JPH0833573A - 調理用機器 - Google Patents

調理用機器

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JPH0833573A
JPH0833573A JP16929994A JP16929994A JPH0833573A JP H0833573 A JPH0833573 A JP H0833573A JP 16929994 A JP16929994 A JP 16929994A JP 16929994 A JP16929994 A JP 16929994A JP H0833573 A JPH0833573 A JP H0833573A
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JP
Japan
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cooking appliance
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appliance according
cooking
food
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JP16929994A
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Inventor
Kiyoshi Inoue
潔 井上
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INR Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焦げつきや食品への有害物質の混入等を生じ
ることのない調理用機器を提供する。 【構成】 基材の表面の少なくとも調理される食物に接
触する部分が、Tiを含む耐熱合金被覆層により被覆さ
れていることを特徴とする。誘導加熱が可能なよう、基
材として磁化率の大きな材料を用いたり、炎からの受熱
効率を増大させるよう、受熱面をディンプル加工を施す
ことも可能である。本発明を好適に適用し得る調理用機
器としては、例えば、鍋、落とし蓋、フィルター、カッ
ター、ミキサー、クッキングプレート、焼網等々が挙げ
られる。 【効果】 PVDやCVD等の手段により基材に対して
Tiを含む耐熱合金被覆層を形成することにより、基材
の性質を損なうことなく、焦げつきや食品への有害物質
の混入等を生じることのない調理用機器を提供し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、調理用機器に関し、特
に、食品に対して焦げつき生成物その他の有害物質が混
入することのない調理用機器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、食品処理に於いて人体に悪影響を
及ぼす異物の混入が問題となっている。例えば、鋳鉄、
鉄板或いはステンレス等を基材とする調理用機器に於て
は、焦げつきやこびりつきを生じ、これに含まれるベン
ツピレン等は発ガン性物質として有害視されている。こ
れを防止するため、テフロン等の耐熱性樹脂でコーティ
ングすることも広く行なわれているが、寿命が短いとい
う欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するためなされたものであり、基材の被覆層とし
て、(1) 耐熱性のある材料であること、(2) 傷つき難く
衛生的であること、(3)人体に悪影響を及ぼさない物質
であること、(4) 表面の摩擦係数が小さいこと、(5) こ
びりつきの少ない材料であること、(6) 耐摩性の高い材
料であること等の条件を満たす材料により被覆された調
理用機器を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、基材の表
面の少なくとも調理される食物に接触する部分が、Ti
を含む耐熱合金被覆層により被覆されていることを特徴
とする調理用機器によって達成できる。Tiを含む耐熱
合金被覆層の更に上層にダイヤモンドライクカーボン層
を形成することが推奨される。誘導加熱が可能なよう、
基材として磁化率の大きな材料を用いたり、炎からの受
熱効率を増大させるよう、受熱面をディンプル加工を施
すことも可能である。本発明を好適に適用し得る調理用
機器としては、例えば、鍋、落とし蓋、フィルター、カ
ッター、ミキサー、クッキングプレート、焼網等々が挙
げられる。適用可能な基材としては、ステンレス、Ti
Fe系合金、TiMg系合金、TiAl系合金、AlN
i系合金、セラミックス等が挙げられる。
【0005】
【作用】上記の如き構成であると、PVDやCVD等の
手段により基材に対してTiを含む耐熱合金被覆層を形
成することにより、基材の性質を損なうことなく、焦げ
つきや食品への有害物質の混入等を生じることのない調
理用機器を提供し得るものである。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照しつゝ本発明を具体的に説
明する。図1は、本発明に係る調理用機器の基材と被覆
層の各種形態を示す拡大断面図、図2は、本発明に係る
フィルターの一実施例を示す説明図、図3は、従来のフ
ィルターと本発明に係るフィルターの性能を比較したグ
ラフ、図4は、本発明に係る落し蓋の一実施例の断面
図、図5は、本発明に係る落し蓋を使用した場合の食物
の付着量を示すグラフ、図6は、本発明に係る落し蓋の
耐摩性のテスト結果を示すグラフ、図7は、本発明に係
るクッキングプレートを示す説明図、図8は、クッキン
グプレートの誘導熱発生位置を示すグラフ、図9は、本
発明に係るカッターもしくはミキサーの一実施例の要部
を示す断面図、図10は、本発明に係るカッターもしく
はミキサーのもう一つの実施例を示す断面図、図11
は、本発明に係る羽根カッターと従来品による食物の切
断最大サイズを示すグラフである。
【0007】而して、図1は、本発明に係る調理用機器
の基材と被覆層の各種形態を示す拡大断面図であり、
(A)は13Crステンレス、Ti又はTiMgから成
る基材の表面にTiC層及びTiN層を形成したものを
示し、(B)は13Crステンレス又はAlNiから成
る基材の表面に13Crステンレス層、TiC層、Ti
CN層びTiN層を形成したものを示し、(C)はTi
Mg又はTiAlから成る基材の表面にTiN層及びT
iC層を形成したものを示し、(D)は18Crステン
レスから成る基材の表面にTi層、TiC層及びTiN
層を形成したものを示し、(E)はTiFeから成る基
材の表面にTi層及びTiN層を形成したものを示し、
(F)はTiFe2 又はFeTi合金から成る基材の表
面にTi層及びTiC層を形成したものを示している。
【0008】下記〔表−1〕に各種材質の硬度(H
v)、融点(℃)、熱伝導率(Cal・cm-3・s -1・deg
-1) 、比熱(Cal・mol -1・deg -1) 及び摩擦係数(2
0℃)の比較を示す。
【0009】 〔表−1〕 Ti Al Fe ステンレス TiN TiNC TiC 硬度 ≒300 ≒200 ≒300 ≒300 2400 3100 3000 融点 1943 660 1530 1700 2950 3150 熱伝導率 0.04 0.49 0.15 0.025 0.046 0.03 0.06 比熱 11.71 19.88 10.4 11.34 8.86 12.07 摩擦係数 0.52 0.35 0.95 1.0 0.26 0.25 0.30
【0010】上記〔表−1〕から、耐熱合金被覆層とし
てTiN、TiNC、TiC等が優良な効果を有するこ
とが判る。このほか、TiC−TiB2 、TiN−Ti
2、TiB2 Ti(C0.5 0.5 )等も利用可能であ
る。
【0011】TiMg合金も極めて人体にやさしい材料
で、この材料を中心として、またAl、Mg合金等を中
心材として利用することができる。基材(構造材)とし
ては、Ti、TiMg合金、TiAl合金、Al、C
u、Cu合金、Fe、Fe合金、酸化Ti等々、更にこ
れらの合金、冶金物、TiAlV合金等を好適に使用で
きる。更には、これらをフェライト化して、電磁誘導加
熱を可能にすることも推奨される。
【0012】特に、ミキサーやカッターの刃物のエッジ
は高圧力下で活性化され拡散し易いので、これらの耐熱
合金被覆層で被覆することにより、食物への異物の混入
が防止され、寿命も向上する。
【0013】構造材は、刃物のような場合は、マルテン
サイト型ステンレスを熱処理するか、場合によってはハ
イス材を熱処理してTiC、TiN化して利用すること
が有利となる。勿論、誘導加熱した状態で利用される。
【0014】網とかフィルターに於ては、いずれも13
Crステンレスとかマルテンサイト型ステンレスとし、
場合によっては誘導加熱しながら利用することになるの
で、これらをレーザ加工、フォトエッチング、ワイヤカ
ット放電加工、ロッド電極放電加工等で加工して利用す
ることができる。
【0015】焼網においても、炎による加熱と同時に誘
導加熱して利用することもあるので、同様な構造材とし
て利用することができる。
【0016】炎による加熱の場合は、受熱面をディンプ
ル加工して、熱効率の向上を図るようにする。食品の接
する部分は、少なくとも5μRmax以下の表面粗さに
して使用するようにする。必要に応じて1μRmax以
下とすることが有利な場合もある。
【0017】600℃以下で常時加熱と冷却が繰り返さ
れても殆ど酸化することなく、長寿命となり、また表面
も滑らかであるから、汚物が表面に付着せず衛生的であ
ると共に、使用後の洗浄も容易となり、食品処理後の後
始末が楽になる。
【0018】フィルターには、従来ペーパーフィルター
が多く用いられていたが、本発明に係る表面被覆層を形
成した金属製のフィルターを用いることにより、食品へ
の異物の混入を防止できると共に、繰り返し利用可能で
あるため、経費節減にも有効である。例えば、コーヒー
や茶をいれる際にペーパーフィルターを使用すると、ペ
ーパー中に含有される微量な化学物質が熱水により溶出
したりする場合があり、また布製のフィルターを反復使
用すると塵や細菌等が混入し、衛生上問題があるが、本
発明に係るフィルターであれば、そのような問題が解消
できる。
【0019】図2には、本発明に係るフィルターの一実
施例が示されており、図中、21はフィルター板、22
はプラスチック製の枠体、23はハンドルである。フィ
ルター板21は、擂鉢形のTiMg合金等から成る薄板
を基材とし、これにレーザー加工、フォトエッチング、
放電加工等により多数の細かい孔を明け、その表面にC
VD法、PVD法等によりTiN層やダイヤモンドライ
クカーボン層を形成したものである。ワイヤを編んで作
製した網状のフィルターも可能ではあるが、網目のワイ
ヤの交叉部分に汚れが付着しやすいので、上記の如く、
金属製薄板を基材とし、これに濾過用の細かい孔を形成
したフィルターの方が望ましい。
【0020】フィルターは濾過孔を細かくすればするほ
ど表面積が増大し、腐食も早くなると共に、食物類の吸
着も増加する。金(Au)で表面処理したものも提供さ
れてはいるが、耐摩性が悪く、実用的ではなかった。本
発明では、少なくとも食物に接触する部分が、高硬度の
Tiを含む耐熱合金被覆層により被覆されているため、
このような問題が解消される。
【0021】図3は、従来のフィルター(A)と、本発
明に係るフィルター(B)及び(C)の性能を比較した
グラフである。従来のフィルター(A)は、板厚0.6m
mの18−8ステンレスにPE加工により孔幅0.5m
m、孔間隔0.5mmの濾過孔を形成したものを基材と
し、その表面にAuメッキを施したものである。本発明
に係るフィルター(B)は、(A)と同様の基材の表面
にCVDによりTiNの被覆層を形成したものである。
また、本発明に係るフィルター(C)は、(A)と同様
の基材の表面にCVDによりダイヤモンドライクカーボ
ン層を形成したものである。
【0022】これらのフィルターを用いて、コーヒーを
いれた。コーヒー粉は、コーヒー豆を6枚刃カッターに
より14000rpmで2分間カッティングしたもの1
1gを使用し、これをフィルターに入れて90℃の熱湯
を注ぎ1分間の自然落下によりフィルテーションを行な
った。(E)は、本発明のフィルター(C)を使用し、
1MHz、20Wの超音波振動を加えながらフィルテー
ションを行なったものを示している。図3のグラフの縦
軸には、フィルテーション後にフィルター内に残ったコ
ーヒーかすの量(g)が示してあり、当初の11gから
この残量g数を差し引いたものがコーヒー成分の溶解量
となる。従来品(A)による溶解量は3.1g、本発明品
(B)は4.2g、(C)は6.3g、(E)は8.8gであ
った。この結果、本発明に係るフィルター(B)、
(C)及び(E)のフィルテーション抵抗は従来品
(A)に比べて少ないことが理解できる。
【0023】図4には、本発明に係る落し蓋の一実施例
の断面図が示してある。この落し蓋は、食物に接触する
下面が凹型に形成されたステンレス製の円形の基材41
の下面にTiN層42及びTiMg層43から成る被覆
層を形成し、上面中央にツマミ44を取り付けたもので
ある。TiMgは熱容量が大きい点で有利である。基材
のステンレスとしては13Cr系ステンレスを使用し、
誘導加熱性を持たせるようにすることが推奨される。従
って、多層の場合はこの系のステンレスを含ませる。ま
た、FeTi系では磁性体として利用する。マルテンサ
イト系で高硬度にして使用する場合、衝撃に強いので有
利となる。落し蓋の形状は、円形のほか、鍋等の形状に
応じて角形のものも可能であり、食物に接する下面が凸
型のものも可能である。
【0024】前記〔表−1〕中より、食物に接する表面
被覆層の材料としては、摩擦係数が0.4以下で人体に有
利な順に、TiN>TiC>TiNCとなる。外観上
は、金色のTiN、黒色のTiC等が好適である。ま
た、焦げつきの少ない基材としては、熱伝導率が約0.2
Cal・cm-3・s -1・deg -1程度が有利であり、従って人
体に良好な順に、Mg>Fe>Al>Cuとなる。ま
た、誘導加熱の点からは、13Crステンレス>マルテ
ンサイト型ステンレス>FeMgとなる。
【0025】図5には、本発明に係る落し蓋(A)ない
し(E)を使用した場合の食物の1cm2 当りの付着量
(mg)が示してある。落し蓋(A)は、厚さ4mmの
13Crステンレスを基材とし、凹型の下面の表面を0.
5μRmaxに仕上げた後、その表面に10-2torr
のN2 ガス中でTi被覆処理を行なった後、15分間グ
ロー放電を行なってTiN被覆層を形成したものであ
る。落し蓋(B)は、同じくTiCを10分間処理した
後、15分間のCVD処理でTiN被覆層を形成したも
のである 落し蓋(C)は、下面が凸型のものに(A)と同様の表
面被覆処理を施したものである。落し蓋(D)は、放電
焼結により作製した厚さ4mmのTiMg合金(Mg1
2%)製の基材の表面に(A)と同様の表面被覆処理を
施したものである。落し蓋(E)は、基材のTiMg合
金のMg含有量が5%のものを使用した以外は(D)と
同様のものである。
【0026】これらの落し蓋を180℃に加熱し、牛肉
の上に5分間載せた後、取り上げて牛肉の焦げつき付着
量を測定した。同様の条件で従来のステンレス製の落し
蓋には200mmg付着したのに対し、本発明の落し蓋
(A)ないし(E)は図5に示す如く殆ど0に近く、良
好な結果が得られた。なお、落し蓋(D)のように基材
がTiMg合金製のものは、ダンピング特性が大きく熱
伝導率も高く、耐蝕性も良好で、人体にも有利であり、
特にMg含有量が5%以上の場合に効果が大きかった。
【0027】図6は、本発明に係る落し蓋の耐摩性のテ
スト結果を示すグラフである。即ち、落し蓋の表面にC
VDにより図1に示す(A)ないし(E)の表面被覆層
を形成し、Al2 3 研磨剤により1回5分間の割合で
100回研磨した場合の1cm2 当りの摩耗量(mg)
を示している。これにより、本発明の調理用機器は、耐
摩性に優れていることが理解される。
【0028】図7には、本発明に係るクッキングプレー
トが示してある。図7(A)はガスバーナ72等の火炎
により加熱されるクッキングプレート71を示してお
り、18−18ステンレスから成る基材の上面にTiN
被覆層を形成したものである。基材の下面は、火炎によ
る受熱効率を増大させるため、20μRmax以上の粗
さに加工してある。図7(B)は誘導加熱器74により
加熱されるクッキングプレート73を示しており、18
−18ステンレスから成る基材の両面に誘導加熱効率の
良好な13Crステンレス層を設け、その上面にTiN
被覆層を形成したものである。
【0029】クッキングプレートの加熱特性は、熱源が
表面にあるか内部にあるかにより異なる。誘導加熱の場
合は、図8の誘導熱発生位置(表面からの深さ)(m
m)を示すグラフから判るように、ほぼ80%の効率で
加熱することができる。
【0030】図9は、本発明に係るカッターもしくはミ
キサーの一実施例の要部を示す断面図であり、容器の底
部に設けた羽根カッター90が30〜100Krpmで
回転するようになっている。羽根カッター90の表面
は、Tiを含む耐熱合金被覆層により被覆されている。
【0031】図10は、本発明に係るカッターもしくは
ミキサーのもう一つの実施例を示す断面図であり、羽根
カッター100は、容器104に対して着脱自在な上部
モータ101の回転シャフト102に取り付けられ、3
0〜100Krpmで回転するようになっている。上部
モータ101と容器104との間のシールは完全に行な
われるように構成すると共に、回転シャフト102には
分散円板103を取り付けて、モータの回転シャフト1
02のベアリング部分への異物の混入を防止するように
構成してある。
【0032】而して、羽根カッターによる食物の切削性
能は、刃先速度が50m/s以上になったときに急激に
向上し、処理時間も大幅に短縮されるため、羽根カッタ
ーの回転数は30Krpm以上とするのが望ましい。し
かしながら、回転数が30〜50Krpmであると刃先
速度は80〜100m/s程度、回転数が100Krp
mであると刃先速度は300m/s程度となり、極めて
高速度となるため、従来の材料では耐摩性が充分ではな
かった。しかしながら、本発明に従って、羽根カッター
の表面をTiを含む耐熱合金被覆層により被覆すること
により、耐摩性は格段に向上し、高速回転により切削効
率を大幅に向上させ得るものである。
【0033】図11は、本発明に係る羽根カッターと従
来品による食物の切断最大サイズ(μm)を示すグラフ
であり、厚さ0.6mm、直径50mmの各種羽根カッタ
ーを用いて、鰯50匹を50ccの水を加えて3分間カ
ッティング処理した結果を示している。(A)はマルテ
ンサイト型ステンレスで作製された従来の羽根カッタ
ー、(B)は(A)の表面にCVDによりTiN被覆層
を形成した羽根カッター、(C)は(B)の表面に更に
CVDによりTiC被覆層を形成した羽根カッター、
(D)は(C)の表面に更にCVDによりダイヤモンド
ライクカーボン被覆層を形成した羽根カッターであり、
それぞれの羽根カッターを10Krpm、50Krp
m、100Krpmで回転させてテストした。このグラ
フから、従来品(A)に比べて本発明に係る羽根カッタ
ー(B)、(C)、(D)の切断性能が優れていること
が理解できる。
【0034】以上、本発明に係るフィルター、落し蓋、
クッキングプレート、カッターもしくはミキサーについ
て述べてきたが、本発明は他の調理用機器にも適用可能
である。即ち、例えば、鍋や釜やフライパンの内面、キ
ャンプ用のコッヘルや飯盒の内面、オーブン用トレイの
内面、焼網の表面全体、等々をTiを含む耐熱合金被覆
層により被覆して焦げつきを防止したり、人体に有害な
異物の混入を防止したりすることが可能である。
【0035】
【発明の効果】本発明は、叙上の如く構成されるから、
本発明によるときは、焦げつきや食品への有害物質の混
入等を生じることのない調理用機器を提供し得るもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る調理用機器の基材と被覆層の各種
形態を示す拡大断面図である。
【図2】本発明に係るフィルターの一実施例を示す説明
図である。
【図3】従来のフィルター(A)と、本発明に係るフィ
ルター(B)及び(C)の性能を比較したグラフであ
る。
【図4】本発明に係る落し蓋の一実施例の断面図であ
る。
【図5】、本発明に係る落し蓋(A)ないし(E)を使
用した場合の食物の付着量を示すグラフである。
【図6】本発明に係る落し蓋の耐摩性のテスト結果を示
すグラフである。
【図7】本発明に係るクッキングプレートを示す説明図
である。
【図8】クッキングプレートの誘導熱発生位置(表面か
らの深さ)を示すグラフである。
【図9】本発明に係るカッターもしくはミキサーの一実
施例の要部を示す断面図である。
【図10】本発明に係るカッターもしくはミキサーのも
う一つの実施例を示す断面図である。
【図11】本発明に係る羽根カッターと従来品による食
物の切断最大サイズを示すグラフである。
【符号の説明】
21 フィルター板 22 枠体 23 ハンドル 41 ステンレス製基材 42 TiN層 43 TiMg層 44 ツマミ 71 火炎加熱式クッキングプレート 72 ガスバーナ 73 誘導加熱式クッキングプレート 74 誘導加熱器 90 羽根カッター 100 羽根カッター 101 上部モータ 102 回転シャフト 103 分散円板 104 容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A47J 36/16 A 37/06 311 331 37/10 43/04

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材の表面の少なくとも調理される食物に
    接触する部分が、Tiを含む耐熱合金被覆層により被覆
    されていることを特徴とする調理用機器。
  2. 【請求項2】Tiを含む耐熱合金被覆層の更に上層にダ
    イヤモンドライクカーボン層を形成した請求項1に記載
    の調理用機器。
  3. 【請求項3】誘導加熱が可能なよう、基材として磁化率
    の大きな材料を用いた請求項1又は2に記載の調理用機
    器。
  4. 【請求項4】炎からの受熱効率を増大させるよう、受熱
    面をディンプル加工した請求項1から3までのいずれか
    1項に記載の調理用機器。
  5. 【請求項5】フィルターである請求項1から4までのい
    ずれか1項に記載の調理用機器。
  6. 【請求項6】落とし蓋である請求項1から4までのいず
    れか1項に記載の調理用機器。
  7. 【請求項7】カッターである請求項1から4までのいず
    れか1項に記載の調理用機器。
  8. 【請求項8】ミキサーである請求項1から4までのいず
    れか1項に記載の調理用機器。
  9. 【請求項9】クッキングプレートである請求項1から4
    までのいずれか1項に記載の調理用機器。
  10. 【請求項10】焼網である請求項1から4までのいずれ
    か1項に記載の調理用機器。
  11. 【請求項11】鍋である請求項1から4までのいずれか
    1項に記載の調理用機器。
  12. 【請求項12】フライパンである請求項1から4までの
    いずれか1項に記載の調理用機器。
  13. 【請求項13】オーブンレンジ用トレイである請求項1
    から4までのいずれか1項に記載の調理用機器。
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