JPH0836276A - 電子写真用磁性キャリア - Google Patents

電子写真用磁性キャリア

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JPH0836276A
JPH0836276A JP6192821A JP19282194A JPH0836276A JP H0836276 A JPH0836276 A JP H0836276A JP 6192821 A JP6192821 A JP 6192821A JP 19282194 A JP19282194 A JP 19282194A JP H0836276 A JPH0836276 A JP H0836276A
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俊之 博多
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 嵩密度が小さく、流動性が優れており、しか
も適当な飽和磁化値、殊に30〜80emu/g程度の
飽和磁化値を有すると共に、適度な比重、殊に2.5〜
5.2程度の比重と比較的高い電気抵抗値、殊に1010
〜1012Ωcm程度の電気抵抗値とを有する球状複合体
粒子粉末からなる電子写真用磁性キャリアを得る。 【構成】 強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子と
をフェノール樹脂をバインダとして結合してなる球状複
合体芯粒子の表面にフェノール樹脂又は非磁性鉄化合物
粒子とフェノール樹脂とからなる被覆層を形成してなる
平均粒子径1〜1000μmの球状複合体粒子であっ
て、当該複合体粒子に含まれる強磁性鉄化合物粒子と非
磁性鉄化合物粒子との総量が80〜99重量%であり、
且つ、該強磁性鉄化合物粒子の平均粒径ra と非磁性鉄
化合物粒子の平均粒径rb との比ra/rb が1.2以
上である電子写真用磁性キャリア。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、嵩密度が小さく、流動
性が優れており、しかも適当な飽和磁化値、殊に30〜
80emu/g程度の飽和磁化値を有すると共に、適度
な比重(真比重−以下同じ−)、殊に2.5〜5.2程
度の比重と比較的高い電気抵抗値、殊に1010〜1012
Ωcm程度の電気抵抗値とを有する球状複合体粒子粉末
からなる電子写真用磁性キャリアに関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知の通り、電子写真法においては、セ
レン、OPC(有機半導体)、α−Si等の光導電性物
質を感光体として用い、種々の手段により静電気的潜像
を形成し、この潜像に磁気ブラシ現像法等を用いて、潜
像の極性と逆に帯電させたトナーを静電気力により付着
させ、顕像化する方式が採用されている。
【0003】この現像工程においては、キャリアと呼ば
れる担体粒子が使用され、摩擦帯電により適量の正又は
負の電気量をトナーに付与すると共に磁気力を利用する
ことによって磁石を内蔵する現像スリーブを介して、潜
像を形成した感光体表面付近の現像領域にトナーを搬送
している。
【0004】近年、この電子写真法は複写機やプリンタ
ーなどに広く用いられており、細線や小文字、写真ある
いはカラー原稿等様々な対象に対応できることが要求さ
れている。さらに高画質化や高品位化、高速化及び連続
化等についても、合わせて要求されており、今後も益々
これらの要求は大きくなるものと思われる。
【0005】従来、キャリアとしては、鉄粉キャリア、
フェライトキャリアあるいはバインダー型キャリア(磁
性体微粒子を樹脂中に分散させた複合体粒子)等が開発
され、実用化されている。
【0006】鉄粉キャリアには、形状がフレーク状、ス
ポンジ状、球状のものがあるが、いずれも比重が7〜8
程度であって、嵩密度も3g/cm3 〜4g/cm3
大きいために、現像機中で攪拌するためには大きな駆動
力を必要とし、機械的な損耗が多く、トナーのスペント
化、キャリア自体の帯電性劣化や感光体の損傷を招きや
すい。
【0007】フェライトキャリアは球状であって比重は
4.5〜5.5程度であって、嵩密度は2g/cm3
3g/cm3 程度であるため、鉄粉キャリアの欠点であ
る重さをある程度解消し得るが、まだ十分ではない。
【0008】バインダー型キャリアは、2.5g/cm
3 程度以下と嵩密度が小さいものであると共に、粒子に
形状的な歪みが少なく、粒子強度が高い傾向にある球状
にすることが容易であるため、流動性に優れているとい
う特徴を有し、その粒子サイズも広範囲に制御できるこ
とから、現像スリーブ又はスリーブ内の磁石の回転数が
大きい高速複写機や汎用コンピュータの高速レーザビー
ムプリンタ等に最適であり、現在、最も広く用いられて
いる。
【0009】ところで、バインダ型キャリアに使用され
る樹脂としては、大別して、ビニル系、スチレン系、ア
クリル酸系樹脂などの熱可塑性樹脂とフェノール系樹
脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の熱硬化性樹脂
とが知られているが、一般的には粒状化が容易な熱可塑
性樹脂が用いられており、熱硬化性樹脂は球状化が困難
である為実用上問題があるとされている。
【0010】一方、熱硬化性樹脂は、熱可塑性樹脂に比
べ、耐久性、耐衝撃性、耐熱性に優れているので、これ
らの利点を生かした無機物粒子と熱硬化性樹脂とからな
るバインダ型キャリア(複合体粒子粉末)が強く要求さ
れており、熱硬化性樹脂としてフェノール樹脂を、無機
物粒子として強磁性粉末を用いた複合体粒子が知られて
いる(特開平2−220068号公報、特開平4−10
0850号公報)が、バインダ型キャリアに対する高性
能化の要求はとどまるところがなく、上記諸特性に加え
て更に、磁化値、比重、電気抵抗値の各特性が適当に制
御されていることが要求されている。
【0011】キャリアとしては第一に、適当な飽和磁化
値、殊に30〜80emu/g程度の飽和磁化値を有す
ることが求められる。すなわち、キャリアの飽和磁化の
値を30〜80emu/gの範囲とすることで良好な画
像が得られる。磁化値を30emu/g以上とすること
でスリーブ上のマグネットブラシの所謂『穂』を形成し
ているキャリアが磁気力の低いことに起因して『穂』か
ら離れて感光体に飛んでいき、感光体上に付着するいわ
ゆるキャリア付着が生じ難くなる。また、80emu/
g以下とすることで磁性トナーにかかる機械的な力を抑
え、磁性トナーの破砕を防ぐことができる。したがっ
て、キャリアの飽和磁化は30〜80emu/gの範囲
であることが求められている。
【0012】キャリアとしては第二に、トナーを速く帯
電させることが要求される。すなわちトナーとの混合性
を良くすることが重要であり、そのためには適度な比
重、殊に2.5〜5.2程度の比重を有すること等が要
求される。キャリアの比重を大きくしたほうがトナーと
の混合性そのものには有利ではあるが、一方、トナーに
ダメージを与えないことも要求され、所謂スペント化を
起こさないようにすることや、現像機を小さくかつ軽く
するためには、キャリアの比重は小さいほうが望まし
い。したがって適度な比重、殊に2.5〜5.2程度の
比重であることが求められている。
【0013】そして、キャリアに求められる第三のポイ
ントは、比較的高い電気抵抗値、殊に1010〜1012Ω
cm程度の電気抵抗値を有することである。すなわち、
鉄粉キャリアのように体積固有抵抗値が106 Ωcm以
下と低い場合、スリーブからの電荷注入によりキャリア
が感光体の画像部へ付着したり、潜像電荷がキャリアを
介して逃げ、潜像の乱れや画像の欠損等を生じたりする
等の問題がある。
【0014】これらの問題を解決するために、キャリア
粒子表面に樹脂を被覆し、キャリアの電気抵抗を高くす
ることが提案(特開昭47−13954号公報、特開昭
54−660号公報)されている。
【0015】ところが、これらの樹脂は絶縁体であるた
めに、キャリア自体の電気抵抗が1012Ωcmよりも高
くなりすぎて、キャリア電荷がリークしにくくなり、さ
らにトナーの帯電量も高くなり、その結果得られる画像
はエッジの効いた画になるが、反面、大面積の画像面で
は中央部の画像濃度が非常に薄くなるといった問題が生
じる。
【0016】これらのことから、比較的高い電気抵抗値
が要求され、具体的には体積固有抵抗値で1010〜10
12Ωcm程度が求められている。
【0017】従来、バインダ型キャリアの電気抵抗値を
適度なものにしようとする試みがいくつかなされてい
る。例えば、磁性体を含有するコア材の表面を導電層で
被覆し、さらにこの導電層の表面を高抵抗層で被覆した
キャリア(特開平4−324457号公報)、磁性粉分
散型キャリアの少なくとも一部が、予め無機酸化物微粉
末を添加してキャリア表面に付着させたキャリア(特開
平4−124677号公報)、磁性微粒子を分散させた
キャリアの表面に体積抵抗が1012Ωcm以下である導
電性微粒子が添加されているキャリア(特開平5−27
3789号公報)などが提案されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】嵩密度が小さく、流動
性が優れており、しかも、適当な飽和磁化値、殊に30
〜80emu/g程度の飽和磁化値を有するとともに、
適度な比重、殊に2.5〜5.2程度の比重と比較的高
い電気抵抗値、殊に1010〜1012Ωcm程度の電気抵
抗値とを有する球状複合体粒子粉末は、現在最も要求さ
れているところであるが、このような磁性キャリアは未
だ提供されていない。
【0019】すなわち、前出特開平2−220068号
公報及び特開平4−100850号公報に記載の球形を
呈した強磁性粒子含有フェノール樹脂複合物粒子は、樹
脂による均一な被覆層の形成を行うものではなく、ま
た、電気抵抗値の制御を目的とするものではない。
【0020】また、前出特開平4−324457号公
報、特開平4−124677号公報、特開平5−273
789号公報に記載のキャリアも同様に前記諸特性を十
分満足するものとは言いがたいものである。
【0021】前出特開平4−324457号公報に記載
のキャリアは、電気抵抗値の調整を2層の樹脂被覆層に
よって行っており、このために各々の被覆層の膜厚をあ
る程度厚くする必要があり、その結果、磁性粉の含有量
が低くなったり、芯粒子と各々の被覆層との接着性に問
題が生じたりする。
【0022】前出特開平4−124677号公報及び特
開平5−273789号公報に記載のキャリアは、強磁
性粒子を含む複合体粒子表面に無機酸化物微粉末を付着
させたものであって、該無機酸化物微粉末が樹脂マトリ
ックスに均一に分散した被覆層を有するものではなく、
機械的な衝撃で容易に剥離してしまうといった問題があ
る。
【0023】そこで、本発明は、嵩密度が小さく、流動
性が優れている球状複合体粒子粉末であって、適当な飽
和磁化値、殊に30〜80emu/g程度の飽和磁化値
を有すると共に、適当な比重、殊に2.5〜5.2程度
の比重と比較的高い電気抵抗値、殊に1010〜1012Ω
cm程度の電気抵抗値とを有する球状複合体粒子粉末か
らなる電子写真用磁性キャリアを提供することを技術的
課題とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】前記技術的課題は、次の
とおりの本発明によって達成できる。すなわち、本発明
は、強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子とをフェ
ノール樹脂をバインダとして結合してなる球状複合体芯
粒子の表面にフェノール樹脂又は非磁性鉄化合物粒子と
フェノール樹脂とからなる被覆層を形成してなる平均粒
子径1〜1000μmの球状複合体粒子からなる電子写
真用磁性キャリアであって、当該球状複合体芯粒子に含
まれる強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との総
量が80〜99重量%であり、且つ、該強磁性鉄化合物
粒子の平均粒径ra と非磁性鉄化合物粒子の平均粒径r
b との比ra /rb が1.2以上であることを特徴とす
る電子写真用磁性キャリアである。
【0025】以下、本発明を詳細に説明する。まず、本
発明に係る球状複合体粒子粉末について述べる。
【0026】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、平均
粒子径が1〜1000μmである。平均粒子径が1μm
未満の粒子は二次凝集しやすく、1000μmを越える
ものは機械的強度が弱く、さらに鮮明な画像を得ること
ができなくなる。特に、高画質を求める場合には20〜
200μmの範囲が好ましく、さらに好ましくは30〜
100μmの範囲である。
【0027】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、強磁
性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子とを含み、強磁性
鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子の総量が80〜99
重量%である。80重量%未満では樹脂の占める割合が
多くなってしまうため適度な比重が得られず、99重量
%を越えるとバインダが不足して十分な強度を有する複
合体粒子が得られない。
【0028】さらに、非磁性鉄化合物粒子の含有量は強
磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との総量に対
し、20〜70重量%の範囲である。好ましくは30〜
70重量%の範囲である。20重量%未満の場合には、
磁化値が大きくなりすぎる。また、70重量%を越える
場合には、十分な磁化値が得られないため好ましくな
い。
【0029】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、下記
式で表される球形度が1.0〜1.4の範囲にあること
が望ましい。
【0030】球形度=l/w l:球状複合体粒子の平均長軸径 w:球状複合体粒子の平均短軸径
【0031】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、嵩密
度が2.5g/cm3 程度以下の範囲にあることが好ま
しい。より好ましくは2.0g/cm3 程度以下であ
る。
【0032】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、強磁
性鉄化合物粒子の平均粒径ra と非磁性鉄化合物粒子の
平均粒径rb との比ra /rb は、1.2以上である。
好ましくは1.5以上である。1.2未満の場合には、
強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との大きさに
差がなくなるかむしろ非磁性鉄化合物粒子のほうが相対
的に大きくなることから表面に占める強磁性鉄化合物粒
子の比率が減少してしまうために樹脂被覆前の球状複合
体芯粒子表面の電気抵抗値が高くなることから樹脂被覆
後の球状複合体粒子の電気抵抗値が1012Ωcmを越え
てしまう。なお、比ra /rb は、均一な混合のために
5.0以下であることが好ましい。
【0033】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、飽和
磁化値が30〜80emu/gである。好ましくは40
〜75emu/gである。飽和磁化値が80emu/g
を越える場合には、キャリアの磁力による搬送性が増大
し、磁性トナーにかかる機械的な力が大きくなって磁性
トナーが破砕されるおそれがある。また、飽和磁化値が
30emu/g未満の場合、現像剤の搬送中に現像スリ
ーブの表面よりキャリアが離脱し、感光体表面に付着し
て画像に欠陥を生ずる。
【0034】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、比重
が2.5〜5.2である。好ましくは2.5〜4.5で
ある。
【0035】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、電気
抵抗値が1010〜1012Ωcmである。1010Ωcm未
満の場合、静電潜像上の電荷がキャリアを介して流れて
しまい、画像が乱れる、または欠けたりすることとなり
好ましくない。1012Ωcmを越える場合、キャリア電
荷のリークが生じにくくなり、トナーの帯電量も高くな
って、黒ベタ部の中央で画像濃度が非常に薄くなるなど
の問題が生じる。
【0036】次に、本発明実施にあたっての諸条件につ
いて述べる。
【0037】本発明に用いる強磁性鉄化合物粒子粉末と
しては、マグネタイト、マグヘマイト等の強磁性酸化鉄
粒子粉末、鉄以外の金属(Mn,Ni,Zn,Mg,C
u等)を一種又は二種以上含有するスピネルフェライト
粒子粉末、バリウムフェライト等のマグネトプランバイ
ト型フェライト粒子粉末、表面に酸化被膜を有する鉄や
鉄合金の微粒子粉末を用いることができる。好ましくは
マグネタイト等の強磁性酸化鉄粒子粉末である。前記強
磁性鉄化合物粒子の粒径は、0.05〜10μmである
ことが望ましく、水性媒体中における分散と生成する球
状複合体粒子の強度を考慮すれば、0.1〜5μmであ
ることが好ましい。その形状は、粒状、球状、針状のい
ずれであってもよい。
【0038】本発明に用いる非磁性鉄化合物粒子粉末と
しては、ヘマタイト、ゲーサイト及びイルメナイト等の
微粒子粉末を用いることができる。好ましくはヘマタイ
トである。前記非磁性鉄化合物粒子の粒径は、0.02
〜5μmであることが望ましく、水性媒体中における分
散と生成する複合体粒子の強度を考慮すれば、0.05
〜3μmであることが好ましい。その形状は、粒状、球
状、針状のいずれであってもよい。
【0039】本発明に用いるフェノール類としては、フ
ェノール自体の他、m−クレゾール、p−tert−ブチル
フェノール、o−プロピルフェノール、レゾルシノー
ル、ビスフェノールA等のアルキルフェノール類、及び
ベンゼン核又はアルキル基の一部又は全部が塩素原子臭
素原子で置換されたハロゲン化フェノール類等のフェノ
ール性水酸基を有する化合物が挙げられるが、この中で
フェノールが最も好ましい。フェノール類以外のものを
用いた場合には、粒子が生成し難かったり、粒子が生成
したとしても不定形状であったりすることがある。
【0040】本発明に用いるアルデヒド類としては、ホ
ルマリン又はパラアルデヒドのいずれかの形態のホルム
アルデヒド及びフルフラール等が挙げられるが、ホルム
アルデヒドが特に好ましい。
【0041】アルデヒド類のフェノール類に対するモル
比は、1〜2が好ましく、特に好ましくは1.1〜1.
6である。アルデヒド類のフェノール類に対するモル比
が1より小さいと、粒子が生成し難かったり、生成した
としても樹脂の硬化が進行し難いために、生成する粒子
の強度が弱かったりする傾向があり、一方、アルデヒド
類のフェノール類に対するモル比が2よりも大きいと、
反応後に水性媒体中に残留する未反応のアルデヒド類が
増加する傾向がある。
【0042】本発明に用いる塩基性触媒としては、通常
のレゾール樹脂製造に使用されているもの、例えば、ア
ンモニア水、ヘキサメチレンテトラミン及びジメチルア
ミン、ジエチルトリアミン、ポリエチレンイミン等のア
ルキルアミンが挙げられる。これら塩基性触媒のフェノ
ール類に対するモル比は、0.02〜0.3が好まし
い。
【0043】前記フェノール類とアルデヒド類を塩基性
触媒の存在下で反応させるに際し、共存させる強磁性鉄
化合物粒子粉末及び非磁性鉄化合物粒子粉末の量は、フ
ェノール類に対して重量で0.5〜200倍が好まし
い。さらに、生成する球状複合体粒子の強度を考慮する
と、4〜100倍であることがより好ましい。
【0044】本発明における強磁性鉄化合物粒子及び非
磁性鉄化合物粒子は、表面処理することなくそのまま用
いることができるが、あらかじめ親油化処理をしておい
てもよい。なお、親油化処理がされていない鉄化合物粒
子を用いる場合には、懸濁安定剤として、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルアルコール等の親水性有機
化合物やフッ化カルシウム等のフッ素化合物などを添加
しておくことにより球形粒子が生成しやすくなる。
【0045】親油化処理は、強磁性鉄化合物粒子粉末等
にシラン系カップリング剤やチタネート系カップリング
剤等のカップリング剤を添加混合して被覆処理する方法
又は界面活性剤を含む水性溶媒中に強磁性鉄化合物粒子
等を分散させ、該粒子表面に界面活性剤を吸着させる方
法等がある。なお、強磁性鉄化合物粒子及び非磁性鉄化
合物粒子は同時に親油化処理してもよく、別々に処理し
てもよい。また、どちらか一方にだけ親油化処理しても
よい。
【0046】シラン系カップリング剤としては、疎水性
基、アミノ基、エポキシ基を有するものがあり、疎水性
基を有するシラン系カップリング剤としては、ビニルト
リクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニル・
トリス( β−メトキシ) シラン等がある。
【0047】アミノ基を有するシラン系カップリング剤
としては、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N
−β−(アミノエチル)─γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルメチルジメトキシシラン、N−フェニル−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン等がある。
【0048】エポキシ基を有するシラン系カップリング
剤としては、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキ
シシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)トリメト
キシシラン等がある。
【0049】チタネート系カップリング剤としては、イ
ソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロ
ピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルピロホスフェート)チタネ
ート、等がある。
【0050】界面活性剤としては、市販の界面活性剤を
使用することができ、強磁性鉄化合物粒子、非磁性鉄化
合物粒子や該粒子表面に有する水酸基と結合が可能な官
能基を有するものが望ましく、イオン性で言えばカチオ
ン性、あるいはアニオン性のものが好ましい。
【0051】上記いずれの処理方法によっても本発明の
目的を達成することができるが、フェノール樹脂との接
着性を考慮するとアミノ基、あるいはエポキシ基を有す
るシラン系カップリング剤による処理が好ましい。
【0052】本発明における反応は、水性媒体中で行わ
れるが、この場合の水仕込み量は、強磁性鉄化合物粒子
粉末及び非磁性鉄化合物粒子粉末の総量が原料全体に占
める割合である全固形分濃度が30〜95重量%になる
ようにすることが好ましく、特に、60〜90重量%と
なるようにすることが好ましい。
【0053】反応は、まず、フェノール類、ホルマリン
類、水、強磁性鉄化合物粒子粉末及び非磁性鉄化合物粒
子粉末を反応釜中に仕込み、十分に攪拌した後、塩基性
触媒を加えて攪拌しながら昇温し、反応温度を70〜9
0℃に調整し、フェノール樹脂を硬化させる。この時、
球形度の高い球状複合体粒子を得るためにゆるやかに昇
温させることが望ましい。昇温速度は、好ましくは0.
5〜1.5℃/分、より好ましくは0.8〜1.2℃/
分である。
【0054】硬化後の反応物を40℃以下に冷却し、得
られた水分散液を濾過、遠心分離等の常法に従って固液
を分離した後、洗浄して乾燥することにより、強磁性鉄
化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子とをフェノール樹脂を
バインダとして結合してなる球状複合体芯粒子が得られ
る。
【0055】フェノール樹脂からなる被覆層の形成は、
フェノール類、ホルマリン類、水及び球状複合体芯粒子
粉末とを反応釜中に仕込み、十分に攪拌した後、塩基性
触媒を加えて攪拌しながら昇温し、反応温度を70〜9
0℃に調整し、フェノール樹脂を硬化させる。硬化後の
反応物を40℃以下に冷却し、得られた水分散液を濾
過、遠心分離等の常法に従って固液を分離した後、洗浄
して乾燥することにより、粒子表面にフェノール樹脂か
らなる被覆層が形成された球状複合体粒子が得られる。
【0056】フェノール樹脂と非磁性鉄化合物粒子とか
らなる被覆層の形成は、フェノール類と共に非磁性鉄化
合物粒子を添加する外は前記フェノール樹脂からなる被
覆層の形成と同様にして、フェノール樹脂と非磁性鉄化
合物粒子とからなる被覆層が形成された球状複合体粒子
が得られる。なお、該非磁性鉄化合物粒子は親油化処理
していてもよい。
【0057】なお、本発明の目的である適当な飽和磁化
値、殊に30〜80emu/g程度の飽和磁化値を有す
ると共に、適当な比重、殊に2.5〜5.2程度の比重
と比較的高い電気抵抗値、殊に1010〜1012Ωcm程
度の電気抵抗値とを維持しながら、通常行なわれる耐久
性の改善や帯電量の制御などのために、球状複合体粒子
表面をエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹
脂、ケイ素樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂及びフ
ッ素樹脂等から選ばれた樹脂の1種又は2種以上の樹脂
からなる被覆層の形成を行なってもよい。また、被覆層
の形成は周知の方法によって行なうことができる。
【0058】
【作用】前述の通り、電子写真用キャリアとして必要な
特性は、飽和磁化値、比重及び電気抵抗値の各特性が適
当に制御されていることである。従来、摩擦帯電性の安
定化のためにキャリア粒子表面を樹脂で被覆することが
行われている。しかし、一般にバインダ型キャリアは高
い電気抵抗値を有するため、その表面にさらに絶縁性の
樹脂を被覆すると、キャリアとして電気抵抗値が1012
Ωcmを越えてしまい、キャリア電荷がリークしにくく
なり、さらにトナーの帯電量も高くなり、その結果得ら
れる画像濃度が非常に薄くなるなどの問題がおきる。
【0059】また、強磁性粒子を含む複合体芯粒子の表
面に無機微粒子を付着させるなどして電気抵抗値の制御
を行う試みなどが提案されているが、これらは付着させ
ているので構造上不安定なものであり、しかも複合体粒
子同士の接触面積がきわめて小さく、電気抵抗値の制御
には好ましいものとはいえない。
【0060】そこで、本発明者は、球状複合体粒子にお
いて、強磁性鉄化合物粒子の平均粒径ra と非磁性鉄化
合物粒子の平均粒径rb との比ra /rb が1.2以上
であるように各鉄化合物粒子を選択することにより、フ
ェノール樹脂をバインダとして得られる複合体芯粒子表
面に相対的に粒径の大きな強磁性鉄化合物粒子が最表面
に現れる比率を高め、樹脂被覆前の球状複合体芯粒子表
面の電気抵抗値を108 Ωcm以下と低くしておき、該
球状複合体芯粒子表面にフェノール樹脂からなる被覆層
又はフェノール樹脂と非磁性鉄化合物粒子とからなる被
覆層を形成することにより適度に高い電気抵抗値、即ち
1010〜1012Ωcmに制御することを検討した。
【0061】前述のように樹脂被覆前の複合体芯粒子表
面の電気抵抗値を108 Ωcm以下と低くするためには
強磁性鉄化合物粒子の平均粒径ra と非磁性鉄化合物粒
子の平均粒径rb との比ra /rb が1.2以上である
ように各々の鉄化合物粒子を選択することが重要であ
る。
【0062】即ち、前記比ra /rb が1.2未満の場
合には、強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との
大きさにほとんど差がなくなるかあるいはむしろ非磁性
鉄化合物粒子が相対的に大きくなることから表面に占め
る強磁性鉄化合物粒子の比率が低下して、フェノール樹
脂被覆前の球状複合体芯粒子の電気抵抗値が高くなり、
フェノール樹脂被覆後の球状複合体粒子の電気抵抗値が
1012Ωcmを越えてしまう。
【0063】球状複合体芯粒子の表面の電気抵抗値が1
8 Ωcm以下と低く制御されていることにより、該球
状複合体芯粒子表面にフェノール樹脂からなる被覆層又
はフェノール樹脂と非磁性鉄化合物粒子とからなる被覆
層を形成することにより適度に高い電気抵抗値、即ち1
10〜1012Ωcmに制御できる。さらに、フェノール
樹脂と非磁性鉄化合物とからなる被覆層を形成した場合
には、電気抵抗値の制御に加えて、被覆層中に含有され
ている非磁性鉄化合物粒子の存在により、環境変化に対
する吸湿性の変化が少なく、帯電性の環境安定性に優れ
たキャリアを提供することができる。しかも強磁性鉄化
合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との比重差がほとんどな
いことにより、磁化値、電気抵抗値の制御を行っても一
定の比重を維持できる。
【0064】
【実施例】次に、実施例並びに比較例により本発明を説
明する。なお、以下の実施例並びに比較例における球状
複合体粒子の平均粒子径は、レーザー回折式粒度分布計
(堀場製作所製)により計測した値で示し、また、粒子
の形態は走査型電子顕微鏡(日立製作所製S−800)
で観察したものである。
【0065】球形度の測定は、走査型電子顕微鏡(日立
製作所製S−800)により球状複合体粒子をランダム
に250個以上抽出し、平均長軸径l及び平均短軸径w
を求め、下記式によって算出した。
【0066】球形度=l/w l:球状複合体粒子の平均長軸径 w:球状複合体粒子の平均短軸径
【0067】嵩密度は、JIS K5101に記載の方
法に従って測定した。
【0068】球状複合体粒子中の強磁性鉄化合物粒子の
平均粒径ra と非磁性鉄化合物粒子の平均粒径rb の比
a /rb は、用いた強磁性鉄化合物粒子の平均粒径r
a と非磁性鉄化合物粒子の平均粒径rb とから計算によ
り算出した。
【0069】飽和磁化は、振動試料型磁力計VSM−3
S−15(東英工業製)を用いて外部磁場10kOeの
もとで測定した値で示した。
【0070】真比重はマルチボリウム密度計(マイクロ
メリティクス製)で測定した値で示した。
【0071】電気抵抗は、ハイレジスタンスメーター4
329A(横河ヒューレットパッカード製)で測定した
値で示した。
【0072】実施例1 1lの四つ口フラスコに、フェノール40g、37%ホ
ルマリン60g、球状マグネタイト粒子(平均粒子径
0.24μm)320g、粒状ヘマタイト粒子(平均粒
子径0.16μm)8g、フッ化カルシウム1.0g、
28%アンモニア水12g、水40gを入れ、攪拌、混
合しながら40分間で85℃まで昇温・保持し、180
分間反応・硬化させた。その後、30℃まで冷却し、
0.5lの水を添加した後、上澄み液を除去し、沈殿物
を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmH
g以下)に50〜60℃で乾燥して、球状マグネタイト
粒子と球状ヘマタイト粒子とをフェノール樹脂をバイン
ダとして結合した球状複合体芯粒子粉末Aを得た。
【0073】さらに、500ml三ツ口フラスコにフェ
ノール2g、37%ホルマリン2.7g、球状複合体芯
粒子A100g、水40g、28%アンモニア水1gを
攪拌しながら投入して、30分間で85℃に昇温させ、
同温度で120分間反応、硬化させた。
【0074】次に、フラスコ内の内容物を30℃に冷却
し、0.5lの水を添加した後、上澄み液を除去し、沈
降物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5m
mHg以下)50〜60℃で乾燥して、フェノール樹脂
で被覆した球状複合体粒子Fを得た。得られた球状複合
体粒子Fは平均粒子径が38μmであり、図1の走査型
電子顕微鏡写真(×1500)に示す通り真球に近い球
形を呈していた。球状複合体粒子Fの非磁性鉄化合物の
含有量は磁化値の測定及び比重の測定から算出した結
果、強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との総量
に対し、20.7重量%であった。また、フェノール樹
脂の含有量は全体に対し、11.7重量%であった。球
状複合体粒子Fの諸特性は表4に示した。
【0075】実施例2 ヘンシェルミキサー内に球状マグネタイト粒子(平均粒
子径0.24μm)160gを仕込み、良く攪拌した
後、シラン系カップリング剤(KBM−602)1.2
gを添加し、約100℃まで昇温し30分間良く攪拌混
合することによりカップリング剤で被覆されている球状
マグネタイト粒子を得た。
【0076】またこれとは別に、ヘンシェルミキサー内
に粒状ヘマタイト粒子(平均粒子径0.10μm)24
0gを仕込み、十分に攪拌した後、シラン系カップリン
グ剤(KBM−403:信越化学製)2.4gを添加
し、約100℃まで昇温し30分間良く混合攪拌するこ
とにより親油化処理を行い、シラン系カップリング剤で
被覆されている粒状ヘマタイト粒子を得た。
【0077】次に、1 lの四つ口フラスコに、フェノー
ル42g、37%ホルマリン63g、親油化処理された
球状マグネタイト粒子160g、親油化処理された粒状
ヘマタイト粒子240g、28%アンモニア水14g、
水45gを入れ、攪拌しながら40分間で85℃に昇温
させ、同温度で180分間反応、硬化させた。次に、フ
ラスコ内の内容物を30℃に冷却し、0.5lの水を添
加した後、上澄み液を除去し、さらに下層の沈殿物を水
洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5mmHg以
下)50〜60℃で乾燥して、球状マグネタイト粒子と
粒状ヘマタイト粒子とをフェノール樹脂をバインダとし
て結合した球状複合体芯粒子Bを得た。
【0078】さらに、500ml三ツ口フラスコにフェ
ノール2g、37%ホルマリン2.7g、球状複合体芯
粒子Bを100g、0.2μmの球状ヘマタイト粒子1
g、水50g、28%アンモニア水1gを攪拌しながら
投入し、30分間で85℃に昇温して、同温度で120
分間反応、硬化させた。
【0079】次に、フラスコ内の内容物を30℃に冷却
し、0.5lの水を添加した後、上澄み液を除去し、沈
澱物を水洗し、風乾した。次いで、これを減圧下(5m
mHg以下)50〜60℃で乾燥して、粒状ヘマタイト
粒子とフェノール樹脂とからなる被覆層で被覆されてい
る球状複合体粒子Gを得た。得られた球状複合体粒子G
は平均粒子径が35μmであり、図2の走査型電子顕微
鏡写真(×2000)に示す通り真球に近い球形を呈し
ていた。球状複合体粒子Gの非磁性鉄化合物の含有量
は、磁化値の測定及び比重の測定から算出した結果、強
磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との総量に対
し、58.7重量%であった。また、フェノール樹脂の
含有量は全体に対し、13.9重量%であった。球状複
合体粒子Gの諸特性は表4に示した。
【0080】実施例3〜4、比較例1 球状マグネタイト粒子及び粒状ヘマタイト粒子の種類、
量、親油化処理を球状マグネタイト粒子と粒状ヘマタイ
ト粒子とで別々に行うかまたは同時に行なうことと、フ
ェノールの量、ホルマリンの量、塩基性触媒としてのア
ンモニア水の量及び水の量を表1〜3に示すように変化
させた以外は、実施例1と同様にして、反応、硬化させ
て球状複合体芯粒子C〜Eを得た。得られた球状複合体
芯粒子C〜Eの諸特性は表2に示した。さらに球状複合
体芯粒子の粒子表面への被覆層の形成を表3に示す条件
下で行なって、球状複合体粒子H〜Jを得た。得られた
球状複合体粒子H〜Jの諸特性は表4に示した。
【0081】
【表1】
【0082】
【表2】
【0083】
【表3】
【0084】
【表4】
【0085】
【発明の効果】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、強
磁性鉄化合物粒子の平均粒径が非磁性鉄化合物粒子の平
均粒径より大きいことにより、樹脂被覆前の複合体芯粒
子の電気抵抗を低く制御することができ、樹脂被覆によ
り、適当な飽和磁化値、殊に30〜80emu/g程度
の飽和磁化値を有すると共に、適当な比重、殊に2.5
〜5.2程度の比重と適度に高い電気抵抗値、殊に10
10〜1012Ωcm程度の電気抵抗値とを有するものであ
り、高画質化や高品位化、高速化及び連続化が実現でき
る電子写真用磁性キャリアとして最適である。
【0086】本発明に係る球状複合体粒子粉末は、上記
諸特性を有することから、キャリアとして使用した場合
には、トナーとの混合性が良く、その結果、トナーの帯
電速度を速めることができ、また、トナーにダメージを
与えることなく、スペント化も抑制することができ、さ
らに、過度のトナー帯電量が抑制でき、長期間キャリア
を使用していても安定したトナー帯電量が保持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた球状複合体粒子Fの粒子構
造を示す走査型電子顕微鏡写真(×1500)である。
【図2】実施例2で得られた球状複合体粒子Gの粒子構
造を示す走査型電子顕微鏡写真(×2000)である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒
    子とをフェノール樹脂をバインダとして結合してなる球
    状複合体芯粒子の表面にフェノール樹脂からなる被覆層
    を形成してなる平均粒子径1〜1000μmの球状複合
    体粒子からなる電子写真用磁性キャリアであって、当該
    球状複合体芯粒子に含まれる強磁性鉄化合物粒子と非磁
    性鉄化合物粒子との総量が80〜99重量%であり、且
    つ、該強磁性鉄化合物粒子の平均粒径ra と非磁性鉄化
    合物粒子の平均粒径rb との比ra /rb が1.2以上
    であることを特徴とする電子写真用磁性キャリア。
  2. 【請求項2】 強磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒
    子とをフェノール樹脂をバインダとして結合してなる球
    状複合体芯粒子の表面に非磁性鉄化合物粒子とフェノー
    ル樹脂とからなる被覆層を形成してなる平均粒子径1〜
    1000μmの球状複合体粒子からなる電子写真用磁性
    キャリアであって、当該球状複合体芯粒子に含まれる強
    磁性鉄化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との総量が80
    〜99重量%であり、且つ、該強磁性鉄化合物粒子の平
    均粒径ra と非磁性鉄化合物粒子の平均粒径rb との比
    a /rb が1.2以上であることを特徴とする電子写
    真用磁性キャリア。
  3. 【請求項3】 強磁性鉄化合物粒子の平均粒径ra
    0.05〜10μmの範囲であり、且つ、非磁性鉄化合
    物粒子の平均粒径rb が0.02〜5μmの範囲である
    請求項1又は請求項2記載の電子写真用磁性キャリア。
  4. 【請求項4】 非磁性鉄化合物粒子の含有量が強磁性鉄
    化合物粒子と非磁性鉄化合物粒子との総量に対し、20
    〜70重量%の範囲にある請求項1乃至請求項3記載の
    電子写真用磁性キャリア。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09325524A (ja) * 1996-06-06 1997-12-16 Toda Kogyo Corp 電子写真現像剤用キャリア及びその製造法

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