JPH08335494A - 電磁調理器用容器 - Google Patents

電磁調理器用容器

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JPH08335494A
JPH08335494A JP14015795A JP14015795A JPH08335494A JP H08335494 A JPH08335494 A JP H08335494A JP 14015795 A JP14015795 A JP 14015795A JP 14015795 A JP14015795 A JP 14015795A JP H08335494 A JPH08335494 A JP H08335494A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
container
metal plate
slits
aluminum
slit
Prior art date
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Pending
Application number
JP14015795A
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English (en)
Inventor
Kazuaki Okada
和秋 岡田
Takashi Noguchi
孝 野口
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Fujimaru Kogyo KK
Original Assignee
Fujimaru Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電磁誘導加熱器で加熱できるアルミ製の調理
用容器の発熱量を高めることを目的とする。 【構成】 導電体金属板2をアルミ製の容器本体1に埋
設し、容器本体1の底壁1aの外面に、外側のアルミ層
を分断し、導電体金属板2を露出する複数の放射状スリ
ット4と、外側のアルミ層を分断し、放射状スリット4
を連結する接続スリット5,6を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁誘導加熱調理器
(以下電磁調理器と言う),特に高周波電磁調理器によ
り加熱されるアルミ製の電磁調理器用容器に関する。
【0002】
【従来の技術】アルミ製の調理用容器は、鉄製の調理用
容器に比較して熱伝導率が良く、ほぼ均一加熱に適する
ので、容器の内壁面に被覆された弗素樹脂皮膜が局部的
な過熱による損傷を受けない利点がある。又、鉄製の調
理用容器よりも重量が軽いので、容器の持ち上げ等のハ
ンドリングが容易で手指の疲労が少なく、鉄製容器のよ
うに錆びないなどの利点がある反面、次に述べる電磁調
理器用容器として使用できない欠点があった。
【0003】電磁調理器は、いわゆる火焔調理器に比べ
ると燃焼ガスを使用しないのでガスの漏洩事故の虞や火
災の虞がなく安全性に優れ、部屋の空気が新鮮に保た
れ、容器の表面が汚れないなどの利点があり、比較的操
作が容易であるため、次第に普及しつつある。然し、ア
ルミ製の容器は透磁率が低く、しかも、固有抵抗が小さ
いため、電磁調理器では加熱できない問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この問題を解決するた
めに、従来は、アルミとステンレスのクラッド材や、ア
ルミとステンレスをブレージングしたもの、或いは、外
底面に導電体金属板を鋳込み,圧入嵌合,かしめなどの
手段で固着するアルミ製の容器(実公昭61−2710
4号,実開昭62−191092号,特公平2−344
36号公報参照)などが考えられているが、鋳込みの際
に導電体金属板に歪みが発生し、底面を平坦にするため
に大きな切削加工代が必要となる問題や、製造費が高価
になるなどの問題がある。又、アルミ鋳物と導電体金属
板との接合力が弱く、導電体金属板の変形の虞があるの
で、長期間使用している間に、電磁調理器用容器として
重要な外底面を平坦に保持できなくなる問題や、接合部
に弛みを生じ、容器への熱伝動が良好に行われない。
【0005】アルミ鋳物の底壁に導電体金属板を埋設し
た場合は、上記の諸問題が解決されるものの、外底面が
アルミ層で被覆されるために、容器が加熱され難い問題
があった。本発明はかかる課題を解決することを目的と
しており、導電体金属板をアルミ鋳物内に埋設し、しか
も、加熱効率が高い電磁調理器用容器を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の電磁調理器用容器においては、アルミ又は
アルミ合金製の容器本体の底壁内に導電体金属板を埋設
し、上記容器本体の外底壁面に、アルミ層を分断する複
数の放射状スリットと、アルミ層を分断し上記放射状ス
リットを連結する接続スリットを設けた。
【0007】上記接続スリットは、上記放射状スリット
の外側部相互を接続する大径接続スリット、又は、上記
放射状スリットの内側部相互を接続する小径接続スリッ
トから構成されるが、大径接続スリット及び小径接続ス
リットの両方を使用してもよい。
【0008】
【作用】上記のように構成された電磁調理器用容器は、
アルミ又はアルミ合金製の容器本体の底壁の内部に導電
体金属板が埋設されているので、導電体金属板は、加熱
されても歪みを生じることはなく、容器本体の底壁に対
して弛むことはないので、熱伝導がよい。アルミ又はア
ルミ合金製の容器本体の外底壁面に放射状スリット及び
接続スリットが設けられているので、電磁調理器のコイ
ルで形成される磁場の弱いコイル内周側及び外周側の交
番磁界の作用を接続スリットで効率良く受け、放射状ス
リットの協働で、容器底面に発生する渦電流の大部分は
導電体金属板に発生し、導電体金属板が効率よく加熱さ
れる。放射状スリットの端部は接続スリットによりつな
がれているので、放射状スリットの端部を回り込んで流
れようとする電流が阻止され、加熱効率が高まる。
【0009】
【実施例】本発明は、先に出願した特許出願(特願平5
−198287号)を更に改良したものであり、先の出
願の概要と、その後の改良研究の経緯とを説明した後
に、本願発明の実施例を述べる。先の出願の電磁調理用
容器は、図6の底面図に示すように、アルミ製の容器本
体1の底壁1aの内部にステンレス製の導電体金属板2
を埋設し、導電体金属板2に放射状に配列された複数対
の起立壁3を形成し、底壁1aの外底面に、各起立壁3
を露出させる放射状スリット4を設けた。
【0010】この電磁調理用容器を電磁調理器に載置
し、コイルに通電すると、導電体金属板2に渦電流が発
生し、電磁調理用容器が加熱される。このとき、放射状
スリット4,4の間に発生する渦電流の一部が放射状ス
リット4の端部を回り込んでアルミ面に流れるので、こ
の回り込みの電流を遮断するために、放射状スリット
4,4を接続する接続スリットを設けると、加熱効率が
更に高まることが確認された。
【0011】この実験は、アルミ製の容器本体1の底壁
1aの内部に、導電体金属板2を埋設し、底壁1aの外
底面に導電体金属板2を露呈させる複数の放射状スリッ
ト4と、相隣る放射状スリット4を接続する接続スリッ
ト5,6を設けた。 導電体金属板2には、高透磁率で
低保磁力であり、固有抵抗の大きい導電性を有する素材
ならばどのような素材でもよく、例えば、鉄,鉄合金,
炭素鋼,鋳鉄,又は、SUS430,SUS434のフ
ェライト系ステンレス,或いは、SUS410,SUS
420等のマルテンサイト系ステンレス鋼板等を使用す
ることが望ましい。
【0012】図7(A)〜(J)は、この実験に使用さ
れた各種の接続スリット5,6の説明図であり、それぞ
れの電磁調理用容器を電磁調理器により加熱して接続ス
リット5,6の効果を確認した。図7(A)は8個の放
射状スリット4のうち相隣る放射状スリット4の内側端
部を接続する1個の小径接続スリット5を設けた場合、
図7(B)は、2個の小径接続スリット5を設けた場
合、図7(C)は4個の小径接続スリット5を設けた場
合の略図である。
【0013】図7(D)は、更に、相隣る放射状スリッ
ト4の外側端部を接続する4個の大径接続スリット6を
追加した場合、図7(E)は小径接続スリット5を設け
ないで相隣る放射状スリット4の外側端部を接続する1
個の大径接続スリット6を設けた場合、図7(F)は大
径接続スリット6を更に1個追加した場合、図7(G)
は更に2個追加した場合の略図を示す。
【0014】図7(H)は、8個の放射状スリット4の
内側端部を1つの円周状の小径接続スリット5′で接続
した場合、図7(I)は、8個の放射状スリット4の外
側端部を1つの円周状の大径接続スリット6′で接続し
た場合、図7(J)は、8個の放射状スリット4を円周
状の小径接続スリット5′及び円周状の大径接続スリッ
ト6′で接続した場合の略図を示す。
【0015】スリット5,6を設けない電磁調理用容器
を符号Kとし、図(A)〜(D)の容器を符号Kと対比
し、次に図7(E)〜(G)の容器を符号Kと対比し、
次に図7(H)〜(J)の容器を符号Kと対比して定格
出力100V1300Wの電磁調理器のそれぞれの消費
電力を表1に示す。消費電力が大きいほど容器の加熱量
は大きくなる。
【0016】
【表1】
【0017】表1から判るように、放射状スリット4に
小径接続スリット5を設けると、消費電力は大きくな
り、小径接続スリット5の数が多いほど消費電力が増大
する。小径接続スリット5を設けた場合よりも大径接続
スリット5を設けた場合の方が消費電力が多い。最も消
費電力が大きくなるのは、符号Jで示すように、円周状
の小径接続スリット5′及び円周状の大径接続スリット
6′を設けた場合である。本発明の実施例は、最も消費
電力の大きい符号Jの電磁調理用容器について説明す
る。
【0018】本発明の実施例について図面を参照して説
明すると、図1は本発明の実施例を示す電磁調理器用容
器の底面図、図2は図1のW−W断面図であり、図3は
図1のX−X断面図(或いはY−Y断面図又はZ−Z断
面図)であり、図4は電磁調理器用容器の容器本体1の
底壁1aに埋設される導電体金属板2の平面図、図5は
図4のV−V断面図である。
【0019】導電体金属板2の形状は、図4,図5に示
すように、外周縁の輪郭が円形に形成され、中央に孔7
が設けられ、孔7の外側及び外周縁の内側に環状突起
8,9が形成され、環状突起8より環状突起9に達する
放射状突起10が設けられる。環状突起8,9及び放射
状突起10は、プレス加工などにより形成され、導電体
金属板2の一方の表面から(図5において右側の表面か
ら)同じ高さだけ突出している。
【0020】導電体金属板2には多数の孔11が穿設さ
れ、導電体金属板2が容器本体1の底壁1aに埋設され
たときに、多数の孔11の中にアルミが充填されるの
で、導電体金属板2が容器本体1に一体的に強く結合さ
れる。底壁1aの外底面には、アルミ層を分断し、放射
状突起10を露出する放射状スリット4が設けられ、放
射状スリット4の内側端部及び外側端部には、アルミ層
を分断し環状突起8及び9を露呈する円周状の小径接続
スリット5′及び大径接続スリット6′が設けられる
(図1,図3参照)。
【0021】本実施例では、放射状スリット4の内側端
部及び外側端部に、円周状の小径接続スリット5′及び
大径接続スリット6′を設けたが、小径接続スリット
5′及び大径接続スリット6′は放射状スリット4を回
り込む電流を阻止すればよいので、必ずしも内側端部及
び外側端部である必要はなく、内側部分及び外側部分で
あってもよい。
【0022】又、円周状の小径接続スリット5′及び大
径接続スリット6′の代わりに、円弧状の小径接続スリ
ット5及び大径接続スリット6を使用してもよい。又、
小径接続スリット5′及び大径接続スリット6′の形状
は、底壁1aの外底面を加工する都合から円周状にした
が、多角形状であってもよい。小径接続スリット5及び
大径接続スリット6を円弧状でなく直線状としてもよ
い。
【0023】以上のように構成された導電体金属板2の
作用を説明すると、電磁調理器のプレートの上に電磁調
理器用容器が載置され、電磁調理器のコイルに電流が流
れると、容器底面側の導電体金属板2の露呈部分が加熱
され、熱伝導により底面側のアルミ層が加熱される。次
に、導電体金属板2の大部分が加熱するので、容器内面
側のアルミ層が均一に加熱される。放射状スリット4,
小径接続スリット5′及び大径接続スリット6′付近の
アルミ層に発生した渦電流は閉じ込められ、流れを抑制
されるので、加熱効率が高まる。
【0024】
【発明の効果】本発明の電磁調理器用容器は、以上のよ
うに構成されているので、次のような効果を奏する。 (1) 導電体金属板は、アルミ製の容器本体の底壁の中に
埋設されるので、容器本体との係合力が大きく、変形し
たり容器本体から脱落したり、ずれたりする虞はなく、
上下のアルミ層は、導電体金属板の多数の孔を通して連
結されるので、非常に強固となる。又、隙間を生じるこ
とがないので、熱伝導が良好となり、加熱むら等がな
い。 (2) 導電体金属板はアルミ層に埋没しているため、導電
体金属板で発生した熱がほとんどアルミ層に吸収され、
容器の加熱効率がよい。アルミ層には、導電体金属板を
露呈する放射状スリットと、放射状スリットを接続する
接続スリットが設けられているので、アルミ層に漏出す
る発生電流はなく、導電体金属板の加熱量が高まる。 (3) 導電体金属板の接続スリットは、容器底面の内周面
と外周面にあるので、鋳込み時の位置決めに優れる。 (4) 容器底面がアルミ層であり、導電体金属板を露呈さ
せるだけなので、仕上げ加工性に優れ、平坦面を容易に
得ることができる。又、底面模様付与などの意匠加工性
にも優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁調理器用容器の底面図である。
【図2】図1のW−W断面図である。
【図3】図1のX−X断面図(或いはY−Y断面図又は
Z−Z断面図)である。
【図4】導電体金属板の平面図である。
【図5】図4のV−V断面図断面図である。
【図6】電磁調理器用容器の従来例を示す底面図であ
る。
【図7】図7(A)〜(J)は、本発明の基になる改良
研究の説明図である。
【符号の説明】
1 容器本体 1a 底壁 2 導電体金属板 4 放射状スリット 5,5′ 小径接続スリット 6,6′ 大径接続スリット 8,9 環状突起 10 放射状突起

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム又はアルミニウム合金(以
    下アルミと言う)製の容器本体の底壁内に導電体金属板
    を埋設し、上記容器本体の外底壁面に、アルミ層を分断
    する複数の放射状スリットと、アルミ層を分断し上記放
    射状スリットを連結する接続スリットを設けたことを特
    徴とする電磁調理器用容器。
  2. 【請求項2】 上記接続スリットは、上記放射状スリッ
    トの外側部相互を接続する大径接続スリット、及び、上
    記放射状スリットの内側部相互を接続する小径接続スリ
    ットのうち、少なくともいずれか一方より成ることを特
    徴とする請求項1記載の電磁調理器用容器。
JP14015795A 1995-06-07 1995-06-07 電磁調理器用容器 Pending JPH08335494A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14015795A JPH08335494A (ja) 1995-06-07 1995-06-07 電磁調理器用容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP14015795A JPH08335494A (ja) 1995-06-07 1995-06-07 電磁調理器用容器

Publications (1)

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JPH08335494A true JPH08335494A (ja) 1996-12-17

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ID=15262199

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP14015795A Pending JPH08335494A (ja) 1995-06-07 1995-06-07 電磁調理器用容器

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JP (1) JPH08335494A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010535046A (ja) * 2007-08-01 2010-11-18 セブ ソシエテ アノニム 変形防止のための延伸する溝を備える調理器具

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Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20040824

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A02 Decision of refusal

Effective date: 20050208

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