JPH08332680A - アクリルバスの製法 - Google Patents
アクリルバスの製法Info
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- JPH08332680A JPH08332680A JP7140704A JP14070495A JPH08332680A JP H08332680 A JPH08332680 A JP H08332680A JP 7140704 A JP7140704 A JP 7140704A JP 14070495 A JP14070495 A JP 14070495A JP H08332680 A JPH08332680 A JP H08332680A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アクリルバスを安価に製造し、製造環境を改
善し、生産性を向上させ、意匠性、耐久性、信頼性、安
定性が高い製品を提供すること。 【構成】 アクリルシートを真空成形で浴槽の形状に形
成し、このアクリル成形品8を既製の浴槽10の上に固
定したことを特徴とする。このアクリル成形品8と既製
の浴槽10との間に隙間aを設け、この隙間aにガラス
マット11を入れ、この隙間aにある空気を真空ポンプ
で吸引しながら樹脂を充填して固定した。又、樹脂は不
飽和ポリエステル樹脂とし、既製の浴槽10はFRP製
とした。
善し、生産性を向上させ、意匠性、耐久性、信頼性、安
定性が高い製品を提供すること。 【構成】 アクリルシートを真空成形で浴槽の形状に形
成し、このアクリル成形品8を既製の浴槽10の上に固
定したことを特徴とする。このアクリル成形品8と既製
の浴槽10との間に隙間aを設け、この隙間aにガラス
マット11を入れ、この隙間aにある空気を真空ポンプ
で吸引しながら樹脂を充填して固定した。又、樹脂は不
飽和ポリエステル樹脂とし、既製の浴槽10はFRP製
とした。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリルバスの製法に
関する。
関する。
【0002】
【従来の技術】アクリル樹脂で成形された浴槽は、光沢
があり、表面がツルッとしていて肌触りが良く、又、加
水分解しないため、長期間使用しても肌荒れを起こさな
い等の利点がある。そのためアクリル樹脂は、欧米では
最もポピュラーな素材として定着している。近年日本で
も、 高級品と廉価品の中間のコストの浴槽が求められてい
る。 給湯機や強制循環釜が普及して煮沸の危険が希少とな
ったため、耐熱性に劣るアクリル樹脂を使える環境にな
ってきた。 アクリル樹脂は24時間入浴可能な風呂の素材とし
て、打ってつけの素材である。 アクリル樹脂の供給体制が整ってきた。 等の背景があって、アクリルバスが徐々に普及してきて
いる。
があり、表面がツルッとしていて肌触りが良く、又、加
水分解しないため、長期間使用しても肌荒れを起こさな
い等の利点がある。そのためアクリル樹脂は、欧米では
最もポピュラーな素材として定着している。近年日本で
も、 高級品と廉価品の中間のコストの浴槽が求められてい
る。 給湯機や強制循環釜が普及して煮沸の危険が希少とな
ったため、耐熱性に劣るアクリル樹脂を使える環境にな
ってきた。 アクリル樹脂は24時間入浴可能な風呂の素材とし
て、打ってつけの素材である。 アクリル樹脂の供給体制が整ってきた。 等の背景があって、アクリルバスが徐々に普及してきて
いる。
【0003】ところでアクリル真空成形品は、単品では
強度が出ないため、裏面を補強する必要がある。そして
この補強のため、従来は浴槽の裏面にFRP(Glas
s−fiber Reinforced Plasti
cs)をハンドレイアップ法で成形して、バックアップ
していた。
強度が出ないため、裏面を補強する必要がある。そして
この補強のため、従来は浴槽の裏面にFRP(Glas
s−fiber Reinforced Plasti
cs)をハンドレイアップ法で成形して、バックアップ
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらハンドレ
イアップ法は、人手中心の単純作業であるので、コスト
が高く、脱型作業等で作業環境が悪く、FRPが硬化す
る迄に時間が掛かって、生産性が悪かった。
イアップ法は、人手中心の単純作業であるので、コスト
が高く、脱型作業等で作業環境が悪く、FRPが硬化す
る迄に時間が掛かって、生産性が悪かった。
【0005】本発明は、アクリルバスを安価に製造し、
製造環境を改善し、生産性を向上させ、意匠性、耐久
性、信頼性、安定性が高い製品を提供することを目的と
する。
製造環境を改善し、生産性を向上させ、意匠性、耐久
性、信頼性、安定性が高い製品を提供することを目的と
する。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、アクリルシートを真空成形で浴槽の形状に
形成し、このアクリル成形品を既製の浴槽の上に固定し
た。
に本発明は、アクリルシートを真空成形で浴槽の形状に
形成し、このアクリル成形品を既製の浴槽の上に固定し
た。
【0007】アクリル成形品と既製の浴槽との間に隙間
を設け、この隙間にガラスマットを入れ、この隙間にあ
る空気を真空ポンプで吸引しながら樹脂を充填して固定
した。
を設け、この隙間にガラスマットを入れ、この隙間にあ
る空気を真空ポンプで吸引しながら樹脂を充填して固定
した。
【0008】樹脂は不飽和ポリエステル樹脂とした。
【0009】既製の浴槽はFRP製とした。
【0010】浴槽の形状に成形したアクリルシートの裏
面に、RIV成形法(ResinInjection
by Vacuum)で樹脂を固定した。
面に、RIV成形法(ResinInjection
by Vacuum)で樹脂を固定した。
【0011】
【作用】上記手段によれば、アクリルシートを真空成形
で浴槽の形状に形成し、このアクリル成形品を既製の浴
槽の上に固定したので、アクリル成形品は裏面を既製の
浴槽で補強される。
で浴槽の形状に形成し、このアクリル成形品を既製の浴
槽の上に固定したので、アクリル成形品は裏面を既製の
浴槽で補強される。
【0012】アクリル成形品と既製の浴槽との間に隙間
を設け、この隙間にガラスマットを入れ、この隙間にあ
る空気を真空ポンプで吸引しながら樹脂を充填して固定
したので、アクリル成形品と既製の浴槽とが上型と下型
の役割をして、ガラスマットがアクリル成形品と既製の
浴槽との間の隙間を保持しつつ、隙間を真空ポンプで低
圧で吸引されるから、樹脂が吸引口からオーバーフロー
しない。又、樹脂によってアクリル成形品と既製の浴槽
との密着力が向上する。
を設け、この隙間にガラスマットを入れ、この隙間にあ
る空気を真空ポンプで吸引しながら樹脂を充填して固定
したので、アクリル成形品と既製の浴槽とが上型と下型
の役割をして、ガラスマットがアクリル成形品と既製の
浴槽との間の隙間を保持しつつ、隙間を真空ポンプで低
圧で吸引されるから、樹脂が吸引口からオーバーフロー
しない。又、樹脂によってアクリル成形品と既製の浴槽
との密着力が向上する。
【0013】樹脂は不飽和ポリエステル樹脂としたの
で、室温で取扱うことができ、一般の接着剤と比べて安
価である。
で、室温で取扱うことができ、一般の接着剤と比べて安
価である。
【0014】既製の浴槽はFRP(Glass−fib
er Reinforced Plastics)製と
したので、充分な強度を備えている。
er Reinforced Plastics)製と
したので、充分な強度を備えている。
【0015】浴槽の形状に成形したアクリルシートの裏
面に、RIV成形法(ResinInjection
by Vacuum)で樹脂を固定したので、表面が平
滑になる。
面に、RIV成形法(ResinInjection
by Vacuum)で樹脂を固定したので、表面が平
滑になる。
【0016】
【実施例】次に本発明の実施例を添付した図面に基づい
て説明する。図1は真空成形でアクリルバスを成形する
原理を説明する図であり、後述する既製のFRP(Gl
ass−fiber Reinforced Plas
tics)製の浴槽よりもやや小さい型1を用意する。
この型1は、既製のFRP製の浴槽内に収めた時、隙間
aが数mm 程度となる大きさとし、FRP、金属、木
材、石膏等で製作する。この型1の上一面に熱可塑性の
アクリルシート2を敷き、アクリルシート2の上を、例
えばポリビニルアルコール樹脂、セロファン等のフィル
ム3で覆う。そして型1の縁4の部分にシール5を施し
て、ボルト6等でクランプする。
て説明する。図1は真空成形でアクリルバスを成形する
原理を説明する図であり、後述する既製のFRP(Gl
ass−fiber Reinforced Plas
tics)製の浴槽よりもやや小さい型1を用意する。
この型1は、既製のFRP製の浴槽内に収めた時、隙間
aが数mm 程度となる大きさとし、FRP、金属、木
材、石膏等で製作する。この型1の上一面に熱可塑性の
アクリルシート2を敷き、アクリルシート2の上を、例
えばポリビニルアルコール樹脂、セロファン等のフィル
ム3で覆う。そして型1の縁4の部分にシール5を施し
て、ボルト6等でクランプする。
【0017】型1の底の部分には、図示せぬ真空ポンプ
に接続される吸引口7を設け、成形圧力 0.8〜1K
g/cm2、成形温度 120〜160℃ 程度で吸引
して減圧してゆき、フィルム3をアクリルシート2に密
着させ、大気圧で加圧し強力な脱泡を行なう。成形時間
は、7分〜20分程度である。成形が終わったら、ボル
ト6を外して型1を取外し、フィルム3を剥すと、アク
リル成形品ができ上がる。
に接続される吸引口7を設け、成形圧力 0.8〜1K
g/cm2、成形温度 120〜160℃ 程度で吸引
して減圧してゆき、フィルム3をアクリルシート2に密
着させ、大気圧で加圧し強力な脱泡を行なう。成形時間
は、7分〜20分程度である。成形が終わったら、ボル
ト6を外して型1を取外し、フィルム3を剥すと、アク
リル成形品ができ上がる。
【0018】図2はアクリル成形品の側断面図であり、
浴槽の形に成形したアクリル成形品8は、フィルム3と
の接触面であった内側9が平滑となり、仕上り状態が良
くなる。又、真空ポンプで吸引して大気圧で加圧するの
で、空洞率が低く、物性が優れている。
浴槽の形に成形したアクリル成形品8は、フィルム3と
の接触面であった内側9が平滑となり、仕上り状態が良
くなる。又、真空ポンプで吸引して大気圧で加圧するの
で、空洞率が低く、物性が優れている。
【0019】図3〜図6はアクリルバスの製法の工程図
であり、本発明のアクリルバスの製造法について以下に
順を追って説明する。図3に示す工程では、既製のFR
P製の浴槽10内に密度#300〜#600(cm3/
g)程度のガラスマット11を1層〜2層敷き詰める。
ガラスマット11は、FRP製の浴槽10の内面全体を
覆い、周縁部12に臨むようにする。これにより既製の
FRP製の浴槽10と、アクリル成形品8と間の隙間a
を均一に数mm程度に保持する。
であり、本発明のアクリルバスの製造法について以下に
順を追って説明する。図3に示す工程では、既製のFR
P製の浴槽10内に密度#300〜#600(cm3/
g)程度のガラスマット11を1層〜2層敷き詰める。
ガラスマット11は、FRP製の浴槽10の内面全体を
覆い、周縁部12に臨むようにする。これにより既製の
FRP製の浴槽10と、アクリル成形品8と間の隙間a
を均一に数mm程度に保持する。
【0020】図4に示す工程では、ガラスマット11を
敷いた既製のFRP製の浴槽10内に、上記アクリル成
形品8を重ねて嵌合する。
敷いた既製のFRP製の浴槽10内に、上記アクリル成
形品8を重ねて嵌合する。
【0021】図5に示す工程では、既製のFRP製の浴
槽10とアクリル成形品8と間の全周に亘って、弾性接
着剤13を塗り、硬化させることで、気密性を保持す
る。
槽10とアクリル成形品8と間の全周に亘って、弾性接
着剤13を塗り、硬化させることで、気密性を保持す
る。
【0022】図6に示す工程では、弾性接着剤13を硬
化させて均一な隙間aで一体にした既製のFRP製の浴
槽10とアクリル成形品8を反転させて、平らな台14
の上に置く。浴槽10の底部15には、図示せぬ真空ポ
ンプに接続される吸引口16を設ける。又、浴槽10の
周縁部12には、図示せぬ樹脂の注入機に接続される注
入口17を設ける。
化させて均一な隙間aで一体にした既製のFRP製の浴
槽10とアクリル成形品8を反転させて、平らな台14
の上に置く。浴槽10の底部15には、図示せぬ真空ポ
ンプに接続される吸引口16を設ける。又、浴槽10の
周縁部12には、図示せぬ樹脂の注入機に接続される注
入口17を設ける。
【0023】準備が終わったら真空ポンプを作動させ
て、吸引口16から隙間aを低圧で吸引しながら、注入
口17から硬化剤を混合した不飽和ポリエステル樹脂の
ような樹脂を充填してゆく。不飽和ポリエステル樹脂の
硬化によって、FRP製の浴槽10とアクリル成形品8
とが完全に密着、固定したら、吸引口16と、注入口1
7を外してアクリルバスが完成する。
て、吸引口16から隙間aを低圧で吸引しながら、注入
口17から硬化剤を混合した不飽和ポリエステル樹脂の
ような樹脂を充填してゆく。不飽和ポリエステル樹脂の
硬化によって、FRP製の浴槽10とアクリル成形品8
とが完全に密着、固定したら、吸引口16と、注入口1
7を外してアクリルバスが完成する。
【0024】この成形方法は、RIV成形法(Resi
n Injection by Vacuum)と呼ば
れるものであり、既製のFRP製の浴槽10とアクリル
成形品8とが、上型と下型の役割をしているが、上型と
下型を密着させて完成品を得るので、脱型の必要はな
い。成形温度は常温、樹脂注入圧力は 1〜7Kg/c
m2、成形時間は 3〜5分である。このRIV成形法
では、真空ポンプによる吸引によって、隙間aにエアが
残らず、脱泡が完全に行なわれる。従って仕上り状態が
良い。又、ガラスマット11の存在によって隙間aが均
一に確保されるから、凸凹にならず仕上りが滑らかにな
り、同時にFRP製の浴槽10とアクリル成形品8との
密着力が向上する。更に低圧で吸引し、吸引口16から
樹脂をオーバーフローさせるので、樹脂が周囲に食み出
さず、そして強固な材質で型を形成する必要もない。
n Injection by Vacuum)と呼ば
れるものであり、既製のFRP製の浴槽10とアクリル
成形品8とが、上型と下型の役割をしているが、上型と
下型を密着させて完成品を得るので、脱型の必要はな
い。成形温度は常温、樹脂注入圧力は 1〜7Kg/c
m2、成形時間は 3〜5分である。このRIV成形法
では、真空ポンプによる吸引によって、隙間aにエアが
残らず、脱泡が完全に行なわれる。従って仕上り状態が
良い。又、ガラスマット11の存在によって隙間aが均
一に確保されるから、凸凹にならず仕上りが滑らかにな
り、同時にFRP製の浴槽10とアクリル成形品8との
密着力が向上する。更に低圧で吸引し、吸引口16から
樹脂をオーバーフローさせるので、樹脂が周囲に食み出
さず、そして強固な材質で型を形成する必要もない。
【0025】以上のように本発明のアクリルバスは、既
製のFRP製の浴槽10の上にRIV成形法でアクリル
成形品8を密着、固定させて完成品を得るので、安価に
製造することができる。又、アクリル成形品の裏面バッ
クアップに、従来のような人手中心のFRPハンドレイ
アップ法を使わないので、作業環境を改善することがで
きる。更にRIV成形法によって、樹脂が硬化して既製
のFRP製の浴槽10とアクリル成形品8とを固定させ
るまでの時間が極めて短時間になるので、生産性が向上
し、信頼性、安定性が高い製品を得ることができる。更
に又母体となる既製のFRP製の浴槽10をアクリル成
形品で覆うことによって、耐久性が向上し、意匠性も向
上させることができる。尚、上記実施例ではアクリルバ
スの場合について説明したが、本発明の製造法は、洗い
場付の浴槽、カウンタ等にも適用することができる。
製のFRP製の浴槽10の上にRIV成形法でアクリル
成形品8を密着、固定させて完成品を得るので、安価に
製造することができる。又、アクリル成形品の裏面バッ
クアップに、従来のような人手中心のFRPハンドレイ
アップ法を使わないので、作業環境を改善することがで
きる。更にRIV成形法によって、樹脂が硬化して既製
のFRP製の浴槽10とアクリル成形品8とを固定させ
るまでの時間が極めて短時間になるので、生産性が向上
し、信頼性、安定性が高い製品を得ることができる。更
に又母体となる既製のFRP製の浴槽10をアクリル成
形品で覆うことによって、耐久性が向上し、意匠性も向
上させることができる。尚、上記実施例ではアクリルバ
スの場合について説明したが、本発明の製造法は、洗い
場付の浴槽、カウンタ等にも適用することができる。
【0026】図7〜図9は浴槽の形状に成形したアクリ
ルシートの裏面にRIV成形法で樹脂を固定する製法の
工程図であり、RIV成形法で樹脂を固定する製法につ
いて以下に順を追って説明する。図7に示す工程では、
樹脂等で既製のFRP製等の浴槽の形に形成した型を下
型20とし、この下型20内に密度#300〜#600
(cm3/g)程度の図示せぬガラスマットを1層〜2
層敷き詰め、この上に上記図1で説明した真空成形によ
るアクリル成形品8を上型として重ねる。アクリル成形
品8と下型20の周縁部はパッキン21で密閉する。
ルシートの裏面にRIV成形法で樹脂を固定する製法の
工程図であり、RIV成形法で樹脂を固定する製法につ
いて以下に順を追って説明する。図7に示す工程では、
樹脂等で既製のFRP製等の浴槽の形に形成した型を下
型20とし、この下型20内に密度#300〜#600
(cm3/g)程度の図示せぬガラスマットを1層〜2
層敷き詰め、この上に上記図1で説明した真空成形によ
るアクリル成形品8を上型として重ねる。アクリル成形
品8と下型20の周縁部はパッキン21で密閉する。
【0027】下型20の底部に図示せぬ樹脂の注入機に
接続される注入口22を設け、下型20の周縁部に近い
部分に図示せぬ真空ポンプに接続される吸引口23を設
ける。準備が終わったら真空ポンプを作動させて、吸引
口23からアクリル成形品8と下型20の間の隙間を低
圧で吸引しながら、注入口22から硬化剤を混合した不
飽和ポリエステル樹脂24のような樹脂を充填してゆ
く。
接続される注入口22を設け、下型20の周縁部に近い
部分に図示せぬ真空ポンプに接続される吸引口23を設
ける。準備が終わったら真空ポンプを作動させて、吸引
口23からアクリル成形品8と下型20の間の隙間を低
圧で吸引しながら、注入口22から硬化剤を混合した不
飽和ポリエステル樹脂24のような樹脂を充填してゆ
く。
【0028】図8に示す工程では、不飽和ポリエステル
樹脂24の硬化によって、不飽和ポリエステル樹脂24
がアクリル成形品8の裏面に完全に密着、固定される。
樹脂の密着、固定後、下型20を外す。このRIV成形
法では、上述のように真空ポンプによる吸引によって、
隙間にエアが残らず、脱泡が完全に行なわれる。従って
仕上り状態が良い。又、ガラスマットの存在によって隙
間が均一に確保されるから、凸凹にならず仕上りが滑ら
かになり、平滑精度が出る。同時に不飽和ポリエステル
樹脂24とアクリル成形品8との密着力が向上する。
樹脂24の硬化によって、不飽和ポリエステル樹脂24
がアクリル成形品8の裏面に完全に密着、固定される。
樹脂の密着、固定後、下型20を外す。このRIV成形
法では、上述のように真空ポンプによる吸引によって、
隙間にエアが残らず、脱泡が完全に行なわれる。従って
仕上り状態が良い。又、ガラスマットの存在によって隙
間が均一に確保されるから、凸凹にならず仕上りが滑ら
かになり、平滑精度が出る。同時に不飽和ポリエステル
樹脂24とアクリル成形品8との密着力が向上する。
【0029】図9に示す工程では、裏面に不飽和ポリエ
ステル樹脂24が密着、固定されたアクリル成形品8を
上記既製のFRP製の浴槽10に被せる。不飽和ポリエ
ステル樹脂24の表面が平滑で精度が良いので、アクリ
ル成形品8を上記既製のFRP製の浴槽10にきちんと
嵌合させることができる。アクリル成形品8とFRP製
の浴槽10との周縁部には、シリコン類を固定してシー
リング25する。アクリル成形品8、不飽和ポリエステ
ル樹脂24、及びFRP製の浴槽10を通して底部に孔
26を開け、この孔26に排水金具27を取付けて、固
定する。又、アクリル成形品8、不飽和ポリエステル樹
脂24、及びFRP製の浴槽10の周縁部の近くにも孔
28を開けて、ヒートン金具29を取付けて、固定す
る。以上のようにしてアクリルバスを製造する。
ステル樹脂24が密着、固定されたアクリル成形品8を
上記既製のFRP製の浴槽10に被せる。不飽和ポリエ
ステル樹脂24の表面が平滑で精度が良いので、アクリ
ル成形品8を上記既製のFRP製の浴槽10にきちんと
嵌合させることができる。アクリル成形品8とFRP製
の浴槽10との周縁部には、シリコン類を固定してシー
リング25する。アクリル成形品8、不飽和ポリエステ
ル樹脂24、及びFRP製の浴槽10を通して底部に孔
26を開け、この孔26に排水金具27を取付けて、固
定する。又、アクリル成形品8、不飽和ポリエステル樹
脂24、及びFRP製の浴槽10の周縁部の近くにも孔
28を開けて、ヒートン金具29を取付けて、固定す
る。以上のようにしてアクリルバスを製造する。
【0030】
【発明の効果】本発明は上記の通り構成したので、次の
ような効果を奏する。請求項1によれば、アクリルシー
トを真空成形で浴槽の形状に形成し、このアクリル成形
品を既製の浴槽の上に固定したので、アクリル成形品に
よって既製の浴槽の意匠性が向上する。又、既製の浴槽
で補強することにより、アクリルバスを安価に製造する
ことができる。
ような効果を奏する。請求項1によれば、アクリルシー
トを真空成形で浴槽の形状に形成し、このアクリル成形
品を既製の浴槽の上に固定したので、アクリル成形品に
よって既製の浴槽の意匠性が向上する。又、既製の浴槽
で補強することにより、アクリルバスを安価に製造する
ことができる。
【0031】請求項2によれば、アクリル成形品と既製
の浴槽との間に隙間を設け、この隙間にガラスマットを
入れ、この隙間にある空気を真空ポンプで吸引しながら
樹脂を充填して固定したので、アクリル成形品と既製の
浴槽とが上型と下型の役割をして、ガラスマットがアク
リル成形品と既製の浴槽との間の隙間を保持しつつ、隙
間を真空ポンプで低圧で吸引されるから、樹脂が吸引口
からオーバーフローせず、樹脂の密着も速いから生産性
も向上する。
の浴槽との間に隙間を設け、この隙間にガラスマットを
入れ、この隙間にある空気を真空ポンプで吸引しながら
樹脂を充填して固定したので、アクリル成形品と既製の
浴槽とが上型と下型の役割をして、ガラスマットがアク
リル成形品と既製の浴槽との間の隙間を保持しつつ、隙
間を真空ポンプで低圧で吸引されるから、樹脂が吸引口
からオーバーフローせず、樹脂の密着も速いから生産性
も向上する。
【0032】請求項3によれば、樹脂は不飽和ポリエス
テル樹脂としたので、室温で取扱うことができ、脱型作
業等が無く人手も余り使わないので、作業環境が改善さ
れる。又、既製の浴槽はFRP(Glass−fibe
r ReinforcedPlastics)製とした
ので、アクリル成形品は裏面を既製の浴槽で補強されて
耐久性が向上する。
テル樹脂としたので、室温で取扱うことができ、脱型作
業等が無く人手も余り使わないので、作業環境が改善さ
れる。又、既製の浴槽はFRP(Glass−fibe
r ReinforcedPlastics)製とした
ので、アクリル成形品は裏面を既製の浴槽で補強されて
耐久性が向上する。
【0033】請求項4によれば、既製の浴槽はFRP
(Glass−fiber Reinforced P
lastics)製としたので、充分な強度を備えてい
る。
(Glass−fiber Reinforced P
lastics)製としたので、充分な強度を備えてい
る。
【0034】請求項5によれば、浴槽の形状に成形した
アクリルシートの裏面にRIV成形法(Resin I
njection by Vacuum)で樹脂を固定
したので、表面が平滑になり、既製のFRP製の浴槽に
重ねて固定する際、ぴったりと嵌合し、仕上りが良い。
アクリルシートの裏面にRIV成形法(Resin I
njection by Vacuum)で樹脂を固定
したので、表面が平滑になり、既製のFRP製の浴槽に
重ねて固定する際、ぴったりと嵌合し、仕上りが良い。
【図1】真空成形でアクリルバスを成形する原理を説明
する図
する図
【図2】アクリル成形品の側断面図
【図3】アクリルバス製造の工程図
【図4】アクリルバス製造の工程図
【図5】アクリルバス製造の工程図
【図6】アクリルバス製造の工程図
【図7】浴槽の形状に成形したアクリルシートの裏面に
RIV成形法で樹脂を固定する製法の工程図
RIV成形法で樹脂を固定する製法の工程図
【図8】浴槽の形状に成形したアクリルシートの裏面に
RIV成形法で樹脂を固定する製法の工程図
RIV成形法で樹脂を固定する製法の工程図
【図9】浴槽の形状に成形したアクリルシートの裏面に
RIV成形法で樹脂を固定する製法の工程図
RIV成形法で樹脂を固定する製法の工程図
1…型,2…アクリルシート,3…フィルム,4…型の
縁,5…シール,6…ボルト,7…吸引口,8…アクリ
ル成形品,9…アクリル成形品の内側,10…FRP製
の浴槽,11…ガラスマット,12…浴槽の周縁部,1
3…弾性接着剤,14…台,15…浴槽の底部,16…
吸引口,17…注入口,20…下型,21…パッキン,
22…注入口,23…吸入口,24…不飽和ポリエステ
ル樹脂,25…シーリング,26…孔,27…排水金
具,28…孔,29…ヒートン金具。
縁,5…シール,6…ボルト,7…吸引口,8…アクリ
ル成形品,9…アクリル成形品の内側,10…FRP製
の浴槽,11…ガラスマット,12…浴槽の周縁部,1
3…弾性接着剤,14…台,15…浴槽の底部,16…
吸引口,17…注入口,20…下型,21…パッキン,
22…注入口,23…吸入口,24…不飽和ポリエステ
ル樹脂,25…シーリング,26…孔,27…排水金
具,28…孔,29…ヒートン金具。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓮池 寛 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 押久保 義彦 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内
Claims (5)
- 【請求項1】 アクリルシートを真空成形で浴槽の形状
に形成し、このアクリル成形品を既製の浴槽の上に固定
したことを特徴とするアクリルバスの製法。 - 【請求項2】 前記請求項1に記載のアクリルバスの製
法において、アクリル成形品と既製の浴槽との間に隙間
を設け、この隙間にガラスマットを入れ、この隙間にあ
る空気を真空ポンプで吸引しながら樹脂を充填して固定
したことを特徴とするアクリルバスの製法。 - 【請求項3】 前記請求項2に記載のアクリルバスの製
法において、樹脂は不飽和ポリエステル樹脂であること
を特徴とするアクリルバスの製法。 - 【請求項4】 前記請求項1、2、3の何れかに記載の
アクリルバスの製法において、既製の浴槽はFRP製で
あることを特徴とするアクリルバスの製法。 - 【請求項5】 前記請求項1に記載のアクリルバスの製
法において、浴槽の形状に成形したアクリルシートの裏
面に、RIV成形法(Resin Injection
by Vacuum)で樹脂を固定したことを特徴と
するアクリルバスの製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7140704A JPH08332680A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | アクリルバスの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7140704A JPH08332680A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | アクリルバスの製法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08332680A true JPH08332680A (ja) | 1996-12-17 |
Family
ID=15274796
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7140704A Pending JPH08332680A (ja) | 1995-06-07 | 1995-06-07 | アクリルバスの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08332680A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007274A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Matsushita Electric Works Ltd | 浴槽 |
-
1995
- 1995-06-07 JP JP7140704A patent/JPH08332680A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007007274A (ja) * | 2005-07-01 | 2007-01-18 | Matsushita Electric Works Ltd | 浴槽 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041201 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050412 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050927 |