JPH08338901A - レンズ配列シート、面光源および透過型表示体 - Google Patents
レンズ配列シート、面光源および透過型表示体Info
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- JPH08338901A JPH08338901A JP7167861A JP16786195A JPH08338901A JP H08338901 A JPH08338901 A JP H08338901A JP 7167861 A JP7167861 A JP 7167861A JP 16786195 A JP16786195 A JP 16786195A JP H08338901 A JPH08338901 A JP H08338901A
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Abstract
トにて、均一に明るく光の利用効率が良いレンズ配列シ
ート、それを用いたエッジライト型の面光源、透過型表
示体を得る。 【構成】 レンズ配列シートは、透明基材3の表面側に
単位レンズを1次元又は2次元方向に配列したレンズ配
列4を有し、裏面側には微小突起21がランダムに二次
元分布した微小突起群2を有し、その微小突起は、多角
柱又は角錐台状で上底及び下底での最小対角線長が光源
波長以上、最大対角線長が500μm以下の直方体等の
微小突起素を用意し、正方格子等の二次元格子のパーコ
レーションにて格子点を臨界パーコレーション濃度Pc
未満の占有確率Pで選択し、選択された格子点を構成素
としてこれに微小突起素を割り当て、隣接微小突起素同
士をつないだクラスターをもって微小突起とする。
Description
子、広告板等の透光性表示体のバックライト(背面光
源)用の照明手段として、均一に明るい優れた性能を発
揮するレンズ配列シートと、それを用いた面光源、及び
透過型表示体に関する。
軽量化、低消費電力化の要求は一段と高まり、光源から
の光を有効に利用し、必要十分な方向のみに均一的に導
く面光源において、光を特定の方向に集光すべく各種の
提案がされている。これらは、通常、透明なアクリル樹
脂等の板材からなる導光体の側面に光源を配置し、側面
から導光体内に入射した光源光を、導光体の裏面の反射
層で反射させ、導光体の上側表面の光放出面から、光源
光を出射させて利用するものである。その際、光を均一
化させる為に、導光体の上側表面には、拡散シートを配
置したり、また特定の方向のみの放出光として集光させ
る為に、レンズ作用をするレンズ配列シートを配置した
りする構成の面光源が使用される。このような導光体の
側面に光源を配置する面光源は、その構成からエッジラ
イト型(或いはサイドライト型)の面光源と言われてい
る。また、光源を拡散シートやレンズ配列シートの真下
に配置する直下型面光源もあるが、液晶表示素子用の面
光源としては、厚手となることから用途が限定さてい
る。
光を無駄なく有効に利用するための種々の工夫が提案さ
れており、光を特定の方向への放出光として集光させる
レンズ配列シートもその一つである。レンズ配列シート
は、例えば図10の様に三角柱のプリズムを単位レンズ
として、これを各単位レンズの稜線方向が互いに平行に
なるように一次元方向に多数配列したもの等が知られて
いる。さらにこのようなレンズ配列シートを二枚重ねし
て使用して、光をより集光して輝度を上げることも提案
されている。例えば、特開平5−203950号公報、
特開平5−313156号公報、及び特開平5−313
164号公報では、三角柱プリズムを単位レンズとした
レンズ配列シートを二枚重ねる構成が提案されている。
配列シートを二枚重ねると、集光効果により輝度向上が
成される反面、問題点もある。それは、上側面に単位レ
ンズを配置して裏面が平滑面のレンズ配列シートである
と、上側のレンズ配列シートの裏面と下側のレンズ配列
シートの単位レンズの頂点部とが微視的に密着する。し
かし、その結果、光学的に透明化する密着部分は、下側
の単位レンズの頂点部分に沿った形状となるので、レン
ズ頂点形状が目視されてしまう。例えば、単位レンズが
三角柱レンズなら頂点部は稜線であり、多数の線分が目
視されてしまう。また、2枚のレンズ配列シートの間隔
の微妙な差によって、面光源の全面に同心円状又は同心
楕円状の模様として等厚干渉縞の一種であるニュートン
リングが発生することもある。このため、レンズ配列シ
ートの裏面をマット処理して微小凹凸を形成し、レンズ
配列シート同士の密着を防止する試みを本願出願人は特
願平5−323214号で提案している。
ト処理すると、そこで光が乱反射して、拡散シートの様
な作用をし、目的とする方向を中心とする所望の拡散角
内へ光を集光させるレンズ配列シートの機能を低下させ
たり、或いは、マット処理により光が遮光、吸収したり
(特に光拡散剤粒子練り込みの場合)にて輝度が大幅に
低下することがある。また、マット処理では、レンズ配
列シート裏面の凹凸の高さが完全に均一ではない為に、
二枚のレンズ配列シートの間隔の微妙な差が避けられ
ず、やはり等厚干渉縞が発生するという問題もある。
る構成でも、レンズ配列シートの裏面が平滑であると、
エッジライト型の面光源の導光体の光放出面上にレンズ
配列シートを配置したとき、レンズ配列シートと導光体
の光放出面とが密着することで光学的に一体化して、導
光体の表面での光の全反射による光源光の全面均一な分
配が不可能となる。また、導光体とレンズ配列シートと
の間に空隙を設けるために、導光体又はレンズ配列シー
トの四隅にスペーサーを設けたとしても、レンズ配列シ
ートが撓み変形することにより、導光体とレンズ配列シ
ートとの間隔の微妙な差は避けられず等厚干渉縞が発生
する。そこで、レンズ配列シートの裏面全面に光源光の
波長以上の微小凹凸を設けることが、例えば特開平5−
323319号公報及び特開平6−324205号公報
では提案されている。しかし、此の場合もこのような微
小凹凸が砂目、梨地等の光等方拡散性のパターンの為、
導光体から出射する光線の一部が視野角外にサイドロー
ブ光として散逸したり、或いは光拡散剤粒子で遮光、吸
収されたりする結果レンズ配列シートの集光作用が低下
し、光源光のエネルギーが無駄になり輝度が低下すると
いう問題もある。
を解決し、光源光の光エネルギーを有効に利用し、集光
作用を維持しつつ輝度低下がなく、等厚干渉縞や視野角
外への無駄な光の散逸がないレンズ配列シートと、それ
を用いたエッジライト型の面光源、さらに該面光源を用
いた明るい透過型表示体を提供することにある。
列シートでは、透明基材の表面側に、単位レンズを1次
元又は2次元方向に配列してなるレンズ配列を有し、裏
面側には、微小突起がランダムに二次元分布した微小突
起群を有し、該微小突起は、多角柱又は角錐台状で上底
及び下底における最小の対角線長が光源光の波長以上で
最大の対角線長が500μm以下の微小突起素を、二次
元格子のパーコレーションにおいて臨界パーコレーショ
ン濃度Pc未満で得られるクラスターを構成する構成素
に割り当て、同一クラスター内の微小突起素を融合した
ものとしたものである。また、上記レンズ配列シートに
おいて、二次元格子の格子点をクラスターの構成素とし
て、臨界パーコレーション濃度Pc未満の占有確率P
で、該格子点に微小突起素を割り当て、同一クラスター
内の微小突起素を融合したものを、微小突起とするもの
でもある。また、上記レンズ配列シートにおいて、二次
元格子が正方格子であり、格子点に割り当てる微小突起
素を直方体としたものでもある。また、上記レンズ配列
シートにおいて、レンズ配列シートの水平面と単位レン
ズを構成する面とが交わる交線と、前記水平面と直方体
の微小突起素からなる微小突起の側面とが交わる交線と
が、互いに非平行とする構成でもある。
透光性平板からなる導光体と、該導光体の側端面のうち
の1面以上の面に隣接して設けられた光源ユニットと、
前記導光体裏面に設けられた光反射層と、前記導光体表
面の光放出面上に、微小突起群を導光体表面側に向けて
積層してなる1枚又は2枚の上記本発明のレンズ配列シ
ートと、から構成した、エッジライト型の面光源とす
る。また、そのレンズ配列シートが、重ね合わされた2
枚のレンズ配列シートであり、且つ下側のレンズ配列シ
ートの微小突起群を導光体表面側に向けて積層した構成
でもある。
明のレンズ配列シートを1枚使用した面光源の構成にお
いて、さらに、導光体と本発明のレンズ配列シートとの
間に、導光体側から順に、表裏面に光源光の波長以上の
凹凸がある光拡散シートと、透明基材の表面側に単位レ
ンズを1次元又は2次元方向に配列してなるレンズ配列
を有し、裏面側は微小突起が無く平滑面であり、裏面を
導光体表面側に向けた裏面平面レンズ配列シートと、を
重ねて配置した構成とする。
明の面光源を透光性表示体の背面光源として備えた構成
とする。
ート、それを用いたエッジライト型の面光源、またその
面光源をバックライトとして用いた透過型表示体を詳述
する。
一実施例を示す斜視図である。図1に示す本発明のレン
ズ配列シート1では、透明基材シート31の片面に単位
レンズ41として三角柱プリズムを用い、該単位レンズ
を、その稜線方向が互いに平行になる様に隣接させて一
次元方向に多数配列してなるレンズ配列4を有し、他方
の面(図1では、微小突起が判りやすいように上側にし
てある)に、特別の方法によって、断面が多角形でその
形状がランダムに異なる多角柱を微小突起21として、
該微小突起21を、多数、全面に、ランダムな二次元分
布にて配列してなる微小突起群2を設けたものである。
とは反対側の面に設けられる微小突起群に特徴があり、
該微小突起群は、各々分離独立し形状の異なる多数の微
小突起から構成される。さらに、該微小突起は、多角柱
又は角錐台状で上底及び下底の各々における対角線で最
小の対角線の長さが光源光の波長以上で、最長の対角線
の長さが500μm以下の大きさの微小突起素を、1以
上融合して得られたものから構成される。ここで、融合
とは、平易に説明すれば、隣合った微小突起素同士を連
結して合体させることをいうが、この融合による微小突
起素から微小突起を得る方法として、本発明では或る特
別の方法を利用する。すなわち、パーコレーション理論
により微小突起素から微小突起を作成する。それは、微
小突起素を正方格子等の二次元格子の格子点に或る確率
(これを占有確率Pという)で配置し、隣合った格子点
に配置された微小突起素同士は接続し、その結果、複数
の微小突起素が接続して得られたもの(これをパーコレ
ーション理論ではクラスターという。)を微小突起とす
る。なお、隣接する微小突起素がない場合は、1個の微
小突起素がそのまま微小突起となる。また、後で述べる
が、微小突起の配置対象は格子点以外にもある。
スター(微小突起)を得る方法を説明する。
する。例えば、J.フェダー著,松下貢他翻訳,「フラ
クタル」,啓学出版発行,1991年5月31日発行、
の第7章の”浸透”では、ランダム性にはまったく異な
る二種類があると解説している。その一つは、いわゆる
拡散現象として良く知られている、媒質中をランダムに
運動する粒子によるランダム性である。他の一つは、媒
質自身が有するランダム性に基づいて媒質中を動く粒子
の挙動に示されるランダム性である。そして、後者のラ
ンダム性が、あたかもパーコレータ中のコーヒーの様に
振る舞うことからHammersleyによって浸透過
程(percolation process)と名付
けられた。具体的には、岩石のひびや割れ目の中への水
の浸透の挙動等がある。また、堀素夫,火炎の伝播とパ
ーコレーション・モデル,「数理科学」1974年6月
号,p63〜70、では、都市火災で火事が燃え広がっ
ていく過程を、このモデルで説明している。
ダー氏の著書では、正方格子上の二次元浸透によって説
明している。正方格子を構成する各格子点について占有
確率Pでランダムに何かで(本発明の場合は微小突起素
である)占有したことを考える。例えば「何か」が岩石
中の小孔であると考える。そして、隣接する小孔同士は
管で連結していると見なす。(なお、小孔はサイトとい
われ、連結したサイトの集合体がクラスターといわれ、
連結する管がボンドといわれる。)従って、或る小孔に
注入された水は、管で連結された先の小孔までしか浸透
しない。すなわち、或るクスラターを構成する小孔に注
入された水は、そのクラスター内にとどまり、それ以上
広がらない。また、1つのクラスターを構成するサイト
の個数をクラスターの大きさ、又はクラスターサイズと
呼称する。しかし、占有確率Pが或る臨界値以上になる
と、小孔の集合体からなるクラスターには、無限に大き
なクラスターが発生し、そのクラスターの小孔に注入さ
れた水は、ついに格子全体を横断する様に浸透する。こ
のようなクラスターを浸透クラスターといい、浸透クラ
スターが最初に発生する占有確率のことを、臨界パーコ
レーション濃度Pc(別名、臨界確率)といい、ちなみ
に正方格子ではPc≒0.593である。
し、占有された格子点が隣接する場合は、全て管で連結
していることを考えたが、このように格子点の占有確率
のみで表されるものを、サイト・パーコレーションとい
う。一方、連結する管が閉じていずに開いている確率に
よって表されるものを、ボンド・パーコレーションとい
う。さらに、サイトの確率、及び(その確率と独立の)
ボンドの確率の両方により表される混合パーコレーショ
ンもあり得る。前記堀素夫氏の論文では、火炎の伝播を
これら各パーコレーションモデルで検討しており、ボン
ド・パーコレーションの例として、密集した木造家屋地
帯で或る家屋で発生した火災が隣家に延焼する現象は、
ボンド確率によって支配されると説明している。また、
先の臨界パーコレーション濃度Pcの値は、正方格子に
おけるサイト・パーコレーションのものであり、ボンド
・パーコレーションのPcの値は、1/2と異なる。
ーの概説を踏まえて、本発明の微小突起素及び微小突起
と、クラスターとの関係を説明して行く。上記の正方格
子のサイト・パーコレーションにおいて、得られたクス
ラターから逆に、正方格子の格子点をみると、クラスタ
ーを構成する(すなわち、クラスター内部に位置する)
格子点には小孔が存在し、クラスターを構成しない部分
の格子点には小孔が存在しない。そこで、本発明では、
クラスターを構成する(すなわち、クラスター内部に位
置する)格子点をクラスターの構成素と呼ぶことにす
る。従って、小孔の存在しない格子点、すなわち、クラ
スターの外部の格子点は、構成素とは呼ばないことにす
る。言い換えると、格子点とは、何かを或る確率で割り
当てることができる候補地であり、構成素とは何かが常
に割り当てられるべき候補地である。
は、格子点がサイトであり、ボンドを挟んで隣接する
「或る何かで占有されたサイト」同士がボンドでつなが
ってできるものをクラスターという。しかし、これと類
似のことが、ボンド・パーコレーションや、混合パーコ
レーションでもいえ、ボンド・パーコレーションでは、
サイトにより隣接する「或る何かで占有されたボンド」
同士がサイトでつながって出来るものがクラスターとな
る。また、混合パーコレーションは、サイト・パーコレ
ーションを考える際に、全てのボンドが連通しておら
ず、或る確率で連通しているとすれば、浸透クラスター
は出来にくくなるが、やはり同様に、クラスターが得ら
れることは容易に理解できるであろう。
ては、クラスターを構成するものは特定の(例えば占有
された)ボンドであり、混合パーコレーションでクラス
ターを構成するのものは、特定のサイト及びボンドであ
る。また、クラスターは、サイト・パーコレーションに
限定されるものでもない。そこで、サイト、ボンド、或
いは混合のパーコレーションにおいて、いずれの場合で
も得られるクラスターを構成する要素を、サイト、ボン
ド、或いは両者と、その如何を問わず、構成素と本発明
では定義するものである。
レーションによるクラスターを例に説明して行く。それ
は、本発明では微小突起素が複数集まったものをつない
で微小突起を得るものであり、この点で、或る確率で微
小突起素を格子点に配置するという操作に相当するサイ
ト・パーコレーションは、直観的にも理解し易いからで
ある。更にまた、理論上も、ボンド・パーコレーション
問題は、ボンドの中心を格子点とする別の格子(これを
被覆格子という)のサイト・パーコレーション問題と等
価であることが証明されている(小田垣 孝著,「パー
コレーションの科学」,裳華房発行,1993年6月2
0日発行、の第1章)からである。
は正方格子が代表的だが、これに限定されるものでもな
い。通常、二次元格子とは、単位格子を隣接して周期的
に二次元的に配列した規則性の格子である。このような
二次元格子には正方格子、三角格子、図23(a)のか
ごめ格子、図23(b)の六角格子(蜂の巣)、ペンロ
ーズ格子等が挙げられる。さらに、正方格子は、直行座
標系でX軸方向の格子長とY軸方向の格子長が等しい正
方形の単位格子からなるが、単位格子のX軸とY軸方向
の格子長が等しくないもの、或いはこれらで座標軸が直
角でない斜交座標系のものとして平行四辺形格子等でも
よい。また、これらは全て規則性の格子であるが、不規
則な形状の網の目の様な格子であっても構わない。主な
二次元格子の(サイト・パーコレーションの)臨界パー
コレーション濃度Pcを列挙すると、蜂の巣格子で0.
6962、正方格子で0.592745、かごめ格子で
0.65271、三角格子で0.5、ペンローズ格子で
0.584となる。また、クラスターの形状はランダム
であるが一般にフラクタルとなる。
突起素は、多角柱又は角錐台からなり、その底面の形状
は、三角形、四角形、六角形等の多角形がある。なかで
も、四角形には、長方形、正方形、菱形等等があるが、
柱状体の側面を成す対向する2辺が平行であり、且つ隣
接する側面が直行する長方形又は正方形となる、多角柱
である直方体形状からなる四角柱が、クラスターからな
る微小突起の製造が容易である点、モアレが出にくい点
で好ましい。なお、微小突起の側面にもなり得る、微小
突起素の側面は、垂直に限定されず、製造上の問題、或
いはその容易さ等の点から、斜面からなる角錐台でも構
わない。また、これら多角柱又は角錐台の底面の形状
は、後述するパーコレーションの対象とする二次元格子
の格子形状と合わせて、二次元格子が正方格子等の直角
四辺形からなる場合は直角四辺形、三角格子ならば三角
形、六角格子ならば六角形等とするのが対称性の点から
普通であるが、必ずしもこれに限定されるものではな
い。
からなるものであり、その一つの構成素に(一つの)微
小突起素を割り当てたものが、一つの最小の微小突起と
なる。
て直方体を示すものであり、高さH、底辺a及びbの三
者の大きさの関係は立方体の定義による如く、a=b=
H(立方体)、a=b≠H、a≠b=H、a=H≠b、
a≠b≠H≠aのいずれであっても良い。なお、上底に
おける対角線d1及びd2は、立方体では同一長のもの
が下底にも存在する(図示せず)。そして、微小突起素
の大きさは、高さH及び対角線dによる大きさにて、或
る特定範囲に納まるものが好ましい。 また、複数の構
成素(ここでの説明では格子点)に有り当てる各々の微
小突起素の大きさは、通常は同一とする。
素によって形成される微小突起の高さHでもあり、図3
に例示する如く、レンズ配列シートを実装する場合に、
他のレンズ配列シート或いは導光体の光放出面とのスペ
ーサ的役割を果たすものである。レンズ配列シートの全
面に分布する全ての微小突起の高さHが、同一の方がレ
ンズ配列シートを実装した時に撓まず、均一な間隔を確
保できるのでニュートンリングが出にくく、好ましいの
で、格子点に配置する全ての微小突起素の高さHも同一
とするのが好ましい。従って、通常は、格子点に配置す
る微小突起素の高さHは同一サイズのものとする。
との比較、物の目視認識可能な大きさとの比較により、
最適範囲がある。この点から、微小突起素の大きさのフ
ァクターとして高さHと、それに辺a及びbの寸法もあ
るが、それよりもより実質的な対角線dの寸法とで評価
する。対角線は上底面内及び(角錐台の場合は上底と下
底の対角線は等しくないから)下底面内での対角線の中
で、最小の対角線と最長の対角線が評価対象となる。そ
して、高さH及び最小の対角線dが光源光の波長以上
で、且つ高さH及び最大の対角線dが且つ500μm以
下、より好ましくは125μm以下とすることが好まし
い。なお、光源光のスペクトルに分布があるときは、そ
の可視光スペクトルの最大波長以上とする。光の波長未
満では、等厚干渉縞の発生、あるいはレンズ配列シート
と導光体との光学的密着の一体化を効果的に防止するこ
とができず、逆に、500μmを越えると、レンズ配列
シートが撓み変形しやすくなったり、表示体の画素との
間にモアレ縞が生じ易くなったり、あるいは製造がしに
くくなることもあるなど、寸法を大きくする意味が無く
なる。
24の高さH)を光源光の波長以上とすべき理由につい
て、以下に詳述する。先ず、レンズ配列シートが板状の
導光体上に置かれ、レンズ配列シート裏面と導光体表面
とが接する場合について考察する。図20に示す様に、
導光体51内から空気中に向かって進行する入射光L1
が導光体51と空気との界面である導光体表面55に達
したとき、入射角θが臨界角θcよりも大きければ全反
射を起こし、入射光L1 のエネルギーは全て反射光L1R
となって入射光は空気中には進入しない。しかし、この
現象を微視的に見てみると、入射光の電磁場はトンネル
効果によって導光体表面55から光源光の波長λ程度の
距離は空気中に染み込んでいる。この染み込んだトンネ
ル電磁場L1Vの強度は進入距離の指数関数で減衰し、波
長λ程度まで進んだところで全て導光体51側へ引き返
してしまう。よって、巨視的に見ると全光エネルギーが
導光体表面55で反射することになる。
ト1と導光体表面55との距離ΔXが、光源光の波長未
満の距離(ΔX<λ)に迄接近すると完全に減衰してい
ないトンネル電磁場L1Vが、レンズ配列シート1の内部
で再び進行波(出力光)L1Tになり、光はレンズ配列シ
ート1内に透過することになる。故に、微小突起21の
高さHが、H<λとなるときは、導光体表面55の全面
にわたって、導光体内からの光の全反射は生じなくな
る。その結果、例えば図22に於ける入射光L3 のよう
に、光源近傍の入射角は臨界角未満で入射する為に、出
力光L3Tとして取り出されるが、光源から或る程度以上
離れた部分への入射光、例えば図22のL2 の様な光は
全て臨界角以上の入射角になるので、導光体表面55で
全反射されてしまい出力光とはならない。よって、導光
体表面からの出力光の輝度の分布は、光源近傍のみ明る
く、その他の領域は暗いものとなってしまい好ましくな
い。
起21と導光体51とが接触している部分では図22の
L1 の様に入射光L1 は全反射せずに何割かの光が透過
光L1Tとなって出力光が得られる。その為、光源から離
れた領域においても、導光体の表面からの出力光量は十
分確保される。また、各微小突起21の間の部分に入射
した光は、例えば図22のL2 の様に、導光体表面上に
光の波長以上の空隙9がある為、導光体表面55で全反
射される。よって、L2 はその場では出力されず、より
光源から遠方に配分されそこで出力光として利用され
る。
1の高さHがH≧λとなるレンズ配列シートを、その微
小突起が導光体表面に対向する様に載せることにより、
導光体表面の全領域にわたって、均一な輝度分布の出力
光を得ることが可能となる。
て使用する場合について考察する。本発明と同一出願人
による特願平5−323214号で提案したように、2
枚のレンズ配列シート間での等厚干渉縞を消失させる条
件は、微小突起21の高さH、光源光の波長λ、観察者
からレンズ配列シートの光反射面(表面、裏面等)で反
射させて見た外界からの照明光源(窓からの日光、天井
の電灯からの光等)の視野角をφとした場合、 H≧λ/(2Δφ2 ) 〔式2〕 となる。しかし、通常のレンズ配列シートの使用条件に
於いては、〔式1〕が満たされれば〔式2〕は満たされ
てしまう。すなわち、λ/(2Δφ2 )≧λが成立す
る。いま、〔式2〕の具体的数値を求めると、外部光源
として0.38μm≦λ≦0.78μmの白色光を用い
てレンズ配列シートの表面を観察するとし、また、その
外部光源の角半径を通常屋内照明又は窓からの自然光に
よって、10°≦Δφ≦120°、すなわち、0.17
5〔rad〕≦Δφ≦2.094〔rad〕とすると、
〔式2〕より、〔式2〕の右辺が最も少ない、Δθ=
0.175〔rad〕、及びλMAX =0.78〔μm〕
に対応する値として、 H≧12.5〔μm〕>λMAX =0.78〔μm〕 を得ることができる。
いて述べる。ところで、微小突起21の最小のものは一
つの微小突起素であった。従って、微小突起素の底面
(上底及び下底)の大きさは、その一つでスペーサとし
ての最低限の強度を確保するためには、その高さHにも
よるが対角線dで光源光の波長以上が最低限であるが、
好ましくは1μm以上必要である。また、対角線dが1
25μm、特に500μmを越えると微小突起或いは微
小突起群が目視可能となったり、液晶表示素子への利用
では、その画素とのモアレ縞が生じやすくなるため好ま
しくない。
ョンの融合、連結により微小突起を生成させるので、使
用する二次元格子の規則性、融合される微小突起素の
数、微小突起素の形状の複雑さ、融合の仕方及び融合後
の微小突起の形状の複雑さにもよるが、融合後の微小突
起の大きさでその側面の直線的部分がやはり極度に大き
いと、目視可能となったりするので、該直線部分が大体
1000μm以下となる微小突起とするのが好ましい。
但し、(微小突起素の融合、連結してなるクラスターで
ある)微小突起の形状はランダムであり、或る一つの微
小突起で極度に長い側面直線部分が発生しても、それが
全ての他の微小突起に発生するものではないので、目立
つことは少ないし、二次元格子、占有確率、微小突起形
状及び融合の仕方を適宜選択することで、問題なく微小
突起素から望ましい形状の微小突起を得ることができ
る。なお、格子点に割り当てる微小突起素は、全て同一
形状同一サイズとする必要はなく、これらを変えても
(例えば、同一形状だが三種類程度の大きさの異なる微
小突起を用いる等)、規則性二次元格子使用下で、長大
側面直線部を有する微小突起の発生はより低率に抑える
ことができる。また、クラスターの平面的な拡がりの大
きさを評価する量としては、下記の〔式3〕で定義され
る平均回転半径Rsがある。此処で、r0 はクラスター
の重心位置ベクトル、ri はクラスター内の各サイトの
位置ベクトル、sはクラスターの大きさである。Rsは
クラスターの重心からそのクラスター内の各サイトまで
の距離の2乗の平均の平方根である。Rsは、d≦Rs
≦3〔mm〕が好ましい。下限は自明であるが、上限
は、これを越えると光学密着による目視効果,すなわ
ち、等厚干渉縞、出力輝度の面内分布の不均一性が無視
できなくなることから定まる。
成の具体例を、底面が正方形である直方体の微小突起素
から微小突起を生成する過程を図を参照して説明する。
図5(a)は、縦25×横25の正方格子の格子点に、
占有確率P=0.4で選ばれた格子点(構成素)に微小
突起素24を割り当てた状態を示す(図面で黒色が微小
突起素を示す)。なお、微小突起素の(底面の)大きさ
は正方格子の単位格子長に対して5/8である。そし
て、上下又は左右方向で隣接する(ボンドで接続してい
る)微小突起素同士はその間の堀を埋めることで融合さ
せ、さらに四つの微小突起素が略二倍の大きな正方形を
作る様に隣接している箇所では、微小突起素に囲われる
部分も埋める。この操作によって、図5(a)から図5
(b)に示す如く、微小突起素が融合した微小突起21
が得られる。
ン濃度Pc未満であることが、好ましい。P≧Pcの場
合、図24の様に浸透クラスターが発生する。同図は図
5と同じ条件でP=0.60とした場合だが、上方の辺
から下方の辺まで格子全体を横断した浸透クラスター
(微小突起)25が認められる。本発明において、占有
確率Pが臨界パーコレーション濃度Pc以上になると、
クラスターの大きさが無限大(実際の有限サイズの格子
では、勿論有限のクラスターの大きさではあるが、この
場合は格子の端から端まで連結したクラスターとなる)
となる為、クラスターが目視され易くなることに加え、
レンズ配列シートと導光板、もくしは、レンズ配列シー
ト同士の光学密着(光源光の波長以下の間隙での接触)
の面積が無視できなくなる。その為、等厚干渉縞が目視
されたり、導光板からの出力輝度の面内分布の均一性の
低下が目立って来て好ましくない。故に、本発明では占
有確率PはP<Pcとなる様に選ぶ。また、占有確率P
の下限は、最低限ゼロでない有限の値が必要だが、レン
ズ配列シート全面に分布するスペーサとしての機能を果
たすために、微小突起素の大きさ等にもよるが、通常は
P≧0.2程度である。より詳しく説明すると占有確率
Pの値は、微小突起素の大きさ(一般には底面の対角線
長、或いは、直方体の突起素であれば底辺の長さa及び
bで代表される)、格子定数、及びレンズ配列シートの
可撓性も考慮した上で総合的に決定する。例えば、図2
5〜図29は、格子定数=100μmの正方格子を用
い、微小突起素の一辺=格子定数として、順に占有確率
P=0.2、0.3、0.4、0.5、0.6の5通り
の場合について一様乱数を用いたコンピュータシュミレ
ーションを行った例を示す。但し図25〜図29では、
表示の都合上、全格子のうち25×25個の格子点部分
のみ図示した。これらのうち、0.2≦P≦0.5につ
いては、平均回転半径Rsの最大値Rsmax =110μ
m〜630μm、突起部の面積率Sr=18〜54%と
なる。このRsmax は、前記の好ましい範囲に、また、
Srは後述の好ましい範囲に入っており実用上好ましい
範囲である。このことは、後述の実施例でも示される。
6に示す。図6(a)は或る占有確率Pで選択された格
子点8(すなわち構成素)に割り当てた底面が正方形で
サイズが正方格子の単位格子長より小さい微小突起素2
4が隣接した場合を示す。図6(b)は、隣接する微小
突起素同士の接続部分26の形状が、得られる微小突起
21の側面が滑らか且つ直線的になる様な形状としたも
のである。ちなみに、図5(b)はこの融合の仕方によ
る。そして、図6(c)は該接続部分26の幅が微小突
起素より小さい融合の仕方である。こうすれば、微小突
起素が連続して融合したときでも、微小突起の側面が直
線的に長大となるのが防止でき、図6(b)に比べ、よ
りモアレ縞を生じにくい利点がある。但し、図6(c)
の仕方では、形状が複雑となり、図6(b)に比べてよ
り高い加工精度を要求されるという点で難がある。
次元分布はランダム分布が好ましいが、実際、本発明で
はパーコレーション理論によるランダム性を有してい
る。(これは、各微小突起の底面の面積要素の重心をそ
の座標の代表値として捉え、その分布をみれば理解でき
る。)もしも、微小突起が周期的に配列していると、微
小突起とレンズ配列シートの反対面に有する単位レンズ
(殆どの場合、周期的配列をしている)とが、必ずある
周期で重なりあうために、モアレ縞となって現れてしま
う。また、このようなレンズ配列を構成する単位レンズ
の配列周期以外にも、カラー液晶表示素子のバックライ
トとして使用する場合には、表示素子の画素の配列周期
とも干渉してモアレ縞が現れやすい。そこで、微小突起
の配列にランダム性を導入して非周期化することにより
モアレ縞の発生が防止される。
ランダム化されても、各微小突起を構成する微小突起素
の形状が同一で向きが揃っていると、各微小突起素の同
種(例えば、底面が台形ならば台形の上底同士)の各側
面から生成される微小突起の側面が全て同一の方向を向
いている為に、これら同一向きの微小な側面が集合し
て、あたかも大きな仮想的側面を形成する様になる。ま
た、この仮想的側面は微小突起がランダム配列をしてい
ても、微小突起生成過程に使用した二次元格子に周期性
のある規則格子(例えば正方格子)を用い且つ格子点に
配置する微小突起素を全て同一の形状及び大きさとすれ
ば、周期性も発生する。そして、この下層的側面と、レ
ンズ配列を構成する単位レンズが有する面とが干渉し
て、モアレ縞が発生することがある。従って、単位レン
ズを構成する面と、微小突起の有する側面とを、或る一
定の関係にすることが好ましい。
の説明図である。例えば、図4(a)のように、レンズ
配列シート1のレンズ配列は三角柱レンズの単位レンズ
41から構成される場合を考えてみる。レンズ配列シー
ト1の出射面は、X−Y平面に平行な面であり、これを
水平面とする。なお、出射面に垂直な法線方向はZ軸方
向(図示せず)である。単位レンズ41を構成する面
は、山谷を成す斜面42であるが、この面(斜面)と水
平面との交わる交線と、X軸とは平行な線となる(X軸
が交線と平行になるように座標軸をとってある)。な
お、厳密には、斜面は有限な面であり、水平面もZ軸座
標の取り方により多数あり、斜面と水平面とは条件次第
で交わらないが、ここでの交線とは前記面(斜面)を延
長して水平面と交わる線の意味である。もちろん、三角
柱の単位レンズで、それを一次元方向に配列した場合に
は、交線は一種類のみであるが、四角錐等の他の種類の
単位レンズを二次元方向に配列した場合は、単位レンズ
を構成する面から導出される交線は、二種類以上の場合
もあり、それらの交線が直行しない場合もある。
レンズ41から導出される交線を基準とした、X−Y座
標軸に対して、微小突起群2から導出される一つ交線を
X′軸として、直行系のX′−Y′座標軸を重ね合わせ
たものである。各微小突起21が有する側面は向きは全
て揃っていて、それらの側面とレンズ配列シートの水平
面との交線は、二種類あり直交し、X′軸に平行な交線
とY′軸に平行な交線である。このX′軸と先のX軸と
は角度αをなす。
ば、平行となりモアレ縞が発生し易い。しかし、このよ
うな単位レンズから導出される交線と微小突起から導出
される交線とを5°を越えて離すように、双方の配置を
とればモアレ縞は防止できる。すなわち、微小突起から
導出される交線が直行座標系を与える場合、角度αが時
計回り(右回り)で、5〜85°の範囲、より好ましく
は10〜80°の範囲であれば、モアレ縞の発生は効果
的に防止できる。また、角度αは、反時計回りで、−5
〜−85°、より好ましくは−10〜−80°の範囲で
も良い。85°を越えると、注目する側面から導出され
る交線についての角度は、さらに大きくなるが、隣接す
る側面(前記側面に対して90°をなす)との関係が、
平行関係に近くなり、隣接する側面との関係でモアレ縞
が発生し易くなる。このように、直行座標系を与える底
面が長方形の微小突起素からなる微小突起の側面との関
係で、平行から5°を越えて離せば、モアレ縞の発生は
防止できる。
り、各直方体の注目した同種の側面とレンズ配列シート
の水平面との交線と、単位レンズの面と前記水平線との
交線とが、上記のように5°を越えた或る角度に規定す
る際に、構成素に割り当て配置する全ての微小突起素
(この場合直方体)の向きを全て揃える必要はない。例
えば、全微小突起素の1%の数が水平であったとして
も、それらが、隣接した部分、そして隣接した格子素に
集中していなければ、モアレ縞の発生の起因となる平行
関係を定義する程の強度を持たないからである。この意
味で、本発明の請求項4において、各直方体の側面から
導出される交線と単位レンズから導出される交線とが互
いに非平行であるとする、「各直方体」の意味は、必ず
しも構成素に配置する全ての直方体が非平行関係を有す
ることに限定されるものではなく、配置した直方体の一
部には平行関係があっても大勢として非平行関係がある
との意味も包含する。
にも多角柱でもよいことは既に説明したが、以上の説明
で対象とした直方体を同じ向きで構成素に配置する場
合、その側面は互いに90°をなしているので、90°
回転する毎に同様な状況となる。しかし、直方体の場
合、その対向する側面同士が平行であるで、モアレ縞発
生防止において、考慮する交線は互いに直行する二種類
の交線のみである。しかし、直方体以外の多角柱、例え
ば、三角柱であれば、考慮する交線は三種類、五角柱の
場合は五種類と、いずれも直方体の場合よりも多くな
る。従って、モアレ縞が発生する条件は多くなり、設計
の自由度が減少する。勿論、四角柱であっても、隣接す
る側面同士が直角でない、自由四角柱では、考慮する交
線は四種類と多くなり、この点で、対向する側面が平行
な、底面が平行四辺形や、菱形からなる四角柱でも、モ
アレ縞の発生を、直方体と同等に防止することができ
る。しかし、製造の容易さの点からは、これらの平行四
辺形や菱形からなる四角柱よりも、直方体の方が優れて
いる。なお、側面から導出される交線が直線を成さない
場合として、nを無限大としたn角柱、すなわち側面が
曲面からなる円柱、楕円柱等があるが、この場合、上記
直方体に対して、例えば、微小突起、ひいては、微小突
起群作成の為の原版フィルムをスキャナー等の平行なス
キャニング方式で行うと、突起が微小であるために、ス
キャニングラインと平行又は直角でない側面を形成する
円形等の輪郭にギザが出来て、本来の円柱の滑らかな側
面が出来ない。
レンズの構成面との関係で発生するモアレ縞は、微小突
起素を構成素に割り当てる際に、全て同じ向きに配置す
るために、各微小突起のなす側面が全て揃って、認識可
能な交線を定義してしまい、この交線と単位レンズの成
す面から導出される交線との関係が発生することに起因
する。しかし、各微小突起素が全て同一形状であって
も、構成素への配置で、ランダムな向き、すなわちラン
ダムに回転させて配置すれば、各微小突起の側面がなす
面から得られる交線は、それぞれ分散された任意の角度
を有し、特定の角度に定義された交線は無くなり、この
ようにしても、モアレ縞発生を防止できる。この点で
は、円柱、楕円柱等が優れているが、前述した様に滑ら
かな曲面を持った側面の製造上の難しさがある。
シートが撓んで等厚干渉縞が出来ない程度であり、ま
た、レンズ配列シートにある程度の剛直性があったとし
ても、下側となる導光体やレンズ配列シートとの間で均
一な間隔が確保でき、間隔の微妙な差によって、やはり
等厚干渉縞が出来ない程度に、適宜、設定する。従っ
て、前記した二次元格子の格子サイズはこの分布密度の
観点から決めれば良いものである。微小突起素の断面積
をゼロと見立てた場合の分布密度、即ち微小突起の個数
的な分布密度は、特に、2枚のレンズ配列シートを重ね
合わせて使用する場合、上側のレンズ配列シート裏面の
微小突起の隣接する突起間の平均距離tを、下側のレン
ズ配列シート表面の単位レンズの繰り返し周期pの2倍
以下、すなわち、t<2pとすることが好ましい。この
ように設計することにより、微小突起素の断面積如何に
よらず互いに接触支持される上側レンズーシート裏面の
微小突起21と下側レンズ配列シート表面の単位レンズ
41との支持接点間が撓んで、上下レンズ配列シート間
の間隔が不均一となって等厚干渉縞がでたり、上下レン
ズ配列シート間隔が光源光の波長未満となることを防止
できる。平均距離tはより好ましくは、t<0.5pで
ある。ただし、実際は微小突起素が、有限の断面積を持
ち、さらに微小突起素同士が連結している為、tが、
0.5pより大きくても、充分この防止効果はある。
て評価した場合のレンズ配列シートが撓んでも等厚干渉
縞を防止し得る分布密度としては、レンズ配列シート1
と導光体51とが対面している全面積Stに対する、前
記突起部の断面積の総和Spの面積割合Sr(=Sp/
St×100)で一般的には、0.01〜60%程度が
好ましい。スペーサ的な機能としては最小限で機能する
ことが好ましいが、レンズ配列シートの撓みの点からは
ある程度必要であり、また、下記する導光体と組合わせ
て面光源とする場合に、輝度の面分布の均一化の為に
も、ある程度は必要である。特にレンズ配列シートが5
0〜100μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート
シートと同等程度の可撓性の場合は、Sr=20〜60
%程度が良好である。
は、上記する面積割合Srと逆関係にある面積比率Rを
用いて説明する。微小突起21が導光体51の表面と密
着せず、且つ波長以上の間隔のある空隙9の部分の面積
の総和Saが、レンズ配列シート1と導光体51とが対
面している全面積Stに対する割合として、面積比率R
〔%〕は〔式4〕で表される。 R=Sa/St×100 〔式4〕 従って、面積比率Rは上記面積割合SrとR+Sr=1
00の関係がある。この面積比率Rは、要求される面内
での輝度の均一性、光エネルギーの利用効率、導光体の
寸法等により決定されるが、通常、面積比率Rは80%
以上、より好ましくは90%以上とすることが必要であ
る。この理由としては、図21のような、共に表面粗さ
が光の波長以下の平滑な導光体表面55とレンズ配列シ
ート1の表面(裏面)とを密着させた場合、図16の様
に、光源52から導光体51に入射する入力光のうち大
部分が、光源側の側端部から距離yまでに至る領域部分
で全反射することなく放出され(導光体表面には臨界角
以上で入射してもその部分では全反射されず単位レンズ
に光は進入してしまう為)、yより遠い所では急激に輝
度が低下して暗くなってしまう。そして、発光部の長さ
yの導光体51の光伝播方向の全長Yに対する百分率
は、実際に測定すると10〜20%となる。従って、光
源から導光体に入射された光エネルギー量を全長Yに均
等に分配するためには、導光体表面55の長さyの領域
部分で大部分、すなわち約100%の光が放出されてし
まうのだから、長さyの領域部分に来る入射光のうち1
0〜20%は透過させて放出し、残りの90〜80%の
光を全反射させる必要がある。ここで、概ね、 (全反射光量/全入射光量)≒Sa/St=R で近似されることから、Rは80〜90%(Sr=10
〜20%)が必要である。そして、yより遠方の所でも
同様に近似できるので、Rは80〜90%が必要である
点は、全長にわたって適用できる。但し、Rが100%
(Srが0%)に近くなり過ぎると、前記したようにレ
ンズ配列シートの撓みにより、微小突起群の間の間隔
が、光の波長以上に保てなくなり好ましくない。その
為、Rの上限は99.99%以下(Sr≧0.01%)
にすると良い。
ランダム化処理は、コンピュータによって演算処理すれ
ば良く、その結果を製版用のフィルム原版に焼き付けれ
ば良い。また、或る限定された面積についてランダム化
処理した微小突起群を一単位として、天地左右に繰り返
して最終的に必要とする面積の微小突起群としても良
い。
列シートの片面に設けることによって、視野角外に出射
する光線が増加して輝度が低下することなく、等厚干渉
縞やモアレ縞を防止した、また、導光体全面にわたって
均一な面分布で出力光を分配できる優れたレンズ配列シ
ートとすることができる。
(a)や図9(b)のように、平坦な透明基材3の片面
に多数の微小突起21からなる微小突起群2を設け、他
方の面にレンズ配列4を設けた3層構成でも良いし、ま
た、図8に示すようにレンズ配列4と透明基材3とが一
体でこれに微小突起群2を設けた2層構成、あるいは、
図7に示すレンズ配列4と透明基材3と微小突起群2の
三者を一体化した単層構成でも構わない。このような一
体化したレンズ配列シートでは、透明基材の部分は必ず
しも必要ではなく、レンズ配列の背面に微小突起群を有
するものもあり得、これら一体化したものが透明基材で
あると考えることもできる。なお、図9(b)では、透
明で微小突起群2と一体化しており、微小突起21以外
の部分では表面(レンズ配列シートとしては裏面側とな
る)が平滑な微小突起ベース32が、透明基材3の片面
全面を覆う。このような構成は、微小突起群を透明基材
3上に形成する際に、微小突起ベース32も同時に形成
することもあるからである。この場合、微小突起ベース
32は透明基材3の一部であると考えることもできる。
な材料から形成する。このような材料の透明性は、用途
によっては着色透明又は半透明でも良い。また微小突起
は、その大きさが微小であることから、目視できない程
度に不透明であっも構わないが、透明が好ましい。
を形成する透明な材料としては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル
樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポ
リカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリメチルペ
ンテン樹脂等の熱可塑性樹脂、あるいは、ポリエステル
アクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート等のオリゴマー及び/又はアクリレート系等のモ
ノマー等からなる電離放射線硬化性樹脂を紫外線又は電
子線等の電離放射線で硬化させた樹脂等で透明性の良い
樹脂が用いられる。このような樹脂は、屈折率は通常
1.49〜1.55程度のものである。また、樹脂以外
にも透明性が良けば、ガラス、セラミックス等でも使用
できる。
0〜1000μm程度である。
しては、例えば図10のように柱状体として三角柱の単
位レンズ41をその長軸(稜線)方向を一次元方向に平
行にして隣接して配列させてなる三角プリズム線型配列
シート、図11の様なレンチキュラーレンズ、又は図1
3のように、半球面等周囲が独立した突起状の単位レン
ズ21を多数、二次元方向に配列してなる蠅の目レンズ
等が使用され得る。ここで、単位レンズの断面形状とし
ては、図11、図12のように円、楕円、カージオイ
ド、ランキンの卵形、サイクロイド、又はインボリュー
ト曲線等の連続で滑らかな曲線、或いは図10の様に三
角形、四角形、又は六角形など多角形の一部分又は全体
を用いることもできる。また、二次元方向に配列する単
位レンズとしては図14のように角錐レンズも使用でき
る。これらの単位レンズは、図10、図11、図13、
図14の様な凸レンズでも、図12の様な凹レンズでも
良く、これらの中でも、好ましいのは設計、製造の容易
さ、集光、光の拡散特性(半値角、サイドローブ光(レ
ンズ配列シートの出射面の法線に対して大きく斜め方向
に出射する光)の少なさ、半値角内の輝度の等方性、法
線方向の輝度)等の点から円柱又は楕円柱である。特
に、面光源の法線方向が長径となった楕円柱が輝度が高
い点で好ましい。なお、以上の単位レンズの形状を説明
する各図では、微小突起の図示は省略してある。
7のような単層構成のレンズ配列シートを得るには、例
えば特開昭56−157310号公報に開示されている
ような公知の熱可塑性樹脂の熱プレス法や、射出成形法
で、レンズ配列4と微小突起群2と逆凹凸形状を有する
型を用いることができる他、紫外線や熱による硬化性樹
脂の注型成形でも作ることができる。
平5−169015号公報に開示されているような、所
望のレンズ配列の形状に対して逆形状の凹部(正確には
凹凸形状)を有するロール凹版に電離放射線硬化性樹脂
液を充填し、これに透明基材シートを重ねて、重ねたま
ま紫外線や電子線等の電離放射線を透明基材シート側か
ら照射して(ロール凹版がガラス等で透明な場合はロー
ル凹版の内側からも可能)、電離放射線硬化性樹脂液を
硬化させ、その後、透明基材シートを硬化した樹脂と共
にロール凹版から剥離することにより、硬化した電離放
射線硬化性樹脂液が、所望の形状のレンズ配列4となっ
て透明基材シート上に形成されたレンズ配列シートの中
間シートが得られる。次いで、同様な操作を中間シート
の裏面に対して、所望の微小突起群の形状に対して逆形
状の凹部を有するロール凹版にて、行えば、裏面に微小
凹凸突起群を有し、表面にレンズ配列を有する本発明の
レンズ配列シートが得られる。なお、レンズ配列の先に
微小突起群を形成してもかまわない。
脂による製造方法に用い得る製造装置の一例を示す概念
図(断面図)である。図19の製造装置において、71
は形成する微小突起群2(又はレンズ配列4)と逆形状
の凹部72が設けられたロール凹版(但し、図面を簡略
化する為、凹部は四角形断面で図示してあり、このロー
ル凹版は軸芯を中心として矢印方向に回転している)、
73は電離放射線硬化性樹脂液、3はシート状の透明基
材、74はロール凹版に当接して透明基材3をロール凹
版71に圧接する押圧ロール、75は透明基材3の走行
を支えるガイドロール、76は剥離ロール、77a及び
77bは電離放射線硬化性樹脂液を硬化するための電離
放射線照射装置、21は電離放射線硬化性樹脂液の硬化
物として透明基材3上に形成された微小突起、1は微小
突起21(又はレンズ配列4)を透明基材3上に有する
レンズ配列シートの中間シート11、78は電離放射線
硬化性樹脂液の塗工装置である。
ト状の透明基材としては、例えば、ポリエチレンテレフ
タレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステ
ル樹脂等からなるシートが使用できる。厚みは、装置取
扱い等の作業性等から決められるが、通常10〜100
0μm程度である。
びレンズ配列4を透明基材3の表裏に有する図9のよう
な3層構成のレンズ配列シートが得られる。
シートは、先ず前記したプレス成形、射出成形、注型成
形等でレンズ配列を有する中間シートを作成しておき、
次に、上述した電離放射線硬化性樹脂とロール凹版又は
平凹版を用いる方法で、微小突起を形成すれば得られ
る。
の、光源、導光体、反射層等からなる面光源の光放出面
の上方に、上述の本発明のレンズ配列シートを配置して
実装すれば、得ることができる。本発明の面光源は、図
16にその一実施例の斜視図を示すように、少なくと
も、導光体51と、その側端面の少なくとも一箇所に隣
接して設置された線状又は点状の光源52と、導光体5
1の裏面の光反射層53と、上述した本発明のレンズ配
列シート1とから構成した、エッジライト型の面光源で
ある。また、通常は、さらに光源52の周囲には内面が
反射面のランプハウス54を備える。通常、導光体51
にはアクリル樹脂やホリカーボネート樹脂等の1〜10
mm程度の透明板を用い、光源52には冷例陰極管等の
線光源を用い、光反射層53には、光を拡散反射するた
めに、白色塗装や、サンドブラスト加工の後金属膜を蒸
着やメッキして形成する。また、白色に印刷した光拡散
ドットパターンを配置を調整して光出射面からでる光量
の均一化を行うこともある。また、導光体51とレンズ
配列シート1との間に、光拡散シートを配置し、光を均
一に拡散させ、且つ光反射層53の光拡散ドットパター
ンを見えなくすることもある。
合、一枚でも良いが、柱状レンズの場合、2方向(上下
方向と左右方向)の光拡散角を制御する為には、図15
の様に2枚のレンズ配列シートを、単位レンズの稜線が
交差(同図では直交)する様に積層しても良い。この場
合、レンズ配列を有する面(以下、レンンズ面とする)
の向きは、2枚とも同一の向きにするのが、光の透過性
が高く、また下側のレンズ配列シートのレンズ面と、上
側レンズ配列シートの裏面の微小突起とのモアレ縞を防
止でき、最適であるが、勿論、2枚のレンズ配列シート
のレンズ面を、対向させて向き合うようにしても良い。
レンズ配列シートと導光体51の間に上記した光拡散シ
ート56として表裏が光源光の波長以上の凹凸があるシ
ートを使用すれば、下側のレンズ配列シートの裏面に
は、微小突起は不要である。光拡散シートの表裏の凹凸
が光学密着の防止作用をするからである。このような構
成にすると、レンズ配列シートは2枚使用するが、1枚
は、従来の裏面平面レンズ配列シート19を使用可能で
あり、コスト的に有利である。また、光拡散シートによ
り、光の均一拡散の効果がえられる反面、視野角外に出
射する光は一般的には増加傾向となるが、導光体裏面の
光反射層の光拡散ドットパターンの不可視化の効果があ
る。このような、エッジライト型の面光源101を図1
8に示す。
基材の表面側に単位レンズを1次元又は2次元方向に配
列してなるレンズ配列を有し、裏面側は微小突起が無く
平滑面であるものであり、これは、本発明のレンズ配列
シート1に対して、裏面の微小突起群2が無い構成のも
のであり、その材料、製造方法は、本発明のレンズ配列
シートと同様なものが適用できる。また、光拡散シート
は、導光体表面及び下側のレンズ配列シート裏面の平滑
面に対して密着を防止する意味から表裏面を凹凸面とす
る。一方、光拡散作用は、凹凸面又は光拡散シート内部
の光各散剤によって行われる。このような光拡散シート
としては、公知の光拡散シートが使用でき、例えば、ア
クリル樹脂等の透明な樹脂基材に、シリカ等の光拡散剤
粒子を分散させたもの、あるいは、透明樹脂表面に砂目
等の微凹凸形状をエンボス加工したものが挙げられる。
の面光源を、透過型の液晶表示素子や広告板等の透光性
表示体の背面にバックライトとして配置することで、本
発明の透過型表示体が得られる。図17は、図16の本
発明の面光源100に透光性表示体6を配置した、本発
明の透過型表示体200の一実施例である。
小突起群があるために、レンズ配列シートを二枚重ねた
時、あるいは面光源として導光体表面の光放出面に重ね
た時に、レンズ配列シート裏面の密着が防止され等厚干
渉縞の発生が抑止される。また、導光体にレンズ配列シ
ートの裏面(微小突起の形成面)とを向き合うようにし
て、導光体上にレンズ配列シートを載置する場合には、
導光体表面での全反射による光の配分が阻害されること
なく、光放出面全面にわたって均一な輝度分布の放出光
が得られる。また、微小突起群を構成する各微小突起
を、パーコレーション理論を利用した特定のランダム化
方法によってランダムな形状及び位置に配置してあるた
めに、微小突起の数の大小に拘らず分布ムラのない均一
な面積分布が得られるで均一な輝度分布を助け、そし
て、レンズ配列や、液晶表示素子の画素の配列との干渉
によるモアレ縞の発生が抑止される。また、微小突起の
クラスターを構成する立体を直方体とすることで製造が
容易となり、またその直方体の配置の仕方を、その側面
とレンズ配列を構成する単位レンズの面との関係を特定
の関係とすることで、レンズ配列との関係によるモアレ
縞の発生が抑止される。本発明のエッジライト型の面光
源によれば、上記のようなレンズ配列シートを用いるた
め、光エネルギーが有効に利用される。また、本発明の
透過型表示体によれば、このような面光源を用いるた
め、明るい表示体が得られる。
として厚み100μmで透明な2軸延伸ポリエチレンテ
レフタレートフィルムを用い、ウレタンアクリレートプ
レポリマーを主成分とする紫外線硬化性インキにより、
断面形状が頂角β(図10参照)100°の二等辺三角
形の三角柱レンズを単位レンズとしたレンズ配列を有す
る中間シートを作成した。次に、図19の装置を用いて
同様に、その中間シートの裏面に上記と同じ紫外線硬化
性インキを用いて、高さHを10μm、底辺の一辺aの
長さを100μm、底辺の他辺bの長さを100μmの
直方体を微小突起素とした。また該微小突起素の配列
は、二次元格子として格子数が縦4096個×横409
6個で格子定数が100μmの正方格子上における占有
確率P=0.2のサイト・パーコレーションのクラスタ
ーサイト上に配列した。隣接する微小突起素同士は、微
小突起素の底辺の一辺と格子定数が等しいため、そのま
ま連結してクラスターを作る。その結果、図25の様な
微小突起群を生成して、それを用いて本発明のレンズ配
列シートを得た。なお、微小突起群を製造するための図
19のロール凹版は、上記微小突起群と同形状逆凹凸の
表面を形成してなるものを用いた。これら操作はモンテ
カルロシミュレーションデータを基にコンピュータ画像
処理で行いその画像データを作成した。そして、この画
像データから印刷製版用のスキャナーを用いて、製版用
の銀塩感光フィルムに露光し、原版フィルムを作成した
(微小突起部分が黒でそれ以外は透明)。そして、円筒
状の銅製シリンダー表面に感光性レジストを塗布し、そ
の上に該原版フィルムを密着露光し、現像して未感光部
分(長方形内)のレジストを除去し、露光部分のみ硬化
膜となったレジストパターンを形成し、塩化第二鉄水溶
液でシリンダー表面を腐食し、しかる後、レジストを除
去して、長方形部分が凹部となったロール凹版を製版し
た。版深は全長方形同一であった。また、微小突起素の
直方体の向きは全て同一で、直方体の側面とレンズ配列
シートの水平面との交線(図4でX′軸)と、単位レン
ズの構成面とレンズ配列シートの水平面との交線(図4
でX軸)とは、平行である。そして、微小突起部分の断
面積の全面積に対する割合Srは、Sr=20〔%〕、
クラスターの最大回転半径Rsmax =110μmであっ
た。
をP=0.3に代えてシミュレーションし、Sr=30
%、Rsmax =230μm、クラスターのパターンが図
26の様な微小突起群とした他は、実施例1と同様にし
て本発明のレンズ配列シートを得た。
をP=0.4に代えてシミュレーションし、Sr=40
%、Rsmax =260μm、クラスターのパターンが図
27の様な微小突起群とした他は、実施例1と同様にし
て本発明のレンズ配列シートを得た。
をP=0.5に代えてシミュレーションし、Sr=50
%、Rsmax =630μm、クラスターのパターンが図
28の様な微小突起群とした他は、実施例1と同様にし
て、本発明のレンズ配列シートを得た。
列を表面に形成した中間シートのままとして、裏面の微
小凹凸を設けないレンズ配列シートとした。
列を表面に形成した中間シートを得た後、その裏面に、
二液硬化型ウレタン樹脂に粒径2〜20μmのアクリル
樹脂ビーズを3重量%添加した塗液を、グラビアコート
法により5g/m2 塗布して、マット化したレンズ配列
シートを得た。
をP=0.6(>Pc)に代えてシミュレーションし、
Sr=63%、Rsmax =全格子サイズ(無限大のクラ
スターに相当)、クラスターのパターンが図29の様な
微小突起群とした他は、実施例1と同様にしたレンズ配
列シートを得た。
トの性能を表1に示す。各評価基準は以下の通りであ
る。 耐密着性:レンズ配列シート裏面と他の平面板(導光
体の光放出面)との密着が発生しない場合を「○」、発
生する場合を「×」とした。なお、密着、すなわち光学
的密着の有無は、光放出面のうち光源近傍領域が他より
も明るく見える場合を密着有り(×)、光源近傍の明る
い領域が目視で認められない場合を密着無し(○)と判
断した。 等厚干渉縞:レンズ配列シート一枚を他の平面板に重
ねて目視観測して、等厚干渉縞が発生しない場合を
「○」、発生する場合を「×」とした。 モアレ縞:レンズ配列シート一枚を目視観測して、微
小突起とレンズ配列とのモアレ縞が発生しない場合を
「○」、わずかに認められる場合を「△」、目立って発
生する場合を「×」、とした。 輝度率:レンズ配列シート以外の部分は同一のエッジ
ライト型面光源として、導光体表面にレンズ配列シート
のみ替えるべく、上記各実施例、及び比較例のレンズ配
列シートを、レンズ配列側を面光源の出力側(外側)に
向けて載置して、(株)村上色彩技術研究所製の変角光
度計GONIOPHOTOMETERを用いて輝度を測
定した。そして、基準として、裏面に凹凸を形成しない
比較例1の法線方向の輝度を光源近傍の輝度低下の無い
部分で測ったものを100%とした。 視野角:法線方向の輝度を100%として、輝度が5
0%となる法線からの角度(半値角)とした。測定方法
はと同じである。
二枚重ねた場合は、シート同士の密着がなく、一枚を面
光源の導光体に重ねた場合でも導光体との密着がなく、
その結果、等厚干渉縞の発生が防止できる。 しかも、従来のマット処理による密着防止に比べて、
吸収されたり、視野角外に出射する光量が少なく輝度低
下を最小限に抑えることができる。 特に、微小突起が形状がフラクタルなランダム形状ク
ラスターであり、且つ該クラスターがムラ無くランダム
に分布している。従って、クラスターの差し渡しの広が
り、即ち、平均回転半径が大きい割りには、半径内にラ
ンダムな空隙が多く、その為、目視判別しにくく、輝度
ムラも発生しにくい。 また、エッジライト型の本発明の面光源では、レンズ
配列シートが導光体の光放出面に密着しないために、光
源からの光を導光体内に広く均一に分布させることがで
き、その結果、導光体からの放出光の光放出面内での輝
度分布を均一化できる。そして、光エネルギーが有効に
利用され明るく、また、光拡散ドットパターンも不可視
化できる。そして、出射面の法線方向近傍で出射する光
量が多く且つ法線方向から離れて出射する光も等方拡散
性シートに比べて低減できる。また、本発明の透過型表
示体では表示面全面で明るく、見る角度によっても均一
で明るい表示体となる。
視図。
る多角柱形状の一例を示す斜視図。
明する斜視図。
行とする説明図。
スターから構成される微小突起を説明する図。(a)は
二次元格子の格子点を或る占有確率にて正方形で占有し
た図、(b)は(a)で縦横方向で隣接する正方形を接
続してクラスター(微小突起)を生成した図。
(単層)の縦断面図。
層)の縦断面図。
層)の縦断面図。
角柱レンズ)の斜視図。
(楕円柱レンズ)の斜視図。
(凹レンズ)の斜視図。
(蠅の目レンズ)の斜視図。
(角錐レンズ)の斜視図。
視図。
の斜視図。
例の斜視図。
製造装置の一例を示す概念図。
の微視的挙動を示す説明図。
へトンネル効果で進行する光線の挙動を示す説明図。
体表面との接触部分が、導光体内部での光の配分に関与
する説明図。
め格子、(b)は六角格子。
以上のときの微小突起群。
群(その1)。
群(その2)。
群(その3)。
群(その4)。
群(その5)。
ート) 2 微小突起群 21 微小突起 24 微小突起素 25 浸透クラスター(微小突起) 26 微小突起素の接続部分 3 透明基材 31 透明基材シート 32 微小突起ベース 4 レンズ配列 41 単位レンズ 42 三角柱の単位レンズの斜面 51 導光体 52 光源 53 光反射層 54 ランプハウス 55 導光体表面(光放出面) 56 光拡散シート 6 透光性表示体 71 ロール凹版 72 凹部 73 電離放射線硬化性樹脂液 74 押圧ロール 75 ガイドロール 76 剥離ロール 77a,77b 電離放射線照射装置 78 塗工装置 8 格子点(構成素) 9 微小突起によって確保される空隙 100 面光源 101 面光源(レンズ配列シート二枚使用) 200 透過型表示体 n1 ,n2 屈折率 L1 ,L2 ,L3 入射光 L1R 反射光 L1T,L3T 進行波,出力光,透過光 L1V トンネル電磁場 y 導光体の光源近傍の発光部の長さ Y 導光体の光伝播方向の全長 α 微小突起の側面とレンズ配列シート水平面との交
線と、単位レンズの面とレンズ配列シートの水平面との
交線とのなす角。 β 三角柱レンズの頂角。 λ 光の波長 θ 入射角 θ′ 出射角 θc 臨界角
Claims (8)
- 【請求項1】 透明基材の表面側に、単位レンズを1次
元又は2次元方向に配列してなるレンズ配列を有し、裏
面側には、微小突起がランダムに二次元分布した微小突
起群を有し、該微小突起は、多角柱又は角錐台状で上底
及び下底における最小の対角線長が光源光の波長以上で
最大の対角線長が500μm以下の微小突起素を、二次
元格子のパーコレーションにおいて臨界パーコレーショ
ン濃度Pc未満で得られるクラスターを構成する構成素
に割り当て、同一クラスター内の微小突起素を融合した
ものであることを特徴とする、レンズ配列シート。 - 【請求項2】 二次元格子の格子点をクラスターの構成
素として、臨界パーコレーション濃度Pc未満の占有確
率Pで、該格子点に微小突起素を割り当て、同一クラス
ター内の微小突起素を融合したものを、微小突起とする
ことを特徴とする請求項1記載のレンズ配列シート。 - 【請求項3】 二次元格子が正方格子であり、格子点に
割り当てる微小突起素が直方体であることを特徴とする
請求項1又は2記載のレンズ配列シート。 - 【請求項4】 レンズ配列シートの水平面と単位レンズ
を構成する面とが交わる交線と、前記水平面と直方体の
微小突起素からなる微小突起の側面とが交わる交線と
が、互いに非平行であることを特徴とする請求項3記載
のレンズ配列シート。 - 【請求項5】 少なくとも、透光性平板からなる導光体
と、該導光体の側端面のうちの1面以上の面に隣接して
設けられた光源ユニットと、前記導光体裏面に設けられ
た光反射層と、 前記導光体表面の光放出面上に、微小突起群を導光体表
面側に向けて積層してなる1枚又は2枚の請求項1,
2,3又は4記載のレンズ配列シートと、から構成され
ることを特徴とする面光源。 - 【請求項6】 レンズ配列シートが、重ね合わされた2
枚のレンズ配列シートであり、且つ下側のレンズ配列シ
ートの微小突起群を導光体表面側に向けて積層したこと
を特徴とする請求項5記載の面光源。 - 【請求項7】 導光体表面の光放出面上に、 表裏面に光源光の波長以上の凹凸がある光拡散シート
と、 透明基材の表面側に単位レンズを1次元又は2次元方向
に配列してなるレンズ配列を有し、裏面側は微小突起が
無く平滑面であり、裏面を導光体表面側に向けた裏面平
面レンズ配列シートと、 請求項1,2,3又は4記載のレンズ配列シートと、を
この順に重ねて配置してなることを特徴とする請求項5
記載の面光源。 - 【請求項8】 請求項5,6又は7記載の面光源を透光
性表示体の背面光源として備えたことを特徴とする透過
型表示体。
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