JP2527842B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents

光磁気記録媒体

Info

Publication number
JP2527842B2
JP2527842B2 JP2299254A JP29925490A JP2527842B2 JP 2527842 B2 JP2527842 B2 JP 2527842B2 JP 2299254 A JP2299254 A JP 2299254A JP 29925490 A JP29925490 A JP 29925490A JP 2527842 B2 JP2527842 B2 JP 2527842B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
magneto
optical recording
resin
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2299254A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04170738A (ja
Inventor
欣幸 城阪
貢 若林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP2299254A priority Critical patent/JP2527842B2/ja
Publication of JPH04170738A publication Critical patent/JPH04170738A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2527842B2 publication Critical patent/JP2527842B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光磁気記録媒体に係り、特に樹脂製基板を用
いた光磁気記録媒体において保護コート剤を用いて保護
層を形成した耐候性に優れた光磁気記録媒体に関する [従来の技術] 光メモリー素子の中でも追記記録、消去が可能なイレ
ーザブル型メモリーは、光磁気記録媒体が最も実用化に
近い段階にある。
光磁気記録媒体は透明基板上に形成された記録層への
光照射の加熱により記録され、カー効果、ファラデー効
果などの磁気光学効果を利用して読み出しがなされる記
録媒体であって、その記録層としては、TbFe、TbFeCo、
DyFeCo、GdFeCo、GdTbFeCoなどの希土類・遷移金属薄膜
が多く用いられる。
これらの記録層は一般に非常に酸化が生じ易く、耐食
性が悪いという欠点を有する。このため、この記録層上
に金属酸化物、金属窒化物等による保護層を設けること
が行なわれている。
しかしながら、金属酸化物、金属窒化物等による保護
層を形成した場合においても、この保護層に微細な膜欠
陥(以下、「ピンホール」という。)を生じたり、或る
いは十分な密着性が得られないために層剥離が生じた
り、更には自己の層内応力が大きいためにクラックを生
じたりすることにより十分な保護効果が得られないとい
う欠点があった。
そこで、このような欠点を解決するために金属酸化
物、金属窒化物等の保護層の上に更に有機保護膜を形成
する場合もある。有機保護膜形成材料としては、一般に
紫外線硬化型アクリル系コート剤やシリコーン系、チタ
ン系等の熱硬化型ハードコート剤が多く使用されてお
り、このような有機保護膜は、記録層上の金属酸化物や
金属窒化物等の保護層の表面のみならず、透明基板表面
や記録層表面をキズ付き或るいはゴミ付着から保護する
目的で透明基板表面や、記録層表面に直接形成される場
合もある。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような構成の光磁気記録媒体を高
温、高湿度下の環境下において使用した場合には記録膜
が徐々に劣化してエラーレートが増加し、光磁気記録媒
体の信頼性を大きく低下させることが判明した。すなわ
ち、光磁気記録媒体を高温、低温等の特殊環境下におい
て使用する場合、上記耐候性の問題は非常に重要にな
る。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、上記の課題に鑑み、高耐候性を有する
光磁気記録媒体を提供すべく鋭意検討を重ねてた結果、
保護層形成に用いられる硬化樹脂中の特定の不純物を特
定量以下に減少させたものを用いて保護層を形成するこ
とにより、非常に耐候性に優れた光磁気記録媒体が得ら
れることを見出し、本発明を完成した。
[発明の構成] すなわち、本発明の要旨は樹脂基板上に光磁気記録層
を有し、該記録層上及び/又は記録層が設けられた側と
は反対側の基板上に硬化性樹脂からなる保護層を設けた
光磁気記録媒体であって、該保護層が、残留するアルカ
リ金属又はアルカリ土類金属含有量が10ppm以下、ハロ
ゲン含有量が20ppm以下である硬化性樹脂からなること
を特徴とする光磁気記録媒体に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において用いられる基板としては、ポリカーボ
ネート樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂等の樹
脂基板が挙げられる。この基板の厚みは1〜2mm程度が
一般的である。
該樹脂基板上に設けられる光磁気記録層の腐食や劣化
の防止の上から該基板樹脂中に含有される残留アルカリ
金属又はアルカリ土類金属含有量は10ppm以下、さらに
ハロゲン含有量は20ppm以下とするのがよい。該基板樹
脂としてポリカーボネート樹脂を用いた場合には、該ポ
リカーボネート樹脂は、ハロゲン化炭化水素を溶媒とし
てフェノール系化合物(ビスフェノールA)とホスゲン
を反応させて得るものであるが、この反応時に用いられ
るハロゲン(塩素)化合物はポリカーボネート樹脂中に
残留すると記録層を構成する金属と反応し記録層の腐食
の原因となる。
ハロゲン化合物の除去は製造されたポリカーボネート
樹脂溶液に、該樹脂の非溶媒を加え、温水中に噴霧する
などしてゲル化させ溶媒を留去する方法等や水洗による
精製が採用される。
このような樹脂基板上に形成する光磁気記録層の層構
成としては特に制限はなく、公知の光磁気記録層の層構
成を採用することができる。例えばTbFe、TbFeCo、TbC
o、DyTbFeCo等の希土類と遷移金属との非晶質磁性合
金、MnBi、MnCuBi等の多結晶垂直磁化膜等が用いられ
る。光磁気記録層としては単一の層を用いても良いし、
GdTbFe/TbFeのように2層以上の記録層を重ねて用いて
も良い。
上記基板と光磁気記録層との間には、干渉層を設ける
こともできる。この層は、高屈折率の透明膜による光の
干渉効果により反射率を落とすことでノイズを低下させ
C/N比を向上させるためのものである。干渉層は単層膜
でも多層膜でも良い。干渉層の構成物質としては、金属
酸化物や金属窒化物が用いられる。
金属酸化物としてはAl2O3、Ta2O5、SiO2、SiO、TiO2
等の金属酸化物単独又はこれらの混合物、或るいはAl−
Ta−Oの複合酸化物等が挙げられる。更に、これらの酸
化物に、他の元素、例えば、Ti、Zr、W、Mo、Yb等が酸
化物の形で単独で、或るいはAl、Taと複合して酸化物を
形成しているものでも良い。これらの金属酸化物よりな
る干渉層は、緻密で外部からの水分や酸素の侵入を防ぐ
ことができ、また、耐食性が高く後述の反射層との反応
性も小さい。更に、基板として樹脂基板を使用する場
合、基板を構成する樹脂との密着性にも優れている。
金属窒化物としては、窒化シリコン、窒化アルミニウ
ム等が挙げられる。これらの金属窒化物のうち、特に緻
密で外部からの水分や酸素の侵入を防ぐ効果に優れるこ
とから、窒化シリコンを用いるのが好ましい。
このような金属酸化物又は金属窒化物よりなる干渉層
の膜厚は、その屈折率により最適膜厚が異なるが、通常
400〜1500Å程度、特に500〜1000Å程度とするのが適当
である。
光磁気記録層の干渉層と反対の面には、干渉層と同様
の材質を持つ誘電体よりなる保護層、即ち誘電体層を設
けるのが望ましい。この誘電体層の膜厚は通常の場合、
500〜1500Å程度とする。
反射層を設ける構造の媒体では、記録層に接して、又
は数百Åの誘電体層を介して高反射率の金属(例えばA
l、Cu等)の単体又はその合金の層を反射層として設け
る。反射層の上に更に誘電体層を設けることもできる。
なお、本発明において、基板上に干渉層、記録層、誘
電体層、反射層、誘電体層等の各層を形成する方法とし
ては、スパッタリング等の物理蒸着法(PVD)、プラズ
マCVDのような化学蒸着法(CVD)等が適用される。ま
た、イオンプレーティングを用いる方法でも良い。
PVD法にて干渉層、光磁気記録層、誘電体層、反射
層、誘電体層等を成膜形成するには、所定の組成をもっ
たターゲットを用いて電子ビーム蒸着又はスパッタリン
グにより基板上に各層を堆積するのが通常の方法であ
る。膜の堆積速度は速すぎると膜応力を増加させ、遅す
ぎると生産性が低下するので、通常、0.1〜100Å/sec程
度の範囲で適宜決定される。
以下、干渉層、光磁気記録層、誘電体層及び反射層、
さらには所望により誘電体層を含めて「記録層」と称す
る。
本発明の光磁気記録媒体はこのような記録層を形成し
た基板の記録層上又は記録層が設けられた側とは反対側
の基板上に、特定の不純物を特定量以下に減少させた硬
化性樹脂からなる保護層を形成したことを特徴とするも
のである。
該保護層としてはエネルギー線(例えば、紫外線)硬
化型或るいは熱硬化型の硬化性樹脂からなる所謂ハード
コート剤が用いらる。エネルギー線(例えば、紫外線)
硬化型樹脂としてはアクリレート又はメタアクリレート
基を単一或るいは複数有する化合物よりなるもの、例え
ばエポキシアクリレートやウレタンアクリレート等を主
成分としたものが好適に用いられる。また、熱硬化型樹
脂としてはシリコン系、エポキシ系、チタン系等が用い
られる。
該硬化性樹脂からなる保護層は記録層を腐食したり、
劣化させたりすることがないものであることが必要とさ
れる。
従って、この硬貨性樹脂としては記録層を劣化させる
原因となるNa、K、Ca等のアルカリ金属又はアルカリ土
類金属及びCl、Br、F等のハロゲンの含有量がアルカリ
金属又はアルカリ土類金属として、すなわち化合物中の
NaやCa等として10ppm以下、ハロゲンとしては、すなわ
ち化合物中のClやBr等として20ppm以下のものを用いる
のが良い。これらの樹脂を得る方法としては製造工程中
で洗浄を十分行う方法(水又は溶媒洗浄)や、溶媒によ
る結晶化(晶折)等により行う方法がある。
該硬化樹脂は、ディスク基板の記録層上又は記録層と
反対側の基板上、或るいは記録層上と基板上との両面
に、スピンコーター、ディッピング、スプレー、ロール
コーター、フローコーター法等のコーティング法で均一
に塗布することができる。
また、塗膜形成後の塗膜硬化条件は各コート剤に合っ
た硬化方法を用いれば良く、例えばエネルギー硬化型、
すなわち紫外線硬化型であれば紫外線を照射し、電子線
硬化型であれば電子線を照射し、また、熱硬化型であれ
ば加熱処理するなどの方法が採用される。
形成される保護層の厚味(硬化後)は、通常の場合、
0.5〜100μmとするのが好ましく、より好ましくは、1
〜50μmである。更には1〜20μ程度が好ましく、これ
以上厚くすると保護層の収縮等の影響による基板の変形
が起る場合があり、この対策を講じなければならない
し、薄すぎれば耐久性が低下する。
硬化後の保護層としては、鉛筆硬度がHB以上程度、硬
化時から硬化後にかけての収縮率が0〜15%程度のもの
であることが外力に対する保護、基板の変形に対する配
慮、取扱い易さ等の点から好ましい。
[実施例] 以下に実施例をもって本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り以下の実施例に限
定されるものではない。
本明細書及び実施例中における含有量等の測定法は以
下の通りである。
1)アルカリ金属含有量の測定 ・原子吸光分析法で測定。(化合物としてではなく、N
a、K等としての含有量) 2)ハロゲン含有量の測定 ・試料30mgを酸化分解(酸素気流中で燃焼し、生成する
ハロゲン化水素を銀電極を用いて電量滴定する。含有量
はCl(クロル)換算とする。
使用装置「三菱化成社製、塩素・硫黄分析装置、TSX−1
0」 実施例1 記録媒体の作製 130mmφのポリカーボネート基板をスパッタリング装
置に導入し、まず8×10-7torr以下まで排気し、Arを20
sccm、O2を5sccm導入し、圧力を0.8Paに調整した。この
状態で500Wのパワーで4インチφのTaターゲットを直流
スパッタリングし、4Å/秒の速度で酸化タンタルの干
渉層を800Å厚さに形成した。次いで、TbターゲットとF
e90CO10ターゲットの同時スパッタリングを行ない、干
渉層の上にTb23(Fe90CO1077の光磁気記録層を300Å
厚さに形成した。更に、Taチップを配したAlターゲット
を用いArガス中でスパッタし、記録層上にAl97Ta3の合
金からなる厚さ300Åの反射層を形成した。この反射層
上に更に上記干渉層と同様の方法を用いて、酸化タンタ
ルによる誘電体層を300Å厚さに形成した。
上記条件により作成されたディスクの膜上にClイオン
15ppmでアルカリ金属イオン含有量8ppmのエポキシ系紫
外線硬化型樹脂をスピンコート法により5μの厚さで塗
布し紫外線を3J/cm2照射し硬化させた。
このようにして得られたディスクを70℃、90%RHの条
件で1000時間の加速試験を行ない、経時的にドロップイ
ンエラーレートを測定したところ変化は無かった。
実施例−2 実施例1と同様な膜構成に於いて、Clイオン8ppm又ア
ルカリ金属イオン8ppmのウレタン系紫外線硬化型樹脂を
8μの厚さで実施例−1と同様にして形成させた。この
ディスクを実施例−1と同様な加速試験で評価したとこ
ろ変化は無かった。
比較例−1 実施例1と同様に成膜した後、Clイオン50ppm又アル
カリ金属イオン20ppm含有するエポキシ系紫外線硬化型
樹脂を5μの厚さで実施例−1と同様にして形成させ
た。このディスクを実施例−1と同様な加速試験で評価
したところエラーレートは測定不能で膜面に腐食が多く
観察された。
[発明の効果] 本発明の光磁気記録媒体は記録層の劣化が極めて少な
く経時安定性に優れる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂基板上に光磁気記録層を有し、該記録
    層上及び/又は記録層が設けられた側とは反対側の基板
    上に硬化性樹脂からなる保護層を設けた光磁気記録媒体
    であって、該保護層が、残留するアルカリ金属又はアル
    カリ土類金属の含有量が10ppm以下、ハロゲン含有量が2
    0ppm以下である硬化性樹脂からなることを特徴とする光
    磁気記録媒体。
JP2299254A 1990-11-05 1990-11-05 光磁気記録媒体 Expired - Fee Related JP2527842B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2299254A JP2527842B2 (ja) 1990-11-05 1990-11-05 光磁気記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2299254A JP2527842B2 (ja) 1990-11-05 1990-11-05 光磁気記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04170738A JPH04170738A (ja) 1992-06-18
JP2527842B2 true JP2527842B2 (ja) 1996-08-28

Family

ID=17870155

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2299254A Expired - Fee Related JP2527842B2 (ja) 1990-11-05 1990-11-05 光磁気記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2527842B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4640722B2 (ja) * 2001-11-19 2011-03-02 Jx日鉱日石金属株式会社 光記録媒体保護膜形成用スパッタリングターゲット及び該ターゲットの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04170738A (ja) 1992-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0245833B1 (en) Magneto-optical recording medium
JP2527842B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPS62110642A (ja) 光磁気媒体
JPH01173455A (ja) 光磁気記録媒体
JPS63171453A (ja) 光磁気記録媒体
US5091267A (en) Magneto-optical recording medium and process for production of the same
JPH0524572B2 (ja)
JPH01173454A (ja) 光磁気記録媒体
JP2527762B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPS62279542A (ja) 光磁気記録媒体
JPH02105351A (ja) 光記録媒体
JP2559432B2 (ja) 光磁気デイスク
JPS63167450A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
EP0372517A2 (en) Magneto-optical recording medium and process for production of the same
JP2523180B2 (ja) 光記録媒体及びその製造方法
JPH083920B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH0695403B2 (ja) 光学的情報記録媒体
JPH05266522A (ja) 光磁気記録素子
JPH01213849A (ja) 光磁気記録媒体
JPS60125949A (ja) 光学的情報記録媒体
JP2506935B2 (ja) 光磁気記録媒体
JPH01173453A (ja) 光磁気記録媒体
JPH02193342A (ja) 光磁気記録媒体の製造方法
JPH04263143A (ja) 光磁気記録媒体
JPH083919B2 (ja) 光磁気記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080614

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090614

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100614

Year of fee payment: 14

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees