JPH0842529A - ドリル付き締結具 - Google Patents

ドリル付き締結具

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JPH0842529A
JPH0842529A JP20016694A JP20016694A JPH0842529A JP H0842529 A JPH0842529 A JP H0842529A JP 20016694 A JP20016694 A JP 20016694A JP 20016694 A JP20016694 A JP 20016694A JP H0842529 A JPH0842529 A JP H0842529A
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drill
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 支持材の厚みに関係なく、貫通しない所定深
さの下穴をあけるだけで、被締結部材を確実に、かつ能
率良く支持材に固着することができるドリル付き締結具
を提供すること。 【構成】 細径軸5の先端に径大のドリル部6が設けら
れている穴あけ部材2と、外周部にドリル部6の直径よ
り僅かに径大のねじ部9が設けられている胴部8に、そ
の先端から軸線方向に延び、細径部5を挿入して収容で
きる収容穴10が設けられ、かつ、胴部8の後端に回転
工具の係合部13を有する頭部12が設けらけている締
結部材3とからなり、細径軸5の後端部を収容穴10の
入口部分に嵌着して、穴あけ部材2と締結部材3とが回
転トルクの伝達可能状態に連結される一方、前記ドリル
部により支持材20に貫通しない所定深さの下穴23を
あけて前記穴あけ部材2が所定位置に達したとき、締結
部材3に過大な推力を付与すると、細径軸5が収容穴1
0に進入して収容されると同時に、締結部材3が下穴2
3に嵌着固定されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚みの大きい金属構造
材、例えばH形鋼にデッキプレートその他の器材を固着
するのに適した締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属板製の屋根材や壁材を支持材
に固着するのにドリルねじが広く使用されているが、通
常のドリルねじは支持材を貫通してねじ下穴をあけ、該
下穴にねじ部をねじ込むため、厚みの大きいH形鋼など
の金属構造材では穿孔作業の困難さ故に使用されていな
い。このため、H形鋼などの厚みの大きい金属構造材に
デッキプレートなどを固着するには、通称沸かし付けと
呼ばれるデッキプレートの上から裏側の金属構造材まで
溶融させる電気溶接が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
電気溶接による固着方法では、デッキプレートの上から
溶接状態を目視によって確認しなければならないので、
信頼性が乏しく、しかも溶接作業に熟練を必要とするも
のであった。また、この溶接作業は高所の建築現場で行
なわれるので、重量のある電源や電線を含む溶接装置の
持ち運びに手間を要し、作業能率の点でも問題があっ
た。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、支持材の厚みに関係なく、所定深さの下穴をあ
けるだけで、被締結部材を確実に、かつ能率良く支持材
に固着することができるドリル付き締結具を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のドリル付き締結具は、細径軸の先端に径大
のドリル部が設けられている穴あけ部材と、外周部に前
記ドリル部の直径より僅かに径大のねじ部又は突起部が
設けられている胴部に、その先端から軸線方向に延び、
前記細径部を挿入して収容できる収容穴が設けられ、か
つ、前記胴部の後端に回転工具の係合部を有する頭部が
設けられている締結部材とからなり、前記細径軸の後端
部を前記収容穴の入口部分に嵌着して、前記穴あけ部材
と前記締結部材とが回転トルクの伝達可能状態に連結さ
れる一方、前記ドリル部により支持材に貫通しない所定
深さの下穴をあけて停止状態にある前記穴あけ部材に対
して前記締結部材に過大な推力を付与したとき、前記細
径軸が前記収容穴に進入して収容されると同時に、前記
締結部材が前記下穴に嵌着固定されるように構成されて
いることを特徴とする。
【0006】
【作用】前記締結部材の頭部に回転工具を係合させ、該
回転工具により前記締結部材と前記穴あけ部材を一体に
回転して、前記ドリル部により、重ね合わせた被締結部
材と支持材に所定深さの下穴をあける。続いて、前記ド
リル部を前記下穴の底部に押し当てて前記穴あけ部材を
固定した状態で、前記回転工具を介して前記締結部材に
瞬間的に過大な推力を付与すると、前記細径軸が相対的
に前記収容穴に進入して収容されると共に、前記締結部
材の胴部が下穴に挿入されるので、さらに該締結部材の
みを前記回転工具により回転させ、前記胴部のねじ部を
前記下穴にねじ込んで嵌着固定し、前記締結部材により
被締結部材を前記支持材に固着する。
【0007】一方、前記胴部の外周に前記突起部を設け
る場合には、上記同様に所定深さの下穴をあけたのち、
前記締結部材をハンマーなどで打ち込んで過大な推力を
付与し、前記細径軸を前記収容穴に収容させると共に、
前記締結部材の胴部を下穴に圧入して嵌着固定し、被締
結部材を支持部材に固着する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図1及び図2は、本発明によるドリル付き
締結具1を示しており、該締結具1は、金属材料により
別体に製作した穴あけ部材2と締結部材3とを組み合わ
せて構成されている。
【0010】穴あけ部材2は、炭素鋼の線材を圧造して
製作され、全体が焼入れ処理されており、細径軸5の先
端に該細径軸5の直径の約2倍の直径を有するドリル部
6が一体に設けられていると共に、細径軸5の後端部に
直径方向に相対向し、半径方向に突出する薄板状の一対
のトルク伝達片7,7が設けられている(図3参照)。
該トルク伝達片7,7は、後述するように穴あけ部材2
を締結部材3に対して回転トルクの伝達可能状態に連結
するために設けられるものであるが、所定以上の過大な
推力が作用すると、着根部分7a,7aから破断するよ
うに設計されている。
【0011】締結部材3も炭素鋼により製作され、全体
が焼入れ処理されている。該締結部材3は、本体をなす
胴部8の外周部にドリル部6の直径より僅かに大きい外
径寸法を有するタッピンねじ部9が設けられていると共
に、胴部8の先端から軸方向に延びる収容穴10が設け
られている。該収容穴10は細径軸5の直径より僅かに
大きい穴径を有し、かつ細径軸5を挿入して全体が収容
できる深さに形成されている。また、胴部8の先端面に
は細径軸5のトルク伝達片7,7が係合する細溝11,
11が設けられている。該細溝11,11は収容穴10
の入口部分を直径方向に横切って設けられ、半径方向へ
延びている。一方、胴部8の後端には回転工具(図示せ
ず)の係合凹部13を有する頭部12が一体に設けられ
ている。このような構成を有する締結部材3の収容穴1
0の入口部分に穴あけ部材2の後端部を嵌着すると共
に、トルク伝達片7,7を細溝11,11に係合して、
穴あけ部材2と締結部材3とが回転トルクの伝達可能状
態に連結された締結具1が完成する。
【0012】図4及び図5は、上記のように構成した締
結具1を用いてH形鋼のような厚みの大きい金属構造材
20に金属板例えばデッキプレート21を固着する使用
例を示している。使用に際しては締結部材3の頭部12
に適当厚みの座金14を組み付ける。
【0013】締結部材3の頭部12に図示しない回転工
具を係合し、該回転工具により締結具1を回転させ、す
なわち締結具本体3と穴あけ部材2とを一体に回転さ
せ、図4に示すように、ドリル部6により金属構造材2
0に重ね合わせたデッキプレート21の上から切削加工
を行ない、デッキプレート21に貫通孔22をあけると
共に、金属構造材20に貫通しない所定深さの下穴23
をあける。下穴23の切削加工は、図4に示すように、
締結部材3の胴部8の先端がデッキプレート21に近接
した位置で停止する。続いて、ドリル部6を下穴23の
底部に押し当てて穴あけ部材2が停止されている状態に
おいて、作業者が前記回転工具を介して締結部材3に瞬
間的に過大な推力を付与すると、トルク伝達片7,7が
着根部分7a,7aから破断すると同時に、相対的に穴
あけ部材2の細径軸5が締結部材3の収容穴10に進入
する。なお、破断したトルク伝達片7,7は下穴23に
収容される。この状態で前記回転工具により締結部材3
をさらに回転させると、図5に示すように、胴部8のね
じ部9が下穴23にねじ込まれて嵌着固定され、締結部
材3の頭部12でデッキプレート21を金属構造材20
に固着する。このとき、穴あけ部材2の細径軸5は徐々
に収容穴9に進入して収容されるから、胴部8のねじ込
み動作に支障を来すことはない。
【0014】図6及び図7は、締結部材3を打込み式に
した実施例を示しており、胴部8の外周部にはねじ部9
に代えて、ドリル部6の直径より僅かに径大で、かつ、
胴部8の軸線に対して一定角度(通常約30度)傾斜し
て延びる突起部15が多条に設けられている。一方、穴
あけ部材2の細径軸5の後端部には縦目のローレット1
6を設けて収容穴10の内径より僅かに大きい径大部が
形成されており、該ローレット部16を収容穴10の入
口部分に圧入嵌着して、穴あけ部材2と締結部材3とが
回転トルクの伝達可能状態に連結されている。なお、穴
あけ部材2と締結部材3の連結には、先の実施例と同様
にトルク伝達片7,7とこれが係合する細溝11,11
を設けた嵌着構造を採用してもよい。
【0015】図8及び図9は、上記のように打込み式に
構成したドリル付き締結具1の使用例を示している。締
結部材3の頭部12に係合した図示しない回転工具によ
り締結部材3と穴あけ部材2とを一体に回転させて、図
8に示すように、デッキプレート21に貫通孔22をあ
けると共に、金属構造材20に貫通しない所定深さの下
穴23をあける工程は、図4及び図5に示した先の実施
例と同じである。続いて、ドリル部6を下穴23の底部
に押し当てて穴あけ部材2が固定されている状態におい
て、締結部材3の頭部12をハンマーなどで打ち込み、
締結部材3に過大な推力を付与すると、図9に示すよう
に、ローレット部16が収容穴10に圧入され、細径軸
5が収容穴10に進入して収容される一方、胴部8外周
の突起部15が下穴23の内側壁面に喰い込んで嵌着固
定され、締結部材3の頭部12によりデッキプレート2
1を金属構造材20に固着する。
【0016】なお、上記の実施例においては、被締結部
材であるデッキプレート21を金属構造材20に重ね合
わせて、貫通孔22と下穴23を同時にあけたが、被締
結部材が厚みのある場合には、予め被締結部材に取付孔
を設けておき、該取付孔に本発明の締結具1を挿通した
状態で穴あけ部材2のドリル部6により金属構造材20
に貫通しない所定深さの下穴23をあけるようにするこ
とが望ましい。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドリル付
き締結具は、穴あけ部材と締結部材が別体に構成されて
いて、前記穴あけ部材のドリル部により支持材に貫通し
ない所定深さの下穴をあけて停止状態にある前記穴あけ
部材に対して前記締結部材を前記下穴に嵌着固定して、
被締結部材を前記支持材に固着することができるから、
H形鋼のように厚みの大きい支持材にデッキプレートそ
の他の器材を固着するのに最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドリル付き締結具の要部縦断正面
図である。
【図2】図1の2−2線に沿う矢視断面図である。
【図3】同穴あけ部材の側面図である。
【図4】本発明に係るドリル付き締結具による下穴加工
工程を示す縦断正面図である。
【図5】同締結状態を示す縦断正面図である。
【図6】本発明に係るドリル付き締結具の別の実施態様
を示す要部縦断正面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う矢視断面図である。
【図8】同別の実施態様による下穴加工工程を示す要部
縦断正面図である。
【図9】同締結状態を示す要部縦断正面図である。
【符号の説明】
1 ドリル付き締結具 2 穴あけ部材 3 締結部材 5 細径軸 6 ドリル部 7 トルク伝達片 8 胴部 9 ねじ部 10 収容部 11 細溝 12 頭部 13 係合凹部 15 突起部 16 ローレット部 20 金属構造材 21 デッキプレート
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ドリル付き締結具
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、厚みの大きい金属構造
材、例えばH形鋼にデッキプレートその他の器材を固着
するのに適した締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、金属板製の屋根材や壁材を支持材
に固着するのにドリルねじが広く使用されているが、通
常のドリルねじは支持材を貫通してねじ下穴をあけ、該
下穴にねじ部をねじ込むため、厚みの大きいH形鋼など
の金属構造材では穿孔作業の困難さ故に使用されていな
い。このため、H形鋼などの厚みの大きい金属構造材に
デッキプレートなどを固着するには、通称沸かし付けと
呼ばれるデッキプレートの上から裏側の金属構造材まで
溶融させる電気溶接が使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
電気溶接による固着方法では、デッキプレートの上から
溶接状態を目視によって確認しなければならないので、
信頼性が乏しく、しかも溶接作業に熟練を必要とするも
のであった。また、この溶接作業は高所の建築現場で行
なわれるので、重量のある電源や電線を含む溶接装置の
持ち運びに手間を要し、作業能率の点でも問題があっ
た。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、支持材の厚みに関係なく、所定深さの下穴をあ
けるだけで、被締結部材を確実に、かつ能率良く支持材
に固着することができるドリル付き締結具を提供するこ
とを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明のドリル付き締結具は、細径軸の先端に径大
のドリル部が設けられている穴あけ部材と、外周部に前
記ドリル部の直径より僅かに径大のねじ部又は突起部が
設けられている胴部に、その先端から軸線方向に延び、
前記細径部を挿入して収容できる収容穴が設けられ、か
つ、前記胴部の後端に回転工具の係合部を有する頭部が
設けられている締結部材とからなり、前記細径軸の後端
部を前記収容穴の入口部分に嵌着して、前記穴あけ部材
と前記締結部材とが回転トルクの伝達可能状態に連結さ
れる一方、前記ドリル部により支持材に貫通しない所定
深さの下穴をあけて前記穴あけ部材が所定位置に達した
とき、前記締結部材に過大な推力を付与すると、前記細
径軸が前記収容穴に進入して収容されると同時に、前記
締結部材が前記下穴に嵌着固定されるように構成されて
いることを特徴とする。
【0006】
【作用】前記締結部材の頭部に回転工具を係合させ、該
回転工具により前記締結部材と前記穴あけ部材を一体に
回転させて、前記ドリル部により、重ね合わせた被締結
部材と支持材に所定深さの下穴をあける。続いて、前記
ドリル部を前記下穴の底部に押し当てた状態で、前記回
転工具を介して前記締結部材に瞬間的に過大な推力を付
与すると、前記細径軸が相対的に前記収容穴に進入して
収容されると共に、前記締結部材の胴部が下穴に挿入さ
れるので、さらに該締結部材のみを前記回転工具により
回転させ、前記胴部のねじ部を前記下穴にねじ込んで嵌
着固定し、前記締結部材により被締結部材を前記支持材
に固着する。
【0007】一方、前記胴部の外周に前記突起部を設け
る場合には、上記同様に所定深さの下穴をあけたのち、
前記ドリル部を前記下穴の底部に押し当てた状態で、前
記締結部材をハンマーなどで打ち込んで過大な推力を付
与し、前記細径軸を前記収容穴に収容させると共に、前
記締結部材の胴部を下穴に圧入して嵌着固定し、被締結
部材を支持部材に固着する。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0009】図1及び図2は、本発明によるドリル付き
締結具1を示しており、該締結具1は、金属材料により
別体に製作した穴あけ部材2と締結部材3とを組み合わ
せて構成されている。
【0010】穴あけ部材2は、炭素鋼の線材を圧造して
製作され、全体が焼入れ処理されており、細径軸5の先
端に該細径軸5の直径の約2倍の直径を有するドリル部
6が一体に設けられていると共に、細径軸5の後端部に
直径方向に相対向し、半径方向に突出する薄板状の一対
のトルク伝達片7,7が設けられている(図3参照)。
該トルク伝達片7,7は、後述するように穴あけ部材2
を締結部材3に対して回転トルクの伝達可能状態に連結
するために設けられるものであるが、所定以上の過大な
推力が作用すると、着根部分7a,7aから破断するよ
うに設計されている。
【0011】締結部材3も炭素鋼により製作され、全体
が焼入れ処理されている。該締結部材3は、本体をなす
胴部8の外周部にドリル部6の直径より僅かに大きい外
径寸法を有するタッピンねじ部9が設けられていると共
に、胴部8の先端から軸方向に延びる収容穴10が設け
られている。該収容穴10は細径軸5の直径より僅かに
大きい穴径を有し、かつ細径軸5を挿入して全体が収容
できる深さに形成されている。また、胴部8の先端面に
は細径軸5のトルク伝達片7,7が係合する細溝11,
11が設けられている。該細溝11,11は収容穴10
の入口部分を直径方向に横切って設けられ、半径方向へ
延びている。一方、胴部8の後端には回転工具(図示せ
ず)の係合凹部13を有する頭部12が一体に設けられ
ている。このような構成を有する締結部材3の収容穴1
0の入口部分に穴あけ部材2の後端部を嵌着すると共
に、トルク伝達片7,7を細溝11,11に係合して、
穴あけ部材2と締結部材3とが回転トルクの伝達可能状
態に連結されたドリル付き締結具1が完成する。
【0012】図4及び図5は、上記のように構成したド
リル付き締結具1を用いてH形鋼のような厚みの大きい
金属構造材20に金属板例えばデッキプレート21を固
着する使用例を示している。使用に際しては締結部材3
の頭部12に適当厚みの座金14を組み付ける。
【0013】締結部材3の頭部12に図示しない回転工
具を係合し、該回転工具により締結具1を回転させ、す
なわち締結具本体3と穴あけ部材2とを一体に回転さ
せ、図4に示すように、ドリル部6により金属構造材2
0に重ね合わせたデッキプレート21の上から切削加工
を行ない、デッキプレート21に貫通孔22をあけると
共に、金属構造材20に貫通しない所定深さの下穴23
をあける。下穴23の切削加工は、図4に示すように、
締結部材3の胴部8の先端がデッキプレート21に近接
した位置で停止する。続いて、穴あけ部材2のドリル部
6を下穴23の底部に押し当てた状態において、作業者
が前記回転工具を介して締結部材3に瞬間的に過大な推
力を付与すると、トルク伝達片7,7が着根部分7a,
7aから破断すると同時に、相対的に穴あけ部材2の細
径軸5が締結部材3の収容穴10に進入する。なお、破
断したトルク伝達片7,7は下穴23に収容される。こ
の状態で前記回転工具により締結部材3をさらに回転さ
せると、図5に示すように、胴部8のねじ部9が下穴2
3にねじ込まれて嵌着固定され、締結部材3の頭部12
でデッキプレート21を金属構造材20に固着する。こ
のとき、穴あけ部材2の細径軸5は徐々に収容穴9に進
入して収容されるから、胴部8のねじ込み動作に支障を
来すことはない。
【0014】図6及び図7は、締結部材3を打込み式に
した実施例を示しており、胴部8の外周部にはねじ部9
に代えて、ドリル部6の直径より僅かに径大で、かつ、
胴部8の軸線に対して一定角度(通常約30度)傾斜し
て延びる突起部15が多条に設けられている。一方、穴
あけ部材2の細径軸5の後端部には縦目のローレット1
6を設けて収容穴10の内径より僅かに大きい径大部が
形成されており、該ローレット部16を収容穴10の入
口部分に圧入嵌着して、穴あけ部材2と締結部材3とが
回転トルクの伝達可能状態に連結されている。なお、穴
あけ部材2と締結部材3の連結には、先の実施例と同様
にトルク伝達片7,7とこれが係合する細溝11,11
を設けた嵌着構造を採用してもよい。
【0015】図8及び図9は、上記のように打込み式に
構成したドリル付き締結具1の使用例を示している。締
結部材3の頭部12に係合した図示しない回転工具によ
り締結部材3と穴あけ部材2とを一体に回転させて、図
8に示すように、デッキプレート21に貫通孔22をあ
けると共に、金属構造材20に貫通しない所定深さの下
穴23をあける工程は、図4及び図5に示した先の実施
例と同じである。続いて、穴あけ部材2のドリル部6を
下穴23の底部に押し当てた状態において、締結部材3
の頭部12をハンマーなどで打ち込み、締結部材3に過
大な推力を付与すると、図9に示すように、ローレット
部16が収容穴10に圧入され、細径軸5が収容穴10
に進入して収容される一方、胴部8外周の突起部15が
下穴23の内側壁面に喰い込んで嵌着固定され、締結部
材3の頭部12によりデッキプレート21を金属構造材
20に固着する。
【0016】なお、上記の実施例においては、被締結部
材であるデッキプレート21を金属構造材20に重ね合
わせて、貫通孔22と下穴23を同時にあけたが、被締
結部材が厚みのある場合には、予め被締結部材に取付孔
を設けておき、該取付孔に本発明の締結具1を挿通した
状態で穴あけ部材2のドリル部6により金属構造材20
に貫通しない所定深さの下穴23をあけるようにするこ
とが望ましい。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のドリル付
き締結具は、穴あけ部材と締結部材が別体に構成されて
いて、前記穴あけ部材のドリル部により支持材に貫通し
ない所定深さの下穴をあけて前記穴あけ部材が所定位置
に達したとき、前記締結部材に過大な推力を付与する
と、前記細径軸が前記収容穴に進入して収容されると同
時に、前記締結部材が前記下穴に嵌着固定され、被締結
部材を前記支持材に固着することができるから、H形鋼
のように厚みの大きい支持材にデッキプレートその他の
器材を固着するのに最適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドリル付き締結具の要部縦断正面
図である。
【図2】図1の2−2線に沿う矢視断面図である。
【図3】同穴あけ部材の側面図である。
【図4】本発明に係るドリル付き締結具による下穴加工
工程を示す縦断正面図である。
【図5】同締結状態を示す縦断正面図である。
【図6】本発明に係るドリル付き締結具の別の実施態様
を示す要部縦断正面図である。
【図7】図6の7−7線に沿う矢視断面図である。
【図8】同別の実施態様による下穴加工工程を示す要部
縦断正面図である。
【図9】同締結状態を示す要部縦断正面図である。
【符号の説明】 1 ドリル付き締結具 2 穴あけ部材 3 締結部材 5 細径軸 6 ドリル部 7 トルク伝達片 8 胴部 9 ねじ部 10 収容部 11 細溝 12 頭部 13 係合凹部 15 突起部 16 ローレット部 20 金属構造材 21 デッキプレート

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 細径軸の先端に径大のドリル部が設けら
    れている穴あけ部材と、 外周部に前記ドリル部の直径より僅かに径大のねじ部又
    は突起部が設けられている胴部に、その先端から軸線方
    向に延び、前記細径部を挿入して収容できる収容穴が設
    けられ、かつ、前記胴部の後端に回転工具の係合部を有
    する頭部が設けられている締結部材とからなり、 前記細径軸の後端部を前記収容穴の入口部分に嵌着し
    て、前記穴あけ部材と前記締結部材とが回転トルクの伝
    達可能状態に連結される一方、前記ドリル部により支持
    材に貫通しない所定深さの下穴をあけて停止状態にある
    前記穴あけ部材に対して前記締結部材に過大な推力を付
    与したとき、前記細径軸が前記収容穴に進入して収容さ
    れると同時に、前記締結部材が前記下穴に嵌着固定され
    るように構成されていることを特徴とするドリル付き締
    結具。
  2. 【請求項2】 前記細径軸の後端部に設けた半径方向へ
    突出するトルク伝達片が、前記胴部の先端部に設けた半
    径方向へ延びる溝に係合して、前記穴あけ部材と前記締
    結部材とが回転トルクの伝達可能状態に連結される一
    方、前記ドリル部により支持材に貫通しない所定深さの
    下穴をあけて停止状態にある前記穴あけ部材に対して前
    記締結部材に過大な推力を付与したとき、前記トルク伝
    達片が破断し、前記細径軸が前記収容穴に進入して収容
    されると同時に、前記締結部材が前記下穴に嵌着固定さ
    れるように構成されている請求項1記載のドリル付き締
    結具。
  3. 【請求項3】 前記細径軸の後端部に前記収容穴の内径
    より僅かに大きい径大部が設けられ、前記径大部を前記
    収容穴の入口部に圧入嵌着して、前記穴あけ部材と前記
    締結部材とが回転トルクの伝達可能状態に連結される一
    方、前記ドリル部により支持材に貫通しない所定深さの
    下穴をあけて停止状態にある前記穴あけ部材に対して前
    記締結部材に過大な推力を付与したとき、前記径大部が
    前記収容穴に圧入し、前記細径軸が前記収容穴に進入し
    て収容されると同時に、前記締結部材が前記下穴に嵌着
    固定されるように構成されている請求項1記載のドリル
    付き締結具。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4821066U (ja) * 1971-07-21 1973-03-09
JPS5621925A (en) * 1979-07-27 1981-02-28 Nissan Motor Co Ltd Seat-back hinge
JPS6222656U (ja) * 1985-04-04 1987-02-10

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