JPH08332505A - 圧延機制御装置及び方法 - Google Patents

圧延機制御装置及び方法

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JPH08332505A
JPH08332505A JP7142201A JP14220195A JPH08332505A JP H08332505 A JPH08332505 A JP H08332505A JP 7142201 A JP7142201 A JP 7142201A JP 14220195 A JP14220195 A JP 14220195A JP H08332505 A JPH08332505 A JP H08332505A
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JP
Japan
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rolling
stand
speed
rate
error
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Application number
JP7142201A
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English (en)
Inventor
Takashi Okada
岡田  隆
Yutaka Saito
裕 斉藤
Satoru Hattori
哲 服部
Yasuo Morooka
泰男 諸岡
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】板速計測装置を用いることなく、非定常速度時
でも、各スタンドの先進率を推定することができる圧延
機制御装置を提供する。 【構成】圧延機制御装置10は、推定手段1000とセ
ットアップ手段500とを有し、推定手段1000は、
タンデム圧延機100の操業時における張力計測値及び
ロール速度計測値と、セットアップ手段500で予め設
定される予測先進率及び予測後進率とから、スタンド間
の板速誤差を推定する板速誤差推定手段200と、当該
板速誤差推定値、板厚計測手段900により計測された
圧延材の板厚、及び前記予測先進率及び予測後進率か
ら、当該予測先進率と実際の先進率との誤差を推定する
先進率誤差推定手段300とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タンデム圧延機の各圧
延スタンドの圧延状態を表現する先進率の状態を推定
し、制御や異常判定などを行なう圧延機制御装置及び方
法に関する。
【0002】
【従来技術】タンデム圧延機における圧延現象の状態を
表現する重要なパラメータとして、先進率が挙げられ
る。また、この先進率に対応して、圧延操業において重
要になる現象の一つとして、圧延時の張力制御がある。
【0003】最初、この張力について簡単に述べる。タ
ンデム圧延機におけるスタンド間の圧延材に働く張力
は、安定な圧延を行なう上で重要であり、その張力変動
を小さくすることが望まれている。
【0004】スタンド間張力の変動は、前段スタンドか
ら出る圧延材の速度と後段スタンドに入る圧延材の速度
差の変動に影響される。このため、従来よりロール速度
の加速・減速等で全体の圧延材の流れる速度を変更する
場合、上記に述べたスタンド間の板速の速度差が生じな
いように、ロール速度を調整する方法が行なわれてい
る。
【0005】しかし、各スタンドの入・出側の板速は、
そのスタンドでの先進率や後進率によって、ロール速度
と異なる速度になるため、単純にロール速度差を一定に
するようにロール速度を制御するだけでは張力変動が生
じる。このため、従来は、予めマスフロー一定則を用い
たモデル等を利用して、各スタンドのロール速度に対す
る入・出側板速の比である後進率及び先進率を計算して
おき、その計算された後進率及び先進率を用いて各スタ
ンドのロール速度を制御するためのロール速度指令を作
成していた。
【0006】ところが、上記後進率及び先進率は、ロー
ル速度の絶対値等の圧延条件により変動する値であるた
め、圧延中の各ロール速度に応じて、逐次、先進率及び
後進率を求める必要があった。そこで、スタンド間に板
速計と板厚計を設けて、そこで計測された板厚計測値と
板速計測値とから、先進率及び後進率を推定し、ロール
速度に補正をかける方法が従来用いられていた。
【0007】ここで、板速計は、非接触式の測定方法に
より圧延材の流れる速度を測定するものであり、例えば
レーザ光を走行中の圧延材に照射して、その反射光のド
ップラー量を測定することにより、板速を計測するもの
である。また、スタンド間の板速計がない場合、マスフ
ロー一定則から先進率を求め、ロール速度を補正する方
法も用いられていた。
【0008】さらに、圧延制御における先進率が重要と
なる別の問題を次に述べる。圧延の操業において、製品
の精度や操業の効率から異常な圧延現象を避けること、
あるいは、判定することが望まれている。圧延異常の一
つとしては、スリップ現象が挙げられる。スリップ現象
は、圧延材とロール間の摩擦状態により滑りが生じてし
まうことである。
【0009】スリップ現象が生じている状態では、正常
な圧延が行なえず異常状態となる。このスリップ現象を
判定する方法としては、ロール速度と各スタンドの出側
板速との相対比を意味する、先進率を監視することによ
り行なうことが可能である。つまり、先進率が負になる
ことは、圧延材の流出速度よりロール回転速度の方が速
いことを意味し、そのスタンドのロールと圧延材間に滑
り(スリップ)が生じていることを意味する。
【0010】このようなスリップ判定に対して、先進率
を利用する方法が存在するが、従来は、先進率を測定す
るためには先ほど述べたように圧延材の速度を計測する
板速計が必要であった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように先進率を
計測することが出来れば、圧延機の制御から異常監視ま
でを行なうことができ、圧延機の安定操業、精度向上が
実現できる。
【0012】しかし、実際の圧延機およびその操業状態
を計測する各種計測装置からなる圧延システムでは、必
ずしも板速計を設置しているとは限らない。また、ない
場合に、新たに板速計を設置することは、保守などの点
からもコストがかかるため困難がある。さらに、従来の
板速計の信頼性はあまり高くなく、先進率を高精度に計
測することが困難である場合が多かったという問題があ
った。
【0013】また、従来のマスフロー一定則から先進率
を求める方法では、板速の加・減速時では、マスフロー
一定則が成り立たないことがあり、正しい推定ができな
いという問題があった。
【0014】本発明の第1の目的は、圧延システムにお
ける圧延材の流れる速度を加速及び減速する場合でも、
ロール速度及び張力計測手段からのデータを用いて、各
スタンドの先進率を推定することができる圧延機制御装
置を提供することにある。
【0015】本発明の第2の目的は、圧延システムにお
ける圧延材の流れる速度を加速及び減速する場合でも、
ロール速度及び張力計測手段からのデータを用いて、各
スタンドの先進率を推定することができる圧延機制御方
法を提供することにある。
【0016】本発明の第3の目的は、上記推定された先
進率を用いて、ロール速度を制御するためのロール速度
指令を作成することができる圧延機制御装置を提供する
ことにある。
【0017】本発明の第4の目的は、上記推定された先
進率を用いて、ロール速度を制御するためのロール速度
指令を作成することができる圧延機制御方法を提供する
ことにある。
【0018】本発明の第5の目的は、上記推定された先
進率を用いて、先進率の異常を判定して圧延状態の異常
を判定することができる圧延機制御装置を提供すること
にある。
【0019】本発明の第6の目的は、上記推定された先
進率を用いて、先進率の異常を判定して圧延状態の異常
を判定することができる圧延機制御方法を提供すること
にある。
【0020】
【問題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、本発明は、圧延機制御装置において、任意の
2つのスタンドのロール速度の変化及び先進率の変化と
当該2スタンド間の張力変化との間に成立する関係式
と、周期的に収集された、前記張力計測手段で計測され
たスタンド間張力データ、及び、前記各スタンドのドラ
イブシステムで計測されたロール速度データとから、前
記各スタンドでの先進率を順次推定する先進率推定手段
を具備している。
【0021】上記第2の目的を達成するために、本発明
は、圧延機制御方法において、任意の2つのスタンドの
ロール速度の変化及び先進率の変化と当該2スタンド間
の張力変化との間に成立する関係式と、周期的に収集さ
れた、前記張力計測手段で計測されたスタンド間張力デ
ータ、及び、前記各スタンドのドライブシステムで計測
されたロール速度データとから、前記各スタンドでの先
進率を順次推定する。
【0022】上記第3の目的を達成するために、本発明
は、前記先進率推定手段と、圧延スケジュールを計算す
るセットアップ手段と、タンデム圧延機の目標圧延材板
速を作成する目標板速発生手段と、各スタンドのドライ
ブシステムの目標ロール速度を作成するロール速度指令
作成手段とを具備している。
【0023】上記第4の目的を達成するために、本発明
は、前記推定された各スタンドの先進率と、圧延スケジ
ュールと、タンデム圧延機の目標圧延材板速とから、各
スタンドのドライブシステムの目標ロール速度を作成す
る。
【0024】上記第5の目的を達成するために、本発明
は、前記先進率推定手段と、異常判定に用いる先進率に
関するしきい値を記憶する記憶手段と、圧延異常の判定
を行なう判定手段とを具備している。
【0025】上記第6の目的を達成するために、本発明
は、前記推定された各スタンドの先進率と、予め求めた
異常判定の判定基準となるしきい値との比較から、圧延
異常の判定を行なう。
【0026】
【作用】上記第1及び第2の目的に対し、本発明では、
任意の2つのスタンドのロール速度の変化及び先進率の
変化と当該2スタンド間の張力変化との間に成立する関
係式を予め求め、この予め求めた関係式と、所定のサン
プリング周期で計測されるロール速度データ及び張力デ
ータとから、先進率を例えばサンプリング周期ごとに推
定する。このため、圧延速度が変化する加・減速時で
も、各スタンドの先進率をオンラインで推定することが
できる。
【0027】上記第3及び第4の目的に対し、本発明で
は、前記推定された各スタンドの先進率と、圧延スケジ
ュールと、タンデム圧延機の目標圧延材板速とから、各
スタンドのドライブシステムの目標ロール速度を作成す
る。本発明によれば、オンラインで推定した先進率から
最適な各スタンドのロール速度指令が演算できるため、
張力が安定した圧延機の制御が実現できる。
【0028】上記第5及び第6の目的に対し、本発明で
は、前記推定された各スタンドの先進率と、予め求めた
異常判定の判定基準となるしきい値との比較から、圧延
異常の判定を行なう。本発明によれば、オンラインで推
定した先進率を利用して、各スタンドでの圧延異常を判
定することができる。
【0029】
【実施例】以下、本発明を適用した圧延制御装置及び方
法の一実施例を、図面を用いて説明をする。
【0030】本実施例の説明に先立ち、本実施例の制御
対象となるタンデム圧延機100と、圧延材の膜厚を計
測する膜厚計測手段900とについて、図1を用いて説
明する。
【0031】タンデム圧延機100は、複数のスタンド
(110、120、130)から構成されている。な
お、本実施例では、3つのスタンドの例を示している
が、スタンド数が増えた場合でも以下の説明は同様に行
なうことができる。
【0032】タンデム圧延機100において、コイル状
の圧延材700は、ペイオフリール150から吐き出さ
れて第1スタンド110に流れていく。ここで、ペイオ
フリール150は、ドライブシステム151で駆動さ
れ、回転速度を計測されている(なお、以下では説明の
都合上、ペイオフリール150を第0スタンドと呼ぶこ
ともある)。
【0033】第1スタンド110とペイオフリール15
0との間の圧延材700に働く張力は、張力計測手段1
01で計測されている。張力計測手段としては、例え
ば、走行中の圧延材700の下方に検出ロールを配置
し、この検出ロールを圧延材に圧延材700の流れる方
向とほぼ垂直な方向へ押し付けた時に、それとは逆方向
に生じている、圧延材700の張力に対応する応力荷重
を、荷重センサ等で検出する装置を用いる。
【0034】また、第1スタンド110の入側では、板
厚計801により板厚も計測される。板厚は、例えばX
線を圧延材700に対して照射し、圧延材700を透過
したX線を検出して、その透過率を測定することによ
り、圧延材700の厚さを検出する。
【0035】第1スタンド110のロールは、第1スタ
ンドドライブシステム111で駆動され、そのロール回
転速度が計測される。また、第1スタンド110の圧延
状態を示す圧延荷重及びロール間隙は、第1スタンド圧
延計測手段112により計測される。
【0036】第1スタンド110で圧延された圧延材7
00は、次に第2スタンド120に流れていく。このと
き、第1スタンド110と第2スタンド120の間の圧
延材700に働く張力は、張力計測手段102で計測さ
れる。
【0037】第2スタンド120に関しても第1スタン
ド110の場合と同様に、第2スタンドドライブシステ
ム121によりロールの回転が駆動、計測され、第2ス
タンド圧延計測手段122により圧延荷重とロール間隙
が計測される。
【0038】以上のように、最終スタンドまで圧延材7
00は圧延され、最終スタンドを出たところで、板厚計
802により圧延材700の最終的な厚さを計測する。
そして、圧延材700はテンションリール140で巻き
取られる。このテンションリール140は、テンション
リールドライブシステム141によりロールの回転の駆
動及び回転速度の計測がされている。
【0039】板厚計測手段900は、タンデム圧延機1
00の第1スタンド110の入側に設置された板厚計8
01で計測される板厚を順次記憶し、ペイオフリール1
50のロール速度から換算して現在の第1スタンド11
0の入側板厚を決定する。また、第1スタンド圧延計測
手段112から計測される圧延荷重とロールギャップと
から、ロール直下出側でのゲージメータモデルを用いる
ことで、第1スタンド110の出側板厚を決定する。こ
の第1スタンド110の出側板厚は、板厚計801で計
測された板厚データと同様に順次記憶される。
【0040】そして、第1スタンド110の入側板厚と
同様に、第1スタンド110のロール速度から換算し
て、現在の第2スタンド120のロール直下入側板厚を
決定する。以上のように計測された板厚を順次記憶し、
その記憶した板厚データとロール速度によって現在の各
スタンドの入側板厚のデータを決定することを板厚トラ
ッキングと呼ぶ。このような板厚トラッキングを用いた
板厚計測手段900により、各スタンドの入・出側の板
厚が決定できる。
【0041】最終スタンド出側には、最終製品の板厚を
調べるための板厚計802が存在する。このため、板厚
計802で計測された板厚データと、各スタンドの荷重
とロール間隙から推定するゲージメータモデルから求め
られた板厚(ゲージメータ板厚)とを比較することで、
ゲージメータ板厚を修正あるいは補正することができ
る。また、各スタンドの入側に板厚計測手段が存在する
場合も同様に各スタンドの荷重とロール間隙から推定す
るゲージメータ板厚を修正あるいは補正することもでき
る。
【0042】次に、本実施例の圧延機制御装置10につ
いて説明する。
【0043】本実施例の圧延機制御装置10は、図1に
示すように、各スタンドにおける予測先進率f1、f
2、f3及び予測後進率b1、b2、b3を出力すると
共に、タンデム圧延機100の各スタンドでのロール速
度を設定するセットアップ手段500と、本実施例の特
徴である、タンデム圧延機100の操業状態をモニター
する各計測装置からの情報に基づいて、従来の板速計測
手段を用いずに、タンデム圧延機100での実際の先進
率の変動状態を推定する推定手段1000とを有する。
【0044】セットアップ手段500は、入力される各
スタンドでの目標値である、目標板厚、目標前方単位張
力及び目標後方単位張力と、圧延前の母材板厚等の圧延
されるコイルに関する情報と、以下に示す荷重モデル
(数5)及び先進率モデル(数6)とを用いて、前記目
標値を達成するための圧延荷重、予測先進率及び予測後
進率を計算するものである。
【0045】
【数5】
【0046】
【数6】
【0047】セットアップ手段500で設定される予測
先進率及び予測後進率は、前後のスタンド間で張力変動
を起こさないような関係、すなわち、以下の式を満たす
ような関係となっている。
【0048】
【数7】
【0049】圧延機の操業では、通常、圧延速度を低速
状態から加速して高速定常速度状態へ移行させ、その状
態で圧延を行ない、さらに、当該状態から、減速して低
速状態へ戻り、次の圧延コイルに代わる。ここで、圧延
速度は、従来と同じように、高速定常速度状態での最終
スタンドの出側の板速度(基準圧延速度)だけ決定され
ているものでおり、加速、減速時のロール速度制御は、
前記基準圧延速度に基づき、圧延機の性能等の所定の条
件から決定される。
【0050】本実施例において、各スタンドのロール速
度は、セットアップ手段500により求められている予
測先進率を用いて、最終スタンド出側板速度(基準圧延
速度)に対応して、以下の式から計算される
【0051】
【数8】
【0052】セットアップ手段500は、さらに、上記
数5で示された荷重モデルと以下の式のゲージメータモ
デルとを用いた繰り返し計算により、各スタンドの出側
板厚を算出する。
【0053】
【数9】
【0054】セットアップ手段500において、予測先
進率は、目標とする圧延時の高速定常速度に対応して、
圧延操作の前に求められる。本実施例の推定手段100
0は、この求められた予測先進率と、タンデム圧延機1
00の各スタンドにおける実際の先進率との差を、後述
する先進率誤差として推定するものである。
【0055】なお、本実施例では、推定手段1000に
より推定された先進率誤差を出力することにより、先進
率の時間的な変動を明確に示すことを可能とし、タンデ
ム圧延機100の最適な制御を支援するものである。本
実施例では、推定された先進率誤差の利用方法について
は特に限定せず、制御への具体的な利用方法について
は、後述する他の実施例において説明する。
【0056】推定手段1000は、図1に示すように、
板速誤差推定手段200と、先進率誤差推定手段300
とを有する。
【0057】板速誤差推定手段200は、タンデム圧延
機100において計測された操業状態を示す各種情報、
すなわち、ペイオフリールドライブシステム151から
のペイオフリール150のロール速度情報、第1スタン
ドドライブシステム111からの第1スタンド110の
ロール速度情報、第2スタンドドライブシステム121
からの第2スタンド120のロール速度情報、第3スタ
ンドドライブシステム131からの第3スタンド130
のロール速度情報、ペイオフリール150−第1スタン
ド110間の張力計測手段101からの張力情報、第1
スタンド110−第2スタンド120間の張力計測手段
102からの張力情報、及び、第2スタンド120−第
3スタンド130間の張力計測手段103からの張力情
報を取り込む。
【0058】板速誤差推定手段200では、取り込んだ
タンデム圧延機100の各計測情報と、セットアップ手
段500で作成された予測先進率及び予測後進率とを用
いて、ペイオフリール150−第1スタンド110間に
おける先進率及び後進率の変動による0−1スタンド間
板速変動ΔVd0、第1スタンド110−第2スタンド
120間における先進率及び後進率の変動による1−2
スタンド間板速変動ΔVd1、第2スタンド120−第
3スタンド130間における先進率及び後進率の変動に
よる2−3スタンド間板速変動ΔVd2をそれぞれ推定
する。板速誤差推定手段200で推定した各スタンド間
の板速誤差推定値ΔVd0、ΔVd1、ΔVd2は、先
進率誤差推定手段300に入力される。
【0059】先進率誤差推定手段300には、板速誤差
推定手段200で推定した板速誤差とともに、上記各計
測情報と同じ時刻タイミングにおける各スタンドでの入
・出側板厚データが板厚計測手段900から入力され
る。更に、セットアップ手段500で決定された各スタ
ンドの予測先進率も、先進率誤差推定手段300に入力
される。
【0060】先進率誤差推定手段300では、入力され
た各スタンド間の板速誤差、入・出側の各スタンド板
厚、及び、セットアップ手段500で推定された各スタ
ンドの予測先進率から、各スタンドでの先進率誤差、す
なわち予測先進率と実際の先進率との差を推定する。
【0061】推定手段1000の動作を、図2のフロー
チャートを用いて説明する。
【0062】最初、タンデム圧延機100に於ける各ド
ライブシステムからのロール速度及び各スタンド間の張
力計測手段による張力が計測されるのを待つ(RS
1)。これは、タンデム圧延機100のロール速度制御
は、通常、計算機で行なわれることから、各計測値はあ
るサンプリング周期で取り込まれるためである。ここ
で、ロール速度、張力の計測値を取り込みを開始する
(RS2)まで待ち続ける。計測値の取り込みを開始
(RS2)し、計測された各スタンドのロール速度と張
力を取り込む(RS3)。
【0063】次に、計測された各スタンドのロール速度
と張力から、各スタンドの予測先進率及び予測後進率の
変動により生じるスタンド間の板速誤差を推定する(R
S4)。各スタンド間の板速誤差を推定した後、そのス
タンド間板速誤差から各スタンドの実際の先進率に対す
る予測先進率の誤差を推定する(RS5)。
【0064】各スタンドの予測先進率の誤差を推定する
と、推定の終了か否かを判定する(RS6)。終了して
いない場合、再び計測値取り込み待ち(RS1)に戻
り、以上のループを繰り返す。このループは、1サンプ
リング周期毎に行なわれる。
【0065】次に、推定手段1000の板速誤差推定手
段200を、図3、図4、図5を参照してより詳細に説
明する。
【0066】板速誤差推定手段200は、図3に示すよ
うに、ペイオフリール150と第1スタンド110の間
の板速誤差を推定する0−1間板速誤差推定手段20
1、第1スタンド110と第2スタンド120の間の板
速誤差を推定する1−2間板速誤差推定手段202、及
び、第2スタンド120と第3スタンド130の間の板
速誤差を推定する1−2間板速誤差推定手段202を有
している。
【0067】なお、板速誤差推定手段200の上記構成
は、本実施例の圧延機100が3つのスタンドから構成
されていることに対応するものであり、スタンド数が異
なる場合には、その数に対応して上記構成手段を備える
ようにする。
【0068】また、本実施例の説明では、断わらないか
ぎり、計測されるロール速度及び張力とは、実際の速度
値及び張力値ではなく、セットアップ手段500で求め
られた予測先進率に対応して上記数8により求められた
ロール指令速度値からの変位ΔVri、及び、セットア
ップ手段500で設定された張力値からの変位Δσbiを
指すものとする。
【0069】0−1間板速誤差推定手段201では、ペ
イオフリールドライブシステム151から得られるロー
ル速度ΔVr0、第1スタンドドライブシステム111
から得られるロール速度ΔVr1、ペイオフリール15
0と第1スタンド110の間の張力計測手段101から
得られる張力Δσb1、及び、セットアップ手段500か
ら得られる第1スタンド110の予測後進率b1が入力
され、ペイオフリール150と第1スタンド110の間
の板速誤差ΔVd0が出力される。
【0070】また、1−2間板速誤差推定手段202で
は、第1スタンドドライブシステム111から得られる
ロール速度ΔVr1、第2スタンドドライブシステム1
21から得られるロール速度ΔVr2、第1スタンド1
10と第2スタンド120の間の張力計測手段102か
ら得られる張力Δσb2、及び、セットアップ手段500
から得られる第1スタンド110の予測先進率f1と第
2スタンド120の予測後進率b2とが入力され、第1
スタンド110と第2スタンド120の間の板速誤差Δ
Vd1が出力される。
【0071】同様にして2−3間板速誤差推定手段20
3は、第2スタンド120と第3スタンド130の間の
板速誤差ΔVd2を出力する。
【0072】ここで、0−1間板速誤差推定手段20
1、1−2間板速誤差推定手段202、2−3間板速誤
差推定手段203で推定される板速誤差ΔVd0、ΔV
d1、ΔVd2について説明する。
【0073】スタンド間の張力は、前後のスタンドのロ
ール速度と先進率から、次のように記述できる。
【0074】
【数10】
【0075】張力の偏差量をΔσbi、当該偏差量に対応
する、先進率、後進率の変動をΔfi、Δbi+1、ロール
速度の変化量をΔVRi、ΔVRi+1とすると、次のような
関係が得られる。
【0076】
【数11】
【0077】更に、先進率、後進率変動と板速変動がな
い場合では、張力は釣り合っていたとすると、
【0078】
【数12】
【0079】であるので、数11は、次のようになる。
【0080】
【数13】
【0081】このとき、右辺の第2項は、ロール速度変
化によるスタンド間の板速変化に対応するものであり、
右辺第1項は、先進率と後進率の変動により生じるスタ
ンド間の板速の変化(板速誤差)である。よって、以下
のようにスタンド間の板速誤差を定義することができ
る。
【0082】
【数14】
【0083】上記数14により定義される板速誤差を導
入すると、数13で記述した張力偏差は、次のように記
述できる。
【0084】
【数15】
【0085】つまり、板速誤差推定手段200における
0−1間板速誤差推定手段201、1−2間板速誤差推
定手段202、2−3間板速誤差推定手段203が推定
する板速誤差は、上記数15におけるΔVdiである。
【0086】続いて、板速誤差推定手段200の各要素
である0−1間板速誤差推定手段201、1−2間板速
誤差推定手段202、2−3間板速誤差推定手段203
についてより詳細に説明する。これら各要素は、後述す
る数18に対応する処理を実行する手段である。
【0087】図4は、図3で示した板速誤差推定手段2
00の構成要素である0−1間板速誤差推定手段201
の内部詳細図である。
【0088】0−1間板速誤差推定手段201は、図4
に示すように、ペイオフリール(第0スタンド)ドライ
ブシステム151で計測されたロール速度、第1スタン
ドドライブシステム111で計測されたロール速度、ペ
イオフリール(第0スタンド)150−第1スタンド1
10間の張力計測手段101から計測した張力、及び、
セットアップ手段500で予測された第1スタンド11
0の後進率から板速誤差ΔVd0を推定する。
【0089】0−1間板速誤差推定手段201は、加算
部201-1、加算部201-5、張力変換ゲイン201
-2、推定ゲイン201-3、推定ゲイン201-7、積
分器201-6、積分器201-8、比較部201-4、
及び、乗算器201-9を有している。
【0090】0−1間板速誤差推定手段201において
は、第1スタンドドライブシステム111で計測された
ロール速度ΔVR1とセットアップ手段500で予測され
た第1スタンド110の予測後進率b1が、乗算器20
1-9で乗算される。乗算器201-9の演算結果と、ペ
イオフリールドライブシステム151で計測されたロー
ル速度ΔVR0、及び、第1スタンドドライブシステム1
11で計測されたロール速度ΔVR1は、加算部201-
1で加算される。
【0091】このとき、積分器201-8で計算される
0−1間の板速誤差推定値ΔVd0も加算部201-1で
一緒に加算される。但し、0−1間の板速誤差推定値を
出力する積分器201-8の初期値は0であるため、最
初に加算部201-1に入力されるΔVd0は0となる。
加算部201-1の演算結果は、次に張力変換ゲイン2
01-2で張力値相当の大きさに変換される。
【0092】一方、0−1間張力計測手段101で計測
されたペイオフリール150と第1スタンド110間の
張力Δσb1は、比較部201-4に入力される。比較部
201-4には、推定張力を演算する積分器201-6で
計算された推定張力も入力され、0−1間張力計測手段
101で計測された張力実績と積分器201-6で計算
された推定張力の差を演算する。但し、推定張力を演算
する積分器201-6には、0−2間の設定張力を初期
値として設定する。比較部201-4で得られた張力偏
差は、推定ゲイン201-3及び201-7に出力され
る。
【0093】推定ゲイン201-3に入力された張力偏
差はゲインg1倍されて、加算部201-5に入力され
る。加算部201-5には、推定ゲインg1倍された張力
偏差とともに、張力変換ゲイン201-2の演算結果が
入力され、推定ゲイン201-3の結果と加算される。
加算部201-5の演算結果は、積分器201-6に入力
されて積分され、推定張力を演算する。
【0094】一方、推定ゲイン201-7で推定ゲイン
g2倍された張力偏差は、積分器201-8に入力され
る。積分器201-8では、推定ゲインg2の出力値を積
分してペイオフリール150−第1スタンド110間の
板速誤差ΔVd0を推定する。積分器201-8で演算さ
れた板速誤差は出力されるとともに、再び加算部201
-1に出力され、上記説明した動作を繰り返す。
【0095】以上のような動的演算によって、0−1間
板速誤差推定手段201は、ペイオフリール150と第
1スタンド110間の板速誤差を逐次推定する。
【0096】次に、板速誤差推定手段200の構成要素
である1−2間板速誤差推定手段202を、図5の内部
詳細図を用いて説明する。
【0097】1−2間板速誤差推定手段202は、図5
に示すように、第1スタンドドライブシステム111で
計測されたロール速度、第2スタンドドライブシステム
121で計測されたロール速度、第1スタンド110−
第2スタンド120間の張力計測手段102から計測し
た張力、及び、セットアップ手段500で予測された第
1スタンド110の予測先進率、第2スタンド予測後進
率から板速誤差ΔVd1を推定する。
【0098】1−2間板速誤差推定手段202は、加算
部202-1、加算部202-5、張力変換ゲイン202
-2、推定ゲイン202-3、推定ゲイン202-7、積
分器202-6、積分器202-8、比較部202-4、
乗算器202-9、及び、乗算器202-10を有してい
る。
【0099】1−2間板速誤差推定手段202において
は、第2スタンドドライブシステム121で計測された
ロール速度ΔVR2と、セットアップ手段500で予測さ
れた第2スタンド120の予測後進率b2とが、乗算器
202-9で、第1スタンドドライブシステム111で
計測されたロール速度ΔVR1と、セットアップ手段50
0で予測された第1スタンド110の予測先進率f1と
が乗算器202-10で乗算される。
【0100】乗算器202-9及び乗算器202-10の
演算結果と、第1スタンドドライブシステム111で計
測されたロール速度ΔVR1及び第2スタンドドライブシ
ステム121で計測されたロール速度ΔVR2は、加算部
202-1で加算される。このとき、積分器202-8で
計算される1−2間の板速誤差推定値ΔVd1も加算部2
-1で一緒に加算される。但し、1−2間の板速誤差推
定値を出力する積分器202-8の初期値は0であるた
め、最初に加算部202-1に入力されるΔVd1は0と
なる。加算部202-1の演算結果は、張力変換ゲイン
202-2で張力値相当の大きさに変換される。
【0101】一方、1−2間張力計測手段102で計測
された第1スタンド110と第2スタンド120間の張
力Δσb2は、比較部202-4に入力される。比較部2
02-4には、推定張力を演算する積分器202-6で計
算された推定張力も入力され、1−2間張力計測手段1
02で計測された張力実績と積分器202-6で計算さ
れた推定張力の差を演算する。但し、推定張力を演算す
る積分器202-6には、1−2間の設定張力を初期値
として設定する。比較部202-4で得られた張力偏差
は、推定ゲイン202-3及び202-7に出力される。
【0102】推定ゲイン202-3に入力された張力偏
差はゲインg1倍されて、加算部202-5に入力され
る。加算部202-5には、推定ゲインg1倍された張力
偏差とともに、張力変換ゲイン202-2の演算結果が
入力され、推定ゲイン202-3の結果と加算される。
加算部202-5の演算結果は、積分器202-6に入力
されて積分され、推定張力を演算する。
【0103】推定ゲイン202-7で推定ゲインg2倍さ
れた張力偏差は、積分器202-8に入力される。積分
器202-8では、推定ゲインg2の出力値を積分して第
1スタンド110−第2スタンド120間の板速誤差Δ
Vd1を推定する。積分器202-8で演算された板速誤
差は出力されるとともに、再び加算部202-1に出力
され、上記説明した動作を繰り返す。
【0104】以上のような動的演算によって、1−2間
板速誤差推定手段202は、第1スタンド110と第2
スタンド120間の板速誤差を推定する。
【0105】第2スタンド120−第3スタンド130
間の板速誤差を推定する2−3間板速誤差推定手段20
3に関しても、図5と同様な構成からなり、同様な動作
で推定される。
【0106】次に、上述した各スタンド間板速誤差推定
手段201〜203での推定処理、及び、その推定処理
で用いられる推定ゲインの設計方法について説明する。
ここでは、第iスタンドと第i+1スタンド間の板速誤
差を推定する場合を例に挙げて説明する。
【0107】第iスタンドと第i+1スタンド間の板速
誤差、張力と、前後のスタンドのロール速度の関係は、
上記数15で記述したように表現される。本実施例で
は、外乱オブザーバ法を適用して、上記数15における
板速誤差ΔVdiを推定する。
【0108】なお、外乱オブザーバを構成する前に、板
速誤差ΔVdiについて、次のような仮定を設ける。
【0109】
【数16】
【0110】上記数16は、推定する板速誤差の変化は
ステップ的であることを仮定している。しかし、実際に
は各スタンドの圧延現象は様々変化するため板速誤差は
ステップ的に変化するとは限らない。このため、上記数
16の仮定は常に成り立つとは限らないが、圧延現象が
緩やかに変化することによる板速誤差だけを考えた場合
は十分に成り立つ。
【0111】上記数16及び数15とは、次のようにま
とめることができる。
【0112】
【数17】
【0113】ここで、数17に対してオブザーバを構成
すると、以下のようになる。
【0114】
【数18】
【0115】数18で記述されるオブザーバの推定値の
収束性は、次の偏差系の収束性で表現される。
【0116】
【数19】
【0117】数19から、オブザーバの推定速度は、A
-G・Cの極配置によって決定できることが分かる。つ
まり、A-G・Cの極が安定で、要求する収束速度を達
成する推定ゲインGを設計すればよい。
【0118】次に、本実施例の要部の一つである先進率
誤差推定手段300について説明する。図6は、先進率
誤差推定手段300の内部構成図である。本実施例では
3スタンドのタンデム圧延機を例に説明しているため、
先進率誤差推定手段300では3つのスタンドの先進率
誤差、すなわち、各スタンドに対して作成された予測先
進率と実際の先進率との差をそれぞれ推定する構成にな
っている。
【0119】すなわち、先進率誤差推定手段300は、
図6に示すように、第1スタンド先進率誤差推定手段3
01、第2スタンド先進率誤差推定手段302、及び、
第3スタンド先進率誤差推定手段303を有している。
【0120】第1先進率誤差推定手段301には、板速
誤差推定手段200で推定されたペイオフリール150
−第1スタンド110間の板速誤差ΔVd0、板厚計測手
段900で決定された第1スタンド110の入側板厚H
1、出側板厚h1、及び、セットアップ手段500から
第1スタンド110の予測先進率f1が入力され、第1
スタンド110の先進率誤差Δf1を演算する。
【0121】また、第2スタンド先進率誤差推定手段3
02には、第1スタンド先進率誤差推定手段301で推
定した第1スタンド先進率誤差Δf1、板速誤差推定手
段200で推定された第1スタンド110−第2スタン
ド120間の板速誤差ΔVd1、板厚計測手段900で決
定された第2スタンド120の入側板厚H2、出側板厚
h2、及び、セットアップ手段500から得られた第2
スタンド120の予測先進率f2が入力され、第2スタ
ンド120の先進率誤差Δf2を演算する。
【0122】同様に、第3スタンド先進率誤差推定手段
303は、第2スタンド先進率誤差推定手段302で推
定した第2スタンド先進率誤差Δf2、2−3間板速誤
差推定手段203からの板速誤差、セットアップ手段5
00からの予測先進率、及び、板厚計測手段900から
の板厚データから、第3スタンド130の先進率誤差Δ
f3を推定する。
【0123】次に、各スタンド先進率推定手段301〜
303で行なわれる処理について説明する。板速誤差推
定手段200で推定される板速誤差ΔVd0、ΔVd1、Δ
Vd2は、上記数14において定義した関係から次のよう
に記述できる。
【0124】
【数20】
【0125】
【数21】
【0126】
【数22】
【0127】また、各スタンドに於ける先進率誤差Δf
iと後進率誤差Δbiには、次の関係がある。
【0128】
【数23】
【0129】この関係を利用すると、上記数20〜数2
2は次のように変換できる。
【0130】
【数24】
【0131】
【数25】
【0132】
【数26】
【0133】本実施例では、以上の数24〜数26の関
係により、推定された板速誤差を用いて、第1スタンド
〜第3スタンド先進率推定手段301〜303では、先
進率誤差Δf1、Δf2、Δf3を推定する。
【0134】次に、本実施例の推定手段1000による
各スタンド間板速誤差、及び、各スタンド先進率誤差の
推定の精度を、タンデム圧延機100に対するシミュレ
ーションにより求められたデータとの比較により評価し
た結果について述べる。
【0135】ここで用いるシミュレーションは、タンデ
ム圧延機100の動作を上述した荷重モデル(数5)及
び先進率モデル(数6)に、各スタンドでのロール速度
制御に対応する1次遅れのモデルを加え、これらモデル
に対応する微分方程式を、ルンゲ・クッタ法を用いて逐
次的に解くことで実行されたものである。
【0136】本シミュレーションで使用した、各スタン
ドに対して指令したロール速度の変化を、図7に示す。
図7から分かるように、本シミュレーションは、特に先
進率変動が顕著である加速時について行なっている。図
7において、実線が第1スタンドのロール速度、点線が
第2スタンドのロール速度を示している。圧延を始め
て、約1秒後に加速を行ない、約6秒後に加速を終えて
いる。
【0137】図7の圧延ロール速度に基づき、上記数1
0を用いて算出された、圧延中の各スタンド間の張力変
動を、図8に示す。図8において、実線がペイオフリー
ル-第1スタンド間の張力であり、破線が第1スタンド-
第2スタンド間の張力を示している。
【0138】なお、本シミュレーションでは、張力の計
測に0.015秒の遅れが存在している。また、張力の
安定化のために、従来から行なわれている張力偏差をロ
ール速度にフィードバックする張力制御を行なっている
ものとする。この張力フィードバック制御は、低速から
高速まで同じように行なっているが、圧延の加速時には
先進率が変動するため振動していることが分かる。
【0139】ここでは、上記図7のロール速度及び図8
の張力を、推定手段1000への入力データとした。最
初に、本実施例の板速誤差推定手段200による、各ス
タンド間板速誤差の推定結果について説明する。
【0140】本実施例の0−1間板速誤差推定手段20
1によって推定したスタンド間板速誤差と、本シミュレ
ーションのデータから直接得られた各スタンド間板速誤
差(実際の板速誤差)とを、図9に示す。図9におい
て、実線は実際のペイオフリール-第1スタンド間板速
誤差、破線は本発明により推定したペイオフリール-第
1スタンド間板速誤差を示している。
【0141】図9から分かるように、実際の板速誤差と
推定した板速誤差はほとんど同じであり、0−1間板速
誤差推定手段201によりペイオフリール-第1スタン
ド間板速誤差を良好に推定できることが分かる。
【0142】同様に、図10は、1−2間板速誤差推定
手段202によって推定したスタンド間板速誤差と、実
際の板速誤差とを示したシミュレーション結果図であ
る。図10において、実線は実際の第1スタンド-第2
スタンド間板速誤差、破線は本発明により推定した第1
スタンド-第2スタンド間板速誤差を示している。
【0143】図10から分かるように、実際の板速誤差
と推定した板速誤差はほとんど同じであり、本発明の1
−2間板速誤差推定手段202により第1スタンド-第
2スタンド間板速誤差を良好に推定できることが分か
る。
【0144】次に、上記図9、10に示したスタンド間
板速誤差推定値を用いて、先進率誤差推定手段300が
推定した、各スタンドの先進率について説明する。
【0145】セットアップ手段500で予測した先進率
に、第1スタンド先進率推定手段301によって推定し
た第1スタンドの先進率誤差を加えた推定先進率と、本
シミュレーションのデータから直接得られた実際の第1
スタンドの先進率を、図11に示す。図11において、
実線は実際の第1スタンドの先進率、破線は推定した第
1スタンド先進率を示している。
【0146】図11に示すように、第1スタンド先進率
推定手段301によれば、低速部で推定値が収束するま
でに振動しているが、その後は加速時における実際の先
進率の振動変化に対しても追従して良好に指定できてい
る。なお、低速部での推定値の振動は、本実施例におけ
るオブザーバの設定方法に起因するもので、その設定方
法を調整することにより低減することが可能である。
【0147】セットアップ手段500で予測した先進率
に、第2スタンド先進率推定手段302によって推定し
た第2スタンドの先進率誤差を加えた推定先進率と、実
際の第2スタンドの先進率を、図12に示す。図12に
おいて、実線は実際の第2スタンドの先進率、破線は推
定した第2スタンド先進率を示している。
【0148】図12に示すように、第2スタンド先進率
推定手段302によれば、上記第1スタンドの場合と同
様に、低速部で推定値が収束するまで振動しているが、
その後は加速時においても追従して良好に指定できてい
る。
【0149】以上説明したように、推定手段1000に
よれば、加速時の非定常な状態でも、各スタンドの先進
率の変動を良好に推定することができる。
【0150】本実施例によれば、タンデム圧延機100
の各スタンド間の張力計測手段101〜103の張力計
測値と、その張力計測手段の前後スタンドのドライブシ
ステムのロール速度計測値とから、前記スタンド間の板
速誤差を推定する板速誤差推定手段200を設けること
で、張力計測値から各スタンドの先進率の変動によるス
タンド間板速誤差を推定し、板速誤差推定手段200に
よる前記各スタンド間の板速誤差推定値と、タンデム圧
延機100の圧延スケジュールと、板厚計測手段900
により計測された板厚とから、各スタンドの予測先進率
と現状の先進率との誤差を推定する先進率誤差推定手段
300を設けることで、張力計測値から推定した前記ス
タンド間の板速誤差から、ロール速度の加・減速時の各
スタンドの先進率誤差も推定できる。
【0151】さらに、本実施例によれば、先進率をオン
ラインで推定するための板速計測装置などの計測装置を
新たに追加することなく、従来から存在する張力計測手
段及びロール速度計測手段のみで、予め設定した予測先
進率と実際の先進率との誤差である、先進率誤差をオン
ラインで推定できる。
【0152】このように推定された先進率誤差を、ロー
ル速度指令の作成や圧延異常の判定等の圧延機制御に利
用することにより、より好適な圧延機制御処理を実現す
ることができる。
【0153】次に、本発明を適用した圧延機制御装置及
び方法の他の実施例について、図13、図14、図15
を参照して説明する。本実施例は、上記実施例の推定手
段で推定した先進率誤差を、各スタンドのロール速度を
制御するためのロール速度指令の作成に用いたものであ
る。
【0154】圧延機の制御において、ロール速度の指令
値は、スタンド間の張力変動を抑えるためにも、先進率
の変動を考慮して的確に算出する必要がある。そこで、
本発明による推定手段を利用して、オンラインで推定し
た先進率誤差をロール速度指令に反映させるロール速度
作成手段を実現することで、張力変動が発生しにくい速
度指令を的確に算出できる。
【0155】本実施例の圧延機制御装置10と、その制
御対象であるタンデム圧延機100と、板厚計測手段9
00とを、図13に示す。タンデム圧延機100は、複
数のスタンド(110、120、130)から構成され
ている。本実施例では、3つのスタンドの例を示してい
るが、スタンド数が増えた場合でも以下の説明は同様に
行なうことができる。タンデム圧延機100の動作及び
先進率を推定する推定手段1000については、図1及
び図3〜6で説明したので、ここでは、同じ構成につい
ては上記実施例と同じ符号を付し、その説明は省略す
る。
【0156】本実施例の圧延機制御装置10は、図13
に示すように、先進率誤差を推定する推定手段1000
と、推定された先進率誤差を利用してロール速度指令を
作成するロール速度指令作成手段400と、予測先進率
及び予測後進率等を出力するセットアップ手段500
と、目標とする圧延材の板速を設定する目標板速発生手
段600とを有する。
【0157】推定手段1000における先進率誤差推定
手段300で推定された各スタンドの先進率誤差Δf
1、Δf2、Δf3は、速度指令作成手段400に入力さ
れる。
【0158】速度指令作成手段400では、セットアッ
プ手段500で計算される予測先進率及び各スタンドで
の出側目標板厚等を定めた圧延スケジュールと、目標板
速発生手段600から発生される目標圧延材速度とか
ら、各スタンドの目標ロール速度を計算する。速度指令
作成手段400は、さらに、計算した各スタンドの目標
ロール速度を各スタンドのドライブシステム111〜1
51に入力して、タンデム圧延機100の各スタンドで
のロール速度を制御する。
【0159】本実施例におけるロール速度指令作成の流
れを、図14のフローチャートを用いて説明する。本処
理は、推定手段1000で推定された先進率誤差を用い
て張力変動を抑制するために必要な各スタンドのロール
速度指令を的確に設定することを可能とするものであ
る。
【0160】最初、タンデム圧延機100に於ける各ド
ライブシステムからのロール速度及び各スタンド間の張
力計測手段による張力が計測されるのを待つ(RS
1)。これは、タンデム圧延機100のロール速度制御
は、通常、計算機で行なわれることから、各計測値はあ
るサンプリング周期で取り込まれるためである。ここ
で、ロール速度、張力の計測値を取り込みを開始する
(RS2)まで待ち続ける。計測値を取り込みを開始
(RS2)し、計測された各スタンドのロール速度と張
力を取り込む(RS3)。
【0161】次に、計測された各スタンドのロール速度
と張力とから、各スタンドの予測先進率及び予測後進率
の変動によって生じるスタンド間の板速誤差を推定する
(RS4)。各スタンド間の板速誤差を推定した後、そ
のスタンド間板速誤差から、各スタンドの実際の先進率
と予測先進率との誤差である、先進率誤差を推定する
(RS5)。
【0162】次に、RS5で計算した先進率誤差、予め
モデルを用いて計算した予測先進率、圧延スケジュー
ル、板厚、及び、最終スタンド出側目標板速から、各ス
タンドのロール速度指令値を計算する(RS7)。各ス
タンドのロール速度指令を計算し、制御を行なうと、制
御の終了か否かを判定する(RS6)。終了していない
場合、再び計測値取り込み待ち(RS1)に戻り、以上
のループを繰り返す。このループは、所定の1サンプリ
ング周期毎に行なわれる。
【0163】次に、本実施例における速度指令作成手段
400について説明する。図15は、本実施例の要部で
ある速度指令作成手段400の内部詳細図である。
【0164】速度指令作成手段400は、図15に示す
ように、最終出側板速に対するペイオフリール速度比を
演算するペイオフリール速度比演算手段410、最終出
側板速に対する第1スタンドロール速度比を演算する第
1スタンド速度比演算手段411、最終出側板速に対す
る第2スタンドロール速度比を演算する第2スタンド速
度比演算手段412、最終出側板速に対する第3スタン
ドロール速度比を演算する第1スタンド速度比演算手段
413、最終出側板速に対する速度比と最終出側目標板
速からペイオフリール速度指令を演算するペイオフリー
ル速度指令作成手段420、最終出側板速に対する速度
比と最終出側目標板速から第1スタンド速度指令を演算
する第1スタンド速度指令作成手段421、最終出側板
速に対する速度比と最終出側目標板速から第2スタンド
速度指令を演算する第2スタンド速度指令作成手段42
2、最終出側板速に対する速度比と最終出側目標板速か
ら第3スタンドロール速度指令を演算する第3スタンド
速度指令作成手段423、及び、テンションリール速度
指令を演算するテンションリール速度指令作成手段42
4を有している。
【0165】ペイオフリール速度比演算手段410は、
セットアップ手段500から送られてくる母材板厚設定
値H0と最終出側板厚設定値hfとを用いて、次の式から
速度比ξ0を計算する。
【0166】
【数27】
【0167】第1スタンド速度比演算手段411は、第
1スタンド先進率誤差推定手段301から送られてくる
第1スタンド先進率誤差Δf1、セットアップ手段50
0から送られてくる第1スタンド出側板厚設定値h1、
最終出側板厚設定値hf、及び、第1スタンド予測先進
率f1を用いて、次の式から速度比ξ1を計算する。
【0168】
【数28】
【0169】同様に、第2スタンド速度比演算手段41
2は、第2スタンド先進率誤差推定手段302から送ら
れてくる第2スタンド先進率誤差Δf2と、セットアッ
プ手段500から送られてくる第2スタンド出側板厚設
定値h2と、最終出側板厚設定値hfと、第2スタンド予
測先進率f2とを用いて、次の式から速度比ξ2を計算す
る。
【0170】
【数29】
【0171】同様に、第3スタンド速度比演算手段41
3は、第3スタンド先進率誤差推定手段303から送ら
れてくる第3スタンド先進率誤差Δf3と、セットアッ
プ手段500から送られてくる第3スタンド出側板厚設
定値h3と、最終出側板厚設定値hfと、第3スタンド予
測先進率f3とを用いて、次の式から速度比ξ3を計算す
る。
【0172】
【数30】
【0173】ペイオフリール速度比演算手段410、第
1スタンド速度比演算手段411、第2スタンド速度比
演算手段412、第3スタンド速度比演算手段413で
演算された速度比ξ0、ξ1、ξ2、ξ3は、それぞれ、ペ
イオフリール速度指令作成手段420、第1スタンド速
度指令作成手段421、第2スタンド速度指令作成手段
422、第3スタンド速度指令作成手段423に送られ
る。
【0174】ペイオフリール速度指令作成手段420で
は、ペイオフリール速度比演算手段410からの速度比
と、目標板速発生手段600からの最終出側板速Vfout
とを用いてペイオフリール150のロール速度指令を計
算し、タンデム圧延機100におけるペイオフリールド
ライブシステム151に出力する。ここで、ペイオフリ
ール150のロール速度指令は、次式で計算することが
できる。
【0175】
【数31】
【0176】また、第1スタンド速度指令作成手段42
1では、第1スタンド速度比演算手段411からの速度
比と、目標板速発生手段600からの最終出側板速Vfo
utとを用いて、第1スタンド110のロール速度指令を
計算し、タンデム圧延機100における第1スタンドド
ライブシステム111に出力する。ここで、第1スタン
ド110のロール速度指令は、次式で計算することがで
きる。
【0177】
【数32】
【0178】同様に、第2スタンド速度指令作成手段4
21、第3スタンド速度指令作成手段423は、第2ス
タンド速度比演算手段412からの速度比、第3スタン
ド速度比演算手段413からの速度比と、目標板速発生
手段600からの最終出側板速Vfoutとを用いて、第2
スタンド120、第3スタンド130のロール速度指令
を計算し、タンデム圧延機100における第2スタンド
ドライブシステム121、第3スタンドドライブシステ
ム131にそれぞれ出力する。ここで、第2スタンド1
20及び第3スタンド130のロール速度指令は、次式
で計算することができる。
【0179】
【数33】
【0180】
【数34】
【0181】さらに、テンションリール速度指令作成手
段424では、目標板速発生手段600からの最終出側
板速Vfoutを用いて、テンションリール140のロール
速度指令を計算し、タンデム圧延機100におけるテン
ションリールドライブシステム141に出力する。ここ
で、テンションリール140のロール速度指令は、次式
で計算することができる。
【0182】
【数35】
【0183】以上説明してきたように、速度指令作成手
段400は、タンデム圧延機100の各スタンドドライ
ブシステムのロール速度指令を演算し、出力する。
【0184】次に、上記速度比演算方法に替えて、本実
施例の圧延機制御方法で用いることができる、別の速度
比演算方法例を示す。ここでは、走間板厚変更(FG
C)を想定し、速度比は隣接するスタンドに対する速度
比で計算される。
【0185】本例では最初、ペイオフリール速度比演算
では、母材板厚設定値H0、第1スタンド出側板厚設定
値h1、第1スタンド先進率設定値f1、及び、第1スタ
ンドでの推定された先進率誤差Δf1を用いて、次の式
から第1スタンドロール速度に対する速度比ξ0を計算
する。
【0186】
【数36】
【0187】次に、第1スタンド速度比演算では、第1
スタンド先進率誤差Δf1、第2スタンド先進率誤差Δ
f2、第1スタンド出側板厚設定値h1、第2スタンド出
側板厚設定値h2、第1スタンド予測先進率f1、及び、
第2スタンド予測先進率f2を用いて、次の式から第2
スタンドロール速度に対する速度比ξ1を計算する。
【0188】
【数37】
【0189】同様に、第2スタンド速度比演算では、第
2スタンド先進率誤差推定値Δf2、第3スタンド先進
率誤差Δf3、第2スタンド出側板厚設定値h2、第3ス
タンド出側板厚設定値h3、第2スタンド予測先進率f
2、及び、第3スタンド予測先進率f3を用いて、次の式
から第3スタンドロール速度に対する速度比ξ2を計算
し、第3スタンド速度比演算では、第3スタンド先進率
誤差推定値Δf3、第3スタンド出側板厚設定値h3、最
終出側板厚設定値hf、及び、第3スタンド予測先進率
f3を用い、次の式からテンションリール速度に対する
速度比ξ3を計算する。
【0190】
【数38】
【0191】
【数39】
【0192】以上の隣接スタンドロール速度に対する各
速度比(ペイオフリール速度比、第1スタンド速度比、
第2スタンド速度比、第3スタンド速度比)と隣接スタ
ンドのロール速度から各スタンドのロール速度指令(V
p0、Vp1、Vp2、Vp3、Vp4)は、次式で計算すること
ができる。
【0193】
【数40】
【0194】
【数41】
【0195】
【数42】
【0196】
【数43】
【0197】
【数44】
【0198】本実施例によれば、推定手段1000によ
り推定された各スタンドの先進率誤差と、セットアップ
手段500による圧延スケジュール、及び、目標板速発
生手段600により得られるタンデム圧延機100の目
標圧延材板速から、速度指令作成手段400により、各
スタンドのドライブシステムの目標ロール速度を作成す
ることにより、オンラインで推定した先進率誤差に応じ
て、各スタンドのロール速度指令が演算でき、これによ
って、張力が安定したタンデム圧延機の的確な制御が実
現できる。
【0199】次に、本発明を適用した圧延機制御装置及
び方法の他の実施例について、図16、図17、図18
を参照して説明する。本実施例は、推定手段で推定され
た先進率誤差を、圧延操業における圧延異常の判定に用
いたものである。
【0200】本実施例において、判定する圧延異常とし
てロールと圧延材との間に生じるスリップ現象を考え
る。スリップ現象は既に述べたように、圧延材とロール
の間に滑りが生じている現象であり、圧延材の表面に悪
影響を与えたり、板厚・張力制御が正常に動作しないよ
うな問題が生じる。
【0201】本実施例の圧延機制御装置10は、先進率
を監視することで、スリップによる圧延異常を判定する
もので、図16に示す構成を有する。本実施例の制御の
対象となるタンデム圧延機100は、複数のスタンド
(110〜130)から構成されている。図16では、
3つのスタンドの例を示しているが、スタンド数が増え
た場合でも以下の説明は同様に行なうことができる。タ
ンデム圧延機100の動作及び先進率を推定する推定手
段については、図1及び図3〜6で説明したものと同じ
である。本実施例では、上記最初の実施例と同じ構成に
ついては同じ符号を付し、その説明は省略する。
【0202】圧延機制御装置10は、図16に示すよう
に、先進率誤差を推定する推定手段1000と、推定さ
れた先進率誤差を用いて異常判定を行なう異常判定手段
2000と、予測先進率及び予測後進率等を出力するセ
ットアップ手段500とを有する。
【0203】推定手段1000における先進率誤差推定
手段300で推定された各スタンドの先進率誤差Δf
1、Δf2、Δf3は、異常判定手段2000に入力され
る。異常判定手段2000では、セットアップ手段50
0で計算された予測先進率と、先進率誤差推定手段30
0から得られた先進率誤差から、各スタンドの先進率状
態を計算し、各スタンドが異常であるか否かを判定す
る。異常であると判定された場合、異常判定手段200
0は、運転員にアラームを出力する等して、異常回避制
御を支援する。
【0204】本実施例の制御動作について、図17を用
いて説明する。図17は、図16で示した本発明の推定
手段を用いて先進率監視による圧延異常判定の動作の流
れを示すフローチャート図である。
【0205】最初、タンデム圧延機100に於ける各ド
ライブシステムからのロール速度及び各スタンド間の張
力計測手段による張力が計測されるのを待つ(RS
1)。これは、タンデム圧延機100のロール速度制御
は、通常、計算機で行なわれることから計測値はあるサ
ンプリング周期で取り込まれるためである。ここで、ロ
ール速度、張力の計測値を取り込みを開始する(RS
2)まで待ち続ける。計測値を取り込みを開始(RS
2)し、計測された各スタンドのロール速度と張力を取
り込む(RS3)。
【0206】次に、計測された各スタンドのロール速度
と張力とから、各スタンドの予測先進率及び予測後進率
の変動によって生じるスタンド間の板速誤差を推定する
(RS4)。各スタンド間の板速誤差を推定した後、そ
のスタンド間板速誤差から各スタンドの実際の先進率誤
差に対する予測先進率の誤差である、先進率誤差を計算
する(RS5)。
【0207】次に、RS5で計算した先進率誤差、予め
モデルから計算した予測先進率、及び、各スタンド毎に
予め設定された先進率異常の判定の基準となるしきい値
から、各スタンドの異常判定を行なう(RS8)。異常
判定を行なった結果、異常と判定すると、どのスタンド
で異常が存在するかを、アラームや警告表示等を出して
運転員に知らせる(RS9)。
【0208】異常がない場合は、異常監視の終了か否か
を判定する(RS6)。終了していない場合、再び計測
値取り込み待ち(RS1)に戻り、以上のループを繰り
返す。一方、異常と判定し、アラーム警告を出力した場
合も、異常監視の終了か否かを判定する(RS6)。終
了していない場合、再び計測値取り込み待ち(RS1)
に戻り、以上のループを繰り返す。
【0209】次に、本実施例の異常判定手段2000に
ついて、図18を用いて説明する。図18は、本実施例
の要部である異常判定手段2000の内部詳細図であ
る。
【0210】異常判定手段2000は、先進率状態演算
手段2010、判定しきい値記憶手段2020、判定手
段2030、及び、警告手段2040を有している。
【0211】先進率誤差推定手段300で演算された各
スタンドの先進率誤差Δf1、Δf2、Δf3は、異常判
定手段2000における先進率状態演算手段2010に
入力される。
【0212】先進率状態演算手段2010では、セット
アップ手段500より送られてくる各スタンドのモデル
による予測先進率f1、f2、f3と推定手段1000で
求めた各スタンドの先進率誤差Δf1、Δf2、Δf3と
から、現在の先進率の状態を各スタンド毎に、第1スタ
ンド先進率演算手段2011、第2スタンド先進率演算
手段2012、第3スタンド先進率演算手段2013で
それぞれ演算する。
【0213】より具体的には、予測先進率fiに先進率
誤差Δfiを加えることで、現状の先進率(fi’=fi
+Δfi)が推定できる。先進率状態演算手段2010
で演算された現状の先進率f1’、f2’、f3’は、判
定手段2030に送られる。
【0214】判定手段2030では、各スタンド毎に判
定しきい値記憶手段2020に予め記憶してある先進率
の異常判定用のしきい値f1c、f2c、f3cと、先進率状
態演算手段2010からの各スタンドでの現在の先進率
f1’、f2’、f3’との比較により、スリップ等の異
常が発生しているか否かを、第1スタンドしきい値判定
手段2031、第2スタンドしきい値判定手段203
2、第3スタンドしきい値判定手段2033でそれぞれ
判定する。
【0215】判定の方法としては、例えば、上記異常判
定用のしきい値より、現状の先進率が小さい場合は、異
常であると判定する等の方法がある。判定手段2030
での判定の結果に応じて、警告手段2040は、運転員
にアラーム音の発生や警告表示等を行なう。
【0216】本実施例によれば、推定手段1000によ
り推定された各スタンドの先進率誤差、先進率の異常を
判定するためのしきい値を記憶するしきい値記憶手段2
020、及び、前記しきい値から圧延異常の判定を行な
う判定手段2030を設けることで、オンラインで推定
した先進率から圧延異常を判定することができる。
【0217】
【発明の効果】本発明によれば、圧延システムにおける
圧延材の流れる速度を加速及び減速する場合でも、板速
計からの板速データを用いずに、ロール速度及び張力計
測手段からのデータを用いて、各スタンドの先進率を推
定することができる圧延機制御装置及び方法を提供する
ことができる。
【0218】さらに、本発明によれば、上記推定された
先進率を用いて、ロール速度をより的確に制御するため
のロール速度指令を作成することができる圧延機制御装
置及び方法を提供することができる。
【0219】さらに、本発明によれば、上記推定された
先進率を用いて先進率の異常を判定することにより、圧
延状態の異常を判定することができる圧延機制御装置及
び方法を提供するができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による圧延機制御装置の一実施例の要部
構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施例での動作の流れを示すフローチャ
ート図である。
【図3】図1の実施例の要部である板速誤差推定手段の
構成を示すブロック図である。
【図4】図1の実施例の要部である板速誤差推定手段を
構成する0−1間板速誤差推定手段の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】図1の実施例の要部である板速誤差推定手段を
構成する1−2間板速誤差推定手段の構成を示すブロッ
ク図である。
【図6】図1の実施例の要部である先進率誤差推定手段
の構成を示すブロック図である。
【図7】タンデム圧延機の圧延シミュレーションに用い
る圧延速度の時間変化の一例を示すグラフである。
【図8】図7の圧延シミュレーションにより求められ
た、各スタンド間の張力変動を示すグラフである。
【図9】図7の圧延シミュレーションにより求められた
ペイオフリール-第1スタンド間の実際の板速誤差と、
図1の実施例の板速誤差推定手段を構成する0−1間板
速誤差推定手段を用いて推定したペイオフリール-第1
スタンド間の推定板度誤差とを示したグラフである。
【図10】図7の圧延シミュレーションにより求められ
た第1スタンド-第2スタンド間の実際の板速誤差と、
図1の実施例の板速誤差推定手段を構成する1−2間板
速誤差推定手段を用いて推定した第1スタンド-第2ス
タンド間の推定板速誤差とを示したグラフである。
【図11】図7の圧延シミュレーションにより求められ
た第1スタンドの実際の先進率と、図1の実施例の先進
率誤差推定手段を構成する第1スタンド先進率誤差推定
手段を用いて推定した第1スタンドの先進率とを示した
グラフである。
【図12】図7の圧延シミュレーションにより求められ
た第2スタンドの実際の先進率と、図1の実施例の先進
率誤差推定手段を構成する第2スタンド先進率誤差推定
手段を用いて推定した第2スタンドの先進率とを示した
グラフである。
【図13】本発明による圧延機制御装置の他の実施例の
要部構成を示すブロック図である。
【図14】図13の実施例における動作の流れを示すフ
ローチャートである。
【図15】図13の実施例の要部である速度指令作成手
段の構成を示すブロック図である。
【図16】本発明による圧延機制御装置の他の実施例の
要部構成を示すブロック図である。
【図17】図16の実施例の動作の流れを示すフローチ
ャートである。
【図18】図16の実施例の要部である異常判定手段の
構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10・・・圧延機制御装置、100・・・タンデム圧延
機、200・・・板速誤差推定手段、300・・・先進
率誤差推定手段、500・・・セットアップ手段、70
0・・・圧延材、900・・・板厚計測手段、101〜
103・・・張力計測手段、110・・・第1スタン
ド、120・・・第2スタンド、130・・・第3スタ
ンド、140・・・テンションリール、150・・・ペ
イオフリール、111・・・第1スタンドドライブシス
テム、121・・・第2スタンドドライブシステム、1
31・・・第3スタンドドライブシステム、141・・
・テンションリールドライブシステム、151・・・ペ
イオフリールドライブシステム、801、802・・・
板厚計、400・・・速度指令作成手段、600・・・
目標板速発生手段、2000・・・異常判定手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸岡 泰男 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧延材を圧延するロールと、前記ロールを
    回転駆動するドライブシステムと、前記ロールの間隙、
    回転速度及び圧延荷重を計測する圧延計測手段とからな
    る圧延スタンドを少なくとも2つ以上有するとタンデム
    圧延機と、前記圧延材に働く張力を計測する張力計測手
    段とを有する圧延システムに含まれるものであり、前記
    タンデム圧延機の圧延状態を制御する圧延機制御装置に
    おいて、 隣接する任意の2つの圧延スタンドのロール速度の変化
    及び先進率の変化と当該2スタンド間の張力変化との間
    に成立する関係と、周期的に収集された、前記張力計測
    手段で計測された圧延スタンド間張力データ、及び、前
    記各圧延スタンドのドライブシステムで計測されたロー
    ル速度データとから、前記各圧延スタンドでの先進率を
    順次推定する先進率推定手段を有することを特徴とした
    圧延機制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記圧延システムは、前記圧延材の板厚を求める板厚計
    測手段をさらに有し、 前記圧延機制御装置は、前記タンデム圧延機の各圧延ス
    タンドの目標とする圧延状態に対応する予測先進率及び
    予測後進率を出力するセットアップ手段をさらに有し、 前記先進率推定手段は、 前記張力計測手段で計測された圧延スタンド間張力と前
    記各圧延スタンドのドライブシステムで計測された各圧
    延スタンドでのロール速度とから、前記各圧延スタンド
    での推定すべき先進率及び後進率の変動に対応して生じ
    ている前記圧延スタンド間の板速変動を推定する板速誤
    差推定手段と、 前記板速誤差推定手段による板速変動推定値、前記板厚
    計測手段により求められた板厚、及び、前記セットアッ
    プ手段から出力される予測先進率及び予測後進率から、
    各圧延スタンドでの予測先進率と推定すべき先進率との
    差である先進率誤差をそれぞれ推定する先進率誤差推定
    手段とを有することを特徴とする圧延機制御装置。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記板速誤差推定手段は、以下の数1から第i圧延スタ
    ンドでの板速変動ΔVdiを計算し、 【数1】 前記先進率誤差推定手段は、以下の数2から第i圧延ス
    タンドの先進率誤差Δfiを計算すること 【数2】 を特徴とする圧延機制御装置。
  4. 【請求項4】請求項2または3において、 前記タンデム圧延機で目標とする圧延材の板速を設定す
    る目標板速発生手段と、 前記各圧延スタンドのドライブシステムのロール速度を
    制御するロール速度指令を作成するロール速度指令作成
    手段とをさらに有し、 前記セットアップ手段は、前記予測先進率及び予測後進
    率に加えて、各圧延スタンドでの、目標とする出側板厚
    を出力するものであり、 前記ロール速度指令作成手段は、前記先進率誤差推定手
    段により推定された先進率誤差と、前記セットアップ手
    段から出力された予測先進率及び目標出側板厚と、目標
    板速発生手段により設定される目標圧延材板速とから、
    前記ロール速度指令を作成することを特徴とする圧延機
    制御装置。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれかにおいて、 先進率を用いて行われる圧延状態の異常判定の判定基準
    となるしきい値を記憶する記憶手段と、 前記先進率誤差推定手段で推定した先進率誤差及び前記
    セットアップ手段から出力される予測先進率から、その
    時点での先進率を推定し、この推定された先進率と前記
    記憶手段に記憶されているしきい値とを比較すること
    で、前記各圧延スタンドでの圧延状態の異常判定を行な
    う判定手段とをさらに有することを特徴とする圧延機制
    御装置。
  6. 【請求項6】圧延材を圧延するロールと、前記ロールを
    回転駆動するドライブシステムと、前記ロールの間隙、
    回転速度及び圧延荷重を計測する圧延計測手段とからな
    る圧延スタンドを少なくとも2つ以上有するタンデム圧
    延機と、前記圧延材に働く張力を計測する張力計測手段
    とからなる圧延システムでの、前記タンデム圧延機の制
    御方法において、 隣接する任意の2つの圧延スタンドのロール速度の変化
    及び先進率の変化と当該2圧延スタンド間の張力変化と
    の間に成立する関係と、周期的に収集された、前記張力
    計測手段で計測された圧延スタンド間張力データ、及
    び、前記各圧延スタンドのドライブシステムで計測され
    たロール速度データとから、前記各圧延スタンドでの先
    進率を順次推定することを特徴とする圧延機制御方法。
  7. 【請求項7】請求項6において、 前記圧延システムは、前記圧延材の板厚を計測する板厚
    計測手段をさらに有するものであり、 前記各圧延スタンドの目標とする圧延状態に対応して予
    測先進率及び予測後進率を設定し、 前記圧延スタンド間張力と前記各圧延スタンドのロール
    速度とから、前記各圧延スタンドで推定すべき先進率及
    び後進率の変動によって生じている前記圧延スタンド間
    の板速変動を推定し、 前記推定された板速変動、前記計測された板厚、及び、
    前記設定された予測先進率及び予測後進率から、前記各
    圧延スタンドでの予測先進率と推定すべき先進率との差
    である先進率誤差を推定することを特徴とする圧延機制
    御方法。
  8. 【請求項8】請求項7において、 第i圧延スタンドの板速変動ΔVdiを、以下の数3か
    ら計算し、 【数3】 第i圧延スタンドの先進率誤差Δfiを、以下の数4か
    ら計算すること 【数4】 を特徴とする圧延機制御方法。
  9. 【請求項9】請求項7または8において、 各圧延スタンドで目標とする出側板厚と、前記タンデム
    圧延機で目標とする圧延材板速とを予め設定し、 前記推定した先進率誤差、前記出力された予測先進率、
    前記設定された目標出側板厚、及び、前記設定された目
    標圧延材板速から、前記各圧延スタンドのドライブシス
    テムのロール速度を制御するためのロール速度指令を作
    成することを特徴とする圧延機制御方法。
  10. 【請求項10】請求項7〜9のいずれかにおいて、 先進率を用いて行われる圧延状態の異常判定の基準とな
    るしきい値を予め求めておき、 前記推定された先進率誤差及び前記予測先進率から、そ
    の時点での先進率を推定し、 当該推定された先進率と前記しきい値とを比較すること
    で、前記各圧延スタンドの圧延状態の異常判定を行なう
    ことを特徴とする圧延機制御方法。
  11. 【請求項11】圧延材を圧延するロールを備えた圧延ス
    タンドを少なくとも2つ以上有するタンデム圧延機での
    先進率を推定する先進率推定装置であって、 隣接する2つの圧延スタンドのロール速度の変化及び先
    進率の変化と当該2圧延スタンド間の張力変化との間に
    成立する関係と、周期的に収集され入力される、圧延ス
    タンド間張力データ及び前記各圧延スタンドのロール速
    度データとから、前記各圧延スタンドでの先進率を順次
    推定することを特徴とした先進率推定装置。
  12. 【請求項12】請求項11において、 前記入力される圧延スタンド間張力データと前記各圧延
    スタンドでのロール速度とから、前記各圧延スタンドで
    の推定すべき先進率及び後進率の変動に対応して生じて
    いる前記圧延スタンド間の板速変動を推定する板速誤差
    推定手段と、 前記板速誤差推定手段による板速変動推定値と、外部か
    ら入力される板厚及び予め設定された予測先進率及び予
    測後進率とから、各圧延スタンドでの予測先進率と推定
    すべき先進率との差である先進率誤差をそれぞれ推定す
    る先進率誤差推定手段とを有することを特徴とする先進
    率推定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015049614A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 ブラザー工業株式会社 搬送システム、画像形成システム及び制御デバイス

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