JPH0842747A - バタフライバルブとその製造方法 - Google Patents
バタフライバルブとその製造方法Info
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- JPH0842747A JPH0842747A JP19718094A JP19718094A JPH0842747A JP H0842747 A JPH0842747 A JP H0842747A JP 19718094 A JP19718094 A JP 19718094A JP 19718094 A JP19718094 A JP 19718094A JP H0842747 A JPH0842747 A JP H0842747A
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- JP
- Japan
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- butterfly valve
- stem
- synthetic resin
- cylindrical body
- frame
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 金属製の環状体2にステンレス製の筒体4を
固着してフレーム体1を形成する。このフレーム体1の
上端部4dの内周面4e(又は外周面或は両面)を固定
具で固定して成形金形の適正位置に保持し、合成樹脂を
加圧注入して円筒型のボデー6、軸挿部7、フランジ1
2及び補強リブ6a,7cを一体に形成し、これにシー
トリング8、ステム10、ジスク11を設けてバタフラ
イバルブを構成する。 【効果】 樹脂成形時の高圧力下においてもフレーム体
1が芯ずれすることなく、高い強度を有する合成樹脂製
バタフライバルブの成形加工が容易に行なえる。また、
このバタフライバルブの流路9に低温流体を流してもボ
デー6、軸挿部7及びフランジ12は低熱伝導率の樹脂
被覆5によって断熱されるので、これら6,7,12の
外表面が結露して水滴を生じることがない。
固着してフレーム体1を形成する。このフレーム体1の
上端部4dの内周面4e(又は外周面或は両面)を固定
具で固定して成形金形の適正位置に保持し、合成樹脂を
加圧注入して円筒型のボデー6、軸挿部7、フランジ1
2及び補強リブ6a,7cを一体に形成し、これにシー
トリング8、ステム10、ジスク11を設けてバタフラ
イバルブを構成する。 【効果】 樹脂成形時の高圧力下においてもフレーム体
1が芯ずれすることなく、高い強度を有する合成樹脂製
バタフライバルブの成形加工が容易に行なえる。また、
このバタフライバルブの流路9に低温流体を流してもボ
デー6、軸挿部7及びフランジ12は低熱伝導率の樹脂
被覆5によって断熱されるので、これら6,7,12の
外表面が結露して水滴を生じることがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はバタフライバルブとその
製造方法に関し、主として冷房、冷凍の設備における低
温流体の流量制御や開閉制御に好適に用いられるバタフ
ライバルブとその製造方法に関する。
製造方法に関し、主として冷房、冷凍の設備における低
温流体の流量制御や開閉制御に好適に用いられるバタフ
ライバルブとその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の冷房、冷凍設備の配管系に用いら
れるバルブ、例えばバタフライバルブは比較的安価なア
ルミダイカストでバルブボデー及び軸挿部を一体に形成
したものが多く用いられている。一般的にアルミ系の金
属を母材とする鋳物は熱伝導率が高いため、バルブ内を
流れる低温流体によってバルブボデーや軸挿部は熱を奪
われて低温になり、これらの外表面に空気が触れて空気
中の水分が凝結して結露現象を生じる。
れるバルブ、例えばバタフライバルブは比較的安価なア
ルミダイカストでバルブボデー及び軸挿部を一体に形成
したものが多く用いられている。一般的にアルミ系の金
属を母材とする鋳物は熱伝導率が高いため、バルブ内を
流れる低温流体によってバルブボデーや軸挿部は熱を奪
われて低温になり、これらの外表面に空気が触れて空気
中の水分が凝結して結露現象を生じる。
【0003】これを防ぐために、バルブを含めた配管系
には熱伝導性の低い部材で断熱被覆処理を行い、外気と
熱的に絶縁させることが一般的に行なわれている。ま
た、金属製の芯金フレームを成形金型にて熱伝導率の低
い合成樹脂を加圧注入してバルブボデーや軸挿部等を成
形し、バルブボデーや軸挿部等の外表面が結露し難いよ
うに工夫されたバルブも提案されている。
には熱伝導性の低い部材で断熱被覆処理を行い、外気と
熱的に絶縁させることが一般的に行なわれている。ま
た、金属製の芯金フレームを成形金型にて熱伝導率の低
い合成樹脂を加圧注入してバルブボデーや軸挿部等を成
形し、バルブボデーや軸挿部等の外表面が結露し難いよ
うに工夫されたバルブも提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来例におい
て、配管部分とバルブボデーは比較的単純な形状である
から断熱被覆は容易であるが、バルブボデーから突出す
る軸挿部やこれに続く駆動装置取付けフランジ並びにア
クチュエータやハンドル等の駆動装置は複雑な形状のた
め断熱被覆処理を行なうのは容易ではない。このように
複雑な形状を呈した部位は、断熱処理が不十分になりが
ちで結露を起し易い。結露によって生じた水滴はその部
分を腐食させてバルブの寿命を縮め、また、結露の水滴
で断熱被覆材が濡れると断熱効果を低下させ、さらに、
結露で生じた水滴が滴下して配管周囲の床面を汚す等の
課題を有している。
て、配管部分とバルブボデーは比較的単純な形状である
から断熱被覆は容易であるが、バルブボデーから突出す
る軸挿部やこれに続く駆動装置取付けフランジ並びにア
クチュエータやハンドル等の駆動装置は複雑な形状のた
め断熱被覆処理を行なうのは容易ではない。このように
複雑な形状を呈した部位は、断熱処理が不十分になりが
ちで結露を起し易い。結露によって生じた水滴はその部
分を腐食させてバルブの寿命を縮め、また、結露の水滴
で断熱被覆材が濡れると断熱効果を低下させ、さらに、
結露で生じた水滴が滴下して配管周囲の床面を汚す等の
課題を有している。
【0005】次に、熱伝導率の低い合成樹脂でバルブを
成形した場合には次に挙げるような課題を有している。
つまり、合成樹脂でバルブボデーや軸挿部を成形するに
当っては相当高い圧力(500kgf/cm2前後)で合成
樹脂を注入するために、芯金フレームの芯ずれを起し易
い。合成樹脂の成形品に十分な機械的強度を与えるため
には高圧で樹脂の注入をしなければならないが、高圧下
で芯金フレームを適正位置に保持することは困難であ
る。このように、製造工程に手間が掛かると製品コスト
が高くなるため、容易に樹脂成形できる手段の開発が望
まれていた。
成形した場合には次に挙げるような課題を有している。
つまり、合成樹脂でバルブボデーや軸挿部を成形するに
当っては相当高い圧力(500kgf/cm2前後)で合成
樹脂を注入するために、芯金フレームの芯ずれを起し易
い。合成樹脂の成形品に十分な機械的強度を与えるため
には高圧で樹脂の注入をしなければならないが、高圧下
で芯金フレームを適正位置に保持することは困難であ
る。このように、製造工程に手間が掛かると製品コスト
が高くなるため、容易に樹脂成形できる手段の開発が望
まれていた。
【0006】また、合成樹脂は低温における脆性にやや
問題があり、外部からの衝撃や長年の使用によってひび
割れを起こしやすいという課題を有している。また、駆
動装置として電動や空動のアクチュエータを搭載した場
合、その駆動装置取付けフランジや軸挿部がアクチュエ
ータの駆動トルクに耐えられないものすらある。さら
に、合成樹脂は一般的に高温で溶融し、火災時にはバル
ブそのものが焼失してしまうという課題を有している。
問題があり、外部からの衝撃や長年の使用によってひび
割れを起こしやすいという課題を有している。また、駆
動装置として電動や空動のアクチュエータを搭載した場
合、その駆動装置取付けフランジや軸挿部がアクチュエ
ータの駆動トルクに耐えられないものすらある。さら
に、合成樹脂は一般的に高温で溶融し、火災時にはバル
ブそのものが焼失してしまうという課題を有している。
【0007】本発明は上記した課題に鑑みて開発された
ものであり、その目的とするところは、優れた結露特性
と高い強度を両立し、製造工程が簡易であるバタフライ
バルブとその製造方法を提供することにある。
ものであり、その目的とするところは、優れた結露特性
と高い強度を両立し、製造工程が簡易であるバタフライ
バルブとその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、環状体に一体又は別体の筒体を突設してフレーム体
を構成し、この筒体の上端部の内・外周面の何れか又は
両面を露出させて残部のフレーム体の内外周面を合成樹
脂で被覆して円筒型のボデーとこのボデーの径方向に突
設した軸挿部を形成し、このボデーの内周面にシートリ
ングを装着し、このシ−トリングに接離するジスクの径
方向にステムを設け、このステムを前記した挿通部に挿
通する構成を採用した。この場合、ボデーの外側面に補
強リブを合成樹脂で一体に形成したり、軸挿部の側面に
補強リブを合成樹脂で一体に形成するのが好ましい。
め、環状体に一体又は別体の筒体を突設してフレーム体
を構成し、この筒体の上端部の内・外周面の何れか又は
両面を露出させて残部のフレーム体の内外周面を合成樹
脂で被覆して円筒型のボデーとこのボデーの径方向に突
設した軸挿部を形成し、このボデーの内周面にシートリ
ングを装着し、このシ−トリングに接離するジスクの径
方向にステムを設け、このステムを前記した挿通部に挿
通する構成を採用した。この場合、ボデーの外側面に補
強リブを合成樹脂で一体に形成したり、軸挿部の側面に
補強リブを合成樹脂で一体に形成するのが好ましい。
【0009】また、筒体は、熱伝導率の低い金属、例え
ば、オーステナイト系ステンレスを用い、筒体の適宜位
置にすり割部または複数の孔部を設ける。更に、環状体
をアルミダイカストで形成し、筒体の下端部を環状体に
挿入してインサートダイカストによりフレーム体を設け
るのが好ましい。また、本発明における他の手段として
は、内周面にシートリングを設けて流路を形成したボデ
ーにステムを回動自在に設け、このステムを軸としてシ
ートリングに接離するディスクを回転自在に設けたバタ
フライバルブにおいて、環状体に筒体を固着してフレー
ム体を設け、筒体の上端部を内・外周面の何れか又は両
面より固定してフレーム体を保持しつつ成形金型にて合
成樹脂を加圧注入し、筒体を固定した部位を除くフレー
ム体の内外面に渡って合成樹脂を施すことによりボデー
とこのボデ−の径方向に突設した軸挿部を一体に形成す
るバタフライバルブの製造方法である。
ば、オーステナイト系ステンレスを用い、筒体の適宜位
置にすり割部または複数の孔部を設ける。更に、環状体
をアルミダイカストで形成し、筒体の下端部を環状体に
挿入してインサートダイカストによりフレーム体を設け
るのが好ましい。また、本発明における他の手段として
は、内周面にシートリングを設けて流路を形成したボデ
ーにステムを回動自在に設け、このステムを軸としてシ
ートリングに接離するディスクを回転自在に設けたバタ
フライバルブにおいて、環状体に筒体を固着してフレー
ム体を設け、筒体の上端部を内・外周面の何れか又は両
面より固定してフレーム体を保持しつつ成形金型にて合
成樹脂を加圧注入し、筒体を固定した部位を除くフレー
ム体の内外面に渡って合成樹脂を施すことによりボデー
とこのボデ−の径方向に突設した軸挿部を一体に形成す
るバタフライバルブの製造方法である。
【0010】
【作用】本発明は、フレーム体を構成する筒体上端部の
内・外周面の何れか又は両面を固定具で固定してフレー
ム体全体を保持した状態で成形金型にて合成樹脂を加圧
注入し、筒体を固定した部位を除くフレーム体の内外面
に渡って樹脂被覆を施すことにより円筒型のボデーとこ
のボデ−の径方向に突設した軸挿部を一体に形成する手
段を採っているので、成形金型における合成樹脂の加圧
注入によってフレーム体が相当高い圧力を受けても、フ
レーム体は常に適正位置に確実に保持されて芯ずれする
ことがなく、バルブボデーや軸挿部の成形加工が容易に
行なえる。
内・外周面の何れか又は両面を固定具で固定してフレー
ム体全体を保持した状態で成形金型にて合成樹脂を加圧
注入し、筒体を固定した部位を除くフレーム体の内外面
に渡って樹脂被覆を施すことにより円筒型のボデーとこ
のボデ−の径方向に突設した軸挿部を一体に形成する手
段を採っているので、成形金型における合成樹脂の加圧
注入によってフレーム体が相当高い圧力を受けても、フ
レーム体は常に適正位置に確実に保持されて芯ずれする
ことがなく、バルブボデーや軸挿部の成形加工が容易に
行なえる。
【0011】上記のように構成された本発明のバタフラ
イバルブは、金属製の環状体及び筒体の内外面を熱伝導
率の低い合成樹脂で一体に被覆成形してボデーを成形し
たうえでシートリングを設けているので、先ず、流路を
流れる低温流体とボデーとは各種ゴム等の弾性材料から
なるシートリングによって熱的に絶縁される。次いで、
金属製の環状体の内外面に被覆された合成樹脂で熱的に
絶縁されるので、ボデーの外表面はバルブ内を流れる低
温流体によって過度に熱を奪われて冷却されることがな
い。従って、ボデーの外表面に空気中の湿気が凝結して
結露現象を起こし、水滴を生じることがない。
イバルブは、金属製の環状体及び筒体の内外面を熱伝導
率の低い合成樹脂で一体に被覆成形してボデーを成形し
たうえでシートリングを設けているので、先ず、流路を
流れる低温流体とボデーとは各種ゴム等の弾性材料から
なるシートリングによって熱的に絶縁される。次いで、
金属製の環状体の内外面に被覆された合成樹脂で熱的に
絶縁されるので、ボデーの外表面はバルブ内を流れる低
温流体によって過度に熱を奪われて冷却されることがな
い。従って、ボデーの外表面に空気中の湿気が凝結して
結露現象を起こし、水滴を生じることがない。
【0012】軸挿部に埋設した筒体はステンレスのよう
な熱伝導率の低い金属が芯として用いられ、さらに、こ
の筒体にはすり割部又は孔部が設けられることにより熱
の伝達を最小限としている。これにより、バルブの軸挿
部やこれに続く駆動装置取付け用のフランジ並びにギヤ
ーやアクチュエータ等の駆動装置も上記と同様に、バル
ブ内を流れる低温流体によって熱を奪われることがない
ので、これらの外表面に空気中の湿気が凝結して結露現
象を起こし、水滴を生じることがない。
な熱伝導率の低い金属が芯として用いられ、さらに、こ
の筒体にはすり割部又は孔部が設けられることにより熱
の伝達を最小限としている。これにより、バルブの軸挿
部やこれに続く駆動装置取付け用のフランジ並びにギヤ
ーやアクチュエータ等の駆動装置も上記と同様に、バル
ブ内を流れる低温流体によって熱を奪われることがない
ので、これらの外表面に空気中の湿気が凝結して結露現
象を起こし、水滴を生じることがない。
【0013】上記したように、本発明のバタフライバル
ブはフレーム体に金属製の環状体を用い、軸挿部はステ
ンレス製の筒体が芯材として内蔵しており、加えて合成
樹脂でボデーと軸挿部を成形する際に、ボデーの外側面
と軸挿部の側面に補強リブを一体形成しているので、非
常に堅牢な構成となっている。また、筒体のすり割部等
は、成形金型にて合成樹脂を加圧注入した際にすり割部
を介して筒体の外周側に在る合成樹脂と筒体の内周側に
在る合成樹脂とを一体的に結合させることができ、筒体
と合成樹脂との膨張率の違い等による剥離を未然に防
ぎ、軸挿部の強度を高めることができる。
ブはフレーム体に金属製の環状体を用い、軸挿部はステ
ンレス製の筒体が芯材として内蔵しており、加えて合成
樹脂でボデーと軸挿部を成形する際に、ボデーの外側面
と軸挿部の側面に補強リブを一体形成しているので、非
常に堅牢な構成となっている。また、筒体のすり割部等
は、成形金型にて合成樹脂を加圧注入した際にすり割部
を介して筒体の外周側に在る合成樹脂と筒体の内周側に
在る合成樹脂とを一体的に結合させることができ、筒体
と合成樹脂との膨張率の違い等による剥離を未然に防
ぎ、軸挿部の強度を高めることができる。
【0014】このように、本発明のバタフライバルブは
合成樹脂製でありながらもボデー等の耐圧部は金属製で
あるから、外部からの衝撃に強く、また、軸挿部に埋設
した筒体は金属製であるから、アクチュエータ等の駆動
トルクに対しても高い強度を示し、従来の金属製のバタ
フライバルブに比して何ら遜色のないものを得ることが
できる。さらに、本発明のバタフライバルブは化学的に
安定した材料である合成樹脂製にて構成しているので、
使用する雰囲気中において酸化等の劣化現象を起こすこ
とがない。しかも、フレーム体や筒体は特別な材料を必
要としないので、徒にコスト高を招くことがなく、コス
トパフォーマンスに優れたバタフライバルブを提供する
ことができる。
合成樹脂製でありながらもボデー等の耐圧部は金属製で
あるから、外部からの衝撃に強く、また、軸挿部に埋設
した筒体は金属製であるから、アクチュエータ等の駆動
トルクに対しても高い強度を示し、従来の金属製のバタ
フライバルブに比して何ら遜色のないものを得ることが
できる。さらに、本発明のバタフライバルブは化学的に
安定した材料である合成樹脂製にて構成しているので、
使用する雰囲気中において酸化等の劣化現象を起こすこ
とがない。しかも、フレーム体や筒体は特別な材料を必
要としないので、徒にコスト高を招くことがなく、コス
トパフォーマンスに優れたバタフライバルブを提供する
ことができる。
【0015】また、本発明のバタフライバルブは火災時
においても焼失することがない。つまり、ボデーには金
属製の環状体が芯材として埋設されると共に、軸装部に
はステンレス製の筒体が芯材として埋設され、さらに、
これらを被覆成形する合成樹脂は難然性の合成樹脂であ
るので燃え難く、火災によってステムが飛び出して弁体
の制御が不能に陥ることがなく、このような極限状態で
もバタフライバルブとしての最低限の機能を維持するこ
とができる。
においても焼失することがない。つまり、ボデーには金
属製の環状体が芯材として埋設されると共に、軸装部に
はステンレス製の筒体が芯材として埋設され、さらに、
これらを被覆成形する合成樹脂は難然性の合成樹脂であ
るので燃え難く、火災によってステムが飛び出して弁体
の制御が不能に陥ることがなく、このような極限状態で
もバタフライバルブとしての最低限の機能を維持するこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下、図面に基づいて本発明のバタフライバ
ルブの一実施例を説明する。本実施例のバタフライバル
ブは、図3に示されるように、環状体2の一側面(上部
面)に穿孔した取付け孔3に筒体4の下端部4aを固着
してフレーム体1を設ける。この場合、環状体2の下部
に穿孔した取付け孔に筒体4の上端部を固着してもよ
い。図1及び図2に示すように、フレーム体1の内外面
に渡って樹脂被覆5を施すことにより円筒型のボデー6
と軸挿部7を一体に形成し、このボデー6の内周面にシ
ートリング8を配設して流路9を形成し、軸挿部7にス
テム10を挿通すると共にステム10にディスク11を
設ける。なお、本実施例のバタフライバルブはジスク1
1を上部ステム10aと下部ステム10bにより支持す
る構成を採っているので、軸挿部7は上部ステム10a
を設けるネック部7aと、下部ステム10bを設けるボ
トム部7bに別けられる。
ルブの一実施例を説明する。本実施例のバタフライバル
ブは、図3に示されるように、環状体2の一側面(上部
面)に穿孔した取付け孔3に筒体4の下端部4aを固着
してフレーム体1を設ける。この場合、環状体2の下部
に穿孔した取付け孔に筒体4の上端部を固着してもよ
い。図1及び図2に示すように、フレーム体1の内外面
に渡って樹脂被覆5を施すことにより円筒型のボデー6
と軸挿部7を一体に形成し、このボデー6の内周面にシ
ートリング8を配設して流路9を形成し、軸挿部7にス
テム10を挿通すると共にステム10にディスク11を
設ける。なお、本実施例のバタフライバルブはジスク1
1を上部ステム10aと下部ステム10bにより支持す
る構成を採っているので、軸挿部7は上部ステム10a
を設けるネック部7aと、下部ステム10bを設けるボ
トム部7bに別けられる。
【0017】具体的には、上記した環状体2は適宜径の
金属製(鉄、ステンレス、その他)の管材、例えばSG
Pガス管等を輪切りにしてもよい。この実施例では、こ
の環状体2の一側面に穿孔した取付け孔3に筒体4の下
端部4aに形成した圧入部4bを圧入してフレーム体1
を得ているが、ボデー6となる環状体2とネック部7a
となる筒体4の固着は溶接で行なってもよい。この圧入
部4bは筒体4の外表面に適宜の凹凸を形成すること
で、環状体2と筒体4との固着性を高めている。
金属製(鉄、ステンレス、その他)の管材、例えばSG
Pガス管等を輪切りにしてもよい。この実施例では、こ
の環状体2の一側面に穿孔した取付け孔3に筒体4の下
端部4aに形成した圧入部4bを圧入してフレーム体1
を得ているが、ボデー6となる環状体2とネック部7a
となる筒体4の固着は溶接で行なってもよい。この圧入
部4bは筒体4の外表面に適宜の凹凸を形成すること
で、環状体2と筒体4との固着性を高めている。
【0018】上記した筒体4は熱伝導率の低い材料、例
えばオーステナイト系ステンレス(SUS304L等)の管材を
用いているが、その他の材料、例えばカーボンファイバ
ー、セラミック等の繊維強化複合材料を用いてもよい。
なお、本実施例ではボトム部7bのための筒体4は特に
設けていないが、これらは実施に応じて設けることがで
きる。
えばオーステナイト系ステンレス(SUS304L等)の管材を
用いているが、その他の材料、例えばカーボンファイバ
ー、セラミック等の繊維強化複合材料を用いてもよい。
なお、本実施例ではボトム部7bのための筒体4は特に
設けていないが、これらは実施に応じて設けることがで
きる。
【0019】フレーム体1に固着される筒体4の適宜位
置にはすり割部4cが設けられ、筒体4における熱の伝
達経路を可及的に狭めるように構成している。また、筒
体4にすり割部4cを設ける代わりに複数の孔部(パン
チ孔)を穿孔しても同様の作用効果が得られる。しか
も、筒体4にすり割部4cを形成しておくと、図示しな
い形成金型にて合成樹脂を加圧注入した際に筒体4の外
周側に在る樹脂被覆5と筒体4の内周側に在る樹脂被覆
5がすり割部4cを介して一体的に結合することができ
ると共に、合成樹脂の注入圧力による筒体4の変形を防
ぐことができる。なお、図示はしていないが、環状体2
にもパンチ孔等の孔部を適宜穿孔しておくと、フレーム
体1と樹脂被覆5との固着性をより高めることができる
と共に、合成樹脂の注入圧力による環状体2の変形を防
ぐことができる。
置にはすり割部4cが設けられ、筒体4における熱の伝
達経路を可及的に狭めるように構成している。また、筒
体4にすり割部4cを設ける代わりに複数の孔部(パン
チ孔)を穿孔しても同様の作用効果が得られる。しか
も、筒体4にすり割部4cを形成しておくと、図示しな
い形成金型にて合成樹脂を加圧注入した際に筒体4の外
周側に在る樹脂被覆5と筒体4の内周側に在る樹脂被覆
5がすり割部4cを介して一体的に結合することができ
ると共に、合成樹脂の注入圧力による筒体4の変形を防
ぐことができる。なお、図示はしていないが、環状体2
にもパンチ孔等の孔部を適宜穿孔しておくと、フレーム
体1と樹脂被覆5との固着性をより高めることができる
と共に、合成樹脂の注入圧力による環状体2の変形を防
ぐことができる。
【0020】一方、フレーム体1の他例として、環状体
2をアルミダイカストで形成することもできる。図示は
していないが、環状体2を形成する際に筒体4の下端部
4aを環状体2に挿入し、インサートダイカストにより
フレーム体1を設けてもよい。この場合、環状体2と筒
体4の固着性を高めるために、筒体4の下端部4aに螺
旋状の溝等を形成するとよい。
2をアルミダイカストで形成することもできる。図示は
していないが、環状体2を形成する際に筒体4の下端部
4aを環状体2に挿入し、インサートダイカストにより
フレーム体1を設けてもよい。この場合、環状体2と筒
体4の固着性を高めるために、筒体4の下端部4aに螺
旋状の溝等を形成するとよい。
【0021】上記したフレーム体1への樹脂被覆5の成
形は、図示しない成形金型で公知のインサート成形法で
行われる。この場合、合成樹脂の加圧注入は数100kg
f/cm2の高圧で行なわれるため、フレーム体1を成形
金型の適正位置に確実に保持するために、図示しない固
定具で筒体4の上端部4dの内周面4eを固定して、フ
レーム体1を適正位置に保持した状態で合成樹脂を加圧
注入している。これにより、図1、図2及び図4に示さ
れるように、筒体1を固定した内周面4e(固定具で固
定した部分)を除くフレーム体1の内外面に渡って樹脂
被覆5を施すことでバルブボデー6、軸挿部7(ネック
部7a、ボトム部7b)及びアクチュエータやハンドル
用ギヤユニット等の駆動装置取付け用のフランジ12を
一体に形成している。この場合、筒体4の上端部4dの
内周面4e以外に外周面の何れか一方又は両面を露出さ
せることによりこの部位を固定位置とすることも任意の
実施において可能である。
形は、図示しない成形金型で公知のインサート成形法で
行われる。この場合、合成樹脂の加圧注入は数100kg
f/cm2の高圧で行なわれるため、フレーム体1を成形
金型の適正位置に確実に保持するために、図示しない固
定具で筒体4の上端部4dの内周面4eを固定して、フ
レーム体1を適正位置に保持した状態で合成樹脂を加圧
注入している。これにより、図1、図2及び図4に示さ
れるように、筒体1を固定した内周面4e(固定具で固
定した部分)を除くフレーム体1の内外面に渡って樹脂
被覆5を施すことでバルブボデー6、軸挿部7(ネック
部7a、ボトム部7b)及びアクチュエータやハンドル
用ギヤユニット等の駆動装置取付け用のフランジ12を
一体に形成している。この場合、筒体4の上端部4dの
内周面4e以外に外周面の何れか一方又は両面を露出さ
せることによりこの部位を固定位置とすることも任意の
実施において可能である。
【0022】フレーム体1への樹脂被覆5の成形は、図
1及び図2に示されるように、ボデー6の外側面に補強
リブ6aを周回状に一体形成すると共に、前記補強リブ
6aと連続するように軸挿部7(ネック部7a、ボトム
部7b)の側面に補強リブ7cを一体形成している。ま
た、ネック部7aは筒体4の内周側において、下方から
上方に向かって広がるテーパ状に樹脂被覆5を成形して
ステムベアリング13を配設する空間を形成し、ボトム
部7bは下部ステム10bと略同径の挿通孔が形成され
ている。なお、本実施例では吸水性がなく、熱伝導率が
低く、難燃性で、化学的安定性がよく、機械的強度に優
れる等の諸特性を満足する合成樹脂、いわゆるエンジニ
アリングプラスチックを用いている。
1及び図2に示されるように、ボデー6の外側面に補強
リブ6aを周回状に一体形成すると共に、前記補強リブ
6aと連続するように軸挿部7(ネック部7a、ボトム
部7b)の側面に補強リブ7cを一体形成している。ま
た、ネック部7aは筒体4の内周側において、下方から
上方に向かって広がるテーパ状に樹脂被覆5を成形して
ステムベアリング13を配設する空間を形成し、ボトム
部7bは下部ステム10bと略同径の挿通孔が形成され
ている。なお、本実施例では吸水性がなく、熱伝導率が
低く、難燃性で、化学的安定性がよく、機械的強度に優
れる等の諸特性を満足する合成樹脂、いわゆるエンジニ
アリングプラスチックを用いている。
【0023】このように形成されたボデー6の内周面に
は適宜の弾性材料、例えばEPDM、NBR、PTFE
等、その他の公知の高分子材料からなるシートリング8
が嵌着され、流体の流れる流路9が形成される。そし
て、この流路9内にディスク状の弁体11が配設され、
この弁体11は、例えば熱伝導率の低いステンレス(SU
S403等)製の上部ステム10a及び下部ステム10bで
軸支され、上部ステム10aを回動することでジスク1
1がシートリング8に接離し、流路9を流れる流体の流
量を調節することができる。
は適宜の弾性材料、例えばEPDM、NBR、PTFE
等、その他の公知の高分子材料からなるシートリング8
が嵌着され、流体の流れる流路9が形成される。そし
て、この流路9内にディスク状の弁体11が配設され、
この弁体11は、例えば熱伝導率の低いステンレス(SU
S403等)製の上部ステム10a及び下部ステム10bで
軸支され、上部ステム10aを回動することでジスク1
1がシートリング8に接離し、流路9を流れる流体の流
量を調節することができる。
【0024】ネック部7a上端に形成された駆動装置取
付け用のフランジ12内には、図4に示されるように、
ステムベアリング13が配設されると共に上部ステム1
0aの抜け止めプレート14が設けられ、押さえプレー
ト15をねじ16,16でフランジ12内のタップ1
7,17に螺着している。また、ボトム部7bにもステ
ムベアリング13を設けてもく、駆動装置取付け用のフ
ランジ12には実施に応じて断熱ガスケット18が設け
られる。一方、ボトム部7bの下端に形成したタップ1
9,19には2本のボルト20,20でボトムカバー2
1が設けられ、下部ステム10bを支承している。な
お、本実施例の上部ステム10a及び下部ステム10b
には、その途中位置に周回状の溝部10cを形成し、こ
の溝部10cにはボデー6または環状体2に設けられた
抜け止めピン22の先端を嵌合している。
付け用のフランジ12内には、図4に示されるように、
ステムベアリング13が配設されると共に上部ステム1
0aの抜け止めプレート14が設けられ、押さえプレー
ト15をねじ16,16でフランジ12内のタップ1
7,17に螺着している。また、ボトム部7bにもステ
ムベアリング13を設けてもく、駆動装置取付け用のフ
ランジ12には実施に応じて断熱ガスケット18が設け
られる。一方、ボトム部7bの下端に形成したタップ1
9,19には2本のボルト20,20でボトムカバー2
1が設けられ、下部ステム10bを支承している。な
お、本実施例の上部ステム10a及び下部ステム10b
には、その途中位置に周回状の溝部10cを形成し、こ
の溝部10cにはボデー6または環状体2に設けられた
抜け止めピン22の先端を嵌合している。
【0025】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例は、フレーム体1を構成する筒体4の上端部4dの内
周面4eを図示しない固定具で固定してフレーム体1全
体を保持した状態で図示しない成形金型にて合成樹脂を
加圧注入し、筒体4を固定した部位4eを除くフレーム
体1の内外面に渡って樹脂被覆5を施すことによりボデ
ー6と軸挿部7(ネック部7a、ボトム部7b)を一体
に形成する手段を採っているので、成形金型における合
成樹脂の加圧注入によってフレーム体1が相当高い圧力
を受けても、フレーム体1は常に成形金型の適正位置に
確実に保持されて芯ずれすることがなく、バルブボデー
6や軸挿部7(ネック部7a、ボトム部7b)の成形加
工が容易に行なえる。
例は、フレーム体1を構成する筒体4の上端部4dの内
周面4eを図示しない固定具で固定してフレーム体1全
体を保持した状態で図示しない成形金型にて合成樹脂を
加圧注入し、筒体4を固定した部位4eを除くフレーム
体1の内外面に渡って樹脂被覆5を施すことによりボデ
ー6と軸挿部7(ネック部7a、ボトム部7b)を一体
に形成する手段を採っているので、成形金型における合
成樹脂の加圧注入によってフレーム体1が相当高い圧力
を受けても、フレーム体1は常に成形金型の適正位置に
確実に保持されて芯ずれすることがなく、バルブボデー
6や軸挿部7(ネック部7a、ボトム部7b)の成形加
工が容易に行なえる。
【0026】上記のように構成された本実施例のバタフ
ライバルブは、金属製の環状体2及び筒体4の内外面を
熱伝導率の低い樹脂被覆5で一体的に成形してバルブボ
デー6を成形したうえでシートリング8を設けているの
で、先ず、流路9を流れる低温流体とボデー6とは各種
ゴム等の弾性材料からなるシートリング8によって熱的
に絶縁される。次いで、金属製の環状体2の内外面に在
る熱伝導率の低い樹脂被覆5で熱的に絶縁されるので、
ボデー6の外表面はバタフライバルブ内を流れる低温流
体によって過度に熱を奪われて冷却されることがない。
従って、本実施例のバタフライバルブは、ボデー6の外
表面に空気中の湿気が凝結して結露現象を起こし、水滴
を生じることがない。
ライバルブは、金属製の環状体2及び筒体4の内外面を
熱伝導率の低い樹脂被覆5で一体的に成形してバルブボ
デー6を成形したうえでシートリング8を設けているの
で、先ず、流路9を流れる低温流体とボデー6とは各種
ゴム等の弾性材料からなるシートリング8によって熱的
に絶縁される。次いで、金属製の環状体2の内外面に在
る熱伝導率の低い樹脂被覆5で熱的に絶縁されるので、
ボデー6の外表面はバタフライバルブ内を流れる低温流
体によって過度に熱を奪われて冷却されることがない。
従って、本実施例のバタフライバルブは、ボデー6の外
表面に空気中の湿気が凝結して結露現象を起こし、水滴
を生じることがない。
【0027】また、ネック部7aに埋設した筒体4はス
テンレスのような熱伝導率の低い金属が芯として用いら
れ、さらに、この筒体4にはすり割部4cが設けられる
ことで熱の伝達を最小限としている。これにより、本実
施例のバタフライバルブのネック部7aやこれに続く駆
動装置取付け用のフランジ12並びにギヤーやアクチュ
エータ等の駆動装置(図示せず)及びボトム部7bも上
記と同様に、バルブ内を流れる低温流体によって熱を奪
われることがないので、これらの外表面に空気中の湿気
が凝結して結露現象を起こし、水滴を生じることがな
い。
テンレスのような熱伝導率の低い金属が芯として用いら
れ、さらに、この筒体4にはすり割部4cが設けられる
ことで熱の伝達を最小限としている。これにより、本実
施例のバタフライバルブのネック部7aやこれに続く駆
動装置取付け用のフランジ12並びにギヤーやアクチュ
エータ等の駆動装置(図示せず)及びボトム部7bも上
記と同様に、バルブ内を流れる低温流体によって熱を奪
われることがないので、これらの外表面に空気中の湿気
が凝結して結露現象を起こし、水滴を生じることがな
い。
【0028】なお、本実施例では、フレーム体1の筒体
4の上端部4d内周面4eを固定して合成樹脂の加圧注
入を行なったので、筒体4の上端部4d内周面4eは合
成樹脂の被覆がされず僅かながら外部に露出することに
なるが、筒体4はオーステナイト系ステンレス製なので
熱伝導率が低く、加えて、筒体4に設けたすり割部4c
の作用により熱の伝達経路が狭められているので、この
部位4eが結露することは皆無である。
4の上端部4d内周面4eを固定して合成樹脂の加圧注
入を行なったので、筒体4の上端部4d内周面4eは合
成樹脂の被覆がされず僅かながら外部に露出することに
なるが、筒体4はオーステナイト系ステンレス製なので
熱伝導率が低く、加えて、筒体4に設けたすり割部4c
の作用により熱の伝達経路が狭められているので、この
部位4eが結露することは皆無である。
【0029】また、本実施例のバタフライバルブは、フ
レーム体1に金属製の環状体2を用い、ネック部7aは
ステンレス製の筒体4が芯として入っており、加えて合
成樹脂でバルブボデー6と軸挿部7(ネック部7a、ボ
トム部7b)を成形する際に、バルブボデー6の外側面
と軸挿部7の側面に補強リブ6a,7cを一体形成して
いるので非常に堅牢な構成となっており、従来の金属製
のバタフライバルブに比して何ら遜色のないものを得る
ことができる。また、筒体4のすり割部4cは、成形金
型にて合成樹脂を加圧注入した際にすり割部4cを介し
て筒体4の外周側に在る樹脂被覆5と筒体4の内周側に
在る樹脂被覆5とを一体的に結合させることができ、筒
体4と樹脂被覆5との膨張率の違い等による剥離を未然
に防ぎ、ネック部7aの強度を高めている。
レーム体1に金属製の環状体2を用い、ネック部7aは
ステンレス製の筒体4が芯として入っており、加えて合
成樹脂でバルブボデー6と軸挿部7(ネック部7a、ボ
トム部7b)を成形する際に、バルブボデー6の外側面
と軸挿部7の側面に補強リブ6a,7cを一体形成して
いるので非常に堅牢な構成となっており、従来の金属製
のバタフライバルブに比して何ら遜色のないものを得る
ことができる。また、筒体4のすり割部4cは、成形金
型にて合成樹脂を加圧注入した際にすり割部4cを介し
て筒体4の外周側に在る樹脂被覆5と筒体4の内周側に
在る樹脂被覆5とを一体的に結合させることができ、筒
体4と樹脂被覆5との膨張率の違い等による剥離を未然
に防ぎ、ネック部7aの強度を高めている。
【0030】このように、本実施例のバタフライバルブ
は、化学的に安定した材料であるステンレスや合成樹脂
等を用いて構成しているので、使用する雰囲気中におい
て酸化等の劣化現象を起こすことがない。また、本実施
例のバタフライバルブにおける配管フランジ(図示せ
ず)との接触部分は、樹脂被覆5或はシートリング8の
側面のみであるから、接合性が良く流体漏れの心配や異
種金属接触による配管フランジの電解腐食の心配もな
い。また、樹脂被覆5は通常のプラスチック材料と同様
に任意の色で成形することができるので、表面塗装をす
る必要がない。
は、化学的に安定した材料であるステンレスや合成樹脂
等を用いて構成しているので、使用する雰囲気中におい
て酸化等の劣化現象を起こすことがない。また、本実施
例のバタフライバルブにおける配管フランジ(図示せ
ず)との接触部分は、樹脂被覆5或はシートリング8の
側面のみであるから、接合性が良く流体漏れの心配や異
種金属接触による配管フランジの電解腐食の心配もな
い。また、樹脂被覆5は通常のプラスチック材料と同様
に任意の色で成形することができるので、表面塗装をす
る必要がない。
【0031】さらに、火災時においても本実施例のバタ
フライバルブは焼失することがない。つまり、バルブボ
デー6には金属製の環状体2が芯として埋設されると共
に、ネック部7aにはステンレス製の筒体4が芯として
埋設されており、両ステム10a,10bに溝部10c
を設け、この溝部10cに抜け止めピン22を嵌合して
いるので、容易に両ステム10a,10bが外部に飛び
出してジスク11の制御が不能に陥ることがない。しか
も、本実施例の樹脂被覆5は難燃性の合成樹脂であるか
ら高温下においても丈夫であり、このような極限状態で
もバタフライバルブとしての最低限の機能を保つことが
できる。
フライバルブは焼失することがない。つまり、バルブボ
デー6には金属製の環状体2が芯として埋設されると共
に、ネック部7aにはステンレス製の筒体4が芯として
埋設されており、両ステム10a,10bに溝部10c
を設け、この溝部10cに抜け止めピン22を嵌合して
いるので、容易に両ステム10a,10bが外部に飛び
出してジスク11の制御が不能に陥ることがない。しか
も、本実施例の樹脂被覆5は難燃性の合成樹脂であるか
ら高温下においても丈夫であり、このような極限状態で
もバタフライバルブとしての最低限の機能を保つことが
できる。
【0032】なお、本実施例の説明はバタフライバルブ
で行ったが、本発明の適用範囲はバタフライバルブに限
定されるものではない。この他にも、ボデーに軸支され
たステムの回動によって流路に設けられた弁体を回動し
て流路の開閉を行う形式のバルブ、例えばボールバルブ
やプラグ弁等を始めとする全てのバルブに適用すること
が可能である。
で行ったが、本発明の適用範囲はバタフライバルブに限
定されるものではない。この他にも、ボデーに軸支され
たステムの回動によって流路に設けられた弁体を回動し
て流路の開閉を行う形式のバルブ、例えばボールバルブ
やプラグ弁等を始めとする全てのバルブに適用すること
が可能である。
【0033】
【発明の効果】以上の説明で明らかな通り、本発明のバ
タフライバルブは以下に挙げるような優れた効果を奏す
るものである。つまり、フレーム体を構成する筒体上端
部の内周面を固定してフレーム体全体を保持した状態で
合成樹脂を加圧注入するので、成形金型における合成樹
脂の加圧注入によってフレーム体が相当高い圧力を受け
ても、フレーム体は常に適正位置に確実に保持されて芯
ずれすることがない。従って、ボデーや軸挿部等の成形
加工が容易であり、簡単な構成のフレーム体と相俟って
製造コストを押さえることができ、低温流体の制御に好
適なバタフライバルブを安価に提供することができる。
タフライバルブは以下に挙げるような優れた効果を奏す
るものである。つまり、フレーム体を構成する筒体上端
部の内周面を固定してフレーム体全体を保持した状態で
合成樹脂を加圧注入するので、成形金型における合成樹
脂の加圧注入によってフレーム体が相当高い圧力を受け
ても、フレーム体は常に適正位置に確実に保持されて芯
ずれすることがない。従って、ボデーや軸挿部等の成形
加工が容易であり、簡単な構成のフレーム体と相俟って
製造コストを押さえることができ、低温流体の制御に好
適なバタフライバルブを安価に提供することができる。
【0034】また、環状体、筒体に樹脂被覆した熱伝導
率の低い合成樹脂の断熱効果により、バルブボデーや軸
装部はバルブ内を流れる低温流体に熱を奪われて冷却さ
れることがない。このように、優れた結露特性を得た本
発明のバタフライバルブは、バルブボデーや軸装部の外
表面に結露現象を生じることがなく、結露による水滴で
配管の断熱被覆を湿らせて断熱効果を低下させたり、結
露による水滴の滴下によってバタフライバルブ附近の床
を汚すことがない。このため、従来非常に多くの手間と
費用を費やしていた断熱被覆が不要となり、多大な経済
的効果を得ることができる。
率の低い合成樹脂の断熱効果により、バルブボデーや軸
装部はバルブ内を流れる低温流体に熱を奪われて冷却さ
れることがない。このように、優れた結露特性を得た本
発明のバタフライバルブは、バルブボデーや軸装部の外
表面に結露現象を生じることがなく、結露による水滴で
配管の断熱被覆を湿らせて断熱効果を低下させたり、結
露による水滴の滴下によってバタフライバルブ附近の床
を汚すことがない。このため、従来非常に多くの手間と
費用を費やしていた断熱被覆が不要となり、多大な経済
的効果を得ることができる。
【0035】しかも、バルブボデーには金属製の環状体
が芯材として埋設されると共に軸装部には筒体が芯とし
て埋設され、更に、バルブボデーと軸挿部には補強リブ
が形成されているので、非常に堅牢であり、従来の金属
製のバルブに比して何ら遜色のないバルブを得ることが
できる。しかも、ボデーと軸挿部を形成する樹脂は腐食
することがなく耐薬品性が極めて高い。さらに、火災時
においても本発明のバタフライバルブは焼失することが
なく、バルブとしての機能を保つことができる等の効果
を有する。
が芯材として埋設されると共に軸装部には筒体が芯とし
て埋設され、更に、バルブボデーと軸挿部には補強リブ
が形成されているので、非常に堅牢であり、従来の金属
製のバルブに比して何ら遜色のないバルブを得ることが
できる。しかも、ボデーと軸挿部を形成する樹脂は腐食
することがなく耐薬品性が極めて高い。さらに、火災時
においても本発明のバタフライバルブは焼失することが
なく、バルブとしての機能を保つことができる等の効果
を有する。
【図1】本発明のバタフライバルブの一実施例を示す正
面から見た半載断面図である。
面から見た半載断面図である。
【図2】図1の実施例の側面から見た半載断面図であ
る。
る。
【図3】フレーム体の構成を示す斜視図である。
【図4】本実施例のネック部の構成を示す分解図であ
る。
る。
1 フレーム体 2 環状体 3 取付け孔 4 筒体 4a 下端部 4c すり割部 4d 上端部 4e 内周面 5 樹脂被覆 6 ボデー 6a 補強リブ 7 軸挿部 7c 補強リブ 8 シートリング 9 流路 10 ステム 11 ジスク
Claims (8)
- 【請求項1】 環状体に一体又は別体の筒体を突設して
フレーム体を構成し、この筒体の上端部の内・外周面の
何れか又は両面を露出させて残部のフレーム体の内外周
面を合成樹脂で被覆して円筒型のボデーとこのボデーの
径方向に突設した軸挿部を形成すると共に、このボデー
の内周面に装着したシートリングに接離するジスクの径
方向にステムを設け、このステムを前記した挿通部に挿
通したことを特徴とするバタフライバルブ。 - 【請求項2】 ボデーの外側面に補強リブを合成樹脂で
一体に形成した請求項1記載のバタフライバルブ。 - 【請求項3】 軸挿部の側面に補強リブを合成樹脂で一
体に形成した請求項1又は2記載のバタフライバルブ。 - 【請求項4】 筒体は、熱伝導率の低い金属を用いた請
求項1乃至3の何れかに記載のバタフライバルブ。 - 【請求項5】 熱伝導率の低い金属を用いた筒体は、オ
ーステナイト系ステンレスを用いた請求項4記載のバタ
フライバルブ。 - 【請求項6】 筒体の適宜位置にすり割部または複数の
孔部を設けた請求項1乃至5の何れかに記載のバタフラ
イバルブ。 - 【請求項7】 環状体をアルミダイカストで形成し、筒
体の下端部を環状体に挿入してインサートダイカストに
よりフレーム体を設けた請求項1乃至6の何れかに記載
のバタフライバルブ。 - 【請求項8】 内周面にシートリングを設けて流路を形
成したボデーにステムを回動自在に設け、このステムを
軸としてシートリングに接離するディスクを回転自在に
設けたバタフライバルブにおいて、環状体に筒体を固着
してフレーム体を設け、筒体の上端部を内・外周面の何
れか又は両面より固定してフレーム体を保持しつつ成形
金型にて合成樹脂を加圧注入し、筒体を固定した部位を
除くフレーム体の内外面に渡って合成樹脂を施すことに
よりボデーとこのボデ−の径方向に突設した軸挿部を一
体に形成することを特徴とするバタフライバルブの製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19718094A JP2900014B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | バタフライバルブとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19718094A JP2900014B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | バタフライバルブとその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0842747A true JPH0842747A (ja) | 1996-02-16 |
JP2900014B2 JP2900014B2 (ja) | 1999-06-02 |
Family
ID=16370141
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19718094A Expired - Lifetime JP2900014B2 (ja) | 1994-08-01 | 1994-08-01 | バタフライバルブとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2900014B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100969426B1 (ko) * | 2009-07-16 | 2010-07-14 | 송창한 | 버터플라이 밸브 |
CN109058480A (zh) * | 2018-09-19 | 2018-12-21 | 浙江中德自控科技股份有限公司 | 一种密封性好的高温蝶阀 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2004092625A1 (ja) * | 2003-04-10 | 2006-07-06 | 旭有機材工業株式会社 | バタフライ弁 |
-
1994
- 1994-08-01 JP JP19718094A patent/JP2900014B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100969426B1 (ko) * | 2009-07-16 | 2010-07-14 | 송창한 | 버터플라이 밸브 |
CN109058480A (zh) * | 2018-09-19 | 2018-12-21 | 浙江中德自控科技股份有限公司 | 一种密封性好的高温蝶阀 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2900014B2 (ja) | 1999-06-02 |
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