JPH08327817A - カラーフィルタ及びその製造方法ならびに液晶表示装置 - Google Patents
カラーフィルタ及びその製造方法ならびに液晶表示装置Info
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Abstract
タを容易かつ低コストに製造し、画像品位の高い液晶表
示装置を提供する。 【解決手段】 分光特性の異なる複数の着色インクドッ
ト4を用いて構成された複数の着色部材を画素部として
有するカラーフィルタにおいて、前記画素部上には前記
着色インクドットとは別の透光性インクドット5が形成
されているカラーフィルタ。
Description
よびその製造方法ならびにそのカラーフィルタを具備し
た液晶表示装置に関する。
て液晶表示装置の研究開発は拡大の一途をたどり、液晶
表示装置の市場規模は大きく広がっている。
ると、偏光板、ガラス基板、配向膜、液晶材料、スペー
サ、カラーフィルタ等に分けられるが、この中でもカラ
ーフィルタは、比較的価格が高いことから、妥当な価格
の液晶表示装置の供給を可能とするためのキーポイント
となるといわれている。
基板上に光透過率の異なる複数の着色部材、一般的には
赤(R)、緑(G)、青(B)の着色部材を配して構成
され、各着色部材が画素として機能する。
るために、遮光部材が設けられており、一般にこの遮光
部材は黒色であることからブラックマトリクスと呼ばれ
ている。またこのブラックマトリクスは、カラーフィル
タに対向する基板側に設けられることもある。
の蒸着膜やスパッタリング膜にエッチング処理を施して
形成される。画素を構成する着色部材の形成方法につい
ては、フォトリソグラフィの手法を用いて形成した可染
媒体を染色する方法、顔料分散感光性組成物を用いる方
法、パターニングした電極を利用した電着法の他、低コ
ストな形成方法としてインクジェット法を用いる方法が
ある。
の製造方法においては、従来のカラーフィルタの製造方
法に比して、製造工程が短く、またコスト的に有利であ
る。
例えばR、G、Bの3色の組成が異なるインクを吐出す
ることで着色を行って、カラーフィルタが形成される。
の色を構成するインクドットで形成された着色部材の高
さが異なるという(いわゆる色間段差)ことがしばしば
問題となる場合がある。その理由は、R、G、Bの各イ
ンク中の分光特性を最適化すると、特にインク吸収層を
下引き層(下地層)として用いる場合、下引き層が膨潤
し、インクに含まれるR、G、Bの着色剤の種類や量に
よって膨潤量も異なるからである。
液晶表示装置を組み上げた場合、保護膜等に特別の注意
を払わない限り、不可避的に画像品位が低下するといっ
た事態が生ずる。そして、アクティブマトリクス液晶パ
ネルでは0.3μm以下、特に単純マトリクス液晶パネ
ルでは、0.1μm以下の平坦性が通常求められる。
坦化層を塗布することによって、段差をより小さくする
方法がある。しかしながら、もとの色間段差が大きい
と、平坦化層を厚膜化したり、多層化する必要があるた
め、そうした場合、今度は透過率が低下してしまうとい
った事態を招きかねない。
は、これらの問題点を解決し、着色画素部間の色間段差
の少ないカラーフィルタを提供することにあり、その色
間段差の少ないカラーフィルタを容易かつ低コストに製
造する方法、および画像品位が高い液晶表示装置を提供
することにある。
要とし、透過率の高いカラーフィルタを提供することに
ある。
上述した目的を達成する本発明のカラーフィルタは、下
述する構成のものである。
性の異なる複数の着色インクドットを用いて構成された
複数の着色部材を画素部として有するカラーフィルタに
おいて、前記画素部上には前記着色インクドットとは別
の透光性インクドットが形成されていることを特徴とす
るものである。
該カラーフィルタを備えた液晶表示装置を包含する。
板上にインクジェット法を用いて分光特性の異なる複数
の着色インクドットを形成して複数個の画素部を形成す
る工程と、該画素部上に前記着色インクドットとは別の
透光性インクドットを形成する工程を少なくとも含むこ
とを特徴とするものである。
フィルタを配した第1の基板と、これに対向する電極を
有する第2の基板との間に液晶材料を配してなることを
特徴とするものである。
を詳細に説明する。
す模式図である。この図中、1はガラスなどの透光性を
有する基板、2は金属や黒レジストからなるブラックマ
トリクス、3は下地層、4は着色インクドット、5は透
光性インクドットである。
複数のものを採用する必要があるが、図示した赤
(R)、緑(G)および青(B)に限定されるものでは
なく、これ以外のものをも採用し得る。本発明のカラー
フィルタの特徴的なことは、分光特性の異なる複数の着
色インクドットで構成された画素領域4上に、該着色イ
ンクドットとは別の透光性インクドット5が形成されて
いて、画素間の段差を解消若しくは大幅に抑制したこと
である。
は、一般にガラスが用いられるが、液晶用カラーフィル
タとしての透明性、機械的強度等の必要特性を有するも
のであればプラスチックなどでも良く、ガラス基板に限
定されるものではない。
液滴を噴射して記録を行うインクジェット法によって透
明基板上に吐出し、乾燥によってそれぞれの着色インク
ドットを形成する。その場合、着色液を受容する受容層
としてさらに着色液の定着性向上を目的として、着色部
分に予めインク吸収性の樹脂などからなる下地層3を設
けておいても良い。
アルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピ
ルセルロース等のセルロース誘導体、アクリル樹脂など
が好適に用いられる。着色部位にマトリクス状にあるい
は基板上の全面に形成することができる。
的な硬化処理が可能なものを採用し得る。硬化処理は、
通常光照射により行なうことができるが、加熱により行
なうこともできる。具体的な感光性樹脂としては、例え
ばアクリル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂、ヒド
ロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロー
ス、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースな
どのセルロース誘導体あるいはその変性物、等を挙げる
ことができる。中でも、アクリル酸、アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、ヒドロキシエチルメタクリレー
ト、N−メチロールアクリルアミド、N−エトキシメチ
ルアクリルアミド等の単量体を含むアクリル系共重合樹
脂が好ましい。
両方を供給して架橋反応を進行させるための光開始剤と
しては、重クロム酸塩、ビスアジド化合物、ラジカル系
開始剤、カチオン系開始剤、アニオン系開始剤等が使用
可能である。また、これらの光開始剤を混合して、ある
いは他の増感剤と組み合わせて使用することもできる。
更にオニウム塩などの光酸発生剤を架橋剤と併用するこ
とも可能である。
(硬化領域)は水性の着色インクに対してぬれ性が悪
く、インク吸収性が低下し、未反応の領域(非硬化領
域)はぬれ性に優れ、インク吸収性があるものを採用す
るのが好ましい。
をインクジェット記録ヘッドからインク滴を噴射して記
録を行うインクジエット法によって着色インクドット4
上に吐出し、乾燥によってインクドットを形成する。そ
の透光性インクドットは、図2(a)で示すように、着
色インクドット上部の領域に形成してもよいし、図2
(b)で示すように着色インクドット上部と、その周囲
にはみ出すような領域に形成してもよい。
さを均一化するためには、着色インクドット上に形成す
る透光性インクドットの厚さをその着色インクドットの
高さによって適宜変えることが好ましい。形成する透光
性インクドットの厚みは、各着色画素間の高さの差(色
間段差)が、0.3μm以下となることが好ましい。そ
れ以上の色間段差が生じると、アクティブマトリクス型
(TFT)液晶表示装置においても画質が低下する。よ
り好ましくは、0.1μm以下とすることで、より高い
平坦性が求められる単純マトリクス型の液晶パネルに適
用しても、十分良好な画質が得られる。また、一部の着
色インクドット上のみに透光性インクドットを形成して
もよい。
m〜700nm)で透過率が90%位以上であることが
好ましい。
透明樹脂インクは、例えばアクリル樹脂、スチレン樹
脂、セルロース樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹
脂などの透明性のポリマーを水やエチルセロソルブなど
の有機溶媒からなる溶剤に溶解したものを用いることが
できる。
より架橋反応を進行させるために、アジド化合物や重ク
ロム酸塩などの光開始剤(架橋剤)を用いることも可能
である。
には、必要に応じて保護膜を形成しても良い。その保護
膜としては、光硬化タイプ、熱硬化タイプあるいは光熱
併用タイプの樹脂材料、蒸着やスパッタ等によって形成
される無機膜などを用いることができ、カラーフィルタ
とした場合の透明性を有し、配向膜形成プロセス等に耐
え得るものであれば使用可能である。
晶表示装置の液晶パネルの例を図3に示す。本図におい
て、21は偏光板、22はガラスなどの透明基板、23
はブラックマトリクス、24は下地層、25は保護層、
6は共通電極、7は配向膜、8は液晶層、9は配向膜、
10は画素電極、11は透明基板、12は偏光板、13
はバックライト光である。図3に示した液晶パネルは、
いわゆるアクティブマトリクスタイプのものである。こ
のような液晶パネルは一般に、合わせ込まれたカラーフ
ィルタと対向基板との間に液晶化合物が封入されてい
て、図3のように、カラーフィルタに対向する基板11
の内側に透明な画素電極10がマトリクス状に形成され
ている。画素電極10には、不図示のトランジスタが接
続されて、スイッチの役割を担っている。カラーフィル
タは、画素電極10に対向する位置にRGBの色材が配
列するように設置されている。
成されており、これをラビング処理することによって液
晶分子を一定方向に配列させることができる。また、そ
れぞれの基板の外側には偏光板が接着されており、液晶
化合物は、これらの基板の間隙に充填される。また、バ
ックライトとしては、蛍光灯と散乱板の組合せ(両者と
も不図示)が一般に用いられており、液晶化合物をバッ
クライト光13の透過率を変化させる光シャッターとし
て機能させることにより表示を行う。
向するいわゆる対向基板側に本発明のカラーフィルタを
設けた例を示したが、本発明のカラーフィルタは、アク
ティブマトリクス基板側に設けることもできる。
板上に設ける場合、カラーフィルタは画素電極10と、
透明基板11との間に設けるか、若しくは画素電極10
と液晶層8との間に設けることができる。カラーフィル
タをアクティブマトリクス基板上に設けた場合には、対
向基板との位置合わせの精度が緩和されるという利点が
ある。
いるインクジェット記録ヘッドとしては、ピエゾ素子を
利用した機械的な方法や発熱体を利用した熱的な方法な
どが用いられるが、特にインクジェット方式の中でも熱
エネルギーを利用して飛翔液滴を形成し、記録を行う方
式の記録ヘッドが好ましい。
構成や原理については、例えば、米国特許第47231
29号明細書、同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式はいわゆるオンデマンド型、コンティニュアス型の
いずれにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の
場合には、液体(インク)が保持されているシートや液
路に対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報
に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える
少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電
気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの
熱作用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号
に一対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成でき
るので有効である。この気泡の成長、収縮により吐出用
開口を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも
一つの滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とする
と、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応
答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好
ましい。
特許第4463359号明細書、同第4345262号
明細書に記戴されているようなものが適している。な
お、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許
第4313124号明細書に記載されている条件を採用
すると、さらに優れた記録を行うことができる。
は、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液
路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液流路また
は直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置
されている構成を開示する米国特許第4558333号
明細書、米国特許第4459600号明細書を用いたも
のとしてもよい。
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59−123670号公報や熱エネルギー
の圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開
示する特開昭59−138461号公報に基づいた構成
としてもよい。
体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録
ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているよう
な複数の記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満
たす構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとし
ての構成のいずれでもよい。
置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給
が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッド、あ
るいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが設けら
れたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いてもよい。
インクジェット記録ヘッドに対しての回復手段、予備的
な補助手段等を付加することは記録ヘッドによるインク
吐出を一層安定できるので好ましいものである。これら
を具体的に挙げれば、記録ヘッドに対してのキャッピン
グ手段、クリーニング手段、加圧あるいは吸引手段、電
気熱変換体あるいはこれとは別の加熱素子あるいはこれ
らの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別の吐出
を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行う
ために有効である。
色液としてのインクとしては、常温で液体のものに限ら
ず、室温やそれ以下で固化するインクであって、室温で
軟化するもの、もしくは液体であるもの、あるいは上述
のインクジェット方式ではインク自体を30℃以上70
℃以下の範囲内で温度調整を行ってインクの粘性を安定
吐出範囲にあるように温度制御するものが一般的である
から、使用記録信号付与時にインクが液状をなすもので
あればよい。
をインクの固形状態から液体状態への状態変化のエネル
ギーとして使用せしめることで防止するか、またはイン
クの蒸発防止を目的として放置状態で固化するインクを
用いるかして、いずれにしても熱エネルギーの記録信号
に応じた付与によってインクが液化し、液状インクとし
て吐出するものや、基板に到達する時点ではすでに固化
し始めるもの等のような、熱エネルギーによって初めて
液化する性質のインクの使用も本発明には適用可能であ
る。このような場合、インクは、特開昭54−5684
7号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載
されるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状ま
たは固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対
して対向するような形態としても良い。本発明において
は、上述した各インクに対して最も有効なものは、上述
した膜沸騰方式を実行するものである。
する。
ス(200mm角/厚さ1.1mm)上にクロム薄膜を
スパッタリングによって約2000Åの厚さで形成し、
フォトリソグラフィーにより格子状の遮光部材としての
ブラックマトリクスを形成した。
れたガラス基板上に、下記に示す組成でメチルメタクリ
レート、ヒドロキシエチルメタクリレートおよびN−メ
チロールアクリルアミドから形成した重合体とトリフェ
ニルスルフォニウムヘキサフルオロアンチモネートとを
含むエチルセロソルブ溶液であるアクリル系共重合体含
有の感光性樹脂組成物を塗布して樹脂層を形成した。
ンナー塗布した後、90℃で20分間プリベーク処理を
施し、膜厚2μmの下地層である感光性樹脂層を形成し
た。
べき領域に開口部を有するフォトマスクを介して、感光
性樹脂層の一部をパターン露光し、さらに120℃のホ
ットプレート上で1分間、熱処理を行った。この工程に
より樹脂層の部分的な硬化処理がなされた。
G、Bの各色の着色インクを、インクジェットヘッドに
よりブラックマトリクスの開口部に配した。具体的に
は、インクドット形成後、90℃の温度で20分間プリ
ベークした後、引き続き230℃で30分間本ベークを
行った。
エロー23の11:5混合物2) C.I.アシッドブルー9とC.I.アシッドイエロ
ー23の7:2混合物3) C.I.アシッドブルー9とC.I.アシッドレッド
35の9:1混合物
各色の着色部の高さを後述の方法で測定した。
調製し、着色画素部にインクジェットヘッドで透光性イ
ンクを吐出させ、R、G、Bそれぞれ、乾燥後の厚みが
0.05μm、0.31μm、0.27μmとなるよう
に透光性インクドットを形成した。
分間プリベークした後、引き続き200℃で30分間本
ベークを行った。
ットの形成までの工程は、実施例1と同様に行った。
クを用いて、GおよびBの着色画素部に対してそれぞ
れ、乾燥後の厚みが0.29μmおよび0.19μmと
なるようにインクを吐出させ、透光性インクドットを形
成した。Rの着色画素部には透光性インクドットは形成
しなかった。
マトリクスが形成されたガラス基板上に、ヒドロキシプ
ロピルセルロース(日本曹達製HPC−H)からなる樹
脂組成物をスピンコートし、90℃で10分間乾燥し
て、1.2μmの下地層を形成した。
成に調製したR、G、Bの各色の着色インクを、インク
ジェットヘッドによりブラックマトリクスの開口部に配
した。具体的には、インクジェット記録装置のインクジ
ェットヘッドによりインクを吐出させ、インクドットを
形成した。
R、G、Bの着色画素部に対して、それぞれ乾燥後の厚
みが0.07μm、0.28μmおよび0.23μmと
なるようにインクを吐出させ、透光性インクドットを形
成した。
ィルタの上層に、熱硬化型樹脂(三洋化成(株)製「ハ
イコートLC2001」:商品名)をスピンナーを用い
て乾燥膜厚が0.5μmとなるように塗布し、120℃
で30分間のプリベーク、次に200℃で30分間の本
ベークにより保護層を形成した。
しない以外は、実施例1と同様にカラーフィルタを作製
した。
ィルタの段差を、触針式膜厚計(商品名「P−10 プ
ロファイラー」、テンコール社製)を用いて測定した。
上に積層された透光性インクドットの厚さの測定は、ブ
ラックマトリクス上に形成した下地層からの最大高さと
した(図4参照)。その最大高さは、同じ色について5
0ポイント測定し、その平均を取った。また、色間段差
は高さが最も大きい色と最も小さい色の差を計算より求
めた。評価結果を表3に示す。
を用いて、アクティブマトリクス型液晶表示装置を作製
した。
R、G、Bパターンに対応して、ガラス基板上に薄膜ト
ランジスタと画素電極を形成した後、ポリイミド配向膜
を設けたいわゆるアクティブマトリクス基板を作製し
た。次いで、カラーフィルタ上に透明導電膜としてIT
Oと、ポリイミド配向膜とを形成した対向基板を作製し
た。
シール剤を介して貼り合わせ、両基板の隙間にTN(ツ
イストネマチック)液晶を封入した。この後、液晶を封
入した基板の両側に偏光板を配すると共に、アクティブ
マトリクス基板側に冷陰極型平面蛍光ランプを配して液
晶表示装置を構成した。
YSC方式のテレビ信号を入力して、画像表示を行った
ところ、実施例1〜4のカラーフィルタを組み込んだも
のについては、色ムラやチラツキなどの障害は観察され
なかった。
タを組み込んだアクティブマトリクス液晶表示装置は、
一部に色ムラ、チラツキが認められた。
を点灯した状態で2000時間駆動させ、コントラスト
の低下を測定した。
のを○、10%未満のものを△、10%以上のものを×
として、判定を行った。その結果を表4に示す。
ーフィルタを組み込んだ液晶表示装置では、比較例1の
ものと比較してコントラストの低下が小さい。このこと
は、着色画素部上に形成した透光性インクドットが保護
膜の役割を果たし、着色画素部からの液晶への阻害物質
の溶出を防止するためと考えられる。
装置では、一部の着色画素部(R)上に透光性インクド
ットが形成されていないため、他の実施例に比べてコン
トラストの低下がやや大きかった。
する。
脂(FH−2030、富士ハント製)を1500rpm
で15秒間スピンコートした後、ホットプレート上で1
20℃、90秒間のプリベークを行った。
で露光後、30℃、60秒間の現像、ハイプレッシャー
洗浄を経て、240℃、40分間の本ベークを行いブラ
ックマトリクス2を形成した。
製したR、G、B各色の着色インク4をインクジェット
ヘッドによりブラックマトリクスの開口部に配した。具
体的には、インクドット形成後、90℃、20分間プリ
ベークし、引き続き230℃、30分間の本ベークを行
った。
のフィルターで濾過後使用した。
法で測定した。
ンクを用いて透光性インクドット5を着色画素部にイン
クジェットヘッドにより、R、G、Bそれぞれの乾燥後
の厚みが表7に示したものになるように形成した。イン
クドット形成後、90℃、20分間プリベークし、引き
続き230℃、30分間の本ベークを行った。
成しない以外は実施例5〜9と同様にして表7に示すカ
ラーフィルタを作製した。
ーフィルタの色間段差を、触針式膜厚計(商品名「P−
10 プロファイラー」、テンコール社製)を用いて測
定した。
ドット+透光性インクドット)高さは、各色について5
0ポイント測定し、その平均値とした。また、色間段差
は高さが最大の色と最小の色の差より求めた。
て行ったのと同様にしてアクティブ型液晶表示装置の長
期駆動試験を行った。結果を表8に示す。表8に示した
結果より、前述した実施例1〜4と同様に、本発明のカ
ラーフィルタを備えた液晶表示装置は、透光性インクド
ットを設けないカラーフィルタを備えた液晶表示装置に
比べて、色ムラ、チラツキ、コントラストについて格段
に優れていることが明確に理解される。
されるカラーフィルタを構成したが、図5(b)に示す
カラーフィルタを構成することもできる。図5(a)に
示したものと図5(b)に示したものとは、ブラックマ
トリクス2の高さが異なるが、図5(b)に示したよう
にブラックマトリクス2の高さと画素部4と透光性イン
ク部5との高さを合わせた構成とすると平坦化という点
で都合がよい。
方法ならびにそのカラーフィルタを具備する液晶表示装
置によれば、上述した技術的課題が解決され、上述の目
的が達成される。
は、着色インクドットを用いて構成された画素部上に前
記着色インクドットとは別の透光性インクドットが形成
されていることから、異なる色の画素の間で生ずる色間
段差を解消若しくは大幅に抑制することができる。これ
により、色間段差により生じていた画像品位の低下を解
消若しくは大幅に抑制することができる。さらに、本発
明のカラーフィルタは、特に平坦化膜を必要としないこ
とから、高い透過率を達成できる。
ば、本発明のカラーフィルタの製造を低コストで行い得
る最適なカラーフィルタの製造方法を提供できる。
分断面図である。
トを形成した場合に得られるカラーフィルタの模式的部
分断面図であり、(a)はそのインクドットが着色画素
部上のみに形成されている場合の図、(b)はそのイン
クドットが着色画素部だけでなくその画素部近傍も覆っ
ている場合の図である。
ある。
における着色画素部の段差測定を示す模式的断面図であ
り、(a)は着色インクドットの高さの測定、(b)は
着色インクドットと透光性インクドットの高さの測定を
示す図である。
示す模式的部分断面図、(b)はさらに平坦化を図った
カラーフィルタの一例を示す模式的部分断面図である。
Claims (22)
- 【請求項1】 分光特性の異なる複数の着色インクドッ
トを用いて構成された複数の着色部材を画素部として有
するカラーフィルタにおいて、前記画素部上には前記着
色インクドットとは別の透光性インクドットが形成され
ていることを特徴とするカラーフィルタ。 - 【請求項2】 前記複数個の画素部はそれぞれ所定の色
を有し、色別に所定のパターンで基板上に配列されてい
る請求項1記載のカラーフィルタ。 - 【請求項3】 画素部が、基板上に形成された下地層の
インク吸収能を有する所定の領域に形成されている請求
項1または2記載のカラーフィルタ。 - 【請求項4】 前記下地層の画素部パターンが、感光性
樹脂組成物から形成された下地層の所定のパターンでの
光硬化によって形成されたものである請求項3記載のカ
ラーフィルタ。 - 【請求項5】 前記感光性樹脂組成物がアクリル系共重
合体を含有するものである請求項4記載のカラーフィル
タ。 - 【請求項6】 前記複数の画素部のそれぞれが、赤
(R)、緑(G)および青(B)の何れかに着色されて
いる請求項2ないし5のいずれかに記載のカラーフィル
タ。 - 【請求項7】 各画素部上に形成される透光性インクド
ットの厚さ調整により、透光性インクドット頂部の高さ
が画素部間で実質的に等しい請求項1ないし6のいずれ
かに記載のカラーフィルタ。 - 【請求項8】 前記透光性インクドットの厚さ調整が透
光性インク付与量の調整によって行われる請求項7記載
のカラーフィルタ。 - 【請求項9】 透光性インクドット頂部高さの画素部間
の差が0.3μm以下である請求項7または8記載のカ
ラーフィルタ。 - 【請求項10】 透光性インクドット頂部高さの画素部
間の差が0.1μm以下である請求項9記載のカラーフ
ィルタ。 - 【請求項11】 前記着色ドットを用いて構成された複
数の着色部材が、インク吸収能を有する下地層を介する
ことなく基板上に直接形成された請求項1に記載のカラ
ーフィルタ。 - 【請求項12】 請求項1〜11のいずれかに記載のカ
ラーフィルタを配した第1の基板と、これに対向する電
極を有する第2の基板との間に液晶材料を配してなるこ
とを特徴とする液晶表示装置。 - 【請求項13】 基板上にインクジェット法を用いて分
光特性の異なる複数の着色インクドットを形成して複数
個の画素部を形成する工程と、該画素部上に前記着色イ
ンクドットとは別の透光性インクドットを形成する工程
を少なくとも含むことを特徴とするカラーフィルタの製
造方法。 - 【請求項14】 前記複数個の画素部のそれぞれに所定
の色の着色インクドットを形成し、色別に所定のパター
ンで画素部を基板上に配列させる請求項13記載の方
法。 - 【請求項15】 基板上に下地層を形成し、該下地層に
所定のパターンでインク吸収能を有する領域を形成し、
該インク吸収能を有する領域に前記画素部を形成する請
求項14記載の方法。 - 【請求項16】 基板上に感光性樹脂組成物の層を形成
し、該層を所定のパターンで光硬化させて、所定のパタ
ーンでインク吸収能を有する領域を持つ下地層を形成す
る請求項15記載の方法。 - 【請求項17】 前記感光性樹脂組成物がアクリル系共
重合体を含有するものである請求項16記載の方法。 - 【請求項18】 前記複数の画素部のそれぞれを、赤
(R)、緑(G)および青(B)の何れかに着色する請
求項14ないし17のいずれかに記載の方法。 - 【請求項19】 各画素部上に形成する透光性インクド
ットの厚さを調整することによって、透光性インクドッ
ト頂部の高さを画素部間で実質的に等しくする請求項1
3ないし18のいずれかに記載の方法。 - 【請求項20】 前記透光性インクドットの厚さ調整
を、透光性インク付与量の調整によって行う請求項19
記載の方法。 - 【請求項21】 透光性インクドット頂部高さの画素部
間の差を0.3μm以下にする請求項19または20記
載の方法。 - 【請求項22】 透光性インクドット頂部高さの画素部
間の差を0.1μm以下にする請求項21記載の方法。
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