JPH0839898A - プリンタ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 極秘文書が他人に持ち去れれないようにする
プリンタを提供すること。 【構成】 印刷データに付随して送られてくるパスワー
ドを識別し、パスワードが存在する場合には、そのまま
印刷出力するのではなくプリンタ内部の記憶手段に一時
的に該印刷データをパスワードと共に記憶し、パスワー
ドを利用者が入力した時点で記憶したパスワードに対応
する印刷データを読み出して印刷する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、ホストコンピュータに
接続可能なプリンタに関する。

【０００２】

【従来の技術】オフィスでは、１台のプリンタを複数の
ホストコンピュータで兼用して利用することが行われて
いる。この様なプリンタの利用下においては、出力され
た文書を他人が誤って持っていってしまうといった事態
が生じる恐れがあり、特に極秘文書である場合には大き
な問題になる。

【０００３】そこで、特開平６−６４７９０号公報のよ
うに、各プリントジョブ毎に印刷した出力用紙を、出力
用紙格納部にストックし、利用者がパスワードを入力す
ることで該パスワードに対応する出力用紙を外部に排出
するプリンタが開示されているが、一時的に出力用紙を
格納して置かねばならず専用の機構が必要でプリンタ自
体が大きなものとなってしまう。

【０００４】また、特開平６−１０３００８号公報のよ
うに、プリントサーバを設け、極秘文書である場合には
プリントサーバに該文書データをパスワードと共に一時
記憶し、利用者がプリンタより該パスワードを入力する
ことでプリンタがサーバに対して文書データの出力要求
を行うプリンタが開示されているが、専用のサーバが必
要であり、また、プリンタからパスワードを入力してか
ら、サーバより印刷データが送られてくるため、データ
転送の間利用者は待たされてしまう。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題にに鑑みてなされたものであって、従来から使用して
いるシステムに変更を加えることなく接続でき、かつ小
型の機密保持機能を搭載したプリンタを提供することに
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明のプリンタは、ホ
スト装置からの印刷データを受信して印刷出力するプリ
ンタにおいて、データを記憶する記憶手段と、前記印刷
データに付随して送られてくるパスワードを解析する解
析手段とを備え、パスワードが存在する場合には、前記
記憶手段に前記パスワードと印刷データを対応づけて記
憶することを請求項１の特徴とし、パスワードを入力す
る手段と、該入力されたパスワードと前記記憶手段に記
憶したパスワードを照合する照合手段を更に備え、前記
照合手段により一致するパスワードが検出された場合に
は、前記パスワードに対応する印刷データを読み出し印
刷出力することを請求項２の特徴とし、一定時間間隔ご
とにクリア信号を発生する計時手段を更に備え、前記ク
リア信号に基づいて、前記記憶手段のデータを消去する
ことを請求項３の特徴とする。

【０００７】

【作用】ホストコンピュータよりパスワードが付随され
て送られくる文書データの場合には、該文書データパス
ワードと共にを一時的にメモリに記憶しておく、その後
操作パネルよりパスワードが入力された時点で、メモリ
に記憶して文書データを読み出し、印字するとともにメ
モリの記憶を消去する。

【０００８】パスワードが付随されていない文書データ
の場合には、従来のプリンタと同様にそのまま印刷出力
する。

【０００９】

【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。

【００１０】図１は本発明のプリンタの構成を示すブロ
ック図であり、符号１０１、１０２、１０３はホストコ
ンピュータ、また符号１０５、１０６は該ホストコンピ
ュータからの印刷データを受信するインターフェース
で、シリアルインターフェース１０５およびパラレルイ
ンターフェース１０６の２種類のインターフェースを備
えている。

【００１１】上記インターフェース１０５、１０６より
入力する印刷文書データはパスワード解析部１０７で該
文書データに付随してパスワードがあるか解析される。

【００１２】パスワードが無い場合には、従来通り該文
書データを印刷データ処理部１１１に転送し、プリント
エンジン１１２で印刷できるようビットマップデータに
展開し、プリントエンジン１１２で印刷出力するが、パ
スワードを検出するとパスワード解析部１０７は検出し
たパスワードと印刷データを切り分けて文書データ格納
部１０８に記憶する。

【００１３】この文書データ格納部１０８は、電源が切
られてもデータが消去してしまうことがないフラッシュ
メモリ等で構成する。また、該文書データ格納部１０８
は、パスワード記憶領域１０８ａと、印刷データ記憶領
域１０８ｂに分割されており、更にパスワード記憶領域
１０８ａには、対応する印刷データの格納先頭アドレス
と最終アドレスが判るようにアドレス情報がパスワード
と共に記憶され、更に時計部１１３より現時刻が読み出
されて記憶される。

【００１４】文書データ格納部１０８に一時記憶した印
刷データを出力させる場合は、利用者が操作パネル１１
０よりパスワードを入力することで行う。

【００１５】入力されたパスワードは、パスワード照合
部１０９でパスワード記憶領域１０８ａに同一のパスワ
ードが記憶されているか判断し、一致するパスワードが
あると付随して記憶されている印刷データ格納アドレス
情報に基づいて印刷データ格納領域１０８ｂから印刷デ
ータを読み出し、印刷データ処理部１１１を介してプリ
ントエンジン１１２で印刷出力する。

【００１６】尚、プリントエンジン１１２で印刷出力
後、パスワード記憶領域１０８ａのデータを悪用されな
いよう消去する。また、パスワード照合部１０９で入力
したパスワードが検出できない場合は図示せぬ表示器に
エラーパスワードである旨表示し、利用者に再入力を促
す。

【００１７】上記に説明したパスワード解析部１０７、
パスワード照合部１０９等の各ブロックは実際には装置
の制御を司るＣＰＵによってなされるもので、図２から
図４を基にその処理手順を説明する。

【００１８】図１は、装置全体を説明するフローチャー
トで、まず電源の投入に伴って全てのインターフェース
１０５、１０６を受信可能状態に設定し（ステップＳ１
０１）、印刷文書が入力されてくるかチェックする（ス
テップＳ１０２）。

【００１９】ステップＳ１０２で、ホストコンピュータ
から印刷文書データの送信がない場合は、そのまま次の
ステップＳ１０４に移行するが、送信がある場合は図３
に示す印刷出力あるいは印刷データの記憶を行うステッ
プＡの処理を行った後ステップＳ１０４に移行し、操作
パネルからのパスワード入力があるか確認する。

【００２０】パスワード入力がない場合は、そのままス
テップＳ１０１に戻るが、パスワード入力がある場合
は、図４に示すステップＢの処理を行った後ステップＳ
１０１の戻って上記の処理を繰り返す。

【００２１】次に、図３に沿ってステップＡの詳細を説
明する。ホストコンピュータからのデータ送信が確認さ
れると、まず送信先のホストコンピュータを特定し（ス
テップＳ２０１）、その他のホストコンピュータに対し
ては送信を禁止させる（ステップＳ２０２）。その後、
特定したホストコンピュータからの受信を開始し（ステ
ップＳ２０３）、受信データの先頭部にパスワードを示
す識別ブロック（ESC＋Password＋”Password”） があ
るかチェックする（ステップＳ２０４）。

【００２２】識別ブロックがある場合は該識別ブロック
から”password”を抽出して、パスワード記憶領域１０
８ａの空き領域にパスワードを記憶し（ステップＳ２０
５）、更に、既に記憶されている他のパスワードに付随
して記憶してある印刷データ格納アドレス情報を参照し
て印刷データ記憶領域１０８ｂの空き領域を特定し、該
空き領域の先頭アドレスから以降の受信データを記憶す
る（ステップＳ２０６）。

【００２３】そして、１印刷文書データの記憶を終了す
るとステップ２０５で記憶したパスワードに付随して印
刷データの格納アドレス情報と時計部１１３より時刻を
読み出して記憶し、図２に示すステップＳ１０４に復帰
する。

【００２４】ステップＳ２０４でパスワードを示す識別
ブロックを検出できない場合は、ステップＳ２０８に移
って従来のプリンタと同じく受信データを印刷データ処
理部１１１で処理し、プリントエンジン１１２で印刷出
力した後、図２に示すステップＳ１０４に復帰する。

【００２５】次に、図４に沿ってステップＢの詳細を説
明する。パスワードの入力が確認されると、パスワード
照合部１０９で、該入力パスワードと同一のパスワード
がパスワード記憶領域１０８ａにあるかチェックする
（ステップＳ３０１）。ここで同一パスワードが検索さ
れると、ステップＳ３０２に移ってパスワードに付随し
て記憶されている印刷データの格納アドレス領域に基づ
いて該アドレス領域から印刷データを読み出し、印刷デ
ータ処理部１１１を介してプリントエンジン１１２で印
刷出力する（ステップＳ３０３）。

【００２６】その後、ステップＳ３０４にて印刷出力し
た文書データのパスワードを消去し図２に示すステップ
Ｓ１０１に復帰する。

【００２７】ステップＳ３０１で同一パスワードがパス
ワード記憶領域１０８ａに存在しない場合には、ステッ
プＳ３０５で表示器等に一定時間その旨を表示して、利
用者にパスワードの再入力を促した後図２に示すステッ
プＳ１０１に復帰する。

【００２８】ところで、文書データ格納部１０８のメモ
リ容量には当然限りがあるので、本発明のプリンタでは
時計部１１３から一定周期ごとにクリア信号を発して、
パスワード記憶領域１０８ａの時刻情報を参考にして前
周期の間に記憶したものを消去するようにしている。こ
の周期はホストコンピュータまたはプリンタの操作パネ
ルから公知の方法で設定でき、通常１時間程度に設定し
ておけば実用上問題を生じることはない。

【００２９】また、記憶データを圧縮して記憶し、読み
出し時に復元することでメモリ不足に対処することも可
能であり、この圧縮／伸長は、米国特許4,558,302 号に
示された方法等を用いることで行える。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ホ
ストコンピュータより送られる極秘文書であることを知
らせるパスワードを解析して、パスワードがある場合
は、印刷データをプリンタ内部のメモリに記憶してお
き、利用者がプリンタの操作パネルからパスワードを入
力した時点でメモリに記憶した対応する印刷データを読
み出して印刷出力するので、他人により極秘文書が持ち
去れれてしまうことを防止できる。

【００３１】また、印刷データはプリンタ内部に記憶し
ておくので、パスワードの入力と共に即印刷を開始でき
る。更に、一定時間間隔で記憶したデータをクリアする
のでメモリ不足によりデータが記憶できないといった問
題が生じない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例のプリンタの構成を示す図。

【図２】本発明の実施例のプリンタの処理を示すフロー
チヤート。

【図３】図２におけるステップＡの詳細を示すフローチ
ャート。

【図４】図２におけるステップＢの詳細を示すフローチ
ャート。

【符号の説明】

１０１，１０２，１０３ ホストコンピュータ １０４ 回線 １０５，１０６ インターフェース １０７ パスワード解析部 １０８ 文字データ格納部 １０８ａ パスワード記憶領域 １０８ｂ 印刷データ記憶領域 １０９ パスワード照合部 １１０ 操作パネル １１１ 印刷データ処理部 １１２ プリントエンジン １１３ 時計部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホスト装置からの印刷データを受信して
   印刷出力するプリンタにおいて、 データを記憶する記憶手段と、 前記印刷データに付随して送られてくるパスワードを解
   析する解析手段とを備え、 パスワードが存在する場合には、前記記憶手段に前記パ
   スワードと前記印刷データを対応づけて記憶することを
   特徴とするプリンタ。
2. 【請求項２】 パスワードを入力する手段と、 該入力されたパスワードと前記記憶手段に記憶したパス
   ワードを照合する照合手段を更に備え、 前記照合手段により一致するパスワードが検出された場
   合には、前記パスワードに対応する印刷データを読み出
   し印刷出力することを特徴とする請求項１記載のプリン
   タ。
3. 【請求項３】 一定時間間隔ごとにクリア信号を発生す
   る計時手段を更に備え、 前記クリア信号に基づいて、前記記憶手段のデータを消
   去することを特徴とする請求項２記載のプリンタ。