JPH083530A - 水性エマルジョン型接着剤組成物 - Google Patents
水性エマルジョン型接着剤組成物Info
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- JPH083530A JPH083530A JP14278294A JP14278294A JPH083530A JP H083530 A JPH083530 A JP H083530A JP 14278294 A JP14278294 A JP 14278294A JP 14278294 A JP14278294 A JP 14278294A JP H083530 A JPH083530 A JP H083530A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、木材、石材、紙、陶磁器類、金
属、プラスチック類などの接着に使用され、環境を害せ
ず危険性もなく、かつ接着性に優れた水性系のエマルジ
ョン型接着剤組成物を提供することを目的とする 【構成】塩基性物質水溶液に溶解した酸価が１００以上
の粘着付与樹脂１〜５０重量部を高分子樹脂エマルジョ
ン１００重量部に配合してなる水性エマルジョン型接着
剤組成物。
属、プラスチック類などの接着に使用され、環境を害せ
ず危険性もなく、かつ接着性に優れた水性系のエマルジ
ョン型接着剤組成物を提供することを目的とする 【構成】塩基性物質水溶液に溶解した酸価が１００以上
の粘着付与樹脂１〜５０重量部を高分子樹脂エマルジョ
ン１００重量部に配合してなる水性エマルジョン型接着
剤組成物。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、住宅用の建築分野の内
装工事等における、木材、石材、紙、陶磁器類、金属、
プラスチック類などの接着に使用され、環境を害するこ
とがなく、かつ接着性に優れた水性系のエマルジョン型
接着剤組成物に関する。
装工事等における、木材、石材、紙、陶磁器類、金属、
プラスチック類などの接着に使用され、環境を害するこ
とがなく、かつ接着性に優れた水性系のエマルジョン型
接着剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、固形分が高く粘度も高い、所謂マ
スチック型接着剤においては、溶剤を多く含んだ溶剤型
接着剤が一般的に使用されている。すなわち、アルコー
ル類に高分子樹脂を溶解し、充填剤を配合したタイプが
多い。これらは接着性に優れ、現在でも住宅用の建築分
野の内装工事等に多く使用されている。
スチック型接着剤においては、溶剤を多く含んだ溶剤型
接着剤が一般的に使用されている。すなわち、アルコー
ル類に高分子樹脂を溶解し、充填剤を配合したタイプが
多い。これらは接着性に優れ、現在でも住宅用の建築分
野の内装工事等に多く使用されている。
【０００３】しかしながら、これらの接着剤に含まれる
溶剤の多くは、毒性があり、環境を汚染する危険性が高
い。殊に、改装時の内装工事において、締め切った部屋
で溶剤型接着剤を使用すると作業員に中毒を起こす危険
を有する。さらに、溶剤型接着剤の製造から使用される
まで、途中の輸送、貯蔵、小売り店の陳列をも含めて、
溶剤型接着剤を扱うときは常に火災の危険性が高い。そ
れ故、労働安全衛生法と消防法の規制の対象になって取
扱が最近になってさらに困難となってきた。
溶剤の多くは、毒性があり、環境を汚染する危険性が高
い。殊に、改装時の内装工事において、締め切った部屋
で溶剤型接着剤を使用すると作業員に中毒を起こす危険
を有する。さらに、溶剤型接着剤の製造から使用される
まで、途中の輸送、貯蔵、小売り店の陳列をも含めて、
溶剤型接着剤を扱うときは常に火災の危険性が高い。そ
れ故、労働安全衛生法と消防法の規制の対象になって取
扱が最近になってさらに困難となってきた。
【０００４】溶剤型マスチック接着剤は、このような欠
点を持っているので、高性能の水性型マスチック接着剤
が強く要望されてきている。そして、僅かではあるが、
開発されてきている。
点を持っているので、高性能の水性型マスチック接着剤
が強く要望されてきている。そして、僅かではあるが、
開発されてきている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の水性型マス
チック接着剤は、多孔質物体、例えば木材、紙、コンク
リート質には強く接着するが、金属、プラスッチク類に
対しては接着強度が弱いという欠点を有している。通常
は、有機溶剤に可溶の酸価の低い粘着付与樹脂を使用し
て接着性を良くしようとしているが、、接着強度が弱い
上に、粘着付与樹脂を溶かすための有機溶剤をかなり使
用しなければならなかった。
チック接着剤は、多孔質物体、例えば木材、紙、コンク
リート質には強く接着するが、金属、プラスッチク類に
対しては接着強度が弱いという欠点を有している。通常
は、有機溶剤に可溶の酸価の低い粘着付与樹脂を使用し
て接着性を良くしようとしているが、、接着強度が弱い
上に、粘着付与樹脂を溶かすための有機溶剤をかなり使
用しなければならなかった。
【０００６】本発明は、上記従来技術の問題点を解決
し、木材、石材、紙、陶磁器類、金属、プラスチック類
などの接着に使用され、環境を害せず危険性もなく、か
つ接着性に優れた水性系のエマルジョン型接着剤組成物
を提供することを目的とする。
し、木材、石材、紙、陶磁器類、金属、プラスチック類
などの接着に使用され、環境を害せず危険性もなく、か
つ接着性に優れた水性系のエマルジョン型接着剤組成物
を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記に鑑
み、有機溶剤を使用しない接着性付与樹脂について鋭意
研究した結果、酸価の高い接着性付与樹脂を塩基性物質
を使用して水に溶解し、これを高分子樹脂エマルジョン
に配合することによって、水性エマルジョン型、換言す
れば無溶剤マスチック型の接着剤組成物の開発に成功
し、この発明に至った。
み、有機溶剤を使用しない接着性付与樹脂について鋭意
研究した結果、酸価の高い接着性付与樹脂を塩基性物質
を使用して水に溶解し、これを高分子樹脂エマルジョン
に配合することによって、水性エマルジョン型、換言す
れば無溶剤マスチック型の接着剤組成物の開発に成功
し、この発明に至った。
【０００８】すなわち、本発明の水性エマルジョン型接
着剤組成物は、塩基性物質水溶液に溶解した酸価が１０
０以上の粘着付与樹脂１〜５０重量部を高分子樹脂エマ
ルジョン１００重量部に配合してなるものである。
着剤組成物は、塩基性物質水溶液に溶解した酸価が１０
０以上の粘着付与樹脂１〜５０重量部を高分子樹脂エマ
ルジョン１００重量部に配合してなるものである。
【０００９】この発明の接着剤組成物の調製方法につい
て以下に具体的に説明する。酸価の高い粘着付与樹脂
を、撹拌羽の付いた通常の溶解釜に入れ、次に塩基性物
質を所定の水で溶かした塩基性物質水溶液をその溶解釜
に入れてよく撹拌して溶かし、均一の溶液にする。この
時、塩基性物質の粘着付与樹脂に対する割合は粘着付与
樹脂の酸価に依存するが、中和点以上になるような割合
であることが望ましい。この溶液をポリアクリル酸エス
テルなどの高分子樹脂エマルジョンの中に混合して均一
にする。その後、固形分を高くするために炭酸カルシウ
ムなどの充填材を添加し混合撹拌して均一にする。
て以下に具体的に説明する。酸価の高い粘着付与樹脂
を、撹拌羽の付いた通常の溶解釜に入れ、次に塩基性物
質を所定の水で溶かした塩基性物質水溶液をその溶解釜
に入れてよく撹拌して溶かし、均一の溶液にする。この
時、塩基性物質の粘着付与樹脂に対する割合は粘着付与
樹脂の酸価に依存するが、中和点以上になるような割合
であることが望ましい。この溶液をポリアクリル酸エス
テルなどの高分子樹脂エマルジョンの中に混合して均一
にする。その後、固形分を高くするために炭酸カルシウ
ムなどの充填材を添加し混合撹拌して均一にする。
【００１０】ここに、酸価の高い粘着付与樹脂とは、酸
価が１００以上の粘着付与樹脂を指す。例えば、マレイ
ン酸変性ロジン、スチレン−マレイン酸共重合樹脂及び
マレイン酸樹脂などをいう。ここでいう酸価とは、樹脂
１ｇの中に含まれる酸を中和するのに要する水酸化カリ
ウムをミリグラム数で表わしたものである。
価が１００以上の粘着付与樹脂を指す。例えば、マレイ
ン酸変性ロジン、スチレン−マレイン酸共重合樹脂及び
マレイン酸樹脂などをいう。ここでいう酸価とは、樹脂
１ｇの中に含まれる酸を中和するのに要する水酸化カリ
ウムをミリグラム数で表わしたものである。
【００１１】また、塩基性物質とは、苛性ソーダ、苛性
カリウムなどのアルカリ金属の酸化物、水酸化物、マグ
ネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化
物、水酸化物、メチルアミン、エチルアミンなどのアル
キルアミン、エチレンジアミンなどのアルキルジアミ
ン、アンモニアなどの第４級アミン及びポリアミド類な
どをいう。
カリウムなどのアルカリ金属の酸化物、水酸化物、マグ
ネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の酸化
物、水酸化物、メチルアミン、エチルアミンなどのアル
キルアミン、エチレンジアミンなどのアルキルジアミ
ン、アンモニアなどの第４級アミン及びポリアミド類な
どをいう。
【００１２】さらにまた、高分子樹脂エマルジョンと
は、分子中に重合性ビニル基を含む化合物、例えば、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸２エチルヘキシルなどのアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸２エチルヘキシルなど
のメタクリル酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、バーサチック酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエス
テル類、クロロプレン、ブタジエン、イソプレンなどの
ジエン系モノマー類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ス
チレン、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノエ
ステル、マレイン酸ジエステルなど、の一種または二種
以上を用いて通常のエマルジョン重合反応して調製した
もの（樹脂分：３０〜６５重量％）をいう。
は、分子中に重合性ビニル基を含む化合物、例えば、ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸２エチルヘキシルなどのアクリル酸エス
テル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸２エチルヘキシルなど
のメタクリル酸エステル類、酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、バーサチック酸ビニルなどの脂肪酸ビニルエス
テル類、クロロプレン、ブタジエン、イソプレンなどの
ジエン系モノマー類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ス
チレン、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸モノエ
ステル、マレイン酸ジエステルなど、の一種または二種
以上を用いて通常のエマルジョン重合反応して調製した
もの（樹脂分：３０〜６５重量％）をいう。
【００１３】このようにして調製した接着剤組成物を、
チューブまたはカートリッジなどに詰め、ノズルから押
し出しビート状に塗布したり、くし目ゴテで塗布し建築
部材等の材料を接着する。
チューブまたはカートリッジなどに詰め、ノズルから押
し出しビート状に塗布したり、くし目ゴテで塗布し建築
部材等の材料を接着する。
【００１４】本発明において用いる粘着付与樹脂の酸価
は１００以上であるが、粘着付与樹脂の酸価が１００未
満であると、塩基性物質の水溶液に溶解し難くなり、こ
れを高分子樹脂エマルジョンに配合したとき、粘着付与
樹脂が溶液のままでなくて析出してしまい接着性能に寄
与しなくなってしまう。すなわち、接着剤組成物が溶液
のかたちで被着体にぬれないこととなり、接着性の向上
に寄与しないことになる。
は１００以上であるが、粘着付与樹脂の酸価が１００未
満であると、塩基性物質の水溶液に溶解し難くなり、こ
れを高分子樹脂エマルジョンに配合したとき、粘着付与
樹脂が溶液のままでなくて析出してしまい接着性能に寄
与しなくなってしまう。すなわち、接着剤組成物が溶液
のかたちで被着体にぬれないこととなり、接着性の向上
に寄与しないことになる。
【００１５】粘着付与樹脂の配合量は、高分子樹脂エマ
ルジョン１００重量部に対し１重量部ないし５０重量
部、好ましくは５重量部ないし５０重量部であるが、配
合量が１重量部未満であると接着性の向上という効果が
顕著に現れず、一方、５０重量部をこえると、系全体の
固形分が低くなり接着剤の特徴の一つが無くなってしま
う。また、経済性の面からしても現実的ではない。
ルジョン１００重量部に対し１重量部ないし５０重量
部、好ましくは５重量部ないし５０重量部であるが、配
合量が１重量部未満であると接着性の向上という効果が
顕著に現れず、一方、５０重量部をこえると、系全体の
固形分が低くなり接着剤の特徴の一つが無くなってしま
う。また、経済性の面からしても現実的ではない。
【００１６】
【作用】この発明においては、接着剤組成物が水性エマ
ルジョン型であって溶剤を全く含まないので環境を害せ
ず危険性もなく、しかも、酸価の高い粘着付与樹脂が溶
液の状態になっているので、被着体への濡れる面積が広
くなり接着強度が優れたものとなる。例えば、木材、
紙、コンクリート質、陶磁器、金属、プラスチック類な
どの各種被着材に対する接着強度は、溶液タイプのマス
チック型接着剤に比べて本願発明の接着剤組成物は高い
値を示す。
ルジョン型であって溶剤を全く含まないので環境を害せ
ず危険性もなく、しかも、酸価の高い粘着付与樹脂が溶
液の状態になっているので、被着体への濡れる面積が広
くなり接着強度が優れたものとなる。例えば、木材、
紙、コンクリート質、陶磁器、金属、プラスチック類な
どの各種被着材に対する接着強度は、溶液タイプのマス
チック型接着剤に比べて本願発明の接着剤組成物は高い
値を示す。
【００１７】
実施例１ アクリル酸ブチル３１重量部、スチレン２６重量部、ア
ニオン系乳化剤（花王株式会社製商品名ペレックスＳＳ
Ｈ）２重量部、ノニオン系乳化剤（花王株式会社製商品
名エマルゲン９３０）２重量部、アクリル酸１重量部、
過硫酸アンモニウム０．１重量部及び水３８重量部を配
合し、これを常法により乳化重合して高分子樹脂エマル
ジョンＡを得た。このエマルジョンＡは、固形分が６０
重量％、ｐＨが４であった。
ニオン系乳化剤（花王株式会社製商品名ペレックスＳＳ
Ｈ）２重量部、ノニオン系乳化剤（花王株式会社製商品
名エマルゲン９３０）２重量部、アクリル酸１重量部、
過硫酸アンモニウム０．１重量部及び水３８重量部を配
合し、これを常法により乳化重合して高分子樹脂エマル
ジョンＡを得た。このエマルジョンＡは、固形分が６０
重量％、ｐＨが４であった。
【００１８】また、マレイン酸変性ロジン（ハリマ化成
株式会社製商品名ハリマックＡＳ−５、酸価＝１９０）
１０重量部を、アンモニア水４重量部及び水１５重量部
と混合して攪拌溶解し、均一なマレイン酸変性ロジン溶
液の粘着付与樹脂溶液Ａを得た。
株式会社製商品名ハリマックＡＳ−５、酸価＝１９０）
１０重量部を、アンモニア水４重量部及び水１５重量部
と混合して攪拌溶解し、均一なマレイン酸変性ロジン溶
液の粘着付与樹脂溶液Ａを得た。
【００１９】上記高分子樹脂エマルジョンＡの１００重
量部に、上記粘着付与樹脂溶液Ａの２９重量部を添加し
て攪拌混合し、充填材の炭酸カルシウム（備北粉化工業
株式会社製商品名ＢＦ３００）１００重量部をさらに添
加し混合攪拌して接着剤組成物Ａを得た。この接着剤組
成物Ａの固形分は７４重量％、ｐＨは８であった。
量部に、上記粘着付与樹脂溶液Ａの２９重量部を添加し
て攪拌混合し、充填材の炭酸カルシウム（備北粉化工業
株式会社製商品名ＢＦ３００）１００重量部をさらに添
加し混合攪拌して接着剤組成物Ａを得た。この接着剤組
成物Ａの固形分は７４重量％、ｐＨは８であった。
【００２０】フレキシブルボード（下地）に、得られた
接着剤組成物Ａを７００ｇ／ｍ2 の塗布量で塗布し、木
材（ヒノキ）、磁器タイル、陶器タイル、クロムメッキ
鉄、軟質塩化ビニル樹脂、または、ポリスチレンフォー
ムと張り合わせ（接着面積は９．５ｃｍ2 ）た後、ＪＩ
Ｓ Ａ５５４７のプラスッチクフォームボード用接着剤
の引張接着強度測定法により引張接着強度［単位：Ｎ／
ｃｍ2 （ニュートン／ｃｍ2 ）］を測定し、その試験結
果を下記表１に示した。なお、比較のために、市販溶液
系マスチック接着剤についても同様方法で試験をおこな
い、その結果を下記表１に示した。
接着剤組成物Ａを７００ｇ／ｍ2 の塗布量で塗布し、木
材（ヒノキ）、磁器タイル、陶器タイル、クロムメッキ
鉄、軟質塩化ビニル樹脂、または、ポリスチレンフォー
ムと張り合わせ（接着面積は９．５ｃｍ2 ）た後、ＪＩ
Ｓ Ａ５５４７のプラスッチクフォームボード用接着剤
の引張接着強度測定法により引張接着強度［単位：Ｎ／
ｃｍ2 （ニュートン／ｃｍ2 ）］を測定し、その試験結
果を下記表１に示した。なお、比較のために、市販溶液
系マスチック接着剤についても同様方法で試験をおこな
い、その結果を下記表１に示した。
【００２１】実施例２ スチレン−マレイン酸共重合樹脂（荒川化学工業株式会
社製商品名アラスター７００、酸価＝２００）１０重量
部を、アンモニア水４重量部及び水１５重量部と混合し
て攪拌溶解し、均一なスチレン−マレイン酸共重合樹脂
溶液の粘着付与樹脂溶液Ｂを得た。
社製商品名アラスター７００、酸価＝２００）１０重量
部を、アンモニア水４重量部及び水１５重量部と混合し
て攪拌溶解し、均一なスチレン−マレイン酸共重合樹脂
溶液の粘着付与樹脂溶液Ｂを得た。
【００２２】実施例１における粘着付与樹脂溶液Ａの代
わりに上記の粘着付与樹脂溶液Ｂを用いた以外は実施例
１と同様にして接着剤組成物Ｂを得た。フレキシブルボ
ード（下地）に得られた接着剤組成物Ｂを７００ｇ／ｍ
2 の塗布量で塗布し、木材（ヒノキ）と張り合わせ（接
着面積は９．５ｃｍ2 ）た後、ＪＩＳ Ａ５５４７のプ
ラスッチクフォームボード用接着剤の引張接着強度測定
法により引張接着強度［単位：Ｎ／ｃｍ2 （ニュートン
／ｃｍ2 ）］を測定し、その試験結果を下記表２に示し
た。
わりに上記の粘着付与樹脂溶液Ｂを用いた以外は実施例
１と同様にして接着剤組成物Ｂを得た。フレキシブルボ
ード（下地）に得られた接着剤組成物Ｂを７００ｇ／ｍ
2 の塗布量で塗布し、木材（ヒノキ）と張り合わせ（接
着面積は９．５ｃｍ2 ）た後、ＪＩＳ Ａ５５４７のプ
ラスッチクフォームボード用接着剤の引張接着強度測定
法により引張接着強度［単位：Ｎ／ｃｍ2 （ニュートン
／ｃｍ2 ）］を測定し、その試験結果を下記表２に示し
た。
【００２３】実施例３ アクリル酸ブチル３１重量部、メタクリル酸メチル２６
重量部、アニオン系乳化剤（花王株式会社製商品名ペレ
ックスＳＳＨ）２重量部、ノニオン系乳化剤（花王株式
会社製商品名エマルゲン９３０）２重量部、アクリル酸
１重量部、過硫酸アンモニウム０．１重量部及び水３８
重量部を配合し、これを常法により乳化重合して高分子
樹脂エマルジョンＢを得た。このエマルジョンＢは、固
形分が６０重量％、ｐＨが４であった。
重量部、アニオン系乳化剤（花王株式会社製商品名ペレ
ックスＳＳＨ）２重量部、ノニオン系乳化剤（花王株式
会社製商品名エマルゲン９３０）２重量部、アクリル酸
１重量部、過硫酸アンモニウム０．１重量部及び水３８
重量部を配合し、これを常法により乳化重合して高分子
樹脂エマルジョンＢを得た。このエマルジョンＢは、固
形分が６０重量％、ｐＨが４であった。
【００２４】この高分子樹脂エマルジョンＢの１００重
量部に実施例１に示した粘着付与樹脂溶液Ａの２９重量
部を添加し混合攪拌し、さらに、充填材の炭酸カルシウ
ム（備北粉化工業株式会社製商品名ＢＦ３００）１００
重量部を添加し混合攪拌して接着剤組成物Ｃを得た。こ
の接着剤組成物Ｃの固形分は７４重量％、ｐＨは８であ
った。
量部に実施例１に示した粘着付与樹脂溶液Ａの２９重量
部を添加し混合攪拌し、さらに、充填材の炭酸カルシウ
ム（備北粉化工業株式会社製商品名ＢＦ３００）１００
重量部を添加し混合攪拌して接着剤組成物Ｃを得た。こ
の接着剤組成物Ｃの固形分は７４重量％、ｐＨは８であ
った。
【００２５】得られた接着剤組成物Ｃについて、実施例
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 実施例４ スチレン−ブタジエン共重合ラテックス（日本ゼオン株
式会社製商品名ＬＸ４３０）１００重量部に、実施例１
に示す粘着付与樹脂溶液Ａの２９重量部を添加し混合攪
拌し、さらに、充填材の炭酸カルシウム（備北粉化工業
株式会社製商品名ＢＦ３００）１００重量部を添加し混
合攪拌して接着剤組成物Ｄを得た。この接着剤組成物Ｄ
の固形分は７４重量％、ｐＨは８であった。
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 実施例４ スチレン−ブタジエン共重合ラテックス（日本ゼオン株
式会社製商品名ＬＸ４３０）１００重量部に、実施例１
に示す粘着付与樹脂溶液Ａの２９重量部を添加し混合攪
拌し、さらに、充填材の炭酸カルシウム（備北粉化工業
株式会社製商品名ＢＦ３００）１００重量部を添加し混
合攪拌して接着剤組成物Ｄを得た。この接着剤組成物Ｄ
の固形分は７４重量％、ｐＨは８であった。
【００２６】得られた接着剤組成物Ｄについて、実施例
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 実施例５ 実施例１における高分子樹脂エマルジョンＡの５０重量
部とスチレン−ブタジエン共重合ラテックス（日本ゼオ
ン株式会社製商品名ＬＸ４３０）の５０重量部との混合
エマルジョンに、実施例１における粘着付与樹脂溶液Ａ
の２９重量部を添加し混合攪拌し、さらに、充填材の炭
酸カルシウム（備北粉化工業株式会社製商品名ＢＦ３０
０）１００重量部を添加し混合攪拌して接着剤組成物Ｅ
を得た。この接着剤組成物Ｅの固形分は７３重量％、ｐ
Ｈは８であった。
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 実施例５ 実施例１における高分子樹脂エマルジョンＡの５０重量
部とスチレン−ブタジエン共重合ラテックス（日本ゼオ
ン株式会社製商品名ＬＸ４３０）の５０重量部との混合
エマルジョンに、実施例１における粘着付与樹脂溶液Ａ
の２９重量部を添加し混合攪拌し、さらに、充填材の炭
酸カルシウム（備北粉化工業株式会社製商品名ＢＦ３０
０）１００重量部を添加し混合攪拌して接着剤組成物Ｅ
を得た。この接着剤組成物Ｅの固形分は７３重量％、ｐ
Ｈは８であった。
【００２７】得られた接着剤組成物Ｅについて、実施例
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 実施例６ 実施例１における高分子樹脂エマルジョンＡの１００重
量部に、実施例１における粘着付与樹脂溶液Ａの１４．
５重量部と実施例２における粘着付与樹脂溶液Ｂの１
４．５重量部とを添加し混合攪拌し、さらに、充填剤の
炭酸カルシウム（備北粉化工業株式会社製商品名ＢＦ３
００）１００重量部を添加し混合攪拌して接着剤組成物
Ｆを得た。この接着剤組成物Ｆの固形分は７４重量％、
ｐＨは８であった。
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 実施例６ 実施例１における高分子樹脂エマルジョンＡの１００重
量部に、実施例１における粘着付与樹脂溶液Ａの１４．
５重量部と実施例２における粘着付与樹脂溶液Ｂの１
４．５重量部とを添加し混合攪拌し、さらに、充填剤の
炭酸カルシウム（備北粉化工業株式会社製商品名ＢＦ３
００）１００重量部を添加し混合攪拌して接着剤組成物
Ｆを得た。この接着剤組成物Ｆの固形分は７４重量％、
ｐＨは８であった。
【００２８】得られた接着剤組成物Ｆについて、実施例
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 比較例１ 実施例１に示す高分子樹脂エマルジョンＡの１００重量
部に、ロジンエステル水分散液（荒川化学工業株式会社
製商品名スーパーエステルＥ−７３０、酸価＝２０以
下）３０重量部と充填材の炭酸カルシウム（備北粉化工
業株式会社製商品名ＢＦ３００）１００重量部とを添加
し混合攪拌して接着剤組成物Ｇを得た。得られた接着剤
組成物Ｇについて、実施例２と同様にして引張接着強度
を測定し、その試験結果を下記表２に示した。
２と同様にして引張接着強度を測定し、その試験結果を
下記表２に示した。 比較例１ 実施例１に示す高分子樹脂エマルジョンＡの１００重量
部に、ロジンエステル水分散液（荒川化学工業株式会社
製商品名スーパーエステルＥ−７３０、酸価＝２０以
下）３０重量部と充填材の炭酸カルシウム（備北粉化工
業株式会社製商品名ＢＦ３００）１００重量部とを添加
し混合攪拌して接着剤組成物Ｇを得た。得られた接着剤
組成物Ｇについて、実施例２と同様にして引張接着強度
を測定し、その試験結果を下記表２に示した。
【００２９】
【表１】
【００３０】
【表２】
【００３１】上記表１に示す結果から、実施例１の本発
明の接着剤組成物Ａは、溶液系マスチック接着剤と比
べ、各種被着材に対して優れた接着強度を示した。また
上記表１及び上記表２に示す結果から、実施例１、２、
３、４、５及び６に示す本発明の接着剤組成物Ａ、Ｂ、
Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦは、酸価が１００未満の粘着付与樹脂
を用いた比較例１に示す接着剤組成物Ｇに比べて、何れ
も木材への接着強度が優れていることが明らかとなっ
た。
明の接着剤組成物Ａは、溶液系マスチック接着剤と比
べ、各種被着材に対して優れた接着強度を示した。また
上記表１及び上記表２に示す結果から、実施例１、２、
３、４、５及び６に示す本発明の接着剤組成物Ａ、Ｂ、
Ｃ、Ｄ、Ｅ及びＦは、酸価が１００未満の粘着付与樹脂
を用いた比較例１に示す接着剤組成物Ｇに比べて、何れ
も木材への接着強度が優れていることが明らかとなっ
た。
【００３２】
【発明の効果】本発明の水性エマルジョン型接着剤組成
物は、有機溶剤を含まないので環境を害せず危険性もな
く、木材、紙、コンクリート質、陶磁器、金属メッキ
面、塩化ビニル樹脂、ポリスチレンフォーム等の各種材
料に使用され、これらの材料への接着性において優れた
ものである。
物は、有機溶剤を含まないので環境を害せず危険性もな
く、木材、紙、コンクリート質、陶磁器、金属メッキ
面、塩化ビニル樹脂、ポリスチレンフォーム等の各種材
料に使用され、これらの材料への接着性において優れた
ものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｃ０９Ｊ 135/00 ＪＤＤ 193/04 ＪＡＫ
Claims (3)
- 【請求項１】 塩基性物質水溶液に溶解した酸価が１０
０以上の粘着付与樹脂１〜５０重量部を高分子樹脂エマ
ルジョン１００重量部に配合してなる水性エマルジョン
型接着剤組成物。 - 【請求項２】 高分子樹脂エマルジョンが、アクリル酸
エステル樹脂エマルジョン、メタクリル酸エステル樹脂
エマルジョン、アクリル酸エステル−メタクリル酸エス
テル共重合樹脂エマルジョン、アクリル酸エステル−ス
チレン共重合樹脂エマルジョン及びスチレン−ブタジエ
ン共重合樹脂エマルジョンからなる群より選ばれた少な
くとも一種のエマルジョンである請求項１記載の水性エ
マルジョン型接着剤組成物。 - 【請求項３】 酸価が１００以上の粘着付与樹脂が、マ
レイン酸変性ロジン、スチレン−マレイン酸共重合樹脂
及びマレイン酸樹脂からなる群より選ばれた少なくとも
一種の樹脂である請求項１記載の水性エマルジョン型接
着剤組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14278294A JPH083530A (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | 水性エマルジョン型接着剤組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14278294A JPH083530A (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | 水性エマルジョン型接着剤組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH083530A true JPH083530A (ja) | 1996-01-09 |
Family
ID=15323477
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14278294A Pending JPH083530A (ja) | 1994-06-24 | 1994-06-24 | 水性エマルジョン型接着剤組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH083530A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP0807674A2 (en) * | 1996-05-13 | 1997-11-19 | Monsanto Company | Pressure-sensitive adhesive composition containing styrene-maleic copolymers |
| KR100357367B1 (ko) * | 2000-05-04 | 2002-10-18 | 일산기업 주식회사 | 폐타이어 분말을 이용한 수분산성 탄성도막 방수제 |
| US6518342B1 (en) | 1998-10-29 | 2003-02-11 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | Emulsion for pressure-sensitive adhesive |
| KR20160095132A (ko) * | 2013-12-09 | 2016-08-10 | 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 | 수성 접착제 조성물 |
| CN109021880A (zh) * | 2017-06-10 | 2018-12-18 | 清远楼邦建材科技有限公司 | 一种防水性强力粘接剂 |
| JP2020015904A (ja) * | 2018-07-11 | 2020-01-30 | 荒川化学工業株式会社 | 粘着付与樹脂エマルジョン、水系粘・接着剤組成物及び粘・接着シート |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS61268778A (ja) * | 1985-05-23 | 1986-11-28 | Aica Kogyo Co Ltd | 水分散型粘接着剤 |
| JPH02155977A (ja) * | 1988-12-08 | 1990-06-15 | Nippon Shokubai Kagaku Kogyo Co Ltd | 複合材用コンタクト型接着剤組成物 |
-
1994
- 1994-06-24 JP JP14278294A patent/JPH083530A/ja active Pending
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| JP2017505357A (ja) * | 2013-12-09 | 2017-02-16 | ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェンＨｅｎｋｅｌ ＡＧ ＆ Ｃｏ． ＫＧａＡ | 水性接着剤組成物 |
| US10400143B2 (en) | 2013-12-09 | 2019-09-03 | Henkel Ag & Co. Kgaa | Aqueous adhesive composition |
| CN109021880A (zh) * | 2017-06-10 | 2018-12-18 | 清远楼邦建材科技有限公司 | 一种防水性强力粘接剂 |
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