JPH0840193A - 抵抗素子の自己診断装置及びその診断方法 - Google Patents

抵抗素子の自己診断装置及びその診断方法

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JPH0840193A
JPH0840193A JP7149439A JP14943995A JPH0840193A JP H0840193 A JPH0840193 A JP H0840193A JP 7149439 A JP7149439 A JP 7149439A JP 14943995 A JP14943995 A JP 14943995A JP H0840193 A JPH0840193 A JP H0840193A
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JP
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resistance element
voltage
squib
monitor
self
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JP7149439A
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Inventor
Makoto Watanabe
渡辺  誠
充彦 ▲柵▼木
Michihiko Sakugi
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】モニタ電流を増大させることなく、抵抗素子の
電圧値をより正確に検出できる抵抗素子の故障診断回路
を提供すること。 【構成】図1は、車両用の乗員保護装置であるエアバッ
グ装置に取り付けられている故障診断回路を兼ねた通電
制御回路の主要部分を示す回路図である。起動素子であ
るスクイブ1に流す検査用のモニタ電流を一方向および
逆方向に流して、それぞれ発生する電圧値を、ある正の
基準電圧を基にして増幅、測定すると、その二つの検出
電圧の差は、オペアンプ101 のオフセット電圧が消去さ
れ、モニタ電流を2倍にして検出する電圧値と同程度の
検出電圧値となる。よって、抵抗値検出の精度が向上す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用のエアバッグ装
置やシートベルトのプリテンショナ等に設けられる乗員
保護装置に用いられている起動素子(スクイブ)等の抵
抗素子の異常判定を行う診断装置及びその診断方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、エアバック装置などの乗員保護装
置では、異常発生とほぼ同時にその装置を起動させるた
めに小型のスクイブが設けられており、異常発生はGセ
ンサで検出され、その信号に基づいてスクイブが作動さ
れる。このスクイブは抵抗体が主要部分となっている。
つまり動作時に抵抗体に通電することで発熱させ起爆さ
せて装置を働かせる。このスクイブは、ほぼ瞬間的に発
熱させなければならないことから、フラッシュランプの
フィラメントのような構成となっており、機械的に強固
な構造とすることができない。しかしこの装置は異常発
生時に確実に作動させることが求められるので、従来よ
りこのスクイブを常時チェックすることが行われてい
る。
【0003】そのスクイブのチェックは、通常、その抵
抗体の抵抗値が正常か否かを判定することで行われる。
その方法は、スクイブの抵抗体に検査用の微弱なモニタ
電流を流し、スクイブ両端の電圧を調べて、その電圧値
から抵抗値を求め、その抵抗値が正常値か否かで判定す
るものである。もともとスクイブは通電による発熱で大
量のガスを発生させるものであるので、モニタ電流とし
て大きな値の電流を流すことはできず、およそ50mA程度
が限度である。これ以上の電流をモニタ電流として流す
ことは、スクイブを動作させる危険性が増大するため不
可能である。そしてスクイブの抵抗値が正常状態で約2
Ωと小さいことから、異常時には、例えば1Ω程度の抵
抗値しかなく、従って、異常時に検出されるスクイブの
両端電圧値もごく小さくて約50mVにしかならない。この
ため、スクイブ両端の検査電圧値の検出には増幅器が用
いられている。増幅器は最近の半導体製造技術の進歩に
より、オペアンプ(演算増幅器)などで、手軽に装置の
回路基板に搭載できるようになっており、容易に微弱な
信号が増幅可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、オペア
ンプとして高性能なものを用いるには、装置の性格上相
応しくなく、精密測定器に用いるようなオペアンプは利
用できない。それで通常の汎用なオペアンプで電圧値を
検出することになるが、汎用のオペアンプはオフセット
電圧等の誤差を有するために、上記の50mV程度の信号は
誤差の影響を無視することができず、正確な電圧値を得
ることが困難であり、得られる抵抗値も不正確な値しか
得られないという問題がある。このことは、スクイブが
異常であっても、正常と判定してしまう可能性があるこ
とを意味して、緊急時に乗員保護装置を正常に作動させ
ることができなくなる可能性を生じる問題がある。
【0005】従って、本発明の目的は、モニタ電流を増
大させることなく、スクイブ等の抵抗素子の端子間電圧
をより正確に検出することで、その抵抗素子の異常検出
を精度良く行えるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの本発明の構成は、抵抗素子が正常か異常かを判別す
る自己診断装置において、抵抗素子の両端から、一方向
とこの一方向と逆方向とに、交互に、モニタ電流を流す
モニタ電流駆動手段と、抵抗素子に、一方向と逆方向と
にモニタ電流を流した時に、抵抗素子の両端に発生する
それぞれのモニタ電圧を検出する検出手段と、検出され
たそれぞれのモニタ電圧の差に基づいて、抵抗素子の異
常の有無を判定する判定手段とを設けたことを特徴とす
る。
【0007】又、他の特徴は、抵抗素子を自動車の乗員
保護装置を駆動するスクイブとしたことである。又、他
の特徴は、検出手段を抵抗素子の両端の電圧と所定の基
準電圧との差を増幅する差動増幅器としたことである。
さらに、他の特徴は、その基準電圧を差動増幅器に供給
されている給電電圧の2分の1としたことである。他の
特徴は、モニタ電流駆動手段が、単一電源からの通電方
向の反転を行う通電経路切換手段を有することである。
【0008】又他の特徴は、抵抗素子が正常か異常かを
判別する自己診方法において、抵抗素子の両端から、一
方向とこの一方向と逆方向とに、交互に、モニタ電流を
流し、抵抗素子に、一方向と逆方向とにモニタ電流を流
した時に、抵抗素子の両端に発生するそれぞれのモニタ
電圧を検出し、検出されたそれぞれのモニタ電圧の差に
基づいて、抵抗素子の異常の有無を判定することを特徴
とする抵抗素子の自己診断方法である。
【0009】
【作用及び発明の効果】本発明の自己診断装置及び自己
診断方法において、抵抗素子は、一方向とこの一方向と
逆方向とに、交互に、モニタ電流が供給され、この時
に、抵抗素子の両端に発生するそれぞれのモニタ電圧が
検出される。そして、検出されたそれぞれのモニタ電圧
の差に基づいて、抵抗素子の異常の有無の判定が行われ
る。このように、抵抗素子に一方向に電流を流した時の
端子間電圧と、逆方向に電流を流した時の端子間電圧と
の差(極性を考慮した上での差演算)は、およそ一方の
端子間電圧の測定値の2倍となる。よって、抵抗素子の
抵抗値の測定精度が約2倍に向上する。又、電流の向き
を反転させて得られる抵抗素子の端子間電圧の差は、検
出手段の有するオフセット電圧が除去されたものとな
る。よって、抵抗素子の抵抗値の測定精度が向上する。
この結果、抵抗素子の異常検出の精度が向上する。
【0010】抵抗素子を自動車の乗員保護装置を駆動す
る起動素子とした場合には、乗員保護装置の自己診断が
精度良く行え、その装置の作動を確実なものとすること
ができる。
【0011】検出手段を抵抗素子の両端の電圧と所定の
基準電圧との差を増幅する差動増幅器とした場合には、
電流の向きを反転した2つの測定において、差動増幅器
の2つの出力値は同一符号となり、両者の差演算が簡単
となり自己診断装置の構成が簡単となる。
【0012】その基準電圧を差動増幅器に供給されてい
る給電電圧の2分の1とした場合には、差動増幅器の出
力する2つの測定値が給電電圧の2分の1を中心にし
て、大きい領域と小さい領域とに分布するため、測定値
の直線性が良く、抵抗値の検出精度が向上する。
【0013】又、モニタ電流駆動手段に、単一電源から
の通電方向の反転を行う通電経路切換手段を設けた場合
には、正負の電源を用意することなく単一電源で通電を
切り換えてスクイブに双方向のモニタ電流を流すことが
でき、特に車両のバッテリー電源しかないような場合に
も適用できる利点がある。
【0014】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説
明する。図1は本発明を実施した車両用の乗員保護装置
であるエアバッグ装置に取り付けられている故障診断回
路及び通電制御回路の主要部分を示す回路図である。こ
の回路において、エアバッグを展開するためのスクイブ
1は、エアバッグ駆動電源である電源12V とアースとの
間に、加速度・減速度を検出するGセンサで構成された
スイッチ2、3を介して接続されている。各スイッチ
2、3は通常時オープン状態であり、スイッチ2は約2
G程度の弱い衝撃でオンし、スイッチ3は約10G程度
の強い衝撃でオンするスイッチである。両スイッチ2、
3は、それぞれ、自動車のフロントフェンダーやフロア
トンネル上に設置されている。尚、これらのGセンサ
は、機械式の他、ピエゾ抵抗素子や圧電素子を用いた電
気式のものを用いることができる。このエアバッグ装置
を搭載した車両等がなんらかの理由により正常でない衝
撃を受けて上記のスイッチ2、3がオンすると、駆動電
源から電力がスクイブ1に供給されて、スクイブ1が点
火しエアバッグが展開する。
【0015】スクイブ1の異常判定を検出するためのモ
ニタ電流を流すために、スクイブ1の一端は抵抗6、ス
イッチ4を介して5V電源に接続され、スクイブ1の他
端は抵抗7、スイッチ5を介してアースに接続されてい
る。切換スイッチ4と切換スイッチ5は、連動して動作
する双極スイッチで、通常は、a、c接点側に接続され
ており、切換えられると、b、d接点側に接続される。
切換スイッチ4、5がa、c接点側に接続されている
時、モニタ電流は電源5Vから切換スイッチ4、抵抗
6、スクイブ1、抵抗7、切換スイッチ5、アースと流
れ、切換スイッチ4、5がb、d接点側に接続されてい
る時、モニタ電流は電源5V、切換スイッチ5、抵抗
7、スクイブ1、抵抗6、切換スイッチ4、アースへと
流れる。よって、前者のモニタ電流をIm とすれば、後
者のモニタ電流は−Im となる。
【0016】尚、図1では、切換スイッチ4、5に機械
式スイッチが用いられているが、トランジスタを用いた
電子式スイッチでも良い。抵抗6、抵抗7は、スクイブ
1にモニタ電流を流すための電流制限抵抗であり、それ
らの抵抗値R6、R7に関して、R6=R7に設定され
ている。これらの抵抗値R6、R7は、モニタ電流
m 、−Im がスクイブ1が点火動作を行わない制限値
(モニタ電流として通常50mA) 以下となるように決定さ
れている。モニタ電流の方向は、切換スイッチ4、5の
接点を切換えることで切換えられる。モニタ電流は、常
時、流す必要はないが、常時、故障検出を可能とするた
めには、常時、モニタ電流を流して異常判定を行うこと
が望ましい。本実施例では、スクイブ1に、一方向の電
流(電流値Im )が、常時、流れている。
【0017】スクイブ1の異常を検出するために、差動
増幅回路10が設けられている。差動増幅回路10は、
演算増幅器(以下、「オペアンプ」という)101を有
している。スクイブ1の一端とオペアンプ101の非反
転入力端子との間には抵抗値R13の抵抗13が接続さ
れており、スクイブ1の他端とオペアンプ101の反転
入力端子との間には抵抗値R15の抵抗15が接続され
ている。ここで、R13=R15である。又、オペアン
プ101の非反転入力端子は抵抗値R14の抵抗14を
介して電源E1に接続され、オペアンプ101の反転入
力端子は抵抗値R16の抵抗16を介して出力端子に接
続されている。ここで、R14=R16である。そし
て、オペアンプ101の出力端子は判定回路8に接続さ
れ、判定回路8には警報ランプ9が接続されている。
【0018】差動増幅回路10は、スクイブ1にモニタ
電流Im 又は−Im を流した時に、スクイブ1の両端子
に発生する端子間電圧を増幅して検出する回路である。
オペアンプ101の非反転入力端子には電圧E1が印加
されている。この電圧E1はオペアンプ101の給電電
圧Vcc(=5V)の1/2である。この電圧E1によ
り、オペアンプ101の非反転入力端子の電位はVcc/
2にバイアスされ、オペアンプ101の動作点は電位E
1となる。本実施例では、オペアンプ101が単極性電
源のみによって駆動されるので、スクイブ1の端子間電
圧の反転による検出電位の変動が抑制され、オフセット
電圧による誤差が減少する。そして、差動増幅回路10
の出力から、判定回路8によりスクイブ1の抵抗値が演
算されその抵抗値に基づいてスクイブ1が故障か否かが
判定され、その判定結果に応じて警報ランプ9が点灯さ
れる。尚、判定回路8は、例えば、A/D変換器、CP
U(共に図示しない)により構成され、抵抗値の演算
と、測定された抵抗値と基準値との比較が行われ、故障
判定が行われる。このような演算や判定は従来周知の回
路技術で実現されるので、ここでは詳しい説明を省く。
【0019】次に、本発明のスクイブ1の故障検出を行
う方法を説明する。通常走行の正常時には、図1に示す
ように、スイッチ2、3が共にオフ状態で、切換スイッ
チ4、5が、それぞれ、接点a、c側に接続されてい
る。この状態で、スクイブ1には、抵抗6、7の抵抗値
R6、R7で決定されるモニタ電流Im が流れる。抵抗
値の検出のためにスクイブ1に対して流し得る最大電流
は、通常、50mA程度である。従って、抵抗値(R1+R
2)は、モニタ電流Im (Im=5/(R1+R2))
が、この最大電流値50mAを越えない様に設定されてい
る。このようにしてスクイブ1に流れるモニタ電流Im
により、スクイブ1の端子間に電圧が発生する。この端
子間電圧は数mVから数10mVである。この時、オペ
アンプ101の非反転入力端子の電位をe1、反転入力
端子の電位をe2とし、オペアンプ101の出力電位を
a 、増幅率をKとする。出力電位Va は次式で表され
る。
【0020】
【数1】Va =K(e1−e2)+E1 又、切換スイッチ4、5の接点を接点b、d側に切換え
て、電流の向きを反転し、スクイブ1にモニタ電流−I
m を流した時、スクイブ1の端子間電圧によって発生す
るオペアンプ101の非反転入力端子の電位をe1'
オペアンプ101の反転入力端子の電位をe2' 、オペ
アンプ101の出力電位をVb とする。出力電位Vb
次式で表される。
【0021】
【数2】Vb =−K(e1' −e2' )+E1 この結果から、求めるスクイブ1の抵抗RSQは、スクイ
ブ1にモニタ電流Im を流した時の抵抗値と、スクイブ
1にモニタ電流−Im を流した時の抵抗値との平均値に
より次式によって求めることができる。
【0022】
【数3】 RSQ={(e1−e2)−(e1' −e2' )}/(2Im ) =(Va −Vb )/(2KIm ) このスクイブ1の抵抗値RSQが判定回路8で計算され
る。Va ,Vb は共に正であり、数1、数2のオフセッ
ト電圧は共に等しいので、数3式から分かるように、オ
フセット電圧E1は抵抗値RSQから消去されている。こ
のように、モニタ電流の向きを反転して得られる端子間
電圧の差の演算により、オペアンプ101のオフセット
電圧を相殺することが可能となる。そして、誤差の原因
が除去されると同時に、(Va −Vb )は、K(e1−
e2)の2倍、即ち、モニタ電流Im を流した時のオペ
アンプ101の出力の変化分の2倍の値が得られ、抵抗
検出の精度が向上する。判定回路8では、これらの演算
結果と予め判っている値との比較が行われ、スクイブ1
が異常と判定されれば、警報ランプ9が点灯される。
【0023】図2の(a)は、切換スイッチ4、5を繰
り返し動作させて、スクイブ1に流れるモニタ電流
m 、−Im を表しており、図2の(b)は、オペアン
プ101の出力V0 を表している。Va,b はそれぞれ
一方向のモニタ電流Im と逆方向の電流−Im に対応し
ている。判定回路8をマイクロコンピュータで構成する
場合は、これらの電流値を何回か取込んで平均化し、よ
り確実なスクイブ抵抗値を算出することも可能である。
また、このように常時通電させることで、乗員保護装置
であるエアバッグ装置を常時監視することができる。
又、適当なインターバルをとって通電させても構わな
い。
【0024】(第二実施例)図3は、第二実施例として
スクイブが複数ある装置を表している。本装置では、ス
クイブ200、201の一端は、それぞれ、ダイオード
38、39、Gセンサであるスイッチ34を介して電源
12Vに接続され、その他端はダイオード40、41、ト
ランジスタ35を介してアースに接続されている。スイ
ッチ34は、約2G程度の加速度でオンするスイッチで
あり、トランジスタ35はGセンサ30によって制御回
路31からの指令によりオンするトランジスタである。
急激な減速度が生じた場合に、スイッチ34とトランジ
スタ35がオンしてスクイブ200および201に通電
され、エアバッグ装置が作動する。
【0025】この回路は、基本的には図1の回路が並列
に接続された構成である。スクイブ200、201のそ
れぞれの両端子には、それぞれの差動増幅回路42、4
7が接続されている。それぞれの差動増幅回路42、4
7は、図1と同じ構成てある。即ち、差動増幅回路42
は入力抵抗421、422と、帰還抵抗423、424
とを有している。そして、差動増幅回路47は入力抵抗
471、472と、帰還抵抗473、474とを有して
いる。両差動増幅回路42、47共に非反転入力端子が
電源E1でバイアスされている。それぞれの差動増幅回
路42、47の出力は、診断回路と判定回路と通電回路
を兼ねた制御回路31内に設けられたA/D変換器(図
示略)に入力している。尚、第1実施例と同様に、電源
電圧E1はオペアンプ426、476に給電されている
電源電圧Vccの1/2である。
【0026】また、モニタ電流の通電制御のために、ス
クイブ200の一端は抵抗43とインバータ48を介し
て制御回路31に接続され、その他端は抵抗46とイン
バータ46を介して制御回路31に接続されている。
又、スクイブ201の一端は抵抗44とインバータ49
を介して制御回路31に接続され、その他端は抵抗45
とインバータ50を介して制御回路31に接続されてい
る。インバータ48の出力がHi、インバータ51の出
力がLowの時のスクイブ200には、抵抗43、46
を介して電圧5Vが印加され、スクイブ200には電流
fがインバータ48、抵抗43、スクイブ200、抵抗
46、インバータ51へと流れる。一方、インバータ4
8の出力がLow、インバータ51の出力がHiの時の
スクイブ200には、抵抗46、43を介して逆方向に
電圧5Vが印加され、スクイブ200には電流−fがイ
ンバータ51、抵抗46、スクイブ200、抵抗43、
インバータ48へと流れる。
【0027】図3では、さらに、Gセンサによるスイッ
チ34のオープン故障およびトランジスタ35のオープ
ン故障のチェックのため、抵抗36、37が接続されて
いる(そのための検出回路は図示しない)。この抵抗3
6、37とダイオード38〜41を介して、スクイブ2
00、201には、常時、5V電源が一定方向に印加さ
れており、スクイブ200、201には、常時、一定方
向に電流I0 が流れている。よって、定常電流I0 を考
慮して、スクイブ200、201は、一方向にモニタ電
流Im (=f+I0 )と、逆方向にモニタ電流−Im '
(=−f+I0)が交互に流れることになる。
【0028】モニタ電流Im ,−Im ' を流した時のス
クイブ200の端子間電圧が、オペアンプ426で増幅
される。この二つの電圧値から第一実施例と同様にスク
イブ200の抵抗値の演算を行うことができる。この2
つのモニタ電流によって発生するスクイブ200の端子
間電圧を入力電圧とするオペアンプ426の2つの出力
電位をVa 、Vb とする。すると、スクイブ200の抵
抗値Rは、次式で求められる。
【数4】R=(Va −Vb )/〔K(Im +Im ')〕
【0029】スクイブ201についても、スクイブ20
0と同様な通電制御により、同様に、抵抗値を演算する
ことができる。そして、その演算結果に基づいてスクイ
ブ200、201の異常判定が行われ、その結果に基づ
いて警告ランプ9が制御される。
【0030】以上のように、本発明の構成による抵抗素
子の自己診断装置では、検出手段に発生する誤差の要因
をキャンセルするばかりでなく、従来に比べて2倍の信
号強度となり、より正確な抵抗素子の診断が実施され
る。
【0031】請求項でいう双方向にモニタ電流を流すと
は、抵抗素子の両端に対して、一方向からとその逆方向
から通電するということである。またモニタ電圧とは、
モニタ電流によって抵抗素子の両端に発生する電圧のこ
とである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るエアバッグ装置の故
障診断回路を示した回路図。
【図2】図1の回路で周期的に方向の変化するモニタ電
流と差動増幅回路の出力電圧とを示した波形図。
【図3】第二実施例に係るエアバック装置の故障診断回
路を示した回路図。
【符号の説明】
1 スクイブ 2 スイッチ 3 スイッチ 4 切換スイッチ 5 切換スイッチ 6、7、電流制限抵抗 8 判定回路 9 警告ランプ 10 差動増幅回路 101 オペアンプ 200、201 スクイブ 30 Gセンサ 31 制御回路(CPU、診断回路、判定回路、通電回
路を兼ねる) 32 5V電源 33 コンデンサ(通電用安定化補助電源) 34 スイッチ(2G程度の加速度でオン) 35 トランジスタ 36、37 検査用抵抗 38、39、40、41 逆流防止用ダイオード 42、47 差動回路部 421、422、471、472 入力抵抗 424、474 負帰還抵抗 423、473 抵抗(動作点固定用) 43、44、45、46 抵抗(モニタ電流制限用) 48、49、50、51 インバータ回路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】抵抗素子が正常か異常かを判別する自己診
    断装置において、 前記抵抗素子の両端から、一方向とこの一方向と逆方向
    とに、交互に、モニタ電流を流すモニタ電流駆動手段
    と、 前記抵抗素子に、前記一方向と前記逆方向とにモニタ電
    流を流した時に、前記抵抗素子の両端に発生するそれぞ
    れのモニタ電圧を検出する検出手段と、 検出されたそれぞれの前記モニタ電圧の差に基づいて、
    前記抵抗素子の異常の有無を判定する判定手段とを有す
    ることを特徴とする抵抗素子の自己診断装置。
  2. 【請求項2】前記抵抗素子は、自動車の乗員保護装置を
    駆動するスクイブを構成することを特徴とする請求項1
    に記載の抵抗素子の自己診断装置。
  3. 【請求項3】前記検出手段は、前記抵抗素子の両端の電
    圧と所定の基準電圧との差を増幅する差動増幅器を有す
    ることを特徴とする請求項1に記載の抵抗素子の自己診
    断装置。
  4. 【請求項4】前記基準電圧は前記差動増幅器に供給され
    ている給電電圧の2分の1であることを特徴とする請求
    項3に記載の抵抗素子の自己診断装置。
  5. 【請求項5】前記モニタ電流駆動手段は、単一電源から
    の通電方向の反転を行う通電経路切換手段を有すること
    を特徴とする請求項1に記載の抵抗素子の自己診断装
    置。
  6. 【請求項6】抵抗素子が正常か異常かを判別する自己診
    方法において、 前記抵抗素子の両端から、一方向とこの一方向と逆方向
    とに、交互に、モニタ電流を流し、 前記抵抗素子に、前記一方向と前記逆方向とにモニタ電
    流を流した時に、前記抵抗素子の両端に発生するそれぞ
    れのモニタ電圧を検出し、 検出されたそれぞれの前記モニタ電圧の差に基づいて前
    記抵抗素子の異常の有無を判定することを特徴とする抵
    抗素子の自己診断方法。
JP7149439A 1994-05-27 1995-05-23 抵抗素子の自己診断装置及びその診断方法 Pending JPH0840193A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009046111A (ja) * 2007-08-21 2009-03-05 Hyundai Motor Co Ltd エアーバックインフレータ抵抗の補正装置及びその制御方法

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