JPH083654B2 - カプセルトナー - Google Patents

カプセルトナー

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JPH083654B2
JPH083654B2 JP61056183A JP5618386A JPH083654B2 JP H083654 B2 JPH083654 B2 JP H083654B2 JP 61056183 A JP61056183 A JP 61056183A JP 5618386 A JP5618386 A JP 5618386A JP H083654 B2 JPH083654 B2 JP H083654B2
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capsule toner
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capsule
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    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G9/00Developers
    • G03G9/08Developers with toner particles
    • G03G9/097Plasticisers; Charge controlling agents
    • G03G9/09708Inorganic compounds
    • G03G9/09716Inorganic compounds treated with organic compounds

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の分野] 本発明は、電子写真法あるいはマグネトグラフィーな
どの記録方式において形成された潜像を可視画像とする
ために用いられるカプセルトナーに関するものである。
[発明の背景] 電子写真法などの記録方式におけるトナー像の定着方
法としては、加熱定着、溶剤定着および圧力定着の三種
類の方法が知られている。そして、環境上の問題などか
ら昨今は溶剤を使用しない加熱定着方法および加圧定着
方法が利用されることが多い。
加熱定着法には従来から着色材料とバインダーとから
なるトナーが使用されている。また加圧定着法において
も通常のトナーが利用されているが、近年トナーをマイ
クロカプセルに納めた形態としたカプセルトナーの利用
が検討されている。
カプセルトナーは、カーボンブラックのような着色材
料およびポリマー、油性溶剤などのバインダーを含有す
る芯物質の周囲に、圧力の付与により破壊する性質を持
つ樹脂外殻を形成させて得られるマイクロカプセル形態
のトナーである。通常のトナーは、カーボンブラックの
ような着色材料を結着性成分中に分散された状態で含有
しているトナーである。
[従来技術およびその問題点] 従来知られているカプセルトナーおよび通常のトナー
は、トナーとして本来必要とされる諸特性において必ず
しも満足できるものとはいえない。
たとえば電子写真用の現像剤として用いるトナーは、
粉体特性が良く、現像性能において優れ、潜像を形成す
る表面である感光体表面を汚すことがないことなどが必
要とされており、さらに二成分現像方式の場合には使用
するキャリア粒子の表面を汚すことがないことなどが必
要とされる。また圧力定着法に用いるトナーとしては、
圧力定着性が良いこと、そして圧力定着に用いる加圧ロ
ーラーへのオフセット現象(トナーが加圧ローラー表面
に付着してローラーが汚れる現象)が発生しにくいこと
などが必要となる。
従って、圧力定着法に用いるトナーは、粉体特性、紙
などの支持媒体への定着性(定着された画像の保存性も
含む)、非オフセット性、また利用する現像方式に応じ
て帯電性および/または導電性などの諸特性の全てにお
いて高いレベルになければならない。しかしながら、こ
れまでに知られているトナーは上記のような諸特性につ
いて必ずしも満足できるものではなかった。
例えば、近年複写装置全体の小型化などに伴ない、熱
が複写装置内に蓄積されやすくなり、そのため、現像装
置内に保存されたカプセルトナーは、高湿、高温の環境
条件に置かれる傾向にある。このような環境条件に置か
れたカプセルトナーにおいては、保存直後は粉末状態で
あっても長時間の保存後には、カプセルトナーの芯物質
中に含有されたバインダーの構成成分である油性溶剤が
外殻を介してにじみ出し、それがカプセルトナー表面に
付着状態で存在した場合に、トナー粒子間の凝集が顕著
に発生するとの問題がある。
通常のトナーにおいても上記と同様の問題が発生する
場合がある。すなわち、トナー中には通常、トナーが定
着ロールなどに付着することを防止するため粘着防止剤
として、ポリオレフィンあるいはパラフィンワックスな
どが含有されており、このようなトナーを上記と同様の
環境条件にある現像装置内に保存した場合には、上記パ
ラフィンワックスなどがにじみ出してトナー粒子の表面
に付着する結果、トナー粒子間の凝集が発生する傾向が
あり、そのような場合においては、現像された可視画像
の解像力の著しい低下などの障害が発生する。
このような問題を解消して、トナーの流動性を改善す
るためにカプセルトナーの外殻の表面にコロイド状シリ
カなどを付着させたカプセルトナー(特開昭54-76233号
公報)あるいは現像剤としてチタネート系カップリング
剤で疎水性処理された乾式法シリカ(ケイ素ハロゲン化
合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ)を用いたト
ナー(特開昭59-123850号公報)が提案されている。こ
れによれば、疎水性処理された乾湿法シリカなどの影響
によりトナーの製造直後の流動性は向上する。しかし、
このようなトナーを特に、高湿、高温の過酷な環境に保
存した場合には、前述のように油性溶剤あるいはパラフ
ィンワックスなどがにじみ出してその結果トナー粒子間
の凝集が発生する傾向があり、トナーの保存安定性が充
分に改善されているとは言えない。
[発明の目的] 本発明は、粉体特性が良く、特に流動性の良好なカプ
セルトナーを提供することを目的とする。
さらに詳しくは本発明は、製造直後は勿論、高湿、高
温の環境条件に保存された後においても二次凝集などが
殆んど発生せず、流動性の良好なカプセルトナーを提供
することを目的とする。
[発明の要旨] 本発明は、着色材料および油性溶剤を含むバインダー
を含有する芯物質と、該芯物質の周囲に形成された外殻
よりなるカプセルトナーであって、該外殻の表面に疎水
性処理された多孔性シリカが付着もしくは含有されてい
ることを特徴とするカプセルトナーにある。
[発明の効果] 本発明のトナー粒子の外殻表面には、疎水性処理され
た多孔性シリカが付着または含有されているため、良好
な流動性を示す。
さらに、本発明のトナーは特に高湿、高温の環境条件
に保存された後においても良好な流動性を示し保存性に
優れている。
[発明の詳細な記述] まず、カプセルトナーについて説明する。
本発明のカプセルトナーは、芯物質と、該芯物質の周
囲に形成された外殻よりなる基本構造を有するものであ
る。
本発明のカプセルトナーの芯物質には、ポリマーおよ
び油性溶剤よりなるバインダー並びに着色材料が含まれ
る。
本発明のカプセルトナーの芯物質を構成する成分のう
ちバインダーの成分であるポリマーに特に制限はない。
芯物質として含有されるポリマーの例としては、ポリオ
レフィン、オレフィンコポリマー、スチレン系樹脂、ス
チレン・ブタジエンコポリマー、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、ゴム類、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、
クマロン・インデン共重合体、メチルビニルエーテル・
無水マレイン酸共重合体、アミノ樹脂、ポリウレタン、
ポリウレア、アクリル酸エステルのホモポリマーもしく
はコポリマー、メタクリル酸エステルのホモポリマーも
しくはコポリマー、アクリル酸と長鎖アルキルメタクリ
レートとの共重合体オリゴマー、ポリ酢酸ビニル及びポ
リ塩化ビニルなどを挙げることができ、本発明のカプセ
ルトナーの芯物質は、これらが単独、混合状態のいずれ
の状態で含有されているものであってもよい。
上記のバインダー用ポリマーとして特に好ましいもの
は、アクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコポリ
マー、メタクリル酸エステルのホモポリマーもしくはコ
ポリマー、またはスチレン・ブタジエンコポリマーであ
る。
バインダーの構成成分である油性溶剤にも特に制限は
ないが、通常は、上記のポリマーを溶解もしくは膨潤さ
せ得る沸点150℃以上の高沸点溶媒(以下、単に高沸点
溶媒ともいう)が使用される。含有される高沸点溶媒の
例としては、フタル酸エステル類(例、ジエチルフタレ
ート、ジブチルフタレート);脂肪酸ジカルボン酸エス
テル類(例、マロン酸ジエチル、シュウ酸ジメチル);
リン酸エステル類(例、トリクレジルホスフェート、ト
リキシレリルホスフェート);クエン酸エステル類
(例、o−アセチルトリエチルシトレート、トリブチル
シトレート);安息香酸エステル類(例、ブチルベンゾ
エート、ヘキシルベンゾエート);脂肪族酸エステル類
(例、ヘキサデシルミリステート、ジオクチルアジペー
ト);アルキルナフタレン類(例、メチルナフタレン、
ジメチルナフタレン、モノイソプロピルナフタレン、ジ
イソプロピルナフタレン);アルキルジフェニルエーテ
ル類(例、o−、m−、p−メチルジフェニルエーテ
ル);高級脂肪酸または芳香族スルホン酸のアミド化合
物類(例、N,N−ジメチルラウロアミド、N−ブチルベ
ンゼンスルホンアミド);トリメリット酸エステル類
(例、トリオクチルトリメリテート)およびジアリール
アルカン類(例、ジメチルフェニルフェニルメタンなど
のジアリールメタン、1−フェニル−1−メチルフェニ
ルエタン、1−ジメチルフェニル−1−フェニルエタ
ン、1−エチルフェニル−1−フェニルエタンなどのジ
アリールエタン)などを挙げることができ、本発明のカ
プセルトナーの芯物質は、これらが単独、混合状態のい
ずれの状態で含有されているものであってもよい。
本発明のカプセルトナーは、バインダーの成分である
油性溶剤として、上記高沸点溶媒のほかに更に芯物質に
含有されるポリマーを実質的に溶解もしくは膨潤するこ
とのない100〜250℃の範囲内の沸点を有する有機溶媒
(以下、単に非溶解性有機液体ともいう)を含有するこ
ともできる。非溶解性有機液体の例としては、脂肪族飽
和炭化水素などを挙げることができ、脂肪族飽和炭化水
素は炭素数の異るものの混合体であってもよい。
非溶解性有機液体は上記の高沸点溶媒に対して任意の
割合にて混合することができるが、一般には、高沸点溶
媒/非溶解性有機液体の重量比で9/1〜1/9の範囲で混合
することが好ましい。
バインダーは、ポリマーと高沸点溶媒を含む組成物で
あることが好ましい。また、ポリマー、高沸点溶媒およ
び非溶解性有機液体の三者を含む組成物も好ましい。
ポリマーと高沸点溶媒との混合比は、ポリマー/高沸
点溶媒の重量比で、0.1〜100の範囲にあることが望まし
い。また、[ポリマー+高沸点溶媒]と非溶解性有機液
体の混合比についても、[ポリマー+高沸点溶媒]/非
溶解性有機液体の重量比で0.1〜100の範囲にあることが
望ましい。
電子写真用トナーのための着色材料としては、カーボ
ンブラック、グラフト化カーボンブラックなどが一般的
に用いられているが、また青色、赤色、黄色などの各種
の有彩色着色剤も用いられている。本発明のカプセルト
ナーも着色材料としてもそれらの公知の着色材料を用い
ることができる。
本発明のカプセルトナーの芯物質には磁性粒子が含有
されていてもよい。この磁性粒子としては公知の磁性ト
ナー用の磁性粒子(磁化しうる粒子状物質)を用いるこ
とができる。そのような磁性粒子の例としては、コバル
ト、鉄またはニッケルなどの金属単体、合金もしくは金
属化合物などからなる磁性粒子を挙げることができる。
なお、磁性粒子として黒色のマグネタイトなどの有色磁
性粒子を用いる場合には、そのマグネタイトなどの有色
磁性粒子を磁性粒子と着色材料の両者の作用を兼ねる成
分として用いることもできる。
本発明のカプセルトナーの外殻を形成する樹脂は、水
性媒体中にて油滴状の分散された芯物質の周囲に外殻を
形成ことができる樹脂であれば特に制限はないが、カプ
セルトナーとしての特性を考慮すると、その外殻樹脂
は、ポリウレア、ポリウレタン、ポリアミドあるいはポ
リエステルであることが好ましい。これらの樹脂は単独
で外殻を形成しても、また混合物として外殻を形成して
もよい。そして、本発明のカプセルトナーの外殻は、ポ
リウレア樹脂および/またはポリウレタン樹脂であるこ
とが外殻の強度、柔軟性などを考慮すると好ましく、更
にまた外殻の強度、柔軟性などの点を考慮して上記ポリ
ウレア樹脂および/またはポリウレタン樹脂に更にポリ
アミド樹脂を含む複合壁とすることもできる。
本発明のカプセルトナーは、上記のような芯物質の周
囲に形成された外殻の表面に、疎水性処理された多孔性
シリカが付着もしくは含有されていることが必要であ
る。
本発明に用いられる多孔性シリカは、通常は、その内
部表面積が、該シリカ全表面積の15〜40%の範囲内にあ
るものであり、好ましくは20〜30%の範囲内にあるもの
である。
このような多孔性シリカとしては、例えば、ケイ酸ナ
トリウムを複分解して生成したシリカを挙げることがで
きる。すなわち、ケイ酸ナトリウムの水溶液に酸、二酸
化炭素あるいはアンモニウム塩等を添加して複分解反応
によって沈澱を生成させ、該沈澱を濾過し、洗浄し、乾
燥して多孔性シリカを得ることができる。
このような多孔性シリカは内部表面積が大きいため特
に吸油性に優れた特徴を有する。したがって、該多孔性
シリカをカプセルトナーの表面に付着もしくは含有させ
ることによって、特にカプセルトナーを高湿、高温の環
境に保存した場合に、カプセルトナーの外殻を介してに
じみ出た油性溶剤を多孔性シリカが容易に吸収すること
が可能である。そのため、カプセルトナーは種々の環境
条件におかれても常に良好な流動性を保持することが可
能となる。
多孔性シリカは、その一次粒子の平均粒系が60mμ以
下であることが好ましい。一次粒子の平均粒径が60mμ
より大きいと得られるカプセルトナーの粉体特性が低下
し、特にトナーの流動性が低下する。
さらにこのような多孔性シリカは、疎水性処理が施さ
れていることが必要である。たとえば、疎水性処理され
ていない多孔性シリカが外殻の表面に付着もしくは含有
されているカプセルトナーは、製造直後においては、良
好な流動性を示すこともあるものの、このようなシリカ
が通常有する吸湿性あるいは吸水性のため、時間の経過
と共に空気中などに存在する水分を吸収して凝集性が高
まるため、このシリカを介してトナー粉末自体も次第に
凝集して塊状体を生成するなど、その粉体特性および流
動性が悪くなる。従って、カプセルトナーが経時変化を
起こさないようにするためには、多孔性シリカが疎水性
処理されたものであることが必要である。
このような疎水性処理された多孔性シリカの例として
は、シラン系カップリング剤あるいはチタネート系カッ
プリング剤で処理された多孔性シリカを挙げることがで
きる。
シラン系カップリング剤で処理された多孔性シリカの
具体例としては、ジメチルジクロルシラン、ヘキサメチ
ルジシラザン、オクチルトリメトキシシランおよびシリ
コーンオイルで処理された多孔性シリカを挙げることが
できる。
チタネート系カップリング剤で処理された多孔性シリ
カの具体例としては、イソプロピルトリイソステアロイ
ルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスル
ホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパ
イロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビ
ス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオク
チルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、テ
トラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス
(ジ−トリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジ
オクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネ
ート、トリス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレ
ンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネー
ト、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネ
ート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネ
ート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チ
タネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネー
ト、イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
ル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチ
タネートおよびジイソステアロイルエチレンチタネート
で処理された多孔性シリカを挙げることができる。
これらのうちで疎水性処理された多孔性シリカとして
はジメチルジクロルシラン処理シリカおよびイソプロピ
ルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ
ス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートもしく
はイソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
ル)チタネートで処理されたシリカであることが好まし
い。
多孔性シリカを疎水性処理する方法としては、例え
ば、ボールミルなどの混合機中で多孔性シリカとカップ
リング剤などを乾式混合する方法などが挙げられる。
なお、本発明において上記の疎水性処理された多孔性
シリカがカプセルトナーの外殻の表面に付着している状
態とは、疎水性処理シリカの大部分が、その粒子の一部
がトナーの外殻の表面と単に接した状態で存在している
状態を言い、また、外殻の表面に含有されている状態と
は、疎水性処理シリカの大部分が、少なくともその粒子
の一部が外殻の表面近傍に埋設された状態で存在してい
る状態を言い、付着もしくは含有された状態とは上記の
付着された状態および埋設された状態を含み、かつ両者
の中間的な存在状態をも包含する。
上記疎水性処理シリカの含有率に特に制限はないが、
疎水性処理シリカが付着もしくは含有されていないカプ
セルトナーの重量に対して0.05〜10重量%の範囲内で付
着もしくは含有されていることが好ましく、0.1〜5重
量%の範囲内で付着もしくは含有されていることが特に
好ましい。0.05重量%より少ないと本発明の目的とする
程度に流動性が改善されないことがあり、一方、10重量
%を越える場合には、生産コストが上昇するのみで効果
がそれほど向上しないことが多い。
次に本発明のカプセルトナーを製造する方法につい
て、ポリウレタン樹脂および/またはポリウレア樹脂の
外殻からなるカプセルトナー或いはポリウレタン樹脂お
よび/またはポリウレア樹脂、そしてポリアミド樹脂か
らなる複合壁からなるカプセルトナーを製造する方法を
例にして説明する。
水性液体中において、着色材料およびバインダー(そ
して所望により磁性粒子など)を含有する油滴状に分散
された芯物質の周囲に、ポリウレタン樹脂および/また
はポリウレア樹脂からなる外殻を形成させることにより
マイクロカプセルを製造する方法は既に公知であり、本
発明のカプセルトナーを製造するためにもそれらの公知
方法を利用することができる。
たとえば、カプセルトナーの製造のために利用するこ
とのできる重合反応を利用したマイクロカプセルの製造
方法としては、界面重合法を挙げることができる。ま
た、本発明において利用することのできる重合反応を利
用したマイクロカプセルの製造方法の他の例としては、
内部重合法および外部重合法を挙げることができる。
ポリウレア樹脂および/またはポリウレタン樹脂から
なる外殻は、ジイソシアナート、トリイソシアナート、
テトライソシアナート、ポリイソシアナートプレポリマ
ーなどのポリイソシアナートとジアミン、トリアミン、
テトラアミンなどのポリアミン、アミノ基を二個以上含
むプレポリマー、ピペラジンおよびその誘導体、ポリオ
ールなどとを水性溶媒中で界面重合法により反応させる
ことにより、容易にマイクロカプセルの外殻として形成
することができることが知られいる。
また、カプセルトナーの外殻として好ましいポリウレ
ア樹脂および/またはポリウレタン樹脂、そしてポリア
ミド樹脂からなる複合壁、例えば、ポリウレア樹脂とポ
リアミド樹脂からなる複合壁あるいはポリウレタン樹脂
とポリアミド樹脂からなる複合壁は下記の方法により製
造することができる。
ポリウレタン樹脂とポリアミド樹脂からなる複合壁
は、たとえばポリイソシアナートと酸クロライドそして
ポリアミンとポリオールを用い、反応液となる乳化媒体
のpH調整、ついで加温を行なうことからなる界面重合法
により調製することができる。また、ポリウレア樹脂と
ポリアミド樹脂からなる複合壁は、ポリイソシアナート
と酸クロライドそしてポリアミンを用い、反応液となる
水性媒体のpH調整、次いで加温を行なうことにより調製
することができる。これらのポリウレア樹脂とポリアミ
ド樹脂からなる複合壁、およびポリウレンタ樹脂とポリ
アミド樹脂からなる複合壁の製造法の詳細については特
開昭58-66948号公報に記載されている。このような複合
壁からなる外殻は、特に、磁性粒子を芯物質内に含有す
るカプセルトナーを形成するために適している。外殻形
成のための重合反応に関与するモノマーは、外殻を形成
する樹脂によっても相違するが、二種類以上のモノマー
を組合わせて用いることもできる。そのようなモノマー
の組合わせの例としては、イソシアナート基、ビスクロ
ロホルメート基、酸クロライド基およびスルホニルクロ
ライド基からなる群より選ばれる基を含む二官能基性化
合物の少なくとも一つと、水、多価アミン、多価アルコ
ール、多価アミンおよび多価カルボン酸からなる群より
選ばれる化合物の少なくとも一つとの組合せを挙げるこ
とができる。
芯物質の周囲に外殻を形成させることによりマイクロ
カプセルを調製した後、このマイクロカプセルは液相か
ら分離し、水洗した後乾燥される。この分離乾燥のため
の操作は通常、マイクロカプセルを含有するスラリーを
加熱乾燥する方法などにより行なわれる。
なお分離乾燥されたマイルクロプセルは、更に加熱処
理を施すことができる。この加熱処理によりカプセルト
ナーの粉体特性が特に向上する。加熱処理は50〜300℃
の範囲の温度で行なうのが好ましく、さらに80〜150℃
の範囲の温度で加熱することが特に好ましい。加熱時間
は、加熱温度および使用した芯物質の種類などにより適
宜決定することができるが、通常は10分から48時間、好
ましくは2〜24時間加熱される。
加熱処理に用いられる装置、器具については特に制限
はなく、装置の例としては、電気炉、マッフル炉、ホッ
トプレート、電気乾燥器、流動層乾燥器、赤外線乾燥器
などを挙げることができる。
なお、本発明のカプセルトナーの外殻には、所望によ
り、金属含有染料、ニグロシンなどの荷電調節剤あるい
はその他の任意の添加物質を加えることができる。これ
らの添加物質は、外殻形成時、あるいはカプセルトナー
の分離乾燥後など任意の時点でカプセルトナーの外殻に
含有させることができる。
このようにして調製されたカプセルトナーに所定量の
疎水性処理された多孔性シリカを混合する。混合方法に
特に制限はなく通常使用されているミキサやV型混合器
などを使用することができる。
得られたトナーは、優れた粉体特性を示し、特にその
流動性が良好である。
次に本発明の実施例および比較例を示す。尚、実施例
および比較例において「%」は、特に記載のない限り
「重量%」を意味する。
[実施例1] ポリイソブチルメタクリレート(商品名:アクリベー
ス、MM-2002-2:藤倉化成(株)製)を50重量%含有する
1−イソプロピル−フェニル−2−フェニルエタンとIs
opar・H(脂肪族飽和炭化水素混合物:エクソン化学
(株)製)とを重量比で6:5に混合した溶液40gと、マグ
ネタイト磁性粒子40gとを自動乳鉢中で混練分散して分
散液(磁性インク)を調製した。
別に、酢酸エチル20gにキシリレンジイソシアナート
3モルとトリメチロールプロパン1モルの付加化合物
(商品名:タケネートD-110N:武田薬品工業(株)製)
9.9gを溶解した溶液を調製し、この溶液を前記の分散液
(磁性インク)と混合して油性相を調製した。ただし、
この油性相混合液体(芯物質と外殻形成材料の混合体)
の調製は、その液温を25℃以下に調節しながら実施し
た。
メチルセルロース(メトキシ基置換度:1.8、平均分子
量:15000)の4%水溶液200gにジエチレントリアミン0.
2gを添加して水性媒体を調製し、この水性媒体の液温を
15℃に冷却した。
この水性媒体中に前記の油性相混合液体を乳化分散さ
せて、乳化液中の油滴粒子の平均サイズが約12μmの水
中油滴型エマルジョンを得た。
エマルジョンを調製して約10分後にジエチレントリア
ミンの2.5重量%水溶液50gを徐々に滴下し、60℃の恒温
槽にて3時間撹拌しカプセル化を終了させた。
得られたマイクロカプセル分散液を自然放置してマイ
クロカプセルを沈降させ、上部の水層を捨て、代りに洗
浄水を加え撹拌して自然放置した。この洗浄操作を20回
繰り返し、マイクロカプセル表面に付着しているメチル
セルロースなどを除去した。洗浄済マイクロカプセルス
ラリーを100℃に設定したオーブン中で乾燥し、カプセ
ルトナーを得た。このカプセルトナーに多孔性シリカ
(商品名:K320DS:内部表面積30%、平均粒系18mμ:日
本アエロジル(株)製)をジメチルジクロルシラン処理
したものをカプセルトナーの重量に対して1重量%を加
え混合した。このカプセルトナーは、一つ一つのカプセ
ル粒子が独立して存在し、かつ非常にサラサラした流動
性を示す状態であった。
[流動性の評価] 上記で得られたカプセルトナーの流動性の評価は、得
られたカプセルトナーの製造直後(保存前)および110
℃、20%RHで16時間保存した後の見掛け密度およびタッ
プ密度を測定しこの値により、および下式に従って計算
した圧縮比により評価した。
ここで見掛け密度(g/cc)の測定は、カプセルトナー
を円錐状の金属製ふるい(上部直径72mm、底部メッシュ
面直径50mm、高さ50mm、メッシュ710μm)中に入れ、
金属製ふるいをゆっくり振動させてカプセルトナーを円
筒状容器内(直径58mm、高さ75mm)に落下させて得た集
積物について重量を測定して行った。
タップ密度(g/cc)の測定は、カプセルトナーを上記
と同一の円錐状の金属製ふるい中に入れ、上記と同様の
方法でゆっくり振動させてカプセルトナーを上記と同一
の円筒状容器内に落下させ、該円筒状容器を激しく振動
させてカプセルトナーを固めた後、得られた集積物につ
いて重量を測定して行った。
その結果を第1表に示す。
[比較例1] ジメチルジクロルシランで処理した多孔性シリカの代
りにジメチルジクロルシランで処理した乾式法シリカ
(商品名:アエロジルR972、平均粒径16mμ:日本アエ
ロジル(株)製)を用いた以外は実施例1の操作と同様
に操作してカプセルトナーを得た。このカプセルトナー
は、一つ一つのカプセル粒子が独立して存在し、かつサ
ラサラした流動性を示す状態であった。
得られたカプセルトナーについて実施例1と同様流動
性の評価を行なった。
その結果を第1表に示す。
[実施例2] ジメチルジクロルシランで処理した多孔性シリカの代
りにイソプロピルトリイソステアロイルチタネート(商
品名:プレンアクトTTS:味の素(株)製)で処理した多
孔性シリカを用いた以外は実施例1の操作と同様に操作
してカプセルトナーを得た。このカプセルトナーは、一
つ一つのカプセル粒子が独立して存在し、かつサラサラ
した流動性を示す状態であった。
得られたカプセルトナーについて実施例1と同様流動
性の評価を行なった。
その結果を第1表に示す。
[比較例2] イソプロピルトリイソステアロイルチタネートで処理
した多孔性シリカの代りに乾式法シリカ(商品名:アエ
ロジル#130、平均粒径20mμ:日本アエロジル(株)
製)をイソプロピルトリイソステアロイルチタネートで
処理したものを用いた以外は実施例2の操作と同様に操
作してカプセルトナーを得た。
このカプセルトナーは、一つ一つのカプセル粒子が独
立して存在し、かつサラサラした流動性を示す状態であ
った。
得られたカプセルトナーについて実施例2と同様流動
性の評価を行なった。
その結果を第1表に示す。
第1表に示された結果から明らかなように、保存前に
おいては、見掛け密度、タップ密度および圧縮比の値
は、疎水性処理した多孔性シリカが外殻の表面に付着も
しくは含有されている本発明のカプセルトナー(実施例
1および2)と比較のためのカプセルトナー(比較例1
および2)との間にほとんど差が見られない。しかし、
110℃、20%RHで16時間保存した後においては、本発明
のカプセルトナーは、圧縮比が保存前の値とほとんど差
がないのに対して、比較のためのカプセルトナーは保存
後の圧縮比の値が増大している。圧縮比が増大した理由
には種々考えられるが、その理由の一つとして、トナー
粒子間の二次凝集の発生を挙げることができる。すなわ
ち、タップ密度、見掛け密度および圧縮比はトナー粒子
の流動性と密接に関係しており、保存前と同様に保存後
においてもトナー粒子が一つ一つ独立して存在し、良好
な流動性を保持している場合には、タップ密度と見掛け
密度との差の値は通常保存前と保存後で変らないため前
述の計算式から圧縮比も変化しない。しかし、保存後に
おいてトナー粒子間に二次凝集が発生し、トナー粒子の
流動性が低下した場合には、タップ密度と見掛け密度と
の差の値が大きくなる傾向にあり、圧縮比が増大する。
したがって、本発明のカプセルトナーは保存前と保存後
において圧縮比がほとんど一定であり、高湿、高温の過
酷な環境条件においても流動性が良好であり保存安定性
に優れていることが明白である。
一方、比較のためのカプセルトナーは保存後において
圧縮比が増大しており、特に高湿、高温の過酷な環境条
件において保存安定性が本発明のカプセルトナーより劣
っていると言える。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】着色材料および油性溶剤を含むバインダー
    を含有する芯物質と、該芯物質の周囲に形成された外殻
    よりなるカプセルトナーであって、該外殻の表面に疎水
    性処理された多孔性シリカが付着もしくは含有されてい
    ることを特徴とするカプセルトナー。
  2. 【請求項2】疎水性処理された多孔性シリカがジメチル
    ジクロルシラン処理シリカである特許請求の範囲第1項
    記載のカプセルトナー。
  3. 【請求項3】疎水性処理された多孔性シリカが、イソプ
    ロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピル
    トリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネートお
    よびイソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチ
    ル)チタネートからなる群より選ばれる少なくとも一種
    のチタネート系カップリング剤で処理された多孔性シリ
    カである特許請求の範囲第1項記載のカプセルトナー。
  4. 【請求項4】多孔性シリカが、ケイ酸ナトリウムの複分
    解により生成した多孔性シリカである特許請求の範囲第
    1項記載のカプセルトナー。
  5. 【請求項5】疎水性処理された多孔性シリカの含有率
    が、該多孔性シリカを付着もしくは含有していないトナ
    ーの重量に対して0.05〜10重量%の範囲内にある特許請
    求の範囲第1項記載のカプセルトナー。
  6. 【請求項6】疎水性処理された多孔性シリカの一次粒子
    の平均粒径が、60mμ以下である特許請求の範囲第1項
    記載のカプセルトナー。
  7. 【請求項7】バインダーが、ポリマーと該ポリマーを溶
    解もしくは膨潤させ得る沸点150℃以上の高沸点溶媒お
    よび該ポリマーを実質的に溶解もしくは膨潤させること
    のない100〜250℃の範囲内の沸点を有する有機溶媒の三
    者を含む組成物である特許請求の範囲第1項記載のカプ
    セルトナー。
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