JPH08337625A - 非対称性放射状重合体の製造方法 - Google Patents

非対称性放射状重合体の製造方法

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JPH08337625A
JPH08337625A JP8133946A JP13394696A JPH08337625A JP H08337625 A JPH08337625 A JP H08337625A JP 8133946 A JP8133946 A JP 8133946A JP 13394696 A JP13394696 A JP 13394696A JP H08337625 A JPH08337625 A JP H08337625A
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polymer
arms
coupling
hydrogenated
arm
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JP8133946A
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English (en)
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Glenn Roy Himes
グレーン・ロイ・ハイムス
Ronald J Hoxmeier
ロナルド・ジエームズ・ホツクスメイアー
Bridget A Spence
ブリジツト・アン・スペンス
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Shell Internationale Research Maatschappij BV
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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08GMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
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    • C08G81/02Macromolecular compounds obtained by interreacting polymers in the absence of monomers, e.g. block polymers at least one of the polymers being obtained by reactions involving only carbon-to-carbon unsaturated bonds
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 4アームの非対称性放射状重合体の製造方法
を提供。 【解決手段】 共役ジエン−ビニル芳香族炭化水素共重
合体からなる2つのアームと共役ジエンの重合体からな
る2つのアームとを優勢に含む、4アームが優勢な非対
称性放射状ブロック共重合体の製造方法であって、
(a)共役ジエン単量体とビニル芳香族炭化水素単量体
とをアニオン重合させて一組のリビング重合体アームを
生成させ、(b)共役ジエン単量体をアニオン重合させ
て別の一組のリビング重合体アームを生成させ、(c)
一方の組のリビング重合体アームを、テトラメトキシシ
ランまたはγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ンとカップリングさせ、カップリング剤に平均して2つ
の未反応カップリング部位を残し、(d)工程(c)の
生成物に他方の組のリビング重合体アームを添加して、
この組のリビング重合体アームを第1の組のカップリン
グした重合体アームとカップリングさせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は非対称性放射状重合
体の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、平均
して第1のタイプの重合体から構成される2つのアーム
と第2のタイプの重合体から構成される2つのアームと
を有する非対称性放射状重合体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで、非対称性放射状重合体の製造
には幾つかの方法が提案されている。先行技術において
よく知られるように、放射状重合体は核から外側に伸び
る3つ以上のアームを含んでいる。非対称性放射状重合
体は、化学組成、構造、及び/又は分子量がそれぞれ異
なる少なくとも2つの異なる重合体からなるアームを含
んでいる。非対称性放射状重合体の製造に頻繁に用いら
れる方法は主に、放射状重合体の核を形成するカップリ
ング剤の選択によって異なる。3もしくは4つのアーム
を有する非対称性放射状重合体の製造には四塩化珪素の
ような多官能性カップリング剤が用いられている。より
多くのアームを有する星型放射状重合体は、例えばカナ
ダ特許明細書716,645号に記述されるように、ジ
ビニルベンゼンのようなポリアルケニル芳香族化合物を
カップリング剤として用いて形成されている。
【0003】1988年以前には、このような非対称性
放射状重合体は、所望の割合にある異なる重合体アーム
のブレンドを形成し、次いでカップリング剤を添加して
これらのアームをカップリング剤にカップリングさせる
ことにより製造されていた。これらの方法によって、非
対称性重合体中に各々の種類のアームを平均して所望数
有する生成物が生じた。このような方法による非対称性
重合体の製造に関連する問題は、実際には、全ての重合
体アームが第1のタイプの重合体から構成されるものか
ら全ての重合体アームが第2のタイプの重合体から構成
されるものまでに亘る全ての可能な生成物が統計学的に
分布した生成物が得られることである。
【0004】米国特許第5,212,249号明細書
は、所望のアーム組成を有する重合体をより多く含む、
非対称性放射状重合体を製造するための2リアクタ法を
開示している。この方法は、単量体を別々に重合させて
2つの異なるタイプのアームを別々に生成することを包
含する(同一のリアクタ内でこれらのアームを重合し、
それでも統計学的なブレンドではない生成物を達成する
ことが可能であることは教示されていない)。その後、
重合アームの一方をカップリング剤とカップリングさ
せ、このカップリング反応が終了した時点で第2組の重
合アームをカップリング剤とカップリングさせる。これ
により、所望の種類の非対称性放射状ブロック共重合体
が最大限に製造される。
【0005】上述の2リアクタ法は非常に利点が多く、
非常に良好な特性を有し接着剤組成物及び広く多様な他
の用途に有用な重合体が製造される。しかしながら、2
つの異なるアームタイプを1:1の割合で含む4アーム
の非対称性放射状重合体が所望される場合には、この2
リアクタ法は、依然として複数の構造のブレンドである
重合体を製造するという不利な点を有する。重合体は各
々のタイプの重合体アームを平均して2つ有するであろ
うが、実際には、第1のタイプの重合体アームを3つ及
び第2のタイプの重合体アームを1つ、各々のタイプの
重合体アームを2つ、並びに第1のタイプの重合体アー
ムを1つ及び第2のタイプの重合体アームを3つ含む非
対称性放射状重合体の混合物が製造されるであろう。こ
れらの重合体成分は、それらの強度及び流動特性におい
て異なる挙動を示し、それ故に、存在する各重合体成分
の量によって最終生成物の特性は異なるであろう。例え
ば、3つのポリスチレン−ポリジエン重合体アームと1
つのホモポリジエンアームとを有する成分は、2つのポ
リスチレン−ポリジエン重合体アームと2つのホモポリ
ジエンアームとを有する所望の成分よりも高い粘性を有
するであろう。3つのホモポリジエンアームと1つのポ
リスチレン−ポリジエン共重合体アームとを有する成分
は、2つのポリスチレン−ポリジエン共重合体アームと
2つのホモポリジエンアームとを有する所望の成分より
も低い強度の低いを有するであろう。さらに、放射状重
合体を製造する際に最も普通に用いられるカップリング
剤である四塩化珪素は、特定の水素添加触媒系のポリジ
エン水素添加には不向きである。すなわち、(リビング
重合体鎖が四塩化珪素の塩素と置換する際に生じる)高
レベル塩素イオンは特定の水素添加触媒、及びほとんど
の金属容器において応力腐食クラックを促進する不安定
な塩素イオンを触媒除去の間に生じせしめる水性の酸を
用いて抽出されなければならない水素添加触媒に対して
悪影響を及ぼす。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】したがって、2つの異
なるアームタイプ、例えば2つの共重合体アームと2つ
の単独重合体アームとを含む所望の4アーム重合体を最
大限に製造することが可能であり、カップリング剤とし
て四塩化珪素の使用を必要としない方法を提供すること
は非常に有利である。所望の種の4アーム重合体が四塩
化珪素よりも高い収率で得られるカップリング剤を提供
することはより有利である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、共役ジエン−
ビニル芳香族炭化水素共重合体からなる2つのアームと
共役ジエンの単独重合体もしくは共重合体からなる2つ
のアームとを主に含む、4アームが優勢な非対称性放射
状ブロック共重合体の製造方法であって、(a)少なく
とも1つの共役ジエン単量体と少なくとも1つのビニル
芳香族炭化水素単量体とをアニオン重合させて一組のリ
ビング重合体アームを生成させ、(b)少なくとも1つ
の共役ジエン単量体をアニオン重合させて別の一組のリ
ビング重合体アームを生成させ、(c)一方の組のリビ
ング重合体アームを、テトラメトキシシラン及びγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランからなる群より
選択されるカップリング剤とカップリングさせ、(d)
このカップリング反応を、カップリング剤に平均して2
つの未反応カップリング部位を残して実質的に終了さ
せ、(e)他方の組のリビング重合体アームの添加し
て、この組のリビング重合体アームを第1の組のカップ
リングした重合体アームとカップリングさせ、かつ
(f)任意に、カップリングした重合体を、(例えば、
ジエンアーム及び水素化ジエンアームを有する非対称性
放射状重合体を得るために)部分的に、又は(水素化ジ
エンアームを有する非対称性放射状重合体を得るため
に)完全に水素化することからなる方法を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】好ましい態様において、一方の組
の重合体アームを共役ジエン、好ましくはイソプレンを
重合させることにより形成し、他方の組のリビング重合
体アームをビニル芳香族炭化水素ブロック、好ましくは
スチレンを重合させ、次いで共重合体アームを形成する
べく共役ジエンブロック、好ましくはイソプレンもしく
はブタジエンブロックを重合させて形成する。好ましい
カップリング剤はテトラメトキシシランである。
【0009】本発明の方法は、単一の末端金属イオンを
含む、いわゆる“リビング”重合体からの非対称性放射
状重合体の製造に特に適している。当業界において周知
のように、“リビング”重合体は、炭素原子に直接結合
した金属原子のような活性基を少なくとも1つ含む重合
体である。“リビング”重合体は、アニオン重合によっ
て容易に製造される。
【0010】一般に、ここに教示される方法によって製
造される重合体の重合体アームにおいて、4ないし12
個の炭素原子を有する1つ以上の共役ジエン、例えば、
1,3−ブタジエン、イソプレン、ピペリレン、メチル
ペンタジエン、フェニルブタジエン、3,4−ジメチル
−1,3−ヘキサジエン、及び4,5−ジエチル−1,
3−オクタジエン、好ましくは4ないし8個の炭素原子
を有する共役ジオレフィンを単量体として利用すること
ができる。また、これらの方法によって製造される重合
体は、上記共役ジオレフィンの1つ以上とビニル芳香族
炭化水素単量体、例えば、スチレン、種々のアルキル置
換スチレン、アルコキシ置換スチレン、及びビニルナフ
タレンの1つ以上との共重合体であるアームを含んでい
てもよい。
【0011】単一の末端基を含むリビング重合体は、も
ちろん当業界においては周知である。そのような重合体
の製造方法は、例えば、米国特許第3,150,209
号、第3,496,154号、第3,498,960
号、第4,145,298号及び第4,238,202
号の各明細書に教示されている。また、本発明の方法で
好ましく使用されるものも含めたブロック共重合体の製
造方法も、例えば、米国特許第3,231,635号、
第3,265,765号及び第3,322,856号の
各明細書に教示されている。重合体生成物がブロック共
重合体である場合には別々のブロックの形成に用いられ
る単量体を順次に添加するのに対して、重合体生成物が
ランダムもしくはテーパード共重合体である場合には、
一般には単量体を一度に添加する。しかしながら、場合
によってはより早く反応する単量体を徐々に添加しても
よい。
【0012】一般に、本発明の方法及び本発明の非対称
性放射状重合体においてアームとして有用な重合体は、
1種もしくは複数種の単量体を、適切な溶媒中で、−1
50℃ないし300℃の範囲の温度、好ましくは0℃な
いし100℃の範囲の温度で有機アルカリ金属化合物と
接触させることにより製造することができる。特に有効
な重合開始剤は、下記一般式: RLi (ここで、Rは、1ないし20個の炭素原子を有する脂
肪族、脂環式、アルキル置換脂環式、芳香族またはアル
キル置換芳香族の炭化水素基である)を有する有機リチ
ウム化合物である。
【0013】一般に、本発明の非対称性放射状重合体に
おけるアームとして有用な重合体は、カップリング剤と
接触する際には溶液の状態にある。適切な溶媒には、重
合体の溶液重合に有用なものが含まれ、例えば脂肪族、
脂環式、アルキル置換脂環式、芳香族及びアルキル置換
芳香族の炭化水素類、エーテル類並びにそれらの混合物
が含まれる。具体的には、適切な溶媒には、ブタン、ペ
ンタン、ヘキサン及びヘプタンのような脂肪族炭化水素
類;シクロヘキサン及びシクロヘプタンのような脂環式
炭化水素類;メチルシクロヘキサン及びメチルシクロヘ
プタンのようなアルキル置換脂環式炭化水素類;ベンゼ
ンのような芳香族炭化水素類並びにトルエン及びキシレ
ンのようなアルキル置換芳香族炭化水素類;並びに、テ
トラヒドロフラン、ジエチルエーテル及びジ−n−ブチ
ルエーテルのようなエーテル類が含まれる。本発明の非
対称性放射状重合体の製造に有用な重合体は単一の末端
反応性基を1個しか有していないため、非対称性放射状
重合体の製造に用いられる重合体は、製造後、反応性
(リビング)部位を不活性化することなく溶液中に保持
される。一般には、カップリング剤を重合体の溶液に添
加してもよく、あるいは重合体の溶液をカップリング剤
に添加してもよい。
【0014】本発明においては、1組の重合体アーム
を、少なくとも1つの共役ジエン単量体を重合させてリ
ビング重合体アームを形成することにより製造すること
ができる。このリビング重合体アームを、次にカップリ
ングさせる。この第1のカップリング反応を、各カップ
リング剤分子に2つの未反応カップリング部位を優勢に
残して、完了まで進行させる。次に、少なくとも1つの
共役ジエン単量体と少なくとも1つのビニル芳香族炭化
水素単量体とを重合させて第2の組のリビング重合体ア
ームを形成する。最後に、第2の組のリビング重合体ア
ームを、好ましくは、特にカップリング剤の反応に利用
可能な残りの部位の反応性を高めるために極性活性化剤
の存在下において、部分的にカップリングした中間体と
カップリングさせて所望の非対称性放射状ブロック共重
合体を形成する。あるいは、最初にビニル芳香族/共役
ジエンアームをカップリング剤と反応させ、次に共役ジ
エンアームを反応させてもよい。形成された共重合体
は、4つのアームを有し、そのうちの2つがジエン/ビ
ニル芳香族炭化水素共重合体であり、2つがジエン単独
−又は共重合体アームである重合体を優勢に含んでな
る。さらに重要なことには、4つのアームの全てが互い
に同一である重合体は形成されない。
【0015】ここでは、「優勢に」は、共重合体が50
重量%を超える所期の種からなることを意味する。
【0016】2つのアームが、ポリジエンが不飽和又は
部分的もしくは完全に水素化されているポリスチレン−
ポリジエン(例えば、ポリスチレン−ポリブタジエンも
しくはポリスチレン−ポリイソプレン又はポリジエンが
ランダムにもしくはブロック状に重合しているポリスチ
レン−ポリブタジエン−ポリイソプレン)のブロック共
重合体であることが好ましい。2つのアームが、不飽和
又は部分的にもしくは完全に水素化されているポリジエ
ン(例えば、ポリブタジエンもしくはポリイソプレン又
はポリブタジエン−ポリイソプレンのブロックもしくは
ランダム共重合体)であることが好ましい。ポリジエン
がポリイソプレンである場合には、最終カップリング工
程において4アームの重合体を高い割合でより容易に得
ることができるため、小さいポリブタジエンブロック
を、好ましくは末端ブロックとして付加することが好ま
しい。そのようなポリブタジエンブロックは、各ポリジ
エンアームの10重量%未満であることが適当であり、
好ましくは5重量%未満である。
【0017】第1のカップリング反応が完了した後、カ
ップリング剤上に平均して2つのカップリング部位が未
反応のまま残っており、これが第2の組のリビング重合
体アームとのさらなる反応に利用可能であることが重要
である。優勢な中間の重合体は、2つの未反応カップリ
ング部位を有していなければならない。ここでは、“優
勢な”は上記と同様の意味を有する。第2の組のリビン
グ重合体アームを、好ましくはカップリング活性化剤を
用いて、カップリング剤の未反応カップリング部位を介
してカップリングした第1の組の重合体とカップリング
させる。
【0018】本発明の珪素ベースのカップリング剤は、
テトラメトキシシラン(Si(OMe)4 )及びγ−グ
リシドキシプロピルトリメトキシシランからなる群より
選択される。これらのカップリング剤の両者は、四塩化
珪素の場合に比してより多くの所望の重合体を生成し、
腐食性の不安定な塩素イオンを生成することなく完全に
もしくは部分的に水素添加された重合体を提供すること
が可能である。最終カップリング工程において通常少な
くとも75重量%というより高レベルで4アームの重合
体を製造するため、テトラメトキシシランが好ましい。
【0019】一般には、ジオレフィン重合体中のビニル
含量を増加させるのに適していることが知られる極性化
合物が、本発明の方法の第2カップリング工程における
カップリング活性化剤としての使用に適している。適切
な極性化合物には、ルイス塩基が含まれる。具体的に
は、適切な極性化合物にはエーテル類、例えば、ジエチ
ルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、
エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコ
ールジブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジオ
キサン、トリエチレングリコールエーテル、1,2−ジ
メトキシベンゼン、1,2,3−トリメトキシベンゼ
ン、1,2,4−トリメトキシベンゼン、1,2,3−
トリエトキシベンゼン、1,2,3−トリブトキシベン
ゼン及び1,2,4−トリエトキシベンゼンが含まれ
る。適切な極性化合物には第三アミン、例えば、トリエ
チルアミン及びN,N,N,N−テトラメチルエチレン
ジアミンも含まれる。適切な極性化合物には、種々のピ
リジン及びピロリデン化合物、例えば、ジピピリジノエ
タン及びジピロリジノエタンが含まれる。一般に、カッ
プリング活性化剤は、10ないし1000ppmの範囲
の濃度で用いられる。好ましいカップリング活性化剤
は、エチレングリコールジエチルエーテル、o−ジメト
キシベンゼン、N,N,N,N−テトラメチルエチレン
ジアミン及びジエチルエーテルであり、エチレングリコ
ールジエチルエーテルが最も好ましい。
【0020】一般的に、本発明の方法において、ジエン
及びビニル芳香族炭化水素もしくはジエンを含むリビン
グ重合体アームの重合は、−150ないし300℃、好
ましくは0ないし100℃の範囲の温度で、単量体が消
費されるまで、通常は15ないし120分、好ましくは
30ないし60分以内で行うことができる。一般に、こ
のカップリング反応の条件は、20ないし100℃、好
ましくは50ないし80℃の範囲の反応温度と、5ない
し100分、好ましくは15ないし60分の範囲の反応
時間である。
【0021】本発明の非対称性放射状ブロック共重合体
は、広い範囲に亘って異なる分子量を有することができ
る。一般に、これらのブロック共重合体アームの分子量
は約10,000から250,000までの範囲にあ
り、ポリジエンアームの分子量は1000ないし10
0,000g/モルの範囲にある。本発明の好ましいブ
ロック共重合体アームは15,000ないし100,0
00の分子量範囲にあり、ポリジエンアームは5000
ないし50,000g/モルの範囲にある。
【0022】カップリング前の星型重合体の、モノ−、
ジ−、トリブロック等の直鎖状重合体もしくは組立てら
れていない重合体の直鎖状セグメントのアームの分子量
は、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)によって都
合よく測定される。ここで、GPCシステムは適切に較
正されているものとする。アニオン重合された直鎖状重
合体については、この重合体は本質的に単分散(重量平
均分子量/数平均分子量比が1に近づく)であり、測定
された狭い分子量分布の“ピーク”分子量を記録するこ
とは好都合で、かつ十分に説明的である。通常、このピ
ーク値は重量平均と数平均の間にある。このピーク分子
量は、クロマトグラフで示される主な種の分子量であ
る。多分散重合体については、分子量はクロマトグラフ
から算出して用いられるべきである。GPCのカラム内
に用いられる物質にはスチレン−ジビニルベンゼンゲル
又はシリカゲルが通常用いられ、これらは優れた物質で
ある。ここに記述される種類の重合体には、テトラヒド
ロフランが優れた溶媒である。屈折率検出器を用いるこ
とができる。下記刊行物には、適切な分析手法が開示さ
れている: 1.Modern Size−Exclusion L
iquid Chromatography, M.
W.Yau, J.J.Kirkland, D.D.
Bly, John Wiley and Sons,
New York, New York, 197
9; 2.Light Scattering From P
olymer Solutions, M.B.Hug
lin編, Academic Press,New
York, New York,1972; 3.W.K.Kai and A.J.Havlik,
Applied Optics, 12, 541
(1973); 4.M.L.McConnell, American
Laboratory, 63, May, 197
8。
【0023】本発明の方法によって製造された重合体
は、カップリング後、水素化することができる。例え
ば、完全に水素化した形態は、その重合体アームの一方
の組がスチレン及び水素化イソプレン及び/又は水素化
ブタジエンのブロック共重合体を含んでなり、他方の組
の重合体アームが水素化イソプレン及び/又は水素化ブ
タジエンを含んでなる非対称性放射状重合体であり得
る。しかしながら、これらの共重合体は、各重合体の一
部が水素化され、他は水素化されていないように部分的
に水素化されていてもよい。例えば、スチレン−ブタジ
エンアームをイソプレンアームとカップリングさせるこ
とができる。スチレン−ブタジエンアーム中のブタジエ
ンを選択的に水素化し、イソプレンアームはほとんど水
素化させないことは可能である。これは本発明の好まし
い態様である。水素化は、米国再発行第27,145号
明細書、米国特許第4,001,199号明細書に記載
されるもののような適切な触媒及び条件を用いて、又は
米国特許第5,039,755号明細書に開示されるチ
タン触媒を用いて、選択的な方法で行うことができる。
【0024】本発明の非対称性放射状重合体は、同一の
相対アーム構造を有する非対称性放射状重合体を用いる
ことが可能なあらゆる用途において用いることができ
る。したがって、適切な最終用途には、エンジニアリン
グ熱可塑性物質の衝撃改良、不飽和熱硬化性ポリエステ
ルの衝撃改良、成形品、接着剤、結合層及びアスファル
ト改良が含まれる。
【0025】以下に、優勢な種が2:2のアーム比、す
なわちある種のアーム2つと他種のアーム2つとを有す
る4アームの非対称性放射状重合体を製造するための典
型的な合成を要約する。重合体は、最初に、約2当量の
第1組の重合体アームを、平均して2つの重合体アーム
と2つの未反応カップリング部位とを有する部分的にカ
ップリングした中間体を形成する四官能性カップリング
剤に添加することにより製造される。四塩化珪素、γ−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン及びテトラメ
トキシシランの場合には、この部分的にカップリングし
た中間体は、実際には、1、2及び3つの重合体アーム
を含む3つの成分の混合物を含んでなる。第2のカップ
リング工程において、2当量以上の第2の種類の重合体
アームを、極性活性化剤(o−ジメトキシベンゼン、
1,2−ジエトキシエタン又は1,2−ジメトキシエタ
ン等のエーテル類)の存在下で、部分的にカップリング
した中間体に添加する。カップリング部位はリビング重
合体アームに対して非常に反応性であるため、最終生成
物の混合物中に第2種の重合体アームの4つのアームを
有する対称性放射状重合体が欠けていることによって立
証されるように、第1カップリング工程の後には未反応
カップリング剤は存在しない。加えて、カップリング剤
の最後の部位は極性活性化剤の非存在下では反応性に劣
るため、第1カップリング工程において4アームの対称
性重合体が生成することはない。
【0026】4アームの非対称性放射性重合体の最終生
成物の成分の分子量が類似している場合には、その分布
はゲルろ過クロマトグラフィーによる分析で測定するこ
とはできない。そのような場合には、より容易に測定さ
れる部分的にカップリングした中間体の分布から最終生
成物の分布を算出することができる。
【0027】例えば、スチレン−ブタジエンジブッロク
共重合体アームとポリイソプレンアームとを有する4ア
ームの非対称性放射状重合体において、部分的にカップ
リングした中間体の成分をIx で、最終生成物の成分を
SB(4ーx) x で表す。ここで、xはポリイソプレンア
ームの数に等しい。四塩化珪素、γ−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン又はテトラメトキシシランカッ
プリング剤を用いる、2:2アーム比を有する4アーム
の非対称性放射状重合体の製造の場合、xは1、2、又
は3に等しい。下記式において、重合体アームの分子量
はMW I及びMW SBで示される。
【0028】ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)に
よる部分的にカップリングした中間体の分析により、3
つの個別の成分が分子量で分離される。屈折率(R.
I.)検出器を用いる中間体の検出では、混合物中の各
成分の量が定量される。屈折率によって検出される各ピ
ークの面積は、溶出した繰返し単位の数に比例する。各
繰返し単位が同じ質量を有する場合には、R.I.によ
って測定されるピークの全面積%はその成分の重量%に
等しい。
【0029】このようにして、部分的にカップリングし
た中間体中の各成分の重量分率がGPCによって決定さ
れる。各中間体のモル分率は、全体で1グラムの部分的
にカップリングした中間体について、以下によって与え
られる。
【0030】
【数1】
【0031】ここで、
【0032】
【数2】
【0033】各成分の分子量は、カップリング剤残基、
例えばSiCl(4-x) もしくはSi(OMe)(4-x)
分子量にはほとんど寄与しないため、 Ix のMW = MW I・x である。
【0034】総モル数は、全ての中間体−I3 、I2
及びI1 の合計に等しい。
【0035】
【数3】
【0036】これにより、部分的にカップリングした中
間体の各々のモル分率について下記式が得られる。
【0037】
【数4】
【0038】この合成の性質のため、最終生成物組成が
形成される際には、最終生成物成分の各々のモル分率
は、それが形成されるところの中間体成分のモル分率に
等しい。
【0039】 モル分率(SB)(4-x) x = モル分率Ix 最終生成物SB(4ーx) x における各成分の重量分率
は、モル分率から下記の通り決定することができる。
【0040】
【数5】
【0041】ここで、
【0042】
【数6】
【0043】及び
【0044】
【数7】
【0045】式(7)を式(6)に代入し、これを式
(5)に代入することにより下記式が得られる。
【0046】
【数8】
【0047】総質量は、最終生成物の全ての成分の合計
に等しい。
【0048】
【数9】
【0049】式(4)を式(9)に代入することにより
下記式が得られる。
【0050】
【数10】
【0051】最後に、式(4)及び(10)を式(8)
に代入することにより、最終生成物における各成分の重
量分率についての下記式が得られる。
【0052】
【数11】
【0053】
【実施例】以下の実施例により本発明を説明する。
【0054】実施例1 − 重合体1(PP5293) 第1リアクタ内において、242lb(109.8k
g)のシクロヘキサン溶媒中24.8lb(11.2k
g)のスチレンと21.5lb(9.7kg)のジエチ
レンエーテルとを、1050mlのsec−ブチルリチ
ウムアニオン重合開始剤を用いて60℃で10半減期
(half−lives)重合させることにより非対称
性放射状重合体を製造した。スチレンの重合に続いて、
62.6lb(28.2kg)のブタジエンを添加し、
55℃で少なくとも10半減期、ブタジエンを重合させ
た。別のリアクタにおいて、226.45lb(10
2.7kg)のシクロヘキサン中38.7lb(17.
5kg)のイソプレンを、710mlのsec−ブチル
リチウムを用いて、60℃で少なくとも8半減期重合さ
せた。イソプレンの重合に続いて、2lb(0.9k
g)のブタジエンを添加し、60℃で少なくとも8半減
期ブタジエンを重合させた。このポリイソプレンに、6
6mlのテトラメトキシシランカップリング剤を添加
し、この混合物を60℃で45分間反応させた。この部
分的にカップリングした中間体に、第1リアクタからの
ポリスチレン−ポリブタジエンジブロック共重合体のシ
クロヘキサン溶液285lb(129.3kg)及び1
80mlの1,2−ジメトキシエタンを添加した。この
混合物を75℃で60分間反応させ、部分的にカップリ
ングした中間体の残りの部位をカップリングした。約9
0mlのメタノールを添加することにより、残余のあら
ゆるリビング重合体アームを停止させた。
【0055】次いで、この重合体を、ポリイソプレン部
分を実質的に不飽和のままにして重合体のポリブタジエ
ン部分を優先的に水素化する条件下で水素化した。この
重合体溶液を高圧蒸気に接触させ、次いで液相から固体
重合体を除去することにより、得られた重合体を単離し
た。この生成物重合体は、ゲルろ過クロマトグラフィー
(GPC)によって、ジブロック共重合体アーム中のポ
リスチレン分子量が9,900g/モル、及びポリブタ
ジエン分子量が23,700であり、(5重量%未満の
小さな末端ポリブタジエンブロックを含む)ホモポリイ
ソプレンアームの分子量が20,300g/モルである
ことが判明した。1 H NMRによって決定されたポリ
スチレン含量は17.4重量%である。選択水素化の
後、この重合体は、92%のポリブタジエン及び49%
のポリイソプレンが水素化された60%水素化複合ゴム
を有していた。
【0056】重合体2−6 用いられる溶媒の量、試薬、及びカップリング条件を変
えたことを除いて、重合体1と同様の方法で5つの非対
称性放射状重合体を製造した。これらの重合体の重合及
び分析を表1に記す。
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】重合体7:4773 第1リアクタ内において、259.4lb(117.7
kg)のシクロヘキサン溶媒中16.2lb(7.3k
g)のスチレンと21.3lb(9.7kg)のジエチ
レンエーテルとを、1000mlのsec−ブチルリチ
ウムアニオン重合開始剤を用いて45℃で少なくとも1
0半減期重合させることにより非対称性放射状重合体を
製造した。スチレンの重合に続いて、54lb(24.
5kg)のブタジエンを添加し、70℃で少なくとも1
0半減期、ブタジエンを重合させた。別のリアクタにお
いて、122.09lb(55.4kg)のシクロヘキ
サン中30.3lb(13.7kg)のイソプレンを、
522mlのsec−ブチルリチウムを用いて、55℃
で少なくとも8半減期重合させた。このポリイソプレン
に、43mlの四塩化珪素カップリング剤を添加し、こ
の混合物を25℃で60分間反応させた。この部分的に
カップリングした中間体に、第1リアクタからのポリス
チレン−ポリブタジエンジブロック共重合体のシクロヘ
キサン溶液219.15lb(99.4kg)及び66
mlの1,2−ジメトキシエタンを添加した。この混合
物を70℃で60分間反応させ、部分的にカップリング
した中間体の残りの部位をカップリングした。次いで、
この重合体を、ポリイソプレン部分を実質的に不飽和の
ままにして重合体のポリブタジエン部分を優先的に水素
化する条件下で水素化した。この重合体溶液を高圧蒸気
に接触させ、次いで液相から固体重合体を除去すること
により、得られた重合体を単離した。この生成物重合体
は、ゲルろ過クロマトグラフィー(GPC)によって、
ジブロック共重合体アーム中のポリスチレン分子量が5
500g/モル、及びポリブタジエン分子量が1940
0であり、ホモポリイソプレンアームの分子量が184
00g/モルであることが判明した。1 H NMRによ
って決定されたポリスチレン含量は13.6重量%であ
る。選択水素化の後、この重合体は、90.1%のポリ
ブタジエン及び23.3%のポリイソプレンが水素化さ
れた50.5%水素化複合ゴムを有していた。
【0060】重合体8−11 用いられる溶媒の量、試薬、及びカップリング条件を変
えたことを除いて、例7と同様の方法で4つの非対称性
放射状重合体を製造した。これらの重合体の重合及び分
析を表2に記す。
【0061】
【表3】
【0062】
【表4】
【0063】重合体12:(PP4813) 第1リアクタ内において、280.12lb(127.
1kg)のシクロヘキサン溶媒中15.6lb(7.1
kg)のスチレンを840mlのsec−ブチルリチウ
ムアニオン重合開始剤を用いて60℃で10半減期重合
させることにより非対称性放射状重合体を製造した。ス
チレンの重合に続いて、54.6lb(24.8kg)
のイソプレンを添加し、イソプレンを550℃で12半
減期重合させた。別のリアクタにおいて、42.76l
b(19.4kg)のシクロヘキサン中10.7lb
(4.85kg)のイソプレンを435mlのsec−
ブチルリチウムを用いて60℃で12半減期重合させ
た。このポリイソプレンに、34mlの四塩化珪素カッ
プリング剤を添加し、この混合物を25℃で60分間反
応させた。この部分的にカップリングした中間体に、第
1リアクタからのポリスチレン−ポリイソプレンジブロ
ック共重合体のシクロヘキサン溶液296.76lb
(134.6kg)及び32mlの1,2−ジメトキシ
エタンを添加した。この混合物を70℃で60分間反応
させ、部分的にカップリングした中間体の残りの部位を
カップリングした。次いで、この重合体を水素化した。
この重合体溶液を高圧蒸気に接触させ、次いで液相から
固体重合体を除去することにより、得られた重合体を単
離した。この生成物重合体は、ゲルろ過クロマトグラフ
ィー(GPC)によって、ジブロック共重合体アーム中
のポリスチレン分子量が6300g/モル、及びポリイ
ソプレン分子量が22600であり、ホモポリイソプレ
ンアームの分子量が9200g/モルであることが判明
した。1 H NMRによって決定されたポリスチレン含
量は18.4重量%である。選択水素化の後、この重合
体は、99%の水素化ポリイソプレンを有していた。
【0064】
【表5】
【0065】
【表6】
【0066】表3及び4に示されるデータは、テトラメ
トキシシランカップリング剤が四塩化珪素よりもより高
い割合で所望の中間体−I2 −及び最終生成物−(SE
B) 2 2 −成分を常に生成することを示している。テ
トラメトキシシランカップリング重合体については、I
2 は部分的にカップリングした中間体の全質量の63な
いし83.5重量%の範囲にあり、この中間体中の所望
の(SEB)2 2 最終生成物成分は(生成される全て
の4アームのARP重合体の)66.5ないし78重量
%を構成する。四塩化珪素カップリング重合体について
は、I2 は部分的にカップリングした中間体分布の僅か
25ないし51重量%を占めるにすぎない。これは、最
終生成物組成中の所望の(SEB)2 2 (又は、(S
EP)2(EP)2 )は18.5ないし49重量%のを
構成する。6つの四塩化珪素カップリング重合体のうち
の4つにおいて、2:2アーム比を有する所望の4アー
ムのARP重合体が3種類の最終生成物成分の最大重量
分率を構成することはない。
【0067】
【表7】
【0068】表5のデータは、四塩化珪素カップリング
非対称性放射状重合体の物理的特性を類似の重合体アー
ム分子量及び組成を有するテトラメトキシシランカップ
リング非対称性放射状重合体と比較している。4アーム
の非対称性放射状重合体全体の50%の(SEB)3
を含む四塩化珪素カップリング重合体は、より高い溶融
粘度を示す低重合体メルトフローを示す。テトラメトキ
シシランカップリング重合体で観察される高い強度は、
改良された最終生成物分布及び高レベルのポリジエン水
素化の両者によるものであろう。これらのデータは、テ
トラメトキシシランカップリング重合体の改良された最
終生成物分布によって、より望ましい特性を有する高性
能生成物が得られることを示している。
【0069】
【表8】
【0070】表6のデータは、四塩化珪素カップリング
非対称性放射状重合体の物理的特性を類似の重合体アー
ム分子量及び組成を有するテトラメトキシシランカップ
リング非対称性放射状重合体と比較している。四塩化珪
素カップリング重合体の最終生成物中の多量の非マトリ
ックス形成(SEB)I3 の存在と、テトラメトキシシ
ランカップリング重合体と類似の溶融及び溶液粘度を有
する非対称性放射状重合体を生じる高粘度(SEB)3
Iの存在とは釣り合っている。しかしながら、この(S
EB)I3 が存在すると、高レベルのポリジエン水素化
にもかかわらず、テトラメトキシシランカップリング重
合体よりも非常に低い引張り強さしか持たない非常に弱
い重合体が生じる。これらのデータは、テトラメトキシ
シランカップリング重合体の改良された最終生成物分布
により、より望ましい特性を有する高性能生成物が得ら
れることを示している。上記重合体が、他の成分と配合
して使用される用途に用いられる場合、最終生成物の同
等の性能を達成するために必要とされるテトラメトキシ
シランカップリング非対称性放射状重合体の量を低下さ
せるであろう。
【0071】実施例2 6種類の異なるカップリング剤の、過剰のリビングポリ
ブタジエンアームの存在下において4アームの重合体を
生成する能力について調べた。表7に記される実験にお
いて、4当量より多量のリビングポリブタジエンアーム
を、200ppmエチレングリコールジエチルエーテル
の存在下、80℃で60分間、攪拌しながらカップリン
グ剤と接触させた。各々の場合において、過剰の添加に
より、未反応の重合体アームも予想される通りに存在す
る。これらのデータは、四塩化珪素、テトラメトキシシ
ラン及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン
が、3アームの重合体をほとんど残さずに高率で4アー
ムの重合体を製造するのに有効であることを示してい
る。これらの実験において用いられる他の3種類のカッ
プリング剤、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、ジメチルアジペート、及び
テトラキス(2−エチルブトキシ)シランは、4アーム
の重合体を不十分な量しか生成しなかった。
【0072】
【表9】
【0073】続いて、4アームの重合体に高いカップリ
ング効率を提供するこれらのカップリング剤の、非対称
性放射状重合体合成の第1カップリング工程における選
択性について調べた。表8に記される実験においては、
2当量のリビングポリイソプレンアームを、60℃で3
0分間、攪拌しながらカップリング剤と接触させた。こ
れらのデータは、テトラメトキシシラン及びγ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシランが、四塩化珪素より
も所望の2アームの部分的にカップリングした中間体を
より多量に生成することを示している。2アームの重合
体の量を最大にする点においては、テトラメトキシシラ
ンが最も効率の良いカップリング剤である。これは、所
望の構造を有する重合体の量を最も多く有する最終生成
物を生じる。
【0074】
【表10】
【0075】実施例3 重合体アームのタイプの、非対称性放射状重合体合成の
第1カップリング工程におけるテトラメトキシシランの
選択性に及ぼす影響を調べた。
【0076】下記表9に詳述される実験においては、約
2当量のリビング重合体アームを、60℃で30分間、
攪拌しながらテトラメトキシシランと接触させた。これ
らのデータは、ポリイソプレンを単独で含んでなる重合
体アームが、ポリイソプレン−ポリブタジエンブロック
を含んでなる重合体アームよりも、所望の2アームの部
分的にカップリングした中間体をより多量に生成する点
においてより選択的であることを示している。上記表8
の実験番号9と下記表9に実験番号10とを比較するこ
とにより、そのような選択性の低い重合体アーム種を用
いる反応においてさえ、テトラメトキシシランが所望の
2アームの中間体を四塩化珪素よりも多量に生成するこ
とがわかる。ポリブタジエンの存在は重合体の製造反応
が適切なタイムスケールで完了することを助長するた
め、ポリイソプレンアーム中にポリブタジエンを含める
ことにより、所望の構造を有する重合体の量を最も多く
有する最終生成物が生じる。
【0077】
【表11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ブリジツト・アン・スペンス アメリカ合衆国、テキサス・77098、ヒユ ーストン、ブラナルド・アベニユー・2142

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共役ジエン−ビニル芳香族炭化水素共重
    合体からなる2つのアームと共役ジエンの単独重合体も
    しくは共重合体からなる2つのアームとを優勢に含む、
    4アームが優勢な非対称性放射状ブロック共重合体の製
    造方法であって、 (a)少なくとも1つの共役ジエン単量体と少なくとも
    1つのビニル芳香族炭化水素単量体とをアニオン重合さ
    せて一組のリビング重合体アームを生成させ、 (b)少なくとも1つの共役ジエン単量体をアニオン重
    合させて別の一組のリビング重合体アームを生成させ、 (c)一方の組のリビング重合体アームを、テトラメト
    キシシラン及びγ−グリシドキシプロピルトリメトキシ
    シランからなる群より選択されるカップリング剤とカッ
    プリングさせ、 (d)該カップリング反応を、カップリング剤に平均し
    て2つの未反応カップリング部位を残して実質的に終了
    させ、 (e)工程(d)の生成物に他方の組のリビング重合体
    アームを添加して、この組のリビング重合体アームを第
    1の組のカップリングした重合体アームとカップリング
    させ、 (f)任意に、カップリングした重合体を部分的に又は
    完全に水素化する ことからなることを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記カップリング剤がテトラメトキシシ
    ランである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 工程(c)及び(d)のカップリング反
    応をカップリング活性化剤の非存在下で行い、工程
    (e)のカップリング反応をカップリング活性化剤の存
    在下で行う請求項1又は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 工程(a)において生成される重合体ア
    ームがスチレン及びイソプレン及び/又はブタジエンの
    ブロック共重合体を含んでなり、工程(b)において生
    成される別の重合体アームがイソプレン及び/又はブタ
    ジエンの重合体を含んでなる請求項1ないし3のいずれ
    か1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記ブロック重合体を水素化して、スチ
    レン及び水素化イソプレン及び/又は水素化ブタジエン
    のブロック共重合体からなる一組の重合体アーム及び水
    素化イソプレン及び/又は水素化ブタジエンからなる別
    の組の重合体アームを有する重合体を提供する請求項4
    記載の方法。
  6. 【請求項6】 工程(a)において生成される重合体ア
    ームがスチレン及びブタジエンのブロック共重合体を含
    んでなり、工程(b)において生成される他の組の重合
    体アームがポリイソプレンである請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記非対称性放射状ブロック重合体が工
    程(f)において部分的に水素化されて、スチレン及び
    水素化ブタジエンのブロック共重合体からなる一組の重
    合体アーム及び実質的に水素化されていないか又は部分
    的に水素化されたポリイソプレンからなる別の組の重合
    体アームを有する重合体を提供する請求項6記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 一組の重合体アームがポリブタジエンの
    末端ブロックを有するポリイソプレンである請求項4な
    いし7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の方法によって製造される、少なくとも1つの共役ジエ
    ン及び少なくとも1つのビニル芳香族炭化水素の共重合
    体からなる2つのアームと共役ジエンのホモポリマーも
    しくは共重合体からなる2つのアームとを優勢に含む、
    4アームが優勢な非対称性放射状ブロック共重合体。
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