JPH07297041A - 静止誘導電器 - Google Patents

静止誘導電器

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JPH07297041A
JPH07297041A JP9181994A JP9181994A JPH07297041A JP H07297041 A JPH07297041 A JP H07297041A JP 9181994 A JP9181994 A JP 9181994A JP 9181994 A JP9181994 A JP 9181994A JP H07297041 A JPH07297041 A JP H07297041A
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JP
Japan
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magnetic shield
winding
magnetic
shield plates
flange
Prior art date
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Pending
Application number
JP9181994A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Isaka
進 井坂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】タンク壁のフランジ部で磁気シールド板を分割
する必要がある場合でも、巻線の漏れ磁束がタンク壁に
侵入しないようにした。 【構成】複数個の磁気シールド板10,11,12を巻
線2と対向するタンク壁4の中央部および両端部におい
て、中央部には巻線軸方向に長尺の磁気シールド板10
を複数個複数脚配置方向に並べて配置し、両端部には複
数脚配置方向に長尺の磁気シールド板11,12を巻線
軸方向に所定間隔を有して複数並置して成り、さらに中
央部と両端部間の少なくともいずれか一方にはフランジ
接合部7が存在する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は変圧器やリアクトルなど
の静止誘導電器に係り、特に磁気シールド構造を備えた
静止誘導電器に関する。
【0002】
【従来の技術】変圧器の容量が増大するに従って、タン
ク壁に入射する巻線からの漏れ磁束の量も増加すること
から、タンク壁に発生するうず電流損などの漂遊損が増
大したり、あるいはタンク壁の一部で局部過熱が発生し
たりする。
【0003】そこで、一般には巻線に対向するタンク壁
の内面にけい素鋼板からなる磁性体、あるいは銅板,ア
ルミニウム板などの良導体による磁気シールドを施して
上記漂遊損の低減や局部過熱の防止を図っているのは周
知のところである。
【0004】例えば、従来のけい素鋼板による磁気シー
ルド装置は、図8に示すように鉄心1に巻回された巻線
2の長さよりもやや長めのけい素鋼板を多数枚積層して
接着し、且つ細長い短冊状に一体成形した磁気シールド
板3を、互いに多少のギャップを設けて複数個垂直に並
べ、巻線2に対向するタンク壁4の内面に取り付けるこ
とにより、巻線2の漏れ磁束のほとんどを磁気シールド
板3の中を還流させ、タンク壁4には漏れ磁束が流れな
いようにしていた。
【0005】ところが、変圧器の製作の都合上または輸
送制限に対処するため、上部カバー5と下部タンク6と
を結合するためのフランジ7を下部タンク6の上端より
下がった部分に設ける必要が生ずる場合がある。このよ
うな場合、磁気シールド板3を上下2分割して別々に上
部カバー5および下部タンク6に取り付けることにな
る。しかし、磁気シールド板3を上下2分割した場合に
は、磁気シールドに入射した磁束が磁気シールド板3中
を流れにくくなり、磁束の一部がタンク壁4に漏れてフ
ランジ7を通って流れるため、冷却条件の悪いフランジ
7が過熱する恐れがあった。
【0006】そのため、フランジ7を通って流れる漏れ
磁束を低減するため、いくつかの装置が発明されてい
る。例えば、特開昭53−91322号公報に開示され
た磁気シールド装置は、図9に示すように上タンク側壁
8または下タンク側壁9の少なくとも片側をフランジ7
の水平面より突出させて磁気シールド板3aと磁気シー
ルド板3bとの間のギャップを小さくする方策を採って
いる。
【0007】また、特開昭53−91323号公報に開
示された磁気シールド装置は、図10に示すように分割
された磁気シールド板3a,3bのフランジ7側の端部
を一部切り欠き、フランジ7近傍のみ上タンク側壁8お
よび下タンク側壁9より遠ざけて配設する方策を採って
いる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方策によりフランジ7に流れる漏れ磁束量は、対
策前よりも低減されるものの、磁束量の低減効果は十分
ではなく、フランジ7が過熱することがある。
【0009】つまり、図9に示す磁気シールド装置のよ
うに、下タンク側壁9の上端部をフランジ7面より上方
に突出させる構造においては、磁気シールド板3a,3
b間のギャップは工作上、少なくとも5〜10mm必要
である。このギャップ部の磁気抵抗(ギャップ長/対向
部面積に比例)と、磁気シールド板3aと上タンク側壁
8間の磁気抵抗とを比較した場合、磁気シールド板3a
と上タンク側壁8間のギャップが1mm程度と小さく、
且つ対向部面積(長さに相当)は逆に磁気シールド板3
aの積層厚よりも大きいため、磁気シールド板3aと上
タンク側壁8間の磁気抵抗が方が小さく、したがってフ
ランジ7には依然として多くの漏れ磁束が流れることに
なる。
【0010】また、図10に示す磁気シールド装置のよ
うに、磁気シールド板3a,3bの各端部を上タンク側
壁8および下タンク側壁9から遠ざける構造において
は、磁気シールド板3aと上タンク側壁8間のギャップ
を大きくすることにより、磁気シールド板3aと上タン
ク側壁8間の磁気抵抗を大きくしているものの、磁気シ
ールド板3a,3b間のギャップが大きく、対向部面積
が小さくなっているため、磁気シールド板3a,3b間
の磁気抵抗も大きくなり、フランジ7を流れる磁束量を
低減させる効果が小さくなっている。
【0011】さらに、図9および図10において、フラ
ンジ7における上部フランジと下部フランジとの位置関
係は、タンク製作誤差が10〜20mm程度あるため、
正確に合致させることは困難であり、その結果、フラン
ジ7を通過する漏れ磁束を低減させることが困難であ
る。
【0012】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、タンク壁のフランジ部で磁気シールド板を分割
する必要がある場合でも、巻線の漏れ磁束がタンク壁に
侵入しにくい磁気シールド構造を備えた静止誘導電器を
提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明に係る静止誘導電
器は、上述した課題を解決するために、複数脚の巻線に
対向するタンク壁内面に、それぞれ帯状の薄い磁性板を
積層して成る磁気シールド板を複数個取り付けた静止誘
導電器において、前記複数個の磁気シールド板を前記巻
線と対向する前記タンク壁の中央部および両端部におい
て、中央部には前記巻線軸方向に長尺の磁気シールド板
を複数個前記複数脚配置方向に並べて配置し、前記両端
部には前記複数脚配置方向に長尺の磁気シールド板を前
記巻線軸方向に所定間隔を有して複数並置して成り、さ
らに前記中央部と前記両端部間の少なくともいずれか一
方にはフランジ接合部が存在することを特徴とする。
【0014】
【作用】磁気シールド板を分割した場合、磁気シールド
板に入射した巻線の漏れ磁束の一部がタンク壁を介して
分断したギャップを回避するように流れるため、フラン
ジ部の過熱の原因になる。
【0015】ところが、本発明においては、両端部の複
数個の磁気シールド板が巻線軸方向に対して中央部の複
数個の磁気シールド板と分断され、且つ複数脚配置方向
に長尺であるため、他脚の巻線との間で漏れ磁束が流れ
易くなっている。したがって、巻線端部に位置する両端
部の複数個の磁気シールド板に入射した漏れ磁束は、タ
ンク壁を介して敢えて巻線軸方向に流れようとすること
がなく、タンク壁にはほとんど漏れ磁束が侵入すること
がないため、フランジ部の過熱を防止することができ
る。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】図1は本発明に係る静止誘導電器の第1実
施例を示す断面図、図2は図1の平面図、図3は図1の
磁気シールド板の取付状態を示す正面図である。なお、
図1〜図3において従来の構成と同一または対応する部
分には同一の符号を用いて説明する。
【0018】図1に示すように、鉄心1には巻線2が巻
回され、この巻線2に対向する下タンク側壁9には、帯
状の薄い磁性板を積層して成る縦方向(巻線軸方向)に
長尺の磁気シールド板10が複数個横方向(複数脚配置
方向)に並べて配置されている。これら磁気シールド板
10は、高さ方向の端部がフランジ7よりも突出せず、
且つ巻線2の高さ中央位置に対して上下対称の範囲に配
設されている。
【0019】また、巻線2に対してフランジ7より上方
の上タンク側壁8には、横方向(複数脚配置方向)に長
尺の磁気シールド板11が複数個所定間隔を有して並置
され、その横方向の取付範囲としては図2に示す3相変
圧器にあっては、3相分のコイル全体に対向するよう
に、端相の巻線の外径位置程度までの長さとするのが望
ましい。
【0020】そして、縦方向に長尺の磁気シールド板1
0を取り付けた下タンク側壁9の下方には、巻線2の高
さ中央位置に対して上下対称の範囲になるように、横方
向に長尺の磁気シールド板12が磁気シールド板11と
同数個所定間隔をおいて並置されている。なお、タンク
側からみた磁気シールド板10,11および12を図3
に示す。
【0021】このように、本実施例では、磁気シールド
板がタンク壁である上タンク側壁8および下タンク側壁
9の上下方向に対し中央部および両端部において、中央
部には巻線軸方向に長尺の磁気シールド板10を複数個
複数脚配置方向に並べて配置し、両端部には複数脚配置
方向に長尺の磁気シールド板11,12を巻線軸方向に
所定間隔を有して複数並置されている。
【0022】次に、本実施例の作用について説明する。
【0023】巻線2から入射する漏れ磁束の内、縦方向
に長い磁気シールド板10に入射した漏れ磁束は、図1
に示すようにそのまま磁気シールド板10の中を流れて
再び自相の巻線に戻っていく。
【0024】一方、上部および下部に配設した横方向に
長尺の磁気シールド板11,12に入射した漏れ磁束
は、図2に示すように他相の巻線に向かって流れ、且つ
上部と下部とでは互いに逆方向に向かって流れて漏れ磁
束は還流する。
【0025】図4に巻線からタンク壁方向に入射する磁
束密度の分布図を示す。図4において、磁束φ1 および
φ3 は横方向に長尺の磁気シールド板11,12の中を
左右反対方向に流れ、磁束φ2 は縦方向に長尺の磁気シ
ールド板10の中を上下方向に流れている。なお、図4
において、Bは磁束密度であり、Hは磁化力である。
【0026】このように本実施例によれば、巻線2から
磁気シールド板10,11および12に入射した磁束
は、それぞれ磁気抵抗の小さい磁気シールドの中を通っ
て流れることができるため、中央部に取り付けられた縦
方向に長い磁気シールド板10と横方向に長い磁気シー
ルド板11,12との間を上タンク側壁8および下タン
ク側壁9を介して流れることがほとんどないので、冷却
条件の悪いフランジ7の発熱を防止することができる。
【0027】図5は本発明に係る静止誘導電器の第2実
施例を示す平面図である。なお、前記第1実施例と同一
の部分には同一の符号を付して説明する。以下の各実施
例についても同様である。本実施例が既に説明した前記
第1実施例と異なる点は、3相3脚構成の代わりに単相
2脚構成とした点である。
【0028】すなわち、図5に示す2つの巻線2,2は
並列接続され、巻線2,2に流れる電流の向きが反対に
なるように構成し、巻線2からの漏れ磁束の流れる方向
を逆にしている。この実施例でも前記第1実施例と同様
の効果が得られる。
【0029】その他の構成および作用は図3に示す前記
第1実施例と同様であり、磁気シールド中の磁束の流れ
も同様であるためその説明を省略する。
【0030】図6は本発明に係る静止誘導電器の第3実
施例を示す断面図である。本実施例が既に説明した前記
第1,第2実施例と異なる点は、下タンク側壁をさらに
2分割し、中継ぎタンク9aと、下部タンク9bとし、
下部にもフランジ7aを設けた点である。この実施例で
も前記第1実施例と同様の効果が得られる。
【0031】その他の構成および作用は図3および図5
に示す実施例と同様であり、磁気シールド中の磁束の流
れも同様であるためその説明を省略する。
【0032】図7は本発明に係る静止誘導電器の第4実
施例におけるタンクフランジ部を示す拡大断面図であ
る。本実施例が既に説明した前記各実施例と異なる点
は、フランジ7を磁束を通しにくい非磁鋼材から形成し
た点である。
【0033】したがって、フランジ7を磁束を通しにく
い非磁鋼材から形成したので、巻線2から磁気シールド
に入射した漏れ磁束は、基本的に磁気抵抗の小さな部分
を通って流れることから、横方向に長尺の磁気シールド
板11,12と縦方向に長尺の磁気シールド板10との
間をタンクを介して漏れ磁束が流れることを防止する上
で一段と効果を発揮する。
【0034】その他の構成および作用は前記各実施例と
同様であり、磁気シールド中の磁束の流れも同様である
ためその説明を省略する。
【0035】なお、上記各実施例では、本発明を変圧器
について説明したが、巻線外部の磁束の流れ方はリアク
トルでも同様であることから、本発明をリアクトルに対
しても適用できることは明白である。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る静止
誘導電器によれば、複数個の磁気シールド板を巻線と対
向するタンク壁の中央部および両端部において、中央部
には巻線軸方向に長尺の磁気シールド板を複数個複数脚
配置方向に並べて配置し、両端部には複数脚配置方向に
長尺の磁気シールド板を巻線軸方向に所定間隔を有して
複数並置して成り、さらに中央部と両端部間の少なくと
もいずれか一方にはフランジ接合部が存在することによ
り、巻線から磁気シールド板に入射した磁束をタンク壁
に流すことなく、磁気シールド中を流し、再度巻線へと
還流させることができ、タンク壁、特にフランジ部の過
熱を効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る静止誘導電器の第1実施例を示す
断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1の磁気シールド板の取付状態を示す正面
図。
【図4】巻線からタンク壁方向に入射する磁束密度を示
す分布図。
【図5】本発明に係る静止誘導電器の第2実施例を示す
平面図。
【図6】本発明に係る静止誘導電器の第3実施例を示す
断面図。
【図7】発明に係る静止誘導電器の第4実施例における
タンクフランジ部を示す拡大断面図。
【図8】従来の変圧器における磁気シールド装置を示す
断面図。
【図9】誘導電器用磁気シールド装置の第1の従来例を
示す部分断面図。
【図10】誘導電器用磁気シールド装置の第2の従来例
を示す部分断面図。
【符号の説明】
1 鉄心 2 巻線 3 磁気シールド板 4 タンク壁 5 上部カバー 6 下部タンク 7 フランジ 8 上タンク側壁 9 下タンク側壁 10 磁気シールド板 11 磁気シールド板 12 磁気シールド板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数脚の巻線に対向するタンク壁内面
    に、それぞれ帯状の薄い磁性板を積層して成る磁気シー
    ルド板を複数個取り付けた静止誘導電器において、前記
    複数個の磁気シールド板を前記巻線と対向する前記タン
    ク壁の中央部および両端部において、中央部には前記巻
    線軸方向に長尺の磁気シールド板を複数個前記複数脚配
    置方向に並べて配置し、前記両端部には前記複数脚配置
    方向に長尺の磁気シールド板を前記巻線軸方向に所定間
    隔を有して複数並置して成り、さらに前記中央部と前記
    両端部間の少なくともいずれか一方にはフランジ接合部
    が存在することを特徴とする静止誘導電器。
JP9181994A 1994-04-28 1994-04-28 静止誘導電器 Pending JPH07297041A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9181994A JPH07297041A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 静止誘導電器

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JPH07297041A true JPH07297041A (ja) 1995-11-10

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JP9181994A Pending JPH07297041A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 静止誘導電器

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JP (1) JPH07297041A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010028537A (ko) * 1999-09-21 2001-04-06 함상천 자계실드장치

Cited By (1)

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