JPH0842561A - セラミック製動圧軸受及びその製造方法 - Google Patents
セラミック製動圧軸受及びその製造方法Info
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- JPH0842561A JPH0842561A JP6178237A JP17823794A JPH0842561A JP H0842561 A JPH0842561 A JP H0842561A JP 6178237 A JP6178237 A JP 6178237A JP 17823794 A JP17823794 A JP 17823794A JP H0842561 A JPH0842561 A JP H0842561A
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Abstract
軸受において、ヤング率が300GPa以上、平均結晶
粒径が0.5μm以上のセラミックスで形成するととも
に、動圧発生溝2の底部2aの表面粗さ(Ra)を1μ
m以下とする。 【効果】動圧発生溝2のエッジ2aによる相手材の切削
摩耗を低減し、かつ潤滑剤を軸受表面に均一に介在さ
せ、摩耗量を低減し、高い信頼性と長寿命化をもたらす
ことができる。
Description
トの支持に用いられるセラミック製動圧軸受及びその製
造方法に関する。
受、玉軸受、含油軸受などが一般的に用いられている。
しかしながら、従来の軸受では、製品の薄型化、高性能
化に伴い、種々の問題点が発生してきた。
DD)装置等のスピンドルモータの薄型化をはかる場合
など、軸受を短くする必要があるが、短くするにつれ軸
振れが大きくなってくる。これにより、メディアの偏心
が大きくなり、データ読み書きの信頼性が著しく低下す
るという問題点が発生する。
アル軸受及び/又はスラスト軸受の表面にスパイラル溝
等の動圧発生溝を形成した動圧軸受が開発された。これ
は、スピンドルモータの回転に伴い動圧発生溝が潤滑流
体に与えるポンピング作用により、流体圧が上昇してシ
ャフトを浮上させ、流体膜を形成して無接触で回転する
ようにしたものである。更には流体圧によるセンタリン
グ効果により、偏心を著しく抑えられるものである。
フト21とこれを支持するスリーブ23からなり、シャ
フト21の外周に動圧発生溝24aを形成してラジアル
方向の剛性を持つラジアル軸受部24と成し、一方動圧
スラスト軸受22にはスパイラル状の動圧発生溝22a
を形成して、オイルや気体等の潤滑流体のポンピング作
用によりスラスト剛性を持たせるようにしてある。
2である。例えば、縦型モータでのラジアル方向はシャ
フト21の外径とスリーブ23の内径が殆ど等しい為に
接触により傷がついたり、面が剥離することは殆ど無
い。これに対し、スラスト方向は回転部の自重、マグネ
ットとステータの吸引力等のスラスト力が全て動圧スラ
スト軸受22とシャフト21端部との接触部にかかるこ
とになり、スタート・ストップ時、低速回転時に接触回
転するため耐久性に対して重要な影響を持つことにな
る。
圧スラスト軸受22はいずれも従来はステンレス等の焼
き入れ材を使用していた。しかしながら、金属同士で構
成した場合、金属同士の接触により摩耗が生じやすく、
また発生した摩耗粉が軸受隙間に入り込むと、かじり焼
き付きを生じる等の問題がある。そのため、動圧スラス
ト軸受22等をセラミックスで形成することが考えられ
ていた。
オイル、気体等の潤滑流体をポンピングする為に必要な
動圧発生溝の形状とその溝深さに関する要因であり、動
圧スラスト軸受22の場合動圧発生溝22aの形状精度
と溝深さについて高い加工精度が要求されてくる。この
スパイラル形状の動圧発生溝22aを形成する方法とし
ては、化学エッチング法ショットブラスト法レー
ザー加工など種々の方法が提案されている。
軸受22の場合には、化学エッチング処理を施すことに
より所望のスパイラル形状と溝深さを形成している。し
かしながら、この製造方法はエッチング処理後の廃液処
理の環境問題、加工時間の問題(量産性)等について改
善が求められている。さらには、金属製の動圧スラスト
軸受22は始動・停止時の摺動により摩耗し易いという
問題点がある。
クスで形成し、スパイラル形状の動圧発生溝22aをシ
ョットブラスト法で加工することが提案されている(特
開昭63−163016号、特開平2−93115号公
報等参照)。
表面に凹溝を形成する製造方法としてよく知られており
(特開昭60−14615号、特開昭62−27831
3号、特開平5−58765号公報等参照)、所望する
凹溝形成部分を除いた樹脂マスクや金属マスクを製作
し、これをセラミック体の表面に貼り付けた後、ショッ
トブラスト処理を施してマスキングされていない部分に
短時間で凹溝を形成するものである。
ク製動圧軸受では、流体膜を安定して保持しにくいとい
う問題点があり、相手材と接触して摩耗させやすかっ
た。また、その際に動圧発生溝のエッジにより相手材が
切削摩耗しやすいことから、寿命が短いものであった。
造方法では所定のスパイラル形状等をもったマスクの作
製作業、及び該マスクのセラミック表面への貼り付け作
業が極めて煩雑である上、スパイラル形状の細線化及び
形状のパターニングを高精度に行えない為、効率よく量
産することは困難であるという問題点があった。
面に凹溝を短時間で形成するため、ブラストノズルを被
加工材の表面に近接させておく必要があり、また、被加
工材の表面に噴射された硬質微粒子は被加工材の表面に
衝突し次第に摩滅していく為、均一かつ高精度の凹溝深
さを安定して量産することは極めて困難であった。
ーザー光を用いてセラミックス製動圧軸受の溝加工を行
う方法もあるが、この場合動圧発生溝の形状に沿ってレ
ーザ光を照射するため加工時間がかかることは言うまで
もなく、加工面への溶融層析出により、所望の表面平滑
性が得にくいという問題、熱影響層の増加によるクラッ
クの問題、さらには加工部分と未加工部分の境界に析出
する溶融層の除去が必要になる等の問題がある。
生溝を有するセラミック製動圧軸受において、ヤング率
が300GPa以上で、平均結晶粒径が0.5μm以上
のセラミックスで形成するとともに、動圧発生溝底部の
表面粗さ(Ra)を1μm以下としたことを特徴とする
ものである。なお、本発明において表面粗さは、JIS
B0601に規定される中心線平均粗さ(Ra)で示
す。
ミックスを用いたのは、300GPa未満であると負荷
荷重に対する変形のために、高精度(溝深さ精度±1μ
m程度)に仕上がった動圧発生溝による動圧効果を充分
に安定して引き出すことができないためである。
5μm以上としたのは、0.5μm未満であると動圧発
生溝のエッジが鋭くなりすぎて相手材の切削摩耗が大き
くなるためである。なお、優れた機械的物性を維持する
ためには、平均結晶粒径は10μm以下とすることが好
ましい。
を1μm以下としたのは、1μmを越えると動圧スラス
ト軸受と相手材の間に介在する潤滑剤等で形成される流
体膜の保持力が低下してしまい、動圧軸受と相手材が接
触しやすくなって摩耗が進行するためである。さらに、
動圧発生溝底部の平坦度は3μm以下とすることが好ま
しい。
セラミック製動圧軸受の製造方法において、セラミック
体の軸受面にフォトレジスト膜を形成した後、動圧発生
溝の形状に合致したマスクを介して露光し、現像を行う
ことにより動圧発生溝となる部分のみのフォトレジスト
膜を除去し、この軸受面全面に平均粒径2〜20μmの
硬質微粒子を噴射して上記フォトレジスト膜のない部分
に動圧発生溝を形成するようにしたものである。
μmとしたのは、2μm未満であると加工効率が悪く、
均一分散のコントロールが困難となるためであり、一方
20μmを越えると動圧発生溝の底部の表面粗さを1μ
m以下とできないためである。
範囲が良い。これは2μmより浅いと寸法精度の制御が
難しくなり、また良好な表面平滑性が得られず、逆に3
0μmより深いと溝部がテーパ状になり溝底隅部が大き
なR面となり、充分な動圧効果を得ることが困難となる
ためである。なお、好ましくは2〜20μmの範囲が良
い。
は、軸及び軸受からなるスラスト方向またはラジアル方
向の軸受であって、軸及び/又は軸受をセラミックスで
形成し、その軸受面に動圧発生溝を有するものを言う。
ルモータの動圧軸受装置に用いる動圧スラスト軸受を例
にして説明する。
ト21、動圧スラスト軸受22およびスリーブ23から
なり、該シャフト21を固定軸にしてスリーブ23が回
転するようになっている。該シャフト21の外周にヘリ
ングボーン形状の動圧発生溝24aが形成されて動圧ラ
ジアル軸受部24となり、また動圧スラスト軸受22に
はスパイラル状の動圧発生溝22aを備えていることか
ら、回転時にはこれらの動圧発生溝22a、24aによ
って流体膜が生じ、滑らかな回転を行うことができる。
時にはシャフト21の先端が動圧スラスト軸受22と摺
動するようになり、回転体の全荷重がシャフト21の先
端と動圧スラスト軸受22に負荷として加わることにな
る。
ように、セラミック体1の表面中央にスパイラル状の動
圧発生溝2を有し、該動圧発生溝2中の凸部3と外周部
4とは同一平面となっている。そして、シャフト21の
端面をこの動圧スラスト軸受22で支持して回転させれ
ば、上記動圧発生溝2の動圧作用によりシャフト21を
浮上させることができる。
00GPa以上で平均結晶粒径0.5μm以上のセラミ
ックスからなり、動圧発生溝2の底部2aの表面粗さ
(Ra)を1μm以下としてある。
ックスとしてヤング率300GPa以上の高剛性の材料
を用いることにより、負荷が加わっても変形しにくく、
優れた動圧発生効果を維持できる。また、平均結晶粒径
0.5μm以上と粒径の大きいセラミックスを用いてい
るため、動圧発生溝2のエッジ部2bが鋭くならず、相
手材を摩耗させにくい。さらに、動圧発生溝2の底部2
aの表面粗さ(Ra)を1μm以下とすることにより、
流体膜の保持力を高めて相手材との摺動による摩耗を防
止することができる。
(Ra)を1μm以下とするためには、後述する製造方
法においてサンドブラスト加工時の硬質微粒子を所定の
粒径とすれば良い。あるいは、動圧発生溝2の形状を有
する金型を用いてプレス成形することもでき、この場合
は、金型の表面粗さ(Ra)を1μm以下としておい
て、プレス成形し焼成すれば良い。
ータに用いる場合は3000rpm程度、LBP(レー
ザービームプリンター)のスピンドルモータでは2万r
pm程度と非常に高速となる。このとき、シャフト21
と動圧スラスト軸受22は、スタート・ストップ時に負
荷の加わった状態で激しく摺動することになるが、上記
のように平均結晶粒子径を0.5μm以上、動圧発生溝
2の底部2aの表面粗さ(Ra)を1μm以下とするこ
とにより、潤滑剤の流体膜を均一に介在させ、切削摩耗
量も少なく長期間にわたって良好に使用することができ
る。
2について説明したが、本発明のセラミック製動圧軸受
はこれに限るものではない。例えば、シャフト21の端
面をセラミックスで形成して動圧発生溝を形成したり、
あるいはラジアル軸受部24におけるシャフト21また
はスリーブ23をセラミックスで形成して動圧発生溝を
備えて本発明のセラミック製動圧軸受とすることができ
る。
受の製造方法について説明する。
体1の軸受面1aを所望の表面状態、好ましくは表面粗
度(Ra)0.3μm以下に仕上げた後、全面にフィル
ム状のフォトレジスト膜11を気泡を巻き込まないよう
に積層する。フォトレジスト膜11の厚みtは、後述す
るショットブラストの衝撃に耐えられるように30μm
以上とする。しかし、必要以上に厚くすると加工時に形
成される動圧発生溝2の縁部を高精度に形成できない等
の問題があるため、厚みtは200μm以下が好まし
い。この厚みtは加工する溝深さに応じて適宜に変更す
ることができる。
2を作製する。このガラスマスク12は、図1の動圧発
生溝2に対応する部分が不透明部12aとなり、その他
の部分が透明部12bとなったものである。このガラス
マスク12は、CAD等を使用して製作した図面をもと
に正確に形状を転写すれば良い。
(b)に示すように、フォトレジスト膜11の表面に密
着して載置し、その上から紫外線を照射して露光を行
う。この時、フォトレジスト膜11の露光された部分は
硬化されることになる。即ち、フォトレジスト膜11の
うち、ガラスマスク12の透明部12bに対応する部分
は露光されて硬化し、一方不透明部12aに対応する部
分は露光されないため硬化しないことになる。
ック体1を回転させながら現像液を吹き付ければ、図2
(c)に示すように、フォトレジスト膜11のうち硬化
していない紫外線未露光部分11aのみが除去されるこ
とになる。即ち、セラミック基体1の表面のフォトレジ
スト膜11は、ガラスマスク12の不透明部12aの形
状(動圧発生溝2の形状)の部分が除去され、それ以外
の部分のみに被着した状態となり、所望の動圧発生溝2
の形状がセラミック体1の表面に正確にマスキングされ
る。
スト膜11の露光、現像でマスキングを形成したため、
マスキングが分離した形状でも容易に所望の形状を正確
に形成することができる。なお、上記実施例ではネガ型
のフォトレジストを使用したが、ポジ型のフォトレジス
トを使用しても同様に所望の動圧発生溝2の形状被膜が
可能なことは云うまでもない。
スト膜11を150〜200℃でベイキングし、フォト
レジスト膜11の強度を向上させる。
て得られたセラミック体1を装置内にセットした後、噴
射ノズル13よりセラミック体1の軸受面1aに硬質微
粒子14を噴射してショットブラストを行う。この工程
により、セラミック体1の軸受面1aにおけるフォトレ
ジスト膜11の除去された部分が削られ、動圧発生溝2
が形成されることになる。
ためには、上記硬質微粒子14のコントロール方法が重
要である。具体的には、硬質微粒子14を常に一定重量
ずつ計量しながら供給して、時間当たりの噴射量が一定
となるようにしてある。また、硬質微粒子14は、高圧
エアー源からドライヤーやシリカゲルを経て乾燥され導
入されたエアーに均一分散させて噴射する。特に微粒子
の場合、非常に凝集しやすいため乾燥したエアーを使用
することが重要である。
の2500番を使用したが、この他にもセラミックスの
ショットブラスト加工に一般的に使用されているシリコ
ンカーバイトやアルミナ等で平均粒径2〜20μmのも
のを用いれば良い。ここで、硬質微粒子14の平均粒径
を2〜20μmとしたのは、2μm未満であると加工効
率が悪く、均一分散のコントロールが困難であるためで
あり、一方20μmを越えると動圧発生溝2の底部2a
の表面粗さ(Ra)を1μm以下とできないためであ
る。そして、噴射した硬質微粒子14は回収して再利用
するが、この際に砕けたり摩耗して小さくなった硬質微
粒子14は除去し、常に平均粒径が2〜20μmの範囲
内を維持するようにしておくことが重要である。
ながら供給して時間当たりの噴射量を一定にし、かつ再
利用時に小さくなった硬質微粒子14を除去して平均粒
径を一定に維持することによって、動圧発生溝2を高精
度に加工することができ、底面2aの平面度を3μm以
下に加工することができる。
4に示すように、台板15上に複数のセラミック体1を
載置し、台板15とノズル13を相対的に移動させなが
ら、繰り返しスキャンさせて、徐々に動圧発生溝2を形
成すれば、均一かつ高精度の動圧発生溝2を形成するこ
とができる。
ラミック体1の材質としては、アルミナ(Al
2 O3 )、ジルコニア(ZrO2 )、チタン酸カルシウ
ム(CaTiO3 )、チタン酸バリウム(BaTi
O3 )、窒化珪素(Si3 N4 )、炭化珪素(Si
C)、アルティック(Al2 O3 −TiC)、サーメッ
ト(TiC−TiN系)等を用いるが、摺動時の耐摩耗
性を考慮してアルティックまたはサーメットが好まし
い。
受22に動圧発生溝を形成したものを説明したが、シャ
フト21をセラミックスで形成し、その端面に動圧発生
溝を形成することもでき、この場合も本発明の製造方法
を適用することができる。また、スラスト軸受に限ら
ず、ラジアル方向のシャフト21及び/又はスリーブ2
3に動圧発生溝を形成する場合にも本発明の製造方法を
適用できる。
し、耐摩耗性および摺動性を調べるため、ボール・オン
・ディスク型の摩擦摩耗試験を用いた試験を行った。
クス、窒化珪素系セラミックス、及びTiC−TiN系
サーメットからなる動圧スラスト軸受22を用意し、一
方比較例として、SKH材、ジルコニアセラミックスか
らなるもの、及びアルミナセラミックからなり動圧発生
溝の底部の表面粗さを粗くしたものを用意した。
高炭素クロム軸受け鋼SUJ2のボールを用いて、荷重
0.5Kg、相対摺動速度0.17m/sで摺動試験を
行い、両部材の摩耗量を測定した結果は表1に示す通り
である。
摩耗量はNo.4〜6の比較例が大きいのに対し、本発
明実施例であるNo.1〜3は何れも相手材摩耗量が極
めて小さく、その中でもサーメットが非常に優れている
ことがわかる。また、No.1とNo.6を比較する
と、同じアルミナ系セラミックであるにもかかわらず、
動圧発生溝の底部の表面粗さ(Ra)を1μmより大き
くしたNo.6は、相手材の摩耗量が大きかった。さら
に、No5に示すジルコニアセラミックスは結晶粒径が
0.5μm以下と小さすぎるため、動圧発生溝のエッジ
が鋭くなり、相手材に切削摩耗を発生させた。
平均結晶粒径0.5μm以上のセラミックスを用い、動
圧発生溝の底部の表面粗さ(Ra)を1μm以下とする
ことによって、相手材を摩耗させにくくできることがわ
かる。
製造した。セラミック体1はアルティックにより形成
し、動圧発生溝2の深さを変化させた時の性能評価を行
った。
o.1においては、溝深さが浅すぎるため加工時間の制
御ができずセラミック体1表面に未加工部分が残ってし
まい所定の動圧効果を得ることはできなかった。また、
No.7では溝深さが深いため動圧発生溝2の断面が奥
に向かって幅が狭くなるテーパ形状となり、かつ隅部に
大きなR面が発生し、性能評価においても所定の動圧効
果を得ることはできなかった。
No.2〜6については、精度的にも性能的にも何等問
題はなく、特に溝深さを2〜20μmとしたもの(N
o.2〜5)は優れた動圧効果を示した。
圧発生溝を有するセラミック製動圧軸受において、ヤン
グ率が300GPa以上、平均結晶粒径が0.5μm以
上のセラミックスで形成するとともに、動圧発生溝底部
の表面粗さ(Ra)を1μm以下としたことによって、
動圧発生溝のエッジによる相手材の切削摩耗を低減し、
かつ潤滑剤を軸受表面に均一に介在させ、摩耗量を低減
し、高い信頼性と長寿命化をもたらすことができる。
受の動圧発生溝を形成する際に、フォトレジスト膜の露
光・現像を利用してマスキングをすることにより形状の
制限を全く受けることなく正確にかつ容易にマスキング
を行うことができる。また、この表面にコントロールさ
れた硬質微粒子を噴射することにより、サブミクロンオ
ーダーの加工を実現し、所望の凹溝を有したセラミック
製動圧軸受を高精度に量産加工することができる。
圧スラスト軸受けを示し、(a)は平面図(b)は
(a)中のX−X線断面図である。
明する図である。
用するガラスマスクを示す平面図である。
明する図である。
Claims (3)
- 【請求項1】表面に動圧発生溝を有するセラミック製動
圧軸受において、ヤング率が300GPa以上、平均結
晶粒径が0.5μm以上のセラミックスで形成するとと
もに、動圧発生溝底部の表面粗さ(Ra)を1μm以下
としたことを特徴とするセラミック製動圧軸受。 - 【請求項2】表面に動圧発生溝を有するセラミック製動
圧軸受の製造方法において、セラミック体の軸受面にフ
ォトレジスト膜を形成した後、動圧発生溝の形状に合致
したマスクを介して露光し、現像を行うことにより動圧
発生溝となる部分のフォトレジスト膜を除去し、この表
面に平均粒径2〜20μmの硬質微粒子を噴射して上記
フォトレジスト膜のない部分に動圧発生溝を形成する工
程からなるセラミック製動圧軸受の製造方法。 - 【請求項3】上記動圧発生溝の深さが2〜30μmであ
ることを特徴とする請求項2記載のセラミック製動圧軸
受の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP17823794A JP3580577B2 (ja) | 1994-07-29 | 1994-07-29 | セラミック製動圧軸受及びその製造方法 |
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