JPH08330156A - 静止誘導電器 - Google Patents

静止誘導電器

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JPH08330156A
JPH08330156A JP7132197A JP13219795A JPH08330156A JP H08330156 A JPH08330156 A JP H08330156A JP 7132197 A JP7132197 A JP 7132197A JP 13219795 A JP13219795 A JP 13219795A JP H08330156 A JPH08330156 A JP H08330156A
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tank
flange
winding
upper cover
cover
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Yoko Ogata
洋子 緒方
Susumu Isaka
進 井坂
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Toshiba Corp
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】上部カバーとタンクとを結合するフランジ部及
び上部カバー傾斜部に侵入する巻線からの漏れ磁束や大
電流リードからの磁束を低減することにある。 【構成】上部開口端にフランジを有するタンク13内に鉄
心脚11に巻線12を巻回してなる変圧器中身を収納すると
共に、この変圧器中身の巻線に対向するタンクの内壁面
に所定の間隔を存して複数個の磁気シールド板16を設
け、タンクの上部開口部にフランジ側に下降する傾斜部
を有する上部カバー15を設けると共に、タンク側の磁気
シールド板16をタンクの上部開口端に有するフランジと
上部カバー15に有するフランジとの接続部を内側から覆
い得る所定長さに形成すると共に、上部カバーの内側に
変圧器中身の巻線全体を覆うようにアルミシールド17を
配設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気シールドを備えた
変圧器やリアクトル等の静止誘導電器に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器やリアクトル等の静止誘導電器に
おいては、その容量が増大するに従って、タンク壁に入
射する巻線からの漏れ磁束の量が増加するため、タンク
壁に発生する渦電流損等の漂遊損が増大したり、あるい
はタンク壁の一部で局部加熱を発生したりする。
【0003】そこで、一般的には巻線に対向するタンク
壁面にケイ素鋼板からなる磁性体、あるいは銅板、アル
ミニウム板等の良導体により磁気シールドを施して上記
漂遊損の低減や局部加熱の防止を図っている。
【0004】従来、例えば磁気シールドを備えた変圧器
として、図8に示すような構成のものがある。即ち、図
8に示すように3脚鉄心1の中央脚に巻線2を巻回して
なる変圧器中身がタンク3内に収納されると共に、変圧
器中身の巻線2に対向するタンク内壁面に複数個の短冊
状の磁気シールド板4がその長手方向を上下に向け且つ
横方向に適宜の間隙を存してそれぞれ並設して取付けら
れている。
【0005】この磁気シールド板4は、変圧器中身の巻
線2の軸方向全長よりもやや長めのケイ素鋼板を多数枚
積層すると共に、これらを接着して細長い短冊状に一体
成形したものである。
【0006】また、タンク3の上部開口端にはフランジ
5を有し、このフランジ5に上部カバー5が取付けられ
る。このような構成の変圧器にあっては、巻線2に対向
するタンク3の内壁面に巻線2の軸方向全長よりも長め
の磁気シールド板4が取付けられているので、巻線2の
漏れ磁束7の殆どが図示矢印で示すように磁気シールド
板4の中を還流することになり、漏れ磁束がタンク3に
流れることはない。
【0007】従って、タンク壁に発生する漂遊損や、タ
ンク壁の一部で発生する局部加熱を防止することができ
る。上述した変圧器はタンク3の上部開口部に平坦なカ
バー6を設けてフランジ5に取付ける構成のものである
が、かかる変圧器に対して重量やタンクの形状、大きさ
等が輸送制限により制約される場合がある。
【0008】そこで、このような輸送制限に対処するた
め、高さ方向の寸法を短縮したタンクとし、このタンク
の上部開口部に設けられる上部カバーとして平板の長手
方向の両側を折曲してタンクのフランジ側に向けて傾斜
を持たせた形状に構成したものを使用している。
【0009】しかし、タンクの上部開口端に有するフラ
ンジの位置が低くなると、このフランジ部に流れ込む漏
れ磁束の量が増加するため、フランジの冷却条件が悪い
こともあってフランジおよびその近傍が加熱し易くな
る。
【0010】ところで、輸送制限に対処し、且つフラン
ジに流れる漏れ磁束を低減させる磁気シールドを備えた
変圧器として、いくつかの発明がなされている。例えば
特開昭55−118165号公報に開示された変圧器
は、図6に示すようにタンク3の上部開口部に、平板の
長手方向両側を折曲してタンク3のフランジ側に向けて
傾斜させたカバー傾斜部61とこのカバー傾斜部61よ
りタンクのフランジ面に対して垂直なカバー側面部62
とを形成した上部カバー6を設けると共に、タンク3の
フランジ5にカバー側面部に有するフランジを取付け、
またコイル2に対向するタンク3の内壁面にフランジ5
の水平面より上部カバー6の側面部62と重なる位置ま
で突出する長さの電磁シールド10を設ける構成とした
ものである。
【0011】また、実開昭55−63134号公報に開
示された変圧器は、図7に示すように上部カバー6の形
状を図6と同様にし、またコイル2に対向するタンク3
の内壁面にフランジ5の水平面より上部カバー6の側面
部62と重なる位置まで突出する長さの磁気シールド板
4を設けると共に、この突出部の上部カバー6側に対向
する面側の一部を切欠いて上部カバー6と磁気シールド
板4との間のギャップが大きくなるように構成したもの
である。以上のような方策は、上部カバー6の傾斜部が
小さくてすむような輸送制限の場合には、局部加熱や損
失低減の点で非常に有効である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような磁気シールドを備えた変圧器であっても、輸送制
限が一層厳しく、上部カバー6の傾斜部61を大きくす
る必要がある場合には磁束量の低減効果が十分でなく、
タンク3の開口端に有するフランジ5が加熱することが
ある。
【0013】即ち、図6に示す上部カバー6において、
傾斜部61に入射する巻線2からの漏れ磁束量及び上部
カバーの傾斜部近傍に存する大電流リードによる磁束が
増加する。また、傾斜部61に入射した磁束の一部はタ
ンク3側のフランジ5を介してタンクより磁気シールド
板4を流れて再び巻線2の他方の下端部へと還流し、ま
た残りの一部は傾斜部61をそのまま他脚の巻線2に向
かってタンクの長手方向に流れ、他脚の巻線の上流部へ
と流れていく。
【0014】本発明は上記のような事情を考慮してなさ
れたもので、タンクの上部開口部に有するフランジに取
付けられる上部カバーのフランジ側へ大きく傾斜する傾
斜部が巻線に近付いた場合でも、また上部カバーの傾斜
部近傍に大電流リードがある場合においても上部カバー
とタンクとを結合するフランジ部及び上部カバー傾斜部
に侵入する巻線からの漏れ磁束や大電流リードからの磁
束を低減することができる静止誘導電器を提供するする
ことを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、上部開口端にフランジを有するタンクと、
このタンク内に収納され鉄心脚に巻線を巻回してなる誘
導電器本体と、この誘導電器本体の前記巻線に対向する
前記タンクの内壁面に所定の間隔を存してそれぞれ取付
けられた複数個の磁気シールド板と、前記タンクの上部
開口部を覆うように設けられ平板の長手方向の両側を折
曲して前記タンクのフランジ側に向けて適宜角度傾斜す
る傾斜部とこのカバー傾斜部の下端部に前記タンク側フ
ランジに接続されるカバー側フランジとを形成してなる
上部カバーとを備えた静止誘導電器において、前記タン
ク側の磁気シールド板を前記タンクの上部開口端に有す
るフランジと上部カバーに有するフランジとの接続部を
内側から覆い得る所定長さに形成すると共に、前記上部
カバーの内側に前記誘導電器本体の前記巻線全体を覆う
ように良導電性を有する非磁性材からなる磁気シールド
板を配設する。
【0016】
【作用】このような構成の静止誘導電器にあっては、タ
ンクとその上部開口部に設けられる上部カバーとのフラ
ンジ接続部が内側からタンク側の磁気シールド板により
覆われ、且つ上部カバーの内側に良導電性を有する非磁
性材からなる磁気シールド板により巻線全体が覆われて
いるので、巻線から出た漏れ磁束や大電流リードによる
磁束はカバー側の磁気シールド板により反射され、上部
カバーよりフランジ部を介してタンク側の磁気シールド
に殆ど磁束が流れることはない。
【0017】
【実施例】以下本発明の実施例を図面を参照して説明す
る。図1乃至図3は本発明による静止誘導電器の第1の
実施例を示し、図1は断面図、図2は図1の平面図、図
3は巻線からの漏れ磁束がタンク壁面に流れる状態を示
す図である。
【0018】図1及び図2において、3脚鉄心11の中
央脚に巻線12を巻回してなる変圧器中身がタンク13
内に収納されると共に、タンク13の上部開口端に有す
るフランジ14−1に上部カバー15が取付けられる。
【0019】上記上部カバー15は、平板の長手方向の
両側を折曲してタンク13のフランジ側に向けて傾斜す
るカバー傾斜部15−1とこのカバー傾斜部よりタンク
13のフランジ面に対して垂直なカバー側面部15−2
とを形成したもので、タンク13のフランジ14−1に
カバー側面部15−2に有するフランジ14−2を結合
する。
【0020】上記タンク13及び上部カバー15は、そ
れぞれ輸送制限寸法に合せた大きさ及び形状にそれぞれ
形成されている。一方、変圧器中身の巻線12に対向す
るタンク内壁面に複数個の短冊状の磁気シールド板16
がその長手方向を上下に向け且つ横方向に適宜の間隙を
存してそれぞれ並設して取付けられている。また、これ
らの磁気シールド板16は、その上端がタンク13の上
部開口端部に有するフランジ14−1よりも上部カバー
15側に突出した状態となっている。
【0021】また、上部カバー15の内側に平板部とそ
の両側の傾斜部のうち少なくともタンク長辺側に良導電
性を有する非磁性材からなる磁気シールド板、例えばア
ルミシールド板17が取付けられる。
【0022】なお、上記では特に言及しなかったが、タ
ンク13内に変圧器中身の絶縁・冷却媒体として例えば
鉱油、六フッ化イオウガス、パーフロロカーボン液の何
ずれかが収容される。
【0023】このような構成の変圧器にあっては、図2
及び図3に示すように変圧器中身の巻線12から出た漏
れ磁束92及び大電流リード18による磁束91が上部
カバー15に入射し、フランジ14−1,14−2を介
して磁気シールド板16に流れようとするが、アルミシ
ールド板17により漏れ磁束を反射するため、磁束は殆
ど流れることはない。
【0024】このように第1の実施例では、変圧器中身
の巻線12から上部カバー15に入射する漏れ磁束量及
び大電流リード18から上部カバー15に入射する磁束
量は大幅に低減されるので、上部カバー15で発生する
渦電流損は大幅に低減され、上部カバー15の一部及び
フランジ14−1,14−2近傍の局部的な発熱を防止
することができる。
【0025】また、巻線12による漏れ磁束のみでは問
題なく、大電流リード18がカバーに接近する場合にお
いて、鉄心長手方向の中心線に対してアルミシールド板
17を分割し、大電流側のみに配設しても、若干漏れ磁
束はカバー15に侵入するが、その量は少ないため、局
部加熱抑制としては殆ど同程度の効果を期待することが
できる。
【0026】なお、上記実施例ではカバー側の磁気シー
ルド板としてアルミニウム板を用いたが、銅板を用いて
もよい。図4は本発明による静止誘導電器の第2の実施
例を示す断面図で、図1及び図2と同一機能部品には同
一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる点に
ついてのみ述べる。
【0027】図4に示す第2の実施例において、第1の
実施例と異なる点は、3脚鉄心11の各脚に各相の巻線
12を巻回して3相構成の変圧器中身とした点である。
従って、この変圧器中身の構成の違いに伴って磁気シー
ルド板16も各相の巻線12に対向するタンク13の内
壁面にそれぞれ取付けられる。
【0028】即ち、タンクカバーに入射する漏れ磁束が
図2に示す第1の実施例では、中央脚の巻線による磁束
の向きと両側脚の巻線による磁束の向きが常時反対方向
になることから、常時隣接巻線間のみで漏れ磁束92が
流れるのに対して、図4に示す第2の実施例では各相の
巻線12の位相が120°ずつずれていることから、漏
れ磁束92は両端脚の巻線と中央脚の巻線及び一端脚の
巻線と他端脚巻線との間において流れる点が異なってい
る。しかし、どちらも上部カバーの巻線間の部分を経由
して流れることには違いない。
【0029】従って、上部カバーに入射する磁束の漏れ
方が異なるのものの、この実施例においても第1の実施
例と同様の効果が得られる。この他の構成及び作用は第
1の実施例と同様であり、磁気シールド中の磁束の流れ
も同様であるため、その説明を省略する。
【0030】図5は本発明による静止誘導機器の第3の
実施例を示す断面図で、図1及び図2と同一機能部品に
は同一符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる
点についてのみ述べる。
【0031】図5に示す第3の実施例において、第1の
実施例及び第2の実施例と異なる点は、複数の鉄心脚1
1にそれぞれ巻線12を巻回すると共に、これらを並列
に接続してなる単相構成の変圧器中身とした点である。
【0032】従って、この変圧器中身の構成の違いに伴
って磁気シールド板16も各相の巻線12に対向するタ
ンク13の内壁面にそれぞれ取付けられる。このような
構成の変圧器にあっては、2つの巻線からの漏れ磁束は
常時隣接巻線間で流れるので、第1の実施例と同様な効
果を得ることができる。
【0033】その他の構成及び作用は、前述した各実施
例と同様であるため、その説明を省略する。なお、上記
各実施例では変圧器の場合について説明したが、本発明
はリアクトルの場合にも同様に適用実施できるものであ
る。
【0034】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、タン
クの上部フランジに取付けられる上部カバーのフランジ
側へ大きく傾斜する傾斜部が巻線に近付いた場合でも、
また上部カバーの傾斜部近傍に大電流リードがある場合
においても上部カバーとタンクとを結合するフランジ部
及び上部カバー傾斜部に侵入する巻線からの漏れ磁束や
大電流リードからの磁束を低減することができる静止誘
導電器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による静止誘導電器の第1の実施例を示
す縦断面図。
【図2】同実施例の平面図。
【図3】同実施例の横断面図。
【図4】本発明による静止誘導電器の第2の実施例を示
す横断面図。
【図5】本発明による静止誘導電器の第3の実施例を示
す横断面図。
【図6】従来の磁気シールドを備えた静止誘導電器の一
例を示す縦断面図。
【図7】従来の磁気シールドを備えた静止誘導電器の他
の例を示す部分断面図。
【図8】一般に採用されている従来の磁気シールドを備
えた変圧器を示す断面図。
【符号の説明】
11……鉄心、12……巻線、13……タンク、14−
1,14−2……フランジ、15……上部カバー、15
−1……傾斜部、15−2……側面部、16……磁気シ
ールド、17……アルミニウムシールド、18……大電
流シールド。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上部開口端にフランジを有するタンク
    と、このタンク内に収納され鉄心脚に巻線を巻回してな
    る誘導電器本体と、この誘導電器本体の前記巻線に対向
    する前記タンクの内壁面に所定の間隔を存してそれぞれ
    取付けられた複数個の磁気シールド板と、前記タンクの
    上部開口部を覆うように設けられ平板の長手方向の両側
    を折曲して前記タンクのフランジ側に向けて適宜角度傾
    斜する傾斜部とこのカバー傾斜部の下端部に前記タンク
    側フランジに接続されるカバー側フランジとを形成して
    なる上部カバーとを備えた静止誘導電器において、 前記タンク側の磁気シールド板を前記タンクの上部開口
    端に有するフランジと上部カバーに有するフランジとの
    接続部を内側から覆い得る所定長さに形成すると共に、
    前記上部カバーの内側に前記誘導電器本体の前記巻線全
    体を覆うように良導電性を有する非磁性材からなる磁気
    シールド板を配設したことを特徴とする静止誘導電器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101229631B1 (ko) * 2011-10-31 2013-02-04 김은희 표류 부하손을 절감하는 자기차폐형 변압기
CN106024338A (zh) * 2016-07-05 2016-10-12 北京电力设备总厂有限公司 干式空心电抗器及其均流电极
CN112735783A (zh) * 2020-12-21 2021-04-30 山东电力设备有限公司 变压器铜屏蔽结构

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