JP3003278U - 回転式加熱調理装置 - Google Patents

回転式加熱調理装置

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JP3003278U
JP3003278U JP1994003278U JP327894U JP3003278U JP 3003278 U JP3003278 U JP 3003278U JP 1994003278 U JP1994003278 U JP 1994003278U JP 327894 U JP327894 U JP 327894U JP 3003278 U JP3003278 U JP 3003278U
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porous layer
rotary
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rotary heating
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裕紀 加藤
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M.I.K. CORPORATION
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M.I.K. CORPORATION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 釜の内側の表面に食材がこびり付きにくく、
また耐久性に優れた回転式加熱調理装置を提供するこ
と。 【構成】 この出願の考案の回転式加熱調理装置は、回
転する釜の内側の表面で適宜の食材を加熱する回転式加
熱調理装置であって、前記表面が多数の微細口を有し、
この表面の内側に前記微細口に通じる空孔を含んだ多孔
質層が形成されており、前記表面に引いた油が前記微細
口から浸入して前記多孔質層に保持されるようにしてい
る。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、主に業務用として用いられる、炒め物、焼き物等の調理を行うた めの回転式加熱調理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
レストラン等では、多数の客に料理を提供するため、一時に大量に食材を加熱 調理する必要があるが、焼き飯、焼きそば等の炒め物の調理を通常のフライパン や中華鍋のようなもので行っていたのでは間に合わないことが多い。このため、 直径及び奥行きがそれぞれ数十cm程度の大きさの釜を回転させて、この釜の中 に食材を入れて攪拌しながら釜の内側の表面で食材を加熱調理する装置が従来用 いられている。
【0003】 この装置においては、通常のフライパン等での調理と同様に釜の内側の表面に 油を引いてから食材を加熱するが、通常のフライパン等での調理に比べてより大 量の食材をより高温で調理することとなる。従って、加熱調理中に油が食材に吸 収されたり蒸発したりして不足することが多く、表面に食材がこびり付いて調理 がうまくできなかったり、また調理後の洗浄等に困難が生じていた。
【0004】 このため、前記表面にフッ素樹脂加工等の処理を施し、食材がこびり付かない ように処理したものもあるが、フッ素樹脂加工によって処理された表面は260 ℃程度になると変質して食材のこびり付き防止の機能を失ってしまうため、高温 での調理に向かないと共に、食材や他の調理器具との接触等で磨耗したり傷つい たりしやすく、寿命はせいぜい1〜2年程度と耐久性の悪いものであった。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
そこでこの考案は、釜の内側の表面に食材がこびり付きにくく、また耐久性に 優れた回転式加熱調理装置を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、この考案は次のような技術的手段を講じている。
【0007】 この考案の回転式加熱調理装置は、回転する釜の内側の表面で適宜の食材を加 熱する回転式加熱調理装置であって、前記表面が多数の微細口を有し、この表面 の内側に前記微細口に通じる空孔を含んだ多孔質層が形成されており、前記表面 に引いた油が前記微細口から浸入して前記多孔質層に保持されるようにしている 。
【0008】 また、前記回転式加熱調理装置の釜は、金属の母材に金属又はセラミック等の 溶射用粒子を溶射材料として溶射することにより多孔質層が形成され、この多孔 質層の外側面が多数の微細口を有する釜の内側の表面となるようにすることがで きる。
【0009】 そして、前記溶射材料をステンレス鋼の粒子としてもよい。 前記多孔質層の気孔率は10〜15%程度、また厚みは0.1〜0.5mm程度 でよい。
【0010】
【作用】
上述の手段を採用した結果、この考案は次のような作用を有する。
【0011】 この考案の回転式加熱調理装置は、釜の内側の表面に引いた油を多孔質層が保 持しており、調理中に食材に吸収されたり蒸発したりする油の減少分が前記多孔 質層に保持されている油によって補われるため、油の不足が生じにくい。
【0012】 また、溶射により多孔質層及び表面を形成することにより、高温や磨耗等に対 して耐久性のある釜を得ることができる。
【0013】 そして、溶射材料をステンレス鋼の粒子とすることにより、耐久性や経済性に 優れた釜を得ることが可能となる。
【0014】 前記多孔質層の気孔率は10〜15%程度、また厚みは0.1〜0.5mm程度 とするのが、前記表面に引いた油の減少分を補うための油を保持するのに適当で ある。
【0015】
【実施例】
以下、この考案の構成を実施例として示した図面を参照して説明する。
【0016】 図1は、この考案に係る回転式加熱調理装置の実施例である、焼き飯、焼きそ ば、ドライカレー等の調理を行うための自動炒め機の全体を示すものである。
【0017】 この自動炒め機は、モーターにより回転する傾斜角度の調節可能な軸2に取り 付けられた回転釜1の中に食材を入れ、攪拌しながら加熱調理するものである。 加熱は、回転釜1の下方に取り付けられたガスバーナーによって行う。回転釜1 の大きさは、直径30〜50cm、奥行35〜50cm、厚みが3〜10mm程 度が適当であるが、調理する食材の量に応じて適宜の大きさとすることができる 。また、回転釜1の回転数は、1分間に数回〜数十回の範囲で可変としているこ とが望ましい。
【0018】 回転釜1は、その母材3を鉄、ステンレス、アルミニウム、又はその他各種の 鋳物とすることができる。この実施例では、母材3を鉄とし、回転釜1の内側の 表面10(内周面1a及び底面1b)に溶射材料として10〜30μ程の後述の金属等 の粒子4を溶射した。溶射は、公知のアークスプレイプロセスと呼ばれる方法で 行ったが、他の適宜の溶射方法により行ってもよい。回転釜1の断面を図2に示 す。
【0019】 溶射された粒子4は母材3上に積層され、同じく溶射された他の粒子4と物理 的に絡み合って付着結合しているが、各粒子4間には前記付着結合していない部 分に間隙が存在し、積層内に微細な連続な空孔5が生じており、多孔質層6を形 成している。多孔質層6下端の粒子4は母材3とも結合しているので、多孔質層 6が容易に剥離してしまうことはない。この多孔質層6の厚みは、0.1〜0. 5mm程度でよい。
【0020】 この多孔質層6は、その外側面が回転釜1の表面10となるが、外側面付近の多 数の空孔5が回転釜1の表面10に微細口7を形成しており、回転釜1の表面10に 油を引いたときこの微細口7から前記多孔質層6の連続な空孔5の中に油が浸入 し、そしてこの浸入した油が多孔質層6内に保持されるようにしている。この多 孔質層6に占める空孔5の体積比(気孔率)は、5〜20%、より好ましくは1 0〜15%程度が適当である。
【0021】 この自動炒め機で調理を行うには、まず回転釜1の内側の表面10に油をひき、 余熱を十分与えてから、食材、調味料等を投入し、回転釜1を回転させて中の食 材等を攪拌する。この自動炒め機で焼き飯、焼きそば、野菜炒め等の炒め物料理 を行ったところ、食材の回転釜表面10への付着は殆どなかった。
【0022】 一方、この考案の調理用具の比較例として、前述のような溶射処理を行わず、 四酸三化鉄処理(いわゆる黒染)を行った回転釜1で同様に調理を行ったところ 、食材の回転釜表面10への付着が多かった。
【0023】 前記比較例よりもこの考案の実施例の方が回転釜表面10への食材の付着が少な いのは、表面10付近に形成された前記多孔質層6が油を保持しており、油をひい たときに形成される表面10上の油膜がすぐに消失してしまうことを防いでいるた めである。つまり、前記表面10に引かれた油は、調理時に投入された食材に吸収 されたり、高温等によって蒸発したりして徐々に減少するが、前記多孔質層6に 保持されていた油が、回転釜1に加えられた熱により膨張するため前記微細口7 から自然にしみ出てこの減少分を補い、前記表面10上の油膜を維持するようにな っている。
【0024】 これに対し前記比較例では、調理前に引かれた油が、調理時に投入された食材 に吸収されたり、高温等によって蒸発したりして減少しても、この減少分が自然 に補われることはなく、すぐに油が不足し油膜が消失してしまう。
【0025】 前記比較例の回転釜1において食材等の表面10への付着を抑制するためには、 油の量を多くせざるを得ないが、このようにすると、調理時に油が飛び散って危 険である。この点、この考案の実施例の回転釜1は少ない油で安全的かつ効率的 に調理を行うことが可能である。
【0026】 このように、この考案の実施例の回転釜1の方が、食材の表面10への付着が圧 倒的に少なくなるため、焦げ付き、炒めむら等が生じず、また、洗浄が容易であ る。
【0027】 しかも、洗浄の際、金属性のたわしのようなもので表面10を少々強くこすって も、前記多孔質層6が剥離したり磨耗して損傷することはない。これに対し、前 記比較例の回転釜表面10の処理部分は比較的容易にがはがれてしまうため、洗浄 が極めて困難である。
【0028】 溶射材料として用いられる粒子4は、適宜のものでよいが、この実施例では、 ステンレス鋼、炭素鋼、アルミニウム、セラミック、サーメットの粒子を用いた 場合について述べる。
【0029】 (1)ステンレス鋼を溶射材料とした場合 ステンレス鋼を溶射材料とすると、回転釜1の溶射処理面は700〜800℃ 程度の耐熱性を得ることができる。また、鉄である母材3表面10をステンレスの 層が覆うことになるので、錆が付きにくく、磨耗しにくい。しかも比較的安価に 実施することができる。
【0030】 (2)炭素鋼を溶射材料とした場合 炭素鋼を溶射材料とすると、回転釜1の溶射処理面は、前記ステンレス鋼の場 合と同様700〜800℃程度の耐熱性を得ることができるが、使用していくう ちに錆が付くという欠点がある。
【0031】 (3)アルミニウムを溶射材料とした場合 アルミニウムを溶射材料とすると、回転釜1の溶射処理面は、500℃程度の 耐熱性で、前記ステンレス鋼及び炭素鋼の場合に比べて劣る。
【0032】 (4)セラミック又はサーメットを溶射材料とした場合 セラミック又はサーメットを溶射材料とすると、いずれの場合も回転釜1の溶 射処理面は、800℃以上の耐熱性を得ることができる。しかし、セラミック又 はサーメットを用いる場合は、いずれも前記ステンレス鋼の場合よりコストが高 くつく。
【0033】 以上、(1)〜(4)の中では、(1)のステンレス鋼を溶射材料として実施 するのが、耐熱性、錆び付きにくさ、磨耗に関する耐久性及びコストの総合面で 最も優れているといえる。
【0034】 また、フッ素樹脂加工を施した回転釜と比較してみても、いずれの溶射材料に よっても耐熱性の面ではるかに優れているので、高温での調理も気にすることな く行うことができ、特にこの自動炒め機のような、一度に大量の食材の調理を行 う、業務用の調理装置に適している。また、磨耗に対する耐久性等も非常に優れ ており、半永久的に使用し続けることが可能である。
【0035】
【考案の効果】
この考案は、上述のような構成を有するものであり、次の効果を奏する。
【0036】 この考案の回転式加熱調理装置は、調理中に油が減少しても、多孔質層に保持 されていた油がその減少分を補うため、食材が表面にこびり付きにくくなってい る。
【0037】 また、溶射によって前記多孔質層及び表面を形成すれば、従来のフッ素樹脂加 工等を施したものに比べて、高温や磨耗に対する耐久性に優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この考案の実施例の自動炒め機の斜視図。
【図2】 前記自動炒め機の回転釜の表面付近の断面
図。
【符号の説明】
1 回転する釜 5 空孔 6 多孔質層 7 微細口 10 回転する釜の内側の表面
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項4
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項5
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (5)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転する釜の内側の表面で適宜の食材を
    加熱する回転式加熱調理装置であって、前記表面が多数
    の微細口を有し、この表面の内側に前記微細口に通じる
    空孔を含んだ多孔質層が形成されており、前記表面に引
    いた油が前記微細口から浸入して前記多孔質層に保持さ
    れるようにしていることを特徴とする回転式加熱調理装
    置。
  2. 【請求項2】 金属の母材に金属又はセラミック等の溶
    射用粒子を溶射材料として溶射することにより多孔質層
    が形成され、この多孔質層の外側面が多数の微細口を有
    する釜の内側の表面となっている請求項1記載の回転式
    加熱調理装置。
  3. 【請求項3】 金属の母材にステンレス鋼の粒子を溶射
    材料として溶射することにより多孔質層が形成され、こ
    の多孔質層の外側面が多数の微細口を有する釜の内側の
    表面となっている請求項1記載の回転式加熱調理装置。
  4. 【請求項4】 多孔質層の気孔率が10〜15%程度で
    ある請求項1乃至3記載の回転式加熱調理装置。
  5. 【請求項5】 多孔質層の厚みが0.1〜0.5mm程度
    である請求項1乃至4記載の回転式加熱調理装置。
JP1994003278U 1994-04-04 1994-04-04 回転式加熱調理装置 Expired - Lifetime JP3003278U (ja)

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JP1994003278U JP3003278U (ja) 1994-04-04 1994-04-04 回転式加熱調理装置

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ID=43139228

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3534989B2 (ja) 1997-10-16 2004-06-07 株式会社アルバック 成膜装置用構成部品

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP3534989B2 (ja) 1997-10-16 2004-06-07 株式会社アルバック 成膜装置用構成部品

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