供給される読み出し開
始アドレス(XR ,YR )はラッチ60、61によりラ
ッチされる。また、COS(θ+π/2)及びSIN
(θ+π/2)はXV 乗算器64又はYV 乗算器65に
入力される。XV 乗算器64及びYV 乗算器65は、水
平同期信号HSYNCをアップカウント又はダウンカウント
し、アップカウント値HCK又はダウンカウント値−H
CKにCOS(θ+π/2)又はSIN(θ+π/2)
を乗ずる。これにより、式(5)の右辺第2項が得られ
る。一方、XV アドレスドライバ66及びYV アドレス
ドライバ67には、ラッチ60又は61上の読み出し開
始アドレス(XR ,YR )がロードされる。XV アドレ
スドライバ66及びYV アドレスドライバ67は、XV
乗算器64及びYV 乗算器65により得られたHCK・
COS(θ+π/2)又は−HCK・SIN(θ+π/
2)を読み出し開始アドレス(XR ,YR )に加算する
ことにより、垂直走査方向の読み出しアドレス(XV
V )を発生させ、垂直同期信号VSYNCに同期して出力
する。
【0043】垂直走査方向の読み出しアドレス(XV
V )のうちX方向アドレスXV はXH アドレスドライ
バ68に、Y方向アドレスYV はYH アドレスドライバ
69に、それぞれロードされる。一方、COSθ及びS
INθは、XH 乗算器62又はYH 乗算器63に入力さ
れる。XH 乗算器62及びYH 乗算器63は、制御部5
から与えられる転送クロックをアップカウント又はダウ
ンカウントし、アップカウント値CK又はダウンカウン
ト値−CKを、COSθ又はSINθに乗ずる。これに
より、式(6)の右辺第2項が生成される。XH アドレ
スドライバ68及びYH アドレスドライバ69は、XV
アドレスドライバ66及びYV アドレスドライバ67か
ら入力した垂直走査方向の読み出しアドレス(XV ,Y
V )に、XH 乗算器62及びYH 乗算器63によって得
られたCK・COSθ又は−CK・SINθを加算す
る。XH アドレスドライバ68及びYH アドレスドライ
バ69は、このようにして得た読み出しアドレスを、水
平同期信号HSYNCに同期して画像メモリ部7へ与える。
【0044】画像メモリ部7に与えられる読み出しアド
レスは、ちょうど、式(5)によって与えられる読み出
しアドレス(X,Y)となる。式(5)の右辺第1項は
垂直走査方向の読み出しアドレス(XV ,YV )であ
り、1水平走査周期毎に更新される。従って、上述のよ
うな処理を行うことにより、式(5)に示される読み出
しアドレス(X,Y)による読み出しアドレス指定が実
現される。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
スキャン相関処理が施されたレーダ画像を画像メモリ上
に常に真運動モード及びノースアップモードに従い書き
込み、指定された運動モード及び方位表示モードに従い
生成された読み出しアドレスにより読み出すようにした
ため、画像メモリを構成する各メモリセルが、常に地球
上の同一の点に対応付けられることになり、スキャン相
関処理を正確に実施可能になる。その際、複数組の座標
変換部及び画像メモリは必要でないから、安価な装置構
成になる。さらに、画像メモリとしても、マルチポート
のメモリを使用する必要がなくなるから、より安価な構
成にすることができる。また、高々1水平走査分のメモ
リを読み出されたレーダ画像の記憶用に付加するのみ
で、指定された運動モード及び方位表示モードに従う表
示が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るレーダ装置の構成を示
すブロック図である。
【図2】画像メモリの読み出し方法を説明するための概
念図であり、(a)は画像メモリ部の記憶空間を、
(b)は相対運動・ヘッドアップモード時の読み出しア
ドレスの回転処理を、(c)はその際の折り返し処理
を、それぞれ説明する図である。
【図3】水平走査メモリ部の動作を説明するためのタイ
ミングチャートである。
【図4】読み出し制御部の詳細な構成を示すブロック図
である。
【図5】一従来例に係るレーダ装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
1 A/D変換部 2 バッファメモリ部 3 方位演算部 4 座標変換部 5 制御部 6 読み出し制御部 7 画像メモリ部 8 映像処理部 9 水平走査メモリ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早川 健二 長野県上田市踏入二丁目10番19号 上田日 本無線株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダ画像を直交座標形式で記憶可能な
    単一の画像メモリと、 真運動モード及びノースアップモードに従い書き込みア
    ドレスを発生させ、発生させた書き込みアドレスに従
    い、スキャン相関処理が施されたレーダ画像を画像メモ
    リに書き込む書き込み手段と、 指定された運動モード及び方位表示モードに従い読み出
    しアドレスを発生させ、発生させた読み出しアドレスに
    従い、スキャン相関処理が施されたレーダ画像を画像メ
    モリから読み出す読み出し手段と、 を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のレーダ装置において、 読み出し手段が、指定される方位表示モードがヘッドア
    ップモード又はコースアップモードである場合に、読み
    出しアドレスを書き込みアドレスに対して自船針路に応
    じて回転させることを特徴とするレーダ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のレーダ装置において、 書き込み手段が、書き込むべきレーダ画像のうちレーダ
    装置の移動に伴い画像メモリの記憶空間からはみ出した
    部分を画像メモリの他の記憶空間に折り返して書き込
    み、 読み出し手段が、読み出すべきレーダ画像のうち折り返
    して書き込まれている部分を元の形に折り返し直して読
    み出すことを特徴とするレーダ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のレーダ装置において、 画像メモリから読み出されたレーダ画像データを表示器
    の一水平走査分水平走査メモリに記憶したうえで表示器
    へ供給することを特徴とするレーダ装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US9568599B2 (en) 2012-02-08 2017-02-14 Furuno Electric Co. Ltd. Radar signal processing device, radar apparatus, and method of processing radar signal
CN111366901A (zh) * 2020-03-05 2020-07-03 北京小马慧行科技有限公司 标定车载毫米波雷达方位角度安装偏差的方法及装置

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