JPH0841338A - ポリイミド樹脂用組成物 - Google Patents

ポリイミド樹脂用組成物

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JPH0841338A
JPH0841338A JP6137295A JP6137295A JPH0841338A JP H0841338 A JPH0841338 A JP H0841338A JP 6137295 A JP6137295 A JP 6137295A JP 6137295 A JP6137295 A JP 6137295A JP H0841338 A JPH0841338 A JP H0841338A
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Nobushi Koga
信史 古賀
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱性、寸法安定性、機械強度等に優れた新
規なポリイミド樹脂用組成物を得ること。 【構成】 下記式で表される繰り返し単位を有するポリ
イミド樹脂100重量部と炭素繊維5〜100重量部よ
りなるポリイミド樹脂用組成物である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性、寸法安定性、機
械強度等に優れた新規なポリイミド樹脂用組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】テトラカルボン酸二無水物とジアミンの
反応により得られるポリイミドは、種々の優れた物性や
良好な耐熱性のために、今後耐熱性が要求される分野に
広くもちいられることが期待されている。従来開発され
たポリイミドには優れた特性を示すものが多いが、優れ
た耐熱性を有するけれども加工性にはとぼしいとか、ま
た加工性向上を目的として開発された樹脂は耐熱性、耐
溶剤性に劣るなど性能に一長一短があった。例えば式(I
I)
【化2】 で表される様な基本骨格からなるポリイミド(デュポン
社製:商品名 Kapton,Vespel)は明瞭なガラス転移温
度を有せず、耐熱性に優れたポリイミドであるが、成形
材料として用いる場合に加工が難しく、焼結成形などの
手法を用いて加工しなければならない。また電気電子部
品の材料として用いる際に寸法安定性、絶縁性、はんだ
耐熱性に悪影響をおよぼす吸水率が高いという性質があ
る。
【0003】また式(III)
【化3】 で表される様な基本骨格を有するポリエーテルイミド
(ゼネラル・エレクトリック社製:商品名ULTEM)
は加工性の優れた樹脂であるが、ガラス転移温度が21
7℃と低く、またメチレンクロリドなどのハロゲン化炭
化水素に可溶で、耐熱性、耐溶剤性の面からは満足のゆ
く樹脂ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は耐熱
性、寸法安定性、機械強度等に優れた新規なポリイミド
樹脂用組成物を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するために鋭意研究を行った結果、新規なポリイ
ミドと特定量の炭素繊維よりなるポリイミド樹脂用組成
物が特に有効であることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0006】すなわち、本発明のポリイミド樹脂用組成
物は、式(I)
【化4】 (式中、Yは炭素数1〜10の2価の炭化水素基、六フ
ッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、チオ
基、スルフィニル基又はオキシドから成る群より選ばれ
た基を表し、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接又は架橋員により相互に連結された非縮合環式芳香
族基から成る群より選ばれた4価の基を表す。)で表さ
れる繰り返し単位を有するポリイミド樹脂100重量部
と炭素繊維5〜100重量部よりなるポリイミド樹脂用
組成物である。
【0007】本発明で使用できるポリイミド樹脂は式
(IV)
【化5】 (式中、Yは炭素数1〜10の2価の炭化水素基、六フ
ッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、チオ
基、スルフィニル基又はオキシドから成る群より選ばれ
た基を表す。)に示すエーテルジアミンに一種以上のテ
トラカルボン酸二無水物とを反応させて得られるポリア
ミド酸を脱水環化して得られるポリイミドである。
【0008】エーテルジアミンとしては、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、1,1−
ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エタ
ン、1,2−〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニ
ル〕エタン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−ア
ミノフェノキシ)フェニル〕ブタン、2,2−ビス〔4
−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、ビス〔4−(3
−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−
(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホキシ
ド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エ
ーテル等があげられ、これらは単独あるいは二種以上混
合して用いられる。
【0009】また、テトラカルボン酸二無水物は、式
(V)
【化6】 (式中、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族基、
単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が直接
又は架橋員により相互に連結された非縮合環式芳香族基
から成る群より選ばれた4価の基を表す。)で表される
テトラカルボン酸二無水物である。
【0010】即ち、使用されるテトラカルボン酸二無水
物としては、エチレンテトラカルボン酸二無水物、シク
ロペンタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸
二無水物、3,3′,4,4′−ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸二無水物、2,2′,3,3′−ベンゾフェ
ノンテトラカルボン酸二無水物、3,3′,4,4′−
ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2′,3,
3′−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水
物、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プ
ロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニ
ル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(2,3−ジ
カルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−
ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4
−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,3,
6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,
4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、
1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水
物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水
物、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸二無
水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸
二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカル
ボン酸二無水物等が挙げられる。 これら、テトラカル
ボン酸二無水物は単独あるいは2種以上混合して用いら
れる。
【0011】エーテルジアミンとテトラカルボン酸二無
水物とは通常、公知の方法によって、式(VI)で表され
るポリアミド酸とし、次いで、ポリイミドとする。
【化7】 (式中、Yは炭素数1〜10の2価の炭化水素基、六フ
ッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、チオ
基、スルフィニル基又はオキシドから成る群より選ばれ
た基を表し、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
直接又は架橋員により相互に連結された非縮合環式芳香
族基から成る群より選ばれた4価の基を表す。)
【0012】本発明で使用される炭素繊維とは、ポリア
クリルニトリル、石油ピッチ等を主原料とし、炭化して
得られる高弾性、高強度繊維を示す。本発明ではポリア
クリルニトリル系、石油ピッチ系、いずれも使用でき
る。炭素繊維は補強効果及び混合性等より、適当な直径
と適当なアスぺクト比(長さ/直径の比)を有するもの
を用いる。炭素繊維の直径は、通常5〜20μ、特に8
〜15μ程度のものが好ましい。また、アスぺクト比は
1〜600、特に混合性と補強効果により、100〜3
50程度が好ましい。アスぺクト比が小さいと補強効果
がなく、またアスぺクト比が大きいと混合性が悪くな
り、良好な成形品が得られない。また該炭素繊維の表面
を種々の処理剤、例えばエポキシ樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアセタール樹脂等で処
理したもの、その他目的に応じ公知の表面処理剤を使用
したものも用いられる。
【0013】本発明における炭素繊維はポリイミド樹脂
100重量部に対して、5〜100重量部、好ましくは
10〜50重量部を使用できる。5重量部以下では本発
明の特徴とする炭素繊維特有の補強効果は得られない。
また逆に100重量部以上使用すると組成物の成形時の
流動性が悪くなり満足な成形品を得ることが困難とな
る。
【0014】本発明によるポリイミド樹脂用組成物は通
常公知の方法により製造できるが特に次に示す方法が好
ましい。 (1) ポリイミド粉末、炭素繊維を乳鉢、ヘンシェル
ミキサー、ドラムブレンダー、タンブラーブレンダー、
ボールミル、リボンブレンダーなどを利用して予備混合
した後、通常公知の溶融混合機、熱ロール等で混練した
のち、ペレット又は粉状にする。
【0015】(2) ポリイミド粉末をあらかじめ有機
溶媒に溶解あるいは懸濁させ、この溶液あるいは懸濁液
を炭素繊維に含浸させ、然る後、溶媒を熱風オーブン中
で除去したのち、ペレット又は粉状にする。この場合溶
媒として例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミ
ド、N,N−ジメチルメトキシアセトアミド、N−メチ
ル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、N−メチルカプロラクタム、1,2−ジメト
キシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、
1,2−ビス(2−メトキシエトキシ)エタン、ビス
〔2−(2−メトキシエトキシ)エチル〕エーテル、テ
トラヒドロフラン、1,3−ジオキサン、1,4−ジオ
キサン、ピリジン、ピコリン、ジメチルスルホキシド、
ジメチルスルホン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホ
スホルアミドなどが挙げられる。またこれらの有機溶剤
は単独でも或いは2種以上混合して用いても差支えな
い。
【0016】(3) 本発明のポリイミドの前駆体であ
る式(VI)で表される繰り返し単位を有するポリアミド
酸を前記有機溶剤に溶解した溶液を、炭素繊維に含浸さ
せた後100〜400℃に加熱処理するか、または通常
用いられるイミド化剤を用いて化学イミド化した後、溶
剤を除去した後ペレット又は粉状とする。なお、本発明
組成物に対して、本発明の目的をそこなわない範囲で、
酸化防止剤および熱安定剤、紫外線吸収剤、難燃助剤、
帯電防止剤、滑剤、着色剤などの通常の添加剤を1種以
上添加することができる。
【0017】また他の熱可塑性樹脂(例えば、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリカーボネー
ト、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリエーテ
ルエーテルケトン、変性ポリフェニレンオキシド、ポリ
フェニレンサルファイドなど)、熱硬化性樹脂(例え
ば、フェノール樹脂、エポキシ樹脂など)またはクレ
ー、マイカ、シリカ、グラファイト、ガラスビーズ、ア
ルミナ、炭酸カルシウムなどの充填材もその目的に応じ
て適当量を配合することも可能である。本発明のポリイ
ミド樹脂組成物は、射出成形法、押出成形法、圧縮成形
法、回転成形法等公知の成形法により成形され実用に供
される。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明する。 合成例−1 1リットルガラス製反応容器に2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)プロパン85.6g(0.375モ
ル)、m−ジニトロベンゼン151.2g(0.9モ
ル)、炭酸カリウム124.6gおよびN,N−ジメチ
ルホルムアミド660mlを装入し、145〜150℃で
10時間反応する。反応終了後、冷却、濾過しKNO2
を除去し、次に濾液の溶剤を減圧蒸留により留去したの
ち65℃に冷却し、メタノール450mlを装入し1.0
時間撹拌する。結晶を濾別し、水洗、メタノール洗浄、
乾燥して2,2−ビス〔4−(3−ニトロフェノキシ)
フェニル〕プロパンの黄褐色結晶を得た。収量164.
8g(収率93.5%)。ついで、500mlガラス製反
応容器に粗2,2−ビス〔4−(3−ニトロフェノキ
シ)フェニル〕プロパン100g(0.21モル)、活
性炭10g、塩化第2鉄・6水和物1gおよびメチルセ
ロソルブ300mlを装入し、還流下30分間撹拌する。
次に70〜80℃でヒドラジン水和物42g(0.84
モル)を2時間かけて滴下する。更に70〜80℃で5
時間撹拌する。冷却後濾過して触媒を除去し、メチルセ
ロソルブ150mlを留去する。20%塩酸水溶液270
gを加え、更に食塩30gを加え、撹拌しながら20〜
25℃に冷却すると結晶が析出する。これを濾別後、3
0%IPA/水中でアンモニア水により中和すると結晶
が析出する。これを濾別、水洗、乾燥した後、ベンゼン
とn−ヘキサンの混合溶媒より再結晶して2,2−ビス
〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパンを
得た。収量69.2g(収率75%) 無色結晶 mp.106〜108℃ 純度 99.5%(高速液体クロマトグラフィーによ
る) 元素分析 C H N 計算値(%)* 79.02 6.34 6.83 分析値(%) 79.21 6.40 6.71 *) C272622として MS:470(M+)、455(M−CH3+ IR(KBr、cm-1):3460と3370(NH2
基)、1200(エーテル結合)
【0019】合成例−2 3リットルガラス製反応容器に4,4′−ジヒドロキシ
ジフェニルスルフィド218g(1モル)、m−ジニト
ロベンゼン403g(2.4モル)、炭酸カリウム33
1g(2.4モル)およびN,N−ジメチルホルムアミ
ド2.5リットルを装入し、145〜150℃で20分
間反応させた。反応終了後、冷却、ろ過し、ろ液より溶
媒を減圧留去した。65℃に冷却した後、メタノール8
00mlを装入して1時間かきまぜた。得られた結晶をろ
別し、メタノールで洗浄した後、乾燥して4,4′−ビ
ス(3−ニトロフェノキシ)ジフェニルスルフィドの結
晶429g(収率92.3%)を得た。ついで、この粗
製品428g(0.93モル)を3リットルガラス製反
応容器に入れ、活性炭22.6g、塩化第2鉄6水和物
0.9gおよびメチルセロソルブ1.5リットルを装入
して、還流下で30分間かきまぜた。ついで110〜1
15℃でヒドラジン水和物115.2g(3.1モル)
を2時間かけて滴下した後、さらに還流下に3.5時間
かきまぜた。冷却後、触媒をろ別し、溶液を減圧濃縮
し、次いで35%塩酸205mlと水1120mlおよびイ
ソプロピルアルコール480mlを加え、加熱溶解した
後、活性炭20gを装入し、熱ろ過した。ついで食塩1
12gを加えて冷却し、析出した塩酸塩の結晶をろ別し
た。得られた結晶を常法によりアンモニア水で中和し、
目的とする4,4′−ビス(3−アミノフェノキシ)ジ
フェニルスルフィドを得た。収量265g(収率66
%)。 無色結晶 mp.112〜113℃(corr.) 純度 99.9%以上 元素分析 C H N S 計算値(%)* 71.97 5.03 7.00 8.01 分析値(%) 71.90 4.54 6.92 7.72 *) C242022Sとして MS(FD):400(M+) IR(KBr、cm-1):3390と3300(NH2
基)、1220(エーテル結合)
【0020】実施例−1 かきまぜ機、還流冷却器および窒素導入管を備えた容器
に、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル〕プロパン41.2kg(100モル)と、N,N−
ジメチルアセトアミド189kgを装入し、室温で窒素雰
囲気下に、ピロメリット酸二無水物21.8kg(100
モル)を溶液温度の上昇に注意しながら分割して加え室
温で約20時間かきまぜた。かくして得られたポリアミ
ド酸の対数粘度は2.40dl/gであった。さらに、上
記ポリアミド酸溶液150kgに、N,N−ジメチルアセ
トアミド337.5kgを加え、かきまぜながら窒素雰囲
気下に、70℃まで加熱した後26.1kg(26モル)
の無水酢酸および9.05kg(9モル)のトリエチルア
ミンを滴下したところ、滴下終了後約10分間で黄色の
ポリイミド粉が析出しはじめたが、さらに加熱下で2時
間かきまぜた後熱ろ過してポリイミド粉を得た。このポ
リイミド粉をメタノールで洗浄した後150℃で5時間
減圧乾燥して34.7kg(収率98%)のポリイミド粉
を得た。得られたポリイミド粉100重量部に対して平
均直径12μ、長さ3mm、アスぺクト比250を有する
炭素繊維(東レ社製、商品名トレカ)を表−1に示した
量添加し、ドラムブレンダー混合機(川田製作所製)で
混合した後、口径30mmの単軸押出機により390℃の
温度で溶融混練した後、ストランドを空冷、切断してペ
レットを得た。得られたペレットを射出成形(アーブル
グ射出成形機(最大型締め力35トン)射出圧力500
kg/cm2、シリンダー温度400℃、金型温度180
℃)して、引張り試験片、曲げ試験片、アイゾット衝撃
試験片、成形収縮率測定用試験片を得た。引張り試験は
ASTM D−638に、曲げ試験はASTM D−7
90に、アイゾット衝撃試験はASTM D−256
に、熱変形温度の測定はASTMD−648に、成形収
縮率の測定はASTM D−955に準じて行い、メル
トインデックスは、ASTM D−1238に準じ温度
420℃、荷重2.16kgにて測定した。また、ガラス
転移点を測定した。その結果を表−1に示す。
【0021】実施例2〜3及び比較例1 表−1及び表−2に示したジアミンとテトラカルボン酸
二無水物より得られたポリイミド粉100重量部に対し
て実施例1で使用した炭素繊維(東レ社製、商品名トレ
カ)を表−1及び表−2に示した量添加した。以下実施
例1と同様の操作をして表−1及び表−2の結果を得
た。
【0022】比較例2 式(III)で表されるポリエーテルイミド(ゼネラルエ
レクトリック社:商品名ULTEM)を使用し、実施例
1と同様にして、ペレット化及び射出成形を行い、実施
例1と同様の測定をして表−2の結果を得た。
【0023】比較例3 実施例1の2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパン及び3,3′,4,4′−ベン
ゾフェノンンテトラカルボン酸二無水物の代わりに、そ
れぞれ2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フ
ェニル〕−1,1,1,3,3,3,−ヘキサフルオロ
プロパン及びピロメリット酸二無水物を使用し、実施例
1と同様にしてポリイミド粉を得た。得られたポリイミ
ド100重量部に対して実施例1と同様の炭素繊維30
重量部を添加してペレット化を試みたが、溶融せずペレ
ット化出来なかった。
【0024】比較例4 実施例1の2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキ
シ)フェニル〕プロパンの代わりに、2,2′−ビス
(4−アミノフェノキシ)ビフェニルを使用し、実施例
1と同様にしてポリイミド粉を得た。得られたポリイミ
ド100重量部に対して、実施例1と同様の炭素繊維3
0重量部添加してペレット化をしたが,良好なペレット
を得ることはできなかった。得られたペレットを用いて
実施例1と同条件で射出成形を試みたが、500kg/cm
2では、成形できなかった。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】表−1の結果により、本発明のポリイミ
ド樹脂用組成物は熱変形温度が極めて高く、さらに優れ
た耐熱性、寸法安定性、機械強度等を有しており、耐熱
性を必要とする電気、電子部品、自動車部品さらに精密
機械部品等に有用な材料であり、産業上の利用効果は大
きい。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 【化1】 (式中、Yは炭素数1〜10の2価の炭化水素基、六フ
    ッ素化されたイソプロピリデン基、カルボニル基、チオ
    基、スルフィニル基又はオキシドから成る群より選ばれ
    た基を表し、Rは炭素数2以上の脂肪族基、環式脂肪族
    基、単環式芳香族基、縮合多環式芳香族基、芳香族基が
    直接又は架橋員により相互に連結された非縮合環式芳香
    族基から成る群より選ばれた4価の基を表す。)で表さ
    れる繰り返し単位を有するポリイミド樹脂100重量部
    と炭素繊維5〜100重量部よりなるポリイミド樹脂用
    組成物。
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