JPH08329421A - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

薄膜磁気ヘッドの製造方法

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JPH08329421A
JPH08329421A JP13442495A JP13442495A JPH08329421A JP H08329421 A JPH08329421 A JP H08329421A JP 13442495 A JP13442495 A JP 13442495A JP 13442495 A JP13442495 A JP 13442495A JP H08329421 A JPH08329421 A JP H08329421A
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layer
plating
flattening
flattening layer
conductor coil
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JP13442495A
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Satoshi Terui
聡 照井
Kosuke Narisawa
浩亮 成沢
Yoshihiro Sugano
佳弘 菅野
Tadao Suzuki
忠男 鈴木
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 第1,第2の平坦化層の絶縁性の劣化を防止
し、製品の信頼性及び歩留りの大幅な向上を図る。 【構成】 イオンミーリング法によりエッチングを施し
て導体コイル2の非成膜領域に存する第1のメッキ下地
層を除去した後、第1の平坦化層5に酸素ガスを用いて
プラズマ・アッシング処理を施す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、上層コアと下層コアを
有し、例えばこれら各コアにそれぞれ平坦化層を介して
導体コイルが設けられてなる誘導型の薄膜磁気ヘッドの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、薄膜磁気ヘッドとしては、磁性
膜、絶縁膜等の薄膜が多重積層され、さらに導体コイル
やリード線が形成されてなるものがある。この薄膜磁気
ヘッドは真空薄膜形成技術により形成されるため、狭ト
ラック化や狭ギャップ化等の微細寸法化が容易高分解能
記録が可能であるという特徴を有しており、高密度記録
化に対応した磁気ヘッドとして注目されている。
【0003】例えば、磁気記録媒体に直接接触して情報
信号の記録・再生を行うタイプの薄膜磁気ヘッドとして
は、例えばフェライト等の酸化物磁性材料からなる基板
上に、真空薄膜形成技術によって導体コイル及び磁性体
膜が形成されて構成されたものがある。
【0004】具体的に、例えば記録用の薄膜磁気ヘッド
として好適なものとしては、いわゆる誘導型(インダク
ティブ型)の磁気ヘッド(以下、単にインダクティブヘ
ッドと記す。)がある。このインダクティブヘッドは、
軟磁性体層である下層コア上に磁気ギャップを形成する
ためのギャップ膜が成膜され、さらにこのギャップ膜上
に表面を平坦化して導体コイルの成膜を容易にするため
の第1の平坦化層が成膜されて、さらにその表面上に導
体コイルがスパイラル状に形成されている。そして、表
面の平坦化を図るためのレジスト等の高分子材料からな
る第2の平坦化層が成膜され、この第2の平坦化層上に
軟磁性体層である上層コアが形成されて上記インダクテ
ィブヘッドが構成されている。
【0005】このインダクティブヘッドは、例えば磁気
抵抗効果を奏する磁気抵抗効果素子を備えた再生用の磁
気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドとともに、複合型の薄膜磁
気ヘッドとしてハードディスクドライブに搭載され利用
されている。ここで、上記インダクティブヘッドを作製
するに際しては、先ず、下層コア上に絶縁材料よりなる
ギャップ膜を成膜し、このギャップ膜上にレジストやポ
リイミド等の高分子材料を用いて第1の平坦化層を成膜
する。
【0006】次いで、上記第1の平坦化層上にCr/C
uを材料として順次成膜を施して2層構造の第1のメッ
キ下地層を形成する。その後、この第1のメッキ下地層
上に導電コイルを成膜する。すなわち、フォトリソグラ
フィー技術により、第1のメッキ下地層上にレジスト剤
を塗布し、所定形状のレジストパターンを形成し、当該
レジストパターンに基づいてCuを材料としてスパイラ
ル状の導電コイルをメッキ成膜する。
【0007】そして、所定の有機溶剤を用いて上記レジ
ストパターンを溶解除去した後に、イオンミーリング法
によりエッチングを施して導体コイルの非成膜領域に存
する第1のメッキ下地層を除去する。さらに、導電コイ
ルを形成するために成膜したメッキ膜のうち、不要なメ
ッキ膜をウェットエッチングにより除去するためのカバ
ーレジストを形成する。その後、硝酸を主成分とするエ
ッチャントを用いて不要なメッキ膜を除去し、有機溶剤
を用いてカバーレジストを溶解除去する。
【0008】次いで、上記導体コイル上にレジスト剤を
塗布し、真空キュア炉にてキュアリングを施すことによ
り第2の平坦化層を形成し、第2の平坦化層上にCr/
Ti/Ni−Feを材料として順次成膜を施して3層構
造の第2のメッキ下地層を形成する。
【0009】そして、導体コイルの形成と同様に、第2
のメッキ下地層上に上層コア及び導体コイルのリード線
をメッキ成膜する。すなわち、フォトリソグラフィー技
術により、第2のメッキ下地層上にレジスト剤を塗布
し、所定形状のレジストパターンを形成し、当該レジス
トパターンに基づいてNi−Feを材料として上層コア
及びリード線をそれぞれメッキ成膜する。
【0010】そして、所定の有機溶剤を用いて上記レジ
ストパターンを溶解除去した後に、イオンミーリング法
によりエッチングを施して上層コア及びリード線の非成
膜領域に存する第2のメッキ下地層を除去する。さら
に、上層コア及びリード線を形成するために成膜したメ
ッキ膜のうち、不要なメッキ膜をウェットエッチングに
より除去するためのカバーレジストを形成する。その
後、硝酸を主成分とするエッチャントを用いて不要なメ
ッキ膜を除去し、有機溶剤を用いてカバーレジストを溶
解除去する。
【0011】以上の工程を経ることにより、上記インダ
クティブヘッドが完成する。このインダクティブヘッド
は、再生用の薄膜磁気ヘッドである磁気抵抗効果型磁気
ヘッド(以下、単にMRヘッドと記す。)と一体形成さ
れて複合型磁気ヘッドとして用いられることが多い。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記イ
ンダクティブヘッドを作製するに際して、導体コイル及
び上層コア,リード線(以下、単に導体コイル等と記
す。)を形成した後に、イオンミーリング法によりエッ
チングを施して導体コイル等の非成膜領域に存する第
1,第2のメッキ下地層を除去するときに、第1,第2
の平坦化層にもエッチングが施される。そのため、導体
コイル等と第1,第2の平坦化層との絶縁性が著しく劣
化する。
【0013】これは、イオンミーリング後に第1,第2
の平坦化層上に吸着水やレジスト層の変質層のような導
電性の高い物質が存在するためであり、導体コイル等と
第1,第2の平坦化層との間に短絡が生じてしまうこと
になる。さらに、当該インダクティブヘッドがMRヘッ
ドを伴って複合型薄膜磁気ヘッドとされている場合、上
記下層コアが当該MRヘッドの上部シールドコアを兼ね
ており、MR素子にセンス電流を供給する前端電極が下
層コアと電気的に接続され、さらにバックギャップ部に
て下層コアと上層コアとが電気的に接続されている。し
たがって、上述の如く導体コイル等と第1,第2の平坦
化層との間の絶縁が悪いと、MRヘッドにも悪影響が及
ぼされ、信頼性及び歩留りの低下を来す主な原因の1つ
となっている。
【0014】本発明は、上述の課題に鑑みてなされたも
のであり、その目的とするところは、第1又は第2の平
坦化層の絶縁性の劣化を防止し、製品の信頼性及び歩留
りの大幅な向上を図ることを可能とする薄膜磁気ヘッド
の製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、軟磁性材料よ
りなる下層コア上に第1の平坦化層が成膜され、当該第
1の平坦化層上にスパイラル状の導体コイルが成膜され
るとともに、上層コアが成膜されてなる薄膜磁気ヘッド
の製造方法をその対象とする。
【0016】本発明は、第1の平坦化層上に第1のメッ
キ下地層を成膜し、当該第1のメッキ下地層上にフォト
リソグラフィー技術により所定形状のレジストパターン
を形成した後、当該レジストパターンに基づいて導体コ
イルをメッキ成膜する工程と、所定の有機溶剤を用いて
上記レジストパターンを溶解除去する工程と、イオンミ
ーリング法によりエッチングを施して導体コイルの非成
膜領域に存する第1のメッキ下地層を除去した後、第1
の平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処理を施す工
程とを有することを特徴とするものである。
【0017】さらに、本発明においては、導体コイル上
に第2の平坦化層を成膜する工程と、第2の平坦化層上
に第2のメッキ下地層を成膜し、当該第2のメッキ下地
層上にフォトリソグラフィー技術により所定形状のレジ
ストパターンを形成した後、当該レジストパターンに基
づいて上層コアをメッキ成膜する工程と、所定の有機溶
剤を用いてレジストパターンを溶解除去する工程と、イ
オンミーリング法によりエッチングを施して上層コアの
非成膜領域に存するメッキ下地層を除去した後、第2の
平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処理を施す工程
とを施すことが好適である。
【0018】このとき、第2の平坦化層上に導体コイル
のリード線を上層コアと並存形成することが好ましい。
また、第1のメッキ下地層をCr/Cuを材料として2
層構造となるように順次成膜するとともに、導体コイル
をCuを材料として形成することが好適であり、同様
に、第2のメッキ下地層をCr/Ti/Ni−Feを材
料として3層構造となるように順次成膜するとともに、
上層コアをNi−Feを材料として形成することが好適
である。
【0019】
【作用】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法におい
ては、導体コイルをメッキ成膜した後に、イオンミーリ
ング法によりエッチングを施して導体コイルの非成膜領
域に存する第1のメッキ下地層を除去し、さらに第1の
平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処理を施す。
【0020】イオンミーリング法によるエッチングを施
す際には、エッチングのばらつきを考慮して多少のオー
バーエッチングを行う。このとき、必然的に第1の平坦
化層の表面もエッチングされることになり、これら第1
の平坦化層の表面に導電性の変質層が形成される。そこ
で、上述の如く、第1の平坦化層に酸素ガスを用いてア
ッシング処理を施すことにより上記変質層が灰化除去さ
れ、導体コイル間及び導体コイル等における絶縁性が十
分に保持されることになる。
【0021】さらに、上層コア及びリード線(以下、単
に上層コア等と記す)をメッキ成膜した後に、イオンミ
ーリング法によりエッチングを施して導体コイルの非成
膜領域に存する第2のメッキ下地層を除去し、さらに第
2の平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処理を施す
ことにより、上述と同様に、上記変質層が灰化除去され
て上層コア等における絶縁性が十分に保持されることに
なる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を、記録用の薄膜磁気ヘッドと
して好適なインダクティブ型の薄膜磁気ヘッド(以下、
単にインダクティブヘッドと記す)に適用し、さらにこ
のインダクティブヘッドと再生用のMRヘッドとが積層
形成されてなる複合型薄膜磁気ヘッドとした実施例を図
面を参照しながら説明する。
【0023】この実施例の複合型薄膜磁気ヘッドは、図
1に示すように、磁気抵抗効果を奏するMR素子11が
それぞれ軟磁性体層である下部シルードコア12と後述
の下層コア1と兼用される上部シルードコアとにより狭
持されてなるMRヘッドAと、導体コイル2が下層コア
1と上層コア3とにより狭持されてなるインダクティブ
ヘッドBとが順次積層されて構成されている。
【0024】MRヘッドAは、MR素子11にセンス電
流がトラック幅方向と直交する方向に流れる、いわゆる
縦型のMRヘッドである。具体的には、非磁性基板21
上に、例えばAl2 3 よりなる絶縁層22を介して下
部シールドコア12が形成され、この下部シールドコア
12上に磁気ギャップを形成するAl2 3 等よりなる
絶縁層23が積層されている。そして、この絶縁層23
上にMR素子11がその長手方向が磁気記録媒体との対
向面(磁気記録媒体摺動面a)と垂直になるように配さ
れ、且つその一方の端面が磁気記録媒体摺動面aに露出
するかたちに形成されている。さらに、MR素子11の
両端部上に、このMR素子11にセンス電流を提供する
ための前端電極24a及び後端電極24bが設けられ、
絶縁層23を介して当該MR素子11にバイアス磁界を
印加するためのバイアス導体25が設けられている。こ
こで、前端,後端電極24a,24bにより狭持された
MR素子の領域が磁気抵抗効果を示す感磁部となる。そ
して、バイアス導体25上に絶縁層23が積層され、こ
の絶縁層15上に後述の下層コア1と兼用される上部シ
ルードコアが形成されて、MR素子Aが構成されてい
る。
【0025】一方、インダクティブヘッドBは、軟磁性
体層である上記下層コア1上に磁気ギャップを形成する
ギャップ膜4が成膜され、さらにこのギャップ膜4上に
表面を平坦化して導体コイル2の成膜を容易にするため
の第1の平坦化層5が成膜されて、さらにその表面上に
導体コイル2がスパイラル状に形成されている。そし
て、表面の平坦化を図るためのレジスト等の高分子材料
からなる第2の平坦化層6が成膜され、この第2の平坦
化層6上に軟磁性体層である上層コア3が形成されて構
成されている。
【0026】ここで、インダクティブヘッドBを作製す
るには、先ず図2に示すように、上記MR素子11の上
部に軟磁性材よりなる下層コア1を成膜した後、ギャッ
プ膜4を介してこの下層コア1上に当該下層コア1と導
体コイル2との間の絶縁を図り且つ表面の平坦化を図っ
て導体コイル2を正確に形成するためのレジスト等の有
機高分子材料よりなる第1の平坦化層5を成膜する。
【0027】次いで、図3に示すように、上記第1の平
坦化層5上にCr/Cuを材料として順次成膜を施して
2層構造の図示しない第1のメッキ下地層をスパッタ成
膜する。その後、この第1のメッキ下地層上に導電コイ
ル2を成膜する。すなわち、フォトリソグラフィー技術
により、第1のメッキ下地層上にレジスト剤を塗布し、
所定形状のレジストパターンを形成し、当該レジストパ
ターンに基づいてCuを材料としてスパイラル状の導電
コイル2をメッキ成膜する。
【0028】そして、所定の有機溶剤を用いて上記レジ
ストパターンを溶解除去した後に、イオンミーリング法
によりエッチングを施して導体コイル2の非成膜領域に
存する第1のメッキ下地層を除去する。その後、第1の
平坦化層5に酸素ガスを用いてプラズマ・アッシング処
理を施す。ここで、上述のようにイオンミーリング法に
よるエッチングを施す際には、エッチングのばらつきを
考慮して多少のオーバーエッチングを行う。このとき、
必然的に第1の平坦化層5の表面もエッチングされるこ
とになり、第1の平坦化層5の表面に導電性の変質層が
形成される。そこで、上述の如く、この第1の平坦化層
5に酸素ガスを用いてアッシング処理を施すことによ
り、上記変質層が灰化除去され、導体コイル2間及び導
体コイル2と上層コア3との間における絶縁性が十分に
保持されることになる。
【0029】さらに、導電コイル2を形成するために成
膜したメッキ膜のうち、不要なメッキ膜をウェットエッ
チングにより除去するためのカバーレジストを形成す
る。その後、硝酸を主成分とするエッチャントを用いて
不要なメッキ膜を除去し、有機溶剤を用いてカバーレジ
ストを溶解除去する。
【0030】次いで、図4及び図5に示すように、導体
コイル2上に第2の平坦化層6を形成する。この第2の
平坦化層6は、平坦化膜6a,6bよりなるものであ
る。すなわち、導体コイル2上にレジスト剤を塗布し、
真空キュア炉にてキュアリングを施すことにより平坦化
膜6aを形成した後、同様に、当該平坦化膜6a上にレ
ジスト剤を塗布し、真空キュア炉にてキュアリングを施
すことにより平坦化膜6bを形成する。
【0031】次いで、当該第2の平坦化層6上にCr/
Ti/Ni−Feを材料として順次成膜を施して3層構
造の図示しない第2のメッキ下地層を形成する。そし
て、導体コイル2を形成した場合と同様に、第2のメッ
キ下地層上に上層コア3及び導体コイル2のリード線3
1をメッキ成膜する。すなわち、フォトリソグラフィー
技術により、第2のメッキ下地層上にレジスト剤を塗布
し、所定形状のレジストパターンを形成し、当該レジス
トパターンに基づいてNi−Feを材料として上層コア
3及びリード線31をそれぞれメッキ成膜する。
【0032】次いで、所定の有機溶剤を用いて上記レジ
ストパターンを溶解除去した後に、イオンミーリング法
によりエッチングを施して上層コア3及びリード線31
の非成膜領域に存する第2のメッキ下地層を除去する。
その後、第2の平坦化層6に酸素ガスを用いてプラズマ
・アッシング処理を施す。ここで、上述のようにイオン
ミーリング法によるエッチングを施す際には、エッチン
グのばらつきを考慮して多少のオーバーエッチングを行
う。このとき、必然的に第2の平坦化層6の表面もエッ
チングされることになり、第2の平坦化層6の表面に導
電性の変質層が形成される。そこで、上述の如く、この
第2の平坦化層6に酸素ガスを用いてアッシング処理を
施すことにより、上記変質層が灰化除去され、導体コイ
ル2と上層コア3との間における絶縁性が十分に保持さ
れることになる。
【0033】以上の工程を経ることにより、上記図1に
示すインダクティブヘッドBが完成する。ここで、1つ
の実験例について説明する。この実験は、MR素子Aと
インダクティブヘッドBとの間の絶縁抵抗値について、
第1,第2の平坦化層に酸素ガスを用いたアッシング処
理を施すことなく製造された従来の複合型薄膜磁気ヘッ
ドにおけるMR素子とインダクティブヘッドとの間の絶
縁抵抗値との比較に基づいて調べたものである。具体的
には、MR素子Aの接続端子及びインダクティブヘッド
Bの接続端子にそれぞれ所定のプローバのピンを接続
し、MR素子A−インダクティブヘッドB間に所定の定
電流を供給して、このMR素子A−インダクティブヘッ
ドB間の電位差を測定することにより、この間の絶縁抵
抗値(Ω)を算出した。
【0034】実験結果を図6及び図7に示す。ここで、
従来の複合型薄膜磁気ヘッド(サンプルa)についての
度数を図6に、本実施例の複合型薄膜磁気ヘッド(サン
プルb)についての度数を図7に示した。このように、
サンプルbの絶縁抵抗値は、サンプルaの絶縁抵抗値と
比較して、ほぼ104 オーダーの向上を示すことが分か
る。
【0035】したがって、本実施例に係る薄膜磁気ヘッ
ドの製造方法によれば、第1,第2の平坦化層5,6の
絶縁性の劣化を防止し、製品の信頼性及び歩留りの大幅
な向上を図ることが可能となる。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る薄膜磁気ヘッドの製造方法
においては、導体コイル又は上層コア及びリード線(以
下、単に導体コイル等と記す)をメッキ成膜した後に、
イオンミーリング法によりエッチングを施して導体コイ
ル等の非成膜領域に存する第1又は第2のメッキ下地層
を除去し、さらに第1又は第2の平坦化層に酸素ガスを
用いてアッシング処理を施す。イオンミーリング法によ
るエッチングを施す際には、エッチングのばらつきを考
慮して多少のオーバーエッチングを行う。このとき、必
然的に第1又は第2の平坦化層の表面もエッチングされ
ることになり、これら第1又は第2の平坦化層の表面に
導電性の変質層が形成される。そこで、上述の如く、第
1又は第2の平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処
理を施すことにより上記変質層が灰化除去され、導体コ
イル間及び導体コイル等又は上層コア間等における絶縁
性が十分に保持されることになる。
【0037】したがって、第1又は第2の平坦化層の絶
縁性の劣化を防止し、製品の信頼性及び歩留りの大幅な
向上を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る薄膜磁気ヘッド(複合型薄膜磁
気ヘッド)の主要部を模式的に示す断面図である。
【図2】MRヘッド上にギャップ膜及び第1の平坦化層
が成膜された様子を模式的に示す断面図である。
【図3】第1の平坦化層上に第1のメッキ下地層を介し
て導体コイルがメッキ成膜された様子を模式的に示す断
面図である。
【図4】導体コイル上に第2の平坦化層の第1層である
平坦化膜が成膜された様子を模式的に示す断面図であ
る。
【図5】第1層の平坦化膜上に第2の平坦化層の第2層
である平坦化膜が成膜された様子を模式的に示す断面図
である。
【図6】従来の複合型薄膜磁気ヘッドにおけるMRヘッ
ドとインダクティブヘッドとの間の絶縁抵抗値の度数を
示す特性図である。
【図7】本実施例の複合型薄膜磁気ヘッドにおけるMR
ヘッドとインダクティブヘッドとの間の絶縁抵抗値の度
数を示す特性図である。
【符号の説明】
A MRヘッド B インダクティブヘッド 1 下層コア 2 導体コイル 3 上層コア 4 ギャップ膜 5 第1の平坦化層 6 第2の平坦化層 6a,6b 平坦化膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 忠男 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性材料よりなる下層コア上に第1の
    平坦化層が成膜され、当該第1の平坦化層上にスパイラ
    ル状の導体コイルが成膜されるとともに、上層コアが成
    膜されてなる薄膜磁気ヘッドを作製するに際して、 第1の平坦化層上に第1のメッキ下地層を成膜し、当該
    第1のメッキ下地層上にフォトリソグラフィー技術によ
    り所定形状のレジストパターンを形成した後、当該レジ
    ストパターンに基づいて導体コイルをメッキ成膜する工
    程と、 所定の有機溶剤を用いて上記レジストパターンを溶解除
    去する工程と、 イオンミーリング法によりエッチングを施して導体コイ
    ルの非成膜領域に存する第1のメッキ下地層を除去した
    後、第1の平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処理
    を施す工程とを有することを特徴とする薄膜磁気ヘッド
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 導体コイル上に第2の平坦化層を成膜す
    る工程と、 第2の平坦化層上に第2のメッキ下地層を成膜し、当該
    第2のメッキ下地層上にフォトリソグラフィー技術によ
    り所定形状のレジストパターンを形成した後、当該レジ
    ストパターンに基づいて上層コアをメッキ成膜する工程
    と、 所定の有機溶剤を用いてレジストパターンを溶解除去す
    る工程と、 イオンミーリング法によりエッチングを施して上層コア
    の非成膜領域に存するメッキ下地層を除去した後、第2
    の平坦化層に酸素ガスを用いてアッシング処理を施す工
    程とを有することを特徴とする請求項1記載の薄膜磁気
    ヘッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 第2の平坦化層上に導体コイルのリード
    線を上層コアと並存形成することを特徴とする請求項2
    記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 第1のメッキ下地層をCr/Cuを材料
    として2層構造となるように順次成膜するとともに、導
    体コイルをCuを材料として形成することを特徴とする
    請求項1記載の薄膜磁気ヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 第2のメッキ下地層をCr/Ti/Ni
    −Feを材料として3層構造となるように順次成膜する
    とともに、上層コアをNi−Feを材料として形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の薄膜磁気ヘッドの製造
    方法。
JP13442495A 1995-05-31 1995-05-31 薄膜磁気ヘッドの製造方法 Withdrawn JPH08329421A (ja)

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