JPH083919B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

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JPH083919B2
JPH083919B2 JP63101920A JP10192088A JPH083919B2 JP H083919 B2 JPH083919 B2 JP H083919B2 JP 63101920 A JP63101920 A JP 63101920A JP 10192088 A JP10192088 A JP 10192088A JP H083919 B2 JPH083919 B2 JP H083919B2
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欣幸 城阪
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、光学的記録に用いる光磁気記録媒体に関す
る。
(従来の技術とその課題) 光メモリー素子の中でも追加記録、消去が可能なイレ
ーザブル型メモリーは、光磁気記録方式が最も実用化に
近い段階にいる。光磁気記録媒体の記録層としては総合
的な特性から見て、現在の所、希土類・遷移金属薄膜が
多く用いられている。
従来、こういった光磁気記録媒体は2枚を接着層を介
して貼り合わせることが多かった。しかし最近、媒体の
簡素化や磁界変調方式の上から媒体の単板のまま用いた
いという要望が強い。
こういった単板での使用に際しては媒体の酸化劣化が
最も大きな問題となり、通常用いられているSiO2、Si
O、Si3N4、AIN等の無機保護膜に加えUV硬化樹脂等の有
機保護膜を最外層に用いる方法が提案されている。
しかし、これまでの有機保護膜ではまだ媒体の保護能
力が充分であるとは言えず、また硬化時の応力の為に全
体に反りを生じ機械特性を劣化させると共に応力腐食を
発生させる原因となる。
(課題を解決するための手段) 本発明者等は上述の欠点を克服した、高耐蝕性を持っ
た光磁気記録媒体を提供するべく鋭意検討した結果、特
定の性質を持った物質で最外層保護層を構成することに
より、大変経時安定性に優れた光磁気記録媒体が得られ
ることを見出した。
〔発明の構成〕
本発明の要旨は、少なくとも基板、光磁気記録層、最
外層有機保護層からなる光磁気記録媒体において、前記
最外層有機保護層が下記(イ)及び(ロ)の特性を有す
ることを特徴とする光磁気記録媒体に存する。
(イ)JIS K 6301で規定された100%引張応力が50Kgf/c
m2以下 (ロ)JIS Z 0208で規定された透湿度が24時間で20g/m2
以下 以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明において用いられる基板としては、ガラ
ス、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等のプラスチ
ック、又はガラス上に溝つき樹脂を形成した基板等が挙
げられる。
基板の厚みは1〜2mm程度が一般的である。
光磁気記録層としては、たとえば、TbFe、TbFeCo、Tb
Co、DyFeCoなどの希土類と遷移金属の非晶質磁性合金、
MnBi、MnCuBiなどの多結晶垂直磁化膜等が用いられる。
光磁気記録層としては単一の層を用いても良いし、GdTb
Fe/TbFeのように2層以上の記録層を重ねても良い。
本発明においては、光磁気記録層の上に最外層有機保
護層、すなわち最も外側の外気と接する保護層として特
殊の物性を有する有機物を用いる。最外層有機保護層と
しては、JIS K 6301で規定された100%引張応力が50Kgf
/cm2以下で、かつJIS Z 0208で規定された透湿度が24時
間で20g/m2以下のものが用いられる。好ましくは上記規
定の100%引張応力30Kgf/cm2以下、かつ上記規定の透湿
度が24時間で10g/m2以下の有機物が良好な結果をもたら
す。
このような有機物としては炭化水素系ポリオールを使
用するポリウレタンが好ましく採用される。
このポリウレタンとしては、吸湿性の低い炭化水素系
ポリオールを主成分とし、イソシアネート化合物をNCO/
OH=0.8〜1.3好ましくはNCO/OH=0.9〜1.1となるような
配分比が混合し、硬化せしめたものが好ましい。
このような炭化水素系ポリオールは公知の、例えば特
開昭50−90694号に記載のブタジエンポリマーを水添す
る等の方法により、また、これを用いたポリウレタンは
公知の、例えば特開昭50−142695号に記載の、上記ポリ
オールにポリイソシアネートを反応させる等の方法によ
り容易に製造される。
この最外層有機保護層を設けることで媒体の耐蝕性は
大きく向上する。すなわち内部応力が低いので媒体にク
ラックや反りを生じさせず、また透湿性が低いので水分
による腐食を強く抑えられる。
接着層の薄膜は1μm〜200μm好ましくは3μm〜1
00μm程度である。
上記基板と光磁気記録層の間に干渉層を設けることも
できる。この層は高屈折率の透明膜による光の干渉効果
を用い反射率を落とすことでノイズを低下させC/N比を
向上させるためのものである。干渉層は単層膜でも多層
膜でもよい。干渉層としては金属酸化物や金属窒化物が
用いられる。金属酸化物としてはAl2O3、Ta2O5、SiO2
SiO、TiO2等の金属酸化物単独あるいはこれらの混合
物、或いはAl−Ta−Oの複合酸化物等が挙げられる。ま
た更にこれらに他の元素、例えばTi、Zr、W、Mo、Yb等
が酸化物の形で単独あるいはAl、Taと複合して酸化物を
形成していてもよい。これらの金属酸化物は緻密で外部
からの水分や酸素の侵入を防ぎ、耐食性が高く反射層と
の反応性も小さく、また基板として樹脂基板を使用する
場合にも樹脂との密着性に優れる。
金属窒化物としては窒化シリコン、窒化アルミニウム
等が挙げられるが、これらの金属窒化物は緻密で外部か
らの水分や酸素の侵入を防ぐ、特に窒化シリコンを用い
て良好である。
窒化シリコンのSiとNの比率はNが多すぎれば膜の屈
折率が低下し緻密性も悪くなる。またNが少なすぎれ
ば、膜に吸収を生じキャリアレベルの低下をもたらす、
従ってSiとNとの比は化学量論的組成比(Si3N4)もし
くはそれより多少Siが多い状態が好ましい。具体的に
は、SiとNの原子比はSi/Nで0.75〜1.0の範囲が良い。
窒化シリコンの屈折率は633nmの波長で測定したときの
複素屈折率(n*)をn*=n−iK(iは虚数を表す)とし
たとき2.0≦n≦2.5でかつ0<K<0.2の範囲であるの
が良い。
干渉層としては特に酸化タンタルを用いて良好であ
る。
酸化タンタルの干渉層は窒化物からなる干渉層に比べ
内部応力が小さくクラックの入る確立ははるかに小さく
なる。
酸化タンタルの組成としては化学量論的組成比(Ta2O
5)に近い組成が好ましい。過剰な酸素は記録層の酸化
をもたらすことになる。また、酸素が不足している場合
には未酸化部分に腐食が集中し、ピンホールが発生し易
くなる。
好ましい酸化状態を示す屈折率は633nmの波長を用い
て測定したときの複素屈折率をn*=n−iKとしたとき2.
0≦n≦2.2でかつ|K|<0.15の範囲である。
この干渉層の膜厚は屈折率により最適膜厚が異なる
が、通常400Å〜1500Å程度、特に500〜1000Å程度が適
当である。
反射型の光磁気記録媒体とする場合には記録層上すな
わち記録層と最外層有機保護層との間に反射層を設け
る。反射層は一般的には高反射率の物質が考えられ、A
u、Ag、Pt、Cu、AlまたはAlの合金等の薄膜を用いる。
特にAlまたはAlの合金が好ましく、更にこれらにTa、
Ti、Zr、Mo、Pt、V、Cr、Pbの少なくとも1種を0.1〜1
5原子%程度好ましくは1〜10原子%程度添加した合金
は高反射率であり、熱伝導度も低く高C/N比、感度共に
良好な特性をもたらす。
反射層を設ける場合、その膜厚としては、通常100〜1
000Å、好ましくは200〜600Å程度である。厚すぎた場
合感度が低下し、薄すぎる場合には反射率が低下し、C/
N比も落ちる。
反射層上に更に金属酸化物や金属窒化物からなる保護
層を設けても良い、金属酸化物や金属窒化物は前述した
干渉層として用いたものがそのまま用いられる。
また、保護層として金属酸化物を用いた場合等反射層
が酸化されることが考えられるが、AlまたはAl合金の反
射層は表面に強固な酸化皮膜を形成するため深さ数十Å
以上の酸化は起こらない。
この保護層の膜厚は厚いほど保護能力が高いが厚いほ
ど感度の低下も大きいので、通常50Å〜500Å程度が適
当である。
基板上に干渉層、記録層、反射層、保護層等の各層を
形成する方法には、スパッタリング等の物理蒸着法(PV
D)、プラズマCVDのような化学蒸着法(CVD)等が適用
される。
PVD法にて干渉層、光磁気記録層、反射層及び保護層
等を成膜形成するには、所定の組成をもったターゲット
を用いて電子ビーム蒸着またはスパッタリングにより基
板上に各層を堆積するのが通常の方法である。
また、イオンプレーティングを用いる方法も考えられ
る。
膜の堆積速度は早すぎると膜応力を増加させ、遅すぎ
れば生産性に影響するので通常0.1Å/sec〜100Åsec程
度とされる。
保護層として酸化タンタルを用いる場合においては、
Ta2O5ターゲット等を用いたRFスパッタ法、Taターゲッ
ト等を用いたArとO2ガスによるDCまたはRF反応性スパッ
タ法、電子ビーム蒸着法等が好ましい。これらのうち、
酸素量の制御が可能であること、成膜速度が速いこと、
基板温度の上昇が小さいこと等の点からTaターゲット等
を用いたArとO2ガスによるDC反応性スパッタ法が好まし
い。
最外層有機保護層の成膜法としてはスピンコート法、
その他通常の塗布法により容易に成膜することが可能で
ある。
〔実施例〕
以下に実施例をもって本発明を更に詳細に説明するが
本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限定さ
れるものではない。
実施例1 130mmφのポリカーボネート基板をスパッタリング装
置に導入し、先ず8×10-7torr以下まで排気し、Arを20
sccm、O2を5sccm導入し、圧力を0.8Paに調整した。この
状態で500Wのパワーで4インチφのTaターゲットを直流
スパッタリングし、4Å/秒の速度で酸化タンタルの干
渉層を800Å形成した。
この膜の633nmで測定した屈折率はn*=2.1−0.03iで
あった。
チャンバーを一度排気した後、Arガスを30sccm0.3Pa
の圧力となるように導入し、TbターゲットとFe90Co10
ーゲットの同時スパッタリングを行いTb23(Fe90Co10)77
の記録層を干渉層の上に300Å形成した。更にTaチップ
を配したAlターゲットを用いArガス中でスパッターしAl
97Ta3の合金からなる300Åの反射層を形成した。
この反射層の上に下記のようにして得たポリウレタン
からなる最外層有機保護層を設けた。
「成分Aの製造」 “ポリテールHA"(商品名)(三菱化成工業株式会社
製、数平均分子量:約2000、水酸基等量:0.907meq/gの
ポリオレフィンポリオール)100g、 “アデカクオドール”(商品名)(旭電化株式会社
製、4官能ポリオール、水酸基等量13.7meq/g)19.8g、 “パラフィン系プロセスオイル”(共同石油株式会社
製、P−200)110g、 “スズ系ウレタン化触媒”(MD化成株式会社製、UL−
22)138mg、 これらを50℃で均一に混合し成分Aとした。この粘度
は25℃で1800cpsであった。
「成分Bの製造」 “ポリテールHA"100g、 “パラフィン系プロセスオイルP−200"116g、 これらをセパラブルフラスコ中で室温で均一に混合す
る。ついで、2,4−トリレンジイソシアネート14.2gを添
加し、80℃で6時間反応して成分Bを得た、粘度は25℃
で3800cpsであった。
このようにして作成したA液とB液を重量比1:5で混
合し、真空脱泡を行った後ディスクに塗布し、80℃、60
分硬化させ保護層とした。
同様にして作成した液を用いプレスシートを作り物性
値を測定したところ、JIS K6301での100%引張応力は3k
gf/cm2引張強度は7kgf/cm2であった。また、JIS Z0208
で規定された透湿度は厚さ200μmのフィルムで24時間
で5g/m2であった。
このようにして作成したディスクを、70℃、85%RHの
条件で1000時間加速試験し、エラーレートの増加を経時
的に観察した。1000時間経過後もエラーレートは1.9倍
に抑制できた。結果を第1図に示す。
比較例1 反射層までを実施例と同じ構造とし、保護層としてア
クリレート系の樹脂を用いた。この樹脂は透湿度は24時
間で15g/m2であるが100%引張応力は100%まで伸びな
い、すなわち、かなり固いものである。このようにして
作成した貼り合わせディスクを70℃、85%RHの条件で10
00時間加速試験し、エラーレートの増加を経時的に観察
したところ1000時間経過後にはクラツクが全面に発生し
てしまい測定不能であった。結果を第1図に示す。
比較例2 反射層までを実施例と同じ構造とし、保護層として透
湿度が24時間で120g/m2、100%引張応力40Kg/cm2のポリ
ウレタン系樹脂を用いた。このようにして作成した貼り
合わせディスクを70℃、85%RHの条件で1000時間加速試
験し、エラーレートの増加を経時的に観察した。1000時
間経過後には全面に腐食が発生しエラーレートは120培
に増加した。結果を第1図に示す。
〔発明の効果〕
本発明の光磁気記録媒体は耐候性に優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例及び比較例の加速試験によるエラーレー
トの増加を経時的に測定した結果である。 図中イは実施例1、ロは比較例1、ハは比較例2の場合
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 川野 敏史 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 小松 昌生 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−85646(JP,A) 特開 昭63−20745(JP,A) 特開 昭62−245548(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも基板、光磁気記録層、最外層有
    機保護層からなる光磁気記録媒体において、前記最外層
    有機保護層が下記(イ)及び(ロ)の特性を有すること
    を特徴とする光磁気記録媒体。 (イ)JIS K 6301で規定された100%引張応力が50Kgf/c
    m2以下 (ロ)JIS Z 0208で規定された透湿度が24時間で20g/m2
    以下
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