JPH08329594A - 磁気カードの真偽判別方法 - Google Patents

磁気カードの真偽判別方法

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JPH08329594A
JPH08329594A JP13166095A JP13166095A JPH08329594A JP H08329594 A JPH08329594 A JP H08329594A JP 13166095 A JP13166095 A JP 13166095A JP 13166095 A JP13166095 A JP 13166095A JP H08329594 A JPH08329594 A JP H08329594A
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magnetic card
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JP13166095A
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Mikio Sugiura
幹雄 杉浦
Ryuichi Saga
隆一 嵯峨
Minoru Nakamura
穰 中村
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】信号が記録された再生出力の振幅パターンが真
偽情報となるような磁気カードと、前記したのと同じ信
号が記録されたそれ以外の磁気カードとが、混在する場
合の、前者磁気カードの具体的判別方法を提供する。 【構成】磁気記録情報の信号処理(A)と、アナログ再
生波形の振幅の極大値を連続的に結んで包絡線とする信
号処理(B)とを並列に行う様にして、再生出力の振幅
パターンが真偽情報である磁気カードを判別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、銀行のキャッシュカー
ド、プリペイドカード等において、再生出力の振幅パタ
ーンが真偽情報である磁気カードの判別方法に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気カードは、通常、非磁性支持体上に
磁気記録層が設けられた磁気記録媒体からなり、プリペ
イドカード、乗車券、回数券、キャッシュカードなどと
して普及している。近年、これらの磁気カードにおい
て、偽造、変造等の不正使用が大きな問題となってお
り、そこで様々な不正使用防止策やカードの真偽判別方
法が提案されている。
【0003】例えば、特公昭43−185号公報には、
磁気記録媒体を低保磁力層と高保磁力層との2層構成に
して、低保磁力層には意味不明の雑音をエンコードし、
高保磁力層には通常の情報をエンコードして情報読み取
り時に低保磁力層の雑音を消去してから、高保磁力層の
情報を読み取る方法が実施されている。
【0004】また、特公平3−68453号公報には、
磁気記録層を構成している磁性粉の主たる配向方向が磁
気記録層の長手方向(XX軸方向)に形成され、その一
部の配向部分が磁気記録層の垂直方向(YY軸方向)ま
たは平面方向(ZZ方向)に形成されていることを特徴
とする磁気記録媒体が記載されている。
【0005】また同公報には、その様な磁気記録媒体の
製造方法として、磁気記録媒体を長手方向に配向処理し
た後、塗工面が乾燥する前に、前期配向処理された磁気
層の一部分の配向をさらに磁場によって乱してから乾燥
するという製造方法が記載されている。
【0006】しかしながら、従来技術によれば、以下に
述べる問題点がある。すなわち、特公昭43−185号
公報に記載されている2層の磁気記録媒体では、磁気記
録層を2度塗工する必要があり、双方の膜厚管理も難し
いものになってくる。また、この磁気記録媒体を読み書
きする装置では、雑音信号を書き込んだり、消去するヘ
ッドが余分に必要になるため製造コストが高くなる。
【0007】また、特公平3−68453号公報に記載
されている磁気記録媒体は、配向部分の一部分を主たる
配向方向と異なる向きに再配向するものであるため、主
たる配向部分は一様な配向度を有している。そのため、
再生出力は高・低2種類の信号としてのみ検出されるに
すぎない。さらに、再生出力電圧は不連続となり、これ
を真偽の判定条件として使用した場合は偽造が比較的容
易であるという欠点があった。
【0008】また、この磁気記録媒体の製造方法では、
磁気記録媒体の長手方向に配向処理してから、改めてそ
の配向の一部分を乱す磁場配向を行うため、磁場発生の
ための新たなエネルギーが必要になり、別途そのための
装置も必要となるとともに、磁気記録媒体の生産性も劣
るという欠点があった。
【0009】本発明者の一部は、上記従来の課題を解決
できる、即ちカードの偽造が困難であって、かつ、真偽
の判定が容易にできる磁気記録媒体及びその製造方法を
既に提供した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、信号が
記録された再生出力の振幅パターンが真偽情報となるよ
うな磁気カードと、前記したのと同じ信号が記録された
それ以外の磁気カード(例えば真偽情報を有さない磁気
カードや特公平3−68453号公報に記載されている
様な磁気カード)とが、混在する場合の、前者磁気カー
ドの具体的判別方法は未だ提供されていなかった。
【0011】本発明は、同一信号が記載された混在する
多数の磁気カードの中から、真なる、再生出力の振幅パ
ターンが真偽情報となるような磁気カードのみを、確実
に判別できる方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、従来の磁気
記録情報のデータ信号処理だけでなく、再生出力の振幅
パターンが真偽情報となるような磁気カードの判別のた
めに、それに固有の振幅パターンに着目して、そのアナ
ログ再生波形の振幅の極大値を連続的に結んで包絡線と
する信号処理をもそれと並列に行う様にすると、上記課
題が解決されることを見い出した。
【0013】即ち本発明は、磁気記録情報の信号処理
(A)と、アナログ再生波形の振幅の極大値を連続的に
結んで包絡線とする信号処理(B)とを並列に行うこと
を特徴とする、再生出力の振幅パターンが真偽情報であ
る磁気カードの判別方法を提供する。以下、適宜図面を
用いて、本発明について説明する。
【0014】本発明で判別できるのは、振幅パターンが
再生出力波形として得られる磁気カードである。
【0015】この様な磁気カードとしては、例えば、非
磁性支持体上に、磁性粉が分散した結合剤樹脂の乾燥被
膜からなる磁気記録層が設けられた磁気記録媒体であっ
て、一定記録密度・記録電流で当該磁気記録層に磁気記
録した時の再生出力電圧が、当該磁気記録層の長手方向
で周期関数的に連続変化し、出力電圧極大値と同極小値
とが交互に繰り返し出現する様に構成した情報未記録の
磁気カードに、一定記録密度・記録電流で当該磁気記録
層に情報を磁気記録した磁気カードが挙げられる。
【0016】この様な磁気カードとしては、例えば、非
磁性支持体上に、磁性粉を分散した結合剤樹脂の乾燥被
膜からなる磁気記録層が設けられた磁気記録媒体におい
て、当該磁気記録層に磁性粉がどの方向にも配向されて
いない部分(A)と、長手方向に磁性粉が配向されてい
る部分(C)と、これらの間に、当該部分(A)から部
分(C)に向けて、長手方向の配向度が連続的に増大す
る様な配向度勾配で磁性粉が配向されている部分(B)
と、当該部分(C)から部分(A)に向けて、長手方向
の配向度が連続的に減少する様な配向度勾配で磁性粉が
配向されている部分(D)とを有しており、これら磁気
記録層上の4つの部分が部分(A)、部分(B)、部分
(C)、部分(D)の順で繰り返された配向パターンを
有する磁気カードに、一定記録密度・記録電流で当該磁
気記録層に情報を磁気記録した磁気カードが使用でき
る。
【0017】そして前記した様な情報未記録の磁気カー
ドは、例えば非磁性支持体上に、磁性粉が分散した結合
剤樹脂を必須成分とする磁性塗料を塗布した後、当該塗
布面を乾燥する前に、2つの底面に挟まれた外周面に磁
極を有し、かつその磁極であるN極とS極とが交互に、
両底面方向に向けてストライプ状に着磁された円柱型磁
石で、当該支持体長手方向と、当該磁石の外周面とを対
向させるとともにその磁石を円柱軸中心に回転させて、
磁場配向処理して配向パターンを設けてから、磁性塗料
の乾燥を行うことにより得ることが出来る。
【0018】この様に構成した磁気カードは、一定記録
密度・記録電流で当該磁気記録層に磁気記録した時の再
生出力電圧が、当該磁気記録層の長手方向で周期関数的
に連続変化し、出力電圧極大値と同極小値とが交互に繰
り返し出現するという特徴を有している。
【0019】本発明の磁気記録媒体は、上記した様に配
向した磁性粉が結合剤樹脂中に分散しており、その配向
度が固定された状態でその磁性粉は結着されて乾燥被膜
となり、それが磁気記録層として非磁性支持体上に接着
されて設けられている。
【0020】本発明の磁気記録媒体は、如何なる方法で
製造されてもよいが、例えば、巻出し装置から送り出さ
れた非磁性支持体に、塗工ヘッドにより磁性塗料を塗布
して磁気記録層を構成する。
【0021】この磁性塗料は、磁性粉と結合剤樹脂とを
必須成分として含有するものであり、必要に応じて有機
溶剤が併用される。尚、この磁性塗料については、後で
詳述する。
【0022】次いで、非磁性支持体上に塗布された磁性
塗料の塗工面が乾燥する前に、磁場配向装置により配向
パターンを形成する。次いで、乾燥装置で当該塗工面を
乾燥させ、配向を固定した後、巻取り装置で巻取る。
【0023】非磁性支持体は、シート状あるいは板状を
呈しており、この非磁性支持体の材料としては、例え
ば、塩化ビニル、ナイロン、セルロースジアセテート、
セルローストリアセテート、ポリスチレン、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリイミド、ポリ
カーボネート等のプラスチック類もしくは;銅、アルミ
ニウム等の金属;紙、含浸紙;及びこれらの材料の複合
体が挙げられ、これら以外であっても、磁気カードに必
要な物理的特性、例えば強度、剛度、隠蔽性、光透過性
を有するものであれば、特に制限なく使用できる。
【0024】上記磁性塗料に用いる磁性粉としては、例
えばγ−Fe23 、Co被着γ−Fe23 、Fe3
4、CrO2 、Fe、Baフェライト、Srフェライト
などが挙げられる。
【0025】磁性粉は、適当な結着剤樹脂中に分散して
調製することができる。磁性粉が分散される結着剤樹脂
としては、例えばブチラール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、セ
ルロース系樹脂、アクリル樹脂、スチレン−マレイン酸
共重合樹脂、エポキシ樹脂等があげられる。
【0026】これら結着剤樹脂には、硬化剤を併用する
ことが出来る。硬化剤としては、例えば、トリレンジイ
ソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水
添ジフェニルメタンジイソシアネート、カルボジイミド
変性ポリイソシアネート、トリメチロールプロパントリ
イソシアネート等のポリイソシアネート類が好適に使用
できる。
【0027】また、磁性粉が結着剤樹脂中に分散されて
なる磁性塗料中には、必要に応じて、分散剤、界面活性
剤、カップリング剤、可塑剤、潤滑剤等、あるいはカー
ボン、その他顔料を添加することもできる。
【0028】磁性塗料を調製するに際しては、通常有機
溶剤が併用される。この際に用いることが出来る有機溶
剤としては、例えばトルエン、キシレン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン、メタノー
ル、エタノール、イソプロピルアルコール、n−ブタノ
ール、シクロヘキサノン、ヘキサン等が併用される。
【0029】磁性塗料中の結合剤樹脂の使用量は、特に
制限されないが、磁性粉100重量部当たり10〜40
重量部の範囲が好ましい。
【0030】勿論、磁性塗料を調製するに当たっては、
あらかじめ予備混練を行ってから、充分な分散混練を行
う2段階混練を行って調製してもよい。
【0031】磁性塗料は、如何なる方法で非磁性支持体
上に塗布してもよいが、例えば塗工ヘッドを用いて塗工
することが出来る。塗工ヘッドは、グラビアロール、リ
バースロール、ダイ、エアーナイフ、マイクログラビア
などの従来公知の塗工ヘッドが使用できる。
【0032】非磁性支持体上に塗布された磁性塗料は、
次にその中に含まれる磁性粉が所定の配向度勾配を有す
る様に配向処理される。この配向処理には、通常、磁場
配向装置が用いられる。この磁場配向装置は、例えば図
2に示すような円柱型磁石で、かつ、外周面の磁極がN
極、S極交互にストライプ状に着磁された磁石8を含ん
でいる。
【0033】そしてこの磁石8は、円柱軸中心に回転出
来る様になっている。この磁石8を、非磁性支持体また
は磁性塗料に接触しない様にして回転させることによ
り、磁性塗料中の磁性粉を所定の配向度となる様に調整
することが出来る。
【0034】通常、磁石8のストライプは、非磁性支持
体2のXX軸と直角(非磁性支持体の長手方向に対して
90°)となる様に設けることが出来る。尚、配向処理
に際して磁石8の周速度は、非磁性支持体の移動速度と
一致させるか同程度として配向処理することが好まし
い。
【0035】また、磁石8は、非磁性支持体上の磁性塗
料塗布面側に設けても良いし、磁性塗料塗布面と反対側
(つまり、非磁性支持体2面側)に設けてもよい。前者
の場合には、磁石8は、非磁性支持体の進行方向と逆方
向に回転させて、所定配向度勾配を有する配向パターン
を形成する。一方、後者の場合には、非磁性支持体の進
行方向と同一方向に回転させて、所定配向度勾配を有す
る配向パターンを形成する。
【0036】磁石8は、上記した通り、非磁性支持体2
のXX軸と直角(つまり、非磁性支持体の長手方向に対
して90°)となる様に設けることが出来るが、XX軸
に対して0°を越えて90°未満又はXX軸に対して9
0°を越えて180°未満となる様な所定角度で設ける
様にして、再生出力電圧の極大値間の間隔が等間隔であ
り、同極小値間の間隔が等間隔であり、かつ、同極大値
と同極小値との間隔と、同極小値から同極大値までの間
隔が異なる間隔とすることも出来る。
【0037】また、磁石8の直前に、移動方向に一定磁
場で配向する電磁石または永久磁石を設置することもで
き、磁石8の幅と個数と位置の組合せで配向パターンを
全面でも部分的に形成することもできる。
【0038】配向パターンは、磁気記録層の全面または
一部に形成することができる。尚この様にして得られた
未乾燥状態の非磁性支持体上の磁気記録層は、乾燥さ
せ、被膜化して磁性粉の配向が変化しない様に、固定す
る。この際の乾燥は、どの様な条件で行ってもよいが、
例えば熱風、赤外線等を当てることに行うことが出来
る。熱風乾燥の場合には、通常80〜180℃で行うこ
とが出来る。
【0039】この乾燥により得られた磁気記録媒体は、
必要ならば、巻き取り装置で巻き取り、所定の時間、恒
温恒湿条件のもとでエージングされる。
【0040】配向パターンを有する磁気記録層は、その
上層に隠蔽層を設けることにより外観上配向パターンを
隠蔽することもできる。また、必要なら、さらに磁気記
録層を重層して使用することもできる。
【0041】この様にして得られた磁気記録媒体は、そ
のままで使用することが出来るが、所望の形状に切断し
て使用してもよい。
【0042】上記した様にして得た情報未記録の磁気カ
ードには、一定記録密度・記録電流でデータ情報が記録
される。この記録に当たっては、公知慣用の磁気ヘッド
やエンコーダー等の記録装置のいずれも使用することが
できる。
【0043】記録方式も各種採用しうるが、例えばF2
F方式(周波数変調方式)、NRZ方式、RZ方式等で
記録することができる。
【0044】その記録された情報を視覚的に読む場合に
は、その再生出力をアナログ波形として表示させればよ
い。そのアナログ波形は極大値と極小値が交互に繰り返
して発現する振幅パターンとなる。
【0045】本発明では、前記再生出力を用いて従来の
データ情報を解析するための、磁気記録情報の信号処理
部(A)と、前記再生出力からそれが振幅パターンを再
生出力として有する磁気カードであることを解析するた
めの、アナログ再生波形の振幅の極大値を連続的に結ん
で包絡線とする信号処理(B)を並列に行う。
【0046】本発明の判定方法では、従来の信号処理
(A)と、判別のための新たな信号処理(B)との少な
くとも2系統とからなっている。
【0047】図1は、読み出し系の信号処理の一例をブ
ロック図で示したものである。この図の様に、信号処理
(A)としては、公知の信号処理系が採用できるが、例
えば磁気カードに記録された信号を検出するためのリー
ドヘッド1、検出されたアナログ再生出力電圧の増幅を
行うリードアンプ2、ピーク検出回路3、波形整形回路
4、復調回路5からなり、これらがこの順に接続され
た、リードデータとリードクロックパルスを得る公知の
信号処理系列を用いることが出来る。
【0048】一方、信号処理(B)としては、アナログ
再生波形の振幅の極大値を連続的に結んで包絡線とする
様になっていればよいが、例えばリードアンプ2で増幅
を行った後、整流回路によってアナログ再生出力波形の
極性を正又は負の一方向に揃え、ピークホールド回路7
によって、再生出力波形の振幅の極大値を連続的に結ん
で包絡線として、磁気記録媒体固有の振幅パターンを抽
出する信号処理系列とすれば良い。
【0049】整流回路としては、例えばプラス信号また
はマイナス信号のみを通過させる半波整流回路を使用し
ても良いが、サンプリングデータ量を多くするために、
全波整流回路を使用するのが好ましい。図1では、この
全波整流回路を用いた例を示した。
【0050】この様にして得られる包絡線波形は、後に
例えばA/D変換・演算処理を経て、カードの真偽を判
断するための、その極大値の平均値、極小値の平均値、
極大値の個数、極小値の個数、極大値間隔、極大値と極
小値のレベル差等を算出するのに用いられる。
【0051】固有の振幅パターンを有している磁気カー
ドについて、予め前記した極大極小に関する真偽判定の
ための種々の計数値を測定して、それを判別するために
用いる磁気カード読み書き装置に登録しておけば、予め
磁気カード読み書き装置に設定している個々の値の範囲
に入る場合には真券として認識し、範囲外である場合に
は偽造券として認識させることができる。
【0052】なお、この演算処理項目に関しては、配向
パターンすなわち再生出力の振幅パターンの形状や演算
処理時間等によって、判定精度が低下しない範囲で任意
に選択することができる。
【0053】また真偽判定を五感に訴えたり、第三者に
知らせる様にするのであれば、例えばブザーで音を出し
たり、ランプが点灯する様にしたりすることもできる。
【0054】
【実施例】次に本発明を実施例により説明する。
【0055】(実施例)バリウムフェライトをバインダ
ー及び溶剤と分散混合した磁性塗料をリバースコーター
で厚さ188μmのPETフィルム(非磁性支持体)上
に10μmの厚さに塗工した。磁場配向装置としては、
第2図に示すような円柱型磁石で、2つの底面に挟まれ
た外周面に磁極を有し、かつその磁極であるN極とS極
とが交互に、両底面方向に向けてストライプ状に着磁さ
れたストライプ着磁磁石8を含むものを用いた。
【0056】そしてストライプ着磁磁石8は、その外周
面が非磁性支持体の長手方向と対向するように、円柱軸
中心に回転し、その周速度は、非磁性支持体の移動速度
と同程度にして、非磁性支持体側に設置して、回転方向
は非磁性支持体の移動方向と同方向にした。
【0057】また、このストライプ着磁磁石8として
は、表面磁束密度1100G、ストライプ幅約8mmの
ものを用いた。
【0058】この着磁方式によって、磁気記録層に磁性
粉がどの方向にも配向されていない部分(a)と、長手
方向に磁性粉が配向されている部分(c)と、これらの
間に、当該部分(a)から部分(c)に向けて、長手方
向の配向度が連続的に増大するような配向度勾配で磁性
粉が配向されている部分(b)と、当該部分(c)から
部分(a)に向けて、長手方向の配向度が連続的に減少
する様な配向度勾配で磁性粉が配向されている部分
(d)とを有しており、これら磁気記録層上の4つの部
分が部分(a)、部分(b)、部分(c)、部分(d)
の順で繰り返された配向パターンを有する磁気記録媒体
を得た。
【0059】以上によって得られた磁気記録媒体をカー
ド状に打ち抜き、磁気カード読み書き装置で、記録密度
210BPI ”1”,”0”パターンで一定記録電流
で記録し、信号再生を行った。
【0060】信号処理(A)及び(B)としては、図1
に示したものをそのまま採用した。そして、信号処理
(B)の全波整流・ピークホールド後のアナログ再生出
力波形9を示した。
【0061】信号処理(B)で得られた波形9の演算処
理の結果、磁気カード読み書き装置で予め設定していた
極大値平均電圧範囲、極小値平均電圧範囲、極大値個数
範囲内に納まり真券であると判断された。
【0062】比較例 バリウムフェライトをバインダーと溶剤で分散混合した
塗料をリバースコーターで188μmPETフィルム
(非磁性支持体)上に、N−N反発対向型磁石(表面磁
束密度1100G)を使用して磁場配向し、10μmの
厚さに塗工した。
【0063】この様にして得られた磁気記録媒体をカー
ド状に打ち抜き、磁気カード読み書き装置で、実施例と
同様にして、記録密度210BPI ”1”,”0”パ
ターンで一定記録電流で記録し、信号再生を行った。
【0064】信号処理(A)及び(B)としては、図1
に示したものをそのまま採用した。第4図に、信号処理
(B)の全波整流・ピークホールド後のアナログ再生出
力波形10を示した。
【0065】信号処理(B)で得られた波形10の演算
処理の結果、磁気カード読み書き装置で予め設定してい
た極大値平均電圧範囲、極小値平均電圧範囲、極大値個
数範囲に納まらず真券でないと判断された。
【0066】実施例の磁気カードは、一定記録密度・記
録電流で情報を記録した場合、再生出力として振幅パタ
ーンが現れるが、比較例のそれは振幅パターンが現れな
い。従って、目視では容易に判別できないし、記録情報
のみに着目したのでは判別出来ない、同一データ情報が
記録された種々の磁気カードのうち、再生出力が振幅パ
ターンを有する磁気カードを真とした場合には、その真
の磁気カードのみを混在するカードの中から選択的に抽
出することが出来、判別することができる。
【0067】
【発明の効果】本発明の磁気カードの真偽判別方法によ
って、再生出力の振幅パターンに真偽情報を含んでいる
磁気カードと他の磁気記録媒体に同じ信号を記録した磁
気カードとを容易に判別することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の読み出し系の信号処理の一例
を示すブロック図。
【図2】図2は、本発明の実施例で使用されるストライ
プ着磁磁石を示す図。
【図3】図3は、本発明の実施例で得られたアナログ再
生出力波形。
【図4】図4は、本発明の比較例で得られるアナログ再
生出力波形。
【符号の説明】
1 リードヘッド 2 リードアンプ 3 ピーク検出回路 4 波形整形回路 5 復調回路 6 全波整流回路 7 ピークホールド回路 8 ストライプ着磁磁石 9 アナログ再生出力波形 10 アナログ再生出力波形

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気記録情報の信号処理(A)と、アナロ
    グ再生波形の振幅の極大値を連続的に結んで包絡線とす
    る信号処理(B)とを並列に行うことを特徴とする、再
    生出力の振幅パターンが真偽情報である磁気カードの判
    別方法。
  2. 【請求項2】信号処理(B)として、整流回路とピーク
    ホールド回路とをこの順に接続した装置を用いる請求項
    1記載の判定方法。
  3. 【請求項3】整流回路として、全波整流回路を用いる請
    求項1記載の判別方法。
  4. 【請求項4】再生出力の振幅パターンが真偽情報である
    磁気カードが、非磁性支持体上に、磁性粉が分散した結
    合剤樹脂の乾燥被膜からなる磁気記録層が設けられた磁
    気記録媒体であって、一定の記録密度・記録電流で当該
    磁気記録層に磁気記録した時の再生出力電圧が、当該磁
    気記録層の長手方向で周期関数的に連続変化し、出力電
    圧極大値と同極小値とが交互に繰り返し出現する様に構
    成した磁気カードに、一定記録密度・記録電流で当該磁
    気記録層に情報を磁気記録した磁気カードである請求項
    1記載の判別方法。
  5. 【請求項5】再生出力の振幅パターンが真偽情報である
    磁気カードが、非磁性支持体上に、磁性粉を分散した結
    合剤樹脂の乾燥被膜からなる磁気記録層が設けられた磁
    気記録媒体において、当該磁気記録層に磁性粉がどの方
    向にも配向されていない部分(A)と、長手方向に磁性
    粉が配向されている部分(C)と、これらの間に、当該
    部分(A)から部分(C)に向けて、長手方向の配向度
    が連続的に増大する様な配向度勾配で磁性粉が配向され
    ている部分(B)と、当該部分(C)から部分(A)に
    向けて、長手方向の配向度が連続的に減少する様な配向
    度勾配で磁性粉が配向されている部分(D)とを有して
    おり、これら磁気記録層上の4つの部分が部分(A)、
    部分(B)、部分(C)、部分(D)の順で繰り返され
    た配向パターンを有する磁気カードに、一定記録密度・
    記録電流で当該磁気記録層に情報を磁気記録した磁気カ
    ードである請求項1記載の判別方法。
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