JPH07247405A - 環状ジエン系ブロック共重合体組成物 - Google Patents

環状ジエン系ブロック共重合体組成物

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JPH07247405A
JPH07247405A JP6129842A JP12984294A JPH07247405A JP H07247405 A JPH07247405 A JP H07247405A JP 6129842 A JP6129842 A JP 6129842A JP 12984294 A JP12984294 A JP 12984294A JP H07247405 A JPH07247405 A JP H07247405A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本組成物は耐熱機械物性を有する熱可塑性エ
ラストマ−・特殊透明樹脂として応用可能である。 【構成】 (a)高分子鎖を構成する分子構造単位の一
部又は全部として、一部または全部が環状共役ジエン単
量体もしくはその誘導体から構成されるブロック単位を
少なくとも2個、直鎖状共役ジエン単量体もしくは直鎖
状共役ジエン単量体を主体とする単量体から構成される
ブロック単位を少なくとも1個有し、数平均分子量が1
000〜1000000、A/B重量比が3/97〜9
7/3の範囲である新規環状ジエン系ブロック共重合体
及び(b)A−Bジブロック共重合体から構成される環
状ジエン系熱可塑性エラストマ−組成物であり、その組
成比がそれぞれ(a)5〜95重量%、(b)5〜95
重量%(但し、(a)+(b)=100%)である、新
規環状ジエン系ブロック共重合体組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特定比率の(a)少な
くとも2個の環状共役ジエン系ブロックと少なくとも1
個の1,3−ブタジエンやイソプレン等の直鎖状共役ジ
エン系ブロックを有するブロック共重合体、(b)環状
共役ジエン系ブロックと直鎖状共役ジエン系ブロックを
有するジブロック共重合体から構成される新規環状共役
ジエン系ブロック共重合体組成物に関する。
【0002】
【従来技術】共役ジエン系重合体は、従来から多数の提
案がなされており、主にエラストマ−、熱可塑性エラス
トマ−、特殊透明樹脂として、タイヤ、ベルト、樹脂の
耐衝撃性改質用、粘接着剤、フィルム、容器等に広く用
いられている。代表的な共役ジエン系重合体として、ポ
リブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−イソプレ
ン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン
−イソプレン共重合体、α−メチルスチレン−ブタジエ
ン共重合体、α−メチルスチレン−イソプレン共重合
体、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロ
ニトリル−イソプレン共重合体、ブタジエン−メタクリ
ル酸メチル共重合体、イソプレン−メタクリル酸メチル
共重合体、あるいはこれらの水素化重合体等が公知であ
る。
【0003】一方、高分子鎖を構成する分子構造単位と
して、両端に室温より高Tgのポリマ−ブロック(拘束
相)を有し、その間に室温より低Tgのポリマ−ブロッ
ク(ゴム相)からなるブロック共重合体、例えばスチレ
ン−ブタジエン(またはイソプレン)−スチレンブロッ
ク共重合体及びその水素化重合体は熱可塑性エラストマ
−として射出成形用途・樹脂の改質等多くの用途に広く
用いられている。また、これらのスチレン−ブタジエン
(またはイソプレン)−スチレンブロック共重合体及び
その水素化重合体にポリスチレン、ポリオレフィン、ポ
リフェニレンエ−テル、スチレン−ブタジエンジブロッ
ク共重合体及びその水素化物等をブレンドさせたブロッ
ク共重合体組成物はスチレン−ブタジエン(またはイソ
プレン)−スチレンブロック共重合体及びその水素化重
合体の耐熱性、流動性、粘着特性等の諸物性を改良する
ために広く実施されている。
【0004】しかしながら、近年の工業技術の進歩に伴
い、高分子材料に対する市場要求は益々高度なものとな
ってきて、更に高い熱的特性(融点、ガラス転移点、軟
化点)・機械的特性(引張弾性率・曲げ弾性率・高温機
械物性等)を有する高分子材料の開発が強く望まれてい
た。この課題を解決するための有力な手段のひとつとし
て、ブタジエン、イソプレンのような比較的立体障害の
小さい単量体のみならず、立体障害の大きい単量体、す
なわち環状の単量体を共重合し、必要に応じてさらに水
素化することによって、共役ジエン系重合体の高分子鎖
の構造を改良して、高度な熱的・機械的特性を有する高
分子材料を得ようとする研究活動が盛んに行われるよう
になってきた。
【0005】しかしながら、環状共役ジエン単量体は単
独重合あるいは共重合することが困難であるばかりでな
く、環状共役ジエン単量体を高分子鎖に導入したことに
よる特性を顕著に発現させる目的で環状共役ジエン単量
体をブロック共重合しようとする試みも検討されてはき
たが、未だに環状共役ジエン系ブロック共重合体は得ら
れておらずこの解決が強く望まれていた。
【0006】英国特許出願第1、042、625号明細
書には、多量のブチルリチウムを重合触媒とした1,3
−シクロヘキサジエンの製造方法が開示されている。こ
こに開示されている製造方法は、単量体に対し、1〜2
重量%もの触媒を用いる必要があり、経済的に苦しいば
かりでなく、得られたシクロヘキサジエンホモポリマ−
の分子量は低いものである。さらに共重合体が得られる
可能性については何等の示唆も開示もない。
【0007】Makromol.Chem.、191
2743(1990)には、ポリスチリルリチウムを重
合開始剤とした1,3−シクロヘキサジエンの重合方法
が記載されている。ここに記載されている重合方法で
は、重合反応と同時にリチウムカチオンの引き抜き反応
を伴う転移反応及びリチウムハイドライドの脱離反応が
かなり併発することが教示されており、ポリスチリルリ
チウムを開始剤として重合を行ったにも拘らず、常温で
はスチレン−シクロヘキサジエンのブロックポリマ−は
得られず、シクロヘキサジエンホモポリマ−のみが得ら
れたことが報告されている。同様にポリスチリルリチウ
ムを開始剤として−10℃でブロック化を行うと分子量
20、000程度のスチレン−シクロヘキサジエンブロ
ックポリマ−がシクロヘキサジエンのホモポリマ−と共
に得られる記載があるが、線状共役ジエンとのブロック
や、トリブロック以上のマルチブロック、ラジアルブロ
ック等の開示や示唆はなされていない。
【0008】European Polymer
J.、、895(1973)には、π−アリルニッケ
ル化合物を重合触媒とした1,3−シクロヘキサジエン
とブタジエン、イソプレンの共重合体が記載されてい
る。ここで得られている重合体はランダム重合体を示唆
する単一のガラス転移温度を有していることが報告され
ており、ブロック共重合体は得られていない。高分子論
文集、34(5)、333(1977)には塩化亜鉛を
重合触媒とした、1、3−シクロヘキサジエンとアクリ
ロニトリルとの共重合体が記載されているがここで得ら
れている共重合体は交互共重合体であって、ブロック共
重合体ではない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の新規
環状ジエン系ブロック共重合体の加工性・流動性を改良
した以下の特定割合を含み、(a)高分子鎖を構成する
分子構造単位として、一部または全部が環状共役ジエン
単量体もしくはその誘導体から構成される少なくとも2
個のブロックと直鎖状共役ジエン単量体もしくは直鎖状
共役ジエン単量体を主体とする単量体から構成される少
なくとも1個のブロックを有することを特徴とする環状
ジエン系ブロック共重合体、(b)一部または全部が環
状共役ジエン単量体もしくはその誘導体から構成される
ブロックと主に共役ジエン単量体もしくはその誘導体か
ら構成されるブロックからなる環状ジエン系ジブロック
共重合体から構成され、かつ、(a)5〜95重合%,
(b)5〜95重量%,但し(a)+(b)=100%
の新規環状ジエン系ブロック共重合体組成物を提供する
ものである。
【0010】
【課題を解決する手段】本発明者らは、上記課題を解決
するために鋭意検討を重ねた結果、従来報告されたこと
のない新規な環状共役ジエン系ブロック共重合体組成物
を開発し、このブロック共重合体組成物が低温から高温
まで広い温度範囲で優れたゴム特性・衝撃特性及び加工
性を有する環状共役ジエン系ブロック共重合体組成物で
あることを確認し、本発明を完成した。
【0011】すなわち本発明は [1](a)高分子鎖を構成する分子構造単位の一部又
は全部として、一部または全部が下記一般式(1),
(2)で表される環状共役ジエン単量体もしくはその誘
導体から構成されるブロック単位(Aブロック)を少な
くとも2個、直鎖状共役ジエン単量体もしくは直鎖状共
役ジエン単量体を主体とする単量体から構成されるブロ
ック単位(以下Bブロック)を少なくとも1個有し、か
つ数平均分子量が1000〜1000000であってA
/Bの重量比が3/97〜97/3の範囲であることを
特徴とする環状ジエン系ブロック共重合体及び(b)A
−Bジブロック共重合体から構成され、その組成比がそ
れぞれ(a)5〜95重量パ−セント、(b)5〜95
重量パ−セント(但し、(a)+(b)=100パ−セ
ント)であることを特徴とする、環状ジエン系ブロック
共重合体組成物。
【0012】
【化3】 (但し、n=1から4までの整数から選ばれる値であ
る)
【0013】
【化4】 (但し、n=1から4までの整数から選ばれる値であ
る)
【0014】[2]前記(a)(b)成分からなる好ま
しいブロック共重合体組成物でAブロックを構成する単
量体の一部または全部が1,3−シクロヘキサジエン、
1,3−シクロヘキサジエン誘導体もしくはその分子内
に6員環構造を有する環状共役ジエン単量体であり、B
ブロックを構成する単量体が1,3−ブタジエン及び/
またはイソプレンであるかあるいは1,3−ブタジエン
及び/またはイソプレンを主体とする単量体である前記
環状ジエン系ブロック共重合体組成物。 [3]前記ブロック共重合体組成物で好ましい(a)の
環状ジエン系ブロック共重合体の構造がA−B−Aまた
は[(A−B)n m Xで表される前記環状ジエン系ブ
ロック共重合体組成物。(但しmは2以上の整数、nは
1以上の整数である。Xは多官能カップリング剤の残基
又は多官能有機アルカリ金属化合物等の開始剤の残基を
表す)である。
【0015】熱可塑性エラストマ−や耐衝撃性を有する
特殊透明樹脂(組成物)は少なくとも2個の拘束相(ブ
ロック)と少なくとも1個のゴム相(ブロック)から構
成され、両ブロックはミクロ相分離する必要がある。こ
のような構造を有する分子は拘束相がそのTg以下では
物理的架橋点として働き、エラストマ−弾性を発現す
る。ハ−ドセグメントのTg以上では拘束相も流動し、
射出成形やリサイクルが可能となる。
【0016】本発明では組成物中の(a)(b)を構成
するブロック共重合体のAブロックとBブロックが驚く
べきことにミクロ相分離するという事実を発見し、これ
に基づいて鋭意検討した結果、本発明を完成させたもの
である。本発明でいう拘束相(ハ−ドセグメント)を形
成するのはAブロックであり、ゴム相(ソフトセグメン
ト)を形成するのはBブロックである。
【0017】本発明における(a)成分の環状共役ジエ
ン系ブロック共重合体とは、その高分子鎖を構成する分
子構造単位の一部に又は全部に、主に環状共役ジエン単
量体もしくはその誘導体から構成されるブロック単位
(以下Aブロック)を少なくとも2個、直鎖状共役ジエ
ン単量体もしくは直鎖状共役ジエン単量体を主体とする
単量体から構成されるブロック単位(以下Bブロック)
を少なくとも1個有する環状共役ジエン系ブロック共重
合体である。かかる共重合体の例として下記一般式(化
5)で表される線状ブロック共重合体及び一般式(化
6)で表されるラジアルブロック共重合体がある。
【0018】
【化5】 (A−B)a 、A−(B−A)b 、B−(A−B)c (但しa,cは2以上、bは1以上の整数)
【化6】[(B−A)n m X、[(A−B)n
m X、[(B−A)n −B]m X、[(A−B)n
A]m X (但しmは2以上の整数、nは1以上の整数である。X
は多官能カップリング剤の残基又は多官能有機アルカリ
金属化合物の開始剤の残基を表す) この他にも非対称ラジアル型、グラフトブロック型等を
例示することができる。
【0019】特に本発明のブロック共重合体組成物は熱
可塑性エラストマ−や耐衝撃性を有する特殊透明樹脂と
して用いるには(a)成分のブロック共重合体の高分子
鎖を構成する分子構造単位が一般式(化5・6)に示し
たAブロックが分子中に2個以上有する必要がある。こ
のような分子が含まれていれば一般式(化5)でa=
1、c=1であるブロック共重合体、すなわちB−A−
Bトリブロック共重合体等が含まれていても良い。この
場合、これらの物理的架橋に寄与しない共重合体の量は
全ブロック共重合体中に任意の割合で入っていても各々
の用途に応じて利用することが出来るが、機械物性発現
上は70重量パ−セント以下が望ましい。(a)成分及
び(b)成分のブロック共重合体のAブロックとBブロ
ックの連結点は環状共役ジエン単量体と直鎖状共役ジエ
ン単量体とが直接結合しても構わないし、2官能カップ
リング剤の残基(例えばジメチルジクロロシラン、塩化
メチレン等)、エステル結合、アミド結合、カ−ボネ−
ト結合等で連結されていても構わない。
【0020】また、一般式[(A−B)n m X、
[(A−B)n −A]m X (但しmは2以上の整数、nは1以上の整数)で表され
るラジアルブロック共重合体は熱可塑性エラストマ−に
なるが、一般式[(B−A)n m X、[(B−A)n
−B]m Xで表されるラジアルブロック共重合体は組成
物が熱可塑性エラストマ−になるにはnが2以上の整数
になる必要がある(但しmは2以上の整数である)。こ
れらラジアルブロック共重合体は全て同じ組成である必
要はない。例えば一般式(化6)の[(A−B)n m
Xは(A−B)4 X、(A−B)3X、(A−B)2
及び(A−B)の任意の組成の混合物であっても良い。
【0021】本発明における(a)成分の環状共役ジエ
ン系ブロック共重合体とは、その高分子鎖を構成する分
子構造単位の一部又は全部が、少なくとも2個のAブロ
ック単位及び少なくとも1個のBブロック単位から構成
されるブロック共重合体であるのでA、Bブロックのみ
から構成される必要はない。したがって、例えばA−B
−C−A、A−C−B−A、B−A−C−A(但し、C
ブロックはA,B単量体ブロックと共重合可能な単量体
及びその誘導体からなるブロック単位で、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族炭化水素単量
体;メチルメタアクリレ−ト、アクリロニトリル、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド等の極性単量体;環
状ラクトン、環状シロキサン等の環状化合物単量体)な
る構造の環状ジエン系ブロック共重合体も本願発明の中
に含まれる。勿論、Cブロックには環状共役ジエンもし
くはその誘導体及び/又は直鎖状共役ジエン又はその誘
導体を共重合しても良い。また、複数の異種ブロック
(C,D,E・・・)が入っていても良い。D,E,F
……ブロックを構成する単量体は上記Cブロックを構成
する単量体の定義と同じである。これら三種以上のブロ
ックを有する共重合体は、上記線状のみならず、ラジア
ル型,星型,くし型,グラフトブロック型など何れの形
をとってもよい。
【0022】本発明の(a)及び(b)成分から構成さ
れるブロック共重合体組成物中の(a)成分の比率は5
から95重量パ−セントの範囲で好適に設定される。
(a)成分の比率が5重量パ−セントより少ないと熱可
塑性エラストマ−や耐衝撃性を有する特殊透明樹脂とし
ての良好な機械物性(破断強度・破断伸び等)は期待で
きないので好ましくない。また、この比率が95重量パ
−セントを超えても性能状、特に機械物性は良好である
が、加工性・流動性の改良効果が発現しない場合があ
る。
【0023】本発明のブロック共重合体組成物中の
(b)成分は一部または全部が環状共役ジエン単量体も
しくはその誘導体から構成されるブロックと直鎖状共役
ジエン単量体もしくは直鎖状共役ジエン単量体を主体と
する単量体から構成されるブロックとからなる環状ジエ
ン系ジブロック共重合体、すなわちA−Bジブロック共
重合体である。
【0024】かかるA−Bジブロック共重合体中のA/
Bの重量比は3/97〜97/3であり、このA/Bの
重量比率は(a)成分のブロック共重合体中の比率と同
じでも異なっていても良い。本発明の環状ジエン系ブロ
ック共重合体組成物は、それぞれ(a),(b)成分を
ブレンドして製造しても良いが、好ましい製造例として
後述するように特定の錯化合物を用い、リビングアニオ
ン重合でA−Bブロックを重合しておき、この一部をカ
ップリングさせることで本発明のブロック共重合体組成
物を製造するプロセスを挙げることが出来るが、この方
法では(a)、(b)成分中のA/Bの重量比は等しく
なる。(b)成分のA−Bジブロック共重合体のブロッ
ク共重合体組成物中の割合は5〜95重量パ−セントで
ある。この割合が5重量パ−セントより少ないと加工性
・流動性の改良効果が低くなる場合がある。95重量パ
−セントより多いとこれら加工性等は大幅に改良される
が、熱可塑性エラストマ−や耐衝撃性を有する特殊透明
樹脂としての良好な機械物性(破断強度・破断伸び等)
は失われるので好ましくない。
【0025】本発明のブロック共重合体組成物中の
(a)及び(b)成分のそれぞれの分子量は、その目的
によって種々に設定されるが一般的には数平均分子量
(Mn)として、1000〜1000000の範囲であ
り、好ましくは10000〜500000、さらに好ま
しくは20000〜400000の範囲に設定すること
が出来る。また、分子量分布(Mw/Mn、但しMwは
重量平均分子量である)は1.01〜10であり、好ま
しくは1.05〜7、特に好ましくは1.1〜5であ
る。かかる(a)及び(b)成分の分子量は上記範囲で
任意に設定されるが、後述の好ましいブロック共重合体
組成物の製造例によれば分子量は(a)>(b)の順で
ある。
【0026】本発明のブロック共重合体組成物を構成す
る(a)及び(b)成分中のAブロック、すなわち主に
環状共役ジエン単量体もしくはその誘導体から構成され
る単量体は、目的に応じてその分子量を調整することが
可能であるが、一般的には、少なくとも20分子の単量
体が連続的に結合することにより構成されていることが
好ましく、30分子以上の単量体が結合していることが
さらに好ましく、50分子以上の単量体が結合している
ことが好ましい。(a)成分中のAブロックの長さは、
同じでも異なっていてもよい。例えばA−B−Aの場
合、目的に応じて各々末端のAブロックの長さを変え、
対称,非対称にしてもよい。
【0027】また、本発明のブロック共重合体組成物を
構成する(a)及び(b)成分中のAブロック、すなわ
ち主に環状共役ジエン単量体もしくはその誘導体から構
成される単量体の重量は、目的に応じて種々に設定され
るため、特に制限されるものではないが、一般的には3
〜97重量パ−セント、好ましくは10〜85重量パ−
セントの範囲に設定することが出来る。特に熱可塑性エ
ラストマ−として用いる場合はこの値は10〜50重量
パ−セントの範囲が良く、耐衝撃性に優れた特殊透明樹
脂として用いる場合は65〜90重量パ−セントの範囲
に好適に設定される。かかる環状共役ジエン単量体もし
くはその誘導体とは、炭素−炭素結合により構成される
5員環以上の環状共役ジエンであり、好ましくは1,3
−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、
1,3−シクロペプタジエン、1,3−シクロオクタジ
エン及びこれらの誘導体を例示することが出来るが、特
に好ましいものは1,3−シクロヘキサジエン、1,3
−シクロヘキサジエン誘導体もしくはその分子内に六員
環構造を有する環状共役ジエンである。
【0028】なお、本発明のブロック共重合体組成物を
構成する(a)及び(b)成分中のAブロック、すなわ
ち「一部または全部が環状共役ジエン単量体もしくはそ
の誘導体から構成されるブロック単位」の「一部または
全部」という意味は環状共役ジエン単量体もしくはその
誘導体からのみなる場合だけではなく、これら環状共役
ジエン単量体もしくはその誘導体と共重合可能な他の単
量体との共重合ブロックでも構わないことを意味する。
共重合可能な単量体としては、例えばアニオン重合によ
って重合可能な従来公知の単量体を例示することが出来
る。
【0029】これらは例えば、1,3−ブタジエン、イ
ソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、
1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン等の直鎖
状共役ジエン単量体やスチレン、α−メチルスチレン、
o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−
ブチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、ジビニル
ベンゼン、ジフェニルエチレン、ビニルナフタレン、ビ
ニルアントラセン、ビニルピリジン等のビニル芳香族炭
化水素単量体;メタアクリル酸メチル、アクリル酸メチ
ル、アクリロニトリル、メチルビニルケトン、α−シア
ノアクリル酸メチル等の極性ビニル単量体や、エチレン
オキシド、プロピレンオキシド、環状ラクトン、環状ラ
クタム、環状シロキサン等の環状化合物単量体など種々
の極性単量体を挙げることが出来る。勿論、環状共役ジ
エン、環状共役ジエン誘導体も共重合できる。これら単
量体は一種でも、あるいは2種以上の混合物であっても
構わない。この中でもスチレン及びα−メチルスチレン
が好ましい。これらの共重合可能な単量体はAブロック
中に好適には80重量パ−セント以下、さらに好ましく
は50重量パ−セント以下の範囲で用いることが出来
る。Aブロック中のこれら共重合可能な単量体はランダ
ム或は交互共重合により分子鎖中に分布していても良い
し、一部ブロックを形成していても、テ−パ−状に分布
していても構わない。
【0030】また、本発明のブロック共重合体組成物を
構成する(a)及び(b)成分中のBブロックを構成す
る直鎖状共役ジエン単量体とは、一対の共役炭素−炭素
二重結合を有する直鎖状のジオレフィンであり、1,3
−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3
−ブタジエン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−
ヘキサジエンが挙げられ、特に1,3−ブタジエン、イ
ソプレンが好ましい。また、Bブロックを構成する直鎖
状共役ジエン単量体を主体とする単量体から構成される
ブロック単位とは必要に応じ、上記直鎖状共役ジエン単
量体と共重合可能な従来公知の単量体を共重合させたブ
ロック単位を意味する。
【0031】これら直鎖状共役ジエン単量体とアニオン
共重合が可能な単量体として、例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレ
ン、p−tert−ブチルスチレン、1、3−ジメチルスチ
レン、ジビニルベンゼン、ジフェニルエチレン、ビニル
ナフタレン、ビニルアントラセン、ビニルピリジン等の
ビニル芳香族炭化水素単量体;メタアクリル酸メチル、
アクリル酸メチル、アクリロニトリル、メチルビニルケ
トン、α−シアノアクリル酸メチル等の極性単量体、あ
るいはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、環状ラ
クトン、環状ラクタム、環状シロキサン等の環状化合物
単量体を挙げることが出来る。勿論、環状共役ジエン、
環状共役ジエン誘導体も共重合できる。これら単量体は
一種でも、あるいは2種以上の混合物であっても構わな
い。この中でもスチレン及びα−メチルスチレンが好ま
しい。これらの共重合可能な単量体はBブロック中に好
適には50重量%以下、さらに好ましくは30重量%以
下の範囲で用いることが出来る。Bブロック中のこれら
共重合可能な単量体はランダム或は交互共重合によりB
ブロック分子鎖中に分布していても良いし、一部ブロッ
クを形成しても、テ−パ−状に分布していても構わな
い。
【0032】かかるBブロックを構成する直鎖状共役ジ
エン単量体として、1,3−ブタジエンを用いた場合に
は、ポリブタジエンブロックが形成される。ポリブタジ
エンにはミクロ構造がシス、トランスの1,4結合とビ
ニルの1,2結合があり、これらの比率は重合条件によ
っても種々変化し、特に限定はされないが、後述するよ
うに本発明の環状ジエン系ブロック共重合体組成物の好
ましい製造方法であるアルカリ金属化合物の錯体を開始
剤に用いたアニオン重合では1,2結合の比率がBブロ
ック中で10〜80モル%となる。
【0033】Bブロックは本発明のブロック共重合体の
ソフトセグメント(ゴム相)となる為、特に熱可塑性エ
ラストマ−として用いる場合は、ガラス転移温度(T
g)は室温より低いことが望ましい。この場合、Bブロ
ック中のブタジエンの1,2結合が多くなり過ぎるとT
gが上昇し、エラストマ−の低温性能は悪くなるので
1、2結合量を10〜70モル%程度に制御した方が良
い。
【0034】本発明の環状共役ジエン系ブロック共重合
体組成物の製造には特定の開始剤(アルカリ金属化合物
の錯体)を用いたリビングアニオン重合が好適に用いら
れる。本発明における好ましい製造例に用いられる開始
剤であるアルカリ金属化合物の錯体とは、アルカリ金属
すなわち周期律表中のIA族金属を含有する有機金属化
合物の錯体化合物である。好ましくは有機金属化合物の
多核または複核錯体化合物である。
【0035】本発明に用いることが可能なIA族金属と
は、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、フランシウムであり、好ましいIA族金属とし
てリチウム、ナトリウム、カリウムを例示することが出
来、特に好ましいIA族金属としてリチウムを例示する
ことが出来る。本発明に用いられる好ましいアルカリ金
属化合物とは、上記IA族金属を含有する有機化合物す
なわち、有機リチウム化合物、有機ナトリウム化合物、
有機カリウム化合物の錯体化合物であり、特に好ましい
ものは有機リチウム化合物の錯体化合物である。有機リ
チウム化合物としては、分子中に1個以上のリチウム原
子を結合した有機リチウム化合物であり、例えばメチル
リチウム、エチルリチウム、n−プロピルリチウム、イ
ソプロピルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、アリルリチウム、
フェニルリチウム、ヘキサメチレンジリチウム、ブタジ
エニルジリチウム、イソプレニルジリチウム等が挙げら
れる。これらは1種のみならず2種以上混合して使用し
ても良い。
【0036】IA族金属を含有する有機金属化合物と錯
体を形成する化合物としては、有機アルカリ金属に配位
可能な不対電子が存在する極性基(RO−、R2N−、
RS−、2−オキサゾリン基等:Rはアルキル基を表
す)を有する化合物を例示することが出来る。さらに好
ましい化合物としてはアミン類、エ−テル類、チオエ−
テル類を例示することが出来、特に好ましくは第三級ア
ミン類を例示することが出来る。 特に好ましい第三級
アミン化合物としては、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、テトラメチルエチレンジアミン(TMED
A)、ジアゾビシクロ[2、2、2]オクタン(DAB
CO)を例示することが出来る。これらの化合物は、1
種または必要に応じて2種以上の混合物であることも可
能である。
【0037】IA族金属を含有する有機金属化合物の錯
体化合物の合成方法は、特に制限されるものではなく、
従来公知の方法・技術を採用することが出来る。例え
ば、有機金属化合物を有機溶媒に溶解し、これに配位子
となる化合物の溶液を添加する方法、あるいは配位子と
なる化合物を有機溶媒に溶解し、これに有機金属化合物
の溶液を添加する方法等を例示することが出来る。本発
明の好ましい製造方法は、重合開始剤としてアルカリ金
属化合物の存在下に、塊状重合もしくは溶液重合によっ
て実施される。ブロック共重合体の製造は、主に環状ジ
エン系単量体もしくはその誘導体から構成されるブロッ
ク単位と、これと共重合可能な直鎖状共役ジエン単量体
もしくは直鎖状共役ジエン単量体を主体とする単量体か
ら構成されるブロック単位を結合することにより行うこ
とが出来る。
【0038】例えば、環状ジエン系単量体もしくはその
誘導体から構成されるブロック単位をこれらの開始剤を
用いて予めリビングアニオン重合しておき、その重合体
の片末端もしくは両末端より直鎖状共役ジエン単量体も
しくはその誘導体の単量体を逐次フィ−ドして重合する
方法、あるいは、直鎖状共役ジエン単量体もしくは直鎖
状共役ジエン単量体を主体とする単量体を予めリビング
アニオン重合しておき、この重合体の片末端もしくは両
末端より環状ジエン系単量体もしくはその誘導体を重合
することが出来る。必要に応じてさらに環状ジエン系単
量体もしくはその誘導体の単量体あるいは直鎖状共役ジ
エン単量体もしくは直鎖状共役ジエン単量体を主体とす
る単量体を逐次フィ−ドすることでトリブロック、マル
チブロック共重合体を重合することが出来る。
【0039】また、環状ジエン系単量体もしくはその誘
導体から構成されるブロック単位をこれらの開始剤を用
いて予めリビングアニオン重合しておき、その重合体の
片末端より直鎖状共役ジエン単量体もしくはその誘導体
の単量体を重合させ、その活性末端を適当なカップリン
グ剤でカップリングさせることで[(A−B)nm+2
(但しmは0又は1以上の整数、n=1である。Xは例
えば四塩化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ化大豆油等の
多官能カップリング剤の残基又は多官能有機アルカリ金
属化合物の開始剤の残基を表す)のラジアルブロック共
重合体をつくることができる。
【0040】また、直鎖状共役ジエン単量体もしくは直
鎖状共役ジエン単量体を主体とする単量体を予めリビン
グアニオン重合しておき、この重合体の片末端より環状
ジエン系単量体もしくはその誘導体を重合させ、その活
性末端を適当なカップリング剤を用いてカップリングさ
せることによって[(B−A)n m X(但しmは2以
上の整数、n=1である。Xは例えば四塩化ケイ素、四
塩化スズ、エポキシ化大豆油等の多官能カップリング剤
の残基又は多官能有機アルカリ金属化合物等の開始剤の
残基を表す)で表されるラジアルブロック共重合体をつ
くることができる。
【0041】多官能カップリング剤としては公知のもの
いずれでも良く、特に限定されない。例えば、ジメチル
ジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルジ
ブロモシラン、メチルトリブロモシラン、チタノセンジ
クロライド、塩化メチレン、臭化メチレン、クロロホル
ム、四塩化炭素、四塩化ケイ素、四塩化スズ等のハロゲ
ン化物、エポキシ化大豆油、エステル類等のエポキシ化
合物、エステル類等を挙げることが出来る。
【0042】本発明のブロック共重合体組成物の製造方
法は上記重合方法にてそれぞれ単独に得た(a)及び
(b)成分をそれぞれ発明の範囲の組成比でブレンド
し、あるいは上記重合方法で得られた組成物に単独で得
られた(a)及び/又は(b)成分をブレンドし、押出
機、ロ−ル、バンバリ−ミキサ−、ラボプラストミル等
の適当な溶融混練機で溶融ブレンドさせることで得られ
るブレンド法の他、上記重合中にモノマ−と触媒を逐次
フィ−ドさせる方法、または予めA−Bジブロックリビ
ングポリマ−を作っておき、部分的にカップリングさせ
る方法及びこれらの組合せにより得る直接法とに分けら
れる。経済性を考えた場合には後者の方法が有利であ
り、好ましくは後者の方法が採用される。
【0043】本発明のブロック共重合体組成物を得る好
ましい製造方法は溶液重合であるが、使用できる溶媒と
してはブタン、ペンタン、n−ヘキサン、イソヘキサ
ン、イソペンタン、ヘプタン、オクタン、イソオクタン
等の脂肪族炭化水素、シクロペンタン、メチルシクロペ
ンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチ
ルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、あるいはベンゼ
ン、トルエン、エチルベンゼン、キシレン等の芳香族炭
化水素、ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン等のエ
−テル類を例示することが出来る。これらは単独でも2
種以上混合して用いても構わない。
【0044】本発明の環状ジエン系ブロック共重合体組
成物を製造する特に好ましい製造方法としてリビングア
ニオン重合により予めA−Bジブロックリビングポリマ
−を重合しておき、活性末端を一部カップリングする方
法である。この際、活性末端の濃度とカップリング剤の
官能基の当量比を変え、カップリング率を制御し、異な
るブロック連鎖を持つ環状ジエン系ブロック共重合体組
成物を得ることが出来る。
【0045】また、本発明のブロック共重合体組成物中
に環状ジエン単独重合体及び/または直鎖状ジエン系単
独重合体が含まれていても良い。かかる環状ジエン単独
重合体及び/または鎖状ジエン系単独重合体は(a)及
び(b)の環状ジエン系ブロック共重合体中のAブロッ
ク、Bブロック中にそれぞれ相溶し、可塑剤として働く
場合もあるが、望ましくは40重量パ−セント以下、さ
らに望ましくは20重量パ−セント以下、特に望ましく
は10重量パ−セント以下である。
【0046】本発明のブロック共重合体組成物の特に好
ましい組成物として以下の組合せが例示される。 (a)A−B−Aまたは[(A−B)n m X (但しmは2以上の整数、nは1以上の整数である。X
は例えばジメチルジクロロシラン、塩化メチレン、四塩
化ケイ素、四塩化スズ、エポキシ化大豆油等の多官能カ
ップリング剤の残基又は多官能有機アルカリ金属化合物
等の開始剤の残基を表す) (b)A−Bジブロック共重合体 この組成物の構成成分の組成比はそれぞれ(a)5〜9
5重量パ−セント、(b)5〜95重量パ−セント(但
し、(a)+(b)=100%)である。
【0047】本発明のブロック共重合体組成物を得る好
ましい製造方法に用いられる重合開始剤の使用量は、目
的により種々異なったものとなるため限定することは出
来ないが、一般的には単量体1molに対し、1x10
ー5〜1x10ー1モルパ−セントの範囲であり、好ましく
は1x10ー4〜1x10ー2モルパ−セントの範囲で実施す
ることが出来る。本発明のブロック共重合体組成物の好
ましい製造方法における重合温度は、必要に応じて種々
異なったものに設定されるが、一般には−100℃〜1
50℃、好ましくは−80℃〜100℃、特に好ましく
は−50℃〜80℃の範囲で実施することが出来る。重
合に要する時間は条件によって異なるが、通常は48時
間以内であり、特に好適には1〜10時間である。ま
た、重合系の雰囲気は窒素、アルゴン、ヘリウム等の不
活性ガスをもって置換することが望ましい。重合圧力
は、上記重合温度範囲で単量体及び溶媒を液相に維持す
るのに十分な圧力の範囲で行えば良く、特に限定される
ものではない。さらに重合系内には開始剤及び活性末端
を不活性化させるような不純物、例えば水、酸素、炭酸
ガス等が混入しないように留意する必要がある。重合方
式はバッチ式、連続式、あるいはセミバッチ式のいずれ
の方法でも利用することが出来る。
【0048】また、重合に先だって、環状共役ジエン単
量体及び/またはこれと共重合可能な単量体の存在下、
好ましくは非存在下に開始剤成分の一部の組合せ、ある
いは全てを予備反応あるいは熟成し、予め錯体化合物を
調製しておくことは本発明のブロック共重合体及び組成
物を好適に得る方法においては好ましい手段である。こ
れらの操作の条件によっては重合活性が向上し、好まし
くない副反応(連鎖移動、活性金属種の脱離)を極力防
ぎ、その結果、分子量分布が狭くなる等の効果を達成す
ることも可能である。重合反応が所定の反応率を達成し
た後、必要に応じて既述のごとく公知のカップリング剤
の他、末端変性剤もしくは末端分岐化剤、さらには重合
停止剤、重合安定剤、酸化防止剤等を反応系に加える。
これらをこの段階で添加するのは、次の工程で溶媒を除
去する際に重合体が酸化的劣化や熱的劣化を起こすのを
防止する上で有効である。
【0049】末端変性剤としては、通常のリビングアニ
オン重合の活性末端と反応し得る公知の化合物を挙げる
ことができる。これは、ハロゲンガス、炭酸ガス、一酸
化炭素、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のア
ルキレンオキシド、アルキレンスルフィド、イソシアナ
ート化合物、イミノ化合物、アルデヒド化合物、ケトン
及びチオケトン化合物、エステル類、ラクトン類、含ア
ミド基含有化合物、尿素化合物、酸無水物、酸クロライ
ド等を挙げることができる。末端分岐化剤としては、ポ
リエポキシド、ポリイソシアネート、ポリイミン、ポリ
アルデヒド、ポリケトン、ポリアンハイドライド、ポリ
エステル、ポリハライド等の化合物や、四塩化炭素、四
塩化チタン、四塩化ケイ素、クロロホルム、ブロモホル
ム、チタノセントリクロライド、ジルコノセントリクロ
ライド、メチルトリクロロシラン、メチルトリブロモシ
ラン、エポキシ化大豆油等がある。これらの化合物は、
2種あるいはそれ以上の官能基を分子中に含んでいても
良い。これら末端変性剤もしくは末端分岐剤は、それぞ
れ単独あるいは2種以上組合せても良い。
【0050】安定剤・酸化防止剤としては従来から使用
されてきた公知の安定剤のいずれでも良く、フェノ−ル
系、有機ホスフェ−ト系、有機ホスファイト系、アミン
系、イオウ系等の種々の公知の酸化防止剤が使用され
る。安定剤は一般にブロック共重合体組成物100重量
部に対し、0.001〜10重量部の範囲で使用され
る。重合停止剤としては好ましい開始剤である有機金属
化合物の錯体の活性末端を失活させることの出来る公知
の停止剤が使用できるが、好適なものは水、炭素数が1
〜10であるアルコ−ル、ケトン、多価アルコ−ル(エ
チレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、グリセリ
ン)、フェノ−ル、酸化防止剤でもあるヒンダ−ドフェ
ノ−ル、酸、ケトン、ハロゲン化炭化水素、アミン及び
これらの混合物である。これらは、一般に重合体及び組
成物100重量部に対し、0.01〜10重量部の範囲
で使用される。停止剤は安定剤を添加する前に添加して
も良いし、安定剤と同時に添加しても良い。また、活性
末端に分子状の水素を接触させることで、失活させても
構わない。
【0051】次にこの重合体溶液から溶媒を除去するが
通常の共役ジエン系重合体の製造における公知の脱溶媒
方法を用いれば良く、例えば溶媒を加熱して蒸発させる
方法、溶液を温水に分散させ、水蒸気を吹き込んで溶媒
を蒸発させる方法(スチ−ムストリッピング法)、メタ
ノ−ル等の沈澱剤を多量に添加して溶媒と分離する方
法、溶液を真空乾燥させる方法、フラッシュ塔等で溶媒
の一部を蒸発させた後、更にベント式押出機で溶媒を除
去する方法などが採用できる。本発明において得られた
環状ジエン系ブロック共重合体組成物は、必要に応じ、
Bブロック部分の一部または全部、さらにはBブロック
部分の全部及びAブロック部分の一部または全部水添を
行うことが出来る。
【0052】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施
例に限定されるものではない。なお、本発明に用いた薬
品は入手しうる最高純度のものを用いた。一般の溶剤は
脱気した後、活性金属上で還流し、次いで蒸留したもの
を使用した。
【0053】<評価方法> [分子量] ブロック共重合体の数平均分子量はGPC法によるポリ
スチレン換算の値で表示した。 [組成・ミクロ構造] ブロック共重合体の組成及びミクロ構造は1H−NMR
(400MHz:JEOL製GX−400 FT−NM
R)により10W/V%d化ジクロルベンゼン溶媒中に
て32回積算し、定量化した。 [粘弾性挙動] ブロック共重合体の動的貯蔵弾性率(E’)の温度変化
並びにtanδをDMAスペクトロメ−タ−(デュポン
・インストラメント社製983DMA)を用い、表1に
示す条件にて測定した。
【0054】
【表1】
【0055】[表面硬度] JIS A硬度を25℃にて測定した。 [破断強度(kg・f/cm2)、破断伸び(%)] JIS K6301に従って、長さ20mmx幅3mmx
厚さ3mmの圧縮成形片を用い、25℃にてヘッドスピ
−ド20mm/分の条件で引張試験を行うことにより測
定した。 [軟化温度(℃)] SEIKO電子社製TMA100を用い、荷重50g・
100μm針入温度にて測定した。
【0056】(製造例)本実施例に用いた重合触媒であ
るアルカリ金属錯体化合物は、n−ブチルリチウムに当
量モルの第三級アミン(TMEDA)を添加し、配位さ
せることにより調製した。 (実施例1)十分に窒素置換させた撹拌機付き5lのオ
−トクレ−ブにシクロヘキサン2060g、1、3−シ
クロヘキサジエン154g添加し、重合開始剤としてn
−ブチルリチウムとTMEDAより合成された金属錯体
化合物25.6ミリモル添加し、35℃で4時間重合さ
せた。ガスクロマトグラフィ−により求めた1,3−シ
クロヘキサジエンの添加率は97.8パ−セントであっ
た。この時点でポリマ−溶液を一部メタノ−ル中に抜き
出し、GPC測定に供した。ポリマ−溶液の色は濃い黄
色であり、リビング重合で反応が進行していることを確
認した。
【0057】次いで33重量パ−セントのブタジエンの
シクロヘキサン溶液を990g加え、60〜70℃で1
時間重合させた。さらにこの時点でポリマ−溶液を一部
メタノ−ル中に抜き出し、GPC測定に供した。ポリマ
−溶液の色はポリブタジエニルリチウムと同じ黄色であ
ったことから、リビング重合で反応が進行していること
を確認した。
【0058】次いでn−ブチルリチウムに対し、1/2
当量モルのジメチルジクロロシランを加え、70℃で1
時間撹拌を行った。この時点でポリマ−溶液を一部メタ
ノ−ル中に抜き出し、GPC測定に供した。ポリマ−溶
液の色は無色になっていたことから、活性末端はカップ
リング剤と反応して失活したことが確認された。この溶
媒を蒸発させ、得られたシ−トを220℃で圧縮成形
し、各種物性試験に供した。得られたブロック共重合体
の分子量・組成・諸物性を表2にまとめて示す。
【0059】
【表2】
【0060】図1に順次抜きだした成分のGPCチャ−
トを示す。それぞれのシ−ケンス毎に高分子量側にピ−
クがシフトしていることが確認され、リビングアニオン
重合で重合が進行しており、かつ目的とする環状ジエン
系ブロック共重合体組成物が生成していることが確認さ
れた。このGPCの面積比から、この組成物の組成はポ
リシクロヘキサジエン−ポリブタジエン−ポリシクロヘ
キサジエントリブロック共重合体は45重量パ−セン
ト、ポリシクロヘキサジエン−ポリブタジエンジブロッ
ク共重合体は55重量パ−セントであることが確認され
た。さらに、このブロック共重合体組成物の1H−NM
R(400MHz)スペクトルを図2に示す。5.0〜
6.4ppm付近にオレフィニックプロトン由来のシグ
ナルが観察された。それぞれのシグナルの帰属を表3に
示す。
【0061】
【表3】 また、この環状ジエン系ブロック共重合体組成物のDM
Aスペクトル(E’及びtanδ)を図3に示した。
【0062】(実施例2)実施例1でカップリング剤と
して仕込のn−BuLiに対し1/4当量モルのテトラ
クロロシランを用いた以外は全く同様に行った。得られ
たブロック共重合体組成物の分子量・組成・諸物性を表
2にまとめて示す。また、この環状ジエン系ブロック共
重合体組成物のカップリング剤添加前後のGPCチャ−
トを図4に、カップリング後の1H−NMRスペクトル
を図5に、さらにカップリング後のDMAチャ−トを図
6に示す。GPCピ−ク面積よりこのブロック共重合体
組成物の組成は(ポリシクロヘキサジエン−ポリブタジ
エン)xSiCl4ーx(x=2から4の整数)ラジアルブ
ロック共重合体が62重量パ−セント、ポリシクロヘキ
サジエン−ポリブタジエンジブロック共重合体が38重
量パ−セントであることが確認された。
【0063】(実施例3)実施例1のオ−トクレ−ブに
シクロヘキサン2060g、1,3−シクロヘキサジエ
ン77g添加し、重合開始剤としてn−ブチルリチウム
とTMEDAより合成された金属錯体化合物25.6ミ
リモル添加し、35℃で3時間重合させた。ガスクロマ
トグラフィ−により求めた1,3−シクロヘキサジエン
の添加率は96.5パ−セントであった。次いで33重
量パ−セントのブタジエンのシクロヘキサン溶液を80
0g加え、60〜70℃で1時間重合させた。同様にガ
スクロマトグラフィ−によってブタジエンの添加率は1
00パ−セントであることを確認した。
【0064】次いで1,3−シクロヘキサジエンを77
g添加し、35℃で3時間重合させた。このシ−ケンス
の1,3−シクロヘキサジエンの添加率はガスクロマト
グラフィ−より93.3パ−セントであった。このリビ
ングポリマ−の活性末端を仕込のn−BuLiに対し
0.8当量モルのメチルアルコ−ルを停止剤に用い、7
0℃・1時間で失活させた。得られたブロック共重合体
組成物の分子量・組成・諸物性を表2にまとめて示す。
【0065】(比較例1)実施例1で1,3−シクロヘ
キサジエンの代わりにスチレンを用いた以外は全く同様
に行った。得られたブロック共重合体組成物の分子量・
組成・諸物性を表2にまとめて示す。
【0066】(比較例2)実施例3で1,3−シクロヘ
キサジエンの代わりにスチレンを用いた以外は全く同様
に行った。得られたブロック共重合体組成物の分子量・
組成・諸物性を表2にまとめて示す。
【0067】
【発明の効果】本発明の環状ジエン系ブロック共重合体
組成物は、一部または全部の環状ジエン系単量体もしく
はその誘導体から構成されるAブロックと、これと共重
合可能な直鎖状共役ジエン系単量体もしくは直鎖状共役
ジエン系単量体を主体とする単量体ブロック(Bブロッ
ク)とを任意の単位で含有する新規なブロック共重合体
組成物である。すなわち、環状共役ジエン系ポリマ−を
有する優れた耐熱機械物性に加え、高分子材料に要求さ
れる諸特性を合わせ持つことが可能であり、場合によっ
ては安定剤・紫外線吸収剤・光安定剤・フィラ−等の添
加剤を加えたり、オレフィン性二重結合の一部、または
全部を水添したり、また末端変性、官能化等の改質を行
うことにより耐衝撃性特殊樹脂、熱可塑性エラストマ−
等単体としてばかりではなく、ポリアミド、ポリエステ
ル、ポリエ−テル、ポリフェニレンサルファイド、ポリ
オレフィン等の他の高分子材料の改質を目的とした場合
においても自動車部品・電気・電子部品・フィルム・シ
−ト等の幅広い用途分野に用いることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたブロック共重合体のGPC
チャ−トである。
【図2】実施例1で得られたブロック共重合体の1H−
NMRスペクトルである。
【図3】実施例1で得られたブロック共重合体のDMA
スペクトルである。
【図4】実施例2で得られたブロック共重合体のGPC
チャ−トである。
【図5】実施例2で得られたブロック共重合体の1H−
NMRスペクトルである。
【図6】実施例3で得られたブロック共重合体のDMA
スペクトルである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)高分子鎖を構成する分子構造単位
    の一部又は全部として、一部または全部が下記一般式
    (1),(2)で表される環状共役ジエン単量体もしく
    はその誘導体から構成されるブロック単位(以下Aブロ
    ック)を少なくとも2個、直鎖状共役ジエン単量体もし
    くは直鎖状共役ジエン単量体を主体とする単量体から構
    成されるブロック単位(以下Bブロック)を少なくとも
    1個有し、かつ数平均分子量が1000〜100000
    0であってA/Bの重量比が3/97〜97/3の範囲
    であることを特徴とする環状ジエン系ブロック共重合体
    及び(b)A−Bジブロック共重合体から構成され、そ
    の組成比がそれぞれ(a)5〜95重量パ−セント、
    (b)5〜95重量パ−セント(但し、(a)+(b)
    =100パ−セント)であることを特徴とする環状ジエ
    ン系ブロック共重合体組成物。 【化1】 (但し、n=1から4までの整数から選ばれる値であ
    る) 【化2】 (但し、n=1から4までの整数から選ばれる値であ
    る)
  2. 【請求項2】 Aブロックを構成する単量体の一部また
    は全部が1,3−シクロヘキサジエン、1,3−シクロ
    ヘキサジエン誘導体もしくはその分子内に6員環構造を
    有する環状共役ジエン単量体であり、Bブロックを構成
    する単量体が1,3−ブタジエン及び/またはイソプレ
    ンであるか、あるいは1,3−ブタジエン及び/または
    イソプレンを主体とする単量体である、請求項1記載の
    環状ジエン系ブロック共重合体組成物。
  3. 【請求項3】 (a)の環状ジエン系ブロック共重合体
    の構造がA−B−Aまたは[(A−B)n m Xで表さ
    れる、請求項1または2記載の環状ジエン系ブロック共
    重合体組成物。(但しmは2以上の整数、nは1以上の
    整数である。Xは多官能カップリング剤の残基又は多官
    能有機アルカリ金属化合物開始剤の残基を表す)
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