JPH08335287A - 紙幣処理システム、係員専用自動機、サービス用自動機 - Google Patents

紙幣処理システム、係員専用自動機、サービス用自動機

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JPH08335287A
JPH08335287A JP14068295A JP14068295A JPH08335287A JP H08335287 A JPH08335287 A JP H08335287A JP 14068295 A JP14068295 A JP 14068295A JP 14068295 A JP14068295 A JP 14068295A JP H08335287 A JPH08335287 A JP H08335287A
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JP
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cassette
banknotes
machine
banknote
automatic
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JP14068295A
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English (en)
Inventor
Shigeru Sasaki
繁 佐々木
Yutaka Kako
豊 加古
Nobuhiko Matsuura
信彦 松浦
Tadashi Sato
正 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現金自動取引装置の取り扱いに伴う係員の負
担を軽減し、入金紙幣の皺や折れぐせによるトラブルを
解消した信頼性の高い紙幣処理システムを提供する。 【構成】 紙幣処理システムは、現金自動取引装置30
0、300…と紙幣の装填/補充、回収を行う係員専用
機400を備えると共に、係員専用機400に紙幣の皺
や折れぐせの矯正を行うリフレッシュ機構422を搭載
し、係員専用機400及び現金自動取引装置300との
間でカセット120の装填または抜き取りを行うカセッ
ト移載機構であるカセットハンドラ150を搭載したキ
ャリア200と、これらの自動機を統括的に制御するコ
ントローラ500とを備え、これにより、運用開始前の
現金自動取引装置の装填金額を確定し、紙幣の皺や折れ
ぐせを矯正して出金紙幣として利用でき、省スペース
で、顧客へのサービス性を向上した紙幣処理システムを
提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、現金紙幣の自動取引を
行う紙幣処理システムとそれに使用される係員専用及び
サービス用自動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、現金紙幣の自動取引を行う現金自
動取引装置の普及は著しく、特に、複数台の現金自動取
引装置を統括して制御し、それら複数の装置への紙幣の
装填/補充またはその装置間での補充、回収を行って紙
幣を効率的に運用する紙幣処理システムが既に知られ、
また、実用化されている。
【0003】ところで、市場を流通している紙幣には、
皺や折れぐせのある紙幣が混在している。そのため、現
金自動取引装置では、これらの好ましくない紙幣条件に
起因する装置のトラブル発生頻度が高いという問題があ
る。
【0004】さらに、現行の現金自動取引装置では、そ
の出金取引において判別された非還流券や損券などの還
流に適さない紙幣は、現金自動取引装置のリジェクト庫
に収納されており、このリジェクト庫からの紙幣の回収
動作は係員の大きな負担要因となっている。
【0005】また、現行の現金自動取引装置では、入金
紙幣をそのまま出金紙幣に還流しているため、皺や折れ
ぐせのある紙幣をそのまま顧客に出金することとなり、
これではサービス上の配慮がなされていないという問題
点も指摘されていた。
【0006】最近では、例えば特開平6−231341
号公報などにより、紙幣の補充や回収をも自動化する方
式の現金自動取引装置が開示されているが、しかしなが
ら、上記のような現金自動取引装置における問題点につ
いては考慮されておらず、これではやはり運用上の問題
は解決されていなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の従来
技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発
明の目的は、紙幣の皺や折れぐせに起因する現金自動取
引装置のトラブル発生を解消し、もって、信頼性の高い
紙幣処理システムとそれに使用される係員専用自動機及
びサービス用自動機を提供することにある。
【0008】また、本発明の目的は、かかる現金自動取
引装置の取り扱いに伴う係員の負担を軽減することの可
能な紙幣処理システムを提供することにあり、さらに、
本発明の他の目的は、入金紙幣の皺や折れぐせを矯正し
た後、これを出金紙幣として還流することにより、顧客
へのサービス性を重視した紙幣処理システムを提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明によれば、まず、紙幣の入出金または出金取
引機能を有する複数台の自動機と、これら複数台の自動
機を制御する制御装置とを備え、前記複数台の自動機間
の紙幣の授受を行う方式の紙幣処理システムにおいて、
前記複数台の自動機の少なくとも1台の自動機は、回収
した入金紙幣の皺や折れぐせを矯正する手段を備え、も
って、前記皺や折れぐせを矯正した紙幣を再び還流紙幣
として運用するようにした紙幣処理システムが提案され
る。
【0010】また、上記の目的を達成するため、本発明
によれば、紙幣の入出金または出金取引機能を有する複
数台の自動機と、これら複数台の自動機を制御する制御
装置とを備え、前記複数台の自動機間の紙幣の授受をカ
セットを媒体として行う方式の紙幣処理システムにおい
て、前記複数台の自動機の少なくとも1台を、他の自動
機への紙幣の装填/補充または他の自動機からの紙幣の
回収機能を有する係員専用自動機として運用し、他の自
動機をサービス用自動機として運用する紙幣処理システ
ムが提案される。
【0011】やはり、上記の目的を達成するため、本発
明によれば、紙幣の入出金または出金取引機能を有する
複数台の自動機と、これら複数台の自動機を制御する制
御装置とを備え、これら複数台の自動機の間の紙幣の授
受をカセットを媒体として行う方式の紙幣処理システム
において、前記自動機の少なくとも1台を他の自動機へ
の紙幣の装填/補充または他の自動機からの紙幣の回収
機能と紙幣のリフレッシュ機能とを有する係員専用自動
機として運用し、上記他の自動機をサービス用自動機と
して運用し、前記サービス用自動機への入金紙幣及び前
記係員専用自動機への装填紙幣をそれぞれの内部に装着
されたカセットに収納し、前記各カセットを媒体として
紙幣の装填、補充、回収を行う紙幣処理システムが提案
されている。
【0012】さらに、本発明によれば、上記の目的を達
成するための他の手段として、上記に記載の紙幣処理シ
ステムにおいて使用される係員専用自動機であって、係
員により紙幣を装填するための紙幣装填口と、前記紙幣
装填口から装填された紙幣を計数する手段と、前記紙幣
装填口から装填された紙幣を必要に応じてその皺や折れ
ぐせを矯正する手段と、前記紙幣矯正手段により皺や折
れぐせを矯正した紙幣を収納する金庫手段と、前記自動
機間の紙幣の授受を行うカセットを収納するカセット収
納部と、さらに、前記カセット収納部に前記カセットが
収納されている時に、前記金庫手段から取り出した紙幣
を前記カセットへ収納し、あるいは、前記カセットから
取り出した紙幣を前記金庫手段へ収納する機構とを備え
た係員専用自動機が提案されている。
【0013】また、上記の目的を達成する他の手段とし
て、本発明によれば、上記に記載の紙幣処理システムに
おいて使用されるサービス用自動機であって、利用者が
入出金を行うための入出金口と、前記入出金口から入金
されあるいは前記入出金口へ出金する紙幣を計数する手
段と、出金すべき紙幣を収納する出金専用金庫と、入金
された紙幣を収納する入金優先金庫と、前記自動機間の
紙幣の授受を行うカセットを収納するカセット収納部
と、さらに、前記カセット収納部に前記カセットが収納
されている時に、前記入金優先金庫から取り出した紙幣
を前記カセットへ収納し、あるいは、前記カセットから
取り出した紙幣を前記出金専用金庫へ収納する機構とを
備えたサービス用自動機が提案されている。
【0014】
【作用】すなわち、上記の本発明により提案される紙幣
処理システムによれば、紙幣の皺や折れぐせが矯正され
好ましくない紙幣条件に起因する顧客取引時の現金自動
取引装置のトラブルが解消できると共に、現金自動取引
装置間の紙幣量の確定と平準化を図ることが可能にな
り、顧客へのサービス性を向上した、信頼性の高い紙幣
処理システムを提供することが可能になる。さらには、
運用開始前の現金自動取引装置の装填金額を自動的に確
定するなど、現金自動取引装置の取扱に伴う係員の負担
を軽減し、そして、カセットの保管または退避スペース
も不要な省スペースの紙幣処理システムを提供すること
が可能になる。
【0015】また、上記の本発明により提案される紙幣
処理システムは、上記のような係員専用自動機、及び、
一般の現金自動取引を行うためのサービス用自動機によ
り構成することが可能であり、特に係員専用自動機は流
通紙幣の皺や折れぐせの矯正機として使用することも出
来る。
【0016】
【実施例】以下、本発明になる実施例の詳細について、
添付の図面を参照しながら説明する。先ず、図1には、
本発明を適用した紙幣処理システムの斜視図が示されて
おり、図において、この紙幣処理システムは、複数台の
現金自動取引装置300、300…、これら現金自動取
引装置群300、300…から壁面301で隔てられた
紙幣管理機としての係員専用機400、上記現金自動取
引装置群300、300…と上記係員専用機400の背
面を走行するキャリア200、このキャリア200に搭
載されるカセット移載機構であるカセットハンドラ15
0と、そして、上記システムの運用状態を監視するモニ
タ600から構成されている。なお、上記のカセットハ
ンドラ150は、後に詳述するカセット120を搬送す
る。
【0017】かかる紙幣処理システムにおいて、さら
に、各現金自動取引装置300と係員専用機400の背
面には、上記のキャリア200との間でカセット120
の受け渡しを行うときに開閉するシャツタ300aと4
00aが、それぞれ、配置されている。上述のように、
このカセット120の受け渡し動作は、キャリア200
に搭載されたカセットハンドラ150によってなされ
る。
【0018】次に、この紙幣処理システムの制御系統、
特に、そのカセットハンドラ150とキャリア200の
制御系統について、添付の図2を参照しながら説明す
る。図中において、上記のキャリア200及びカセット
ハンドラ150を制御するコントローラ500は、上記
複数の現金自動取引装置300、300…及び係員専用
機400を介して、本発明の紙幣処理システム全体を統
括するホスト800と接続されている。ここで、図中の
符号700は、専用のインタフェースである。また、上
記のコントローラ500は、集中監視システム900へ
も接続されている。すなわち、コントローラ500の制
御によって、キャリア200は現金自動取引装置300
または係員専用機400の背面に沿って移動し、カセッ
トハンドラ150はそれらのシャッタ300aまたは4
00aが開いたことを確認した後、カセット120の装
填または抜き取り動作を行う。そして、かかるシステム
の稼働状況はモニタ600で監視される。
【0019】ところで、本発明では、上記の係員専用機
400に一括装填された紙幣は、キャリア200とカセ
ットハンドラ150の作用によって、自動的に各現金自
動取引装置300に分配され、これにより、各現金自動
取引装置300の紙幣有高の平準化が行われる。また、
各現金自動取引装置300の余剰紙幣は必要に応じて係
員専用機400に回収される。この様に、本発明によれ
ば、後にも詳述するように、上記の係員専用機400、
キャリア200、そしてカセットハンドラ150などの
作用により、複数の現金自動取引装置300、300…
の取り扱いに伴う係員の負担を軽減し、装置の運用開始
前の現金自動取引装置300、300…の装填金額を確
定すると共に、紙幣の皺や折れぐせに起因する現金自動
取引装置300、300…におけるトラブルの発生を解
消し、もって、信頼性の高い紙幣処理システムを提供す
るものである。また、上記のような本発明による紙幣処
理システムによれば、後に詳細に説明するが、その構成
から、カセット120の保管または退避スペースが不要
であり、省スペースの紙幣処理システムを提供すること
ができ、さらに、紙幣の皺や折れぐせを矯正して顧客に
出金することができるため、顧客へのサーピス性を向上
することも可能である。また、上記の係員専用機400
を、システムにおける上述の機能に加え、さらに、例え
ば流通紙幣の皺や折れぐせを矯正するための矯正機とし
ても使用することが出来、有用である。
【0020】続いて、上記にその概略を説明した本発明
の実施例である紙幣処理システムにおける係員専用機4
00の構成と係員運用の実際について、添付の図3
(a)及び(b)を参照しながら説明する。これらの図
にも明らかなように、係員専用機400は、紙幣の装填
口420、紙幣のリフレッシュ機構422、内部金庫4
23と424、重送検知器425、鑑別装置426、一
時スタッカ429、紙幣反転機構430、リジェクト庫
427、及び、上記の各部をそれぞれを接続する搬送路
n〜yから構成されており、上述したカセット120が
着脱可能になっている。なお、本実施例では、上記のリ
フレッシュ機構422には、紙幣の皺や折りぐせを矯正
するヒートローラ422aが搭載されており、さらに、
内部金庫423と424の内部には、その上に紙幣を積
み重ねて上下にエレベータ式に動く底板が示されてい
る。また、上記の装填口420は多数枚の紙幣を一括し
て装填可能な構成とすることが望ましい。
【0021】上記にその構成を説明した係員専用機40
0の動作を説明すると、まず、現金自動取引装置30
0、300…の運用開始前に、係員によって、係員専用
機400には、上記の装填口420を介して、所定枚の
出金用の紙幣が装填される。この装填口420に装填さ
れる紙幣の総額は、必要に応じてデータベースに基づい
て自動的に算出され、係員は装填総額に達するまで紙幣
の装填動作を続行する。
【0022】このように装填紙幣を装填口420に投入
すると、紙幣が装填口420から1枚ずつ分離され、搬
送路n、o、pを経由して、係員専用機400の内部金
庫423と424に収納される。また、上述のキャリア
200とカセットハンドラ150の働きによって空のカ
セット120が装着されると(図3(a)を参照)、紙
幣の装填口420からの分離は一時中断され、内部金庫
423、424から分離した紙幣を、搬送路p、q、
r、s、tを経由して、カセット120に収納する。な
お、この時、上記経路に沿って配置された重送検知器4
25及び鑑別装置426により、紙幣の金種、真偽、重
送などの搬送状態がチェックされ、異常券と判定された
紙幣は搬送路sの手前で分岐され、搬送路v、wを経由
して装填口420に返却される。
【0023】ここで、現金自動取引装置により取り扱わ
れる種々の状態の紙幣について簡単に説明すると、「異
常券」とは真券に対する言葉であり、偽札やコピーした
札等を指し、「損券」とは、汚れ、皺、あるいは、破損
した紙幣を指し、これを流通させるには問題があること
から、通常は銀行に回収されるものであり、「非環流
券」とは、例えば5千円札のように、現金自動取引装置
では入金可能ではあるが、出金には使用されない紙幣を
指し、そして、「リジェクト券」とは、現金自動取引装
置では読み取れなかった紙幣であり、かかる紙幣は、リ
ジェクト庫に回収あるいは戻される(リターン)ことと
なる。
【0024】そして、カセット120への紙幣装填が完
了すると、内部金庫423と424からの紙幣の分離は
一時中断され、再び装填口420からの紙幣の分離が再
開され、内部金庫423と424への収納動作に切り替
わる。そして、上記の動作を繰り返して装填金額を確定
しながら、紙幣の装填作業が行われ、個々の現金自動取
引装置300への装填額は自動的に算出される。この作
業はカセット単位で自動的に行われ、そのため、係員は
考慮する必要がない。また、上記装填口420に投入さ
れた紙幣は、リフレッシュ機構422のヒートローラ4
22a部を経由することになり、皺や折れぐせが十分に
矯正され、あるいは、正常券は紙幣反転機構430を経
由し、裏券は表券に反転され、全て表券に取り揃えられ
てカセット120に収納される。
【0025】このようにして所定枚の紙幣を収納したカ
セット120は、次に、キャリア200とカセットハン
ドラ150によって抜き取られ(図3(b)を参照)、
装填対象の現金自動取引装置300へと搬送される。
【0026】一方、個々の現金自動取引装置300によ
り回収された回収紙幣は、上記のカセット120に収納
され、やはり、キャリア200とカセット移載機構であ
るカセットハンドラ150によって上記の係員専用機4
00に搬送される。係員専用機400にこのカセット1
20が装着されると、この回収紙幣は搬送路y、q、
r、v、x、o、pを経由して内部金庫423と424
に収納される。この時、やはり、上記の重送検知器42
5、鑑別装置426により、紙幣の金種、真偽、重送な
どの搬送状態がチェックされ、異常券と判定された紙幣
は搬送路xの手前で分岐され、搬送路wを経由して装填
口420に返却されるか、または、搬送路vの手前で分
岐され、搬送路s、uを経由してリジェクト庫427に
収納される。
【0027】このように、各現金自動取引装置300か
らの回収紙幣は、係員専用機400のリフレッシュ機構
422で皺や折れぐせが十分に矯正され、正常券のみ紙
幣反転機構430を経由し、裏券は表券に反転され、全
て表券に取り揃えられてカセット120に収納され、再
度出金紙幣として再利用される。この時、図示しない検
出器によって、皺や折れぐせが過大で1回の矯正では効
果が不十分と判定された紙幣は、次のように運用され
る。この皺や折れぐせが過大な紙幣はカセット120か
ら分離され、搬送路y、q、r、v、wを経由して、装
填口420に一時収納される。その後、装填口420か
ら分離され、搬送路n、o、p、q、r、v、wで皺や
折れぐせの矯正が十分と判定されるまで循環させられ
る。その循環回数だけ、リフレッシュ機構422のヒー
トローラ部422aを経由し、皺や折れぐせの矯正が十
分と判定された紙幣は内部金庫423、424に収納さ
れる。過大な皺や折れぐせのある紙幣の矯正には、上記
の方法の他に、次の方法がある。
【0028】即ち、紙幣の搬送速度を低速にする方法で
ある。この場合には、次のように運用される。通常の速
度で皺や折れぐせが過大な紙幣を装填口420に一時収
納する。その後、紙幣の搬送速度を予め設定された紙幣
矯正速度(搬送速度》矯正速度)に切り替える。次に、
装填口420から分離することにより、紙幣を十分な時
間をかけてリフレッシュ機構422のヒートローラ部4
22aを経由させることができ、一度の経由でも十分な
矯正効果が得られる。このように、本発明では、任意の
矯正速度を選択することで、矯正時間を調整することが
可能である。
【0029】他方、上記のように各現金自動取引装置3
00から回収された非還流券や還流に適さない損券は、
係員専用機400の装填口420に返却されるか、また
は、そのリジェクト庫427に収納されることとなる。
このように、回収された非還流券や還流に適さない損券
も、係員専用機400へ搬送されることにより、従来の
非還流券や還流に適さない損券は各現金自動取引装置3
00のリジェクト庫に収納され、係員による各現金自動
取引装置300からの回収が必要であったものに比較
し、上記の本発明のシステムではかかる非還流券や損券
の回収が簡単になり、あるいは、その自動回収も可能と
なる。
【0030】また、上記の係員専用機400では、その
装填口420に投入された紙幣は、リフレッシュ機構4
22のヒートローラ422a部を経由することにより、
皺や折れぐせが十分に矯正される。従って、例えば係員
が、係員専用機400に装填した紙幣の一部を他の目的
で回収する場合、回収される紙幣は既に皺や折れぐせが
十分に矯正されており、従来の装置では必要であった流
通紙幣の手操作による矯正は不要となり、便利で好都合
である。
【0031】次に、上記の現金自動取引装置300の内
部構成とその運用について、添付の図4(a)及び
(b)を参照しながら説明する。この現金自動取引装置
300は、主に、入出金口320、出金専用金庫322
と323、入金優先金庫324、重送検知器325、鑑
別装置326、一時スタッカ329、リジェクト庫32
7、そして、それら各部のそれぞれを接続する搬送路
a’〜k’によって構成されており、図中の符号120
は着脱可能な上記のカセットである。また、出金専用金
庫322と323及び入金優先金庫324の内部に、そ
の上に紙幣を積み重ねて上下にエレベータ式に動く底板
が設けられていることは上記係員専用機400の内部金
庫423と424同様である。なお、この実施例では、
入金優先金庫324は、入金取引時において入金された
還流券及び非還流券、還流に適さない損券の一時退避用
として運用される。なお、この入金優先金庫324は、
このような退避紙幣が存在しない状態では、出金専用金
庫としても活用できる。
【0032】かかる構成の現金自動取引装置300で
は、まず、その運用開始前に、出金用の紙幣が次のよう
にして装填される。すなわち、装填紙幣を収納したカセ
ット120を、上記のキャリア200とカセットハンド
ラ150によって、現金自動取引装置300に装着する
(図4(a)を参照)。この状態で、現金自動取引装置
300は、装着されたカセット120から1枚ずつ紙幣
を分離し、搬送路l’、d’、e’、i’、j’、
b’、c’を経由して、正常券のみを出金専用金庫32
2と323、さらには、入金優先金庫324に装填す
る。この時、搬送路上に配置された重送検知器325、
鑑別装置326により、紙幣の金種、真偽、重送などの
搬送状態がチェックされ、異常券と判定された紙幣は搬
送路i’の手前で分岐され、搬送路f’、h’を経由し
てリジェクト庫327に収納される。
【0033】また、この図4(a)に示したカセット1
20が装着された装着時には、現金自動取引装置300
において紙幣を一時係留する機構である一時スタッカ3
29は、そのセパレータ329aを図中に実線で示す位
置に退避させており、そのため、その機能を停止した状
態となっている。このセパレータ392aは、カセット
120内の紙幣が全て分離されてカセット内が空の状態
になった後、図4(b)に示す位置に復帰され(これを
329bで示す)、これによって一時スタッカ329の
運用が開始される。なお、この図4(b)は、上記のカ
セット120が抜き取られた状態を示しているが、カセ
ット120が装着されても何ら支障はない。
【0034】上述した構成になる現金自動取引装置30
0においては、入金取引で顧客が入出金口320に紙幣
を投入すると、紙幣は1枚ずつに分離され、その後、搬
送路a’、b’、c’、d’、e’、f’、g’を経由
し、正常券のみが一時スタッカ329のセパレータ32
9b上に集積される(図4(b)を参照)。この時、重
送検知器325、鑑別装置326で紙幣の金種、真偽、
重送などの搬送状態がチェックされ、異常券と判定され
た紙幣は搬送路f’の手前で分岐され、搬送路i’、
k’を経由して入出金口320に返却される。
【0035】その後、入金取引が成立すると、上記一時
スタッカ329のセパレータ329b上に堆積された紙
幣は、当該セパレータを実線の位置に退避することによ
り(図4(b)を参照)カセット120内に収納され
る。
【0036】また、入金紙幣を回収するためにカセット
120が抜き取られた状態で入金取引が発生した場合に
は、次のように運用される。すなわち、入金取引が成立
した後、一時スタッカ329のセパレータ329b上に
集積された入金紙幣は、1枚づつ分離され、搬送路
l’、d’、e’、i’、j’、b’、c’を経由して
入金優先金庫324に収納される。この時、上記搬送路
上に配置された重送検知器325や鑑別装置326によ
り紙幣の金種、真偽、重送などの搬送状態がチェックさ
れ、還流券、非還流券、損券は入金優先金庫324に、
また、異常券と判定された紙幣はリジェクト庫327に
それぞれ収納される。入金優先金庫324に一時退避す
るかたちで収納された入金紙幣は、上記カセット120
の装着を待って、入金優先金庫324から1枚づつ分離
され、装着されたカセット120内に収納される。
【0037】出金取引の場合は、出金専用金庫322と
323から所定枚の紙幣が一枚ずつ分離され、正常券の
みが搬送路c’、d’、e’、i’、k’を経由し、入
出金口320から顧客に出金される。この時、重送検知
器325、鑑別装置326で紙幣の金種、真偽、重送な
どの搬送状態がチェックされ、異常券と判定された紙幣
は搬送路i’の手前で分岐され、搬送路f’、h’を経
由してリジェクト庫327に収納される。また、非還流
券、還流に適さない損券と判定された紙幣は一時スタッ
カ329のセパレータ329bを中継として、入金紙幣
の収納と同様に、セパレータ329bを退避させてカセ
ット120に収納される。さらに、運用時間が長くなる
と、入金紙幣の回収、または、非還流券や還流に適さな
い損券の回収、そして、出金紙幣の補充の必要が生じ
る。そこで、入金紙幣の回収の場合は、入金紙幣を収納
しているカセット120をキャリア200とカセットハ
ンドラ150によって上記の係員専用機400に回収す
る。
【0038】すなわち、係員専用機400では、係員専
用機400に装着されたカセット120から回収紙幣を
分離し、還流紙幣はリフレッシュ機構422によって皺
や折れぐせが矯正され、内部金庫423または424に
収納される。その後、この回収紙幣は、必要に応じてカ
セット120に収納され、補充を必要とする現金自動取
引装置300に移送されて出金紙幣として再利用され
る。一方、非還流券、還流に適さない損券と判別された
場合、かかる紙幣は、装填口420に回収されるか、あ
るいは、リジェクト庫427に収納される。
【0039】上述のように、係員専用機400の内部金
庫423または424に紙幣が存在する状態で、係員が
他の目的で係員専用機400から一部の紙幣を回収した
場合、その装填口420から回収される紙幣は皺や折れ
ぐせが矯正されており、好都合である。また、係員専用
機400を単に皺や折れぐせの矯正機として利用するこ
とも可能である。この場合、係員は、装填口420から
皺や折れぐせの過大な紙幣を投入し、内部金庫323と
324または一時スタッカ329を中継して、再び装填
口420から回収すればよい。
【0040】また、出金紙幣の補充の場合は、キャリア
200とカセット移載機構であるカセットハンドラ15
0により、空のカセット120と補充紙幣を収納したカ
セット120とを交換することで、補充が行われる。こ
の場合、通常は、他の現金自動取引装置300から回金
することになるが、場合によっては係員専用機400か
らの補充も可能である。
【0041】次に、上記のカセット移載機構であるカセ
ットハンドラ150の詳細な構成について、図5〜図9
を参照しながら説明する。なお、これらの図において、
図5はカセットハンドラ150の全体構成を示す斜視
図、図6は図5における矢印A方向(右後方上部から左
前方下部に向かう方向)から見たカセットハンドラ15
0の斜視図、図7は上記図5の一部を示すカセットハン
ドラ150の部分図、図8は図6の矢印B方向(右手上
部から左手下部に向かう方向)から見たカセットハンド
ラ150の斜視図であり、カセット120が搭載されて
いる状態を示す斜視図、そして、図9は図8の矢印C方
向(左手上部から右手下部に向かう方向)から見たカセ
ットハンドラ150の斜視図であり、カセット120が
搭載されている状態を示す斜視図である。
【0042】これらの図に示すように、コモンベース5
0上には図示しないスライド軸受で支持されたXステー
ジ60が、Xステージ60上には図示しないリニア軸受
で支持されたY1ステージ70が、このY1ステージ70
上には4個のアンギュラボールスプライン軸受75a〜
dで支持されたZステージ80が、それぞれ構成されて
いる。
【0043】さらに、このZステージ80の回転軸11
1aに支持されて、回動する可動ガイド110が水平、
垂直間で回転可能に配置され、この可動ガイド110に
は、Y2ステージ90を案内するガイドレール114、
カセット120を滑動させるガイド115a、115b
及びラック116がそれぞれ配置されている。また、Z
ステージ80にも、可動ガイド110の場合と同様に、
Y2ステージ90を案内するガイドレール77、カセッ
ト120を滑動させるガイド78a、78b及びラック
76がそれぞれ配置されている。
【0044】Y2ステージ90にはメインフレーム10
0が取り付けられ、メインフレーム100には各種の部
材が配置されている。モータ91のウォーム91aと噛
み合うウォームホイール91cと一体で回転する軸91
bには歯車93、タイミングギヤ94、板バネ101
a、101bがそれぞれ配置されている。また、穴あき
吸盤100a、100b、レバー98b、98cの軸9
8aが配置され(図7を参照)、この軸98aはタイミ
ングベルト94aによって、軸91bと連結されてい
る。
【0045】メインフレーム100の上部には磁石10
2a、102bがフレキシブルカップリング102c、
102dを介して配置され、メインフレーム100に取
り付けられたステーとブラケット105で支持されるロ
ック解除部材103もフレキシブルカップリング103
aを介してそれぞれ配置されている。
【0046】ロック解除部材103は、軸91bの動力
が図示しない傘歯車によってタイミングプーリ104に
伝達され、さらにタイミングベルト104a、タイミン
グプーリ104bを介して行われる。ロック解除部材1
03と103bはタイミングベルト107で連結されて
いる。なお、ロック解除部材103と103bは二者択
一に使用される部材で同時に使用されることはない。
【0047】Y2ステージ90には吸着シリンダ93b
が配置され、吸着シリンダ93bの内壁には、歯車93
と噛み合う丸ラック93aの下端に取付けられる図示し
ないピストンが嵌合している。また、吸盤100a、1
00bと吸着シリンダ93bの負圧側とは、図示しない
チューブで接続されている。
【0048】上記にその構成を説明した各ステージは次
のように駆動される。Xステージ60は、モータ51の
ウォーム52′とウォームホイール53′と噛み合い、
ウォームホイール53′と同軸上のピニオンギヤ54′
とラック55′が噛み合いモータ51によって図5のX
軸方向に駆動される。
【0049】Y1ステージ70は、モータ61の図示し
ないウォームとウォームホイールと噛み合い、ウォーム
ホイールと同軸上のピニオンギヤとラックが噛み合いモ
ータ61によって図5のY1、Y2軸方向に駆動される。
【0050】Zステージ80は、モータ71のウォーム
72とウォームホイール73と噛み合い、ウォームホイ
ール73と同軸上のボールネジ74が回転することによ
って図5のZ軸方向(上下方向)に駆動される。
【0051】Y2ステージ90は、モータ81の図示し
ないウォームとウォームホイール53と噛み合い、ウォ
ームホイール53と同軸上のピニオンギヤ54とラック
76が噛み合うことでZステージ上を、またウォームホ
イール53と同軸上のピニオンギヤ55とラック116
が噛み合うことで水平状態の可動ガイド上を、それぞれ
ガイドレール77、114に案内されて図5のY1、Y2
軸方向に移動するように、モータ81によって駆動され
る。
【0052】軸91bは、モータ91のウォーム91a
とウォームホイール91cが噛み合うことで回転し、モ
ータ91によって駆動される。ウォームホイール91c
と同軸上の歯車93と噛み合って丸ラック93aが上下
方向に駆動され、丸ラック93aの下端に配置した図示
しないピストンが吸着シリンダ93b内を上下方向に駆
動される。またウォームホイール91cと同軸上のタイ
ミングプーリ94、タイミングベルト94aを介して軸
98aが駆動される。
【0053】軸91bに固定されたブラケットと一体の
板バネ101a、101b、吸着シリンダ93b内のピ
ストン、軸98aに固定されたレバー98b、98c、
及び、上述したロック解除部材103または103b
は、予め、それぞれ位相調整されており、それぞれ連動
してモータ91によって駆動される。
【0054】図8及び図9には、カセットハンドラ15
0にカセット120が搭載された状態が示されている
が、上述の各軸、各ステージ及び可動ガイドは、それぞ
れ、ホームポジションの位置にある、いわゆる初期設定
された状態が示されている。
【0055】次に、図10及び図11には、カセットハ
ンドラ150がキャリア200内に搭載された状態図が
示されており、それぞれ、カセット及びキャリアの搬送
方向が矢印により図示されている。また、このカセット
ハンドラ150を搭載するキャリア200としては、軌
道式または無軌道式などが採用可能であり、この実施例
では図示しない駆動源によって、現金自動取引装置群お
よび係員専用機群の背面に沿って搬送されるようになっ
ている。
【0056】続いて、上記にその詳細構成を説明したカ
セットハンドラ150によるカセット120の現金自動
取引装置300あるいは係員専用機400への装填、及
び、カセット120の現金自動取引装置300あるいは
係員専用機400からの抜き取りのそれぞれの動作につ
いて説明する。
【0057】まず、図12は、上記に詳細に説明したカ
セットハンドラ150のY2ステージ90に搭載された
メインフレーム100部の主要部を示したものであり、
続く図13〜図17の動作説明図では、この図12に示
したカセットハンドラ150の主要部、Y2ステージ9
0によるカセット120の装填及び抜き取り動作が示さ
れている。なお、以下の図13〜図17の動作説明図に
おける縦の二点鎖線は、現金自動取引装置300、また
は、係員専用機400とキャリア200との境界線を示
している。
【0058】図13及び図14は、上記カセットハンド
ラ150によるカセット120の装填動作を示してい
る。図13(a)は装填動作直前の状態である。この状
態では、軸91b(詳細は図12を参照。以下、Θ軸と
いう)が回転し、レバー98b、98cが水平の位置で
カセット120に接触しており、可動ガイド110は水
平に開かれている。また、吸盤100a、100bはカ
セット120と接触していない。磁石102a、102
bはカセット120と接触して自由位置より後退してい
る。この時、磁石102a、102bは圧縮バネの復元
力で押圧されている。しかし、カセット120の壁面は
アルミで構成されているため、磁力は作用しない。
【0059】次に、図13(b)はY2ステージ90を
駆動し、カセット120を既定位置まで挿入後、Θ軸9
1bを回転させてレバー98b、98cを退避させ、挿
入を確実にするため、Y2ステージ90をさらに駆動し
た状態である。この時、吸盤100a、100bはカセ
ット120の壁面に押しつけられて、変形している。
【0060】さらに、図13(c)は、Zステージ80
(詳細は図5を参照)の上昇を可能とするため、Y2ス
テージ90を後退させた状態であり、図13(d)は磁
石102a、102bとカセット120の上蓋が同位置
の高さになる迄、Zステージ80を上昇させた状態であ
る。
【0061】図14(a)は、カセット120の上蓋が
磁石102a、102bの圧縮バネの復元力で十分押圧
されるまでY2ステージ90を前進させた状態である。
なお、カセット120の上蓋と磁石102a、102b
とが接触する位置には磁性体が貼られているので、この
時には磁力が作用し、カセット120の上蓋は磁石10
2a、102bによって吸引されている。
【0062】図14(b)は、Y2ステージ90を後退
させ、カセット120の上蓋を完全に引き出した状態で
ある。この状態からさらにY2ステージ90を後退させ
ると、カセット120の上蓋と磁石102a、102b
は引き離され、カセット120の上蓋は自重で回転し、
図の二点鎖線で示す位置になり、カセット120の上蓋
の開動作が完了する。従って、カセット120が装填さ
れた現金自動取引装置300、または、係員専用機40
0では、カセット120からの紙幣の分離、あるいは、
カセット120への紙幣の収納が可能となる。さらに、
図14(c)は、Y2ステージ90が初期位置まで戻っ
た状態であり、この状態で可動ガイド110を垂直位置
まで回転させればカセット120の装填動作が完了す
る。
【0063】図15〜図17は、カセット120の抜取
り動作を示したものである。まず、図15(a)はカセ
ット120の抜取り動作直前の状態であり、Θ軸91b
(詳細は図12を参照)が回転し、板バネ101a、1
01bがカセット120側に大きく傾いている。
【0064】次に、図15(b)では、Y2ステージ9
0が前進し、これにより板バネ101a、101bの先
端がカセット120の壁面と開状態の上蓋との隙間に挿
入されて弾性変形している。図15(c)では、上記の
Θ軸91bを逆転させ、これにより、板バネ101a、
101bの剛性を利用して上蓋を持ち上げると同時に、
Y2ステージ90を後退させながらカセット120の上
蓋を水平状態とする。その後、わずかにY2ステージ9
0を前進させて、カセット120の上蓋を磁石102
a、102bに吸引させる。
【0065】図15(d)は、Y2ステージ90を前進
させて、カセット120の上蓋を途中まで押し込んだ状
態であり、さらに、Θ軸91bを逆転させて板バネ10
1a、101bをカセット120の上蓋から解放させ
る。
【0066】さらに、図16(a)は、Y2ステージ9
0を前進させて磁石102a、102bをその圧縮バネ
の復元力で十分押圧し、カセット120の上蓋が完全に
閉じた状態である。その後、図16(b)は、吸盤10
0a、100bがカセット120の壁面と接触しない位
置までY2ステージ90を後退させ、もって、Zステー
ジ80(図5を参照)の下降を可能とした状態である。
この時、磁石102a、102bはカセット120の上
蓋の磁性体部を押圧した状態であり、かつ、磁性体部か
ら離れるまで下降するので、磁力による吸引力は消失
し、かつ、カセット120の上蓋は確実に閉じた状態が
保持されることとなる。
【0067】次に、図16(c)はY2ステージ90を
さらに後退させた状態であり、図16(d)は、吸盤1
00a、100bがカセット120を吸着可能な位置ま
で、Zステージ80を下降させた状態である。
【0068】さらに、図17(a)は、吸盤100a、
100bがカセット120を吸着可能な位置までY2ス
テージ90を前進させた、すなわち、吸盤100a、1
00bがカセット120の壁面に押圧されて十分にカセ
ット120を吸着可能な位置まで来て変形した状態であ
る。なお、この時、ロック解除部材103(詳細は図1
2を参照)は現金自動取引装置300、または、係員専
用機400側のロック部(図示せず)と係合している。
【0069】図17(b)は、Θ軸91bを正転して吸
着シリンダ93b(例えば図9を参照)のピストンを上
昇させ、これにより吸盤100a、100bによってカ
セット120を十分真空吸着すると同時に、ロック解除
部材103を90°回転させてカセット120のロック
を解除した状態である。また、図17(c)は、現金自
動取引装置300、または、係員専用機400からカセ
ットハンドラ150がカセット120を完全に抜き取っ
た状態であり、可動ガイド110も垂直な閉の状態にあ
るため、キャリア200による搬送が可能である。
【0070】次に、上記にその構造を説明した本発明の
紙幣処理システムの全体的な運用動作について、添付の
図18〜図20のフローチャートを参照して説明する。
先ず、図18の係員専用機400の運用について説明す
る。現金自動取引装置の運用開始前に、個々の自動機へ
の紙幣の装填が行われる。通常、係員専用機400(図
3(b)を参照)にはカセット120が装填されていな
いので(S105では「N」となる)、係員によって装
填口420にセットされた紙幣の分離が開始(S10
0)されると、その装填紙幣は内部金庫423または4
24に収納される。キャリア200にカセット装填要求
を発信(S130)し、装填額をチェック(S135)
し、確定した装填額が装填総額と一致しなければ
(「N」の場合)、カセット120の装着をチェック
(S105)し、カセット120が未装着の時はこのル
ープを繰り返す。
【0071】カセット120が装着されると、装填口4
20からの装填紙幣の分離は中断(S110)される。
そして、内部金庫423または424からカセット12
0に紙幣が収納され(S115)、カセット120内の
紙幣枚数がチェックされ(S120)、所定枚数であれ
ばキャリア200にカセット抜き取り要求を発信(S1
25)し、装填額をチェック(S135)し、確定した
装填額が装填総額と一致しなければ(「N」の場合)再
び上記のステップS105に戻る。
【0072】また、上記のステップS120で所定枚数
に達しない場合は、内部金庫423または424の紙幣
の存在をチェック(S180)し、空でなければ上記の
ステップS115に戻り、そうでなければ、装填口42
0からの装填紙幣の分離を再開し、カセット120に直
接収納(S185)することになり、その後、上記のス
テップS120に戻る。
【0073】上記の処理の結果、装填額が装填総額に達
すると現金自動取引装置の運用が可能となる。そして、
自動機の運用が開始されると、現金自動取引装置からの
リクエスト要求の有無を監視(S140)する。このリ
クエスト要求を検出すると(「Y」の場合)、カセット
120の装着をチェック(S145)し、未装着の場合
(「N」の場合)は装着待ちとなる。一方、カセットが
装着されると(「Y」の場合)動作モードを判定(S1
50)する。 その結果、動作モードが「補充」の場合
は、内部金庫423、424または装填口420からカ
セット120に紙幣を収納(S155)し、これが所定
枚に達したらキャリア200にカセット抜き取り要求を
発信(S190)して、さらに、ステップ175で運用
続行(「Y」の場合)であれば上記のステップS140
に戻る。
【0074】一方、動作モードが回収の場合(上記のス
テップS150で「回収」の場合)は、装着されたカセ
ット120から紙幣を分離し、還流紙幣または非還流
券、損券、異常券の判別(S160)を行い、還流紙幣
であれば(「Y」の場合)内部金庫423または424
に収納(S165)後、キャリア200にカセット抜き
取り要求を発信(S195)し、運用続行(ステップS
175で「Y」の場合)であれば、再びステップS14
0に戻る。非還流券、損券、異常券と判別された場合
(ステップS160で「N」の場合)は装填口420に
回収するか、あるいは、リジェクト庫に収納(S17
0)し、その後、上記のステップ195に進む。
【0075】次に、図19の現金自動取引装置の運用に
ついて説明する。まず、紙幣の装填がチェック(S20
0)され、装填が終了(「Y」の場合)すると、顧客取
引を開始(S205)することが可能となる。その後、
個々の現金自動取引装置の紙幣量が、常時、監視され
(S210)、紙幣量がOK(「Y」の場合)であり、
かつ、運用続行(S230で「Y」の場合)であればこ
のループを繰り返す。
【0076】その後、長時間経過して個々の現金自動取
引装置の紙幣量に過不足が発生すると、紙幣量のチェッ
ク(S210で「N」となる)の後、動作モードが判別
される(S215)。その結果、「補充」が必要な場合
はキャリア200に補充要求を発信(S220)し、
「回収」が必要な場合は、キャリア200に回収要求を
発信(S225)して、再び上記のステップS210に
戻る。
【0077】なお、上記で「補充」が必要の場合には、
現金自動取引装置300、300…間で紙幣の授受を行
い、紙幣量の平準化が行われる。また、場合によっては
係員専用機400からの補充も可能である。還流紙幣の
係員専用機400への回収の場合は、紙幣の皺や折れぐ
せが矯正されて、再び、出金紙幣として再利用される。
また、非還流券、損券の回収の場合は、装填口420に
回収されるかまたはリジェクト庫427に収納される。
【0078】次に、図20のフローチャートにより、キ
ャリア200及びカセットハンドラ150の運用につい
て説明する。「自動機からのリクエスト要求」(S30
0)がある(「Y」の場合)と、動作モードが判別(S
305)される。ここで、「装填」または「(係員専用
機からの補充)」が必要な場合は、その対象とする現金
自動取引装置300にキャリア200が移動(S31
0)し、空カセット120を抜き取り(S315)、そ
の後、係員専用機400に移動(S320)して、空カ
セット120の装着(S325)を行う。装填口420
または内部金庫423、424からのカセット120へ
の装着(S330)を待って、そのカセット120を抜
き取り(S335)、装填または補充対象の現金自動取
引装置300に移動(S340)し、カセット120の
装着(S345)を行う。その後、運用続行(「Y」の
場合)であれば、上記のステップS300に戻る。
【0079】他の現金自動取引装置300から回金して
補充対象の現金自動取引装置300に補充し、もって紙
幣量の平準化を図る場合は、紙幣量に余裕がある補充対
象外の現金自動取引装置Bの検出(S350)を行う。
その装置では、内部金庫(出金専用322、323また
は入金優先金庫324)から出金紙幣の一部、すなわ
ち、補充に必要な紙幣をカセットBに収納(S355)
する。この補充紙幣の収納に際して、カセットBに入金
紙幣が存在していても、補充紙幣の枚数管理を確実に行
うので、特に問題は生じない。一方、キャリア200は
補充対象の現金自動取引装置Aに移動(S360)し、
空カセットAの抜き取り(S365)を行う。その後、
係員専用機400に移動(S370)し、空カセットA
を装着(S375)する。次に、補充対象外の現金自動
取引装置Bに移動(S380)し、カセットBを抜き取
り(S385)、その後、補充対象の現金自動取引装置
Aに移動(S390)し、カセットBの装着(S39
5)を行う。続いて、キャリア200は係員専用機40
0に移動(S400)し、空カセットAを抜き取り(S
405)、補充対象外の現金自動取引装置Bに移動(S
410)し、カセットAを装着(S415)する。運用
続行(「Y」の場合)であれば、再び、上記ステップS
300に戻る。
【0080】入金紙幣の回収の場合はキャリアは、回収
対象の現金自動取引装置Eに移動(S490)し、カセ
ットEを抜き取る(S500)。その後、キャリア20
0は係員専用機400に移動(S505)し、カセット
Eを装着(S510)する。カセット120から入金紙
幣が回収(S515)されるのを待って、空カセットE
を抜き取り(S520)、再び、回収対象の現金自動取
引装置Eに移動(S525)し、空カセットEを装着
(S530)する。運用続行(「Y」の場合)であれ
ば、再び、上記ステップS300に戻る。非還流券、損
券は係員専用機400の装填口420から回収される
か、またはリジェクト庫427に収納される。
【0081】係員専用機400に回収された入金紙幣の
ほとんどは還流紙幣であり、皺や折れぐせが矯正されて
現金自動取引装置300、300…に移送され、出金紙
幣として再利用される。
【0082】また、図21は、本紙幣処理システムの運
用時の全体的な紙幣の流れを示した模式図である。さら
に、図22は装填時における現金自動取引装置内の紙幣
の流れを、図23は入出金取引モードにおける現金自動
取引装置内での紙幣の流れを、そして、図24は、カセ
ット120が未装着の状態で発生する、入金紙幣の入金
優先金庫324への一時退避するときの紙幣の流れをそ
れぞれ示したものである。
【0083】以上に詳述した本発明の紙幣処理システム
では、カセットの余分な保管または退避スペースを不要
とするために、自動機の数よりも少ない台数のカセッ
ト、すなわち、(自動機の数−1)個のカセットで運用
される。従って、常に、カセットが未装着の自動機が1
台存在し、この未装着の一台の自動機としては、通常
は、係員専用機が割り当てられる。
【0084】また、上記の紙幣処理システムは、次のよ
うに作用するものである。現金自動取引装置の運用開始
前に、係員によって係員専用機には所定枚の紙幣が装填
される。この装填総額は必要に応じてデータベースに基
づいて自動的に算出され、係員は装填金額に達するまで
紙幣の装填動作を続行する。装填額は係員専用機で計数
され、逐次確定していく。装填紙幣は金種、正損、表裏
等が判別され、異常券、損券はリジェクトされる。ま
た、リフレッシュ機構によって紙幣の皺や折れぐせが矯
正される。その後、装填紙幣は各金種ごとに、表裏を取
り揃えられる。カセット未装着の場合は内部金庫に一時
収納されるが、キャリア、カセット移載機構によってカ
セットが装着されると、装填口からの紙幣の分離は一時
中断し、内部金庫の紙幣が分離され、カセットへの収納
がなされる。その後、装填口からの分離を再開し、直接
カセットに収納することも可能である。
【0085】カセットに所定枚の紙幣が装填されると、
紙幣の搬送経路が自動的に切り替わり、装填紙幣は再び
内部金庫に収納されるので、係員による装填動作は続行
される。
【0086】一方、キャリアが係員専用機に移動し、カ
セット移載機構はカセットを係員専用機からキャリアに
抜き取る。その後、キャリアは装填待ちの現金自動取引
装置(カセット未装着)に移動し、カセット移載機構は
紙幣収納カセットを装着する。カセットの装着が完了す
ると、キャリアは他の現金自動取引装置に移動し、カセ
ット移載機構はその現金自動取引装置から空のカセット
を抜き取る。キャリアは、再び、係員専用機に移動し、
カセット移載機構は空のカセットを係員専用機に装着す
る。
【0087】この時点で係員による装填は一時中断し、
内部金庫に収納していた紙幣をカセットに収納する。こ
の動作が完了すると、係員による装填が再開され、装填
紙幣は直接カセットに収納される。以上の動作を繰り返
すことで、全ての現金自動取引装置への紙幣の装填が行
われ、装填金額を確定しながら装填動作が完了する。
【0088】個々の現金自動取引装置への装填額は自動
的に算出されるので、係員は装填総額の紙幣を準備し、
係員専用機へのセットを繰り返すだけとなるので、係員
は従来の装填動作の労力から解放される。また、各現金
自動取引装置に装填された紙幣は皺や折れぐせが矯正さ
れているため、従来のような好ましくない紙幣条件に起
因する顧客取引時の現金自動取引装置のトラブルが解消
できる。
【0089】紙幣の皺や折れぐせの矯正効果は温度、湿
度の環境条件によって変動するが、本発明による係員専
用機では、複数回矯正すること、または、矯正時間を調
節することが可能であり、これにより十分な矯正効果が
期待できる。また、係員が他の目的で係員専用機から紙
幣を回収する場合は、紙幣の皺や折れぐせが矯正されて
いるので、従来必要であった流通紙幣の手操作による紙
幣の皺や折れぐせの矯正が不要となり、これも好都合で
ある。
【0090】現金自動取引装置の顧客取引の運用が開始
されると、各現金自動取引装置内の紙幣量に過不足が発
生する。ある現金自動取引装置Aが出金取引が多く、紙
幣量不足となった場合、次のように補充される。最初に
他の現金自動取引装置の紙幣量がチェックされ、紙幣量
に余裕のある現金自動取引装置Bが検出される。現金自
動取引装置Bは現金自動取引装置Aに補充すべき紙幣を
出金専用金庫からカセットに収納する。この動作と並行
して、キャリアは現金自動取引装置Aに移動し、カセッ
ト移載機構が空のカセットを抜き取る。次に、キャリア
がカセットが未装着の自動機(通常は係員専用機)に移
動し、カセット移載機構が空のカセットを装着する。さ
らに、キャリアとカセット移載機構が駆動され、補充紙
幣が収納された現金自動取引装置Bのカセットを現金自
動取引装置Aに装着する。現金自動取引装置Aが補充紙
幣をカセットから出金専用金庫に収納すれば、紙幣の補
充動作が完了する。
【0091】一方、ある現金自動取引装置Dが入金取引
が多く、紙幣量過多となった場合、次のように回収され
る。この回収紙幣は入金された還流紙幣と非還流券、お
よび損券である。この回収紙幣が収納されたカセットは
現金自動取引装置Dから抜き取られ、カセット未装着の
係員専用機に装着される。係員専用機では、この回収紙
幣をカセットから分離し、正常な還流紙幣のみ内部金庫
に収納する。この時、非還流券または異常券および損券
と判別された紙幣は、装填口に返却されるかまたはリジ
ェクト庫に収納される。内部金庫に収納された還流紙幣
はリフレッシュ機構によって皺や折れぐせが矯正されて
おり、必要に応じて現金自動取引装置に移送されて、再
び、出金紙幣として利用される。
【0092】以上のように、各現金自動取引装置間の紙
幣量の確定と平準化が図られる。また、各現金自動取引
装置間の紙幣の授受では対応できない補充の場合は、装
填時と同様に、係員専用機から補充される。
【0093】
【発明の効果】以上の詳細な説明からも明らかなよう
に、本発明によれば、運用開始前の現金自動取引装置の
装填金額を自動的に確定及び現金自動取引間の紙幣量の
確定と平準化を図り、現金自動取引装置の取扱に伴う係
員の負担を軽減し、かつ、紙幣の皺や折れぐせに起因す
る現金自動取引装置のトラブル発生を解消し、信頼性の
高い紙幣処理システムを提供できる。また、本発明によ
れば、カセットの保管または退避スペースが不要であ
り、省スペースの紙幣処理システムを提供できる。さら
に、本発明によれば、紙幣の皺や折れぐせを矯正して顧
客に出金することができ、顧客へのサービス性を向上で
きる。加えて、係員専用機を流通紙幣の皺や折れぐせの
矯正機として使用することも出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である紙幣処理システム全体の
概観を示す斜視図である。
【図2】上記本発明の紙幣処理システムにおける制御系
統を示すブロック図である。
【図3】上記紙幣処理システムにおける係員専用機のカ
セット装着時及びカセット未装着時の縦断面図である。
【図4】上記紙幣処理システムにおける現金自動取引装
置のカセット装着時及びカセット未装着時の縦断面図で
ある。
【図5】上記紙幣処理システムにおけるカセットハンド
ラの全体構成図である。
【図6】上記図5における矢印A方向から見た上記カセ
ットハンドラの斜視図である。
【図7】上記図5のカセットハンドラの一部を示す部分
図である。
【図8】上記図6における矢印B方向から見た上記カセ
ットハンドラの斜視図であり、カセットが搭載されてい
る状態を示す。
【図9】上記図8における矢印C方向から見た上記カセ
ットハンドラの斜視図であり、やはり、カセットが搭載
されている状態を示す。
【図10】上記図8に示したカセットハンドラがキャリ
アに搭載された状態を示す図である。
【図11】上記図9に示したカセットハンドラがキャリ
アに搭載された状態を示す図である。
【図12】上記カセットハンドラのメインフレームの主
要部を示す側面図である。
【図13】上記図12に示したカセットハンドラによる
カセットの装填動作を説明する動作説明図である。
【図14】やはり、上記図12のカセットハンドラによ
るカセットの装填動作を説明する動作説明図である。
【図15】上記図12に示したカセットハンドラによる
カセットの抜き取り動作を説明する動作説明図である。
【図16】やはり、上記図12のカセットハンドラによ
るカセットの抜き取り動作を説明する動作説明図であ
る。
【図17】やはり、上記図12のカセットハンドラによ
るカセットの抜き取り動作を説明する動作説明図であ
る。
【図18】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
係員専用機の運用処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図19】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
現金自動取引装置の運用処理手順を示すフローチャート
である。
【図20】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
キャリア及びカセットハンドラの運用処理手順を示すフ
ローチャートである。
【図21】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
全体的な紙幣の流れの説明図である。
【図22】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
装填時の紙幣の流れの説明図である。
【図23】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
入出金取引モード時の紙幣の流れの説明図である。
【図24】上記本発明になる紙幣処理システムにおける
一時退避時の紙幣の流れの説明図である。
【符号の説明】
120 カセット 150 カセットハンドラ 200 キャリア 300 現金自動取引装置 400 係員専用機 422 リフレッシュ機構 422a ヒートローラ
フロントページの続き (72)発明者 佐藤 正 茨城県土浦市神立町502番地 株式会社日 立製作所機械研究所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙幣の入出金または出金取引機能を有す
    る複数台の自動機と、これら複数台の自動機を制御する
    制御装置とを備え、前記複数台の自動機間の紙幣の授受
    を行う方式の紙幣処理システムにおいて、 前記複数台の自動機の少なくとも1台の自動機は、回収
    した入金紙幣の皺や折れぐせを矯正する手段を備え、も
    って、前記皺や折れぐせを矯正した紙幣を再び還流紙幣
    として運用するようにしたことを特徴とする紙幣処理シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 前記請求項1に記載の紙幣処理システム
    において、前記紙幣矯正手段は、紙幣の皺や折れぐせの
    状態に応じて、複数回の矯正または当該矯正時間の調整
    を行うことを特徴とする紙幣処理システム。
  3. 【請求項3】 前記請求項1に記載の紙幣処理システム
    において、前記複数台の自動機間の紙幣の授受を、前記
    複数台の自動機間を移動可能なカセットを介して行うこ
    とを特徴とする紙幣処理システム。
  4. 【請求項4】 紙幣の入出金または出金取引機能を有す
    る複数台の自動機と、これら複数台の自動機を制御する
    制御装置とを備え、前記複数台の自動機間の紙幣の授受
    をカセットを媒体として行う方式の紙幣処理システムに
    おいて、 前記複数台の自動機の少なくとも1台を、他の自動機へ
    の紙幣の装填/補充または他の自動機からの紙幣の回収
    機能を有する係員専用自動機として運用し、他の自動機
    をサービス用自動機として運用することを特徴とする紙
    幣処理システム。
  5. 【請求項5】 前記請求項4に記載の紙幣処理システム
    において、前記カセットの数は、前記複数台の自動機の
    数よりも少ない台数だけ設けられていることを特徴とす
    る紙幣処理システム。
  6. 【請求項6】 前記請求項4に記載の紙幣処理システム
    において、前記カセットの数は、前記複数台の自動機の
    数よりも1だけ少ない台数であることを特徴とする紙幣
    処理システム。
  7. 【請求項7】 前記請求項4に記載の紙幣処理システム
    において、前記係員専用自動機には、紙幣の皺や折れぐ
    せを矯正する手段が設けられていることを特徴とする紙
    幣処理システム。
  8. 【請求項8】 前記請求項4に記載の紙幣処理システム
    において、前記係員専用自動機は、係員が紙幣を装填す
    るための紙幣装填口と、前記紙幣装填口から装填された
    紙幣の総額を算出する手段とを備えていることを特徴と
    する紙幣処理システム。
  9. 【請求項9】 前記請求項4に記載の紙幣処理システム
    において使用される係員専用自動機であって、 係員により紙幣を装填するための紙幣装填口と、前記紙
    幣装填口から装填された紙幣を計数する手段と、前記紙
    幣装填口から装填された紙幣を必要に応じてその皺や折
    れぐせを矯正する手段と、前記紙幣矯正手段により皺や
    折れぐせを矯正した紙幣を収納する金庫手段と、前記自
    動機間の紙幣の授受を行うカセットを収納するカセット
    収納部と、さらに、前記カセット収納部に前記カセット
    が収納されている時に、前記金庫手段から取り出した紙
    幣を前記カセットへ収納し、あるいは、前記カセットか
    ら取り出した紙幣を前記金庫手段へ収納する機構とを備
    えたことを特徴とする係員専用自動機。
  10. 【請求項10】 前記請求項4に記載の紙幣処理システ
    ムにおいて使用されるサービス用自動機であって、 利用者が入出金を行うための入出金口と、前記入出金口
    から入金されあるいは前記入出金口へ出金する紙幣を計
    数する手段と、出金すべき紙幣を収納する出金専用金庫
    と、入金された紙幣を収納する入金優先金庫と、前記自
    動機間の紙幣の授受を行うカセットを収納するカセット
    収納部と、さらに、前記カセット収納部に前記カセット
    が収納されている時に、前記入金優先金庫から取り出し
    た紙幣を前記カセットへ収納し、あるいは、前記カセッ
    トから取り出した紙幣を前記出金専用金庫へ収納する機
    構とを備えたことを特徴とするサービス用自動機。
  11. 【請求項11】 紙幣の入出金または出金取引機能を有
    する複数台の自動機と、これら複数台の自動機を制御す
    る制御装置とを備え、これら複数台の自動機の間の紙幣
    の授受をカセットを媒体として行う方式の紙幣処理シス
    テムにおいて、 前記自動機の少なくとも1台を他の自動機への紙幣の装
    填/補充または他の自動機からの紙幣の回収機能と紙幣
    のリフレッシュ機能とを有する係員専用自動機として運
    用し、上記他の自動機をサービス用自動機として運用
    し、前記サービス用自動機への入金紙幣及び前記係員専
    用自動機への装填紙幣をそれぞれの内部に装着されたカ
    セットに収納し、前記各カセットを媒体として紙幣の装
    填、補充、回収を行うことを特徴とする紙幣処理システ
    ム。
  12. 【請求項12】 前記サービス用自動機から回収した入
    金紙幣を前記係員専用自動機に搭載されたリフレッシュ
    機構によって紙幣の皺や折れぐせを矯正して前記サービ
    ス用自動機に装填/補充し、出金紙幣として再利用する
    ことを特徴とする請求項11記載の紙幣処理システム。
  13. 【請求項13】 前記係員専用自動機に搭載されたリフ
    レッシュ機構によって皺、折れぐせを矯正した紙幣を必
    要に応じて外部に回収することを特徴とする請求項11
    記載の紙幣処理システム。
  14. 【請求項14】 前記サービス用自動機の入出金取引に
    おいて判別された非還流券と還流に適さない損券を前記
    カセットに収納し、前記カセット単位で前記係員専用自
    動機に回収することを特徴とする請求項11記載の紙幣
    処理システム。
  15. 【請求項15】 前記係員専用自動機に搭載されたリフ
    レッシュ機構は、紙幣の皺、折れぐせの状態に応じて、
    複数回の矯正または矯正時間の調整を行うことを特徴と
    する請求項11記載の紙幣処理システム。
  16. 【請求項16】 前記カセット数は、前記サービス用自
    動機数と前記係員専用自動機数の合計数から少なくとも
    1を差し引いた数であることを特徴とする請求項11記
    載の紙幣処理システム。
  17. 【請求項17】 前記サービス用自動機全体への前記係
    員専用自動機からの装填総額と各サービス用自動機への
    個別の装填額はデータベースに基づいて算出し、前記サ
    ービス用自動機の運用開始前に装填動作を完了すること
    を特徴とする請求項11記載の紙幣処理システム。
  18. 【請求項18】 前記サービス用自動機内部に出金専用
    金庫と入金優先金庫を構成し、前記サービス用自動機に
    カセットが未装着状態で入金取引が発生した場合は入金
    紙幣を前記入金優先金庫に一時収納し、カセットの装着
    を待って該入金紙幣をカセットに収納することを特徴と
    する請求項11記載の紙幣処理システム。
JP14068295A 1995-06-07 1995-06-07 紙幣処理システム、係員専用自動機、サービス用自動機 Pending JPH08335287A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006122190A (ja) * 2004-10-27 2006-05-18 Aruze Corp 紙幣管理システム、貸出機、集積機、及び紙幣管理プログラム
WO2007091932A1 (en) * 2006-02-10 2007-08-16 Scan Coin Industries Ab Cash handling
US8100250B2 (en) 2001-12-19 2012-01-24 Scan Coin Ab Apparatus method and system for receiving and distributing coins and notes
CN103886675A (zh) * 2014-04-09 2014-06-25 上海古鳌电子科技股份有限公司 纸币堆积装置

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